結核

最終更新日:2023年3月24日

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3月24日は「世界結核デー」です

 新型コロナウイルス感染症との付き合いも3年を経過し、マスクが必要な時は限定的となりました。症状がなく、人と人との距離を取れる時にはマスクをしなくてもよいのですが、逆に言うと、せき・たん、のどの違和感、発熱、全身倦怠感などの症状があるときは結核等の感染症にかかっている可能性もあり、他の人に感染させないように、また自分の喉を守るためにもマスクが必要です。新型コロナウイルス感染症は5類になりますが、結核は2類の感染症ですから、他人に感染させる状況まで進むと入院が必要です。早期発見・早期治療が重要です。
 3月24日は「世界結核デー(World TB Day)」です。世界保健機関(WHO)が、ドイツのロベルト・コッホ博士が結核菌の発見を1882年3月24日に公表したことを記念し、1997年の世界保健総会で制定しました。この機会に結核についても思い出してみてください。

マスク清盛隊

 

結核の現状

日本では、年間約1万2千人が新たに結核を発病しており、約2千人が亡くなっています。2021年の日本の結核罹患率は9.2であり、前年と比べ0.9減少して10を切り、結核の「低まん延国」となりました。この罹患率の減少については、新型コロナウイルス感染症の影響も考えられ再上昇が危惧されます。神戸市の2021年の結核新登録患者は201人、罹患率は13.2、うち60歳以上の新登録結核患者が約80%で、20代は約5%です。20代での外国生まれの患者の割合が70%と高い状態が続いていますが、海外からの入国が制限されていることもあり、全年齢での外国生まれ結核患者の新登録患者に占める割合は約6%です。

感染症の標準予防策:一人ひとりにできること

まずは一人ひとりが自分が感染症にかからないように、かかっても軽くすむように、健康管理や感染予防行動を心がけてください。具体的には流水と石けんによる手洗いをこまめにしっかりと行いましょう。そして、日頃から十分な睡眠とバランスのよい食事を心がけましょう。また、咳エチケットとして、公共交通機関など複数の人がいる場所では、症状がなくても今はマスクをつけましょう。マスクがなければ、タオルやネックウオーマーなどで口・鼻を覆いましょう。結核ではせき・たんが出なければ、人の体の中に住む結核菌が体の外に出てくることはなく、他人に感染させることはありません。自分の体調がよくないと思ったとき、せきが出るときには結核のことも考えて複数の人がいる場所へはなるべく行かないように、行くときにはしっかり口・鼻を覆いましょう。

神戸市の結核対策の取り組み

結核予防啓発ポスター2022神戸市では、「神戸市結核予防計画2020」を策定し、罹患率を2020年までに17未満に減らすことをめざしてきました。新型コロナウイルス感染症対策のため、例年通りの指標による結核対策の評価ができないため、「神戸市結核予防計画2020」は2022年度まで延長しています。
2021年の統計では、外国生まれの結核患者数や市の新登録結核患者数が減少しましたが、これは新規の留学生が少なかったことや、定期健診が例年通りに実施出来ず、受診控えなどもあったことが要因の一つとして考えられます。一時的には目標を達成できたようにみえても、結核は潜伏期間が長いため、発見できていない患者からの感染が後に顕在化してくる可能性があります。
結核予防週間にあわせ、新型コロナウイルス感染症の予防とともに結核予防についてもPRし、「結核は、早めの発見・早めの治療が最大の予防」であることや、新型コロナウイルス感染症ではないといわれた場合にも「症状(特にせき・たん)が長引くときは、マスクを着けて医療機関を受診しましょう」ということを知っていただけるようポスターやチラシ、神戸・清盛隊の協力を得た動画を用いて結核予防PR活動を実施しています。

 神戸市の結核の現状

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