ホーム > 市政情報 > 市長の部屋へようこそ > 市長会見 > 定例会見 2026年3月13日
最終更新日:2026年3月18日
ページID:84134
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司会:
それでは、ただいまから3月1回目の市長定例会見を始めます。
よろしくお願いいたします。
久元市長:
よろしくお願いいたします。おととい、東日本大震災から15年の歳月が流れました。同じ震災の被災地である神戸からも祈りがささげられ、東日本大震災の被災者に対するメッセージが伝えられたと承知をしております。
振り返れば、あの震災の後、直ちに神戸市からはたくさんの職員が現地に派遣をされ、災害応急対策に当たりました。その後、短期派遣は中長期派遣に切り替えられまして、2011年度から2021年度まで、職員の派遣が行われました。市民レベルでも、様々な支援が行われたと承知をしております。神戸市は大きな、震災の被害を受けた被災地として、ほかの被災地に対する職員派遣、支援を続けています。現在は、能登半島地震の被災地に対する中長期の職員派遣を行っておりまして、これは来年度、令和8年度も継続をしたいというふうに考えています。
大きな災害を経験した地域、自治体がその経験を共有するということは重要です。昨年は震災から30年ということで、グローバルカンファレンスを開催し、海外から市長などに参加をしていただきました。その1人が、イタリア中部、大変大きな地震の被害を受けたラクイラ市の市長でした。ラクイラ市の市長のプレゼンには大変感銘を受けまして、例えば、建築家、アーティスト、芸術家が参画した形で、歴史的建造物を含むまちの再生を行う取組など、非常に、神戸ではそういう取組がなかったものですから、そういうことも含めて、ぜひラクイラ市の取組を勉強させていただきたいということで、昨年のカンファレンスの後、そんなに時間は取れなかったと思いますけれども、危機管理局の幹部、それから災害対応の専門家も同行していただきまして、ラクイラ市の取組を学ばせていただきました。ラクイラ市の取組、またイタリア政府からもいろんなご教示をいただきましたが、こういうような、いただいた情報やご教示の内容は、現在行っております神戸市の災害点検に生かしていきたいと考えているところです。
東日本大震災にお話を戻しますと、現在、神戸市には131名の避難者が滞在をしておられます。神戸市でできるだけ不自由のない暮らしをしていただきたい、行政サービスを提供していきたいというふうに考えて、必要な対応を行ってきたところであるということと、それからやはりふるさととの絆をいかに維持していただくかということも大事なことであろうかと思いますので、神戸市としては、希望される避難者の方に対しては、月に2回、避難元の県、あるいはその自治体が発行する広報紙とともに、神戸市内のイベントの情報をお送りする、月に2回お送りをする、こういう取組を行っております。こういう取組は、これからも続けていきたいというふうに考えております。
それでは、今日申し上げたい案件は2件です。1件は森林整備戦略の改定、それから樹林葬墓地の募集の開始です。
まず、森林整備戦略の改定ですけれども、ここ数年力を入れているのが、神戸の森林の再生です。少しおさらいになるかもしれませんが、神戸市の面積の約4割を森林が占めている。これは神戸の大都市としての大きな特徴でもあります。この2万2,000ヘクタールの森林があるわけですが、神戸の森林の特徴は、人工林が約6%にすぎない。広葉樹林などが90%を占めているというのが大きな特徴です。多くが、人の手が加わった森林であるということです。同時に、かつては薪炭林として使われていたわけですが、生活様式の変化や管理の担い手の不足ということが課題になってきました。
神戸の森林を代表するのが六甲山の森林です。六甲山の植林が始まった100年のというそういう時期に、2012年ということになりますが、神戸市は六甲山森林整備戦略を策定いたしました。六甲山を美しく、健全な状態で次世代に引き継いでいく。そういう取組を示したものです。この戦略の中では、2015年までを準備期間とし、2025年までを短期計画、2050年までを長期計画、そういうスケジュールを設定しておりました。災害防止、あるいは地球環境保全など森林の多面的機能を十分発揮するための戦略的な森林整備の方針を示したものです。
これまでの実績ですけれども、2012年から2025年までに約770ヘクタールの森林の整備が実現をいたします。森林の整備というのは、暗く鬱蒼とした森を間伐いたしまして、伐採をする。伐採をしただけではなくて、これを搬出し、利用する。そして、次世代につなげていくような、そういうような手入れもすると、これを整備というふうに呼んでおります。こういう実績を行うとともに、KOBE WOODとしてブランド化をする、あるいは関係者がプラットフォームをつくるという取組が行われてきました。つまりは、2050年を整備目標としておりましたけれども、かなり早い取組が進んできた。前倒しで実施をされてきたというように言ってもいいかもしれません。
そういうことを踏まえながら、そしてここ数年取り組んできた神戸の森林整備ということを考えれば、これを見直すということが必要ではないかということで、このほど、こうべ森林整備戦略として改定をするということにいたしました。これは2035年までの具体的な取組方針を示したものです。ここでは、目標年次を2035年としておりまして、六甲山のほうは2050年ということだったわけですけれど、これよりも近い目標年次を定めております。
森林整備の基本方針を大きく3つに整備をしております。1つは防災・減災、これは神戸の六甲山にとっても、ここ100年以上の間取り組まれてきたものですけども、森林の機能向上を適切な管理によって図る。倒木による災害事故リスクを軽減するという対応です。2つ目は森林資源の循環利用です。これは近年新しく取り組んできた考え方でして、森林資源や空間の利用を進める。積極的な管理を行うという考え方ですね。3つ目は豊かな空間の形成ということで、この森林の保全管理によって豊かな生物多様性やあるいは文化の保全も行っていく。こういう考え方を示しております。
