ホーム > 市政情報 > 市長の部屋へようこそ > 市長会見 > 定例会見 2025年12月25日
最終更新日:2026年1月6日
ページID:82925
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司会:
それでは、ただいまから12月2回目の市長定例会見を始めたいと思います。
市長、よろしくお願いいたします。
久元市長:
よろしくお願いいたします。今日お話を申し上げたい案件は1件です。廃材を資源にする取組、古材ストックヤードがオープンいたしますので、その内容を御説明申し上げます。
空き家対策というのは非常に重要で、これまでも折に触れてお話をさせていただいてきました。神戸市の空き家率は全国の空き家率に比べて、かつては震災もありまして全国平均を上回っておりましたけれども、ここのところはほぼ全国平均並みということになっています。神戸市が進めている空き家・空き地対策が一定の効果を上げているのではないかというふうに思います。
神戸市の空き家対策は、使える空き家は活用する。老朽危険家屋、危ない空き家は、これを解消する。解体、撤去する。こういう二本立てで行ってきました。左側はこれ、神戸市の独自の取組ですけれども、建築家との協働による空き家活用促進。これまで70件の空き家が、建築家の参画によりまして、デザイン性の高い、また公益性の高い用途に使われるようになっております。また、老朽危険家屋の解体補助制度は2019年度にスタートをさせて、大体、ここのところ800件以上の解体が行われ、これまで累計4,000件を超える老朽危険家屋の解体につながっています。
また、先般御説明いたしました財産管理制度の活用実績、これもこの11月末時点では96件、これも全国の自治体では群を抜いて活用されている。国の制度、非常に大きな問題があるということを御説明いたしましたけれども、そういう問題があるということを承知の上で、制度を活用した空き家の活用、利活用の促進ということを進めてきました。
これは活用するにいたしましても、あるいは解体をするにいたしましても、ここでは古材が発生をいたします。既に建てられている様々な木材など、古い木材などが出てくるわけです。ほとんどの場合ではこれが廃棄されるわけですけれども、思い出が詰まった家屋が解体をするということはなかなか忍びない。そのために解体に踏み切れない所有者の方がいらっしゃるということも事実です。
そこで、この古材の利活用ということについては、民間の団体でこれを再利用しようという取組が始まっております。代表的な取組は神戸で2社あるわけですけれども、ショールームで古材や古道具を販売する。また、隣接する工房でこの古材のDIYを経験することができるという取組。また、右は北区の有野町のケースですけれども、古材や古家具の修理、加工、販売を行う。また、カフェやキャンプサイトを併設する、そういう地域拠点になっております。これ、2つとも廃屋に近いような建物でしたけれども、先ほど紹介いたしました神戸市の建築家との協働による空き家活用促進補助を使っていただきまして、こういう非常に意義のある、この古材の活用拠点として生まれ変わっているということになっています。
神戸市では、この空き家活用、また都市のスポンジ化対策ということを進めようという、そういう中で、やはり議論が必要だろうと、様々な皆さんに参加をしていただいたトークセッションというものも必要ではないかというふうに考えまして、昨年の4月に建築家とのトークセッションというのを行いました。ここで出された意見は幾つかあるわけですけれども、この廃材は、古材として空き家改修に活用できるというケースが、今は廃棄されているけれども、そこの中には古材として空き家改修に活用できる、これは資源循環にもつながると、こういう意見が出されました。同時に、こういう形で活用していくためには、やはり点では不十分で、かなりの大量の古材を保管する場所が古材の活用には必要不可欠だと、こういうような意見が出されました。
そこで、関係者の御意見をいろいろ聞きながら、建築住宅局を中心に議論をいたしまして、これはやはり神戸市が関与する、神戸市がこの古材ストックヤードというものを用意して、ここに空き家の解体などで出てくる古材を一時的に保管する。あるいは、場合によってはここで製材をすると、こういう拠点をつくるということが、この空き家の利活用、また老朽危険家屋の解体にもつながるのではないか。このように判断をいたしまして、神戸市がこの古材ストックヤードを整備するということにいたしました。
この整備をする場所は、苅藻島のクリーンセンター内です。かつてはクリーンセンターとして使われておりましたけれども、今は、ごみの中継拠点として使われております。それは一部ですから、スペースはあるわけです。これを1月24日にオープンさせることにいたしました。オープンイベントも予定をしております。事業費はそんなにはかかっておりませんで、400万円です。今年度末までにかかる整備費と本年度末の運営事業費を合わせて400万円ということになっております。
これによってどういうような活用が市として可能になるかといいますと、この空き家の解体、あるいは住宅を改修するときに出てくる廃材をこの運営事業者が選定をいたしまして保管をすると。ここで製材できる、あるいは加工できるものは加工いたしまして、これを家具などにリメイクをしたり、あるいはこの空き家を改修するときに、この古材を使って改修・リノベを行っていただく。こういうサイクルをつくっていこうということです。
ここでは市民の皆さんにも古材活用を体験いただけるようになっておりまして、ストックした古材を展示する、あるいはDIYの教室を行う。古材活用についての研究も、専門家の方にも参画をしていただいて行う。
イメージといたしましては、これはパースですけれども、運ばれてきた古材の荷を解いて、洗ってきれいにする。これをストックして展示するスペースをつくって、製材に加工するスペースも設けて、これを御覧いただく。企画展とかワークショップのスペースも準備をしたいというふうに考えております。
今年度、取りあえず事業者に管理をしていただいて、新年度は本格的にこれを運営していくための運営事業者を公募したいというふうに考えております。
