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定例会見 2024年1月24日

最終更新日:2024年1月24日

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・令和6年能登半島地震 被災地への支援

会見資料はこちら(PDF:1,239KB)

令和6年能登半島地震 被災地への支援

司会:

 それでは、ただいまより1月2回目の市長定例会見を始めさせていただきます。

 市長、よろしくお願いいたします。

久元市長:

 よろしくお願いいたします。

 私からお話を申し上げたい案件は1件です。能登半島地震被災地への神戸市としての支援の状況と今後の方針につきまして、御説明申し上げたいと思います。

 対口支援ということで、神戸市は珠洲市に対して支援を行ってきております。リエゾンと言われている情報連絡員をこれまで8名、それから避難所運営支援22名など、それから避難所のごみ、生活ごみの収集運搬は32名など、これは関係機関との調整の下でこういう職員の派遣を行いつつ、その一方で、神戸市独自の支援といたしまして、これは珠洲市長からの要請、あるいは神戸市としてこういうことをやったらいいのではないかという提案をし、市長の了承の下に独自の支援も行っております。避難所の健康管理、保健師の職員6名、それから道路の復旧支援として8名、それから広報支援業務ですよね。市民の皆さんに被災の状況とか避難所の状況とか、あるいは珠洲市として行っている対応などをできるだけ正確かつ分かりやすく説明をする広報業務というのが大変重要で、これは神戸市も阪神・淡路の大震災のときに大変苦労して行ってきた分野ですが、この広報支援業務として4名を派遣しております。

 実は、広報とは別に、この珠洲市民の皆さんに、例えばこれから罹災証明の発行などが行われるわけですけれども、罹災証明の発行については、こういうところでこういうふうに行っているので手続をしてくださいというお知らせをする業務、広聴業務です。この広聴業務についても、これも今日でしたか、出発する予定にしておりましたけれども、大雪でこれが延期になっているということです。これも、大雪が一段落しましたら、広聴分野についても支援をしていきたいというふうに考えております。

 珠洲市以外の分野ですけれども、各被災市町、緊急消防援助隊、これまで159名の職員が派遣をされております。穴水町については、応急給水、水道施設、これから復旧支援に入っていきますが、あと下水道の調査など、あとは石川県の災害対策本部にも関西広域連合のリエゾン連絡員として4名が派遣されている。それから輪島市、これは門前町です。門前町は非常に大きな被害を受けておりますが、これは厚生労働省からの要請で、保健師などの職員が健康支援に入っていると。こういう形で、珠洲市以外の市町にも職員が派遣をされております。

 1月24日現在、珠洲市を含む被災市町に、これまで神戸市としては332名の職員を派遣しております。今後も、こういう職員の派遣を続けることになります。関係機関との調整、それから神戸市独自の判断による市職員の派遣を続けていきたいと考えております。

 もう1つ、神戸市は29年前の阪神・淡路大震災で中核的役割を担った職員が退職をして、しかし、まだまだこの被災地の支援をしたいと、そういう思いを持っている皆さんがおられます。そういうような方々にこの支援に参加していただけないかということを考えましょうということを1月7日の被災地支援本部でも決定をいたしました。

 早速、危機管理室が中心になりまして、この退職された方々と打合せをして、これから支援に乗り出していくということになりました。神戸市の退職された職員の方々の中で、退職したけれども、この被災地に対して支援を行ってもいいという意思を持っておられるOBの方々は大体3,000人ぐらいいらっしゃるのではないかと考えておりますが、その中でも、特に中核的な役割を果たそうというふうな方々が、神戸防災技術者の会(K-TEC)という組織をつくっています。

 このK-TECに登録をされている方は、土木、設備、建築、保健師あるいは事務職員もおりますけれども、これらの分野のOBの方々が151名会員になっておられます。このK-TECの方々が、これから息の長い支援をしていただこうというような方向でこの意見がまとまっておりまして、まず先遣隊といたしまして、先遣調査グループですね。先遣調査グループを派遣するということになりました。退職者6名、それから現役の職員2名、チームを組んでこれから出発していくということになります。1月30日に出発をいたしまして、取りあえず2月3日、この調査を行い、その調査結果に基づいて、K-TECの皆さんを中心としたOBの皆さんの派遣を予定しているところです。先遣調査グループは、この前の被災者支援本部にも出席していただきました、前消防局長の鍵本敦さんが調整役となって先遣調査グループとしての調査を行っていただきます。このOBの皆さんなんですけれども、完全にOBとしての活動をしていただくわけですけれども、円滑な活動をしていただく上ではやはり神戸市の職員としての身分があったほうがいいということで、神戸市としての身分を付与した上で活動に従事していただくということを予定しております。

