神戸市で救急搬送された方のデータを分析したところ、高齢者の転倒が多いことが分かりました。
高齢者の転倒の状況や、転倒を防ぐ対策などをご紹介します。
高齢者の転倒~4つの特徴~
特徴1:冬の転倒が多い
夏よりも冬のほうが、転倒で救急搬送される方が多くなります。
特徴2:住居での転倒が多い
高齢になるほど、住居で転倒される方が多くなります。
また、屋外での転倒も多く発生しています。
特徴3:足や腰の骨折が多い
高齢になるほど、足や腰を骨折する方が多くなります。
足や腰の骨折が原因で体を動かすのが難しくなり、寝たきりにつながってしまうこともあります。
特徴4:入院になりやすい
高齢になるほど、入院が必要となる方が多くなります。
入院による筋力低下などがきっかけで、寝たきりにつながってしまうこともあります。
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実際にあった転倒事例
部屋
- イスに座ろうとしてバランスを崩した
- 椅子の脚、敷布団、家電のコードなどにつまずいた
- 履いていたスリッパが滑った
- ズボンを履き替えようとしてバランスを崩した
トイレ
- 排便後に立ち上がった時にふらついた
- 履こうとしたズボンが足に引っかかってバランスを崩した
台所
- イスにのぼって換気扇の掃除をしている際にバランスを崩した
浴室・洗面所
- 浴室内、浴槽内で足が滑った
- のぼせてふらついた
- 脱衣所のマットでつまずいた
廊下・玄関
- 靴を履こうとしてバランスを崩した
- フローリングで滑った
- ドアを開けようとしてバランスを崩した
道路・歩道
- 歩行中に急に早足になって止まれなかった
- 段差につまずいた
- 段差のない路面でつまずいた
- 風にあおられてバランスを崩した
- 杖や歩行器が段差に引っかかってバランスを崩した
- ぬれた路面で滑った
店舗
- カートや手押し車が先に進んでしまい、バランスを崩した
- ぬれた床で滑った
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転倒を防ぐために
環境を整える
- 家電のコードは、壁をはわせるか部屋の奥にまとめる
- マットやカーペットには滑り止めをつける
- 床に置いている新聞などを片付ける
- 靴下やスリッパは滑りにくいものを使う
- 階段に滑り止めをつける
- 玄関には、靴の着脱のためにイスを置く
- 廊下や階段には手すりをつける
- スロープなどを設置して、段差をできるだけなくす
- 部屋の中を整理整頓する
日常生活で気を付けること
- イスに座って着替える
- 階段では手すりを使い、一段一段慎重に上り下りする
- トイレで立ち上がる時や、ベッドから起き上がる時などは、一呼吸おいてから慎重に動く
- 暗い時は電気をつけて、足元を見やすくする
- 雨の日は滑りやすいので注意して歩く
- ふらつきやめまいがある場合は病院受診を検討する
フレイル予防
「フレイル」とは、病気ではないけれど、年齢とともに、筋力や心身の活力が低下し、介護が必要になりやすい、健康と要介護の間の虚弱な状態のことです。
フレイルであることに早めに気付いて予防することは、転倒防止にもつながります。
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