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定例会見 2025年4月22日

最終更新日:2025年4月25日

ページID:79199

ここから本文です。

 

 

会見資料はこちら(PDF:4,295KB)
 

“神戸ウォーターフロント グランドデザイン”の策定

司会:

 それでは、4月2回目の市長定例会見を始めさせていただきます。
 市長、よろしくお願いします。

久元市長:

 よろしくお願いいたします。

 今日私からお話を申し上げたい案件は1件ですね。神戸ウォーターフロントグランドデザインを策定いたしましたので、その内容を紹介させていただきます。

 4月18日に国際チャーター便が神戸空港に就航をいたしました。神戸は、新たな国際都市としての可能性を確認することができたわけですが、この可能性を開花させ現実のものにしていくために必要なことは、新しい時代にふさわしい都市基盤を整備するまちづくりをしていくということだと思います。そういう大きな重要な舞台がこのウォーターフロントですね。このウォーターフロントは、かつて神戸の港湾機能が集中していたエリアです。時代が変わりまして、この港湾機能はこのエリアではもう相当縮小していたわけですけれども、このエリアを新しい時代にふさわしい形で再生させていく、どのような姿になるのかということをお示しするのが、今回のウォーターフロントグランドデザインの目的です。

 少し歴史を振り返りたいと思うんですけれども、近代都市神戸が発展をしていった契機は、1868年の神戸港の開港でした。そして、1900年代から1940年代までの間に近代港湾が形成されていきました。そのエリアが新港突堤と、それから中突堤エリアであったわけです。かつては、この中突堤・新港エリアにはたくさんの船が出入りしていました。豪華客船、大きな貨物船、それからブラジルに移住する方々を乗せたぶらじる丸、さんとす丸など、それから捕鯨船もありましたね。たくさん走っていた、小さな船が本当に海面を動き回っていたのを思い起こします。

 ところが、1960年代に入ると、コンテナの時代になっていきます。コンテナ船を受け入れるターミナルは、これはもうもはやこのエリアでは無理なので、ポートアイランド、六甲アイランドに整備して今日に至っているわけです。

 この港湾機能のありようというものが変わってきた、そしてこのエリアを新しい形で再開発するという動きが1970年代から始まりまして、かつての港を埋め立てて、メリケンパークができた。メリケン波止場と言われたところを埋め立ててメリケンパークになっている。メリケン波止場は今一部残っておりまして表示などもありますが、大部分はメリケンパークになりました。そして、ハーバーランド開発なども行われて、このエリアを再生させようという動きが始まっていったわけです。しかし、震災によりまして、その動きは大きくブレーキがかかる形になりました。ようやく2012年からウォーターフロントの再開発がスタートをして、次第に施設が立地をしていったわけです。

 その状況ですけれども、まず今申し上げました2012年に第1突堤の事業者、これはみなと温泉蓮さんに決定をいたしました。そして、その2年後、2014年に第2突堤に神戸三宮フェリーターミナルが開設されました。そして、先ほど決定されたこの第1突堤ですけれども、2015年にラ・スイートオーシャンズガーデン、神戸みなと温泉蓮が開業した、これが2015年の話。そして、2017年は神戸港開港150年の年でした。これを記念いたしまして、このメリケンパークを再整備する、リニューアルをするということにいたしました。BE KOBEのモニュメントなどがつくられたのもこのときです。そして、この時期には、このポートオアシスも整備をされました。2021年、この第1突堤の基部に当たる部分、ここにアトアを含むポートミュージアムがオープンをし、そしてGLIONさんの本社をここに移すことに、フェリシモさんの本社にここにできました。こういう整備が行われました。そして2024年、ポートタワー、これがリニューアルオープンをいたしました。午後11時まで営業をするということで、ナイトタイムエコノミーにも資する形でのリニューアルとなったわけです。そして、この4月にGLION ARENA KOBEがオープンをします。こういう形で次々にいろいろな施設の整備がこれまで行われてきたわけです。

 そこで、神戸のウォーターフロントはどういう方向に向かっていくのか。実は、以前には、港都神戸グランドデザインというものがあったわけですけれども、この港都神戸グランドデザイン、これは2011年に策定をしたわけですけれども、先ほど申し上げました2012年以降のかなりの動きというのは、この港都神戸グランドデザインの中では想定していなかったものですので、新たな将来像ということを今回お示ししたいということで、このグランドデザインの策定をしたわけです。

 ウォーターフロントグランドデザインのコンセプトは、海、山、空を感じ、みなとまちの歴史と未来をつなぐ、新たな価値を創造する、こういうコンセプトでつくられています。おおむね10年から15年先、2040年頃までにこういうような姿にしたい、そういう施策の方向性と、それから、これが出来上がったときのイメージ、これも明らかにすることといたしました。エリアとしては、大体ハーバーランドから新港突堤西地区、このエリアですけれども、エリアとして大きく分ければ西から中突堤周辺エリア、それから京橋エリア、新港突堤西エリア、大きく言いますとこの3つのエリアに分けられることになります。

 全体の戦略の考え方ですけれども、1つはやはり居心地のいい、そして歩きたくなる空間にしたい。回遊性を重視、そういう考え方です。歩きやすい空間の整備。それから、公共交通を重視する考え方で、新しい交通システム(LRT)もこの目標年度までにはこれを開業させたい、そういう願いを込めています。デジタル技術もここに実装をいたします。

