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最終更新日:2025年8月14日
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ここではスマートフォン(以下スマホ)の長時間使用は心身にどのような健康リスクがあるのか、「ネット・ゲーム依存症によるリスク」「依存症以外の心身に及ぼすリスク」の2つにわけて見ていきます。
”スマホ依存”とは厳密にいうと、依存対象はスマホ自体ではなく、スマホを使って行うゲームやSNS、動画視聴等に依存している状態を指します。
スマホによるネット・ゲーム依存症は、暇つぶしで始めたことがきっかけで使用時間が増加したケースや、もともとゲームに興味や関心があったことが背景にある場合もあります。これらは依存傾向の一因と考えられますが、依存に至る要因は一つだけではなく複数の要素が絡み合っている可能性があります。
特に思春期の若者においては、思春期ならではのこころの動きに伴う“もやもや”や“生きづらさ(学校でのいじめや人間関係でのストレス等)”を抱えて依存しているような状況になっていることがあります。
このような場合、本人にとって居場所や逃げ場となっているスマホを取り上げるだけでは根本的な解決には至らない可能性があります。本人との対話を通じて、本人が抱えるこころの変化や生きづらさに寄り添い、一緒に考えることが大切です。
スマホは他の機器と比べて依存しやすいと考えられています。
以前はパソコンやゲーム機でのゲームに依存する人が多くいましたが、スマホの普及によって、スマホに依存する人が増えてきました。
その理由として主に次の2点が考えられます。
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スマホはより身近なものである スマホはどこでも持ち運べるため、いつでも(外出時、夜布団に入ってから、トイレ等)使えてしまいます。 |
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通知がどんどんくるので気になる スマホは通信機能が高く、ゲームの招待やメッセージなどが頻繁に届きます。こうした通知が気になってしまい、ついスマホを手に取ってしまうことがあります。特に依存傾向のある人ほど、こうした機能に強く反応してしまう可能性があります。 |
スマホに依存している状態のときにみられる代表的な症状です。
コントロールの障害 | 自分の意思では使用時間を制限できず、「やめたい」と思ってもやめられない状態。 |
とらわれ | スマホでのネットやゲームが生活の中心となり、他の活動(勉強や仕事、人間関係など)への関心が低下する。 |
不安・焦燥感 | スマホが手元にない、あるいは使えない状況になると、イライラや不安、落ち着かない気持ちが生じる。 |
葛藤 | 「やりすぎかもしれない」「他にやるべきことがある」と自分の中で葛藤が生じたり、家族など周囲から注意されて言い争いになることがある。 |
気分修正 | 嫌な気分を紛らわしたり、ストレスから逃避したりするためにスマホを使うようになる。 |
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身体面 運動不足、体力低下、疲労感、目や首肩への影響 |
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食生活 不規則な食生活による栄養バランスの偏りなど |
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心理面 イライラ、自信の低下、落ち込み、不安 |
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睡眠 睡眠不足、昼夜逆転、寝坊、遅刻・欠席 |
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人間関係 親との対立、オンラインの人間関係を優先し友達付き合いが減る・なくなる |
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金銭問題 ネット・ゲームへの課金による浪費、多額の借金など |
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目への影響 長時間スマホを見続けることで、「眼精疲労(眼の疲れ)」や、「目の渇き(ドライアイ)」など目に影響を及ぼすことがあります。 |
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首や肩、手指への影響 スマホを長時間うつむいて操作することで、首に負担がかかってしまう状態の「ストレートネック」や肩こり、巻き肩、また手指の痛みや変形など筋肉や骨へ影響を及ぼす恐れがあります。 |
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脳への影響 スマホの長時間使用は、情報処理機能を低下させる可能性があり、集中力や判断力、意欲の低下につながることもあります。 |
そのほか頭痛、吐き気等の身体的影響がみられます。
スマホの長時間使用を“やめたくてもやめられない”場合は、ご家族だけで抱え込まず専門機関へ一度ご相談ください。
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思春期専門相談 |
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神戸市の依存症に関する相談先(本人・家族を対象とした相談員・医師による相談、自助グループ、回復施設等)を掲載しています。 |
神戸市ではスマートフォン長時間使用による健康リスクと、スマホとの関わり方のポイントについての研修動画を作成しています。
0:15スマホの保有率の現状
・ 1:23スマホを持つことのメリット・デメリット
・ 3:43スマホ長時間使用による健康障害~身体面~
・ 4:52スマホ長時間使用による健康障害~精神面(スマホ依存)~
・ 6:48スマホ依存の日常生活への影響
・ 9:03スマホ依存簡易チェック(SAS-SV)
・ 10:22まとめ
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