ホーム > 市政情報 > 市長の部屋へようこそ > 市長会見 > 定例会見 2026年2月16日
最終更新日:2026年2月19日
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司会:
それでは、ただいまから市長定例会見を始めたいと思います。
市長、よろしくお願いいたします。
久元市長:
よろしくお願いいたします。今日は、2月議会に提案する神戸市の令和8年度当初予算の内容を御説明申し上げたいと思います。
先日、国の交付金を活用いたしました物価高騰対策について御説明を申し上げました。そして、これらを含む2月補正予算につきましては、行財政局から説明をさせていただきました。今日は、この当初予算については物価高騰対策、それから教育長と一緒に説明いたしましたコベカツの部分も含まれますけれども、それらも含めた当初予算案全体と、その中で特に力を入れている政策につきまして御説明を申し上げます。
そのまず規模ですけれども、全体の会計を合わせた当初予算の規模は2兆146億円となり、前年度に比べまして184億円、0.9%の減ということになっております。この3会計それぞれの増減の理由を簡単に御説明申し上げますが、まず、一般会計は、令和6年度末に新都市整備事業会計を廃止いたしました。この廃止をしたときに、その残余資産があったわけですけども、これを令和7年度予算において、産業団地整備事業会計、西神戸ゴルフ場跡地に整備をしているこのゴルフ場跡地の団地の整備事業会計に出資を行いました。もう1つは、金利がもうこれから上昇していくということははっきりしておりましたので、市債の繰上償還を行いました。これらが約400億ほどあったわけです。それがなくなったということです。一方で、扶助費や給与改定に伴う人件費の増加などもありまして、実質的にはこの一般会計の増加をしております。
特別会計は、これは複数の特別会計の総体ですけれども、増の大きな要因は、中央卸売(市場)整備事業の進捗が見られ、この市場事業費が約62億円増えております。あと、介護報酬の改定等に伴う保険給付費の増加など介護保険事業費が約86億円。それから、元利償還と金利上昇に伴う(公債費(特別会計)の)影響、これは約175億円ということで、全体で410億円が増加をしております。
企業会計の中では、港湾事業会計の減、これは神戸国際コンテナターミナルの整備が完了いたしますので、その分の減。それから、2020年度に北神急行市営化をいたしましたが、その市営地下鉄北神線になったわけですけれども、この市営化に伴う設備更新事業が昨年度で完了いたしましたので、その分の高速鉄道事業会計が減ということになっております。予算規模は、これが大体の近年の推移ですけれども、ここ10年は、全体としては年度によって違いますけれども、若干の増加傾向にありまして、積極的な投資なども近年行ってきたということもあって、予算規模は、微増傾向ということになりました。来年度は、これが一般会計については減少するということになります。
このように、まちづくりを積極的に行ってきました結果、市債残高ですけれども、2026年度、来年度予算では7,904億円ということになります。この中で、まだ震災関連の市債は357億円残っておりますけれども、これも減少してきております。ここ近年は、この三宮の再整備、また郊外の駅前のリノベーションなどを積極的に行ってきた結果、市債残高は微増傾向にあるというふうに申し上げていいと思います。この結果、将来の財政対応力は大丈夫なのか、財政構造はどうなのかということがあろうかと思いますが、その点につきましては、相対的には、後で説明いたしますけれども、全国の指定都市の中では良好なグループにあるというふうに考えております。
このように、積極的に投資を行い、市債残高も増えておりますけれども、財政構造が悪化していない一番大きな要因は、職員数を減らしてきたということです。これは、この近年の傾向だけではなくて、震災の後、財政危機に神戸市は陥るわけですけれども、当時の制度で言う財政再建団体に転落を防ぐために、財政健全化の努力が行われました。その中心が職員数の減であったわけです。これは、矢田立郎前市長の方針でもありますけれども、私もその方針を引き継ぎまして、職員数の減を進めてきました。この結果、震災から20年、この約20年の間に、神戸市の職員は、この2026年の数字で、震災のときの2万1,728人から2026年は約1万3,500人ということで、38%減少をいたしました。これはこの間、全国の自治体の平均、全地方公務員と言ってもいいかもしれませんが、14%が減ということに比べまして、もう倍以上、3倍近くの減少率ということになっております。令和8年度は、これは単年度要因ということになりますけれども、一時的に短時間の再任用職員を常勤化するということによりまして、一時的には増加をするということになりますけれども、全体的な職員減という方針はこれからも貫いていきたいというふうに考えております。この結果、こういう努力、それだけではありませんけれども、様々な行財政改革を行ってきたという効果がもう発揮していると考えられますけれども、本市の財政健全性は保たれているというふうに考えております。
財政構造を示す指標としては、将来負担比率と実質公債費比率があります。神戸市の将来負担比率は、これ2024年度、令和6年度決算で申し上げますと、2024年度で、縦軸が将来負担比率ですけれども、これは64.5という数字になっております。政令指定都市平均が59.1で、若干は上回っておりますけれども、それに近い数値です。横軸が実質公債費比率で、神戸市の令和6年度決算、2024年度の数字は6.4ということになります、4.9という数字になっています。政令指定都市平均の6.4よりも低い水準になります。これで分かることは、20の指定都市、これ、全部プロットしているわけではありませんが、神戸市に近い規模のところ、それから神戸市よりも数字がいいところをプロットしたわけですけれども、神戸市よりもこの将来負担比率、実質公債比率が良好なのは、札幌、浜松、相模原、大阪、この4団体が明らかに神戸市よりも財政構造は良好ですが、神戸市もそれに次ぐ水準でして、20ある政令指定都市の中では、この健全性という意味では上位のグループにあるというふうに考えております。今後とも、この財政の健全性を維持しながら、積極的なまちづくりを行っていきたいと考えております。
そのまちづくりをハード面で担う投資的経費ですけれども、来年度予算の投資的経費は1,046億円ということで、前年よりも若干減少はいたしますが、1,000億円台はキープをしております。神戸市は震災の後、震災復旧事業、それから、まちづくりを長い目で見た震災復興をするための市債を発行しつつ、投資的経費を維持いたしましたけれども、これが一段落をいたしますと、行財政改革を進める、財政の健全性を維持するという観点から、投資的経費をかなりこの世紀が変わった時期から、長期間、公共投資、投資的経費は抑制をしておりました。1,000億をかなり下回る水準であったわけですけれども、ここ10年くらいは積極的なまちづくりを進めてきて、少し上振れし、ここのところ、この2年続けて1,000億を超える水準になっているということです。これが予算編成全体の姿です。
あと、個別の重要施策の説明に入りますが、特に、新年度予算で力を入れた部分を、3点について説明を申し上げたいと思います。1つの柱が、新たな国際都市に向けた神戸空港の機能強化です。今日、くしくも神戸空港が2006年2月16日に開港して20周年の記念式典が、午前中まさに行われました。神戸空港は、今後の神戸の発展、神戸経済の発展の鍵を握る、重要な私どもの財産です。そして、この神戸空港が機能強化されることによって、私たちは関西全体の発展に貢献することができます。そして、グローバル社会の中においても、神戸ができることならば名誉ある地位を獲得することができる、そういう可能性を秘めている。その原動力となるのが神戸空港で、この機能強化を図っていくということは、令和8年度予算の柱でもあります。これは内外に向けた大きな政策ではありますけれども、同時に、私たちは基礎自治体として市民の身近な暮らし、身近なまちづくりに対して責任を負っています。
そういう観点から言うと、多くの市民がそこで暮らしている、同時に長い間、都市のいわゆるスポンジ化という現象が進んできている神戸の郊外・既成市街地の再生をさせていくということ、これがやはり大事ではないかと。これにいよいよ令和8年度は力を入れていく。神戸のポテンシャルを生かした多様な住宅供給、あるいはこれまでも力を入れてきましたけれども、異次元の空き家・空き地対策を展開する。そして、トータルにパッケージとしての政策が組み合わされたスポンジ化・オールドタウン対策を展開する。これが2番目の柱です。