 2番目は、このエリアは海と山があるまち、神戸を代表するエリアですから、やはり海を臨み、自然を感じる光景、そういう風景、あるいは眺望を大事にしたい。それから、ここにはもっともっと緑を増やしたいという思いがあります。1970年代の写真がありましたけれども、緑はほとんどありませんでした。今、少し増えましたけれども、もっともっと緑を増やして、緑のネットワークをこのエリアに形成したい。そのことは、取りも直さず、気候変動に対して、この大都市、港湾都市としての神戸の対応の一つの例ということになります。

 3番目は、神戸は夜景が美しいまちだと言われています。夜景が美しいのは、大体六甲山や摩耶山から、山の上から見た夜景なんですけれども、しかし、ジーライオンアリーナができまして改めて感じますことは、海から見た風景、これも大変魅力のある風景です。このまちなかの夜景ということも大切にしたい。夜景はある意味で神戸を象徴するわけですけれども、神戸を象徴し、人をいざなう夜景、そういうものを創出する。上質なライトアップやイルミネーションを現出させまして、夜型観光コンテンツを充実させる。ナイトタイムエコノミーをこれによって充実をさせていこうということです。

 4番目は、これは手法ということになりますが、民間投資を積極的に誘発していく、産官学によるまちづくりを行います。高質なオープンスペースや回遊デッキというもの、公共投資もしっかりと行う。それによって民間投資も誘発をする。エリアマネジメントによるにぎわい創出ということを目指します。こういうような基本戦略の下に、少しこの3つのエリアごとのイメージを考えていきたいと思います。

 まず、中突堤の周辺ですが、このエリアはポートタワーがあり、メリケンパークがある港町神戸を象徴するエリアです。より観光、また商業機能をプラスしながら、緑あふれる空間へとさらに進化をさせ、より多くの皆さんが集う空間を目指します。ポートタワーやメリケンパークの周辺の道路と緑地を開放的で歩きやすい空間へと再整備を行います。東西、このアクセスを充実させたいというところで、ここに新しくメリケンパークとハーバーランド方面との間には海上デッキをつくりまして、スムーズに、今はあそこを回っていかないといけないんですけども、もうスムーズにこのメリケンパーク方面にハーバーランド方面から行けるようにする、そういうデッキも新たに開設をいたします。この海上空間、まだまだ検討しなければいけませんが、昼も夜も魅力的な空間にしてつくっていきたいというふうに考えております。これが中突堤の周辺です。

 京橋エリアは、これは中突堤周辺と新港突堤西、このジーライオンアリーナの方面をつなぐウォーターフロントの言わばエントランスです。交通や情報発信の拠点となる、そういうこのエリアをいたします。実は、阪神高速3号神戸線が大規模改修するということが決まっております。この大規模改修に合わせて、ここに船だまりがあるんですけれども、これを埋め立てます。そして、その埋め立てることによって土地とそして東西を結ぶこの空間がありますから、スムーズに移動できるようにする。開放的な緑地、また遊歩道などの整備を行います。この緑地には、このエリアの拠点として、飲食、音楽、スポーツなど、たくさんの方々が魅力を感じるような施設を整備します。あるいは誘致をするということでにぎわいをつくります。

 東西はできるだけ回遊していただく、歩いていただくということですけれども、かなりの距離がありますし、三宮方面からのアクセスということを考えたときには、やはりLRTを導入していくということが考えられるのではないか。これは従来から構想していたところですが、三宮の駅前は今、整備を進めておりまして、このクロススクエア、歩行者、そして公共交通優先のエリアにしたいということですけれども、この三宮の駅前が出発点で、そこからフラワーロードなんかをして、そしてこのウォーターフロントをずっとつなぐLRTというものの開設を構想しているわけです。

 新港突堤西エリアです。ここは、ジーライオンアリーナがオープンをして、そして突堤(TOTTEI)というコンセプトでこれが整備をされます。そして、この西の海域は、ここはマリーナを整備いたします。大型艇に特化したマリーナです。そして、このクルーズやフェリーターミナル、あるいはマリーナといった海のエントランス機能を有するエリアとして、特にこの瀬戸内海との連携を深めていきます。瀬戸内クルーズの1つの重要な出発点、拠点になるというこのエリアです。そういう考え方です。

 そして、ここには海軍操練所跡が発見をされました。この海軍操練所は、これは日本全体の幕末から明治維新にかけての歴史を考える上でも非常に重要な、これが今まで見つかっていなかったのが発見をされたわけです。これは発見されたときに見学会なども行いまして、今は土をかぶせてあります。ここは大変都心空間としては非常に価値のあるところですけれども、これを資料保存だけで再開発してしまうということは、やはりしてしまうということはすべきではないのではないだろうか。この海軍操練所を現地で保存して、そして、これを例えばこの1階から、地下に海軍操練所の跡があって、それを1階からこれを望むことができる、見学ができるような形での、そういう再開発計画を立てています。これはそのまま残す、そういう再開発計画を立てていきたいというふうに現時点で考えております。

 同時に、この再開発計画は民間事業者の皆さんと一緒に計画をつくっていかなければならないわけですが、そこまでは少し時間がかかりますから、それまでは何らかの形で、今土をかけておりますけれども、土を取り除いて、これを周りから見ることができる、そして、この海軍操練所跡が毀損しない形での、保存を図りながら見学できるような暫定利用ができないかということを今検討しているところでございます。

