最終更新日:2025年6月18日
ページID:80007
ここから本文です。
司会:
それでは、お時間になりましたので、共同会見を開始したいと思います。
本日の会見時間は、全体で質疑応答含め約45分程度を予定してございます。よろしくお願いいたします。
まず初めに、会見出席者の方の御紹介をいたします。
向かって左側より、山谷佳之関西エアポート神戸株式会社代表取締役社長CEOです。続きまして、本橋学スカイマーク株式会社代表取締役社長執行役員です。
隣になりまして、久元喜造神戸市長でございます。
それでは、まず初めに、神戸市の久元より御挨拶させていただきます。
久元市長:
今日は、共同記者会見を開催いたしましたところ、お集まりをいただきまして、ありがとうございます。
冒頭私から少し説明をさせていただきますが、神戸空港で国際チャーター便の就航が始まり約2か月がたち、このたび、神戸空港国際チャーター便への就航表明として、スカイマーク株式会社、関西エアポート神戸株式会社との共同会見を開催させていただくこととなりました。スカイマーク株式会社本橋学代表取締役社長執行役員、関西エアポート神戸株式会社山谷佳之代表取締役社長CEOの御出席をいただいております。本橋社長、山谷社長、どうも今日はありがとうございます。
後ほどまた御説明があろうかと思いますが、スカイマーク株式会社におかれましては、2006年の神戸空港開港当初から就航していただいておりまして、今期は8路線、1日当たり最大27便を出航いただいております。スカイマークさんは、神戸空港の国内線の約7割を占めておりまして、神戸市民をはじめ、兵庫県内の皆さんもよく御存じだと思っております。そのスカイマークさんが初めて神戸空港での日本の航空会社による国際チャーター便の運航をいただくことになりました。非常にありがたく感じております。
少し私のほうから現在の神戸空港の状況についてお話をさせていただきたいと思いますですが、よく御存じのとおり、現在5都市との間で週40便の国際チャーター便が就航しております。ゴールデンウイーク期間中は、ベトナム・ダナンとホーチミンとの間で国際チャーター便が就航しております。大変多くの方に、おかげさまで、神戸空港を御利用いただいておりまして、6月16日の時点で利用者は10万人を超えたところです。1日に平均約1,700人の方に御利用いただき、搭乗率も84%ということで、5月末よりも少し上振れしているところです。
神戸空港の取組ですけれども、第2ターミナルの利便性をさらに高めるために、第2ターミナルとポートライナー神戸空港駅との間の歩行者動線において、この左の写真で言うと赤で塗ったところですけれども、雨の日に傘を差さずにスムーズに行き来できるように、キャノピー、屋根の整備を進めておりまして、今年の秋には完成をする見込みです。その次は、2030年の国際定期便に向けた取組です。今年度は、空港ターミナルの拡充、エプロンの増設、そして海上アクセスターミナルと空港ターミナルなどを結ぶ歩行者デッキ、これらの基本的な検討を今年度に行いたいと考えております。
そして、本日、スカイマークさんが神戸空港への就航を表明することとなりました。日本の航空会社による初めての神戸空港での国際便の就航となります。この後、スカイマークさんの本橋社長から御説明をしていただきますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
司会:
それでは、本橋社長、よろしくお願いいたします。
本橋社長:
スカイマーク株式会社社長の本橋でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
改めまして、本日、こうして国際チャーター便の運航について発表ができますのは、神戸市、関西エアポートはじめとする御関係の皆様の長年にわたる絶大なる御支援、御協力のたまものであり、心から感謝申し上げます。改めて御礼申し上げたいと思います。
当社にとりまして西の重要拠点、まさにハブでございます神戸空港から本邦航空会社初の国際チャーター便を運航できることを大変うれしく、また、誇りに思っているところでございます。また、5年半ぶりの国際線運航となりまして、社員の期待、モチベーションも非常に高まっているというところでございます。
時間も限られておりますので、10分程度で私どもの会社について御説明させていただきたいと思います。
社員数は約2,700名ということで、子会社、関係会社はございません。そのため、大手のように手荷物の積卸しといった作業を行うグランドハンドリングなど職種ごとに子会社を設立して業務を委託するようなことはせず、一部の支店を除き、ほぼ全ての業務を自社、ワンチームで行っているという特徴がございます。
