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最終更新日:2026年6月29日
ページID:85571
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司会:
それでは、ただいまより6月2回目の定例会見を始めたいと思います。
市長、よろしくお願いいたします。
久元市長:
よろしくお願いいたします。
今日お話を申し上げたい案件は2件です。「Spotlight Singapore」の開催、もう1つは「医療的ケア児者の家族を支える~在宅レスパイト支援~」につきまして御説明を申し上げます。
「Spotlight Singapore in Kobe 2026」という、これは日本とシンガポールの外交関係樹立60周年を記念する相当大規模なイベントですけれども、経済交流イベントですが、これを神戸で開催させていただくということになりました。
少し開催に至った経緯ですけれども、昨年の8月に神戸市はシンガポールビジネスオフィスを設置いたしました。シンガポールを拠点に、ASEAN諸国ですね、インドも含めて経済的なつながりを一層深めていきたい、優秀な人材を獲得したいと、そういう意図で、スタートアップ、あるいは大学、研究機関の集積が進んでいる都市国家シンガポールにこのシンガポールビジネスオフィスを設置いたしました。
以降、政府機関との意見交換、また、企業誘致活動などを通じて様々な活動を行ってきたわけですが、そういうような活動の中で、「Spotlight Singapore」の開催ということ、情報をキャッチいたしまして、各方面に働きかけて実現を見ることになったということです。
シンガポールビジネスオフィスは、昨年の8月27日に開設をしておりまして、経済観光局の課長、係長、それぞれ1名ずつが駐在をしております。
この「Spotlight Singapore」ですけれども、2006年に始まった、シンガポール政府が主導して行う経済交流や文化交流を目的とした国際交流事業です。主催は、シンガポール政府の全面的な支援を受けて、The Rice Company Limitedという会社が行っております。これは非営利事業を目的とした会社で、シンガポール政府から資金提供を受けております。この事業も、シンガポール政府から資金提供を受けているということです。
これまでですね、2006年から始まりまして、8回開催をされてきました。これまで開催されてきたのは、東京が2006年ですが、東京、香港、メキシコシティ、モスクワ、ブラチスラバとプラハ、そして、デリー、ケープタウン、前回がハノイ・ホーチミンということで、各国の首都あるいは最大の人口を持つ都市で、これらで開催をされてきたわけです。
これまでの開催の様子を少し御覧いただきますと、左上は、これはベトナムでのオフィシャルオープニングの様子です。それから、右側はインドでのパネルディスカッションですね。それから、ビジネスカンファレンス。これはベトナムでのビジネスカンファレンス。こういう形で産業団地を視察したり、あるいは文化交流などの事業、こういうものが行われてきました。
「Spotlight Singapore in Kobe」ですが、12月1日から6日までの期間、行われることになりました。200名以上のシンガポールの関係者が来られます。神戸の市内企業も含まれると思いますけれども、ビジネスマッチングを中心に交流が行われるという予定になっております。ビジネスマッチングのほかにパネルディスカッション、あるいは医療産業都市の視察などが実施される予定です。
文化交流の面では、シンガポールのアーティスト、神戸のアーティストが共同でミューラルアートを制作するというイベントが予定をされておりまして、神戸の歴史に関する学習、あるいは有馬での文化体験なども予定されているところです。
このデザインですけれども、「Spotlight Singapore in Kobe」のビジュアルデザインで、神戸とシンガポールの町並みが組み合わさったイメージでできているわけです。
シンガポールオフィスを設置して、様々な活動に取り組んできた成果がこういう形で表れたということは、大変喜ばしいことだと考えております。2030年の国際定期便を見据えた活動をいろいろと行っているわけですけれども、シンガポールとの間で定期便が就航する、そういう弾みになればありがたいと考えております。