 夜間景観ですね。これは1つのイメージですけれども、最近はドローンを、物すごくたくさんドローンを飛行させて、そして、夜空に新しい魅力のある光景が続いております。こういう技術も開発をされています。かなりライトアップ、イルミネーション、こういうものをさらに充実をさせまして、夜型の観光コンテンツ、これを充実させていきたいというふうに考えています。

 これが今申し上げた全体のイメージです。こういうイメージで、これが2040年頃ぐらいには、こういうようなイメージでのウォーターフロントというものに生まれ変わるということをぜひ構想をしたい。

 こういうような姿になったウォーターフロントに、もうこのときには2030年ですね。神戸空港には定期便が就航していると考えられます。海外から来られたインバウンドの皆さん、これは神戸空港からもたくさん皆さんが来ていただき、関空からも来ていただき、そして、インバウンドのお客さん、そして、国内の観光客、そして、神戸市民もこのエリアを大いに楽しんで、そして、魅力のある、にぎわいのある、そういうウォーターフロントを民間事業者の皆様、また、市民の皆さんと一緒に、そして、先ほど産官学と申し上げましたが、大学の知恵、大学の先生方や、あるいは学生の皆さんの知恵もいただく。神戸には伝統ある神戸大学、甲南大学、そして、ウォーターフロントには神戸学院大学があります。そして、大体2029年頃には王子公園に関西学院大学が新しいキャンパスを設立いただくことになりまして、ここには関学さんの構想では、かなりのたくさんの留学生の皆さんも来られることになります。

 そういう内外の知恵を結集して、そして、魅力のあるウォーターフロント、これをみんなの力でつくり上げていくことができればと考えております。

 これがウォーターフロントの構想の概要になります。ウォーターフロント、グランドデザインの概要です。取りあえず私からの説明は以上です。

質疑応答(発表項目)

記者:

 今グランドデザインのお話を伺いました。まず、基本的なところで2点伺いたいんですけれども、今、例えば海上デッキだったりLRTだったりとか、あと、操練所跡の再開発だったりとか、種々新しいものができていくというのが理解できたんですけども、それぞれどこを市が担当して、どこが民間でやるのかとか、その縦分けがどうなっているのかということがまず1点目。

 もう1点は、2011年に前のポートの構想をしたときには、それ以降、市がイメージしていなかった、どんどん民間が開発していったというお話がありましたけれども、このグランドデザインを実現するために、グランドデザインはつくったけれども、民間は別の構想でどんどん開発していったということがないように、どうやってそれを誘導していくのかという、その2点を教えてください。

久元市長:

 まず都市インフラ、これは神戸市が整備をいたします。例えば道路の拡幅あるいは遊歩道の整備、それから、LRTの敷設。これは完全に市営にするか、民間鉄道事業者に運営していただくかというのは、まだ何も構想はできておりません。基本的にはそういう都市インフラですね。

 それから、今の土地利用、これを転換するわけですけれども、かなりのエリアをこれは市有地、神戸市が持っている土地、それから、国有地を神戸市が譲り受けた土地、あるいは民間から神戸市が譲り受けた土地、かなり神戸市が、ここは全てではありませんけども、神戸市が所有をしています。ですから、そういうところに民間事業者を誘致する。GLIONもそうですよね。GLIONも神戸市の新港第2突堤、これを民間事業者にお貸ししているわけですけれども、こういう形で、神戸市がこういう構想を立てたけれども、全くそれと無関係に民間事業者のプロジェクトが動いていくということではなくて、官民協働で、これが具体化をしていくということになるのではないかという、それが、これは一つ一つそれぞれ詰めていきます。

 2番目の答えも申し上げたとおりで、もちろん2010年、15年ぐらいの様々な社会情勢の変化がありますが、今申し上げたような土地の所有関係、あるいは管理関係ということを考えれば、神戸市がある程度のイニシアチブを執りながら、民間事業者の皆さんと一緒にこのプロジェクトを進めることができていくのではないかというふうに考えております。

記者:

 分かりました。もう1点、それぞれ2040年までの、このエリアは大体何年頃に完成するとかという、そういう、もしタイムスケジュール的なもの、もし今現在あれば教えてください。

久元市長:

 今のところは、つくろうと思ったらつくれるかもしれませんけれども、これから、これはもうグランドデザインです。よりよいグランドデザインですから、今後の工程表というものは、これから、年度入ったばっかりですから、しかるべき時期にはそういう工程表というものも作成をしていきたいというふうに思います。

記者:

 ちょっと根本的な問いになってしまって恐縮なんですが、まずこのウォーターフロントの、今どういう課題があって、この構想を描いて開発していこうとしているのかというところと、そして、この再開発によって、このグランドデザインの達成によって、どんなまち、どんなウォーターフロントを目指しているのか、改めてよろしくお願いします。

久元市長:

 ウォーターフロントは、さっきの一番最初の写真を見ていただくと、かつてはこういう姿だったわけですよ。これが、港の機能がポートアイランド、六甲アイランドに行って、ここは次第に遊休地化していく。遊休地化しないように再整備をしていくということが求められていたわけですが、それが震災もあって、なかなかできなかった。その後、2011年に港都神戸グランドデザインを描いて、大きな方向性を描きましたけれども、これはありがたいことでもあるわけですけれども、そこで想定されてなかったような施設整備も進んできたということで、2011年につくった港都神戸グランドデザインよりも、さらにこのウォーターフロントのポテンシャルが高まってきたので、これから1つ1つの施設がばらばらに立地をする、一つ一つの施設整備が進んでいくということではなくて、大きな方向性というものをやはり示すべきではないだろうかと。その理由の1つが、やはり神戸空港の国際化でして、新しい国際都市としての可能性を手にすることができたと。これをより具体化させるということを考えたときに、ここは非常に重要なエリアなので、将来的な大きな方向性を示したいということですね。