3番目は個別施策ということになりますが、自転車利用環境整備です。昨年の選挙の後、直後の記者会見で、自転車の利用環境を改善しなければいけない、小松恵一副市長を本部長とする本部を立ち上げるという方針を発表させていただきました。これは市民の間で自転車の利活用ということが大変進んでいる。朝の通勤・通学風景を見ましても、多くの子育て世帯が自転車を使って通勤をしていく、最寄りの駅まで通っていく。日常の暮らし、あるいは神戸に来られる来街者の方も自転車を活用するシーンが増えています。様々な顔を持つ神戸をスムーズに移動していただけるようにする。循環型社会の形成という意味でも、ヨーロッパの事例を見ても、自転車をさらに積極的に活用するということが、こういう分野の政策にも資するという面があります。このように、自転車の利用環境を整備するということは、多面的な効果を発揮するということで、特に令和8年度予算においては、この点に重視をする予算編成といたしました。
まず、神戸空港の機能強化ですけれども、令和8年度予算では、これも既に申し上げているところですが、空港島の将来構想を策定するための予算、3,000万を計上いたします。特に空港島の土地利用を考える上でのビジョンを明確にしていきたいと考えております。
そして、神戸空港の機能強化ですけれども、国際チャーター便の受入れをする毎年度の経費、それから、利便性向上に向けた施設整備や、旅客混雑緩和に向けたランプバスの増強を行います。
国際定期便の就航が、先般の3空港懇談会で2030年4月(を目指す)ということが固まりました。これに向けて、関西エアポート株式会社と連携してターミナルの整備を進めます。関西エアポートさんから提案を受けているコンセッション方式を含めまして、中長期的な運営方法の在り方を検討するという経費。現在の第2ターミナルは、第1ターミナルはコンセッションで運営権は既に関西エアポートにあるわけですけれども、第2ターミナルは指定管理者制度を取っております。これをコンセッションに移行する(ことを検討する)と。このための経費を計上しております。
神戸空港へのアクセスを強化するための経費としては、ポートライナーの三宮駅の改良、JRの三ノ宮新駅ビルとの接続、これを工事を進めまして、2029年度末に供用ができるよう対応を進めます。
それから、2つ目の柱ですね。郊外・既成市街地の再生です。令和7年度予算におきましては、神戸市はこの3つのエリア、神戸の非常に多様なエリアを3つのエリアに分けて、これは整然と分けられるものではありませんけれども、再生をする。都心の再生、郊外・既成市街地の再生、森林・里山の再生、この3つのエリアに分けた再生を進めるということを申し上げていきます。
おかげさまで、後で御説明をいたしますけれども、都心の再生は順調に進んでいる。計画どおりに進捗していると申し上げていいかと思います。森林・里山は、荒廃が進んできた。この数十年、もう半世紀以上ほとんど手がつけられてこなかったわけですけれども、これも、ここ二、三年、地産木材の活用とか、あるいはこうべ森と木のプラットフォーム、あるいは神戸里山戦略の策定ということで、これに着手することができました。
まだ本格的に政策が展開できていないのが、この郊外・既成市街地の再生です。ここは既に神戸市が戦前からある六甲山の南側の既成の市街地、そして、戦後開発されたニュータウンですね。このエリアになるわけですが、ここは空き地・空き家が広がり、また、ニュータウンがオールドタウン化するということで、空き家・空き地が虫食い状態に広がっていくスポンジ化現象、これは神戸だけの問題ではなくて、東京も含めてあらゆる都市、地域で進んでいます。これに真正面からチャレンジをしようというのが、郊外・既成市街地の再生です。
ここで重要な柱となるのが、やはり住宅供給です。ここのエリアを対象とした住宅供給を、これはマーケットを補完する形で神戸市が主体的に取り組むということが、この地域の再生にもつながると。住宅供給というのは、非常に高騰している住宅マーケットの中にあって、お手頃な住宅を提供するという政策目的が主たるものですけれども、同時に、このエリアのスポンジ化対策にもつながる。そういう観点から進めていきたいと考えております。
既にお話をしておりますように、2030年までに5,000戸以上のお手頃な住宅を提供する。木造の戸建て住宅を、大体半分ぐらいを想定しているわけでございます。そのために、令和8年度におきましては、これは予算を伴うものばかりではありませんけれども、低未利用市有地の活用に向けた土地の公募、それから、公共施設を集約した跡地の転用ですね、転用のための対応。それから、民間事業者の遊休不動産の活用の支援をする。これらの対応を行います。
そして、新たな対応といたしましては、里山地域の活性化ということも含めて、里山住宅の供給をスタートさせています。2026年度は境界の確定、あるいは候補地の洗い出しを行いまして、2027年度には民間事業者による住宅供給につなげていきたいと考えております。
もう1つの柱は、これは異次元の空き家・空き地対策です。8億3,900万の予算の計上をいたします。従来のものに加えて古材のストックヤードの運営、これは先般発表させていただきました。これを2026年度は本格稼働させるということになります。恐らく全国の自治体で最大規模の老朽空き家の解体補助をやっていますけれども、これも令和7年度の件数、1,000件から1,200件に拡大をいたします。これは、これを対象としている建築年限1981年以前のものに建てられた住宅が対象でしたけれども、それを1986年に拡大いたしまして件数を増やすということでございます。
それから、特定空家等ですよね。老朽危険家屋となっている空き家で、指導、助言、勧告の対象となる空き家ですけども、その所有者に対する法律に基づく、空家特別措置法に基づく勧告を、今まで大体年間10件ぐらいだったものを、これを100件に大幅に拡大いたしまして、3年間で300件の勧告を行う。そのための体制も強化いたします。
特命チームを編成いたしまして、財産管理制度、これは以前説明したことがありますけれど、全国の自治体でほとんど活用されていないんですが、神戸市は、職員の皆さんが専門知識のある弁護士の先生方とチームを組んでこれに対応しておりますが、3年間で180件の活用を目指す。そのための予算も計上しております。
この空き家はあくまでも点、スポットに対応するわけですけれども、面としての対応、スポンジ化全体の対策をするためには、やはり政策のパッケージをつくっていく必要がありまして、スポンジ化対策要綱を策定いたします。そのエリア、スポンジ化が進んでいるエリアにおける生活サービスを維持するための、また、空き家対策を強力に講じるための、交通アクセスを改善するための、そして、居住環境を向上させるための様々な取組をパッケージ化したスポンジ化対策要綱を策定いたします。
さらに神戸市にはURの賃貸住宅、また、分譲住宅がかなりたくさんありますので、URと連携したニュータウンの再生の取組をいたします。あと、住替えの支援ですよね。4階建て以上、5階建てでエレベーターがない集合住宅が、神戸市にはかなりたくさんあります。これはほかの都市もそうですけれども、そういうところの上層階が空いておりますので、若年世帯であれば何とか、何とかと言うか、5階にも居住することができると考えられますので、そういうような住替えに対する対象を拡大いたします。
また、建て替えが困難な宅地、神戸は戦後、山裾が乱開発されたという経緯があって、そういうところにたくさんの住宅が建てられ、それらが住宅、廃屋になっているというところがあって、こういうところは建築制限をしてきたわけですけれども、専門家の意見も入れながら、消防車は入れないけれども救急車が入れるようなエリアなど、ここは建築制限の緩和をして住宅供給につなげていく、そういう取組を進めています。これが2番目の柱です。
3番目の柱は、自転車の利用環境の整備になります。これは「はしる」、安全の確保ですね。できるだけ安全に、安心して自転車で走っていただく。それから「とめる」、駐輪場の整備を中心に、自転車を使いやすい環境を整備いたします。3番目に、自転車をまちの魅力アップに活かす。こういう観点からの3本柱で進めていきたいと考えております。
