最終更新日:2023年9月26日
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日本では、年間約1万人が新たに結核を発病しており、約2千人が亡くなっています。2022年の日本の結核罹患率は8.2であり、2021年以降は10を切り結核の「低まん延国」となりました。
しかし、この罹患率の減少については、新型コロナウイルス感染症の影響も考えられ再上昇が危惧されます。
神戸市の2022年の結核新登録患者は約150人、罹患率は9.8と全国に比べて高く、うち70歳以上の新登録結核患者が約70%を占め、年間15人から20人が亡くなられています。20代は約5%です。20代での外国生まれの患者の割合が70%と高い状態が続いていますが、海外からの入国が制限されていることもあり、全年齢での外国生まれ結核患者の新登録患者に占める割合は約6%です。
まずは一人ひとりが自分が感染症にかからないように、かかっても軽くすむように、健康管理や感染予防行動を心がけてください。具体的には、以下の3点があります。
せきやたんが出なければ、人の体の中に住む結核菌は体の外に出てこないので、結核を他人にうつすことはありません。自分の体調がよくないと思ったとき、せきが出るときには、結核のことも考えて複数の人がいる場所へはなるべく行かないように、行くときにはマスクなどで口と鼻をしっかり覆いましょう。
神戸市では、「神戸市結核予防計画2020」を策定し、罹患率を2020年までに17未満に減らすことをめざしてきました。
新型コロナウイルス感染症対策のため、例年通りの指標による結核対策の評価ができないため、「神戸市結核予防計画2020」は2022年度まで延長しています。
2021年の統計では、外国生まれの結核患者数や市の新登録結核患者数が減少しましたが、これは新規の留学生が少なかったことや、定期健診が例年通りに実施出来ず、受診控えなどもあったことが要因の一つとして考えられます。一時的には目標を達成できたようにみえても、結核は潜伏期間が長いため、発見できていない患者からの感染が後に顕在化してくる可能性があります。
結核予防週間にあわせ、新型コロナウイルス感染症の予防とともに結核予防についてもPRし、
を知っていただけるようポスターやチラシを用いて結核予防PR活動を実施しています。