ホーム > 市政情報 > 市長の部屋へようこそ > 市長会見 > 定例会見 2026年3月25日
最終更新日:2026年3月30日
ページID:84348
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司会:
それでは、ただいまから3月2回目の定例会見を始めたいと思います。
市長、よろしくお願いいたします。
久元市長:
よろしくお願いいたします。今日お話を申し上げたい案件は1件です。
東灘下水処理場でバイオマスの受入れ事業を開始いたします。食品系の廃棄物を受け入れるということになるわけですが、この食品系の廃棄物の受入れ量としては国内最大になります。ちなみに、下水処理場で産業廃棄物を受け入れるというのは、今回が全国で初めてのケースということになります。
神戸市は下水道においてSDGs、持続可能性、循環型社会に沿うような処理場の活用の方法ということに取り組んできました。代表的なプロジェクトが神戸再生リンのプロジェクトで、下水汚泥を原料にしたこうべハーベストの肥料などは、農家、また家庭でも使っていただいております。市内だけではなくて、今後は市外にも拡大をしていく予定です。
もう1つ、後で御説明申し上げますが、汚水を処理する過程で消化ガスというガスが発生をいたします。この消化ガスを使いまして、自動車燃料としての供給、これは2008年にスタートをいたしました。さらに、この消化ガスを活用した発電事業、これも2011年に実施をしておりまして、ここで発生した電力、これはこの処理場の中でも使われておりますほか、売電収入が得られ、また水素の製造にも使われております。この消化ガス発電は、市内の6つの処理場の中で、そのうち4か所で実施をされております。
今回、新たにバイオマスを受け入れるのが東灘処理場なんですけれども、東灘処理場の配置図を御覧いただきますと、これはある意味で古い処理場です。1962年から供用を開始をいたしまして、東灘区、灘区の下水を処理している。計画処理人口は41万3,000人という大規模な下水処理場です。31年前の阪神大震災のときには、ここは壊滅的な被害を受けまして、約100日間の処理機能が停止をしたということになります。これを再建、復旧をさせる中で、下水処理という基本的な機能だけではなくて、様々な機能を持った処理場にする、再生可能エネルギーの有効利用にもつながるような、そういう再建を行いました。それが先ほど申し上げた再生リン、あるいは消化ガスによる取組です。
大体の流れを御説明申し上げますと、家庭から汚水が集められて、汚水を処理するわけですが、処理をする過程で出てくるのが消化ガス、そして下水汚泥なんです。この消化ガスというのは、これは60%がメタンなんです。60%がメタンで、メタンは燃料にもなるということです。そして、下水汚泥は再生リンに使う(下水汚泥から再生リンを回収する)。消化ガスはこれ、60%はメタンですから、これは有効活用できるわけです。消化ガスは純化をいたしまして、60%を精製をして純化をいたしまして、バイオ天然ガス化設備、バイオガスステーションを経て、直接自動車の燃料として使われるということになります。これは以前からやっております。
近年、2024年に開始をしたのが、この消化ガスを発電に使う、消化ガス発電事業というものをスタートさせまして、ここで得られた電力は電力会社に売却をして有効利用をされる。ここから生まれた電力を使って、水素を生成する。水素の供給事業を下水処理場が担うことになるわけです。ここから得られた水素は、水素自動車、FCVに活用される、こういう取組を従来から行ってきたわけです。
こういう処理場の有効活用の一環として、これは2011年から実証事業として行っていたのが、この食品系廃棄物、木くず(のような)バイオマスと言われているような動植物を原料とする資源、再生可能な資源というこのバイオマス、これを消化槽に投入をして消化ガスにすること(消化ガスを発生すること)ができないかと、こういう実証事業を行ってきたわけです。この実証事業の目的は、この食品系廃棄物を有効利用させる。これは循環型社会にも貢献をいたしますし、それから先ほどから申し上げているこの消化ガスというのは、非常にこれは有用な資源です。この消化ガスが増えれば発電量も増える、水素の供給も増える、天然ガス、自動車の燃料も増えるということで、この消化ガスを増やすということは意味があるということで、そういう大きく言うと2つの目的を持って、食品系廃棄物、木くずなどを投入する、そういう実証実験を行ってきたわけです。
