建築家による空き家再生事例（2023年度）31

おためし開業のお店～シェアキッチンSUＭANOBA

神戸須磨シーワールドや須磨海岸を近隣に擁しながら、建て替えが進まず、さびれた印象の空き店舗が、

須磨でお店をしたい方が「おためし開業」できる、シェアキッチンになりました。

【改修前】もともとのお店にあったカウンターは撤去し、

須磨というビーチタウンにふさわしい、カリフォルニアスタイルで生まれ変わらせ、

２階の居室も、居心地のいいお客様用のスペースになりました。

この日は、シフォンケーキのお店が営業。

焼きたてのおいしいやつを販売中！

どんな社会貢献をしますか？

事業者は、価値が下がった空き家物件に社会的な役割や価値を付加することで、その地域の方々に受け入れてもらえる様な「共感価値」を創造し、再生しようと常々考えています。

この物件の近辺は建て替えが進まない空き店舗がさびれた雰囲気を醸し出し、耐震性や防火性に乏しいままに放置されていることも地域の問題になっていました。

加えて、せっかく近くに須磨海岸や神戸須磨シーワールドを擁しているので、来訪するファミリー層のニーズに、もっと合致させる方法は無いかと考えました。

シェアキッチンという業態により、開業・経営者を目指す方を誘致し　「おためし開業」をしてもらいます。彼らに須磨地域との結びつきづくりをする機会を与えることで開業のハードルを下げ、ひいては、この地域での空き店舗を利用してお店をオープンしてもらうことで、空き家率を減らし、まちづくりの推進に寄与しようと思います。　

建築家はこの人！

兵庫住宅検査　山田 亨さん

WATER’S EDGE LLC. 星野　元寿さん

建築家のおすすめポイントは？

• 須磨のビーチが近いという立地的魅力を活かして、シンプルだけど洗練されたコースタル（=海岸をイメージした爽やかな）デザインを採用。
• 海辺の小屋「SURF SHACK」をデザインコンセプトに、古家をビーチタウンにふさわしいカリフォルニア スタイルで画期的に生まれ変わらせました。
• シェアキッチンという特性上、極力キッチンスペースにゆとりをもたせ、様々な業種が営業されることを想定してフレキシブルに家具を移動できる可変性にこだわりました。
• 内装においては、シャビーシックな板張りをベースに、水まわりにブルーのタイル、ポップなカラーリングやボタニカル調のクロスを採用することで来店された方に少しでも西海岸っぽさを感じていただき、ワクワクするような雰囲気づくりを目指しました。
• コミュニティづくりと空き家問題に取り組む「リーフクリエーション」と「WATER’S EDGE LLC.」のコラボレーション企画。　地域のみなさまとも連携して、空き店舗へのテナント誘致と新たなまちの賑わい創出を目指していきます。

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