こういう形で神戸市は空き家・空き地対策、そして、空き家・空き地対策を進める上でも、する面でも、循環型社会をつくり上げていこうと。そういう意味で、この古材ストックヤードというものをオープンさせることにいたしましたので、報告をさせていただきました。
私からは、以上です。
記者:
この利用する上での運用面をちょっとお伺いしたいんですけれども、利用できるのは、そういう業者なのか、一般市民なのかということと、整備イメージを見ると、中で材木を選んでいるような様子が書かれているんですけれども、利用希望者は自由に入って、自由に古材を見て、そこで自分で選べるような、そういう運用になるんでしょうか。そのあたりをお願いできたらと思います。
久元市長:
まず、これを市民が誰でも古材を持ち込めるようにすると、ちょっと収拾がつかなくなると思うんですよね。ですから、ここに持ち込めるのは、これを運営する事業者の方が選定をした(共同運営体制を構成する)事業者。今、私が知っている限りでは、(古材の引取りなどを行う事業者は)市内には2社しかありません。ただこの2社は相当パイオニア的に古材の利活用をやっていただいていますから、その2社からスタートするということですね。
期待をするのは、こういうストックヤードを用意すると、また新たな事業者の参入も見込めるということで、そこは期待をしたいというふうに思います。
あとは持ち込まれた古材の展示、あるいは加工というのをどういうようにするのかというのは建築住宅局から答えます。
職員:
古材について、今こういう形で事業者のほうが、今、市長がおっしゃったようにグループを組んでやろうとしておりまして、その中で市民の方が見ていただいてということで、そこを例の事業者のほうに言っていただきますと、古材を取得するということも考えられるということで、今考えております。
記者:
このストックヤードに、古材を使いたいという側の人の話ですけど、ストックヤードに自由に行って自由に選べるのか、そのときは業者じゃないといけないのか。一般市民もそこのストックヤードに行って自由に選べるのか。あとは、そこは費用、お金のやり取りで、これ幾らとかそういう話になるんでしょうか。そのあたりはどのような。
職員:
事業者の方も、市民の方も、そこへ自由に来ていただいて見ていただくということにはなるんですけれども、その場での売買というのは、市の施設ということもありまして、そこはちょっとお断りをさせていただいているところではあるんですけれども、事業者がいろいろストックしている古材等もありますので、そこのところの業者を通じてお話をしていただくということで、現地では売買についてはいたしていないということです。
記者:
ということは、購入することになると思うんですけど、使いたい人は。現地で売買しないということは、どういうふうな形で、要するに、使う人はどうやったら使えるのかというところなんですけども。
久元市長:
それは事業者と交渉する。そういうことですね。
職員:
はい、そうです。
久元市長:
ここはストックヤードなんです、あくまで。あくまでもストックヤードで、これをその事業者が今、実際に収集して、あるいはただでもらい受けた、あるいは購入するケースはそんな少ないかもしれません。それを加工して使ってもらう。そこで収益が発生するわけですけど、とにかくそれをやり取りするためにはヤードが要る。保管するヤードがなかったら、そこはスムーズに回らないというところがポイントなので、神戸市はそういう場所の用意をするということですね。だから、そこでの民-民間の取引というのは、ここでは行わない。あくまでもつくるのはヤード、保管をする場所という、そういう趣旨です。
記者:
あと、新年度に事業者を募集、指定というお話も少し触れられましたけれども、ということは、年内はどういうふうな運営の仕方になるのですか。
久元市長:
年内は、この合同会社、資料をお配りしておりますが、ここが、これは今、神戸市で代表的な古材のやり取りをしている会社なので、まずここで運営をしていただいて、また新年度からスタートできるように公募するということですね。
記者:
古材のこと、ストックヤードのことで伺います。この古材の収集のところなんですけれども、それぞれ空き家で、市内の空き家で解体が発生して、それで、そのときに古材を持ってくると、その中から解体の作業で出た古材を持ってくるということになると思うんですけれども、解体作業をやっているところから選び出して、このストックヤードに持ち込むというのは、取りあえずオープンしてから新年度、公募するまでは、その合同会社がそういう作業主体になって持ち込んでくるということでいいんでしょうか。
久元市長:
今まではストックヤードがありませんから、自分のところストックしていたわけですけど、それがもう極めて少量のストックしかできないと。これをもっと広げていくためにはストックヤードが要るという状況です。今は事業者限りでやっています。
記者:
そうですね。事業者も既にそういう事業をやっていて、それがヤードとしてこちらが使えるようになるという、そういうことですか。
久元市長:
そうです。
記者:
分かりました。それで、ここが未定なんですけれども、このヤードに実際に持ち込む古材の量、要するにどのぐらい持ち込めるのかという、ためられるのかとか、そういうデータ的には何らか、例えば何立方みたいな。
久元市長:
それは分かりませんが、ここに持ち込めるのは何立方とまでは言えないでしょう。
職員:
今、面積的に言いますと115平米という限られたスペースの中で、ちょっと立体利用もしていくということで考えておるんですけれども、具体的には、ちょっと立方までは、すいません、申し訳ないですけど数値が出ていない状況です。
記者:
分かりました。それと、もう1点確認なんですけれども、先ほど売買はここではやらないということなんですが、行ったときに、例えばこの古材は無料だとか、ただだとか、この古材は1万円だとか、そういうふうな値札みたいなものはついているものなんですか。そういうものでもないんですか。
久元市長:
値札はつけないですよね。
職員:
つけないです。
記者:
会見の中、冒頭でちょっと触れられた数字の確認をさせていただきたいんですけれども、現状、空き家の推移の、月のスライドとかで、財産管理制度で解体した空き家の数というのが、11月末時点で96件ということですか。
久元市長:
活用されたものが96件です。
記者:
96という数字は、件というのは、住宅1戸ということなのか、それとも活用した制度の数の比較とか、戸数とかが分かれば教えていただきたいです。
職員:
申立てをした件数になります。
記者:
実際、解体につながった建物の数とかは分からないということですか。
職員:
すいません、今、ちょっと数字のほうは持ち合わせていないです。
記者:
わかりました。ありがとうございます。
職員:
また後ほど御提供しますが、32件ほど売却までつながったと思います。正確な数字、またお届けするようにします。
記者:
ちょっと大本の話になるんですけれど、神戸市さんの森林政策の中で、木を伐採して市内に循環させるという1つの資源循環の考え方、市長もよく言及されているかと思うんですけれども、今回、空き家の解体をして廃材をさらに改修とかリノベに活用するとなると、そこに新しい木と一緒にその空き家の廃材というのが流れてくることによって、本当に流通させたい六甲山の木材とかの妨げまでは行かないかもしれないんですけど、そういうようなところがないか、懸念がないのかなと思ったんですけども。
久元市長:
これはあくまでも既に建っている住宅ですね。大半が古くなっていると思うんですけど、これを解体して出てくる古材です。
六甲山の木材利用とか、六甲山の木材利用の前に神戸市の管理している公園の樹木とか街路樹、これを伐採して、今は大半を廃棄しているんですけど、これを再利用していきたいというふうに考えておりまして、このストックヤードは別にしあわせの村の中につくることにしており既に整備しています。ですから、そういう樹木からできる木材はしあわせの村にヤードをつくり、解体された家屋、建物から出てくる古材はこの苅藻島でヤードをつくるという、2本立てでいくということですね。片方が片方を阻害するということはないと思います。両立ができると思います。
記者:
最終的に改修とか、流通の方法としては、例えばともにリメイクされたりとかというような形で。
久元市長:
ちょっと聞こえにくいです。
記者:
両方とも同じように流通の経路というか、改修の、古材も、もともと新しい木材もリノベーションに使われたりとかという、使い方は同じになることもあるということなんですか。空き家はこういうふうな使い道になるということがありましたら。
久元市長:
それは様々な事業者が介在するということになりますから、出てくる木材、それからどのように製材をするのか、それは様々だと思いますから、そこは神戸市がマネジメントできる領域ではないだろうと思います。ただ、森の木プラットフォームというのをつくって、様々な事業者の皆さんとコミュニケーションを交わしていますから、できるだけスムーズに木材利用、古材の利用が進むように神戸市も関与していきたいというように思います。
記者:
今年もあしたで御用納めになりまして、2025年も、震災30年に始まり、神戸空港も国際化され、参院選もあり、市長御自身が4選された市長選もあり、いろんなことがあったと思いますけれども、毎年のことなんですけれども、今年を1字で表すとしたら、どういった字になりますでしょうか。
久元市長:
今おっしゃったことは、神戸市政に関することですね。
記者:
そうです。
久元市長:
期待を裏切るようで本当に申し訳ないですけど、今年の漢字は「熊」ですね。この「熊」にしたのは、今年の漢字1字が「熊」で、清水寺貫主がこの「熊」を揮毫された、その二番煎じになるということを覚悟の上で、この「熊」にしたわけです。それは、今年、出没する熊が、北海道ではヒグマ、本州ではツキノワグマがものすごく出没しているこの現象というのは、やはり地域の衰退というのが行き着くところまで来たのではないかとか、このことに対する自然界の警鐘ではないというふうに深刻に受け止めているからです。また、受け止めるべきではないかというふうに思います。
私は、この熊の出没については、従来から関心を持っていました。去年には「神戸にツキノワグマが現れる日」というフォーラムをやったんですけれども、これは熊の被害ということに着目した、神戸でもそういうことが起こり得るという、そういう警鐘を鳴らすという意味もありましたけれども、やはりこのフォーラムでも議論になったのは、熊に限らず、ニホンジカとかニホンザルとか、イノシシもそうですけど、これがものすごく生息域を広げているというのは、山村集落、中山間地の集落が消滅をしてきている。既に存在をしていても、その機能が相当弱くなってきている。そのために、野生生物の生息圏が拡大をし、人間の生息圏と相当重なるようになってきているということでしたね。これが究極の姿まで来ているということです。
こういうふうに山村集落、中山間地の集落が消滅をする、あるいはその機能が衰退をしてきているということは、様々な事象を招いていますね。古くから、もう数百年続いた伝統芸能がなくなる。あるいは、貴重な社寺、神社、これがもう放置されだして、場合によっては仏像や文化財なども放置をされたり、行方不明になっている。こういうことが数十年にわたって続いてきたと、そういうぎりぎりのところまで来たという、そういう問題意識です。
こういう現象は、もう半世紀も前から続いてきて、これでいいのかということ、あるいはそういう現実をぜひ伝えたいという人々もいらっしゃいました。その代表的な例は、この1995年から放映されました、1995年から1998年ですか、放映されました、NHKの「ふるさとの伝承」です。これは全体で149本のドキュメンタリーが作られました。私はこれをほとんど欠かさず見ましたけれども、この最初の字幕は今でも覚えています。「村や家に伝わった民間伝承の多くが消えようとしています。全国のNHKでは特定の地域を見詰めて、今も暮らしの中に生きている伝承文化を記録し、未来に手渡すことにしました。日本人であることとは」と、こういう内容、こういう字幕でしたね。こういうことが起きてきた。この放送期間中に放映されたのが有名なもののけ姫で、宮崎駿監督の映画ですね。これは人間が森林を荒廃させ、野生動物がもののけとなって逆襲をするというテーマで、これは人間と自然との共生についての警鐘を鳴らした映画だったと思います。
