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神戸市防災気象官(気象防災アドバイザー)がお届けする「気象トピックス」の2回目のテーマは、「線状降水帯」です。(この記事は、2021年6月10日に掲載しています。)
集中豪雨発生時には、気象レーダー画像などで線状の降水域がしばしば観測され、その見た目の特徴から、「線状降水帯」と呼ばれています。近年、この線状降水帯による顕著な大雨により、毎年のように甚大な災害が発生しており、線状降水帯による大雨が災害発生につながるものとして社会に浸透しつつあります。
このような状況を踏まえ、気象庁では、2021年6月17日から「線状降水帯」というキーワードを用いて解説する「顕著な大雨に関する情報」を発表する予定です。
線状降水帯とは、次々と発生する発達した雨雲(積乱雲)が列をなした、組織化した積乱雲群によって、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、線状に伸びる長さ50~300km程度、幅20~50km程度の強い降水をともなう雨域(気象庁の予報用語による)です。
線状降水帯という言葉は、2014年8月に発生した広島市安佐南区、安佐北区を中心とした集中豪雨による土砂災害以降、報道でもしばしば使われるようになり、広く知られるようになりました。(※なお、線状降水帯は、専門家の間でも様々な定義が使われています。)
「顕著な大雨に関する情報」とは、雨による災害発生の危険度が急激に高まっている中で、線状の降水帯により非常に激しい雨が同じ場所で降り続いている状況を「線状降水帯」というキーワードを用いて解説する情報です。この情報は警戒レベル4相当以上の状況で発表されます。
急激に危険度が高まることを伝える雨の状況を解説するもので、この情報が発表されたら、神戸市から発令される避難情報に留意するとともに、気象庁のキキクル(危険度分布)などで、大雨による災害発生の危険度の高まりを地図上で確認するなど、心構えを一段高くする必要があります。
下記4つの条件をすべて満たした場合に発表される。
