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最終更新日:2023年2月16日
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ツヤハダゴマダラカミキリを防除するためには、市民の皆様に、成虫の調査や採集等にご協力いただき、対策を進めていく必要があります。ぜひご協力をお願いします。
ツヤハダゴマダラカミキリのこと、神戸市での対策を知りたい
2022年度の対策結果【たくさんのご協力ありがとうございました!】
生態と被害
中国が原産の外来昆虫です。日本固有のカミキリムシであるゴマダラカミキリに非常によく似ていますが、頭の下に白い紋がない点等で区別できます。公園の樹木や街路樹として植えられている様々な木に寄生します。神戸市では特にアキニレを中心に好んで食害しており、食害された樹木は枯死する場合もあります。国内では2002年に横浜市で初めて確認された後、一度根絶されましたが、近年、全国的に被害が拡大しています。
なお、ツヤハダゴマダラカミキリに毒性は無く、人体への被害は報告されていません。
神戸市での対策
成虫は6月から9月に発生し冬には死滅しますが、卵や幼虫、蛹は樹木の中で越冬します。本種の対策として、冬期に個体が潜んでいる樹木を伐採することが最も有効な方法とされています。
このため、神戸市では、2022年1月から2月に主に六甲アイランド内の公園において被害を受けて枯れてしまったアキニレ400本以上を伐採し、焼却しました。
また、2022年の夏季には、スマホアプリ「Biome」を活用した市民参加型の分布調査、カミキリポストの設置、昆虫採集と併せた防除イベントの開催といった対策を実施しました。2022年度の対策結果については、以下をご覧下さい。
ツヤハダゴマダラカミキリ(メス、左)
ツヤハダゴマダラカミキリに食害され枯死した樹木(右)
(林野庁作成資料(文化庁ホームページに掲載)を一部修正)
・可能であれば写真を撮影してください。
・成虫を捕まえた場合は、逃がさないでください。写真を撮影した上でご連絡ください。
・発見場所や発見時の状況をお知らせください。
・死んでいる個体でも、見つけた場合は連絡してください。
[連絡先]
神戸市環境局自然環境課
E-mail:biodiversity@office.city.kobe.lg.jp
株式会社バイオームが開発・運営している無料のスマートフォンアプリです。生きものの写真を撮影することにより、独自のAIが種を判定します。生きものに詳しくない方でも気軽に生物を調べることができます。図鑑機能もあり、撮影した生きものの情報をその場で調べることも可能です。
「Biome」にはクエストというイベント機能があり、今回このクエストを活用し、神戸市全域を対象とした調査を実施したところ、たくさんの投稿をいただきました。
※アプリは完全無料です。
iOS:AppStore
URL:https://itunes.apple.com/jp/app/id1459658355
Android:GooglePlay
URL:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.biome.biome
①ツヤハダゴマダラカミキリ(外来種)、②ゴマダラカミキリ(在来種)、③アカハネオンブバッタ(外来種)、④オンブバッタ(在来種)、⑤カブトムシ、⑥ミヤマクワガタ、⑦ノコギリクワガタ、⑧コクワガタ、⑨トノサマバッタ、⑩クマゼミ、⑪アブラゼミ、⑫ヤマトシジミ
全部で1,152件の情報が集まりました。この中でツヤハダゴマダラカミキリについては57件の投稿があり、その全てが東灘区、大部分が六甲アイランドでの投稿でした。六甲アイランド外での投稿があった場所については現地調査を実施しましたが、成虫や樹木の被害は確認されませんでした。このことから、六甲アイランドから分布は拡大していないと判断されますが、今後も継続した調査の実施、駆除等の対策を進めていきます。
一方、在来種のゴマダラカミキリについては117件の投稿があり、市内全域に広く分布していることが確認されました。
ツヤハダゴマダラカミキリを捕まえたらカミキリポストへ!
地元団体の協力を得て、2022年6月1日~8月31日の間、六甲アイランド情報交流センターにカミキリポストを設置し、市民が採集したツヤハダゴマダラカミキリを神戸市が回収・駆除しました。
カミキリポストには、六甲アイランド内で採集されたツヤハダゴマダラカミキリ162匹(オス73匹、メス89匹)の投函があり、全て回収し、駆除しました。
※現在、カミキリポストの設置はありません。
2022年7月9日に、地元団体の協力を得て、六甲アイランド内の公園で、親子で昆虫採集をしながらツヤハダゴマダラカミキリを防除するイベントを実施しました。当日は48組の親子120名にご参加いただき、ゴマダラチョウ、カナブン、シロテンハナムグリなど様々な昆虫を子どもたちが捕まえていました。
子どもたちが捕まえたツヤハダゴマダラカミキリ18匹(オス9匹、メス9匹)は全て回収し、駆除しました。