こういうように、こういう現実を真正面から見詰め、警鐘を鳴らす人々もいましたけれども、その後、残念ながら社会全体はそういう方向には行かなかったということだと思います。やはり都市への集住を重視し、こういう山村集落、中山間地については放置されて、何もしなかったというわけではありませんが、放置されてきたということだと思います。特にこの人口減少が本格的になってからです。人口減少時代なので、人口を都会に集める、都市に集める。集住させる。タワマンをどんどん建設して、そこに集めて、そしてそれ以外のところは、人が住まなくなるのはやむを得ないという考え方が主流になってきたのではないかというふうに思います。
例えば去年の8月に、テレビ朝日の羽鳥慎一モーニングショーに出演をしましたが、このときコメンテーターの玉川徹氏は神戸市のタワマン規制を厳しく批判されまして、こういうことをおっしゃっています。「子供の頃、未来の予想図というのを見た。それを見ると、都市の中心部にタワーとかビルがいっぱいまとまってあって、その周りは緑だという風景を見て、未来はこうなるんだと。これは合理的だったんじゃないかと、最近思うようになってきた。なるべく中心に集まって住んで、むしろ郊外は緑に戻していく。こういう未来も、これから50年、100年を考えるときには必要じゃないか」と、こういう、これは、私は玉川徹氏を批判するつもりはなくて、この考え方が支持を集めてきたということだろうと思うんですよね。都市に集住をする。人口減少なんだから、都市にまとまって住んで、周りはもう放置すると。これはやむを得ないという考え方だと思うんですね。しかし、この考え方が行き過ぎたところが、熊の大量出没ではないかと。
この熊の出没というのは、かつては山の中で起きていた、中山間地で起きていたことでしたけれども、今や熊の出没は、東北では県庁所在地、県庁近くまで相次いで出没するようになっている。東京においては圏央道ですね。圏央道よりも、熊は東京では山間の奥地に住んでいたわけですよ。これがどんどんと東のほうに進出をしてきて、圏央道よりも西側、八王子市にも出没するようになっている。この熊の出没というのは、もう今や都市部においても起きている。こういう我が国の、大げさに言うならば、我が国全体の社会に不安を与えるようになっている。その根源は、やはり地域の衰退だというふうに思います。
これをどう考えるのかという、ここから先は、私が明確な処方箋を言う資格はないんですけれども、少なくとも個人的な印象を言わせてもらえれば、もうこれ以上、もう手の施しようがないところまで来ている。あるいは、少なくともまだ熊の出没がそんなには見られない地域において、改めて農村集落、山村集落、あるいは中山間地の再生、もう1回、衰退しつつあるところの活性化ということを図っていく必要があるのではないかという印象を持っています。神戸はかなりの森林エリアを持っておりまして、私は都心にタワマンを建てて人口集住させるという政策は、これは不適切だというふうに従来から考えていました。
そこで、都心は商業・業務機能を重視して再生をさせる。郊外、既成市街地については、駅周辺のリノベーションやスポンジ化対策などを推進する。そして、なかなか手が入らなかった森林・里山については、再生を図る。循環型社会の構築、自然との共生、生物多様性の保全を目指した再生を図る。この森林・里山の再生は、里山居住を進めて、そこで地域に貢献をしていただくような方も、ここで暮らしていただけるようにするということ。そして森林の再生、里山再生にも参画をしていただけるようにするということ。このような森林再生によって明るい森にするということは、野生生物の生息圏と人間の生活圏との間にバッファをつくるということも意味するわけですから、人間の暮らしと熊、熊は神戸にはまだいませんが、野生生物との間の共存ということにもつながるかもしれません。というようなことを思い描きながら「熊」という字を書かせていただいたということ。話が長くなりまして申し訳ありません。
記者:
ありがとうございます。熊は、おっしゃったように、以前発表されたように、まだ神戸には出てなかったと思うんですけど、やっぱり熊に象徴されるような自然環境の変化であるとか、中山間地域、山村の衰退というのを神戸としても重く受け止めなければいけないとか、そういった意味でしょうか。
久元市長:
いや、これは、日本人であることとはというふうに、さっき「ふるさとの伝承」にありましたけど、やはりみんなで考えていく必要があるというふうに思いますね。
記者:
分かりました。ありがとうございます。別の件で、今日から市議会本会議が始まりましたけれども、補正予算が提出されました。先日レクをいただいたんですけれども、小学校給食の無償化であったり、中学校給食の高騰対策であったり、福祉施設の光熱費、食材費の対策であったり、物価高騰対策が幾つか入りましたけれども、まず、今回の補正予算、どういう思いで組まれたのか、そういったところをお願いできればと思います。
久元市長:
これは庁内で随分議論をいたしました。基本的な考え方は、この前も申し上げたかもしれませんが、物価の安定というのは中央銀行と中央政府の役割です。これに伴う国民生活への影響というのも、やはり政府において考えていただくということが基本だろうと思います。その具体的な政府の対策として、地方自治体もそれぞれの地域の実情に応じてこれに取り組むべきだというふうな考え方を示されましたので、神戸市はこれに対応して補正予算の検討を進めています。
同時に、やはり神戸市として対応する上では、神戸市が置かれている課題ということをよく認識しないといけないということと、やはり広域自治体の役割というのは非常に重要ですから、兵庫県には神戸市をはるかに上回る交付金が交付される予定になっていますから、兵庫県の対応を見て、そして考えようと。
