最終更新日:2025年7月9日
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筋痛性脳脊髄炎(Myalgic Encephalomyelitis:ME)は慢性疲労症候群(Chronic Fatigue Syndrome:CFS)とも呼ばれ、これまで健康に生活していた人が突然原因不明の激しい全身倦怠感に襲われ、それ以降強度の疲労感と共に、微熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、脱力感、思考力の障害、抑うつ症状などが長期にわたって続く病気で、現段階では治療法が確定していません。
ME/CFSは「強烈な全身倦怠感」が「回復せず」に「日常生活が著しく困難になる」疾患で、一般的な慢性疲労とは全く異なる状態です。
厚生労働省研究班の調査では、日本における人口の約0.1~0.3%(8~24万人)の患者さんがいるのではないかと言われていますが、正確なところはわかっていません。
ME/CFSは、症状に耐える苦しさだけでなく、周囲の人たちに「サボっている」と誤解されるつらさや、働けないことによる経済的な不安がストレスとなり、症状がさらに悪化している例も多くあります。
客観的な検査方法も確定しておらず、また診断を確定することが難しいため、何年も診断がつかずに悩み続ける方もいます。
これらの症状が6か月以上持続ないし再発を繰り返している場合は、ME/CFSが疑われます。この病気は治療法が未確立ではありますが、現在、その病因・病態の解明や診断、治療法の開発が進められているところで、専門医もいます。
あてはまる症状が多い場合は、早めに医療機関に相談しましょう。
筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群は、周囲の方からは病気による症状と受け止めがされにくく、誤解を生じさせる場合もあります。症状が重たく寝たきりに近い方、症状に苦しみながら学校や会社に通う方、症状の改善や悪化を繰り返す方など個人差がありますが、日常生活に影響があるため、患者さんにとっては大きな苦痛を伴います。
また、慢性疲労症候群という名称から、誤解や偏見を受けることもあり、正しい理解が求められています。
慢性疲労症候群だったと言われているナイチンゲールの誕生日にちなみ、毎年5月12日が世界啓発デーとされており、その一環として、世界各地の名所旧跡や代表的な建造物のブルーライトアップが行われています。
神戸市でも5月12日の筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)世界啓発デーにあわせ、啓発活動の一環として市内の著名建造物をブルーにライトアップします。
・ME/CFS世界啓発デーポスター(PDF:704KB)
・KOBEライトアップDAY
慢性疲労症候群の診断基準、最新の研究報告などに関する情報は下記をご覧ください。