1つは自転車レーン(走行空間)を整備するということで、これまでも部分的な自転車レーンがあるわけですけれども、新たにビッグデータを活用した優先順位を選定いたしまして、自転車のレーン(走行空間)を整備し、ネットワーク化を目指していくというふうにいたします。それから、一定のエリアでこの自転車レーンをまだ整備ができないところは矢羽根を整備いたしまして、分かりやすい表示をするという、それが1番目の柱ですね。
2番目が駐輪場ですけれども、これは神戸市内の駐輪場を総点検いたしまして、自転車の駐輪場のリニューアル。5億円の経費をかけまして、自転車の駐輪場を一新します。ピクトグラムを活用した案内サインを統一する、照明をリニューアルする、上屋を更新したり新設するということで、駐輪場を一新させます。また、阪急の花隈駅、阪神の西元町駅という都心の駐輪場については、電磁ロック式の自転車ラックを整備したり、あるいは拡張余地がない、神戸は土地が限られておりますので、そういう駐輪場については、油圧式の2段ラックの次世代型の駐輪場を整備いたします。これは岡本駅などですね。それから神鉄沿線の駅前の駐輪場、道場の南口、箕谷駅。これ、なかなか今まで手が届かなかったところについても屋根を設置したり、老朽設備をリニューアルすると、こういうきめ細かな対応も行います。
3番目の柱は、自転車を活かした神戸への誘客を図る、市民も楽しんでいただくということで、つくはらサイクリングターミナルの改修、あるいは議会でも指摘を受けました六甲山の活性化に向けた鉢巻展望台の駐輪場の整備、それから森林公園内の休憩スポットの整備などを行います。これをエリアで申し上げますと、今既にある自転車レーン(走行空間)が、この整備済みのものですね。この実線の青いところ、これが既にある自転車レーン(走行空間)です。令和8年度は、これに加えて都心のウオーターフロント、HAT神戸、それから兵庫区、長田区の大開通り、これを整備いたします。今、点線で囲っているところは、特に自転車の、さっき申し上げたような整備を重点的に行うエリアといたしまして、今後、自転車のレーン(走行空間)の整備や駐輪場の拡充などをこれからしっかり行っていきます。
以上、この3つの分野について、特に力を入れて編成をいたしました。あとは、この令和8年度予算の5つの柱に沿いまして、主要なものに絞って若干申し上げたいと思います。
災害対応力・救急医療体制ですけれども、特に備蓄体制を確保する。3億8,000万をかけまして現物備蓄を確保する、刷新をします。総合備蓄拠点が今、かなりあるわけですけれども、今、14か所ありますが、これを思い切って4か所に整備をいたします。14か所あるというのは、分散配置をするほうが、これがスムーズに配送できる、必要な避難所などに届けられるということでしたけれども、しかし実際には14か所、担当部局も手が回らない。それから、14か所ですから、非常に、単なるコンテナの中に放り込んでいるだけのようなんです。私も行きましたけど、目を覆わんばかりの状況で、よくこんなものが長年放置されてきたなと大変驚きました。
そこでイタリアのラクイラ市の市長に、去年の震災30年のフォーラムにも参加をしていただきまして、大変参考になるお話もいただきましたので、(危機管理局の)幹部職員が(現地視察に行き、)このラクイラ市、それからイタリア共和国政府の幹部も来て、大変丁寧に対応していただきました。そういうような見聞を基に、4か所に集約をすると。それで、きちんと出し入れもスムーズにできるような仕様の倉庫をつくる。そして緊急輸送道路にも接続ができる、アクセスがいいように、そういうところに備蓄倉庫を集約いたします。2026年度はしあわせの村ともう1か所、民間の倉庫を活用し、2027年度に既存の市の施設を使いまして、2か所を整備いたします。こういう形で、備蓄をする食料品なども、一定の期限が来たものはきちんと安全性、賞味期限も考慮して、食料支援にも活用できるようにいたします。
次がくらしの安全・安心を守る。防犯カメラですね。6億2,000万余りの経費で、5,500台まで整備をいたします。それから、公園・街路樹・道路法面の倒木対策。それから、特に近年力を入れているのが、夏の異常な高温、これが常態化をしているということで、人工日よけを、これを17か所、こういうものをつける。これを整備します。都心にこういう日よけと、それからこうべ木陰プロジェクトによる樹木の移設ですね。これでたくさん日陰をつくって、真夏でも、熱中症アラートが出ていないようなときはまちの中を歩いていただくというような取組を進めます。駅前広場の緑化なども進めます。
それから、健康面で、あるいはコミュニティーにおいても役割が期待される銭湯についての支援。これは物価高騰対策ということもあって、県の統制料金、570円に上がりましたが、神戸市が70円分を助成してワンコイン、500円で利用できるようにいたします。
2番目の柱ですけれども、人間らしいあたたかいまちづくりということで、1つは、これは検討委員会などで検討してきましたけれども、外遊びを推進しようと。予算の額は2,200万余りですけれども、できるだけ子供たちに外で遊んでもらおうと。やっぱりスマホ漬けになっています、残念ながらですね。海外では、スマホの利用を若年者に対して規制する法律なども現れていますけれども、これはやはり国レベルで検討していただく必要があります。基礎自治体としてできること、そして基礎自治体としてやらなければいけないことは、スマホよりも面白い世界があるということを子供たちに知ってもらうということではないだろうかということで、その大きな柱が、外遊びをできる環境をつくっていくということで、外遊びを指導することができるインストラクターの育成、それから、木育インストラクター養成講座を実施するということ、それから児童館での体験の機会を増やすという取組ですね。
それから、これは外遊びの一環でもありますけど、都市公園におけるスポーツの体験。バスケットゴールの倍増プランというものも発表いたしました。2026年度までに50か所から100か所に倍増させるということで、2025年度までに86か所が既に整備されておりまして、令和8年度は残りを整備いたしまして100公園。倍増プランがこれで完了するということになります。
外遊びということで、スケートボードに対するニーズはかなり強いものがあります。ただ、スケートボードは音がしますから、場所を選定しなければなりません。今回、高塚公園で整備をいたします。
それから、子育て世帯の経済的負担といたしましては、妊婦健診の助成額を拡大いたします。それから、新たに5歳児健診を実施する。それから、学校給食費については、これも既に説明したところですが、国の交付金も活用いたしまして、小学校の給食費を無料にする。中学校の給食費については半額負担を堅持いたしますけれども、これも単価が相当上がっておりますので、保護者負担の軽減のために、神戸市負担を拡大いたします。
不登校児童生徒への対応といたしましては、これまで行っていなかったフリースクールに対する利用料支援をスタートさせます。半額を支援いたしまして、上限額は一月2万円ということで運用いたします。
それから、高校生の通学定期券の補助。これは25億4,500万円という、かなりの財政負担が伴いますけれども、これはやっぱり続けていかなければいけない。残念ながら、大阪府の高校授業料の無償化の影響というのは、これはもう非常に懸念をされます。そして、これが今、解散総選挙で法案の審議が先送りになりますけれども、早晩これが審議をして、国で制度化されるということになります。これは国の判断ですけれども、やはりこれ、様々な課題が出てくるのではないだろうか。
その1つが、神戸市として従来から懸念してきたことは、大阪と兵庫県内の授業料の水準の格差ということによって、高校生世帯が大阪府内に流出をする。それによって、神戸にたくさんある、伝統ある公立高校、伝統ある私立高校、市立高校もありますが、その志願者が減るということ。これによる教育水準の低下ということ、こういう悪循環を防がないといけない。これ、兵庫県の責任で、兵庫県の新年度予算を見ますと、私立高校に対する助成というのは拡大をしていただいているんです。これについては、兵庫県のほうに申し入れてきたことが一定実現をされたと思いますけども、これによって懸念が完全に払拭されたわけではありません。