このイベントを契機といたしまして、シンガポールとの交流を深め、両国の結びつきを強固にしていくという上で、神戸市がその一つのお役に立てることになるのではないか。市内企業のさらなる成長、そして、グローバル化の促進にもつなげていきたいと考えております。
2番目が、「医療的ケア児者の家族を支える~在宅レスパイト支援~」です。
レスパイトは一時的な休息、この場合には、御家族の方の一時的な休息ということですけれども、この支援を神戸市としてスタートさせます。
医療的ケア児ですけれども、日常的にたんの吸引とか経管栄養などの医療的生活援助を必要とする、そういう児童のことを指します。この医療的ケア児、(スライドのグラフは)0歳から19歳までを対象としておりますけれども、全国的に見て、かなり増えている傾向にあります。こういう医療的ケア児の健やかな成長を図り、御家族が安心して子育てをすることができる、そういう社会にしていくことが求められておりまして、法律も制定をされております。
医療的ケアの例といたしましては、たんの吸引、人工呼吸器の管理、酸素療法、インスリンの注射、血糖の測定、透析、静脈カテーテルの管理、あるいは導尿、排便管理など非常に多岐にわたります。また、御家族の負担はかなり大きいというふうに考えられます。
神戸市はこれまで様々な対応を行ってきました。1つは、医療福祉サービスとして、訪問看護・訪問介護など施設における一時的な預かりの事業、そのための体制確保や、整備拡充のための費用の補助という分野ですね。もう1つは、相談窓口の整備、あるいは福祉サービスの利用のためには計画の作成の支援が必要ですから、そういう体制の整備という意味がある。もう1つは、保育所、学校で滞在をする、学ぶ児童に対して受入れをきちんとできるための看護師の派遣調整、また将来の自立や社会参加に向けた、そういう必要な力を使っていくための支援を実施してきております。関係機関との調整などについても、継続的な意見交換の場なども行ってきました。
こういう支援を行ってきましたけれども、これらは医療的ケア児に対する、本人に対する支援ですけれども、家族の方々に対する負担軽減ということも課題になってきたわけです。御家族の方々は(医療的ケア児者のサポートに関して)健康面、あるいは日常生活面、社会生活の面でも非常に大きな負担があります。僅かな体調の変化も見逃せないという、常にそういう緊張感もお持ちだと思いますし、先ほど申し上げましたような日常的な対応が必要になります。また、食事とか入浴、あるいは夜間の寝返り介助など、これも大きな負担になっておりますし、様々な施設、あるいは行政などとの連絡調整、事務手続、あるいは病院や施設の送迎といった、こういう時間的な負担も大きいというのが現状です。
そこで、やはりこういう見守りをしておられるために、仕事とか外出に制約があるということは確かですし、やはり家族の数も減ってきておりますので、多世代世帯、3世代世帯というのも今ほとんど、少なくなっておりますから、やはり1人で背負わなければいけない。あるいは、急変する可能性もありますから気が休まらないということで、御家族の方の一時的な休息、レスパイトを取ることが求められてきました。
そこで、この7月から、御家族がこういうレスパイト、一時的な休息を取ることができるように、御家族に代わって見守りを行う支援を行います。これは、具体的には、訪問看護事業者に神戸市が委託をしまして見守っていただくということになります。例えば、医療的ケア児の兄弟の授業参観に行きたいというときに、家族に代わって見守りをしてもらう。それから、医療的ケア児が外出をするときに、訪問看護事業者に付き添ってもらって、家族は家で別のことをすることができるようにすると、こういう対応です。1時間あたりの費用は大体8,000円と見積もっておりまして、1割を御本人に負担をしていただき、残りの9割は神戸市が負担する、こういう支援を行います。生活保護受給世帯、市民税の非課税世帯につきましては費用負担を免除いたしまして、全額を神戸市が負担いたします。
