ホーム > 環境 > 生物多様性・環境保全 > 生物多様性 > 外来種「ツヤハダゴマダラカミキリ」
最終更新日:2023年6月9日
ここから本文です。
ツヤハダゴマダラカミキリを防除するためには、市民の皆様に成虫の調査や採集等にご協力いただき、対策を進めていく必要があります。ぜひご協力をお願いします。
生態と被害
中国が原産の外来昆虫です。日本固有のカミキリムシであるゴマダラカミキリに非常によく似ていますが、頭の下に白い紋がない点等で区別できます。公園の樹木や街路樹として植えられている様々な木に寄生します。神戸市では特にアキニレを中心に好んで食害しており、食害された樹木は枯死する場合もあります。国内では2002年に横浜市で初めて確認された後、一度根絶されましたが、近年、全国的に被害が拡大しています。
なお、ツヤハダゴマダラカミキリに毒性は無く、人体への被害は報告されていません。
神戸市での対策
成虫は6月から9月に発生し冬には死滅しますが、卵や幼虫、蛹は樹木の中で越冬します。本種の対策として、冬期に個体が潜んでいる樹木を伐採することが最も有効な方法とされています。
このため、神戸市では、2021年度と2022年度の冬期に、主に六甲アイランド内の公園において被害を受けて枯れてしまったアキニレを500本以上を伐採し、焼却しました。
また、市民参加型の分布調査や、捕獲した成虫を回収する「カミキリポスト」の設置などの対策に取り組んでいます。
ツヤハダゴマダラカミキリ(メス、左)
ツヤハダゴマダラカミキリに食害され枯死した樹木(右)
六甲アイランド内で成虫を捕まえた場合、空きペットボトルに入れてカミキリポストまでお持ちください。ポストに集まったツヤハダゴマダラカミキリは神戸市が回収・駆除します。
期間:2023年6月1日~8月31日
場所:六甲アイランド情報交流センター
(六甲ライナーアイランドセンター駅1階)
※開館時間は10時~16時です。
※8月12日~16日は閉館しています。
以下の連絡先までご連絡ください。
[連絡先]
神戸市環境局自然環境課
E-mail:biodiversity@office.city.kobe.lg.jp
昨年度に引き続き、ツヤハダゴマダラカミキリの分布を確認するため、スマホアプリ「Biome」を使った調査を行います!
今年はアカミミガメやトノサマガエルといった昆虫以外の生きものも一部対象としています。
スマホを片手に、生物調査をしてみませんか?
株式会社バイオームが開発・運営している無料のスマートフォンアプリです。生きものの写真を撮影することにより、独自のAIが種を判定します。生きものに詳しくない方でも気軽に生物を調べることができます。図鑑機能もあり、撮影した生きものの情報をその場で調べることも可能です。
「Biome」にはクエストというイベント機能があり、今回このクエストを活用し、神戸市全域を対象とした調査を実施したところ、たくさんの投稿をいただきました。
アプリは完全無料です。
iOS:AppStore
URL:https://itunes.apple.com/jp/app/id1459658355
Android:GooglePlay
URL:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.biome.biome
全部で1,152件の情報が集まりました。この中でツヤハダゴマダラカミキリについては57件の投稿があり、その全てが東灘区、大部分が六甲アイランドでの投稿でした。六甲アイランド外での投稿があった場所については現地調査を実施しましたが、成虫や樹木の被害は確認されませんでした。このことから、六甲アイランドから分布は拡大していないと判断されますが、今後も継続した調査の実施、駆除等の対策を進めていきます。
一方、在来種のゴマダラカミキリについては117件の投稿があり、市内全域に広く分布していることが確認されました。