もう1つは、今日の新聞でも一部報道されておりますが、公立高校離れが進むということですね。現に進んでいるということです。これは大変ゆゆしき事態ではないかと思います。兵庫県の、特に県立高校は非常に、戦前から有為な人材が県立高校によって輩出されてきました。神戸市内でも多くの分野で県立高校の出身者が輩出されてきた。この県立高校離れが進むということは、これは人材輩出、人材供給という面で、極めて深刻な事態が生まれるのではないかと。これは予算とは関係ありませんけれども、関係がないというわけではありませんね。そういうことではなく、やはりもう少し、これは兵庫県の教育委員会が危機意識を持ってもらいたいと思います。そういう意味で、なかなか兵庫県の動きも、特に兵庫県の教育委員会が、そういう意味で非常にこの対応が遅れていると。問題意識を持っておられるのかどうかさえ分からないわけです。そうであれば、神戸市としてやらなければいけないことをしっかりやらなければいけないと。そういう観点から、この25億余りの巨額の事業費、予算が必要になりますが、神戸市としては、この高校生への通学定期券補助を行って、神戸の高校生世代が大阪に流出することがないように、そして神戸市内の多様な高校教育環境が損なわれることがないよう、これで全て解決するというわけでありませんが、基本はこれ、兵庫県の責任ですから、兵庫県が、教育委員会などがちゃんとした対応をしてくれない以上は、神戸市としてこういうことをやって、少しでもこういう悪循環に陥るということを食い止めなければいけないというふうに考えています。
次がコベカツの本格実施です。全体で18億5,800万円余りの予算を計上いたします。コベカツ支援基金10億、それから、会費負担の軽減など1,500円。先日教育長が発表された内容を全て、この令和8年度予算(と2月補正予算)には盛り込みます。
それから、誰もがくらしやすい環境づくりということで、夏休み学童保育ニーズ、病児保育のニーズ、それから、保育士として女性が子供さんの面倒を見ながら働く環境、あるいは資格取得やキャリアアップにつなげることができるようなコワーキングスペースというものを整備してきましたけれども、この4か所目のコワーキングスペースを北神地域の岡場の駅前に整備をいたします。中央区、西区、東灘区に次ぐ4番目の施設ということになります。
それから、若年世代のつながり支援と書いておりますのは、児童養護施設の退所者の皆さんが、なかなか相談相手がいないというような指摘を福祉の関係者から聞いてきましたので、虐待経験がありながら、これまで公的支援につながらなかった皆さんが、気軽に集い、交流し、相談を受けられるような拠点を整備いたします。
それから、医療的ケア児者ですよね。こういう方々、神戸市内の方々、神戸市内で(在宅で「訪問看護」を利用している医療的ケア児者が)大体約170人おられるわけですけれども、この医療的ケア児者の介護をされている家族の負担は非常に大きなものがあります。レスパイトというのは、休息とか休みとかという意味のようですけれども、ほっと一息ついていただくような時間をつくるために、訪問看護を行う方々の人件費を神戸市が助成をいたします。
3番目の柱が、グローバル社会に羽ばたくまちづくりということで、1つは都心の三宮の整備ですね。これは、個々の事業費については、説明は省略させていただきます。全体として見れば、三宮図書館が入る雲井通5丁目のプロジェクト、そして、JR西日本さんの三ノ宮の駅ビル、そして、それらをつなぐ歩行者デッキですね。そして、その隣の本庁舎2号館のプロジェクト、全体として順調に進んでいると考えられます。これを着実に進めていきたいと考えています。都心・三宮だけではなくて、旧居留地、それからウオーターフロントについても、ウオーターフロントのビジョンも発表させていただきましたけれども、これを着実に前に進めるための事業費について予算計上をいたします。
ポートアイランド・六甲アイランドについては、まず、ポートアイランドはリボーンプロジェクトを進めておりまして、これを着実に進めていきます。六甲アイランドについては、ファッションプラザはもう見違えるようににぎわいが増えましたし、ファッションマートについては、1階のロビーも一定程度きれいになりましたし、今年度中に、職員研修所もこのファッションマートの中に移転をすることにしています。あわせて、南部のマリンパークの再整備については、これは釣りゾーンを先行してオープンさせましたけれども、引き続き親水空間の整備を進めます。
HAT神戸については、これはミュージアムロードを南北に(中長期的な観点で)整備をいたします。今、様々な提案を募っておりますが、王子公園も整備をすると。これはずっと南に行くと、JRの灘駅、それから阪神の岩屋駅、そしてHAT神戸、この南北のミュージアムロードと呼ばれているここを、面目を一新することができるように、アーティストの皆さんや建築家の皆さんにも参画をしていただいた整備を行います。
芸術・文化関係については、若手のアーティストの皆さんが様々な作品を制作して展示することができる拠点、これを、空き家を活用して整備をいたします。先ほど申し上げました丸山地区などで、3か所から5か所ぐらい整備をできないというふうに考えています。また、若手のアーティストの皆さんが活躍することができる機会をつくっていくということで、中高生や若手演奏会がホールやまちなかで公演をする機会、これを20回程度実施いたしまして、これは中学生の皆さんがコベカツの成果を発表する場としても活用できないかと考えております。吹奏楽部の部活動が継続できないかということが従来から課題になっておりました。これは相当程度、教育長から説明がありましたように、吹奏楽部のコベカツクラブの登録も相当進んできましたので、そういうような皆さんが発表することができる場をつくろうということです。トップスポーツチームと連携した取組等も進めます。
六甲山・摩耶山については、神戸登山プロジェクトを引き続き整備をいたします。すわやまガーデンですよね。北野の北側、諏訪山、北野のちょっと西側になるんですね。これも整備を進めておりまして、これもオープンをいたします。
先ほどの自転車の利活用とも関連をいたしますが、このマウンテンバイクのコース、これを、2024年度に初級者のコースを整備し、2025年度、今年度、中級者の整備をし、来年度は上級者の整備をいたします。
次が市内産業の活性化ということで、国際コンテナ戦略港湾の整備で25億8,400万円余り。これは西日本最大規模の高規格コンテナターミナルの整備を進めてきましたが、これが今年の6月には完成をいたします。神戸空港の利活用とも関連いたしますが、東南アジアにおけるビジネスの交流を進めるために、アジア開発銀行の神田総裁に、去年は世界港湾会議で講演をしていただきました。ここに神戸市として職員を派遣して、今後の国際ビジネスの分野で、長い目で見て活躍をしてもらうということです。シンガポールにオフィスをつくっておりますので、ここでビジネスマッチングを強化いたします。
市内の企業に就職をしてもらう、あるいは定着を進めるという意味で、既に創設をいたしました住宅手当に対する支援補助金については、これは対象を30歳未満から40歳未満に拡大いたしまして、幅広い皆さんに行き渡るようにいたします。
4番目の柱が、海と山を感じる美しいまちづくりです。駅周辺のリノベーションは着実に進んでおります。もう多くの駅前が既に相当変わって、これからも変わっていきます。そこの、もう個々の説明は省略をさせていただきますが、西神中央については、これは2026年度、バスターミナルの整備が完了することによりまして、これが完成をします。あとは緑化を、中央広場などの緑化を追加的に行います。名谷駅は、駅周辺の整備は既に事実上終了しておりまして、北側の落合中央公園の整備に取りかかります。これは森林再生の一環として、樹木の有効活用などを行います。
神戸駅につきましては、今年、(兵庫駅側)地下タワー駐輪場の整備が(先行して)完了いたします。今後、駅前広場の全面リニューアルにこれから向かっていくということになります。
森の未来都市の関係では、広葉樹林の資源循環事業、これを引き続き進めていくわけですけれども、こういう樹木を伐採して搬出していく、有効利用していくためにストックヤードが必要で、これをしあわせの村に整備いたします。それから同じしあわせの村に、神戸の備長炭を作る炭窯を整備いたします。これは国の交付金を頂いてつくります。1億3,800万円ですから、相当大きな炭窯がここにできる。実証事業ですけれども、当然のことながら、このKOBE備長炭については、販売ルートに乗せていくことになります。これを来年度整備いたしまして、2027年度以降に実際にKOBE備長炭を販売していくということになります。