当初は12月に臨時議会をお願いすることではなくて、2月議会にまとめて2月補正と当初予算と、これをセットで提出しようというふうに思っておりました。それは、これは神戸市の負担はありませんけれども、やはり原資は税金ですから、できるだけ費用対効果の高い、そして緊急性のある事業に充てるべきだと。そこはしっかり庁内で議論をして、場合によったら民間事業者の皆様方の意見を聞いたりして考える必要があると考えていたわけですけれども、国からは、可能な限り年内での予算化をしてほしいという、そういう要請もありましたので、これまでの対応から見て、あまり議論の余地がないようなものに絞って、補正予算を今日提出させていただいたということです。
記者:
交付金の内示が110億円と伺ってまして、今回その交付金を使う、計上された額として23億ほどだったと伺っていますので、残り90億弱ほどまだ交付金としてはあると思うんですけれども、今日、午前中の議会でも検討中ということをおっしゃってましたけれども、使い方の考え方というか、そのあたり、どういう方針でというか、おっしゃれる範囲でお願いできたらと思うんですが。
久元市長:
そうですね、今日も御指摘もいただきました。やはり中長期で神戸経済の成長につながるようなものを考えるべきだという御指摘もいただきましたし、ほかの自治体がやっているように、幅広く市民に行き渡るようなものにすべきだというご意見もいただきました。そういうような議会での御意見なども勘案しながら進めていきたいと思いますが、方針としては、先ほども申し上げたけれども、2月議会に補正予算とそれから当初予算と、一体のものとして編成をすると。ここに重点支援交付金を振り分けて使わせていただく。そういうつもりでおります。
その上で、やはり基礎自治体ですから、地域で起きている課題というものをしっかり踏まえるということ。それから、やはり影響を受けている事業者の方、あるいは市民の方々、この影響の度合いというところを勘案する必要があるのではないかということと、それから、民間事業や団体に支援をする場合には、公益性の有無、社会的有用性などの濃淡ということも1つの判断基準になるのではないかというふうに思いますし、あとは、これを実際に具体的に補助金や交付金として交付するということになりますから、できるだけ無駄のない、効率的に行き渡るような内容にしていくということも重要な視点だと。そういうことを勘案しながら、これから年末年始、しっかり検討していきます。
記者:
あと、まだ検討中ということですけど、ほかの自治体だとギフト券であるとか水道料金の減額であるとか、ちょっと現金給付に近いような形の使い方をされているところも出てきてますが、そのあたりについてはどうされるのか、もうやらないということなのか、そのあたりのお考えをお聞かせください。
久元市長:
これは既に、全ての自治体がそうであるとは言えませんけれども、先行して、兵庫県内、阪神間も含めて、現金給付あるいは商品券の給付、おこめ券を配るところもあるようですが、これに対する反応などで、市民に喜んでいただいているのかどうかというようなことも、言葉、表現は適切ではありませんが、観察させていただきながら、対応を検討したいと思います。ただ、今西副市長からは、上水道の減免については否定的な答えがありましたので、これについてはそういう方針で行こうと思います。
記者:
各論になるんですが、おこめ券についてはどうでしょうか。検討されますか。
久元市長:
全く検討の対象から排除するということはしない。今のところは、幅広くいろんな施策を、さっき申し上げましたような視点も踏まえながら検討していくということになろうかと思います。
記者:
他の自治体の話で恐縮なんですが、先日、大阪府と大阪市が行政組織のあり方に関する協議体の設置の意向を表明されたようです。副首都構想に絡めて、いわゆる大都市法に基づく特別区の設置ができる自治体が望ましいという考えに基づいているんですが、野党などからは、いわゆる大阪都構想を復活させたいだけじゃないかというような声も上がっているようです。このような大阪府市の動きに関してはどのような御見解、印象をお持ちでしょうか。
久元市長:
副首都については、前にも申し上げましたけれども、今は政党間で議論をされている、まずは自民党と日本維新の会で議論をされているということですから、その政党間協議の状況というものを見守りたいというふうに思います。
あと、これは神戸市の立場で申し上げることではないんですけれども、指定都市市長会としては、特別市制度の創設を含む多様な大都市制度の創設ということを提言、主張しておりまして、この副首都構想というものと大都市制度というものが密接不可分かどうかは議論になるところですけれども、少なくとも大阪においてはこれを関連づけて議論されているということですから、指定都市市長の中の多くの意見が、この副首都構想ということが議論になっている今現在というものは、私どもが年来主張をしてきた特別市制度の創設を含む多様な大都市制度のありようということを議論する1つのチャンスではないかというふうに考えておりまして、そういう状況を踏まえながら、あるいは注視をしながら、各政党、あるいは地方制度調査会における、今申し上げたようなテーマの検討に対して、強く働きかけを行っていきたいというふうに思います。
記者:
先ほどの補正予算の件なんですけれども、今から、今回の2月補正に向けて、残りの90億円近くの額の使い方に関してはじっくり考えていくということではあるとは思うんですけれども、改めて、要するに他市町は既にいろいろ、県も含めてですが、いろんな、物価対策ということで、名目でいろんな事業を先にされていて、その中で、なぜ神戸市だけが遅れているのかというような市民の声もあるんじゃないかと。そういう声も出てくるんじゃないと思うんですけれども、特に急がなかった、急がずにじっくり考えたいという、急いでやるよりも、じっくり時間をかけて考えるというふうに考えられたことをもう少し教えていただけますか。
久元市長:
じっくりとおっしゃいますけれども、2月まであと2か月しかないわけです。要するに、その間に、それよりも前に原案をつくって、議会の基本的な考え方としてしないといけないんですが、別にじっくり何もしないでちんたら作業しているつもりはありません。ただ、コロナのときとの対比で申し上げるならば、コロナのときには、コロナによって、これは民間事業者の皆さんの多くが危機的な状況に陥る。そして、倒産の危機にも遭遇する。国は様々な対策を講じましたけれども、これもばらばらで、非常に分かりにくかった。だから、ここは、神戸市はスピード感を持って、他市に先駆けてチャレンジするような、中小企業に対する助成とか、家賃助成とか、様々な対策をかなりスピーディーに講じました。これは、コロナという状況が極めて切迫をしている。そして、特に医療機関や老健施設、介護施設、そういうところはクラスターが発生したところもありますが、これは極めて、徹夜してでもやらないといけないという状況にあったというふうに思います。
今回は、急いでやっても、多くの自治体でやっていることというのは期間限定ですね。3か月とか、長くても半年とか。この半年後に物価が安定するでしょうか。この間、緊急に対応を短期間集中的に行って、そのときに今の物価上昇が終わるという見通しを持つことができるのであれば、大急ぎでやって、それを短期間で、短期決戦で終了させるという判断もあるかもしれませんが、ここは分からないでしょう。物価騰貴は収まってほしいと思います。しかし、そうならない可能性も大きいとするならば、やはり中長期的な視点に立った市民生活の安定という視点も要るというふうに思いますし、短期で終わるものよりは、ある程度の期間の中で効果が発現できるようなものを考える必要がある。それは瞬間的に判断できるものではないから、だからこそしっかり庁内で議論をして、そしてスピーディーに来年度の補正予算、当初予算の編成を行っていこうと、そういうことになります。
記者:
分かりました、ありがとうございます。すいません、また全然別の話なんですけれども、先日、神戸市の登山プロジェクトの関連で、滝山城の登山道の整備の取材に行ってきたんですけれども、そのときに学芸員の方が一緒に同行されていて、滝山城はどういったものかみたいなことをいろいろ伺ったんですけれども、滝山城自体は戦国武将の中でもかなり有名どころになる松永久秀の居城であって、そこで句会を開いたりとか、いろいろ文化的な背景もある、非常に、そういう、私も好きなんですけれども、重要なというか、メジャーな城であるとは思うんですが、学芸員の方にお話を伺ったら、今まで発掘調査をしていないというようなことをおっしゃっていて、何でかといったら、要するにお金の問題だということになるんだとは思うんですけども、それこそ新神戸の駅からすぐ近くで、そういう背景がある、しかも名高い武将の居城だったところだったりするので、私なんかは発掘調査したらいいのになと思うんですが、市長はどんなふうにお考えでしょうか。
久元市長:
私も同じことを申し上げたんです。発掘調査をしてくださいということではなくて、滝山城は神戸市内にあるいくつかの山城の中でもかなり知られた存在で、専門家の方もいらっしゃいますし、私もお話を聞いたことがあります。やはり滝山城にもっとアクセスできるようにするということは非常に大事ですね。ただ、発掘調査をすることがどうなのか、技術的に可能なのかどうかということは、これは改めて文化財課のほうにも聞いてみたいと思いますが、私はそういうこともあり得るのではないかと思います。ただ、アクセスがなかなか、まずはあそこにアクセスできるという趣旨で、登山プロジェクトでアクセスの登山道を整備するというところから、実はあまり、今まで注目されてこなかったんですよね、滝山城は。滝山城に限らず、西区にも幾つかのお城がありまして、北区にもそういう山城があるんですけど、今まであまり注目されてこなかった。
ただ、私はこういうところは共感を覚えるところもあるんですけれども、すぐに観光地化するとか、そんな発想ではなくて、やはり地道に、学術調査をしっかりするということが大事ではないかと思いますから、いきなり発掘調査をするのがいいのかどうかということも含めて、まずは、文化財課には専門家もそろっていますから、よく意見交換をしていきたいと思います。
記者:
時間が空いてしまった件で恐縮なんですけども、12月14日に弊紙のほうで、神戸市が、神戸ポートタワーのイベントをめぐって、包括外部監査で契約違反を指摘されたという報道をしました。この案件について、市長、もし受け止めがあったら教えていただきたいのと、この指摘から時間がたっていますので、何か再発防止策、市長のほうからも説明いただけるものがありましたら教えていただきたいです。
久元市長:
これは、包括外部監査の指摘なので、こういう指摘をしていただいたことは大変よかったと思います。やはり職員だけではなかなか気づかない、あるいは担当部局としては、これは契約で、全部または大部分の業務の一括再委託に当たらないというふうに、これは違反を承知で担当部局が行ったわけではなくて、これに当たらないという判断で行った。しかし包括外部監査人の第三者の目で見たら、これは当たるという指摘をされたということなので、こういう指摘をしていただけたということはありがたいことだったと思います。
早速、港湾局のほうはこういう運用を改めるということで、これは読売新聞で報道されておりますから、当然のことながら関係部局も、これは市がお願いした包括外部監査ですから、これは情報は共有して、ほかのところもこういうことがないようにしていくということとしています。
記者:
先日の兵庫県との調整会議において、大阪府の私学無償化について、若年人口のさらなる流出の観点から懸念されていた印象があったんですけれども、令和8年度から大阪府のほうでこの事業が始まるんですが、神戸市として調査などをする予定はあるのでしょうか。
久元市長:
これはもう何回も御説明しておりますけれども、これに対する対応は兵庫県でお願いしたいということです。そもそも大阪府の高校無償化は大阪府の対応ですから、やっぱり兵庫県のほうで対応していただきたいということと、私立学校に対する権限は、これは神戸市にはありませんので、兵庫県になりますから、兵庫県でしっかり対応していただくということを従来からお願いをしてきたということです。