どれぐらいの方が対象になるのかということですが、神戸市は医療的ケア児だけではなくて、19歳を超えてそういう環境におられる方も対象にする、医療的ケア児者を対象にするとしておりまして、大体、正確にこれを把握することはなかなか難しいんですけれども、約170人と想定をしております。市内の訪問看護ステーションは約300か所ありまして、この訪問看護事業者から神戸市に登録申請をしていただき、そして神戸市が事業者と委託契約を結び、この訪問看護事業者から見守りをしていただく職員を派遣していただくと、こういうことになります。
これは決して神戸市が初めて行うわけでもありませんで、ほかに行っている都市もありますけれども、そんなに多くはありません。神戸市として、医療的ケア児者の御家族の負担を少しでも軽くしたい、そういうような思いを持ちまして、こういうレスパイト支援をスタートさせることといたします。
私からは以上です。
記者:
「Spotlight Singapore」について、2点お尋ねします。まず1点目が、昨年8月にシンガポールビジネスオフィスを設置して、企業の誘致活動が活発になったということなんですが、実際、誘致の実績があれば教えていただきたいというのが1点と、あともう1点は、ビジネスマッチングを行うということですけれども、これは例えば、特に力を入れるジャンルなどがあれば伺えればと思います。
久元市長:
実際につながった事例というのは、特に現実にはまだありません。
それから、この事業は、先ほど申し上げましたけれども、シンガポール政府から支援をした会社が行うことになりますので、詳細はこれから詰められるということになろうかと思いますが、神戸市としては、やはり医療産業都市などに展開している企業だけではなくて、幅広い民間事業者の方々に参加をしてもらえるように対応して働きかけたいというふうに思っています。
もう1つは、やはりシンガポールはスタートアップが集積をしている都市ですから、市内のスタートアップの事業者にも参加をしていただくように取り計らっていきたいというふうに思います。
記者:
Singapore in Kobeの件で、参加者は200名以上で、企業の方だったり政府の方が中心になるかと思うんですけれども、神戸市民も楽しむ、あるいは関わる、そういった機会はあるんでしょうか。
久元市長:
まず200名余りの方は、大体100名前後の方がシンガポールの企業、それから政府関係者で、残りの100名は御家族だとか、あるいは随行される方だというふうに承知をしております。来られる方々は、どちらかというとそういうビジネスの関係者、政府とビジネス関係者ということで、内容もビジネスプログラムがメインですね。ビジネスマッチング、パネルディスカッション、医療産業都市への訪問というのがメインですから、神戸市民の皆さんが幅広く参加できるようなイベントではないというふうに思います。ミューラルアートなどの文化交流に参加するアーティストの方々が参加をされるということになろうかと思います。
記者:
レスパイトケアの支援のほうですけれども、支援を受けたい側の話として、いつまでに申し込んだらいいかとか、例えば急に使いたいというときに、どういうふうに対応するのかとか、そのあたり、お願いできたらと思います。
久元市長:
どうぞ。
職員:
実際利用される方の申込みなんですけれども、先ほど申し上げた全体の申込みとしては7月1日から始まります。これ自体は既に訪問看護事業所を御利用されている方で、訪問看護事業所のほうが、こちら神戸市のほうと委託を結んでおります。実際、訪問看護事業所を通してお申込みをいただきますので、お申込みいただくときには既に、いつ使うであるとか、そのあたりのことが、打合せができている状態でのお申込みになるという運びになっております。
記者:
分かりました。
すいません、あと、予算額を教えていただけたらと思うんですけど、どれぐらいでしょうか。
久元市長:
どうぞ。
職員:
約4,000万円です。
記者:
ありがとうございます。
あと、「Spotlight Singapore」のほうでお伺いしたいんですけれども、市長、先ほど神戸空港の国際定期便就航について、シンガポールとの間の就航の弾みになればというふうにおっしゃいましたけれども、これからエアライン等の交渉になると思うんですけども、有力な就航先の一つとしてお考えになられていらっしゃるんでしょうか。そのあたり、お願いできたらと思います。
久元市長:
そうです。前からそう思っておりました。今はチャーター便、定期便に近い形ですけれども、中国便が運休になって、韓国と台湾との間で航路がある状況ですね。今後、国際定期便になりますと、これがより遠い東南アジア方面ということを想定しておりましたし、今も想定しているんですが、その有力な就航先がシンガポールであることは間違いありません。
これはまだ何とも分かりませんが、今回のシンガポールからチャーター便という形で、神戸空港に直接来ていただけないかということも、これはどうなるか分かりませんけれども、働きかけているところです。
記者:
ありがとうございます。
シンガポールって名前よく、そこからさらに遠方のほうに、ハブ的な役割を果たしているとかというのも聞かれますけど、市長はシンガポールとの就航というのはどういう効果を生まれると、今お考えでしょうか。
久元市長:
一つは、シンガポールは東南アジアを代表する都市国家で、様々な経済集積がありますし、高度な人材も育成されていると。シンガポールはASEAN諸国との間でもちろん非常に緊密な交流もありますし、東南アジアにおける有力な拠点ですから、シンガポールとの交流というのは、シンガポールだけではなくて、ASEAN諸国全体との経済交流の強化という意味でも、意味を持つというふうに思います。そういう意味でも、シンガポールとの国際定期便の就航ということについては非常に魅力がある選択肢で、これをぜひ実現をさせていきたいと思います。
記者:
まず、シンガポールについて伺いたいんですけれども、先ほど市長が神戸に誘致するために、様々働きかけたということをおっしゃってましたけれども、何か神戸に誘致する決め手になったもの、あるいは神戸市としてアピールしたものが何かあれば教えていただけますか。
久元市長:
いや、私が直接動いたということはありません。シンガポールビジネスオフィスの2人の職員が、精力的に関係方面と日々活動する中で、この「Spotlight Singapore」という取組の情報をキャッチして、そして神戸への誘致を働きかけて、それが成功したということになっております。
記者:
ありがとうございます。
もう1点、レスパイト支援について伺いたいんですけれども、申込み自体は、事業者を通して市と委託契約を結ぶということですけれども、この支援を受けるケア児の、何かその資格というか、審査みたいなものは特にないということでしょうか。
久元市長:
どうぞ。
職員:
まず、訪問看護を受けているということになりますけれども、その中で、医療的ケアが必要かどうかというのは訪問看護のほうに、医療の主治医のほうから訪問看護の指示書というものが出ておりますので、そこを確認させていただくということになります。
記者:
レスパイト支援のことなんですけども、市長は初めてではないけども、そんなに多くやってる自治体は少ないとおっしゃってましたが、これ、県内では既にあるんですかね、自治体でやっているところというのは。
久元市長:
これ、県内では西宮市と姫路市です。
記者:
2自治体。
久元市長:
2市です。
記者:
3自治体目ということでいいんですかね。
久元市長:
そうです。神戸が3都市目です。
記者:
あと、この基準額の8,000円という、これはどういうふうに算出されているんですか。
久元市長:
どうぞ。
職員:
8,000円の基準額の積算の関係なんですけど、基本的に国の補助の基準額であったり、他都市の額を参考に算出させていただいております。
記者:
それは決めれるんですか、各自治体で。
職員:
そうですね。これは独自の事業ですので、神戸市が独自に8,000円と定めております。
記者:
レスパイト支援なんですけども、この対象を、19歳を超えて医療的ケア児者にした理由と、要するに19歳以上の方も対象に含めたところで、お考えがあれば聞かせていただきたいのと、そこを含めても、ほかの自治体でも先行事例があるのでしょうか。
久元市長:
やはり19歳で切ってしまうというよりは、御家族から見れば、それを超える年齢になっても状況が変わる可能性というのは非常に少ないわけで、やはり大人のそういう医療的ケアが必要とされる方も対象とするほうがよいのではないか。これは関係者、また関係当局においても、そういう考え方を取ったほうがいいのではないかというふうに考えたところです。