次のまちの緑化は、今のプロジェクトとも関係がありますが、公園の樹木、街路樹を有効活用していく。拠点公園については、先ほど申し上げた落合中央公園、妙法寺川公園、左岸公園などを整備いたします。西代蓮池公園については、これはこの名前が示すように、かつて蓮池があったんですけども、これが今失われておりますので、これを復活することができないか。アンケートや意見を聞きながら、そういう方向でいいということであれば蓮池の復活に取り組んでいきます。公園管理については、神戸緑縁衆・緑縁座というような新たな関わり方を提案いたしまして、地域の皆さん、あるいは高校生や企業などにも入っていただいた公園管理に深化させて取組を進めます。あまり利用されていない公園では菜園をつくっていくという取組を進めていますが、これもさらに進めます。
農村地域・農水産業の活性化については、これまで進めてきたように、こうべハーベストや市内産堆肥は、循環型農業という意味でもこれも注目されていますけれども、これも引き続き進めます。
それから、新たに取り組むのが有害鳥獣の処理拠点です。ジビエ処理施設ですね。神戸市内でもシカやイノシシが捕獲されるわけですけれども、これを有効利用していく、ジビエとして利用するためには加工拠点が必要で、これは県内には幾つかあるんですけども、神戸の近傍にはありませんから、これはもう神戸市がつくろうということで、この整備に1,485万円ですね。今年度は設計費に充てまして、来年度、2027年度に工事を行い、2027年度内に稼働ができるように進めます。
再生エネルギーといたしましては、物価高対策でも申し上げた食品ロスを減らすためのフードロスロッカーの設置支援など、2億8,190万円ということで国の交付金を活用した取組。それから、従来から進めている神戸港におけるカーボンニュートラルの取組を進めます。それから、言い忘れましたけれども、公共施設への太陽光発電設備ですね。これは新しいタイプの次世代型の太陽電池として、フィルム型のペロブスカイトなど、それ以外のものも含めた設置を5か所程度、市内で設置するようにいたします。
最後の分野が、対話と参加が進むまちづくりということで、引き続き、市民サービスを向上させることができるように、スマート区役所の推進を、書かない窓口の導入を先行して5区で行います。歴史公文書館の整備を進めてきましたが、来年度、今年の6月にこれがオープンいたします。それから、北区の防災体制などを強化するための建設事務所の整備を進めまして、2027年度にオープンいたします。あわせて北神消防署も設置することとしておりまして、2028年度に運用開始ができるように進めています。
以上、非常に多岐にわたる事業の中で、時間の関係もありまして限られたものを説明させていただきましたが、以上が新年度予算の主な内容です。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
記者:
投資的経費が2年連続1,000億を超えられたということで、三宮再整備や駅前のリノベーションなどを前年度に引き続いて、かなり積極的にされているという印象なんですけれども、これまでもかなり御説明いただいているんですが、そうやって駅前の整備を進められているその狙いというか、思いというか、改めてお願いできたらと思います。
久元市長:
まず、三宮については、6つの駅があるわけですけれども、これがうまくつながっていない。利便性という面でも機能性という面でも非常に課題があったので、この6つの駅をあたかも1つのまちとして感じていただけるような、そういう整備をしていこうということですが、そもそもの目的は、三宮だけではなくて、三宮から元町へ、あるいは元町から神戸駅方面、さらに三宮旧居留地を経てウオーターフロントへという、こういう面的な広がりを持った回遊性をつくっていくということですね。この回遊性をつくっていくという意味で、たくさんの方々に神戸に来ていただくと同時に、神戸市民も都心でのまち歩きを楽しみ、神戸でショッピングを楽しみ、グルメを楽しみ、アートシーンを楽しむような、そういうにぎわいのある魅力的なまちにしていこうというのが大きな目的です。タワーマンションの建設も、そういう意味から規制し、持続可能なまちづくりという視点に立ちながら、都心については商業・業務機能を集積させ、都心居住へのニーズと調和をさせながらまちづくりを進めていく。一言で言うとそういうことではないかというふうに考えています。
記者:
あと、神戸空港島の将来構想なんですけれども、この構想を持ってどのあたりまで考えていらっしゃるのかというところをお伺いしたいんですが、例えばこのゾーンにはこの業種とか、ある程度具体的なところまで踏み込もうとされていらっしゃるのか、どのあたりまでお考えになっているのかお願いできたら。
久元市長:
それがイメージとしてはっきりしていれば、わざわざ構想をつくる必要はありません。この言い方はちょっと失礼に当たるかもしれないんですけれども、やはり何か大きな方向性というのが既にあって、その方向性に沿った具体的な土地利用プランをつくるというよりは、神戸空港本体については着実に整備を進めていますけれども、神戸空港の大きな方向性というのは大体輪郭が見えてきたわけですけれども、この神戸空港の利活用が進むにつれて、空港島というのはどういうあるべき姿、どういう方向性を見つけたらいいのかということを、基本的なところも含めて、しっかり議論して構想をつくる。そういう基本的な方向性を踏まえながら土地利用計画をつくっていく。そういうことになるというふうに思います。
1つは、空港に関連する機能というのをどのように充実させるかということと、あとは産業用地ですよね。産業用地の利用というのが考えられるんですけど、産業用地以外の機能というものですね、既に空港島の西の端には結婚式場もありますから、そういうようなアミューズメント機能のようなものがあり得るのかどうかですね。そういう産業用地以外の土地利用ということも含めた大きな方向性というのも見据えながら土地利用を考えていくというような議論をして、構想を策定していくというふうに考えています。
記者:
空港島については、議会等で市として売り急がないという趣旨の御答弁をされていらっしゃる、お考えを示されていると思うんですけれども、そのあたりは変わらないんでしょうか。そのあたりのスピード感というか、スケジュール感はどのようにお考えでしょうか。
久元市長:
まだスケジュールは見いだせておりません。今日も開港20周年の記念式典の後、屋上の展望台からずっと周りを見まして、目の前はまだ工事をしているわけです。まだ空港島そのものも完成しているわけではありませんから、まだ今の段階で明確なスケジュールを立てるということは難しいというふうに思います。今の段階では。いずれ考えていきます。できれば、この空港の将来構想の中で、そういうスケジュール感なども示すことができればというふうに思っています。
冒頭おっしゃいました急がないということは、表現は適当ではないかもしれませんけれども、おかげさまで神戸市の産業用地の売却は順調に推移していまして、ポートアイランドの2期についても、今までよりもかなりの、かなりのという言い方がいいかどうか分かりませんが、売却単価は上がっているんですよね。これはやはりいろんな要因があると思いますけど、神戸医療産業都市が進化してきている。それからスーパーコンピューター「富岳」、あるいはその後継機の取引も決まっている。量子コンピュータも稼働して、富岳との連携も始まっている。また、神戸大学においても様々な研究開発拠点も既につくっていただき、まだ建設中のものもある。こういう研究開発機能も相当充実してきているということ。もう1つは、やはり神戸空港の国際化、神戸空港の利活用が進んでいるということが影響してきているということですね。
そういうことから考えれば、じっくりとということと、それからスピード感を持ってということを両立させながら、この空港、ポーアイの2期、それから空港島の産業用地というものを、できるだけ付加価値を高めて、神戸経済にメリットがある形で、我が神戸市財政にとっても中長期的に利益をもたらすような形で進めていくということが大事だと思います。
記者:
あと、ポートライナーの三宮駅についても、既に始められている部分も含めて、かなりリニューアルをされて、ホームの拡張もされたりとか改札を増やしたりとか、いろんなことをされようとしていますが、改めまして、そういうポートライナー三宮駅の大規模改修について、どのようなお考え、どのような思いでされようとしていらっしゃるのか、お願いできたらと思います。