2022年の12月に、東証グロース市場に再上場いたしまして、筆頭株主の鈴与グループには、航空会社FDAのほか、グランドハンドリングを担当するSAS、SASCO:鈴与エアポートサービスがございます。FDAとは、神戸空港をはじめ当社と乗り継ぎ可能な全路線で、手荷物のお預けの必要がない手荷物の連帯運送を行っているというところでございます。また、仙台空港ですとか下地島空港のグランドハンドリング業務もお願いをしておりまして、今後も双方にメリットがある場合につきましては、積極的に協力、連携をしてまいりたいというふうに考えております。
続いて、当社の立ち位置、ポジショニングを御説明いたします。この図は、縦軸にサービス、上に行くほど高品質ということ、横軸に価格ということ、右に行くほど高価ということでございまして、国内航空会社の位置づけを示したものでございます。
まず、サービス内容も価格も高いというのが、国内国際線を有するいわゆるフルサービスキャリア、FSCと呼ばれる2社でございます。次に、北海道、福岡など各地域に根差した地域発の3つの航空会社がございます。C、D、E社でございます。そして、価格を重視した航空会社がLCCということで、F、G、Hということでございます。
当社は、フルサービスキャリアよりも低価格、マイレージですとか、ラウンジサービスはございませんが、サービス品質は高い位置づけにある独自のポジショニングを取っているというところでございます。お客様から、国内線であることと運賃を考えれば、シンプルで温かく、誠実なサービスを提供しているという高い評価をいただいているというふうに考えております。
次のページ御覧いただきまして、先ほどの図に基づいて当社と比較したものでございます。当社は、フルサービスキャリアと同様に羽田空港に乗り入れておりまして、利便性の高さが大きな特徴でございます。あと、足下の広さ、いわゆるシートピッチと言われるものですが、こちらもフルサービスキャリアの標準サービスと同様で、31インチ、79センチというところでございます。LCCが74センチということで、僅か5センチ程度の差かと思われるかと思うんですが、実際に座られると、やはり圧迫感があったり足が組めなかったりということで、この5センチが非常に大きいというふうに考えております。また、受託手荷物料金も20キロまでは無料ということで、これもフルサービスキャリアと同様ということでございます。これからも、スカイマークのミッションであります安全を全ての基盤とし、安心かつ高品質でシンプルでありながら、心の籠もった快適な航空サービスを身近な価格で提供していきたいというふうに考えております。
続いて、当社のネットワークでございます。現在、国内12空港に就航し、季節定期便を合わせまして、24路線を運航しております。当社の第1の強みは、先ほど申しましたように、お客様にとって利便性と当社の収益性が高い羽田空港の発着枠を大手2社に次ぐ38枠を利用しているというところでございます。第2の強みとして、当社独自の運航拠点、路線を有しているということでございます。羽田空港は、当社の要となる最大拠点でございますが、西の拠点は何といっても神戸空港でございます。神戸からは、新千歳、仙台、茨城、羽田、長崎、鹿児島、那覇、宮古、こちらを結びまして、8路線で運航しておりまして、図で御覧いただけますとおり、1つの拠点としては最大の路線数を誇っているということでございます。また、1日当たり26から27往復、52から54便運航しており、年間約260万人の御利用がございまして、先ほど久元市長から御発言ありましたとおり、神戸空港の国内線の御利用者の約70%がスカイマークの御利用者というところでございます。
続いて、神戸市や神戸空港に関連する企業様との連携、協力もかねてより行ってまいりました。昨年、10月1日の国際コーヒーの日には、神戸を発祥の地とするUCCグループの御協力の下、日頃の感謝を込めて、神戸空港発の便への御搭乗のお客様にワンドリンクコーヒーのサービス、コーヒーをお配りしたということ。あと機内、無料のドリンクサービスの1つとして、スカイマークbyUCCという形で、UCCのコーヒーを御提供させていただいているということでございます。また、FDAとは、神戸空港から開始した手荷物の連帯運送を新千歳空港など4空港でも開始をしたということでございます。
また、Jリーグの強豪チームでございますヴィッセル神戸のオフィシャルパートナーとして、地元神戸を盛り上げようとしているというところでございます。支店といたしましても、季節ごとに独自の取組などを企画して、お客様にスカイマークをより身近に感じていただくように努めているというところでございます。
続いて、当社の品質についてでございます。昨年の10月に公益財団法人日本生産性本部サービス産業生産性協議会が実施していますJCSI調査、国内長距離交通部門という部門がございます。これは航空機ですとか新幹線です。この部門で2024年度顧客満足度第1位を獲得しまして、3年連続、4度目の獲得となりました。これは、お客様から寄せられた搭乗後のアンケートの御意見を丁寧に拾い上げ、日々のサービス、オペレーション改善に真摯に取り組んだこと、そして、お客様からの多くの気づきと励ましをいただいたことが社員のモチベーションを高め、満足度向上につながったというふうに考えております。