目指すべき神戸市の森林像といたしましては、大きく3つのエリアを想定して、整理をしております。1つは市街地と隣接する森林です。六甲山などの都市山もここに含まれるわけですけれども、市街地と近接をしておりますから、防災・減災機能を維持する、この方針は継続をいたします。明るく、眺望が確保され、森林としての魅力を保つような整備目標を設定いたします。
2つ目は、郊外のニュータウン周辺の森林です。ニュータウンあるいは産業団地の周辺に残された里山林とか、あるいは造成斜面に残された森林でして、これは倒木リスクを軽減する、また、周辺の住民や企業の皆さんにも、この森林の管理に参加をしていただくということを目標に掲げております。
3番目は、農地ため池と一体となった森林、里山が主です。ここについては、これは西区や北区の農村エリアに広がっていますが、森林の所有者、管理者の管理意欲をいかに高めていくのかということ、適度な伐採によりまして、木々が低く抑えられ、田畑への日照を確保される。そういうような森林をとの目標を掲げております。
つまり、今回の改定は、六甲山だけを代表としていた六甲山森林整備戦略を全市に拡大をする。丹生山系、帝釈山系、あるいは西区の森林、こういうところに拡大をする。それから、六甲山の整備戦略は五つのエリアということを設定していたわけですけれども、これも5つに切り分けるということにも無理があるということで、これを見直しまして、防災・減災優先と整備・循環促進という2つのエリア設定に整理をいたしました。そして、森林資源の活用につきましては、管理、利用、再生のサイクルによる持続可能な森林資源の仕組みづくりを行います。このほど、この整備戦略では新たに定量目標を設定いたしまして、森林の整備面積、現在は1年間100ヘクタールですけれども、これを2035年までに300ヘクタールに大幅に引き上げる。資源の循環利用、これを1年に100立米を1年に300立米に引き上げるということにしております。この300立米というのは、大体太い材木1,000本ぐらいに相当するという内容です。
この今申し上げました防災・減災優先エリアというのは、これは紫色の部分ですけれども、道路や施設、民家に直接被害を及ぼすおそれがある場所が対象でして、これは防災・減災を優先するということで、枯れ木、倒木の伐採、また、樹木の高さを抑制するという取組を行います。整備・循環促進エリアというのは、これは森林の様相というのが非常に多様ですので、森林特性に応じた森林管理と資源循環を行います。
こういう持続的な森林管理と再生の仕組みというものを構築することにしておりまして、従来から行われてきた、かつて資源管理として利用されていた時期は大体15年から30年周期で伐採するという管理手法が取られていたわけですけれども、これを想起しながら資源の管理、森林の管理と資源の有効活用を行います。
こういう目標実現をするために行う取組ですけれども、1つは、この整備面積を拡大していくということですね。これは先ほど申し上げましたが、こういう定量目標を設定する、循環利用を図っていく、これも定量的目標の実現です。人材を育成し、普及啓発をする、そしてもう既にプラットフォームができておりますが、こういう基盤づくり、公民連携による基盤づくりを行って、たくさんの主体が連なりながら、そしてネットワークの輪を広げていくという取組です。
森林の整備、拡大、そして資源の循環利用については、事業規模の拡大を図っていくということ、それから、神戸市が自ら整備するだけではなくて、森林所有者をはじめとする幅広い市民の方に参画をしていただく取組を行います。
資源の循環利用といたしましては、神戸市内で搬出された木材をKOBE WOODとしてブランド化する取組を進めておりますが、これをさらに広げていきます。森林に親しんでいただくためのガイドツアーなども行っていきます。人材育成ということになることになるわけですけれども、担い手育成のための講習会や研修会、また、様々なイベントとして、学校への出前授業、あるいは森林体験イベントなどを行います。
今後のスケジュールですけれども、2030年までに、この5年間で重点的な取組をモデル的に実施いたしまして、その後、2035年を目標年次といたしまして、これを加速させていく、さらに水平展開を図っていく。そしてさらに、2035年以降は、森林を文化として根づかせる、また、これが生業としてこれが使えるように、発展するようにする、こういう取組を行っていきたいと思っております。
2番目が樹林葬墓地です。これは、これまでも御説明してきたところですが、募集を開始しようということができるようになりました。
少しおさらいになりますが、ひよどりごえ森林公園内に約1,200平米の樹林葬墓地をつくることにいたしまして、1,600体を埋葬するという、そういうふう取組を進めてきました。粉骨と土と混ぜて直接埋蔵させるという取組ですね。これは粉骨していただいた遺骨を神戸市が現地で埋蔵する。50年の管理期間を設定しております。20年間募集するわけですね。その後30年間は自然遷移にする、土に返っていく期間ということになります。
これの整備が3月の末に完了する予定で、ほぼこれは終わって、こういうような姿にもう既になっているわけですけれども、ここは樹木の健全な育成に配慮いたしまして、日が差し込むように、先ほどの森林整備と同じ考え方ですけれども、明るい森にする、そういう空間にいたしました。
樹林葬と言っているのは、樹木葬と違うのは、これまでも御説明しているように、樹木葬というのはシンボル的な木の根本に埋葬するということですけど、樹林葬はこういう林の中に埋葬するということですよね。ですから、これは、大体の埋葬の場所が分かるように、そういうプレートを整備いたします。このエリアの中には入ることができませんが、周りから、この中に粉骨として埋骨をされておりましたら、参拝をできるようにいたします。柵を設置して、大体この辺が墓所の区域ですよという、そういう案内版を整備いたします。ベンチ、あずまやなどの整備をいたします。
これが完成をいたしましたので、来週3月16日から募集を開始いたします。6月5日までとしております。申込みの要件は、神戸市に6か月以上住所を有し、焼骨を所持しておられる、あるいは、御自身が亡くなった後に埋葬を希望する65歳以上の方、そういう方、それと、神戸市民ではないけれども、生前に市民であった方の焼骨を所持しておられる方、こういう方を対象として募集をすることとしております。2026年度の募集は80体程度、20年間が募集期間ですから、神戸の樹林葬墓地では1,600体を予定しております。