この実証実験の結果から、これを実用化できるというめどがこのほど立ちまして、この4月(1日)から、このバイオマスの受入れ事業を実用化させるということになります。このバイオマスの受入れ事業を、これが4月1日から本格実施をするということになるわけですけれども、その実施方法について、次のスライドで説明をいたしますと、この受け入れ(を実施す)るために、新たな事業運営者に参入をしていただきます。惣菜とか、あるいはお菓子とか、この酒を造る、その過程で出てくる廃棄物を下水処理場に直接入れるのではなくて、ここに事業運営者が介在をする。介在する事業運営者が、これらの食品廃棄物を受け入れて破砕をし、そして下水汚泥と混合調整をすると。それがバイオマスとなって、神戸市、下水処理場が引き取る、こういうことになるわけです。
このバイオマスの受入れ量ですけれども、実証事業のときから見れば、約8倍に拡大の予定をしております。それから、この実証事業では木くずを受け入れてたんですけれども、この木くずについては様々なデメリットがあるということで、今回は除くことにいたしました。これは、ここから出る廃棄物、(今回受け入れる廃棄物は、)これは産業廃棄物ですから、産業廃棄物の法令にのっとって適切に処理される必要があります。今回は、この産業廃棄物に関する法令をクリアする形で、こういうスキームをつくり上げることにいたしました。この食品系の廃棄物を受け入れて、そして消化ガスを増やしていくということになるわけです。
冒頭申し上げましたように、下水処理場が産業廃棄物を受け入れるのは全国で初めてで、この食品系廃棄物の受入れ量としては国内で最大となります。ほかの(他都市の)処理場では、産業廃棄物ではなくて、そんなにたくさんではありませんが、家庭から出る廃棄物、一般廃棄物を受け入れている処理場は幾つかあるようです。
今回のこのスキームによりまして増える消化ガスの量、消化ガスの発生量は、投入前の約400万立米、1年ですけれども、年間の400万立米から460万立米、約15%増加することになります。これによって消化ガスが増えるということになるわけで、CO2の削減にもつながることになります。ここで、事業運営者は、この排出をする、総菜を作るメーカー、お菓子を作るメーカー、お酒、日本酒とかビールを造るメーカーから受入れ料金を頂くことになるわけですが、これは事業運営者がこういうバイオマスを生成するための費用になっています。
そして、生成されたバイオマスを神戸市が引き取ることになりますが、神戸市はこれを引き取る費用をこの運営事業者から頂くことになります。この頂く費用の額は、大体300万ぐらいですが、これは丸々神戸市の懐に入るというよりは、下水汚泥もそれだけ増えることになりますので、増加する費用と大体見合うという形になります。消化ガスが増加をいたしますと、この売電収入が増えます。増える売電収入は年間で約1,200万ぐらいということになります。発電の増加量は約130万キロワットの年間で、大体約400世帯分の発電量に相当するということになります。
この結果、CO2については、既にバイオガスステーションで年間約200トンのCO2が削減されており、2年前に開始をいたしました消化ガス発電・水素供給事業では3,200トンのCO2が年間削減されています。今回約600トンが削減されることになりますので、下水処理場全体では約4,000トンのCO2が年間削減されるということになるわけです。
今回のバイオマスの受入れ、食品系廃棄物の受入れによりまして、以上に申し上げましたような多様な複合的な効果が生じることになるというふうに考えております。神戸市は、この下水処理場を、本来の汚水の処理ということだけではなくて、より多角的に活用したいと考えておりましたが、こういうような努力を今後とも続けて、神戸市はSDGs貢献都市という目標を掲げていますが、その方向性に沿った活用というものをこれからも続けていきたいというふうに考えております。
私からは以上です。
記者:
まず、バイオマス受入れ事業を東灘の処理場で行うというか、6か所あるうちのここで行うことになったのはどういう経過なんでしょうか。
久元市長:
もう既に東灘処理場で、一番冒頭申し上げましたように、消化ガスの供給というのが進められて、ほかのところでもやっているんですけど、施設設備が既に整っているということが一番大きいと思います。
記者:
では、引き続き今消化ガスの実証事業ですけど、残り3か所、そこでも行く行く、将来的にはこの事業、受入れはやりたいというふうにお考えなんでしょうか。
久元市長:
これは、下水、東灘処理場で実証事業を相当長いことやってきた。そういうような実証事業の取組を踏まえて、東灘処理場で行うこととしておりまして、それ以外のところでは今すぐには難しいというふうに思います。まずは東灘処理場で実用化をする、これの、初めての取組ですから、その状況を見て、まず状況を把握した上で、ほかの処理場でも実施できるかどうかということは、その結果を見た上で考えたいと思います。
記者:
あとすみません、今回バイオマスを利用することで、いわゆる消化ガスを使った売電収入が年間1,200万円ぐらいアップするというお話だったんですけど、そもそも年間どれぐらいの発電というか、いわゆる年間幾らぐらいの収入になっているんでしょうか。バイオマスの、食品系廃棄物、木くずの実証研究を10年近くされたということですけど、これが非常に効果的だったということでしょうか。そのあたり、もう少し詳しくお願いできたらと思うんですけど。
久元市長:
効果的という意味は、これはもともと、先ほど申し上げたように、食品系廃棄物の有効活用につながるということと、これを受け入れることによって消化ガスを増やすことができるということで、初めからこれが意義があるということは分かっておりました。あとは技術的にどうかということ、採算性がどうかということ、どういうスキームで実用化するべきかということを検討を重ねてきて、今回それが実用化できるという目途が立ったので、今回スタートすることにしたわけです。実証実験の中で、木くずを受け入れると、やっぱりいろんな支障が生じるということで、ほかのこと(食品系廃棄物)にしたということです。
記者:
バイオマスの受入れが約8倍に拡大ということなんですけれども、どれぐらいになるのかって数字とかであります。トンとかなんですか。
職員:
バイオマスの受入れ量ですが、事業運営者が受け入れる食品系廃棄物の量が、実証時代は2トンぐらいだったのが、1日大体16.5トンを予定しております。
記者:
今の質問に関連してちょっと細かなことで恐縮なんですが、1日当たり2トンから16.5トンに増えるというのは、これは、事業系、産業廃棄物としての食品残渣でしょうか、それとも家庭ごみ等も含めている量でしょうか。
久元市長:
いえ、産業廃棄物。食品廃棄物を出す総菜メーカーだったり、お菓子のメーカーだったり、あるいはアルコール飲料を造るメーカーからだけ受け入れるわけで、家庭から受け入れるということはしません。
記者:
お差し支えなければ、例えば、具体的にどのようなメーカーさんがあるかというのを教えていただくことはできますでしょうか。
久元市長:
個別のメーカーはちょっと言えないんですけれども、実証実験段階では3社だったんですね。これが、今度実用段階では、先ほどの総菜メーカーとか食品加工メーカーとか飲料メーカーとか、そういうところが20社以上関与するということが決定しております。
記者:
この加盟する総菜の企業とか、あと食品加工会社、飲料会社など、加わるメーカー側のメリットとしては、どのようなことが考えられますでしょうか。
久元市長:
メーカー側としては、1つは、産業廃棄物として処理をするための料金の比較というのは、これは民民(の話)という形になりますので、そこは行政としては把握はできておりませんけれども、やはりこれ、下水処理場でこれが今までは単に費用を払って処理をしていた産業廃棄物が有効活用されるということについての社会的意義ということでしょうか、そういうところに着目をされたのではないかというふうに思っています。
ただ、今までの料金と今回新しくできるところの料金(との比較)がどうなのかというのは、これはある意味で民民の話になりますから、ちょっと私どものほうでは分かりませんけれども、ひょっとしたらメリットがあるのかもわかりません。
記者:
先ほどもちょっとお話をいただいていたと思うんですけど、この事業を始めることへの期待をもう少し詳しく聞かせていただけますでしょうか。
久元市長:
この神戸の下水処理場は、とにかく循環型社会に貢献をすると、広い意味でのSDGsに貢献するということで、冒頭申し上げましたように、いろんな取組があります。特にこうべハーベスト、再生リンについては、これはトップランナーとしての役割を果たしてきて、これは単に神戸がこういう先進的な取組をやっているということだけではなく、ぜひこれを全国に広げてほしいと。今、国際情勢が非常に不安定にある中で、米は自給されているといっても、肥料の大半は海外から、それも中国から輸入されているので、これはやはりできるだけ自給率を高めていくというのが非常に大事で、下水汚泥の活用というのは、そこは循環型社会の形成と食料安全保障にも資するという観点からこれを進めてきたわけですけど、それ以外にも、先ほどのフローチャートにあるように、消化ガスを使った自動車への供給、消化ガス発電、こういういろんな取組をしてきました。
これ以外にも、もちろん太陽光パネルによる発電なども行ってきておりますが、こういう形で、今回バイオマスを受け入れるということは、こういう循環型社会の形成ということを通じてSDGsに貢献するという意味での役割を下水処理場がしっかり果たしていく、そういうこれまでの取組をさらに前に進めることにつながるというふうに思います。
記者:
先ほど質問に、食品系廃棄物の受入れを1日当たり16.5トンという話と、あと消化ガスの発生量は年460万立米ということですけども、これは、将来的な目標としてはどれぐらいを受け入れて、どれぐらいの消化ガス発生量を目指したいというところは、どれぐらいの数字があるんでしょうか。
久元市長:
今のところはありません。長年、実証事業を重ねてきましたので、そしてその上でこういう仕組みをつくったところ。まずはこれでスタートしたいと思っていまして、受入れ量を若干増やすことができるかどうかというのはこれからトライしたいというふうには思いますけれども、目標を立てて増やすというところまでは、まだそこまでは至っておりません。
記者:
実際にこの量というのは、じゃ、運用上はこの量はできるけども、実際にやってみて、今後、目標というのをどれぐらい立てるかということでしょうか。
久元市長:
目標が立てられるかどうかですね。そこはもう少し下水道部を中心に検討したいというふうに思います。先ほどの御質問にもあったように、このプラント(事業)をほかのところでもできるかどうかというのが大きいと思いますね。
記者:
実際、神戸は再生リンのほうは、ほかの玉津であったりとか、広がっていったり、500万トンですか、目標を立てられて、今、300万トンぐらいだと実現可能ですけども、こういうふうに広げていく方向性ではあるというイメージなんでしょうか。
久元市長:
そこは下水道部からちょっと説明してもらいたいと思いますけど、下水汚泥(から消化ガス)を作る技術的な難度と、食品残渣からこのスキームでバイオマスを生成して、それを消化ガスに変える(消化ガスを作る)技術的な難度って、どこに違いがあるんでしょうか。ちょっと説明してくれますか。
職員:
下水汚泥から消化ガスを作る技術と、バイオマスを受け入れて、そのバイオマスと、混合消化と呼んでいるんですけど、下水汚泥を一緒に消化してメタンガスを作る技術自体は、難度としては変わらないんですが、では幾らでも入れられて、もうどんどん増えていくかといいますと、バイオマスをたくさん受け入れることで、入れ過ぎると下水汚泥に悪影響も出てまいりますので、これまでの実証研究を踏まえての今回の量をまずはしっかりやっていきたいと思っているところでございます。
久元市長:
この消化ガスを精製する過程で食品系廃棄物を混合するということは新しい取組ですよね。
職員:
はい。
記者:
つまり、入れ過ぎると悪影響があるので、量を見極めながらということでよろしいですか。
職員:
はい。
先ほどありました消化ガスの発電の売却益という御質問、まず事業スキームなんですが、神戸市は消化ガス発電事業におきまして、消化ガスそのものを消化ガス発電事業者に売却しておりまして、そちらのほうの消化ガスの販売益が年間約1,200万円増加する見込みでございます。現状が大体6,800万円のところ、8,000万円になるという見込みでございます。
あと、一方で消化ガス発電量の見込みなんですが、現状の770万キロワットアワー、これが大体、一般家庭1,900世帯分に当たるんですが、こちらが900万キロワットアワーで2,300世帯分ぐらいに増えます。こちらについては、消化ガス発電事業者が電力会社に売却しているものでございまして、神戸市の売却益とはなりません。神戸市は消化ガスの売却益が1,200万円増えるということになります。
記者:
ちょっとフライングぎみではあるんですけども、来月、4月18日に神戸空港が国際化から1年になるんですが、今現状考えていらっしゃる課題と観光への効果について、お考えがあれば教えてください。
久元市長:
おかげさまで、初めての経験になったわけですが、特に大きなトラブルもなく、国際空港としての運用が始まり、順調に推移しているというふうに感じております。
中国便、上海・南京便が今休止しているわけですが、これはもちろん神戸だけの問題ではなく、全国の飛んでいるところ、ほとんど全てというふうに理解して、注視をしています。これは一自治体、一空港設置者として対応できる問題ではありませんが、この問題については、そういう御質問ではなかったかもしれませんが、今休止している路線について、3月からの期間を限定して、この間、別の航空会社に運航していただけないかという募集をいたしました。これは、今日はまだ結果は聞いておりません。近日中に、幾つかのところから、物すごくたくさんと言えるかどうか分かりませんが、複数のところから引き合いもあるので、近日中にこの期間限定の運航便について、港湾局から発表できるのではないかということを思っています。
課題としては、やはりこれは1つの通過点でして、2030年4月1日の国際定期便の運用、1年前はこれが確定していなかったものですが、これが前回の3空港懇談会でその日が確定いたしました。ということは、これに間に合わせないといけないということですから、関西エアポートさんと相談をして、ターミナルの拡張をスピード感を持って支援をしていく。あるいは駐機場の拡張ということもやっていかなければいけないので、これを緊急感を持って間に合わせるべく取組を進めていくというふうに考えています。
記者:
神戸市室内管弦楽団について、またお伺いしたいんですけれども、19日に経済港湾委員会が議会のほうでありまして、市のほうから楽団に対して解散というか、再編などを含んだ提案をされた上で、楽団のほうから維持を前提とした改善策が提出されたというようなお話がありました。まず、この経緯については、市長も御存じだったということでよろしいでしょうか。楽団側から改善策が提案されて、それを実現性がちょっと評価できないということで。
久元市長:
去年、楽団というか、財団側に対して改善を求めるということを文化スポーツ局のほうが求めたということは承知しております。それに対するやり取りは詳しくは聞いておりませんが、今年に入ってからの楽団のやり取り、そしてそれまでのやり取りを踏まえて、文化スポーツ局としては、補助金を2027年までとしたいという方針を伝えたというところは報告を受けています。
記者:
具体的な改善策の内容というのは、市長のお耳に届いてらっしゃいましたか。
久元市長:
詳しくは聞いておりませんが、当然のことながら、入場料収入を増やす。入場料収入を増やして補助金の割合を下げるということを求めた。局としてですね。それに対する答えはあったけれども、これは実現可能性について疑問符がつくというような報告を受けたというふうに記憶しております。
記者:
ホールの集客については、いかがでしょうか。
久元市長:
集客についても、詳しくは聞いておりませんが、局の受け止めとしては、財団側の提案、回答というのは不十分で、実現可能性が低いと判断したというふうには聞いています。
記者:
ホールの集客のことで、財団側からは中ホールと同等の規模の500席から700席ぐらいのホールで65%の集客という改善策を出したけれども、市のほうはもっと大きい大ホール、市長もこの前もおっしゃってらっしゃいましたけれども、大ホールのほうでそれぐらいの集客があったほうがいいというような、少し認識のずれがあったのかなというふうに思うんですけれども、ここにずれが生じてしまったのはなぜなんでしょうか。
久元市長:
よく分かりません。よく分かりませんというのは、認識のずれなのかどうなのかというのはよく分かりませんが、当初はホールの基本整備計画の中で、第2期ですよね、6丁目のプロジェクトのときに、ホールのレジデンス機能として想定するということが書かれていたということは事実です。しかし、それはホールのキャパとかという問題だけではなくて、やはり今後の神戸市の文化行政の在り方、芸術文化分野に対する公費の投入の在り方ということについては、従来から問題意識を持っておりましたので、改めてそういうもう少し幅広い観点から、この今、室内管弦楽団だけに投入しているお金の使い方というのが適正なのかどうかということ。そして、それを議論する1つの視点として、ホールが2027年12月にプロジェクトが完成し、そしてその翌年の6月にオープンするという時期が間近に迫っている。そこに1,800人のホールができるわけですから、そこの活用の仕方として、そこで室内管弦楽団が、レジデンス機能を持つかどうかは別として、演奏するとしたときに、500人しか入らないということがホールの活用の仕方として適切なのかどうかという論点はあるだろうと。そういうことも含めた観点からのオーケストラに対する支出の在り方が、公費の使い方として適切かどうかという問題意識を持っていて、それをお伝えしたということです。
ホールが埋まるか埋まらないかということだけで今回の見直しを提案したわけではなくて、もともと楽団の収支構造ということについては、かねてから問題意識を持っておりましたし、楽団だけにこれだけの公費を投じるということが、芸術文化予算の使い方として適切なのかという問題意識を持っておりましたし、そしてそれが文化ホールの、大ホールの開館時期がもう間近に迫ってきたという時期に改めて考えたんです。今までどおりの補助金の在り方が適切なのかという問題意識を持って財団側と折衝してきたということです。
記者:
1点だけ確認なんですが、改善策を出してくださいねと財団側にお伝えされたときに、大ホールで65%になるようにというふうな伝え方はされていなかったということなんでしょうか。
久元市長:
そこはちょっと私はよく分かりません。
記者:
この間の会見のときも、市長のほうから、具体的な条件を示すことはちょっと難しいんじゃないかというお話がありましたけれども、一方で、廃止をまだ決めたわけでもないというところの御発言がありまして、もし継続できる道があるのであれば、どういうような方向性があり得るのかというところはいかがでしょうか。
久元市長:
それは、前回も申し上げましたけれども、財団との折衝事になろうかと思います。オーケストラは財団が設置しているオーケストラで、私どもは財団に対して、オーケストラの運営に充てるという目的で補助金を交付している。この補助金の在り方を私どもは問題にしているわけで、楽団の存立、存廃をどう考えるのかということは、神戸市の補助金の在り方が大きく影響されるだろうとは思いますけれども、財団のほうでどういうふうに考えられるかということだろうと思います。