それから、対象をケア児だけに限っているかどうかというのは、(19歳以上の方も対象としている自治体はあるなど)自治体によって異なります。
記者:
在宅レスパイト支援についてなんですけども、これまでも多分、個々の家庭で訪問看護をお願いしようと思ったらできていたとは思うんですけども、こうやって市がサポートすることによって、どういうことが広がるようになるんでしょうか。
久元市長:
これまで行ってきたわけではないんでしょう。ちょっと説明してください。
職員:
訪問看護そのものは、障害福祉というよりも医療の分野で既にあるものでして、医療的ケアが必要な方というのは訪問看護を利用されている方が比較的多いというところですので、訪問看護事業所と新たにレスパイト支援でつなぐというよりかは、訪問看護を御利用されている方の利用の幅を広げられるものとしてこのレスパイト支援、訪問看護の事業所に来ていただいているその看護師の方に見守りとかという部分、看護プラス見守りの部分もしていただけるというシステムになっております。
記者:
これまでも訪問看護事業者自体は、見守りということも業務の中にあったということでしょうか、すいません、不勉強で。
職員:
分かりました。訪問看護は医療報酬の中でやっておりますので、基本的には見守りという形で支援していただくことは難しかったんですけれども、これで医療プラス見守りということで可能になってきます。
記者:
要はこのサービスによって、今まで複数のサービスをまたいで依頼しなければならなかった部分が、一律に、訪問看護事業者に依頼すれば見守りもしてもらえるようになった。
久元市長:
要するに、今まで訪問看護は本人に対する、医療的ケア児者に対するサービスなんでしょう。家族に対するレスパイト支援というのは、自費を払えばできたんですか。
職員:
すいません、自費というのは、制度以上のヘルパーということですかね。ということであれば、それはもちろん可能であると思いますけれども、福祉のサービスの中では今までヘルパーとかというのがありましたが、そこで医療の部分を見れる、医療的ケアの方を見れるというのは、やはり通常の福祉のヘルパーでは難しいというところで、看護師の資格が必要なんですけれども、その看護師の方というのがどこに配置されているかというと、御自宅に向かわれているのは訪問看護の事業所からということになりますので、既に入っておられる訪問看護の事業所の方に見守りをつけていただくということになります。
久元市長:
いや、レスパイト支援、つまり家族に対する支援というのは、この制度が始まるまでに、それぞれ事業者の判断、あるいは自費を払えばできたのかということですよ。
職員:
現実的にできなかったわけではないんですけど、恐らく費用面で折り合わず、そんな利用されている方はなかなかなかったのではないかなというところです。
久元市長:
制度としても実態としても存在しなかったということでしょう。
職員:
そうですね。
久元市長:
今回、神戸市がこれを入れることによって、それが可能になったということなんですね。
職員:
はい。
記者:
その思いを、どういうところが可能になるかをもう1回お答えいただいていいですか。
久元市長:
今まで、訪問看護は医療的ケア児者本人に対する支援として行ってきた。しかし、家族に対する負担というのが大変大きかった。それに対する支援というのはこれまで行われてこなかったので、神戸市としては、原則9割を神戸市が公費で負担いたしまして、1割の負担で、原則ですよ、原則1割の負担で、ケアをされている御家族の負担を軽くする。そういう対応をスタートさせることにしたということです。
記者:
室内管弦楽団の定期演奏会が先日、6月ありましたけれども、市長が聴きに行かれていたというふうに聞いたんですけれども、まず、どういうふうなことをお感じになったかということをお願いできたらと思うんですが。
久元市長:
これはコンサートの感想ですから、個人の感想としてでもよろしいですか。
記者:
はい。
久元市長:
一つは、一言で言うと大変すばらしい演奏会だったと思います。まず、プログラムが大変野心的で、非常に挑戦的なプログラムだったと思うんですよね。大澤壽人、神戸市が生んだ阪神モダニズムを代表する、日本を代表する作曲家だと言っていいと思うんですけれども、その作品の小ミサ曲ですね。キリエの部分は日本初演で、グローリアの部分は世界初演。その次のラヴェルの作品も、私は全然知らない作品でしたけれども、プログラムを見ると2023年に発見された作品と。それからファリャの作品、それからカルメン組曲。これも、カルメンのオペラはよく知られていますが、旧ソビエトで編曲されたバレエ用の組曲ですね。非常に珍しい作品が演奏されたということ。それから演奏自体も、私も素人ですけど音楽愛好家の1人ですから、愛好家の1人から見て、非常に迫力のある、また各楽器間のバランスもよく取れた、いい、すばらしい演奏だったというふうに思います。
同時に、もう1つ感じたところは、プログラムを見ますと、客演の演奏者の方、エキストラの方がかなり入っていたというところですね。客演の演奏者の方がこのすばらしい演奏を支えていたということに気づきました。例えば、どういう音楽でも低音部の、音楽を支えるという意味で非常に大事なんですけれども、この低音部のコントラバスの奏者は3人のうちたしか2人が客演、それからチェロは4人のうち2人が客演の方。それから、全体を通じて打楽器が大変活躍する作品がそろっていたわけですけれども、この打楽器も6人のうち5人が客演の奏者ということで、管楽器についてもたしかオーボエは3人のうち2人で、ほかの楽器も2人のうち1人は客演の方だったということで、客演の方がかなり活躍をされて、非常に重要な役割を果たしていたということが印象に残りました。
誤解のないように申し上げておきますけれど、客演が駄目だということを申し上げているわけではありません。客演の奏者が入るということは、東京においても大阪においても幅広く行われています。神戸市室内管弦楽団においても客演をどう入れているのかということはよく承知をしておりませんが、それ自体は何ら問題になるものではないですね。ただ、あの日の演奏についての感想ということで言えば、やはり客演の奏者がいなければ、あのプログラムは実現できていない、それから、あのすばらしい演奏も実現できていないということは言えるだろうと思います。
もう1つは、神戸市は室内管弦楽団の問題については補助金の在り方を問題にしているわけですけれども、同時に関係者や音楽愛好家の方や、あるいは特に全国紙の学芸部や文化部の記者の方からは、オーケストラの存廃、存続について関心が集まっています。そして、恐らく楽団の方々もぜひオーケストラを存続させたいという願いを込めて、6月20日のコンサートに臨まれたのではないかと思います。
そこでの訴えというものは、こんなにすばらしいプログラムを組んで、こんなにすばらしい演奏を行う神戸市室内管弦楽団を存続させなければいけないという主張がそこにはあったと思いますし、今現実そういう主張がネットでも見られるわけですけれども、しかし、そういう客演の方々がかなり主要な部分を占めているということは、すばらしい演奏を6月20日に実現された神戸市室内管弦楽団を存続させなければいけないと主張しておられる方々が、守ろうとする神戸市室内管弦楽団は同じものなのかという疑問が頭の中をよぎりました。正直、すばらしい演奏の感銘の余韻に浸りながらも、そういう今申し上げたような疑問が生じたということは事実です。
記者:
1,700人ちょっと入ったという、かなりの聴衆が入ったと聞いていますが。聴衆の熱気と言ったらおかしいですけど、その雰囲気みたいなのはどうお感じでしょうか。
久元市長:
私もそう感じたわけですけど、大変すばらしい演奏に感動されたということで、非常に温かい、ある意味で非常に熱意のある拍手が演奏者に対して送られる。指揮者も大変すばらしかったと思います。非常に聴かれた方々の反応はよかったと思います。
記者:
ひよどりごえ森林公園の樹林葬のことなんですけど、当初、初年度は80体の募集に対して1,000件以上の応募があったということで、想定以上というか、想定外だと思うんですが、改めてこれだけの反響があったことに関して、市長がどういうふうに受け止めておられるのかということと、当初は抽選でということにしていたんですけど、結局、皆さん、基本的に条件さえそろえば受入れようとしたその理由を教えてください。
久元市長:
樹林葬についてはかなりのニーズがあるということは初めから想定しておりました。同時に当初の健康局の想定では、80体ずつ20年かけて1,600体ということを想定していたわけで、私は正直80体ではちょっと少ないのではないかと思いましたけれども、応募が増えれば増やせばいいので、要するにスペースはちゃんと確保しているわけで、それを20年計画的に受け入れるということでしたから、もともと増えれば受け入れることができるということは初めから想定されておりましたので、正直、1,000体を超える応募があったというのは、これは予想を超える反響だと思います。
受け入れることにしたのは一定の要件を設けておりますけど、スペースが現実にあるわけですから、やはり要件に該当される方の御遺骨を受け入れることをしようと思ったらできるので、これを受け入れることが適切だと考えたからです。
記者:
初年度にこれだけの反響とか申込みがあって、来年度以降どうなるか分かりませんが、同じように要望というか、ニーズがあれば、恐らく今この1,600体が多分リミットだと思うんですけども、さらなる整備とかさらに受け入れる余地といいますか、そういうことは今のところ考えておられるでしょうか。
久元市長:
健康局では検討を始めております。やはりかなりのニーズがあるということが改めて分かりましたので、ひよどりごえ森林公園の中にするのか、あるいはそれ以外の場所もあり得るのか、今、適地の選定作業に健康局は入っております。同時にやはり墓地という性格上、住宅地からはある程度離れた場所であるということが必要なので、既に樹林葬墓地をつくったひよどりごえ森林公園はそれなりのスペースがありますから、園内の中で適地をまずは探すということが現実的ではないかと思います。いずれにしても、新しくこれを整備するということは既に作業に入っております。
記者:
検討ではなく既に作業に入っていると。
久元市長:
適地を探すという作業に入っております。
記者:
質問が少し戻ってしまって恐縮なんですが、管弦楽団の件で楽団のほうが5月、6月の定期演奏会の集客が一つ試金石だというような形で集客努力を進めていくということだったんですけれども、まず率直に1,700人、5月、6月ともに入ると、過去最高をそれぞれ更新していったという、そこの盛り上がりというか、そういうところについての市長の御感想、御意見を教えていただきたいです。
久元市長:
盛り上がったと思いますし、実際に私も6月20日に行きましてコンサートとして大変盛り上がったし、コンサートとしては成功したかと思います。それはよかったと思います。やはり財団、楽団員の皆さん含めて積極的にこれを広報、情報発信されたということなので、それはよかったと思います。
記者:
ありがとうございます。
その上で、かねてより市長も会見等で最終的な楽団の存廃については、理事会のほうで判断するものだということでそこはお変わりないとは思うんですけれども、今後、理事会のほうでも夏以降に向けて決定をしていくというような話が出ていて、市としては改めて今後どういう対応を取る、そういう予定というものがあれば教えていただきたいです。
久元市長:
1つは、神戸市は補助金を交付する立場で、楽団の在り方をどうするのか。神戸市は廃止をしてほしいということを申し上げているわけではないですが、楽団の存廃も含めてどうするかということは財団がお決めになることです。立場は違うんですけれども、この問題は相互に関連をしていますね。そういう補助金の在り方も含めて、この神戸市管弦楽団への対応ということについては、やはり、しっかり開かれた場で議論する必要があるのではないかというふうに考えておりました。
たしか、私がフランスから帰ってきた日だったと思うんですけれども、6月6日に市民フォーラムが開催をされて、一定の議論が行われました。その議論を踏まえて、また今度は、あのときは市の文化スポーツ局の副局長が説明をし、財団の方が説明するという関係者の間での議論でした。もう少し幅広く神戸の音楽・芸術の在り方を含めた議論、参画していただいた上での議論をするフォーラムを開催することにしております。そういう場を設定するということですね。
それからもう1つは、ネットモニターの皆さんに、クラシック音楽に関する関わり、あるいはクラシック音楽への関心、それから、神戸市室内管弦楽団の演奏に、楽団の存在に対する認知度とか、コンサートに行ったことがあるかというような調査をしています。その結果は7月中に発表したいというふうに思います。
