川西画がスケッチされた同じ年、1952(昭和27)年に神戸商船大学が設立されています。川西 英さんは、新しいものに敏感だったようで、百景でも、新しくできた施設を積極的に取り入れています。「川西 英プロフィール」にもあるように、『神戸百景』は、1952〜1953(昭和27〜28)年に制作したあと、1961(昭和36)年に、100景中35景が描き直されたり、差し替えられたりしています。撮影ポイントを調査するうえで、この1期と2期の間(ま)が、ものすごくキーポイントになりました。
- 東灘区深江南町5(撮影:2009/7/12)
川西画にある施設は、現存しません。神戸商船大学は、2003(平成15)年に神戸大学海事科学部となりました。川西画にあるポンド付近は埋め立てられ、現在はグラウンドになっています。また、進徳丸があった場所は、現在の総合学術交流棟あたりでしょうか。キャンパスは埋め立てにより、沖合に向けて展開しています。