 それから、どんな課題があるのかということです。これはいろいろな課題があると思います。1つは、やはりナイトタイムエコノミーですね。ナイトタイムエコノミーは、神戸経済の活性化を考えるときに、やはり相当取り組まなければいけないという問題意識をずっと持っていました。今までも何もしてこなかったわけではなくて、例えばルミナリエも、これも非常に、特定のルートだけを歩くというやり方から、分散会場をつくって、そこで自由に歩いていただくということにいたしました。それから、イルミネーションを、明石町筋のイルミネーションを延長するとか、それ以外のイルミネーションも相当高度化をさせて、まちの明かりをかなり改善いたしました。そうすると、かなり回遊性が高まったということがありました。ナイトタイムエコノミーを考えるときには、回遊性を高めるということが非常に大事です。まちを夜ずっと歩いていただく。ポートタワーのリニューアルオープンをして、先ほども申し上げましたけれども、23時までオープンをした。これもナイトタイムエコノミーという考え方です。こういうことをやってきたわけですけど、これをもっと進化させていく。ナイトタイムエコノミーの活性化をしようという、これが課題と、その課題に対する対応の考え方です。

 もう1つは、回遊性ということから考えたときに、東西の移動です。東西の移動ということを考えたときには、やはり先ほど海上デッキという話をしましたけれども、こういう今までにない発想も入れていく。それから、京橋の船だまりを埋め立てると、これは新しい土地が生まれるわけですけれども、これは東西に行くルートにもなると。こういうふうに歩いて海辺を楽しんでもらう。歩いて、ハーバーランドから海辺を楽しみながら、このGLIONにも行き、そして、さらに東のほうに行って、それから東遊園地の、おととしで終わったんですかね、整備をして、そして、この三宮のほうにも歩いて行ける。同時に、やっぱり一定の距離がありますから、東西も含めた移動手段として、LRTということを考えていこうと。今はポートループが走っていますけれども、このLRTができれば、ポートループがLRTに取って代わることになるというふうに思います。まだまだ課題があるかもしれませんが、思いつくところから言うと、そんな点かなと思います。

記者:

 そして、ちょっと各論の質問になるんですけども、以前、ちょっとグランドデザインとはちょっと違うかもしれないんですけども、2022年に神戸ウォーターフロントビジョンというものも神戸市さん、まとめられていると思いまして、その一番最後の主要施策というところには、まだ新たな公共交通を導入した回遊性の向上というところで、LRTやBRT等をという書き方をされているんですけども、今回、今、市長のお話を聞いていると、ゆくゆくはポートループが置き換わることになるだろうということだったんですけども、何かそこはフェーズが変わって、よりLRTを優先して神戸市さんとしては考えるようになったという、そういうフェーズの変化なんでしょうか、今回のビジョンの策定というのは。

久元市長:

 明確にそのときの表現を変えたという、何か大きなその後の検討の深化があって変えたというわけではありませんが、やはり新しいモビリティーを考えたときに、やっぱりLRTはかなり魅力的な移動手段ではないかなというふうに今、考えているところです。

記者:

 分かりました。一方で、神戸市さんとしてはかなり、市営か民鉄による経営かというのは、まだこれから検討ということではあったんですけども、一方で神戸市さんとしては地下鉄海岸線のような、やはりなかなか計画が、今から思えばちょっと不十分であったのではないかというような移動手段、市営の地下鉄も抱えているわけで、そうした中で、新しい大きなアリーナとかで需要が見込める場所ではあるかもしれないんですけども、そうした失敗もある中で、市民にLRT、まだ構想段階なのでこれからの話かもしれないんですけども、どのように納得していくための説明をやっていこうとお考えでしょうか。

久元市長:

 まず、これはまだ1つの構想です。構想としてこのグランドデザインの中に組み入れているだけなので、市民の皆さんが、まず、こういう移動手段を魅力的なものと考えていただくのかどうかということ。これはぜひ、いろんなチャンネルだとか方法で、市民の皆さんに何らかの形でお聞きするということもあるのではないかなというふうに思います。

 あの海岸線で大失敗した神戸市がやることは全然信用できひんわというふうに、私は、市民の皆さんに、そうは思っていただきたくないなと思います。例えば今もハーブ園から掬星台へのロープウェイの構想を、これはもうオープンに議論していただいているんですけれども、海岸線を失敗した神戸が今度は山の上にそんなもんつくるんか、失敗するに決まっとるわみたいな反応は、私が聞く限りはあんまりいないので、市民の皆さん、もうちょっと前向きにこの神戸の未来像ということを描いていただいているのではないだろうか。そういう思いを共有できるかどうかということが、今後の我々の努力にかかっているというふうに思います。

記者:

 今回、ウォーターフロントグランドデザインということなんですが、今、記者さんからも話が出ていたウォーターフロントビジョンというのは、出来上がりの年代は10年違うわけですが、大体同じぐらいの場所を想定して将来像を描いていますと。ここ2年ぐらいの間にまた新たな将来像を描き直そうというふうに思われた理由みたいなのは何かあるんでしょうか。何か背景の情報が変化したりはしているんでしょうかということですが、よろしくお願いします。