こういう形で樹林葬、どれぐらいの反応があるのかまだちょっと分からないところがありますが、もう既に墓園事務所には市民の方からのお問合せも相次いでいると承知をしておりますので、ニーズがあることは分かっておりましたから、これから応募の状況を見ながらさらなる展開を図るというふうに考えております。
私からは以上です。
記者:
森林整備戦略についてお尋ねします。こちらのほう、森林の整備ということが書かれていますけれども、整備というのは具体的な方法としては、植樹を想定されているのか、それとも例にあるように伐採した後の自然的な再生を目指しているのかというところをお尋ねしたいと思います。それが1点目で、もう1つは、実際に森林整備の中で想定されている樹種というのは、ここにあるブナとかコナラのような広葉樹でしょうか、それとも住宅の木材になるような杉とかヒノキを想定しているのでしょうか。
以上、2点お尋ねしたいと思います。
久元市長:
まず整備というのは、これは六甲山の整備戦略に引っついておりますが、森林でございます。人の手が入らなくなったわけですね。人工林もそうですけれども、神戸の広葉樹林、原生林ではないわけです。人の手が、人が入って、人が植える、相当昔だと思います。人が植えて、最初に、これが薪炭林と利用されて、伐採をし、成長し、そしてまたそれを切り取る、そういうサイクルが繰り返されてきたのが、これが広葉樹林であるわけですね。
また新たに植林をするということを全くこれ否定するものではありませんが、やろうとしている内容は、神戸の森というのは、御覧いただいているように、もう木がほとんど植わっているわけですよ、生えているわけです。ですから、これが長年放置されずに、常緑化して、そして木が、幹が太くなり、大きくなり、そして光が差さなくなってから森になる。これの整備という意味は、これ、間伐しているということですね。択伐していくということです。ただ単に切って終わりではなくて、これを搬出して有効利用すると、搬出をするとともに、切り取った後は、防災面で問題がないような手入れをするというのが整備の基本ということになります。
それから樹種ですか、樹種については、先ほど申し上げましたように、これは新たな植林をすることを意図するわけではありませんが、伐採をするのが整備のメインということですね。既に生えている木を伐採して再生するということが整備を中心です。
記者:
あと、すみません、もう1点だけ、担い手の育成についてお尋ねしたいと思います。
林業の世界とかですとなかなか担い手が集まらないということは問題視されていて、理由の1つとしてあるのは、生活していくに見合うだけの収入がなかなか得られないという業界の構造的な問題があるというふうに聞いています。こちらの担い手育成においては、そのあたり、例えば、それで事業がそれだけで成り立つようなものを想定しているのか、それともボランティア的なものを想定しているのか、そこもお尋ねできたらと思います。
久元市長:
1つは、これは広葉樹林の多くは民有林で所有者がおられるんですね。所有者にとってみたら、今までは単にもうかつて使われていたものをもう今は使わないので放置しているだけになっている。これを有効利用することによって、例えばKOBE WOODとして伐採をして搬出をする、それからウバメガシやアラカシなどが、これは備長炭にしてこれを販売すると。その利益が土地所有者にももたらされるようにするということを目的としております。あとは、これに関わる、つまり伐採とか搬出とか、それから販売とかという流通経路に関わる方々がどうなるのかというのは、建設局のほうからいいですか。
職員:
担い手というか、事業者、例えば今まで神戸の中では木を切る人ってそんなにいなかったですが、今、まちなかで公園の整備をしている造園事業者さん、そういった人にそういう林業的な技術を学んでもらって、そして請け負ってもらう、あるいは、これまで神戸の中でなかなか製品化するような材が出てこなかった、ところが、いっぱい出すことによって、自分もこういうものを作ってみようかなとか、あるいは、大手のそういったメーカーさんもちょっと神戸の木を使ってとか、というようなところを開拓していきたいというふうに思いまして、それぞれの主体になる方に何らかのアプローチをかけて携わってもらう、そういった流れをちょっと太くしたいというふうな感じを思っております。
久元市長:
つまり、神戸には事実上、林業は存在しないわけですね。人工林であれば森林組合などがこれを伐採して製材をするという、そういうサイクルが、いろんな課題がありますけど、確立されております。神戸の場合には、人工林についてもそういう産業というのは事実上存在をしないし、広葉樹林については、さっきから申し上げているような状態だったわけですけれども、これは先ほど職員から説明があったような形で、新たな担い手を育成して、行く行くは神戸においても広葉樹林主体の林業というのが成立するようにならないか。これはすぐには無理かもしれませんが、先ほどの例で言うと2035年ぐらいまでに集中的に取組をして、2035年ぐらいには、これが自走と言えるかどうか分かりませんが、林業として、神戸型の広葉樹林を主体とした林業が成り立たないか、そういうチャレンジをしていきたいと考えています。
記者:
関連して、森林整備戦略の件でお伺いしたいんですけども、この基盤づくりというのが11ページに記載されているところで、これは公民連携とか庁内外での横断的連携の推進というのは、今ある、森と木のプラットフォームとかいろいろあると思うんですけれども、そういうものをさらに発展させていくのか、新しい何かアイデアを今お持ちなのかというのは。
久元市長:
基本的にはプラットフォームを発展させていくということですね。これも大分取組は進んできておりますから、ここへの参入をさらに広げていく、プラットフォームにおける様々な取組を進化させていくということが中心になるかと思います。ただ、いろんな提案が外部から、あるいは市内の関係者の中からあれば、そういうことも参考にして、また新たな取組をするということもあり得るかもしれません。今のところはプラットフォ―ムを主体に考えていくと思います。
記者:
あともう1点、樹林葬の方向で1点。さっきお問合せが幾つかあるというお話でしたけど、具体的に何件かとかというのはお分かりですか。
職員:
まだ募集前でございますので、ちょっと具体的な件数までは把握しておりません。