ですからこれは、あのとき、総務部長さんだったでしょうか。令和8年度予算で検討するというような御回答をいただいたというふうに承知をしていますから、その動向を見守り、期待をしたいと思います。神戸市としてはやれることは、これはもう散々庁内で議論をして、高校の定期券の無償化ということをやっておりますから、これは令和8年度も継続をしていきたいと思います。
記者:
先ほどの調整会議の同じテーマで、兵庫県さんのほうからは、生徒や保護者に対する負担軽減であるとか、特色を磨くための補助みたいなメニューが方向性としては示されたと思うんですけれども、期待して見守りたいとおっしゃっていましたけど、期待できるような内容だったという受け止めですか。
久元市長:
兵庫県さんのほうは、これから予算編成が佳境になる、これはどっちもそうですけどね、それは期待を含め、見守りたいと思います。
記者:
その、以前まではそこまで、方向性もあんまり出てきてなかったと思うんですけども、そういうふうな方向性を示されたという点では一歩前進という感じですかね。
久元市長:
総務部長は、予算編成の中で検討をするというような趣旨の発言があったと私は記憶しておりますので、そこは編成作業にもあると思います。
記者:
来年を見据えて、来年特に注力して取り組みたいことというのは市長にとってどういうことになるんでしょうか。すいません、広い質問になってしまうんですが。来年、特に注力してやりたいこと、いかがでしょうか。
久元市長:
率直に言いまして、それは来年お答えをするのがいいのではないかと思いますが、正直私の立場で言うならば、やはり年末年始今年はかなり日が空きますし、この間、どんなことが起きるか分かりませんから、しっかり緊張感を持って対応するということが今のところは頭の中を占めています。年末年始いろいろと視野を巡らせて、また来年お会いをしたときにお話ができればと思っています。
記者:
すいません、くどいようで申し訳ないんですけど、補正予算のところで財政課からのレクですと、おこめ券とかも含めた国から示されたメニューの中から検討したいというようなお話もありましたが、そのメニューの中にはやはり中長期的な効果があるようなメニューというのも示されていんでしょうか。もし今お話しいただけるようでしたら具体的に。
久元市長:
物価高の生活者支援の①ですよね、食料品の物価高騰に対する特別加算、これは食料品ですから、全くないとは言えないかもしれませんが、中長期のものというのはなかなか入れ難いかもしれません。しかし、できることならば物価高騰についての食料支援ということも、短期間のうちに物を配って終わりというよりは、次年度以降にも効果があるような何かがないとですね。これは知恵を振り絞って考えていただくように、各局長にはお願いをしているところです。私も年末年始に頭をひねって、食料費というのは食べてしまったら消えてしまうんですけど、しかし、食料支援でも少し期間をもって、ある程度の期間効果が持続するような対策というものがないか、翌年度にも役に立つようなものがないか、そんなものは考えていきたいと思いますし、中長期的なものとしては事業者支援として、例えば、⑥の中小企業小規模事業者の賃上げ環境整備、ここの中には、経営指標による伴走支援とか生産性向上に向けた補助や金融支援、一定以上の賃上げに向けた取組を行う事業者への支援とかが書かれています。
これはこのとおりやるということではなくて、今日も御質問ありましたけれども、将来の成長を促すようなものが、ここはかなり幅広く読めると思うので、この字面にこだわることなく、市内の中小企業者をはじめとする企業がこの物価高、特に資材の高騰によって相当採算が悪化している企業がありますから、そういうような企業に対する支援ということは、どんなことが考えられるのかというのは考える必要があると思います。
記者:
また別件で、神戸空港の関係で中国便が南京に続いて上海便も今運休になってしまって、春節が控えては神戸では大きなイベント、南京町でのイベントもあると思いますけれども、一定観光に影響が出るのではないかという懸念もありますが、その点の市長の受け止めをお願いします。
久元市長:
これは見守るしかないだろうと思います。何らかの行動を起こしたりする対応は今のところは考えておりません。
ただこれは神戸市だけではないかもしれませんが、中国との人の往来、物流の面についてはまだ影響は出ていないように思いますけれども、人の往来が途絶えてはいないですけど、かなり減少するということが長く仮に続くことがあるならば、これは国や兵庫県の対応ということも踏まえながら検討することになるかもしれません。まだ今はその段階ではないと思います。
記者:
自治体としては日中関係の悪化というのはどのように捉えていますか。
久元市長:
外交関係に関することですから、国のほうで責任を持って対応されると思います。
記者:
来年4月から始まる小学校の給食費の無償化に関してお伺いしたいんですけども、神戸市は現在議会で審議されている補正予算でも、小学校の無償化を4月から実施するということで伺っているんですけども、現状、国から公費で賄われる金額として、月額、児童1人当たり5,200円ということで、神戸市では一方6,200円で1,000円の不足分が発生してしまうということで、現状、神戸市の補正予算案では県から全額補填されるということを仮定して予算を組まれていると思うんですけど、ここの考え方について現状県から不足分が支給されなかった場合ですとか、そういったところを神戸市としてどのように対応していくのかというところを改めて教えていただけますか。
久元市長:
決まったわけではありませんが、給食を無償化するスキームというのが決まって、神戸市は5,200円を上回っておりますから、そこの(上回る)分は重点支援交付金を活用して対応するということです。
いずれにしても、4月からは小学校は無償化するということですから、いずれにしても、神戸市としては責任を持って必要な財源を確保して、来年4月から小学生についてはしっかり無償化をするという方針です。
記者:
先ほど今年の漢字は「熊」ということで、それが地域社会が衰退してきた象徴として受け止めてはどうかというようなお話であったかと思いますが、仮にそうであるかとすると、結局地域社会であるとか、特に中山間地域の衰退というのは、つまるところ、そういう地域にどれだけ投資をするのかというような話に収れんされる可能性があると。そこで、例えばふるさと納税などで、神戸のような大都市であるとか、あるいは東京であるとか大阪であるとか、そういったところからふるさと納税が流出超過になるというのは、もしかしたら好ましい話なのかもしれないというふうにも思えるのかもしれませんが、それについてはどのようにお考えでしょうか。
久元市長:
ちょっと質問の趣旨がよく分からないんですけど、ふるさと納税をするのは個人ですよね。
記者:
はい。
久元市長:
今、私が申し上げたことがすぐにふるさと納税につながるかどうかというのは、これは社会的な共通理解が進むということが前提になるかと思います。同時に、今おっしゃったように、この中山間地をなかなか面倒を見てこなかったということ、それから、やはり、結果としては、都市への集住ということが進む。また、先ほども紹介したように、都市への集住は、私は都市への集住というのは滅びの道だというふうに前も申し上げたことがありますが、やはりそれが社会的に是認をされてきたこと、これに対する警鐘と私は受け止めるべきではないかと思いますし、これに対してどう対応するのかということについては、私は神戸市の立場で、また指定都市は中山間地を含んでいるところもかなりありますけれども、基本的には大都市ですから、国の地方創生の進め方ということに大きく関わってくるだろうというふうに思います。それから、やはり、これらの地域については都道府県の役割というのが非常に大きいと思いますから、国と都道府県でしっかり連携をする。また、神戸市も、やはり様々な形でこういう獣害被害を受けている地域との意見交換をする、また、双方が合意できるのであれば必要な支援をするということもあり得ると思います。
例えば、熊の被害が域内ではそれなりにある、物すごく多いわけじゃありませんが、西播磨の佐用町ですね。佐用町の庵逧町長が退任される前に来られまして、話題の8割が熊の被害、熊の話でした。そのときおっしゃっていたのが、捕獲された熊の大半は口が血だらけなんだそうです。鹿を捕食して、鹿に襲いかかって倒して食べるのではなくて、鹿を駆除して、しっぽを持っていったら謝礼金がでる。これはいいことかどうか分かりませんが、山の中に放置された鹿を捕食し、食べている、そういうような現象がかなり起きているというようなことをおっしゃっていましたね。
神戸市は、やはり佐用町における有害鳥獣対策、それから森林管理、耕作放棄地対策、こういうものをぜひ勉強したいということで、何年か前から職員を派遣しております。佐用町、丹波篠山市、それから今年は淡路の3市にも派遣をしておりまして、そういうところの実態ということも勉強して、そして神戸市内に、神戸市も似たような課題がありますから、生かしていきたいというふうに思いますし、また、神戸市としては、そういうことでいろいろと教えていただき、勉強させていただくと同時に、神戸市としてお役に立つことがどんなことがあるかということがもしあるのであれば、そういう支援もさせていただくというふうに思っております。
記者:
ということで、ちょっと質問の趣旨が分かりにくかったようで恐縮なんですが、つまり、例えば、神戸市民が納めた県への税金が神戸市以外に使われていることに対する不満というのが一部であると思うわけですが、それに対しては、ある程度、大都市に住んでいる者は受け入れる必要があるのではないかということなんでしょうか。
久元市長:
いや、その話に直結するものではないと思いますね。
記者:
ないということですか。
久元市長:
ただ、これは神戸市と神戸市以外のお金の配分の問題ではなくて、やはり、今まさにおっしゃいましたけど、国として、こういうツキノワグマの被害の原因となっている地域の衰退。そういう衰退が起きている中山間地域、山村地域に対して、より国としててこ入れをしていくということが求められているのではないかというふうに思います。
記者:
これは、まさに国全体の政策として考える必要があると。
久元市長:
やっぱりこれまで進めてきた地方創生ということが、本当にこういう考え方でよかったのか。特に、結果としては、東京一極集中、何回も繰り返しておりますが、東京一極集中が進んできたわけですけれども、東京都においては、23区においては、もうタワーマンションがどんどん立って、人口の集中が進む。普通の人では買えないぐらいのマンションの値段が高騰する一方で、ツキノワグマが西からじわじわと生息域を拡大している。これは東京都自身がお考えになる話かと思いますけれども、今日、この「熊」という字を書いたのは、熊の被害というのは、ごく一部の地域の問題ではなくて、我が国の社会全体が、こういう現象が起きているのは、毎年繰り返されるブナの実の豊作・凶作の問題というよりは、もっと、この数十年間続いてきた地域の疲弊ということに根源があるということに目を向けるべきではないだろうかと、そういう問題提起です。
記者:
すみません、ちょっと別件なんですけれども、既に報道などで幾つか出ている日本維新の会の議員の兵庫県の地方議員の方が何名か理事に名を連ねている、国民健康保険逃れをしているんじゃないかというような…
久元市長:
すみません、ちょっと聞こえにくい。
記者:
国民健康保険を、一般社団法人の理事になることによって徴収を逃れているという疑惑が既に報じられていて、先日、尼崎市政記者クラブのほうに、神戸市長、久元市長宛てにオンブズマンのほうから疑惑の調査の申入れ書を提出されたというふうにあったんですけど、その辺、把握されていらっしゃるかというところなんですけど。
久元市長:
いや、報告は受けておりません。
記者:
受けていらっしゃらないですかね。
久元市長:
はい。
記者:
市長のお名前宛てにというふうに記者クラブには来ているんですけど。
久元市長:
知らないです。
記者:
それは、じゃ、把握はされてないということで。
久元市長:
事務的にも報告は受けていないです。
記者:
分かりました。調査もないということですね。
久元市長:
いや、初めて聞きました、今の話。
―― 了 ――
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