最後に、来年から導入いたします新しい機材について御説明いたします。現在は、ボーイング737-800型機を29機運航しております。現行機材は来年の3月から新機材、737-8型機に入れ替えてまいります。新機材は現行機材よりも燃費効率が高く、燃料消費量が約15%削減できるというものでございます。
また、27年度からは737-10型機の導入も開始いたします。こちらは燃料消費量を19%改善できるということと、-8型機の座席数が現行の177席と同じでございますが、737-10については33席、率にして18%増えまして210席ということでございます。こちらの新機材は座席利用率の高い路線に導入をいたしまして、これまで取りこぼしていた、また、乗りたくても乗れなかったお客様に利用していただけるようにしてまいりたいというふうに考えております。
以上、かなり早足でございましたが、簡単に当社の御説明いたしました。御不明な点がございましたら、後ほど広報担当者にお聞きいただければというふうに考えております。
そして最後に、お手元のニュースリリースを御覧いただければと思います。
このたび、神戸空港発着の国際チャーター便を運航することとなりまして、神戸空港から台北、桃園国際空港への運航ということに相なります。期間は10月の4日土曜日から10月の10日金曜日、1日1往復というものを計画しております。今回は、チャーター便を通じて国際線の運航に関する可能性ですとか課題、ポテンシャルなどを明らかにして、将来に向けた検討を開始していきたいというふうに考えております。こうした意味合いにおいても、このチャーターを1つの大きなステップというふうに考えているというところでございます。世界の中で、国際都市神戸のブランド力、認知度というものは非常に高いものがあるというふうに考えておりますし、その魅力を我々としても微力ながら発信していきたいというふうに思っております。また、神戸市のみならず兵庫県、あるいは神戸以西の需要開拓にも取り組んでまいりたいというふうに考えているというところでございます。引き続き御支援、御鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
簡単ではございますが、私からの御挨拶と御説明とさせていただきます。
司会:
ありがとうございました。
続きまして、山谷社長より御挨拶を賜ります。よろしくお願いいたします。
山谷社長:
御紹介ありがとうございます。関西エアポート及び関西エアポート神戸社長の山谷でございます。少しだけお話しさせていただきたいと思います。
本当、本橋社長、それから久元市長が御紹介のとおり、この神戸空港から本邦のエアラインであるスカイマークさんがチャーター便を飛ばしていただけると、大変うれしく喜んでいる次第でございます。どう言うのかな、ちょうどスカイマークさんが設立されたのが1996年ですよね。関西エアポート、神戸空港はともかくとして関西空港、これ1994年なんです。この2つの空港とエアラインというのはほとんど同じ時期にできて、チャレンジ精神のもとにやってやろうということで設立されたわけですけれども、その後は、これは皆さん御存じのように、苦労の連続であったと。気がつくと30年近くたっているということですね。加えて、神戸というまちも阪神・淡路大震災で大きな被害に遭って、そこから30年ということで、苦労し合った仲間だというふうな、そういう連帯感を私たちは持っています。私自身もスカイマークが設立来、少し関係したこともありまして、スカイマークエアラインズのチャレンジを自分のことのように見詰めて、そして応援しておりました。そしてこの神戸で、同じようにまた手を取り合って将来を語り合えると、非常にうれしいことだというふうに思っております。神戸市民の皆さんにとりましても、苦境の中でお互い支え合ってきたスカイマークエアラインズさんが新たな挑戦をされるということで、ぜひ御声援をしていただきたいと思いますし、神戸市、そしてスカイマークエアラインズ、それから神戸空港、これからどんどんチャレンジしていきたいと思います。
国際線チャーター便就航式典のときに、神戸空港はこれから育てていく空港だというふうに、私、お話をいたしました。まさにその視点でもって1つずつチャレンジをし、そして仕上げていき、神戸市、あるいは神戸市から西を中心とする皆さんにとりまして、使いやすい、すばらしい空港、そして空港の発展というのはエアラインとともに歩んでいくものであり、その70%近くをスカイマークさんに支えていただいているわけでございますから、それを忘れずに、協力しながら前に進んでいきたいというふうに思っております。