 

 1月29日には第2回の本部員会議の開催を予定しております。第1回目の会議での方針に基づきまして、その後の現地の状況の情報を共有する。そして今後の支援の方針などをこの本部員会議で決定し、継続的な支援につなげていきたいと考えております。

 私からは以上です。

質疑応答(発表項目)

記者:

 改めてにはなるんですけれども、OBの方、阪神・淡路を経験されている方を派遣することのメリットといいますか、阪神・淡路と似ている部分もありますし、先日の報告会では経験が役に立たない部分もあったとおっしゃる方もいらっしゃいましたけれども、改めて、どういう経験を生かしていただきたいかというところをまずお伺いしてよろしいでしょうか。

久元市長:

 1つは、このK-TECの会議は、それぞれ技術職員あるいは保健師の職員をはじめ専門分野を持っていて、そしてこの専門分野をもって29年前の災害応急対策、そしてその後のまちの復旧・復興に当たっていただいた、まさに実際に災害応急対策と災害復旧・復興を担っていただいた経験をお持ちだということです。それは、その後、歳月が流れていますけれども、その経験はやはり生かしていただける分野が大きいのではないかというふうに思います。

 もう1つは、今の能登半島地震の被災地は1月1日に発生いたしまして、まだ応急対策の部分にあるわけですけれども、これから、当然のことながらフェーズがどんどん変化していきます。神戸市の退職をしたOBの皆さんは、神戸の地震がその後どういうふうにフェーズごとに変化をしていって、どういう課題が生まれ、どういう問題がそこで生じて、そしてどういう困難が待ち受けていたのか、それにどう対応したのかという御自身の経験をお持ちで、そういう今後どう推移するのかということについて、ある程度予見することができる能力をお持ちだということだと思うんですね。そういう方々がチームを組んで、そして現地での応援活動に入るということは、これはまた、震災を経験した神戸としての被災地支援の在り方としての強みではないかなというふうに思っておりまして、そういう強みを生かして、息の長い支援につなげていただきたいという思いです。

 そして実際、これはこれまでも、神戸市が東日本大震災でも行ってきたところですが、震災を経験していない若手の職員と、それからOBの皆さんを含む経験豊かな、経験のある職員とがチームを組んで被災地支援に汗を流すということが、今後のこの震災の記憶を次の世代に継承していくという意味でも、実際に被災地活動を経験しながら、そこから得られる知見などを蓄積して、そして次の世代の職員に伝えていくという意味もあるのではないかというふうに考えております。

記者:

 ありがとうございます。

 もう1点、活動の中で、神戸市職員としての身分を付与するということですけれども、どういう形でその身分を与えるのかというところと、そういう事例というのはあまり聞いたことがないような気もするんですが、珍しいのかどうかというのをお伺いできますでしょうか。

久元市長:

 任期を区切った形での特別職としての任命をする予定です。

 それから、こういう活動が珍しいかどうかというのは、正直分かりません。ただ、こういうOBの皆さんに参加していただくということについては、ほかの自治体では今のところあまり行われていないのではないかと思います。

記者:

 任期を区切った形での特別職での採用というのは、制度としてはもともとあるもので、それを転用するような形ということですか。

久元市長:

 地方公務員法上、一般職と特別職が分かれておりまして、特別職としての任用は可能です。

記者:

 この6人の方ですけど、皆さん男性なのかということと、あと、今、年齢は大体、例えば60代、70代とか、何歳ぐらいだということと、あと、29年前、阪神・淡路大震災のときに、6人の方は具体的にどこでどんな活動をしたかとか、そういうのとかが分かったら教えていただけますでしょうか。

久元市長:

 今、手元に資料はありますが、ここで全て読むのもいかがかと思いますので、危機管理室に取材していただければと思いますが、概括的に申し上げますと、6名全員は男性です。それから60代が5名、80代が1名です。80代の方は神戸防災技術者の会というところに所属をしておられて、80代ですから高齢と言えるかと思うんですけれども、大変元気に、非常に問題意識を持って活動していただいております。鍵本さんをはじめ、この6名の方が当時どういう活動をされたのかというのは、私の手元には資料はありますが、これは危機管理室にお問合せいただいたほうが正確かと思います。

記者:

 1点、退職者6人、現状、1月30日から2月3日までは、その6人でやるということですけど、K-TECに150人会員がいて、OBには3,000人ぐらいやりたい人がいるのではというお話があったと思いますが、今後、規模としては、どのくらいの規模でOBの職員を派遣したりだとかというのを考えていますか。