久元市長:

 やっぱりGLION ARENAがオープンしたということが大きいですね。これによって神戸の昼と夜の風景というのがかなり変わりましたね。それから神戸空港の国際化というものも大きかったと思います。

記者:

 いずれにしても、神戸空港の国際化にしてもGLION ARENAにしても、2年前に既にできることが分かっていたのではないかと思うんですが、何かそれはやっぱり、その当時に思い描いていたことと何が変わったんでしょうか。

職員:

 今回のグランドデザインは、2011年につくりましたグランドデザインと2年前のビジョンを統合するような形で、これを1本にまとめるといった形で、分かりやすい形で表現させていただくといったことでございます。

記者:

 なるほど。そうすると、その考え方とか目指すところが変わったわけではないということでよろしいですかね。それで、じゃ、さらに10年進んだので、こういうプロジェクトもあってしかるべきではないかというようなところが追加されているというふうに理解したらいいんでしょうか。

職員:

 はい。

記者:

 今回の対象範囲がかなり広いんですけど、先ほどスケジュールの話も少しありましたけれども、もし市長のお考えの中で、優先順位というか、ここを優先して始めたいなど、そういった思いがおありになりましたらお願いしたいです。

久元市長:

 1つは、この民間事業者の皆さんの投資を期待するというところが結構ありますから、神戸市のほうでここを先にやりたいということは、初めから想定されているわけではありません。それから京橋の船だまりの埋立ても、これも阪神高速3号神戸線のリニューアルとの関係も出てきますから、いずれにしても、こういう構想を私たちは発表して、これに対して民間事業者の皆さんがどういうふうに反応していただけるのかということを考えながら具体化を進めていきたいというふうに思います。

記者:

 あと、先ほどもお話が上がったLRTなどのモビリティーの話ですけど、市長、兼ねてLRTの導入というのを構想として口にされていらっしゃいましたが、今回はこういうデザインを出されたということで、具体化に向けて動き出されたいというお考えと取ってよろしいんでしょうか、そのあたり。

久元市長:

 まず、このLRTというのは構想としてありましたけれども、明確にこのウォーターフロントのビジョンとしてこれをはっきり踏み込んだというところで、フラワーロードの再整備もこのLRTの軌道が収まるような形でありますから、これを契機といたしまして、あとはそれぞれのプロジェクトの進捗状況だとか施設の配置がどういうふうに進むのかということを考えながら、具体化を進めていきたいというふうに思います。

記者:

 ということは、まだ幾つか残っている倉庫群については、あれは歴史的建造物なので保存するべきではないかという声も一方であるかと思うんですが、それについては、基本的には残さない方向であるというふうに思っていいんでしょうか。

久元市長:

 1つ1つの倉庫、この前、住友倉庫が解体を完全に終わったんですよね。これも議論があったところです。これは1つ1つ考えていきたいと思います。

 同時に、この住友倉庫も相当、構造物の地下埋設部分が相当毀損しているというふうに想定されたんですけれども、これは今の技術力では分からないんですよね、掘ってみないければ。ところが、あまり毀損していなかったということもあったので、なかなか技術的に難しい面もありますが、初めから残すとか壊すとかということではなくて、1つ1つ、今の倉庫を管理されている民間事業者の倉庫会社さんの意向だとか、また、その時点における耐震診断、強度、そういうものも考えながら、あるいは、これを、倉庫の建物をそのまま活用した場合における事業債を探すとか、そんなことを個別に考えながら進めていくということになるのではないかと思います。

記者:

 では、将来イメージのまさにその絵には、言ってみれば一つも残っていないわけですが、それはたまたまそうなのであってというような理解でよろしいんですかね。

久元市長:

 そうですね。難しいところですけれども、先ほど申し上げたように、1つ1つの倉庫をどうするのかということ、これは現に今倉庫として活用されているわけですから、初めから神戸市がこれをどうするのかということを前提として絵を描いているわけではありません。

記者:

 そこは、じゃ、やはり民間で判断してほしいという面もあるということですか。

久元市長:

 いや、それは民間の皆さんとというか、今、倉庫を運営されている倉庫会社さんと神戸市とが相談をしながら、そして、どういう活用の方法があるのかということを提案していくということから。

記者:

 全体のその事業を進める中で話し合って決めていく余地もあるんじゃないかという。

久元市長:

 全体の中でどう考えるかということと、個々の倉庫をどう考えるか。安全性とか強度、そういうものですね。

記者:

 先ほど市長もおっしゃっていただきました国際都市としての新しい可能性を得たということで、空港、チャーター便、国際も先週しまして思うんですけれども、今回のグランドデザインを新しく策定されたところ、例えばこういうイメージで人の流れとかというような、モデルにされたほかの海外の都市があるのかなというところが1点お伺いしたいところと、あと、LRTをもし新たなモビリティーとしてつくられる場合に、どの辺まで延ばされるのかという。今のポートループと同じようなルートなのか、もうちょっと延ばすのかとかというそのあたりと、そうなった場合の海岸線との利用客のすみ分けみたいなところはどういうふうにイメージされているのか、そのあたりをお伺いしたいです。

久元市長:

 どこかの都市を何かモデルにしたということはありません。ここは相当整備が進められてきたわけですから、現状と既に行われてきた整備のほか、それから、このエリア、海に近接したエリアの特徴とかということを考えながらつくっていったということです。

