最終更新日:2025年11月4日
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南面全景
木造2階建、設計者はイギリス人建築家Alex.N.ハンセルと推定されています。
寄棟造桟瓦葺で、屋根には化粧れんが積みの煙突をあげています。
南側のベランダは、1階がアーケード式(アーチを連ねた形)、2階がコロネード式(列柱式)で、2階ベランダ柱頭部にはアカンサスの葉をかたどった柱頭飾りが付いています。
外壁は、下見板張りオイルペイント塗り、ベイウインドウ(張り出し窓)、よろい戸とペジメント(切妻のこと)、蛇腹など、明治時代に建てられた神戸の異人館の特徴をよく伝えています。
内部は、玄関を入って中央部に階段を含む小ホールと廊下があって、左右に部屋がある中央廊下形式の間取りです。
1階は、応接室、居間、食堂など接客を兼ねた機能を持ち、2階は、寝室、化粧部屋、浴室などプライベートな生活の部屋となっています。

1階南西の食堂(JPG:37KB)

1階南東の応接室(JPG:51KB)
阪神・淡路大震災では、主屋の壁に剥落や亀裂が生じ、屋根や天井、床が破損しました。また、れんが積みの煙突は室内に落下しました。
復旧工事では、煙突の復原、1・2階の天井と床を補修・補足して組み直し、室内の壁、天井、外部のプラスター仕上げの壁を塗り直しました。
配膳室に落下した煙突は、震災の記憶を後世にとどめるため、前庭の隅に展示しています。
なお、前庭にある2本のガス灯は、明治7年頃旧外国人居留地に建てられていたもので、わが国でも非常に古い時期の街灯用ガス灯です。
木造2階建、寄棟造、桟瓦葺
1階:173.61平方メートル
2階:179.73平方メートル
地下室:5.42平方メートル
附属屋:29.18平方メートル
倉庫:9.64平方メートル
計:397.58平方メートル

神戸市中央区中山手通5年3月1日(相楽園内)
旧相楽園会館は、2018年12月から『THE SORAKUEN』として、リニューアルオープンしています。
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