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特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」

最終更新日:2023年9月26日

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2022年度以降、神戸市を含めた兵庫県内の複数地域で成虫や被害が確認されています。

クビアカツヤカミキリは人体に害はない昆虫ですが、幼虫がサクラやモモなどの樹木の内部を食い荒らして枯死させ、果樹園での農業被害や、桜並木への被害を発生させます。
クビアカツヤカミキリによる被害を防止するためには、何よりも早期発見・早期防除が重要です。市内でクビアカツヤカミキリに似た昆虫を発見された場合は、神戸市環境局自然環境課にご連絡ください。
※可能な場合は、写真を撮影・提供してください。

【連絡先】
神戸市環境局自然環境課
E-mail:biodiversity@office.city.kobe.lg.jp

クビアカツヤカミキリとは

クビアカツヤカミキリは、中国、モンゴル、朝鮮半島、ベトナムなど東~東南アジアが原産の外来昆虫です。名前のとおり首(胸部)が赤色、他は光沢のある黒色の体が特徴です。成虫の活動期は5月末から8月で、繁殖力が非常に高く、1匹のメスが樹皮に最大で1000個の卵を産むと言われています。
サクラ・ウメ・モモ・スモモ等の主にバラ科の木を好み、幼虫はこれらの樹木の内部を食害しながら成長し、この時に、木くずとフンが混ざったもの(フラス)を大量に排出します。
食害が進むと樹木が枯死してしまうため、ウメ・モモなどの果樹園での農業被害、公園や桜並木への被害が懸念されています。

これまで、神戸市内の他、近隣府県では大阪府や徳島県などで本種の生息が確認されています。

クビアカツヤカミキリの見分け方

kubiaka クビアカツヤカミキリの成虫
hurasu フラス
(褐色のかりんとう状で比較的硬い)
(兵庫県提供写真を一部編集)

神戸市内での発生状況

2022年7月に北区(民有地)で成虫1個体を確認・捕殺しました。
2022年11月に北区(民有地)でフラスを確認(DNA検査陽性)し、2023年7月に成虫3個体を確認・捕殺しました。
2023年4月に西区(民有地)でフラスを確認(DNA検査陽性)しました。
2023年7月に西区(民有地)で成虫5個体を確認・捕殺しました。
2023年7月に灘区(民有地)で成虫1個体を確認・捕殺しました。

神戸市の対応

分布域・生息状況の調査

ホームページや広報誌で、広く市民にその目撃情報の提供を呼びかけ、生息状況の把握に努めています。
また、スマートフォンアプリ「Biome」を活用した市民参加型の生物調査も実施しました(2023年6月1日~8月31日)。

Biomeを活用した調査の詳細

 

現地調査の実施、疑いのあるフラスのDNA検査の実施

情報提供があれば速やかに現地調査を実施し、クビアカツヤカミキリの疑いのあるフラスが確認された場合は、DNA検査により確認しています。

専門家の指導による対策の実施

クビアカツヤアミキリの生息が確認された場合は、サクラ等が植えられている場所の管理者・地権者の協力のもと、専門家の指導により、適切な対策を実施します。

対策の具体例:
①被害の著しい樹木の伐採・焼却等処分
②農薬の樹幹注入
③フラスの出ている孔への農薬注入
④樹皮を剥ぎ、幼虫を取り出して駆除
⑤成虫が拡散しないようにネットを撒く

ネット巻き(明石市内) ネット巻き(明石市内)
樹幹注入 農薬の樹幹注入(写真提供:兵庫県)

参考資料

兵庫県内のクビアカツヤカミキリの情報

お問い合わせ先

環境局自然環境課