記者:
そういうお電話が来ていることは。
職員:
そうですね、お電話いただいているということは聞いております。
記者:
森林整備戦略の改定について、改めてなんですけれども、かなり長期の取組だと思うので、なかなかすぐに分かりやすい成果が出るものではないとは思うんですけれども、なぜ今こういうふうに範囲を広げて、エリアを拡大して、こうやって重点的に取り組まれるのかという、そのあたりの意図を改めてお願いできたらと思います。
久元市長:
これは、先ほど少し申し上げましたけれども、1つは森の未来都市神戸推進本部というものを昨年立ち上げて、森林の再生ということを本格的にやろうとしているという取組をしているわけですね。そういう中で、六甲山の整備戦略については、これは、1つは2025年というのが短期計画の目標年になっていたので、ちょうどそれが今過ぎたところですから、この時期にこれを見直す際に、やはり六甲山だけではなくて、神戸全体の森を対象にしようという、これは庁内でそういう議論をしていただいたということが経緯です。
もう1つは、さっきも言いましたけれども、この六甲山整備戦略を見直した結果、ここで目標としているものが、ここ数年の取組の中でかなり前倒しをして実現されてきているということも、幾つかの要因で、今回見直して、六甲山ではなくて神戸市全体を対象とするこうべ森林整備戦略として策定をするということです。
記者:
あと、樹林葬のほうなんですけれども、まだこれから募集ということなんですけれども、今の社会のトレンドとして墓地がすごく注目されていて、合葬墓とかも、神戸市だけじゃなくて応募がすごく増えていると聞くんですが、今回、募集予定数が80体程度ということで、これはこれからの話にはなると思うんですけど、応募が多かった場合はこの枠を増やすとか、そういったこととかはお考えでしょうか。
久元市長:
これは80体を20年間続けるわけですから、20年間、来年また応募していただいてもいいと思いますけど、仮に今年、80体を超えたら、これを増やすという予定はないんでしょうか。
職員:
先ほどからちょっと説明がありましたように、1,600体を20年間ということで、80名程度という目安を立てております。実際には、ちょっと応募いただいた数を見ながら、初年度でどこまで受け付けるかは判断してまいりたいと思います。
久元市長:
今までの墓地と違って、明確に区画があるわけではないでしょうから、これは多少上回っても追加することはできるんだろうと思うんですけど、ただ、これを物すごく増やすということは無理なんでしょう。
記者:
神戸電鉄の株の取得についてお伺いしたいんですが、もう既に、先日も議会でもお話されていましたし、いろいろお話をされていると思うんですけれども、改めまして、新年度予算で2億8,000万分の神戸電鉄の株を取得される意図というのをお伺いできたらと思います。
久元市長:
一口で言うと、株主となって神戸電鉄の経営に対して発言権を持ちたいということです。この神戸電鉄は、大半が神戸市域を走っています。そして、これは神戸市内、北区、西区だけではなくて、西区よりも西の地域、北区よりも北の地域からの輸送にも寄与していますけれども、しかし大部分はこれ、神戸市内を走っているわけですね。非常に重要な市民の足となっているわけです。
ところが、これはもう非常に、経営は決して楽ではない状況であるということは分かっておりますし、また、これはずっと昔からそうですけれど、山岳電車と言われていて、非常に地形的に急峻な地形を走っているので、維持コストも非常にかかるということも、もともと決して楽ではない経営の背景となっているわけですね。そして、ここも相当長い間、乗客人員が減少していく、沿線人口の減少ということで、減少してきました。ですから、この神戸電鉄については、そういう経営状況から考えると、特にこの粟生線を本当に存続させることができるのかという議論は相当長年続いてきていて、今、それについての抜本的な対応策というのは見られない、生み出せていない状況です。
神戸市では、北区、西区の住民の足をしっかり守っていくという観点からも、2020年6月に北神急行電鉄を市営化して西神・山手線にいたしました。往復運賃は550円から280円に引き下げられ、おかげさまで乗客人員は相当増えております。そのときから、谷上と連結する神戸電鉄三田線・有馬線の活性化をやっぱり図っていこうということで、駅舎については4分の3の補助を行って、計画的に駅舎の改築を行うということで、沿線の活性化を行ってきたわけですね。こういう神戸市の沿線活性化の取組と、そして神戸電鉄の経営努力ということがより一層連携して、この神戸電鉄の路線としての使命をしっかり果たしていただくということにつなげていくことが、これが必要だと、こういう判断から、経営に参画をするという趣旨で株の取得を行うということにしたということです。
記者:
これまでも神戸電鉄の経営陣とはコミュニケーションを図ってこられたということはお伺いしたんですけれども、経営に参画するということですけども、株を取得することによって、これまでと違うことができるというか、株を取得することによってできることというのは、どういうふうなことをお考えなんでしょうか。
久元市長:
それは株主としての発言権を得るということですから、株主総会にも出席ができますし、株主として有形無形の発言権を得るということになるということですね。
記者:
あと、今、粟生線のこともおっしゃいましたけども、粟生線の赤字は非常に重荷だということは承知しているんですが、神戸市も活性化協議会に参画するなどしていろいろされていらっしゃると思うんですけども、今回の株取得は、粟生線のてこ入れとか、そういう意味合いもあるんでしょうか。
久元市長:
てこ入れということだけを目的としているわけではありませんが、やはり粟生線を維持していかなければいけないということは、神戸市としてもそう考えております。株主としては、例えば関西電力の株式を持っていますが、これは株主総会に出席をして、毎年、一時期は私も出席したことがありますけど、やはり株主であるということは、それなりに経営に対して関与することができることは間違いありません。神戸電鉄の場合には、繰り返しになりますが、沿線の活性化にとって地元自治体として行っていく努力ということと、神戸電鉄の経営の在り方に関与すると。神戸電鉄さんの経営への改善ということがうまくかみ合って、粟生線も含めて、神戸電鉄の路線を守り、沿線の活性化を図っていく。一緒にやっていく、より一層連携を強化していくということです。
