最終更新日:2024年7月16日
ここから本文です。
兵庫運河は、明治32年に船で安全に荷物を運ぶために整備され、第2次世界大戦以降は、貯木場として使われていました。
参考リンク「兵庫運河の今昔物語」
しかし、近年その役割は変化しており、いきものを育み、豊かな自然に貢献する場に生まれ変わっています。
昔は底にヘドロ、水面には油が浮いていた兵庫運河ですが、下水処理や工場排水の規制とともに地域ぐるみの環境保全活動の成果もあり、水質が改善してきました。現在ではたくさんのいきものが住める環境になってきています。
最近、特に「ブルーカーボン」の取り組みが注目されています。
海草や海藻など海の植物は、光合成により海水中のCO2を吸収することで、炭素を水中に閉じ込めます。この閉じ込められた炭素を「ブルーカーボン」と呼び、新しい地球温暖化対策として、注目されています。
また、この一連の生態系を「ブルーカーボン生態系」と呼びます。ブルーカーボン生態系は「海のゆりかご」とも言われ、海草・海藻などが産卵場や稚魚の成育場となり、いきものたちを育んでいます。
ブルーカーボン生態系は、豊かな自然や生物多様性の実現に貢献することから、神戸市では「海と山が育むグローバル貢献都市」に向けて、ブルーカーボンの取り組みを様々な場所で進めています。
参考リンク「ブルーカーボンの取り組みについて」兵庫運河では、「ブルーカーボン生態系」を増やしていくために、地域が中心となって様々な取組みを行っています。
アマモという海草の種を、環境に優しい粘土に詰め、運河に蒔いています。
生きものが住みやすい干潟や砂浜を国や市が整備し、ここを中心に地域が主体となって、アマモの移植やアサリの養殖、いきものの生育調査、更には環境学習の場として使用しています。
漁協やNPO団体等の方が小学生に授業し、子供たちの環境への意識醸成を行っています。
兵庫運河で創出されたフ゛ルーカーホ゛ンが「Jフ゛ルークレシ゛ット」として西日本で初めて認証されました。