久元市長:
ポートライナーの輸送力は、増強をするということが望ましいわけで、そのために1編成の増を計画しておりますし、いろんな対応を行っていかなければなりませんが、その一環として、三宮駅において、できるだけスムーズに乗り降りしていただく、そしてJRなどにスムーズに乗り換えられるようにしていただくということは、これはポートライナーの輸送力の増強にかわる効果、広い意味で言うと輸送力の増強にもつながるという面がありますから、そういう面でも、これを三宮の再整備と歩調を合わせて、JR西日本さんともしっかり協議を行って進めていきたいと思っています。
記者:
空き家対策についてちょっとお伺いしたいんですけれども、市内は持ち主不明の空き家が非常に増えているという現状がありまして、一方でその整備を進めているという取組も進めていらっしゃいます。まず、この非常に整備が難しい、この持ち主不明の空き家が増えている現状について、どのように捉えていらっしゃるか、改めてコメントをお願いします。
久元市長:
これは全国で起きている話なんですよね。そういう中で神戸市も、これはずっと、10年以上にわたって空き家対策というのを進めてきました。使える空き家は活用する、危険な空き家は除去するという相当強力な政策を取ってきましたけれども、しかしそういう対応を行っても、やはり空き家がどんどん増えて、全体としての空き家のボリュームというのは減っているとは言えない状況ですから、だからこそ、先ほど申し上げたように、異次元の空き家対策ということを行っているわけです。
繰り返しませんが、考えられることは全部やっていこうということです。例えばこの財産管理制度ですね、これもここの場で説明申し上げたと思います。国は鳴り物入りでつくったんですけれども、ほとんど活用されていないですね。これは神戸市は断トツでこれを活用しています。これは職員の皆さんの頑張りというのは相当あると思うんですけども、同時に神戸市は相当持出しをしてこれを使っている。これはやはり、国において、鳴り物入りでできたのに、自治体が全然これを使えないというのは、やっぱり制度があるわけですから、これは指定都市市長会としても改善を要望していますけれども、ぜひ国において、やはり法務省と国土交通省の壁を乗り越えて、ぜひ考えてもらいたいと思っています。やれることは、これはごく一部ですけどね、やっていることの。やれることは徹底的にやっていこうと思います。
記者:
最後に、空き家への対策を進める一方で、市の市有地を活用して、また新たに家を建てて住宅供給を増やすという取組も同時に進められています。全国的に人口減少が、非常に減っていく中で、家を新たに建てて供給するという試みと、この空き家対策という、このバランスといいますか、優先順位といいますか、すみ分けといいますか、その辺はどのように考えていらっしゃるのか聞かせてください。
久元市長:
そういう疑問を持たれるのはもっともな話だと思います。理想的なことを言えば、空き家を全部有効活用できれば、新しい住宅をつくる必要はないかもしれないですね。しかしもう、空き家対策というのは徹底的にやってきたんです。先ほど申し上げたように所有者不明の空き家もあります。それから所有者は分かっているけれども、所有者が有効活用したくないという意向もあります。これは都心に近いところ、それから既成市街地、ニュータウン、農村地域によってそれぞれ様相が異なっておりますし、所有者の意向もそれぞれ違います。ただ、総じてやはり、これは人間の気持ちとして、両親が亡くなったから、すぐにこれを売却しましょう、両親が亡くなったから、すぐに誰かに貸しましょうというふうにはならない。人間の心理という部分があって、だからこそ神戸市は空き家おこし隊とか、地域の方にコーディネーターとして入っていただいたりしている。
例えば、実際に私も農村地域に入って、大分前、10年近く前ですけれども、とにかく農村の空き家というのは相当増えていますから、活用ができないかということを地元の皆さんと議論したけれども、しかしやっぱり、これはそういう思いがあって、仏壇がそこにあるということだけが理由ではありませんから、なかなか進まないので、やっぱり空き家を活用するということとともに、既存の集落内に新しく家が建てられるようにするという方法も現実的ではないか。空き家を活用するということと、それから新しく住宅を建てるということ、両方やっていかないと、これはやはり農村地域における定住ということに結びつかないということ、これが一応到達した結論になったわけです。これは農村地域の話ですけれども、これは既成市街地にも当てはまるところがあるということが1つと、もう1つは神戸市全体として、これは住宅供給のところでも申し上げましたけれども、神戸市は相対的に、世帯ごと、あるいは人口単位で見たときに、阪神の南部、それから東播、主として明石ですよ、住宅供給がかなり少ないという面があります。そういうことを考えれば、やはり住宅価格が高騰しているという中で、神戸市としては相対的に住宅供給が少ないという現状がある、これはマーケットにおける住宅供給を補完するという視点に立って、神戸市が主体的に住宅供給していくということも、お手頃な住宅を供給するということが、神戸市においてはほかの地域よりも増して求められているのではないだろうか、そういう観点に立ったときに、空き家対策を進めるとともに住宅供給を進めるということを同時並行的にやっていくということが神戸においては必要ではないか、そういうような考え方です。
記者:
また全体の話に戻ってしまうんですけども、今回はこの基本計画と、神戸2030年ビジョンの初めの年に当たるということで、改めて5つの柱だったり、3つの方向性、ここにかけている思いといいますか、改めて抱負といいますか、一言いただいてもよろしいでしょうか。
久元市長:
そうですね、大きな基本計画は今策定中でして、今、基本となるのは議決をいただいた基本構想ですが、ここで述べられている、持続可能な、神戸の歴史・文化というものを大切に、自然と共生をするという考え方や、それから人間らしい温かいまちをつくっていくと。私は持続可能なまちにしていくというような基本構想の考え方というものを、しっかり大切にした予算編成を行ったつもりです。
記者:
神戸空港の国際化と空港機能強化についてなんですけれども、会見の中で市長のほうから、神戸空港の機能強化というのは、今後の神戸の発展の鍵を握る大きな財産だというような御発言もありましたけれども、改めてこの機能強化を今年度の予算、それから2月の補正でもつけているといったところで、どういった狙い、あとはこうなってほしいというような、展望への思いを教えていただければと思います。
久元市長:
やはり神戸空港、今日も20周年の式典で申し上げましたけれども、神戸空港のこの20年、あるいは20年を超え半世紀ぐらい、神戸空港をめぐる議論というのは、非常に難しい局面の連続であったと思います。それが先人の努力によりまして、2006年の2月16日に、今の神戸空港が開港し、20年を迎える。そして今、20年を迎えた神戸空港というのは確実にその役割というものを果たしている。その役割や任務は何なのかというと、神戸以西の航空需要をしっかり取り込むということと、関西全体の発展に貢献をしていくということだと思います。そういう役割を果たしていく。その役割をしっかり果たしていく上で、具体的な目標年次は、やはり2030年の4月というふうに、ほぼ時点が確定をした神戸空港の定期便の就航、これを確実に実現するためには、そのための空港整備、空港本体の整備、エプロン、駐機場の整備、それからターミナルの拡張、それから利用環境の改善、これらをしっかりと間に合わせるような緊張感を持って進めていかなければならないというような思いから、先ほど申し上げました具体的な項目について必要な予算を当初予算(と2月補正予算)にしっかり入れ込むというところです。
記者:
会見の内容と少しかぶってしまうところもあるかもしれませんが、神戸空港の発展がまさに鍵というところで、そこの思いについてもう少し詳しく教えてください。
久元市長:
歴史をひもとけば、神戸がどうして日本を代表する大都市になったのかというと、開港したからということです。だから開港して6年後に西日本で初めて大阪と神戸の間に鉄道ができてきて、その後どんどん神戸が鉄道輸送につきましても拠点となり、さらに国有鉄道だけではなくて、当時商船というのがありましたけれども、国有鉄道だけではなくて民間鉄道、戦前から阪急、阪神、山陽電車、神戸電鉄が敷設されて、どんどん公共交通網のネットワークが発展をしていった。そして、戦後は地下鉄、新交通システムもできた、高速道路ネットワークを開通した。つまり神戸の発展の原動力となってきたのはやはり交通の要衝であったということ。交通インフラが格段に整備をされてきたということだと思います。それがこの間の20年、あるいは半世紀にわたる先人の努力によって、陸と海に加えて空の玄関口が加わったということです。これが陸海空の交通の要衝としての神戸の立ち位置ということをより明確にし、強固にすることができたということだと思います。
さらに今、海外との人的な交流、さらに今神戸空港は使われていませんけれども、物流は空港が非常に大きな役割を果たすようになってきている。空港には非常に大きなポテンシャルがある。それを私たち今手にしているわけですから、これをいかに機能強化し、有効利用させるということが陸海空の交通の要衝としての神戸の立ち位置をより優位なものにしていく、それが最も基本的な視点なんです。そういう視点で神戸空港の機能強化ということは来年度の予算においても重点項目として上げさせていただいたということです。
記者:
財政のことを伺いたいんですけれども、先ほど市の財政の説明の中で財政の健全性を維持しながら精力的なまちづくりをしていくと市長がおっしゃいました。兵庫県のほうでは、県庁のほうでは、金利上昇局面に入って、その影響でかなり財政をどうするかという話が大上段でされているんですけれども、先ほどの市長のお話ですと、神戸市について言うとある意味影響は限定的というか、そう影響がないというか、今の市の方針を引き続きやっていけそうだというような見通しだとお聞きして、こちらがそういうように受け取ったんですけれども、神戸市の財政がなぜ金利の上昇する局面でも大丈夫かというのをもう少し教えていただけますか。
久元市長:
金利の上昇は見込んで、影響を受けています。これは全ての自治体が金利の上昇を見込んでおりまして、ちょっとすぐに数字は見つからないんですけれども、令和8年度の公債費の金利は令和7年度と令和8年度、何%だったのか、ちょっと教えてください。
職員:
令和7年度予算上では利率を1.5%と見込んでおりましたが、令和8年度は2.8%で予算上見込ませていただいております。
久元市長:
ですから、かなり大幅な金利上昇を見込んでいるわけです。これは神戸だけではありませんが、全ての自治体がその影響を受けています。ですから、今後、公債費は令和8年度も膨らむことになりますね。ですから影響を受けているわけです。問題はこれに対してどう対応するのかということで、金利の上昇は先ほども申し上げましたけれども、1年以上前、もっと前から我が国は金利上昇の基調にある。そういうことを考えて、令和7年度予算では新都市整備事業会計の廃止に合わせて、実際に繰上償還を行っています。令和7年度予算180億円の繰上償還を行う。それから、令和7年度の補正予算でも54億円の繰上償還を行うということで、将来的な市債残高を少しでも減らして、今後も見込まれる金利上昇に対する金利負担を軽減させる、こういう措置を取っています。
この結果、現在の将来負担比率、それから実質公債費比率の水準を維持できている、2024年、令和6年です。これを令和7年度決算、これは令和7年度決算を締めるのは今年の秋ぐらい、大体分かるのは夏ぐらいかな。
職員:
そうです。
久元市長:
夏ぐらいには分かりまして、その水準は先ほど申し上げた措置によって抑えることができます。これが将来的にも効果が現れてくることになります。したがいまして、将来負担比率、実質公債費比率は冒頭申し上げました投資的経費が従来に比べれば高い水準なわけですから、これらを緩やかに上昇していくことになりますが、緩やかな上昇を先ほど申し上げたような金利上昇を見込んだ繰上償還を行うことによって、これを下げることができるということになれば、これは指定都市の中でも上位にいる立ち位置ということは、これは若干順位が変動するかもしれないけど、維持することができると思います。
もう1つは、財政運営をやっているだけではなくて、大事なことは今起きている様々な経済社会の変動ということに対応できる市役所改革をしていくということです。職員をやはり減らしていくということについて、議会も含めてコンセンサスを得ていく必要があると思います。今残念ながら、地方公務員はここ数年微増傾向になります。神戸市は減らしていますけど、微増傾向にあります。これはやはり行政ニーズが拡大をしているということですね。基礎自治体でやらなければならない仕事が増えるとどうしても基礎自治体というのは対面サービスが大きいですから、やっぱり人出が必要です。現場はやっぱり人出を増やしてほしいという状況は大変強いですけれども、しかし現実にこれから現役世代が減っていく、2024年に生まれた赤ちゃんの数が68万6,000人、今、空前の人手不足だと言われていますけど、生まれた出生数は2000年代前半は100万人から110万人なんですよね。100万人から110万人生まれたその母数が今就職をしている。これをめぐって官民が争っていて、そして実際に神戸市の技術職員が取れなくなっている。おかげさまで神戸市は教員は確保できていますけれども、幾つかの自治体では教員も確保できなくなっているということです。
こういう事実はやはり真正面から見ないといけない。そういうことになれば、これから職員を増やすという選択肢はないだろうと思うんですよ。私は職員数を減らしていくということは、これは当然のことながら財政の健全性を維持するということにもつながるわけです。財政の健全性を維持するために職員を減らすのではなくて、これ以上、技術職員を増やせないという客観情勢にあるということを真正面から見据えた市政改革を、市役所改革を行って、実際に仕事を減らしていく。そして徹底的にDXを使う、あるいはAIをどう使ったらいいのか徹底的に議論して考える。そういう改革を行って仕事を減らすことによって、1人ずつの職員の負担というのをいかに減らすのかということを並行して行うという改革と併せて行うことが、そのことが結果的に財政の健全性を維持するということにつながるのではないか、そういう基本的な姿勢で、ただ単に繰上償還するとかということではない、トータルな行財政運営ということをやっていくということを基本的な視点としていきたいと思います。
記者:
事業に関して2点お伺いしたいと思います。1点目はポートアイランド・リボーンプロジェクトに関してなんですけれども、この3月、もう時期に市民提案が提出されるというスケジュールだと思うんですが、検討会の議論などでは住民の皆さんからライナーのハード整備を期待する声などもありまして、改めて市長としてポートアイランドのリボーンプロジェクト、これから市民の皆さんの手を受けて形にしていくということだと思うんですが、どういう方向性というか、声の取り入れ方みたいなところを改めてお伺いしたいんですけれども。
久元市長:
これは難しい対応ではあるんですけれども、私がリボーンプロジェクトというものを提案したのは、やはり住んでおられる皆さん、それからここで働いておられる皆さん、学んでおられる皆さん、教えておられる皆さんが様々な意見を出して提案をしていただいて徹底的にワークショップなどで議論して、そして将来のあるべきポートアイランドの姿というものを描いていただきたいという思いでした。同時にやはりそういう議論をする中で、行政に対する期待というものも今おっしゃったようにハード整備に対する期待というものもありますし、現実に様々なそういう思いが1つの形となり集約され、大きな方向性を見いだしていこうとしているときには、行政がしっかり関与していく必要があります。
例えば、ここでの都市計画の案をどうするのか。それから、公共交通や島内の移動手段をどう考えるかということも含めた議論というのは当然必要ですから、そこはそういうことも踏まえながら市民提案、これが3月に取りまとめられていますので、これに基づく将来ビジョンというものをつくっていく。このための必要な予算を計上しておりますから、そこの中で神戸市に対して提案・要望があるハード事業というものも具体化することができるというふうに考えています。
記者:
もう1点、ロープウェイに関してなんですけれども、予算活性化のところで、これは予算額は特に記載がなかったんですけれども、そこの措置の状況というのと、あと、植生調査が年度内に終わりそうだというふうにお伺いしておりますけれども、こちらはフォーラムとかを何回か開かれていて、いろいろ意見が出てくる中で、合意形成とかその必要性というのはどういうふうに理解を求めていくのか。市長のお考えをお伺いしたいです。