記者:
有馬線、三田線、おっしゃったように、既にかなり駅舎の改修などに力を入れていらっしゃると思うんですけども、今回の株取得で、粟生線のほうに力を入れるとか、そういうわけではないんですか。
久元市長:
そういうわけではありませんが、1つは、課題として考えているのは、有馬線、三田線も決して楽ではないんです。ただ、北神急行の市営化という影響は間違いなくあります。
もう1つ、ここで出てきている課題は、これまで鈴蘭台経由で新開地まで行っていた乗客が、鈴蘭台の少し北、谷上から箕谷、山の街、北鈴蘭台、この辺が、今までの新開地経由、新開地まで行っていた方々が谷上経由で三宮に行くようになった。この辺の活性化ということもやっていかないといけません。特にこの鈴蘭台、そして、鈴蘭台と新開地間、この沿線の活性化ということ、これもやっぱりやっていかなければいけない。これも神戸電鉄と一緒にやっていきたいというふうに考えます。
記者:
あと、別件で、先日、高校の入試が終わりましたが、県内の公立高校が大幅に定員割れするということで、6割以上の定員割れということになって、神戸市立高校は比較的定員は割れていない。1つだけ0.99があったんですかね。比較的そこまでではなかったんですけれども、市長はかねてから公立高校のそういう魅力づくりが必要だということもおっしゃっていましたが、今回の定員割れをどのようにお感じでしょうか。
久元市長:
こうならないでほしいというふうに願っていたわけですけれど、非常に残念なことですが、やはり高校無償化の影響が表れているということではないかというふうに思いますのと、やはりこれに対する公立高校の対応が不十分だったということだと思います。
特に、県立高校は、これは非常に有利な人材を兵庫県の県立高校は供給してきたのに、これが1倍を割ると。相当伝統ある、また、進学校としても名をはせてきた高校も含めて、倍率が低下しているということはゆゆしき事態じゃないかなというふうに考えております。これは、神戸市は権限がありませんから、やはり兵庫県の教育委員会が、あまり評論家的なコメントどうこうを、神戸新聞さんが出しているようですけれども、もうちょっと本気で県立高校の活性化ということを考えていただけないかというふうに思っております。
それと同時に、神戸市の市立高校は、1校が0.99ですけれども、それ以外は1倍を上回っております。私は、従来から、15歳人口が相当減ってくるということを考えれば、神戸の市立高校というのは、やはり県立高校との統合も含めた、定員の削減とか、あるいは統合とか、こういうことを考えないといけないといけないのではないのかと思っていましたけれども、やはりこの県立高校の惨憺たる状況を見ると、やはり神戸市立高校が神戸市内においては主体的な役割を果たしていかなければいけないんじゃないかと。やはりもっと神戸市の市立高校が、教育内容あるいは施設設備、これを充実していかないといけないのではないかというふうに最近考えるようになりまして、新年度には、いつになるか分かりませんが、総合教育会議を開いて、この神戸の市立高校の在り方ということを教育委員会の皆さんと議論したいというふうに思っています。
記者:
神戸室内管弦楽団の件についてお伺いしたいと思います。来週の経済港湾委員会で、外郭団体が運営する神戸室内管弦楽団の補助金の支出、これが27年度を最後に打ち止めとなる方針が提示されるということですけれども、この判断に至った理由について、改めて市長のほうからお伺いしたいです。
久元市長:
この神戸室内管弦楽団は、高度なクラシック音楽の演奏をしっかりと提供してきたという役割を相当長い間果たしてきました。しかし、その在り方については、従来から神戸市として課題認識を持ってきたことは事実です。1つは、集客が十分なのかということですね。神戸室内管弦楽団は、神戸市として、神戸文化ホール、大ホールのキャパは2,000人ぐらいですけど、集客できているのが大体500人ぐらいなんです。集客力が十分なのかということですね。
もう1つは収入構造でして、たしか本年度予算の神戸市からの補助金は8,500万円だったと思いますが、これは(楽団の収入)全体の7割ぐらいですね。この自治体の補助金に頼る割合が異常に高い水準なんですね。つまり、税金によって賄われているということになります。これは、ほかの自治体が関与しているオーケストラを見ましても、非常に突出して高い数字で、こういう構造で本当にいいのかという問題意識を持ってきました。今、こういう神戸市の考え方を文化スポーツ局から文化振興財団のほうにつないだのは、三宮の(新しい)文化ホール、このオープンの時期が、あと大体2年余り先になったということですね。これは、ありがたいことに、大ホールが入る雲井通5丁目のプロジェクトは順調に進んでおりまして、2027年の12月に完成をすると。2028年のしかるべき時期に大ホールも営業を開始するという、2年余り先にこれが迫ってきているわけですね。そのときに、この室内管弦楽団が大ホールで引き続き今までと同じような演奏をし続けるということが適切なのかと。三宮のホールは(約)1,800人ですので、今までと同じように500人ぐらいの集客で、(収入の)7割が神戸市の補助金ということがオーケストラの在り方として適切なのかということ。それから、芸術文化に関する財政支出の在り方として適切なのかということを、やっぱりここで一旦立ち止まって考える必要があるのではないかと。そういうような問題意識で、文化スポーツ局のほうから、神戸市の現時点での考え方としては、2027年度までの補助金の支出はするけれども、それ以降については、これは見直すという方針を伝えたわけですね。
その議論の過程では、今7割ぐらいあるわけですけど、ほかの政令指定都市の平均並みに、4割ぐらいにこれを低下して、演奏会収入、チケット収入、それから民間からの寄附や協賛、これを上げてもらえないかということをお願いしたんですけれども、なかなか現実そこは難しいというようなやり取りをしているというふうに聞いておりまして、そういうようなことを踏まえて、神戸市としては、補助金の支出というのは2027年度までにするという、そういう方針を、今度、3月19日の常任委員会に伝えるというふうにしたわけです。
記者:
同じく、こういう文化ホールを拠点にしている混声合唱団もあると思うんですが、そちらは補助金を継続されるという方針で、市の補助率というのは同じぐらいだというふうに伺っておるんですけれども、これが、打ち止めが今回楽団だけになった理由というところも併せてお伺いしてもよろしいですか。
久元市長:
ここは難しいところですけれども、この混声合唱団というのは全国的にも少ないプロフェッショナルな合唱団で、1つは、そういう意味からいうと、神戸の文化的な独自性ということを評価されるべきではないかというふうに現時点では考えております。
記者:
あと、さっき少し市長もお話しされていましたけれども、だんだん補助金の額を例えば減らして、その間に民間支援の割合を増やしていくというようなやり方を取るのではなくて、いきなりと受け止められても仕方ないような今回の決断になった理由というところは何かございますでしょうか。
久元市長:
いや、これまでもそういう議論は重ねてきました。突然これを言い出したわけではなくて、しかし、なかなか改善方策が示されないということと、それから、文化ホールのオープンの時期が2年後に迫っているというこの時期に、先ほど申し上げたように途中経過のやり取りとしては、せめてほかの指定都市並みにしていただけないかということですね。
記者:
あと、新ホールとの関係についてというところでお伺いしたいんですが、もともとの整備計画のほうでは合唱も楽団も含めてレジデント機能を有するというように記載がされておったと思うんですけれども、整備基本計画の増補版で活動拠点という文字が少しなくなってしまったりとか、連携して一体運用という表現に変わっていたりとか、だったと思うんですけれども、その中でも今回は補助がなくなったりとかいう方針が出てきたということだと思うんですが、この方針の転換というか、考え方の転換というのはいつ頃、どういった形で決まったのかというところをもう少しお伺いしてもよろしいでしょうか。
久元市長:
別に補助金を打ち切るということは決まっておりません。これは2028年度から補助金をなくすということについては、2027年度の予算編成で最終的に決めるわけですから、それまではまだ正式の決定ではありません。ただ、2027年度までにしたいという方針は神戸市としてお伝えしたということです。
記者:
その方針というのはいつ頃出てきた話とかというのは。
久元市長:
これは大分長いこと議論してきましたけれども、ただ、これは文化スポーツ局で考えてもらった方針なので、庁内で例えば財政当局とか、企画調整局とか、あるいは市長、副市長会議などで議論したものではありません。文化スポーツ局の考え方として整理をしてくれたものです。私も了承しておりますから、これは見直しというのは神戸市の方針として考えていただいたらいいと思いますが、最終的にこれが神戸市の正式な決定になるにはやはりきちんと庁内で議論して、最終的には2028年度の予算編成でこれを決定するという形です。
記者:
人口もこれから多くの自治体で減って、財政状況等も厳しくなるということを予想されると思うんですけれども、その中でプロの演奏を聞いたりですとか、そういう子供たちも含めて本物に触れるというような機会というのは公的な支出によって支援したりとか、サポートしていくということの在り方ですとか、今後の在り方というのは市長のお考えを少しお伺いしたいと思います。
久元市長:
これは財政的理由で問題提起をしたわけではありません。8,500万円を文化芸術以外に振り向けることは考えておりません。財政支出という観点からではなくて、芸術文化に関する財政支出の在り方として、これが適切かということですね。
ですから、これは仮に8,500万円を打ち切るとしたときには、この8,500万円は別の文化芸術に関する予算に振り向けるということになろうかと思いますし、どういうような使途がいいのかというのは市会でもしっかり議論していただければと思いますし、それから、やはり幅広く市民の間で、文化関係者を含めた市民の間で議論をしてもらえればと思います。
記者:
今回の補助金の打切り方針の決定については、インターネット等を見ていても非常に残念だといったような声も上がっているようです。例えば、今ある楽団を別の引受手を探すといったようなことというのは今の時点で考えていらっしゃらないでしょうか。
久元市長:
考えてはおりません。これは財団の組織ですから、もしそれを考えられるとしたら財団のほうがイニシアチブを取られると思いますし、もし財団がそういうふうなイニシアチブを取られるとしたときには、相談に応じていきたいとは思っています。ただ、現実的にそれが果たして可能なのかどうかということは、個人的には疑問に思います。大阪のオーケストラ、4大オーケストラ、大阪フィルハーモニーとか関西フィルハーモニーとか4つあると聞いておりますが、これも相当苦労して運営をされて、企業からの協賛などですね。大阪の場合にはあまり公的支援はないと聞いておりますけれども、相当苦労して集めておられると思いますから、そういうような状況の中でこれを引き受けてくれるところがあるのかということについては、かなり疑問に思います。努力をしないということではなくて、財団がそういうような意向であれば相談には応じますけども、客観的に見た場合にはなかなか厳しいのではないかと思います。
記者:
今の関連で1つお伺いします。以前、神戸国際フルートコンクールの補助金を打ち切ったことがありました。そのときも当時は市民に還元されていない、個々でやっている方が海外で活躍しているような市民に対しては市民に還元されたいということで一旦打ち切って、今、市がコンクールの在り方とか、体質の改善的なことも、ある意味ショック療法的な形になってやり方を変えたりとか、寄附金を集めたりとかいう動きがあって補助金が再開したということがありました。
今回の室内管弦楽団の件なんですけども、これもある意味市長としては、楽団の運営上の体質改善を促すようなそういう意味合いを考えていらっしゃる、というのは状況が変われば今は7割、8割を市の補助金に頼っているけれども、それを4割まで下げることができる、そういうことを現実的にやる実際に努力が見られれば再開することもある意味あり得るのかなというようなことを考えますか、その辺はどうなんでしょうか。
久元市長:
フルートコンクールと神戸市室内管弦楽団、こういうオーケストラとは役割が違いまして、意義が違うといいますか、フルートコンクールというのは市民は聞かないわけですよ、(観客として)鑑賞はできますけど、ほとんど聞く人はいなかったです。つまりコンクールですから、国内も含めて海外から参加者が参加して、フルーティストが参加して、これで入賞者が決まると、それがコンクールですから、市民は直接的には関係なかったわけです。そういう意味で市民への還元がないというふうに申し上げたんですね。
もう1つは、それでも市民が国際フルートコンクールということをよく知っていて、神戸で国際フルートコンクールが開催されることが、市民のシビックプライドにもなるし、神戸のブランド価値を高めるということを共有されているのかということについては、そもそもあのときネットモニターのアンケートを取ったら、たしか周知度は30%台だったと思うんですね。大半の市民はそもそも知らないでフルーティストが、若い人が来て、その登竜門になるということが、これをそもそも大半を税金で賄っている、そういう問題提起をしたわけです。
今回はオーケストラは多くの市民が聞いているわけです。市民に還元されているわけです。だからフルートコンクールと性格が違うと思います。市民に還元されているけれども、その在り方というのが、これは公費の投入の可否ということから見れば同じですけれども、フルートコンクールの場合には、そもそもそんなところに公費を投入するのがいいのかという問題です。
ですから、これをやめて市民に還元されないのであれば、市民に還元されるようなほかの分野にこれを使うべきだという形になっているわけですね。しかし、今回の場合には、やはり文化芸術というのは非常に大事で、文化芸術に関するお金の使い方として現在の集客状況のようなオーケストラに8,500万円、(収入全体の)7割ぐらいの割合で公費を投入するというオーケストラの運営の在り方でいいのか、これから、芸術文化に対する公費の使い方としていいのかという問題提起をしていく。
ですから、フルートコンクールのようにそういう問題提起をして、それで盛り上がればまた考え方を変えると、少し違います。ただ、最後におっしゃった、今、7割を4割に必ずしますということであれば、これはまた、そこを再考する余地はないわけではないです。
記者:
今後1年間の財団側の努力を注視したいということですか。
久元市長:
そこは1年というか、もう2年余り先に迫っているわけですし、私どもはこの問題は今年に入ってから、もっと前だったかな、いろんな形でお伝えをしてきましたから、やはりそういう答えを出していただけるのであれば、できるだけ早く出していただく必要はあると思います。
記者:
先ほど再考の余地はあるという話を管弦楽団の話でありましたけども、いわゆる収入の中の税金の割合以外の、例えば、先ほどおっしゃいました観客数とか、もう少しどういったところまで改善すれば再考の余地あるという具体的な数字が出せればお教えください。
久元市長:
それは財団との間の一種の交渉事です。私どもはこれまでの経緯を踏まえて一定の考え方、つまり今度の常任委員会に出す考え方はまとめたわけですから、これを踏まえて財団のほうで、どうしても自分たちとしては、財団としてですよ、財団として神戸市室内管弦楽団を存続させるために、こういうような対応をするということを提出していただければ、その内容に応じてどう考えるかということですから、初めから神戸市としてこういう状況であれば存続させるということは示すことはできないだろうと思います。あるけどできないのではなくて、つくりようがないということです。
記者:
先ほど4割とおっしゃったのは、例として挙げられたけども、規定ではないということでいいんでしょうか。
久元市長:
いや、4割ということは、はっきり文化スポーツ局からは伝えてくれておりますが、なかなかそれは難しいという感触だと聞いております。
記者:
もう1つ、定期演奏会に関して、大ホール、大体1,800、2,000人規模のキャパシティーですけども、一定そこが埋まるような数ではないと、というふうな考えがあるわけでもない?
久元市長:
いや、それはあります。完全に満席になってもらわないと困るということではありませんが、1,800人のホールでいつも500人しか入らないというのでは、これは相当私どもも力を入れて進めてきた文化ホールの活用の在り方として、このオーケストラがそこで定期的に演奏会を開いて500人程度しかいつも入らないということであれば、それは神戸市としては必ずしも適切ではないというふうに思います。
記者:
ただ、その具体的な数は言えないけど、一定数埋まらないといけないというお考えということでいいですか。
久元市長:
それは相当埋まってもらわないと困りますね。
記者:
すみません、話が替わって恐縮なんですけども、今、指定都市市長会で進めている特別市の法制化に関して、先日、全国知事会が大都市制度のあり方に関する検討プロジェクトチームを設置したと発表がありました。特別市制度に関して今後議論、着手するということですけども、改めて、この設置に対して、市長としての受け止めがあれば教えてください。
久元市長:
全国知事会が特別市を含む大都市制度の在り方について検討していただける体制をつくっていただいたことを大変ありがたく思っております。これから第34次地方制度調査会の議論も始まりますし、恐らく全国知事会、また指定都市市長会もそこでヒアリングに応じることになるというふうに思いますし、これから全国知事会との、胸襟を開いて、今後の国、都道府県、市町村の在り方を検討する中での大都市の果たす役割ということについて、率直に、また真剣に議論されるというふうに思っております。まだ、今、具体的に、いつどうするかというスケジュールがあるわけではありませんが、大変これはありがたいことだと思っております。
記者:
指定都市市長会としても、今後、プロジェクトチームと情報共有を図ったり、意見交換したりですとか、そういったことも今後視野に入れていくということなんでしょうか。
久元市長:
指定都市市長会も既にプロジェクトチームがありまして、川崎市の福田市長がプロジェクトリーダーですから、これは存続させることになっていて、存続することになっていますので、指定都市のほうの検討・推進体制は整えられています。
記者:
あと、このプロジェクトチームの中で、都道府県の税収への影響ですとか、あとは特別市との役割分担の在り方に関して議論が進められるということですけど、改めて、この点に関して、道府県との距離感というか、役割分担に関しては、市長として改めてどのような考えを持っていらっしゃるのかというところを教えていただきたいです。