記者:
最後に1点だけ、28年度の春に大ホールが完成する予定ということなんですけども、こけら落としというか、多分お披露目のときには、新しい神戸の文化の発信地ということで、かなり華やかに執り行われるのではないかなと思うんですけれども、これまで神戸市さんが市の顔の1つとして演奏機会を設けられていたと思うんですが、今後もし打切りということになると、楽団が演奏できないということになると、その2028年の春にはそれがちょっと難しいのかなということになると思うんですが、その場合に、例えばほかのオーケストラとかというのをそういう開館のシーンに呼ぶお考えというか、そういうことはあるんでしょうか。
久元市長:
開館をしたときにどういう記念イベントをするのかというのは、まだ未定です。ただ、新たに造られる神戸文化ホールというのは、コンサート専用ホールではないわけです。クラシック音楽だけではなくてジャズや他の音楽ジャンル、また、音楽だけではなくて様々な舞台芸術で使われるということですから、オーケストラに絞った議論だけをするということはバランスを欠くのではないかというふうに思います。
それから、華やかなのがいいのか、じわっと、心に刺さるような記念イベントもあるかもしれません。私自身は、やはりこれも、かなりの公費を仮に使うとするならば、そこは、華やかと思うかとは違うかもしれませんが、あまり豪華、華美にはしるというのもいかがなものかなという気がしています。
記者:
今、市長、特に楽団の問題は集客力だけで考えているというわけでもなく、それから最終的な方針というのは財団がお決めになることだということをおっしゃっていました。その上で、可能性としてお尋ねしますけれども、雲井通りにできる大ホールとは別に、恐らく数年後にできる見通しの中ホールを、楽団の演奏場所として提供し得る可能性というのは、今の段階でおありになるんでしょうか。
久元市長:
これはもともと、整備計画の中にはそういう方向性が書かれておりましたので、その可能性としては消えたわけではありません。しかし、その前に大ホールができるわけですから、演奏会場としてどう考えるのかというのは、これは室内管弦楽団のコンサートの開催の在り方としては議論のあるところですね。これは避けて通れないと思うんです。そういうことを考えたときに、やはり大ホールの使い方ということをどう考えるのかということの中にも位置付けられて、そのことだけが問題ではないけれども、この間、6丁目のホールができるまで、この室内管弦楽団はどこで、主として演奏活動するのかというのは避けて通れない問題なんですね。そういうことを考えたときに、1,800人のホールを、集客の在り方として、現状では500人程度しか集められていないという、そういう問題は、これはやはり無視することはできないだろうと。先ほどお話ししましたけど、それだけではなくて、そのことも含めて公費の投入の在り方ということを、やはり我々はしっかり議論をさせていただきたいということです。
記者:
原油高への対応をお伺いしたいんですけども、原油が急激に高騰して、いろんな影響が出ていますが、政府のほうで備蓄の放出であるとか予備費の活用であるとか、県のほうでも低利融資であるとか、いろんな対策に取り組む動きが出ていますが、神戸市として何か考えていらっしゃることがあるのか。どのように取り組まれたいかというのをお伺いできたらと思います。
久元市長:
これはやはり、世界全体が対応に苦慮している状況ですが、我が国の場合には、特にホルムズ海峡経由の原油の輸入に頼っている割合が非常に高いわけですから、諸外国の中でも影響を受ける度合いが大きいと思うんです。そこは政府のほうで強い問題意識を持って、民間備蓄、あるいは国家備蓄の原油の放出などにも踏み切られたということなど、既に関係閣僚会議も開催をされて、ナフサの確保などについて指示が出されていると、そういう状況をしっかりと注視をしたいと思います。国のほうでどういう対策を打たれるのかということも踏まえながら、神戸市としての対応が、それは補完的なものとなるような対応があり得るのかどうかということは、今後検討していくことになります。状況をしっかりと注視をしながら、国の対策を踏まえて神戸市としての対応を考えていくということになります。現時点で具体的にどういう対応をするのかということは考えてはおりません。
ただ、特に中小企業などの資金繰りや、融資ということについては県も方針を打ち出されましたし、これは神戸市の企業にも適用になるわけですから、その効果や、また、経済界からの御意見も踏まえながら、県の施策を補完する対策を取る必要があるのかどうかということについては検討したいと思います。
記者:
すいません、ちょっと質問が前後してあれなんですけども、先ほどの管弦楽団の件で、前回の定例会見でも、具体的な条件は示せないよとおっしゃったのは、私が質問したのであれなんですけど、ただ一方で、市民の皆さんにも議論、公費の在り方として議論を考えてほしいということを呼びかけていたと思うんですけども、そうすると、ある程度市長として、市としての考えは、楽団に対して補助金の4割と、大ホールという前提、食い違いはありますけれども、大ホールで6割、将来的には8割という数字が出ていると思うんですけども、市長としての考えは、多分まだ公になっていないと思うんです。ここで、市長としてどう考えていらっしゃるか、これは決定ではなくて、市長としての考えはどうだというのを示していただけないかなと思うんですけれども。
久元市長:
これはもう、既に繰り返し述べてきたところかもしれませんが、室内管弦楽団に対する補助の在り方としては問題意識を持ってきました。それは、これは補助金の交付先としての、管弦楽団の運営の在り方ですけれども、他都市の、都市が持っているオーケストラの中で、際立って補助金支出の割合が高いということと、それから演奏会収入の割合が低いということ。額としても極めて少額に、一生懸命努力はされているとは思うんですけれども、ほかのオーケストラに比べて少額にとどまっているということなんですね。
神戸の芸術文化に対して貢献をしてこられたということは事実なんですけれども、公費を投入している以上は、その在り方が問われるという問題意識は強く持っておりました。その上で、先ほどから申し上げておりますように、文化ホールの開館が2年余り前に迫ったときに、この室内管弦楽団がどこで演奏すると、レジデンス機能ということも計画の中に盛り込んだのでありますが、そこはやはり、避けて通れない時期にそろそろ入ってきた。そういう中で、そういうかねてからの問題意識をもとに、文化スポーツ局としては、より演奏会収入の割合を上げて、補助金の割合を下げる、それから集客機能を高めるというような要請をしたということだと思います。その経緯を踏まえて市会でも議論が行われているということですから、それを踏まえて、今度、3月の下旬ですか、27日に財団の理事会があります。まずはそこで、財団としてどう判断されるのかということだと思います。
私自身の考え方は、室内管弦楽団が大きな役割を果たしてきたということは事実ですけれども、繰り返しになりますが、芸術文化に関する予算の中で、かなりの額を投入しています。その在り方については、やはり立ち止まって考えるというのが私自身の今の考え方です。ですから、今の段階で確定的な方針を、ここで、今の段階で持っているわけではありません。市会、この前は常任委員会でも議論が行われたところですし、また今、議会は開会中ですから、議会でも議論が行われておりますから、それを踏まえて、どう議論を進めるのかということは検討したいと思います。
記者:
ありがとうございます。先ほど、結構な額の予算を投入されているという話でしたけれども、少し前の質問に、中ホールのレジデント、中ホールの拠点ですね、をも、検討を外すわけではけれども、やっぱり大ホールというのは一定使用してもらわないと困るという趣旨のお話だったと思うんですけども、こちらの受け取り方としては一定額の補助金を入れているんだから、大ホールを使ってもらわないと困るよねという考えということでいいんですか。
久元市長:
いいえ、大ホールは1,800人のホールができるので、レジデント機能を仮に持たせるとしたら、雲井通6丁目プロジェクトが完成してからになりますね。その間どうするのかということです。そのときにも大ホールを、いや、使いませんよということなら、それは1つの考え方ですけれども、常識的には今、文化ホールでコンサートをやっているわけですから、常識的には大ホールが使われることになる。そのときに新しくできる大ホールで定期公演、定期演奏会があったときに1,800人のホールで500人程度の集客力ということで果たして、待望される文化ホールの活用の仕方として適切なのかという論点は外せないということですね。繰り返しになりますけど、そのことだけを申し上げているわけではありません。
記者:
財団のほうの説明とかいろいろ聞いているんですが、神戸朝日ホールであったりとか、基本的に中ホールに近いものを使って、行く行くは中ホールを拠点にしたいというような趣旨の話をしているようなんですけども、つまり大ホールを使わずに、恐らくその間民間のホールで活動して、中ホールができたらそこに移るということも考え得るんじゃないかと思うんですけど、その点はどうでしょうか。
久元市長:
それは財団からそういう考え方がはっきり示されているのかどうかということは、今初めて聞いた話ですから、ちょっとここでどう答えたらいいのか、正直私には分かりません。
記者:
そういう話があったら、また議論とか検討の中に入るということですか。
久元市長:
いや、それは仮定の話ですから、これは先ほども繰り返し申し上げていますように、これは財団の折衝事ですから、まず、文化スポーツ局のほうで財団の考え方をお聞きして、どう対応するのか検討するということになると思います。
記者:
空き家の話について伺いたいんですが、空き家対策をかねてより神戸市は力を入れてやってきて、来年度当初予算でもかなり予算を積んでやってきていると思います。全国的にも空き家の問題は騒がれているというか、続いている中で、改めてなんですけども、空き家の対策をなぜ行わなければいけないのか、その根本的な理由というのを市長の立場からお聞きできたらと、その考え方ですね、お願いします。
久元市長:
まず、空き家は人口が減少している中で、やはり空き家が使われないままでいるというのは、広い意味での資産が有効に活用されていないということなんですね。有効活用されていないということは、多くの空き家は使われないでいると老朽化が進むということです。腐食も進んでいくということですね。それが長年放置されていくと老朽危険家屋となり、周辺の地域にも悪影響を与える、外部不経済を与えていくということですね。
それからもう1つは、空き家がどんどん増えていくと地域の活力というものが低下する、人通りも少なくなる。また、空き家がどんどん増えるということ、これはスポンジ化と言われていますけれども、スポンジ化が増えると、例えば、自治会が機能しなくなる。そうするとごみステーションの管理ごみがなくなる、街灯もできてこなくなる、防犯カメラは今、神戸市が直接設置していますが、どういうところに設置したらいいのかと聞く相手先もなくなっていくということで、地域社会に非常にマイナスの影響を与えている。そして現にそういう現象が生じている。こういうことは早くから分かっていて、20年以上前から分かっておりますので、私自身は空き家問題は全国で進んでいる状況なので、国がやはり対策をしっかりしてほしいということで、空家対策特別措置法の制定でありますとか、あるいは民法の改正によって隣の空き家への対応ができるようになると思います。
それから、所有者不明の空き家に対する制度がございます。国のほうでも一定の対策は見られたということですけれども、しかし、神戸もそうですが、問題が大きく改善されているわけではありません。これはやはりこのまま放置すると、地域社会にも非常によくない影響が拡大していくことになるので、引き続き大きな問題意識を持って、だからこそ令和8年度予算においては、点としての空き家対策と面としてのスポンジ化対策を盛り込んでいるということです。
記者:
空き家の考え方はいろいろあると思うんですけども、市としては空き家が悪い、空き家イコール悪というような考え方で物を進めているのか、一方で空き家は使えるものは使う、使えないものは解体して循環させるというか、そういう1本柱になっているのかなと思うんですけど、そのような理解でよろしかったですか。
久元市長:
申し訳ありません、私は実務の世界で生きてきた人間なので、善か悪かということについては仕事の面であまり申し上げたことがないので、お答えのしようがないです。ただ、あえてお答えするならば、空き家はやはり解消していかなければいけない。一貫した方針は使える空き家は活用する、周囲に悪影響を与える老朽建築物は撤去、解消していくというのが一貫した方針です。
記者:
本日、午前中に青少年科学館のリニューアルの式典がありましたが、今日からリニューアルということなんですが、ちょっと滞在の時間が短かったんでどの程度御覧になったかはあれなんですが、リニューアルを受けて御覧になった御感想がもしあればというのと、あと、神戸に立地する、神戸を代表するような企業が皆さん協力して、子供たちに向けた展示をたくさんされたということの意義について、どのようにお考えになっていらっしゃるのかというのを改めてですが、お伺いできればと思います。どうぞよろしくお願いします。
久元市長:
そうですね、本当に短期間でしたから、十分な感想を言う資格があるかどうか分からないんですが、まず、印象的だったのは生命ゾーンというものと産業ゾーンというものに分けられて、どちらにも神戸を代表する企業が(計)12社参加していただいたということで、やはりそれぞれに持っておられる得意とする技術、テクノロジーを提供し、子供たちに分かりやすく展示をしていただいたというふうに思うし、大変ありがたく、感謝をしたいと思っております。
それから、生命ゾーンでは人体の成り立ちとか、人間の筋肉ですとか、それから血液とか、歯の展示物もありましたけど、やはり人間の体というのはどうなっているのかということは、子供たちにとっては非常に大きな関心事だと思いますし、人間の体に関係する企業さんがたくさん参画をしていただいて、分かりやすく展示していただいた。これは神戸医療産業都市が市民にその存在というものを知っていただく上でも意味があると考えております。いずれにしても、参画をしていただいた企業の皆さんには感謝したいと思います。
―― 了 ――