久元市長:
これは必要な予算を計上しております。金額は分かりますか。
職員:
繰越しで。繰越予算。
久元市長:
繰越予算で幾ら計上していますか。
職員:
2,000万円ぐらい。
久元市長:
2,000万円ぐらいの予算を繰り越して使用することにしております。私は、これは、やろうとしていることをしっかりと市民の皆さんにお伝えして、情報を公開する形で議論していただきたいということで対応してきましたけれども、今のところ、このロープウェイ構想についての大きな懸念とか心配とか、あるいはやめたほうがいいという意見は特段寄せられていないと聞いて……。1個もないかどうかというのは分からないですけど。実際に神戸市が、私もよく子供のときから、あるいは東京にいたときから見てきましたけど、神戸市は、大体大きな事業をやろうとすると、市民が反対をして、そして非常に苦労して進める、あるいは断念をするというものもあったかもしれませんけれども、今回は、今のところは大きなそういう異論は聞いておりませんから。
問題は、やはり自然環境の保全を所管する環境省との協議ということが大きな課題ですから、そこはしっかりと現状を、必要な調査や、植生の調査や、その土地の形状や、植生にどういう変化が生じるのかということをしっかりとアセスメントして、そして市民の皆さんにも情報を公開するとともに、環境省ともしっかり協議をしていくということではないかというふうに思います。
記者:
行財政改革についてお伺いします。職員数の削減に関して、来年度以降これくらいのペースで削減していくですとか、何かそういったところの今後の見通しがあれば教えてください。
久元市長:
これは今、人事当局と協議中で、数次にわたりシビアな交渉を行ってきております。
記者:
何か数字、具体的な数字というのは、今後……。
久元市長:
できるだけ早く発表できるようにいたします。
記者:
先ほどもちょっと言及があったかと思うんですけども、今後、自治体としてもAIの本格的な活用であったりだとか、あと、ロボットの導入ですとか、そういったこれまでのやり方にとらわれないような市役所改革というのが重要になってくるとは思うんですが、そこら辺に関しては市長として何か今後考えがありましたら教えてください。
久元市長:
これは私自身が考えるというよりも、既に職員の皆さんは相当、自ら様々な提案をしたり、議論したり、庁内でのワークショップをしたり、事例発表の研究会をしたりして、活発に取組をしてくれているというふうに思っています。AIをできるだけ使っていく。どういうふうに使ったらいいのか。これは、神戸市の取組というのは、全国の関係者が集まるフォーラムを、今年1月かな、ごく最近、神戸で開催されました。私もAIの発表など、DX、AIの取組を発表したかと思いますが、試行錯誤もありますけれども、かなり進められているというふうに思います。
神戸市の組織が大きいですから、これをどう全庁的に展開していくのかということになります。私自身の仕事のやり方は大分変わってきています。例えば、今までは、各局が行っている仕事の状況はどうなっているかということを説明に来てもらって教えてもらっていたんです。今は、庁内のAIを使って入力すれば大抵のことは分かります。ですから、職員の皆さんは、やっていることを説明してもらうというよりも、今やっていることをどうこれからしていくのかというディスカッションがメインに移りつつあります。これは私だけではなくて、局長の仕事の仕方もそう変わってきているのではないかというふうに思います。
記者:
先ほどの兵庫県の財政状況の部分で、来年度から県が地方債の発行に国の許可が必要となる起債許可団体に移行するかと思うんですが、これは、現状、何か神戸市に対しての影響というのは考えられるのかというところがもしあれば教えてください。
久元市長:
そこは基本的にはないのではないかというふうに思いますが、今のところは直接的に神戸市に影響があるというふうには考えておりません。
記者:
先ほど、健全な財政の維持ということについては、繰上償還と市役所改革で、まさにそうかなと思うんですが、ということは、念のためにお伺いするという感じですが、市債への資金調達というのは徐々に絞られていくということなんでしょうかということです。何か見通しがあればお伺いできればと思います。
久元市長:
市債は財源ですから、今、臨時財源対策債がなくなりましたから、市としてどれぐらいの規模の投資的経費を行うかということによって決まってくる話。ですから、あらかじめ市債の規模をこれぐらいにするという発想を、毎年度の予算編成においては、それはそうはしないですね。ただ、中期的な財政試算をする際には、これはどれぐらいの市債残高で持っていくのかという議論は必要だろうと思いますけれども、そこの詳細は、私自身は財政当局とは、そこのところはそんなに議論することはありません。それは、先ほど申し上げましたように、今のままでいくと緩やかに起債は増えていくけれども、一方で繰上償還をしたり、経常経費、義務的経費、扶助費はこれから伸びていきますけど、人件費はできるだけ抑制をするということにしていますから、財政構造が大きく悪化することはないので、起債の発行の総額ということを、今、庁内で真剣に議論をする必要性は幸いなことに神戸市においては薄いということだと思います。
記者:
そうすると、公募債の発行額がどうなるかということについても、同様に現時点で絞っていこうというような議論も特にしていないというようなことですか。
久元市長:
今のところ、絞るとか絞らないかという議論はしておりません。
記者:
投資的経費次第という面が。
久元市長:
投資的経費で決まってくると。それによってどういうような財源調達をマーケットでしていくのか、どういう方法で市債を発行するのかということは金融機関との間で相談しながら決めていくということになります。
記者:
先日、衆院選がありまして、もうおっしゃるまでもないんですが、自民党が議席の3分の2以上を占めるということになりましたが、まずはその率直な御感想をお願いできたらと思います。
久元市長:
自民党が勝つであろうということは各紙も報道されていたので、それがより明確に表れたということだと思います。高市内閣が国民によって信任されたということだと思いますから、高市内閣においては、公約されたことをこれから確実に実現されていくというふうに見ております。成果が上がっていくということを期待したいというふうに思います。
記者:
あと、消費税のことでお伺いしたいんですが、先日の会見でもお伺いしましたけれども、自民党は消費税を2年間限定でゼロと掲げていまして、消費税は、前も市長はおっしゃっていましたが、社会保障の貴重な財源になるわけですけれども、自治体への影響は、実現すればですけど、多分にあるかと思いますが、そのあたり、消費税の減税、ゼロにするというのは、現実味を帯びはじめたわけですけど、どのようにお受け止めになっているかお願いできたらと思います。
久元市長:
まずは、これは国民会議を立ち上げて検討されるというのが自民党の公約ですよね。これは、自民党としては、また高市総理としては、野党の皆さんにも入っていただいて国民会議で議論すると。これは消費税の減税、その先に給付付き控除ということを検討されるということですから、まずは自民党とほかの政党との間の協議ということを注意深く見守っていきたいというふうに思います。そして、国民会議の検討がいつ頃から、どういうようなメンバーで立ち上げられて始まるのかということが関心事項ですね。
その際には、やはり地方の立場で言うと、これはほかの知事や市長も同じだと思いますが、1つは、消費税は社会保障の財源になっています。社会保障サービスのかなりの部分、自治体が提供していくかなりの部分、指定都市については、神戸市内ではかなりの部分の社会保障のサービスを提供していますから、その財源はどう確保されるのかというのが非常に重要です。もう1つは、重なる部分はありますけれども、地方自治体の財源になっている交付税の減収にもなっていく。これへの影響ということを、やはり当然我々としては注視しなければいけないし、これに影響があると、私どももそうですし、どこの自治体もそうですけれども、相当な財源のやりくりをしながら財政運営を行い、行政サービスを展開していますから、そこに影響が出てくることになりますので、そうならないような対応をお願いしたいというふうに考えています。
―― 了 ――
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