ですから、そういうこと、議論をする材料みたいなものを提供する。あわせて、そういうことも踏まえながら、財団のほうで一定の見解なり方針を示していただくということになろうかと思いまして、その上で、神戸市として補助金の在り方についての考え方を、幾ら遅くても年内には示すと。そのスケジュール感でいます。
記者:
ありがとうございます。
すみません、つまりは、年内に理事会のほうから楽団の存廃についての結論が出て、それを受けて改めて市のほうで対応を検討するという理解でよろしかったでしょうか。
久元市長:
市としての補助金に対する考え方は、市として年内に出したいと思っておりまして、財団の考え方はそれに間に合うような形で示されることを期待しています。
記者:
ありがとうございます。
最後に、例えば財団のほうが、かねてより市長がおっしゃっているような、財団が楽団を運営する上で自律的な支援をしていく、つまり、自分たちでお金を稼いで運営ができるような状態を示してきたとした場合、市としては、補助金の在り方、今の方針では2027年度で打切りということになっていますが、それが変わる可能性もあるという理解でよろしいでしょうか。
久元市長:
いや、これもここで申し上げてきたところですが、補助金を廃止するということを神戸市として決めたわけではありません。文化スポーツ局として、今のままでは補助金の打切りも検討せざるを得ないということを去年の秋にお伝えして、そして財団のほうでもそれを踏まえた検討をしていただいている。また、様々な議論が、これは神戸だけではなくて、行われているということなんですね。
ですから、私どもとしては、財団のほうがどういうふうにお考えになるのか。今から予断を持って、こういうような考え方を打ち出してきたらどうするのかということを今議論するのはちょっと早いと思います。予断を持つことなく財団の対応ということを見守る、かつ、財団のお考えをしっかり聞いた上で神戸市として判断する時期。それは秋から年内ということです。
記者:
楽団について私からも伺えればと思います。先ほどの質問の中で、6月の市長が御覧になられた演奏が、皆が存続を期待する楽団と同じなのかどうかというところを疑問に持たれたというふうにおっしゃっていましたけれども、そこの含意されるところは、こういうすばらしいとおっしゃった演奏が継続的なものなのかというところを疑われているということなんでしょうか。
久元市長:
いえ、あのすばらしい演奏が、客演の演奏者が大きな役割を果たして実現されたということですね。プログラミングもそうです。あのプログラミングは専属の演奏者だけでは無理なプログラムです。そして、あのすばらしい演奏は、客演の楽団員が弦楽器あるいは管楽器、打楽器、主要な部分で客演の演奏者の方が大きな役割を担われた。その人たちが提供者、演奏、そこはすばらしい演奏であったわけです。
その楽団を守れというふうにおっしゃっている、あんなすばらしい演奏をする楽団なんだから、神戸市室内管弦楽団は守らなければいけないという、その守らなければいけない対象の楽団と、あのすばらしい演奏が現出された人たちと同じなのかということです。そこが気になったということです。
ただ、これは誤解のないように申し上げておきますが、神戸市室内管弦楽団が、客演の演奏者が入ってきているということを問題にしているわけではありません。これはさっきも申し上げましたように、東京や大阪のオーケストラも客演の楽団員がいるというのは、これは普通にあることです。ただ、6月20日の演奏について言うならば、そこはそういう疑問が私には生じる。現実に、繰り返しになりますけれども、あのすばらしい演奏を実現した神戸市室内管弦楽団の主要な部分は、専属の演奏者ではなくて、客演の演奏者だったということです。それがなければ、プログラミングもあのすばらしい演奏も実現できなかったわけですね。それを聴いて、だからこんなにすばらしい演奏をする神戸市室内管弦楽団を守らなければいけないという、その守らなければいけないという対象の神戸市室内管弦楽団は、そのすばらしい演奏をされた神戸市室内管弦楽団と同じものなのかということです。そこが気になったということを申し上げているわけです。これは6月20日のコンサートに限って申し上げているということはぜひ御理解いただきたいと思います。
―― 了 ――