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顕著な大雪に関する気象情報と新しい雪の予報

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2018年1月の首都圏や同年2月の北陸地方での大雪、及び2020年12月の関東地方や北陸地方、東北地方の山地を中心とした大雪等、近年発生している集中的・記録的な降雪は、大規模な車両渋滞や滞留を引き起こすなど、社会活動に及ぼす影響が大きくなっています。(この記事は、2021年12月23日に掲載しています。)

このような状況を踏まえ、気象庁では大雪時に危機感を伝える取組の強化を行っており、これまで大雪に対する事前の説明会の実施や関係機関との連携の強化、大雪に関する気象情報の改善などを行っています。

また、顕著な降雪によって深刻な交通障害の発生するおそれが切迫していることを伝える新たな情報として、「顕著な大雪に関する気象情報」の運用が2018年度冬期から順次開始され、兵庫県では2021年12月1日から運用が始まりました。さらに、新しい雪の予報として、2021年11月から「降雪短時間予報」の提供も始まっています。

 

顕著な大雪に関する気象情報

この情報は、記録的な短時間の降雪によって、スタック車両(雪やぬかるみにタイヤがはまり、前にも後ろにも進まなくなる現象)が発生し、その後も強い降雪が持続して除雪作業ができず、交通障害が非常に深刻化する状況が差し迫っていることを迅速に伝えることを目的として発表されます。

兵庫県では、アメダス観測所(豊岡、香住、和田山、兎和野高原)で6時間降雪量35cm(兎和野高原は40cm)を観測し、さらに警報級の強い降雪が予想される場合に「顕著な大雪に関する兵庫県気象情報」という標題で発表されます。

情報の内容は、「見出し文」のみの短文形式で『記録的な短時間の降雪量(アメダスの実況)+今後の予測』を簡潔に記述し、大規模な車両渋滞、滞留が発生するおそれが切迫していることや、その地域が「どこであるか」が伝えられます。
 

新しい雪の予報(降雪短時間予報)

降雪短時間予報は、6時間先までの1時間毎の積雪の深さと降雪量を約5km四方の細かさで面的に予測したもので、1時間毎に発表されます。

積雪の観測が行われていない地域を含めた積雪・降雪の様子と予測を面的な情報として把握でき、24時間前から6時間先までの雪の分布を一体的に確認することができるようになりました。

これにより、雪による交通への影響を前もって判断すること等に活用することができます。この情報は、気象庁ホームページで確認できます。

なお、次の気象条件の場合は、予測精度が下がることがあります。

  • 背の低い雪雲(弱い冬型など)による降雪は、特にレーダーから離れた地域ではとらえ難く、量的に過小となる傾向がある。
  • 風が強い場合(雪が風で流されるため)
  • 地上気温の僅かな違いで雨か雪かが変化するような場合
  • 地上気温が十分に低くても、上空に暖気が入り、雪が溶けてしまう場合は、降雪量が過剰に計算されることがある。

また、降雪短時間予報の利用上の留意点は次のとおりです。

  • 1時間ごとに更新されるので、最新の予報を利用する。
  • 積雪の深さ及び降雪量について、雪の広がりは適切に予報できる一方で、その量は実際よりも少なめに予報する傾向がある。
  • 1cm単位で活用することを想定していないので、今後数時間先までの積雪の深さ・降雪量の分布の傾向を把握するための資料として利用する。
  • 約5km四方の平均値であり、局地的な降雪の多寡は表現できない。

大雪のおそれがある場合は、段階的に発表される大雪に関する気象情報や警報・注意報等を併せて利用することにより、外出予定の変更や迂回経路の選択、除雪などの交通障害への備え等に利用できます。

お問い合わせ先

危機管理室総務担当