 それから、2番目の質問は、常識的には三宮からクロススクエアができるときに、LRTの言わば起点、終点、起終点を三宮の駅前につくって、大体イメージとしては今の阪急神戸さんのあの辺りにつくって、それがずっと南下をして、ウォーターフロントを東西に、つまり西方向に走って、JRの神戸駅か、あるいはハーバーランドに達するという路線が1つはあろうと思います。

記者:

 ハーバーランドまでは今は海岸線でも行けると思うんですけれども、そのあたりというのは、通勤通学で使われる方と観光客というような、そういうすみ分けのイメージなんでしょうか。

久元市長:

 いや、まだそこまでは考えていませんが、両方あるだろう。どちらかというと、JRの神戸駅に接続するのが現実的ではないかなと思いますが、ハーバーランドも考えるべきだという意見も庁内にもありますから、そこはまだ今決めきれているわけではありません。

記者:

 細かい点でもう1点だけ。

 神戸海軍操練所の遺構を施設に活用するということですけれども、操練所自体はかなり広いものだと思うんですが、今の把握された調査をさらに広げてという予定はあるのか、それとも、今現状分かっている範囲だけを残して設備が完成するというお考えなのか、その点をお願いします。

久元市長:

 改めて範囲を広げて発掘調査をするということは考えられていないのではないかと思いますけれども、そこは文化財部局に聞いていただければと思います。私は、改めて発掘調査をするということではなくて、今見つかった遺構を前提に開発計画をつくるという方向で今庁内では議論しています。

質疑応答(発表項目以外)

記者:

 毎回の質問になってしまって恐縮なんですか。半年後、神戸市長選挙を予定されております。正式な表明は久元さんはまだされていないと思うんですけども、以前、神戸空港の国際化等も控えている中でというので今差し控えるということで、神戸空港は無事に開港されましたが、お考え表明の時期等、考えに変わりはないでしょうか。

久元市長:

 (国際線が)開港しましたけれども、やはり今が大事で、緊張感を持ってしっかりスタートさせるという。実際の運用、運航は関西エアポート神戸株式会社さんにやっていただいておりますけれども、神戸空港の設置者は神戸市ですから、しっかりとこれが順調に安全にスタートをすることをしばらく見極める必要があるなというふうに思います。

 同時に、神戸市長選挙は10月26日ということで日程が決まって、間もなくあと半年ということになりますから、私自身は、現時点では今の神戸市政の課題に任期中全力で取り組んでいきたいと思っております。ただ、やはり時期が来たら自分自身の考え方は明らかにしなければいけないだろうというふうに思っておりまして、遅くとも6月中には自分なりの考え方をお話しできればというふうに思っております。

記者:

 街路樹政策についてお伺いしたいんですけれども、先週、国土交通省が全国の調査結果を発表、公表いたしまして、全国でも3年半でかなり街路樹の倒木などによる事故が起きていたということが明らかになりました。神戸市でも昨年12月に大丸の前のケヤキの木が倒れてという事故があって、緊急点検を今されているところだと思うんですけれども、植えられてから半世紀とかを経過している街路樹が今だんだんと寿命を迎える中で、街路樹政策も転換点を迎えているのじゃないかというような指摘もありますが、そんな中で、久元市長の街路樹の重要性についてどうお考えになっているかというところと、今後の市の街路樹政策の方向性について、もしあればお考えをお聞かせください。

久元市長:

 街路樹は、まちの潤い、それから美観、特に夏は異常高温と言われるような事態になっていて、木陰をつくるという意味でも非常に重要な存在です。同時に街路樹が、一定の年限がくれば大木化をする、老木化をする、それに伴う危険が生じるということは、これは従来から認識をしておりました。必要な点検、公園の中の樹木、それから道路の街路樹というのはそれぞれサイクルを決めて点検をしていたわけです。問題意識はもちろん現場の職員の皆さんも幹部の皆さんも私自身も強く持っておりました。特に、神戸の倒れるという事象が起きる前に、ほかの自治体では倒木によって亡くなるという痛ましい事故も起きましたので、これは緊張感を持って対応しなければいけないという問題意識を持っておりました。

 ただ今回の、この12月に続けて2回起きたわけですが、これは残念ながら今までの点検方法、外部からの目視だとか、あるいは揺らしてみて反応がどうなのかといったような点検方法では不十分だということが分かりましたので、改めて旧居留地の事故が起きたときは直ちに周辺の樹木の点検を行って、改めて点検した結果、これは危険性があるというふうに判断をされた樹木は伐採をするということを行いました。それから大倉山の樹木についても必要な、大倉山の中の点検と伐採。大倉山は、これはたしか大倉家から引き継いだのは1910年だったと思いますが、そのときに引き継いだ樹木がまだあるということなんです。これは相当老木化しております。ですからこれを点検するということと、大倉山で倒れたのは擁壁の上の樹木だったので、擁壁の上にある樹木を緊急点検するということを行いました。2024年度中に、そのような職員による点検を行って、そして緊急に、これは伐採したほうがいいというところは伐採を行うことといたしました。