本日は本当におめでとうございます。また、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
記者:
本橋社長にお伺いします。すいません、もし認識間違っていたら御指摘いただきたいんですが、さきの決算会計って、再度国際便を、チャーター便からまず再開されるという表明をして、神戸が初めてなんじゃないかと思っておるんですが、これ、神戸からチャーター便というところを決めた理由と、その行き先が台北だというところは、どのような判断でというのをお聞かせ願ってもよろしいでしょうか。
本橋社長:
まず、神戸からというところにつきましては、この2025年3月の夏ダイヤから国際チャーター便が解禁になり、これはもう本当に関係の皆様、非常に長年にわたる御努力のたまものだというふうに認識しております。当社は、先ほど申しましたとおり神戸空港を西の拠点として、非常に我々にとって重要な空港と位置づけているというところでございまして、ある意味、2006年2月16日の開港から当社の成長を支えていただいた空港でございますので、ぜひ、この新しいレールが敷かれたという中で、我々としては神戸空港と車の両輪の関係だというふうに思っておりますので、新しいこのチャーター、そして2030年の定期便というレールに向かって我々としても成長を探求、追求していきたいという思いがあって、神戸空港からチャーターをやらせていただくという判断をしたというところでございます。
台北につきましては、やはり日本から台湾、台湾から日本ということで、双方向の需要が非常にある、見込めるということでございますし、非常に親日的でもありますし、台湾の方にとってみても、神戸というのは非常に魅力的なディスティネーションになるんじゃないかということで判断したというところでございます。
また、副次的な理由としては、飛行機の重整備は台湾で実施しておりまして、ある意味そのオペレーション上、お客さんは乗せてないんですけども日常的に台湾の空港に飛行機を飛ばしているということもありまして、運航のしやすさといいますかハードルの低さといったことも1つの要因としてあるというところでございます。
記者:
今、双方向の需要ということをおっしゃったんですが、主にどのような用途での需要を想定されておりますでしょうか。
本橋社長:
そちらは、今回はチャーターということで全ての座席をプレスリリースに記載の代理店様に販売いただくということなんですけれども、商品構成としましては、若年層からシニア層、あと旅行の形態も、航空券とホテルのみのフリープランから、いわゆる観光ガイドつきのものまで本当に多種多様ということで、ターゲットとする年齢層も非常に幅が広く、旅行形態も広いということで、いろんな需要を拾っていけるんじゃないかというふうに考えているというところでございます。
記者:
本橋社長に伺います。今回、台湾便を10月のこの時期に往復4便ということで設定した理由というのは何でしょうか。
本橋社長:
御質問ありがとうございます。まず、既に外国航空会社がチャーター便を飛ばしているという状況なんですけども、当社の場合ですと、29機で156から158便を毎日運航して、中には一定期間、重整備などもあるということで、他社さんのように毎日飛ばせるのが我々にとってもベストではあるんですが、そういった機材運用上の制約などもあり、機材に一定程度余裕がある期間ということと、あと、この10月4日から10日という期間については、台湾、祝日などもございますので、しっかりと需要を捕捉できるという読みがあってのこの期間の設定ということでございます。
記者:
続いてなんですけれども、スカイマークは多分20年ぐらい前だと思うんですが、ソウル便も飛ばしていたことがあったと思うんですが、神戸空港、今、ソウル便も飛んでいると思うんですけれども、将来的な話、ソウルだったりとか、あとほかの3都市にもチャーター便を就航させるとか、そういうようなイメージを持っていらっしゃるんでしょうか。
本橋社長:
今後の展開についてということの質問かと思うんですけども、現在29機の機材数でございまして、来年の3月に先ほど申しましたように737-8を受領して、順次、機材が増えていくという予定でございます。そういった中で、神戸からの国際チャーター便の可能性についても、台湾に限らず、ほかの都市についても検討していって、2030年の定期便という大きなマイルストーンがございますので、それに向けて当社がどういったことができるかという検討を、情報収集、評価、分析といったところも含めて進めていきたいというふうに考えております。
記者:
最後にもう1点だけ、今回、神戸空港から国際便を飛ばされるということで、スカイマークさんにとって多分3度目になるんですかね、国際便、ソウルとサイパンと。予算の調整ということになると思うんですけれども、国際便、国際線を飛ばしたいという、その意味合いというか、なぜ国内だけでなく国際線にも手を出していくかということについて、改めて教えてください。
