最終更新日:2025年9月18日
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厚生労働省において、毎年9月24日から30日までが「結核予防週間」と定められ、結核に関する正しい知識を得る機会として、各地でさまざまな普及啓発活動が行われてきました。昨年度からは新たに呼吸器感染症予防の側面も加わり、「結核・呼吸器感染症予防週間」として実施されています。例年、呼吸器感染症が特に流行する秋冬の前に、感染症の予防について正しく学びましょう。
周囲の人・大事な人に感染させないように、また自分自身が元気でいるために、せき・たんが出るなど体調不良時にはマスクの着用をはじめとした基本的感染対策が大切です。
日本では、年間約1万人が新たに結核を発病しており、約1,500人が亡くなっています。2024年の日本の結核罹患率は8.1であり、2021年以降は10を切り結核の「低まん延国」となりました。しかし、この罹患率の減少については鈍化の傾向にあります。
神戸市の2024年の結核新登録患者は151人、罹患率は10.1と全国に比べて高く、うち70歳以上の新登録結核患者が66.9%と高齢者が高い割合を占めています。20代は約10%です。そのうち外国生まれの患者割合は95%以上で、2022年以降85%以上の高い状態が続いています。全年齢での外国生まれ結核患者の新登録患者に占める割合も15.2%と増加しました。
まずは一人ひとりが自分が感染症にかからないように、かかっても軽くすむように、健康管理や感染予防行動を心がけてください。具体的には、以下の3点があります。
せきやたんが出なければ、人の体の中に住む結核菌は体の外に出てこないので、結核を他人にうつすことはありません。自分の体調がよくないと思ったとき、せきが出るときには、結核のことも考えて複数の人がいる場所へはなるべく行かないように、行くときにはマスクなどで口と鼻をしっかり覆いましょう。
神戸市では感染症の予防および感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)に基づく結核に関する特定感染症予防指針の下、「神戸市結核予防計画2020」を策定、2020年までに結核罹患率を17未満にするという目標を掲げて結核患者の服薬支援(DOTS)や接触者健診に取り組み、2020年の結核罹患率は13.9と低下し目標を達成しました。
現在、新たな計画は策定していませんが、これまでどおりDOTSによる服薬完遂の支援、接触者健診の徹底により感染拡大の予防に努めています。
例年9月24日から30日は結核予防週間として、広く結核についての知識をPRしています。昨年度からは新型コロナウイルス感染症や新型インフルエンザなどの呼吸器感染症の流行の経験から、呼吸器感染症全体の知識も必要と考えられることから、呼吸器感染症予防週間も併せて実施されることとなりました。せき・たん・発熱などの症状は結核及び呼吸器感染症で共通してみられることから、
上記のことをお互いに広くPRして、予防しましょう。