第2回認定神戸歴史遺産

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5件を神戸歴史遺産として認定しました。
詳しい内容は認定概要書をご覧ください。
第2回神戸歴史遺産認定概要書(PDF:10,365KB)

6.旧住吉村吉田家関係資料

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住吉村を代表する豪商吉田家に関係する資料群です。吉田家は、住吉村の庄屋を務めるとともに製油・酒造・廻船などの事業を手掛けました。また、文庫「聆濤閣(れいとうかく)」に一級の文化財を収集し、武士や公家、学者等に広く公開しました。この資料からは、これらの知のネットワーク上の人物らと吉田家の交流が見てとれ、住吉歴史資料館において、研究と活用が進められています。

7.神戸布引おんたき茶屋

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布引滝は、神戸を代表する観光地として親しまれ、明治初期に近代公園として布引遊園地が整備されました。同時期に、外国人のリクリエーション登山にならい、茶屋が拠点となって、ハイキング文化が育ちました。まさに、神戸の、全国の山遊びの原点と言える場です。また、当時珍しかった擬岩擬木の擁壁など名勝地を愛でる自然享受のスタイルが継承されています。

8.関西ユダヤ教団・シナゴーグ

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シナゴーグとはユダヤ教の会堂を意味し、日本では神戸、東京などに存在します。このうち、関西ユダヤ教団・シナゴーグは日本で現存最古のシナゴーグです。北野地区には開港以来、外国人が多く居住したことから、特色ある宗教建築も現存しています。関西ユダヤ教団・シナゴーグは、北野地区そして神戸の多宗教、異文化交流の歴史を伝える建造物のひとつとして貴重です。

9.金星観測記念碑(金星測量標柱)

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明治7年(1874)12月9日、フランスによって、地球と太陽との距離を計測するために金星の太陽面通過の観測が行われました。これを記念して、現在でも金星台と呼ばれている観測地跡に建てられたのがこの記念碑です。開港後間もない神戸が国際的な天文観測の場所として選ばれ、歴史的な快挙が達成された場所であったことを物語る貴重な存在と言えます。令和4年(2022)3月には、横浜・長崎とともに日本天文遺産に認定されました。

10.旧雲禅寺伝来品及び豊浦地区数珠繰り資料

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江戸時代前期に創建され明治時代に廃寺となった雲禅寺の存在を明らかにし、西国三十三所信仰の様子や地域の歴史を伝える貴重な存在と言えます。また、厨子の銘文から、施主は地元と大坂在住者、仏像は京都で制作されたものであるという地域的広がりを読み取ることができます。さらに、明治政府による廃仏毀釈で廃棄されることなく、数珠繰り等を通して集落で信仰され続けた点が、廃仏毀釈の受容を考える上で興味深い資料と言えます。

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