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最終更新日:2025年10月28日
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神戸市では2500を超える自治会が活動し、住みよい、安全・安心なまちづくりの根幹を担っていただいています。
自治会をはじめとする地域団体の中には、役員の高齢化や担い手不足などの課題を抱える声がある一方で、これまでとは少し違った視点を持ち、新しい人を巻き込みながら活動されている団体もあります。
ここでは、工夫して活動に取り組んでいる市内自治会の事例をご紹介します。
「できる人が、できることを、できる範囲で。」
無理なく関わることができれば、若い世代も地域に参加してくれるはず。

鶴甲まつり実行委員・藤原 雅弘さん
 
30代で鶴甲地区連合自治会の役員を務め、地域の一大イベント「鶴甲まつり」では実行委員として活躍する藤原さん。
子育て世代が地域活動に関わるきっかけとは?そして、地域のつながりをどう育んでいるのか。藤原さんにお話を伺いました。
鶴甲地域に引っ越してきたとき、隣の方から自治会に誘われました。でも「自治会って何をしていて、集金したお金は何に使われるのだろう?」と疑問に思って。ポスティングされていた理事会の議事録に次回開催日が書かれていたので、ふらっと理事会を見に行ったのが始まりです。
自分でも珍しいタイプだと思います(笑)。数か月に一度、理事会を覗いていたら「来年度、何かやってみない?」と声をかけてもらって、地域の広報誌に興味をもってもらうための「こども記者」という企画の立ち上げに携わりました。近所の子ども数人を引率して六甲山のアスレチック施設や古紙回収のその後を取材するという内容で、楽しみながらできることを大切にしました。
当時のまつりは、高齢の役員数人が中心となって企画していて、理事の負担も大きかったです。地域の大勢が訪れるイベントをこの体制で続けるのは限界があると感じて、子どもたちのためにもまつりを残したいと思い、「実行委員会形式」での開催を提案しました。
自治会の役職を敬遠する人でも、お祭りの企画だけなら参加してくれるかもしれないと思って、各戸にポスティングしましたが…はじめ手を挙げてくれる人はゼロでした。
チラシやポスターでは集まらないと分かったので、紹介や知り合いへの声かけでなんとか7人が集まりました。それで開催したのが2023年度です。
2024年度は、前年度に出店者として参加した人や、お客さんの中から手伝ってくれる人が現れたり、パパ友・ママ友つながりで少しずつ協力者が増えてきました。
やっぱり人と人とのつながりが輪を広げていくと思います。お祭りでは「主催者」と「参加者」で終わらせず、どうやって一歩踏み込んでもらうかも大事です。
鶴甲まつりでは、当日ボランティアや、10分間の「こどもゴミ拾いボランティア」など、来場者が主体的に関われる仕掛けをしています。また、地域の子供たちのステージ出演や、知り合い同士での模擬店出店も歓迎しています。
「地域活動は大変そう」というイメージがあるかもしれませんが、個人が負担を感じる活動は続きません。
「できる人が、できることを、できる範囲で」。それぞれが無理なく関われば、自然とつながりが生まれると思います。「得意なことで貢献できる」「こどもと一緒に楽しめる」といったメリットを感じられれば、若い世代も関わってくれるはずです。
そのためにも、堅い会議はできるだけ減らし、家族ぐるみで遊んだり、時には飲み会をしたりと、「大人も楽しむ」ことを大切にしていきたいと思っています。

鶴甲まつりの様子。まさに地域の一大イベント。