本橋社長:
国際線につきましては、やはり事業のポートフォリオとして、なかなか国内線のみというところも厳しい。例えば、御指摘のコストといいますと、3割から4割、他社さんも同様だと思うんですが、ドル建てであったりということもあって、一定程度、外貨建収入ということも必要になってくると思いますし、市場の成長性というところを考えても、やはり国内線のみならず国際市場の可能性を探求していくということは、とても大事な視点ではないかなというふうに考えているということでございます。
ただ、一方で、現地のキャリアとの競合も当然激しいということでございますので、そこはしっかりと、いろんな評価、分析、情報収集した上で前に進めていくか否かということを判断していくということだと思います。
記者:
本橋社長のほうにお伺いしたいんですが、先ほどちょっとお話も出ましたけれども、先ほど言及された中で、課題を検証してポテンシャルを考えて、今回のチャーター便を1つのステップにしたいというふうにおっしゃいましたけれども、それは、先ほどちょっと言及された2030年の定期便就航というのも視野なのか、それとも、今、他社さんがやっているような、毎日運航するような、そういう形態も視野に入れているのか、どういったことのステップにされたいという意図でしょうか。
本橋社長:
まずは、主要なものとして、神戸空港が2030年に国際定期便が実現可能になるという合意事項がございますので、そういった事業環境に対して、当社がどこまで何ができるかということを検討していく。やはり神戸空港が我々にとって非常に重要な拠点であることは間違いない事実でございますので、その中で我々がどういったことができるかということを、チャーターですとかも含めて検討していって、答えを出していくということだと思っております。
記者:
今回、10月の7日間ということですけれども、今後、またこのようなチャーター便の運航というのも考えていらっしゃるんでしょうか。
本橋社長:
やはり機材が先ほど申し上げたようにいろんな制約があるということでございますが、機材は順次入ってきたりとか、いろんな制約もございますけれども、やはりいろんな可能性をなるべく早い段階で試していきたいというふうには考えておりますので、時期については具体的にはまだ現段階で申し上げにくいんですけども、検討を深めるという意味では、なるべく早い段階でやっていきたいというふうに考えております。
記者:
あと、久元市長にお伺いしたいんですけれども、改めまして、国内の航空会社が初めて神戸空港から就航するということになりましたけれども、そのことへの受け止めと今後の期待がありましたらお願いします。
久元市長:
おかげさまで、4月18日に国際チャーター便の運航が始まり、順調に運航がなされているということを大変ありがたく思っておりますが、今回、このような共同記者会見が行われた、つまり、国内の航空会社として初めてスカイマークさんが就航計画を発表されたわけですけれども、本橋社長がおっしゃいましたように、神戸空港が2006年に開港してから、スカイマークさんはずっと神戸空港を西の拠点空港として活用していただいているということを考えれば、初めて国内の航空会社として、まさにそのスカイマークさんが神戸空港に国際チャーター便を就航していただけるということは、共に歩んできた神戸市として、神戸空港の設置者である神戸市としては、これは本当に歓迎をしているところで、大変ありがたく感じております。
記者:
今後に期待するものとかはいかがでしょうか。
久元市長:
まずは、今回、10月の就航でいろんな検証をしていただいた上で、先ほども少しお触れになられましたけれども、やはり、この検証結果を踏まえて、次に何ができるのかということをお考えいただくということを期待しております。また、2030年の国際定期便の就航に向けて、先ほども少し触れましたけれども、神戸市としても、次のターミナル、あるいは空港本体の駐機場の増設など、これから計画をして、2030年の国際定期便に備えていきたいと思っておりますので、国内の航空会社としてスカイマークさんが国際定期便の就航をお考えいただくということを期待したいと思います。
記者:
本橋社長にお伺いできればと思います。先ほども少し御言及いただいたと思うんですけれども、台湾行きは既にほかの海外のエアラインさんが就航されていて、差別化というところを現段階でどういった形でお考えなのかというところをお伺いしてもよろしいでしょうか。
本橋社長:
まず、ダイヤ上、工夫といいますか、やはり神戸発のお客様にとって利便性がよいダイヤということで、当社便が一番早い時間帯に神戸を出発して、帰りも割と台湾での滞在時間が長くできるようなダイヤ組みをしているということで、競争力をつけると、持つということで工夫をしております。