久元市長:
これからは、1つは、特別市というものの必要性は、1つは、大阪都構想の発想とこれは同じですけれども、やはり道府県と指定都市との二重行政です。これは、2012年だったかと思いますが、大都市地域における特別区の設置に関する法律案が提出された大きな要因として、これは、大阪においては大阪府と大阪市の二重行政というものが長年存在をしてきたということ、そして、これは一般法ですから、ほかの地域においてもこれが当てはまるということで法律ができたわけですね、それが立法事実としてあるわけです。ですから、二重行政というものが存在をしているということは、今の法制度の、言わば予見になっているということですね。ということであれば、この二重行政を解消する手段というのは、指定都市を解体して、かなりの広域的な事務を広域自治体に移管するという今の大都市地域における特別区の設置に関する法律のやり方と、それとは逆のベクトルを向くわけですけれども、指定都市が独立をする特別市の創設によって二重行政を解消するという手段も、これも創設をされるということは、これは既にそういう法律があるということを前提にするならば、十分あり得るだろうということが1つです。
もう1つは、二重行政ということだけではなくて、この間進んできた人口減少、少子化、また、特に地方公務員が不足しているということですね。限られたリソースをどういうふうに活用していくのかということを考えたときに、やはり、これは指定都市を含む道府県の広域自治体は、指定都市以外のところにやっぱり人員あるいは財源を集中していただく。指定都市の中のほうは指定都市、特別市に任せていただくということが必要ではないかと。その間、そこで問題になるのが、今までの道府県行政が分断されるということではないかと思いますが、分断という考え方は少し旧来の制度にとらわれているのではないかなと思います。
これから必要なことは、1つの自治体は、広域自治体であれ、基礎自治体であれ、単独ではできないということです。やはり周辺の自治体、あるいは隣接している自治体同士が連携をする、水平補完をして業務を行っていくということが不可欠です。ですから、分断という旧来の発想を乗り越えて、特別市と、そして特別市が除かれた広域自治体、残された道府県との間が、これがしっかり連携をする。特別市の周辺の自治体と連携をする。今、DXを使えば、遠隔地との間でも連携することになる。これが、やはり異なる自治体が、広域自治体、基礎自治体という従来の枠組みを超えて、これを水平補完、垂直補完で連携をしていくということが可能になってきます。そういう発想で、お互いに連携協力しながら、公務員の不足ということに対応するということが1つです。
もう1つは、やはりこの間、圧倒的に東京一極集中が進んだ。このことは国力の衰退を招いているというのが指定都市市長会の共通の認識です。やはり、東京だけが大きくなるのではなくて、北は北海道から南は九州までバランスよく大都市を中心とした圏域というものが配置をされて、そこがそれぞれの広域エリアの成長の牽引役になっていくと。そのことによって一極集中をどう是正していくのかというアプローチ、そういうような大きな枠組みの中で我々はこの特別市制度の創設を含む大都市制度の改革ということを議論していきたいというふうに思っています。
記者:
すいません、もう1点だけ。ちょっと別件なんですけれども、非核神戸方式の関係で1点お尋ねです。非核神戸方式の根拠となる議会の決議から51周年、記念する市民集会に神戸市のほうで今回は後援を見送られたということだったと思うんですけれども、申請資料に市の見解と異なる記述があったというようなことをお伺いしていますが、改めて、その理由について市長のほうからお伺いできますでしょうか。
久元市長:
後援というのは、その集会やイベント、行事の趣旨に後援をするほうが、例えば神戸市が、自治体がこの趣旨に賛同して、これを応援するという、そういう意思を示すということだと思うんですね。やはり基本的な考え方というものは、全く同じでなくてもいいかもしれないけれども、やっぱり基本的な考え方はそろっていて、基本的には同じ方向を向いて進めていこうという一種の共通理解のようなものが前提にある。それがないのに後援をすると、本心では違うことを考えているのに、形だけ後援するというのは、私は不誠実な対応だと思いますね。
今回は、やはり、この主催団体によれば、これは、非核神戸、非核証明書方式を遵守しなかったことは重大な問題だと。これは私どもの認識とはかなり違います。そして、米艦だけ特別扱いをする措置が行政の公平性から見て重大な誤りと。特別扱いを別にしたわけではありません。客観的に核兵器がないと判断をしたということです。神戸市は地方自治の立場を踏みにじることとなる、今回の措置の過ちを認めろと。これで後援ができるでしょうか。私はできないと判断をいたしました。
記者:
ありがとうございます。もう十何年もされている集会だということで、17年間、神戸市も後援されてきたということなんですけれども、やっぱりその前提というのは、昨年の米艦「ウォリアー」の入港というところの記述が一番ポイントになったということなんでしょうか。
久元市長:
今回の米艦船の入港に際して証明書を求めなかった(非核証明書なしに入港を認めた)という理由については、これは議会でも何回も答弁しておりますし、ここでも答弁を申し上げました。これは議会の決議に沿わない、あるいは無視したり、沿わないものではありません。この非核神戸方式と言われている神戸の市会決議は、神戸市会は、核兵器を搭載した艦艇の神戸港入港を一切拒否する、持ち込ませないということを言っているわけですね。搭載していないことが、客観的に見ても、また関係者からの説明によっても、これは搭載していないことが明らかなので入港の許可を出したということですから、この決議には違反していないというのが一貫した神戸市の考え方です。これは基本的な神戸市の姿勢なので、これが地方自治を踏みにじるとかという指摘は、神戸市の基本的な姿勢とは根本的に違うので、後援はできなかったということです。
記者:
もし来年もまた同じ主催団体から後援申請が来た場合に、そういう記述がなければまた後援をするといった可能性はあるんでしょうか。
久元市長:
それは来てから考えます。
―― 了 ――