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最終更新日:2024年8月8日
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垂水区五色山4丁目1番地
神戸市・国・垂水五色山アーバンライフ管理組合
五色塚古墳は(千壺古墳とも呼ばれます)、4世紀後半(古墳時代前期)に造られた、兵庫県で最大の前方後円墳です。全長194メートル、前方部の幅82.4メートル・高さ13メートル、後円部の直径125.5メートル・高さ18.8メートルを測り、古墳の周りに大きな濠(ほり)をめぐらしています。
古墳は上・中・下段の3段に造られています。下段は元々の地面を掘り出し、中段と上段は土を高く盛り上げています。
古墳の表面には、葺石(ふきいし)と呼ぶ石を葺き、表面を飾っています。下段には小さな石を、中段と上段には大きな石を使い、区別していました。中段と上段の葺石は分析の結果、淡路島から運ばれたものと判明しました。葺石に使用された石の総数は、223万個・総重量2,784トンと推定されます。
3段ある平坦面(テラス)には、鰭付円筒埴輪・朝顔形埴輪などの埴輪をめぐらしていました。古墳全体に立てた埴輪の総数は、2,200本と推定されます。
五色塚古墳は、明石海峡とそこを行きかう船を見下ろす高台かつ、本州と淡路島とが最も狭まった、海上交通の要衝を選んで造られています。このため、海上交通と関わりの深い有力者(王や豪族と呼ばれることもあります)を葬った墓と考えられています。
この古墳は、古墳時代の姿に復元整備した古墳の第1号として、1965(昭和40)年から10年の歳月をかけて整備したものです。整備後50年を経た現在も優美な姿を留め、全国から見学者が訪れています。