記者:
今後、ほかの点では何か。
本橋社長:
あとは、具体的なサービスですとかというのも、まだこれから、今検討中ということなんですけれども、やはり日本のエアラインでありますので、スカイマークらしさ、日本らしさといったものが伝わるようなサービスをしていくことがお客様をつかんでいく上では大切なのかなというふうに考えているというところでございます。
記者:
本橋社長にお伺いしたいんですけれども、改めて、今回、国際チャーター便を就航するに向けての意気込みというところを聞かせていただいてもよろしいでしょうか。
本橋社長:
ありがとうございます。若干重複いたしますけども、2006年の2月16日に神戸空港が開港いたしまして、その日から当社は就航させていただいております。当社の成長は神戸空港なくしてなし得なかったというふうに考えております。そういった意味で、先ほど申し上げましたように、神戸空港とスカイマークというのは車の両輪のような関係だというふうに、僭越ながら、勝手ながら考えているというところでございます。
今回、2025年の夏ダイヤから国際チャーター、2030年から国際定期便という、神戸空港について大きなレールが敷かれたというふうに考えておりますので、当社としてはそのレールに沿って、何ができるかということをより深く探求していって、我々自身の成長、神戸空港の成長にもつなげていきたいというふうに考えているところでございます。
記者:
今回、神戸空港で国際チャーター便就航ということなんですけれども、5月に、スカイマークさんとして国際チャーター便の運航再開を発表されていらっしゃると思います。神戸空港以外での国際チャーター便の運航というのは既に決まっているものというのはあるんでしょうか。
本橋社長:
現状は神戸空港から国際チャーター便を運航するということが唯一の決定事項でございます。
記者:
ありがとうございます。先ほども御説明があったと思うんですけど、今回の運航は主に神戸を出発して、神戸の方を乗せて、現地で観光をいただいて戻ってくるということで、全てツアーのパッケージとしての販売ということで、個札販売というのはないという理解でよろしいでしょうか。
本橋社長:
御理解のとおりでございまして、全て代理店さんが商品を造成して、それを販売していただくという形態で、個札、個人が航空券をダイレクトに買うということではございません。
一方で、台湾発の旅行商品につきましては現在調整中でございますので、こちらについては調整が整い次第。適切なタイミングで発表できればというふうに考えております。
記者:
今おっしゃった台湾発の商品というのは、主にインバウンドだと思うんですけど、それも神戸空港を利用するチャーター便を、今検討中でいらっしゃるということですか。
本橋社長:
御指摘のとおりでございまして、台湾、神戸を結ぶ旅行商品で、台湾の方向けのものということでございます。
記者:
本橋社長に伺えればと思いますが、まず、今の部分で台湾発のチャーター便のお話もあったかと思いますが、それはこの期間の、それこそ10月7から、この期間のことを指しているのか、それともまた別のことを指しているのか教えてください。
本橋社長:
この期間ですね。10月4日から10日の間のお話というところでございます。
記者:
この期間の、例えば10月7日に台湾から神戸に来る便とか、そういう、その中での組合せという理解で。
本橋社長:
そうですね。それぞれ、こっちから行く便、戻ってくる便とありますので、その組合せの中で台湾の方を乗せていくという位置づけですね。通常であればフェリーなどが発生するんですけども、そうではなくて、台湾からお客様を運ぶということで対応するということでございます。
記者:
分かりました。それから今回、就航表明されたこの便について、目標とする、実際、代理店のほうに販売することになるとは思うんですが、目標とする搭乗率とか、そのあたりがあれば教えてください。
本橋社長:
具体的な数字については申し上げにくいんですけども、やはりチャーターをやる以上は、全席埋めるというつもりで販売していきたいと思います。
記者:
最後に、これは実際には旅行商品というお話ですが、価格面でいくとどれぐらいのスケールになるんでしょうか。
本橋社長:
こちらも正直申し上げまして、販売される代理店さんの商品造成によって価格帯というのはまちまちでございまして、やはりシニアの方向けで、観光ガイドつきというものになると、割と高めの金額設定、若年層向けで、フリープランで、航空券とホテルのみといったものについては安価な設定ということで、そこの配席のバランスというのは、これから旅行代理店などと協議して決まっていくということだと思います。
記者:
こちらは本橋社長にお伺いさせていただきたいんですが、日本発の、日本発の海外旅行の客というのがいまいち伸び悩んでいるというようなことなんですが、今回、期間限定で旅行会社向けの国際チャーター便というのはそうした事情も勘案してというようなことだというふうに理解してよろしいんでしょうか。そうした事情も勘案しているということでいいですか。
本橋社長:
そうですね。まずはやはり、非常に今、アウトバウンドについては、まだまだ回復途上ということでございまして、当社も、まだまだコロナ禍からの回復途上というところもございますので、しっかりと、多くの需要が見込める路線で、ある程度、しっかりとした収益を見込めるということが大事だというふうなことで、今回の路線の選定に至ったというところでございます。
記者:
そういう意味では何というか、同じことを聞くみたいで恐縮なんですが、今回の国際チャーター便の運航が、いわゆる国際定期、定期的な運航、国際チャーター便の定期的な運航、毎日運航みたいなものの布石になるみたいなふうに思っていていいんでしょうか。
本橋社長:
そういう意味ではこれから、今回は代理店に100%卸をして、そこから代理店に売っていただくという形態でございまして、我々としては、仮に定期便化するというふうになった際には、個人のお客様にも航空券として買っていただくということが必要になってまいりますので、そういった意味では、違った情報ですとか分析も必要になってまいりますので、それはこういったチャーターで経験を積み、情報収集をし、いろんな分析をした上で決めていくものなのかなと考えております。
記者:
では、久元市長、山谷社長にもお伺いしたいんですが、今回、国内のエアラインが国際チャーター便を神戸から飛ばすということの象徴的な意味について、思われるところがありましたら一言ずつお伺いできればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
久元市長:
昔になりますが、先ほど本橋社長もおっしゃったように、2006年2月16に神戸空港が開港したその年から神戸空港で運航していただいているスカイマークさんが、国内の航空会社としては初めて国際チャーター便を就航していただくということは、神戸空港にとりましては非常に象徴的な意味があると思います。
まずは10月の国際チャーター便全席の完売を目指すというお話がありましたので、ぜひ、その方向で達成をしていただいて、そこからいろんな検証をしていただいた上で、できることならば次のチャレンジも国際定期便の前にチャーター便として行っていただければ大変ありがたいと思いますし、そういう取組を国際定期便の就航につなげていっていただければということで大変期待をしております。
山谷社長:
エアラインさんにとりまして、どこの空港を拠点空港にするかというのは非常に重要な選択だと思うんです。スカイマークさんは神戸空港を西の拠点空港にしていただいているということと、そしてその中で国内線に関しては、神戸空港の約70%を飛んでいただいていると。スカイマークエアラインズさんが今度は国際線についてもチャレンジするんだということになりますと、神戸空港としましても国内線の拠点空港だけではなくて国際線に関してもスカイマークさんが拠点としていただけるというチャンスがあるわけですよ。
なので、このチャーター便をまず飛ばすということは、1週間のことだと私たちは捉えておりません。本当にスカイマークさんが神戸空港を拠点空港として選んでいただいて、そしてその先を見据えた1つの布石で考えていただけたことと思いますので、非常に重要な御決断をしていただいていると思っています。
記者:
1点、私たちの事実確認をさせていただきたいんですけれども、スカイマークの国際線は以前は成田-サイパンの便が現状最後で、5年ぶりの国際線の復活ということでよろしいですか。
本橋社長:
御指摘のとおりでございまして、当社、国際定期便として成田-サイパン線を2019年11月から就航しておりましたが、その直後に2020年1月からコロナということでありましたので休止をしたという経緯がございます。
記者:
引き続き伺いたいんですけれども、神戸空港からチャーター便で台北は既に就航していますけれども、台湾、台北から見た神戸の需要というか人気というか、そうした状況は社長としてどのように見られていますでしょうか。
本橋社長:
やはり神戸という都市の非常にブランドですとか、認知度、洗練された国際都市というところについては台湾の方々も認識されていると感じておりまして、やはり神戸という名前、固有名詞は台湾の方にも広く知れ渡っているものだと思っておりますし、そこの中でぜひ一度訪れて、食ですとかいろんな観光をしていただいて、また違った日本を味わっていただくという大きなチャンスになるのではないかなと考えております。
―― 了 ――
動画再生ソフトをお持ちでない方はこちら
このページは接続環境によって、映像・音声などがみだれたり、スムーズな視聴ができない場合があります。あらかじめご了承ください。