 同時に、高木になっている樹木が街路樹で11万本あります。これはやはり相当な人員、あるいは必要な予算、体制で行う必要がありまして、これは令和7年度予算編成の中でも相当議論をいたしまして、これは思い切った予算措置をしようということで、公園については令和7年度の予算で3億余り、この中のかなりの部分は、緊急の伐採はしますけれども、調査をします。それから街路樹については6億6,000万近い予算を計上しておりまして、ここで安全点検と調査を行います。調査を行って、この街路樹については11万本調査をする、これは職員だけでは無理ですから、民間事業者にお願いして調査をする。そして11万本ありますから、これを、伐採の優先順位をつけながら、これは単年度では無理で、2026年度、2027年度、2028年度と3か年かけて。ですからまたそれぞれの年度の予算措置が必要となりますが、そういう形で計画的に伐採をすると。こういう形で、倒木が起きないように緊張感を持って対応したいと考えております。

記者:

 その専門的な点検というのも、今回は緊急点検で予算をつけられたと思うんですけど、今後も継続的に行っていくのか、それとも今回力を入れてされるのかというところでいうと、どうなんでしょうか。

久元市長:

 2025年度予算で、まず点検をしっかりやる。樹木医の方にもお願いするんです。2025年度に点検を行って、点検がもう完全にこれで終わって、しないというわけではありません。まずしっかり点検をして、その結果に基づいて3か年かけて伐採をすると、そういうことでいいですね。

職員:

 はい、そういうことです。

記者:

 神戸空港についてなんですけれども、まだ国際線就航して数日しかたってないんですけれども、現時点で、搭乗率も高水準であると思うんですけれども、聞こえてきている評判だったり、または動線含めた、既に見えている課題とかトラブルとかがもしあれば教えてください。

久元市長:

 おかげさまで順調にスタートしたのではないかというふうに思っておりまして、やはり神戸空港が国際化してよかったという声がたくさん聞こえてきています。まずは順調な滑り出しだと思います。

 課題というのは、想定外のことが起きたというふうには思っておりませんが、やはり混雑時、大体7時半から9時ぐらいまでの間における、ポートライナーの混雑にいかに影響を与えないかということです。これは相当庁内でも議論して、新交通株式会社の社長とも直接協議をして必要な対応を行っておりまして、その効果は出ていると思います。神戸空港の国際化がポートライナーの混雑に、たまたま国際展示場のイベントもあって、混雑率が若干増えたということもありますが、目に見えて混雑に拍車がかかったというふうには我々は認識しておりません。しかし、このことは課題であり続けるわけで、新神戸と三宮、神戸空港を結ぶマリンエアシャトルの乗車率、これは若干上がっておりますけれども、これはまだ乗っていただく余地があります。三宮では大体8時台では5分(から10分)間隔で運行されておりまして、この乗車率を上げていくということがやっぱり課題だと思います。

 もう1つは、ポートライナーの車両が比較的小ぶりなので、できるだけスーツケースを持ってホテルに向かったり、あるいはまちなかに向かうということを避けるために、手荷物配送サービスというのをスタートさせました。これがあまり使われていないんですよね。ちょっとせっかくこれは相当気合を入れて設置したのに少し残念なので、これはとにかくどんどんPRをして、関係民間事業者の皆さんと一緒にしっかり利用していただくようにしていきたいと。取りあえず思いつくところから言うと、その辺が課題ではないかなと思います。

記者:

 国際化以前からもお話があった、定期便に向けてターミナルの在り方について検討を進めるということなんですけれども、今後どのように、どれぐらいのタイムスケジュールで進めていくのか教えていただけますでしょうか。

久元市長:

 とにかく2030年前後という表現なんですかね、国際定期便を就航させるということが3空港懇談会の合意事項ですから、これに間に合わせるということ、これが年次的に言えばそういう目標になります。それに間に合うようにしっかり作業をしていくということに尽きると思います。今年度中に必要な調査検討を行って、その後、基本設計、実施設計と入っていくというスケジュールを設定しています。

記者:

 あと、国際チャーター便なんですけれども、現在、週40便で運行されておりますが、かなり引く手あまたで様々なエアラインから、今回就航しているところ以外からもお声がけがあったということで、定期便の就航までにチャーター便というのを増やしていくというお考えはありますでしょうか。

久元市長:

 可能性はあると思いますが、しかし、確実に就航していただく、あるいはエプロンなのか、それから、ターミナルが円滑に運用される。CIQもしっかり手続ができるということが重要ですから、ここは航空会社さんの御意向も聞きながら、関西エアポートさん、あるいはCIQを担う国の関係行政機関の皆さんともよく協議をしながら、そして、あまり予断を持つことなく対応していきたいと思います。

記者:

 神戸空港の関連で、引き続きすいません。先ほどポートライナーの混雑の話を少ししていただきましたけども、補完輸送能力としてのバスの強化でありますとか、あと手荷物配送サービス等に取り組まれていると思うんですが、以前からお話として出ている8両化については、今回の混雑を見られたりとか、あと今後、国際的就航に向けて少し必要性が高まったとか、そういう可能性というのはありますでしょうか。

久元市長:

 可能性は否定はしませんが、1車両増備するということも今検討をしておりますから、まずはそういう方向での対応を考えた上で、それ以外の方策が必要になるかどうかということは、今後のポートライナーの運行状況、あるいは混雑状況ということも考えながら対応していくと思います。

記者:

 1車両増備で当面は対応できるのではないかという見立てでということですか。

久元市長:

 現時点ではそう考えています。

記者:

 あとちょっと別の話なんですけど、現地で取材してて韓国からのゴルフツアーの方がいらっしゃいまして、神戸市さんゴルフツーリズムの誘致に力を入れておられると思うんですが、おっしゃっていたのはハイヤーとか、貸切バスとかの足のお金が結構かかるとおっしゃっていて、例えば、愛媛の松山空港ではゴルフツアーの人気が高いらしいんですけども、無料のシャトルバスを空港から運行させていってるのでかなり人気だと。ライバルにもなるのかなともちょっと思ったのですが、現段階で力を入れられているゴルフ客誘致について、何か戦略というのはありますでしょう。

久元市長:

 私は特にアイデアはありません。神戸観光局のほうで考えてもらえればと思いますが、ただ無料のシャトルバスというのは現実的には難しいと思います。

記者:

 高校の授業料の格差について、大阪と格差があるということで、市長はかねて兵庫県が対応すべきだと発言をされていると思います。1月の県・市町懇話会では、検討会について言及がなかったということで不満をお示しになられましたが、先日、市町懇話会があって、県から少し説明があったと伺いましたが、それを受けてどのようにお感じになられたのかということと、改めて県に求めることがあればお願いしたいと思います。

久元市長:

 昨日、県・市町懇話会がありまして、私も出席しましたけれども、ちょっと次の公務もあったものですから、知事の挨拶の後、県の説明の途中で退席をいたしました。その後、先ほど企画調整局から、その後、高校無償化への対応について4名の市長、町長から質問なりがあったと聞いております。

 1つは、やはり公立高校への影響を危惧される声がかなりあったと。これは兵庫県に限らず全体的な話で、これについては県立高校をしっかり対応していくというようなお話があったというふうに聞いております。

 私はちょっと直接知事や関係部長さんとやり取りをすることはできなかったんですけれども、やはり懸念は残ると思いますね。1つは、やはり、これ、大阪は63万円が無償です。相当、中高所得層でこれだけの差があるということですよね。大阪と兵庫県内、これは差があります。

 もう1つ、大阪府内で起きていることが、府立高校から私立高校へのシフトです。府立高校については相当倍率が減って、定員割れをしているところも続出しているということ、私立高校の人気が高まっているということですね。これは、そういう現象が現に大阪で起きている、そして大阪と兵庫県内の間で公的支援の差が厳然としてあるということを考えれば、断定的なことを言えないかもしれませんが、大阪府の私立高校の競争力が高まるということではないかな、あるいは高まっていることではないかなということですね。そういうことを考えたときには、兵庫県が県立高校への対応を強化するということでは不十分だと思います。兵庫県内の私立の高校が大阪府の私立の高校に対してしっかりと競争力を持つことができるようなてこ入れが不可欠です。この点について兵庫県の対応は極めて不十分で、そこは私学関係者の意見をよく聞いていただいて、兵庫県内の私立の高校に対する支援を抜本的に強化していただきたいというふうに思います。

記者:

 先日、石破総理が神戸市内に訪れられて、市長も東遊園地のほうを御案内されたりとかお話しされたかと思うんですけれども、どのようなお話をされたか、もし教えていただけることがあれば教えてください。

久元市長:

 あのときは、防災庁については、たしかあのモニュメントを視察された日に囲み取材があって、総理のお考えをおっしゃったことに尽きると思っておりまして、モニュメント視察後、すぐに私はあそこから中座して「あすてっぷ」のほうに参りましたので、お話をする機会はなかったんです。ですから、あのとき総理がおっしゃったお話が全てだと思いますが、あのとき総理がおっしゃったのは、やはり、防災庁の在り方ということについては、これは令和8年度の設立に向けて検討を進めるということと、まず本庁の在り方をしっかり検討するということと、あとは、これは今まであまりおっしゃっていなかったのかもしれないですが、分局的な在り方、発想というのがあっていいのではないかという趣旨のことをおっしゃいましたので、これは、少しこれまでよりも踏み込んだ御発言だったというふうに思います。

 いずれにいたしましても、先日は齋藤知事や兵庫県の市長会や町村会など関係団体が一緒に内閣府に提言されたというふうに思います。やはりこれは神戸市が単独でというよりも、兵庫県、それから関係市町、ひいては関西広域連合でまとまって対応するということが大事ではないかというふうに思います。

 この防災庁の準備担当大臣は赤澤大臣のようなんですね。たまたま総理が来られました翌々日に赤澤大臣にお会いいたしましたが、そのときは、私は指定都市市長会として骨太方針に対する提言をお願いしましたので、この神戸あるいは神戸周辺のことを申し上げたいという気持ちはここまでありましたけれども、そこはちょっと差し控えさせていただきました。

記者:

 すみません、ちょっと県外の話で、答えていただけたらで構わないんですけども、今年の6月に東京都議会議員選挙がありまして、昨年の都知事選挙で次点になった石丸伸二さんが地域政党を立ち上げて全選挙区に候補を擁立するという考えですけども、神戸市は今年の4月から東京事務所が虎ノ門に移転して、市への人流還元を目指したりですとか、久元市長も東京一極集中の是正に向けていろいろ発信されていると思いますが、今後この石丸さんが立ち上げた地域政党に対して、何か東京をこうしてほしいとか、何か動かしてほしいとか、何か所感がありましたらお聞かせください。

久元市長:

 石丸さん自身は私も何回かお会いいたしましたけれども、一番最後にお会いをしたのは、安芸高田市長を辞められる二、三日前に芸文センターでお会いをしたのが最後で、これは大分前の話で、それ以来、石丸さんとはお会いをしていませんし、最近はあんまりちょっと動向についてもウオッチしておりませんので、今のお話につきまして特段お答えすることはありません。

―― 了 ――

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