久元市長:

 実際に行くのは、OBの6名だけではなくて、現役の職員2名とチームを組んで、8名で行きます。今後、どういう規模でどういうふうに支援するのかというのは、そのために調査に行くわけですから、その調査を踏まえながら検討するということになります。

記者:

 ありがとうございます。

 あと、確認なんですが、この6人というのは、鍵本さんが調整役というのは、どういうふうに選んだのでしょうか。

久元市長:

 それは、危機管理室のほうからK-TECの皆さんと相談をして、そして、いろいろと議論、いろいろと相談をして、この6名の方に取りあえず行っていただくことになったわけです。

記者:

 今回派遣される方がK-TECの会員を中心にということなんですけど、6人全員がK-TECというわけではないということですかね。

久元市長:

 全員がK-TECではないんですね。

記者:

 そうじゃない方もいらっしゃる。そうじゃない方というのは、このK-TECという流れじゃなくて、どういう経緯で今回支援に行かれるかというのがもし分かれば。

職員:

 K-TEC以外の方につきましては、私どものほうからお声がけをしたという形になります。

記者:

 ありがとうございます。

 あと、先ほど、退職された方の中で被災地支援に関わりたいという意思がある方が3,000人ぐらいいるんじゃないかというのは、これは何かアンケートとかをされたということでしょうか。

久元市長:

 職員震災バンクという登録制度があります。これは、29年前の震災を経験した職員で、2002年、震災後、実際に、その後、被災地支援活動などを行った職員の方を対象に登録をしたのがこの職員震災バンクなんですね。このメンバーが現在、去年の時点ですけれども3,487人ぐらいいらっしゃいますので、この3,000人あまりの方は、行っていただけるかどうかというのは個々に聞いてみないと分かりませんが、被災地支援をするという、そういうお気持ちを持っておられるのではないかというふうに考えておりますので、先ほど3,000人強というお話をしたわけです。

記者:

 ありがとうございます。

 そうすると、K-TECの方を中心に、震災職員バンクの方とかも必要に応じてお声がけして、その人員として加わっていただくことも今後あり得るということですかね。

久元市長:

 そうです。

記者:

 先ほど、息の長い支援をと市長おっしゃっていましたけど、先週、派遣された職員の方からの報告会とかもありまして、そういった報告を受けたり、あと報道で見聞きされている範囲で、市長としては、今後どのぐらい、数か月なのかそれとも年単位なのかとか、まだ先遣調査はこれからだと思いますが、市長としてはどのぐらい続けていかなければいけないものと思っていらっしゃるんですか。

久元市長:

 被災者支援本部では、当面1年というふうに決定しておりますので、最低1年間は支援を継続したいと思っています。

質疑応答(発表項目以外)

記者:

 すみません。ルミナリエが先日から始まりまして、私も帰り道にちょっと見たりして帰っているんですけど、かつてのように長い行列ができて、なかなか進まないみたいな状態じゃなくて、外から見ることもできるし、東遊園地に関してはそういうふうに見ているんですけども、始まってみて、ざっくりとですけど、どのように見られていますか、現状を。

久元市長:

 ルミナリエの風景が変わったと思いますね。柵を作って、そこの中を歩いていただけて、特定の旧居留地のエリアがものすごく混雑をしていたという風景から、SMBCの前、それからメリケンパーク、東遊園地というふうに大きく3つの会場をつくって、そこの間を相互に歩いて、見て楽しむ風景というのができてきたということだと思います。実際に私も昨日行ってみましたけれども、割合にゆったりと楽しんでいただけるのではないかと。その一方でメリケンパークの会場は時間帯を4つに区分して入っていただくことになっているんですけれども、その場合は行列ができていて、かなり多くの方に来ていただいているという印象を持ちました。ただ、行列ができていても、大体10分か15分ぐらいで、もし、正確でなかったら訂正してもらいたいと思いますが、[A1] スムーズに入場することができています。現時点では、もちろん、前のやり方でのルミナリエのときよりは入場人員は減少していますけれども、順調に来場していただいて、光の芸術を楽しんでいただいているのではないかというふうに感じています。

記者:

 ちょっと話題は替わりまして、ライフパートナー制度について伺います。恐らく明日で始めてから1か月だと思うんですが、現状、申請の進捗というか、申請された方がいるのかということを伺いたいんですけれども。

久元市長:

 申請されている方はいらっしゃっています。ちょっと正確に何人ぐらいいらっしゃるのかということは、もし関係職員がいれば答えてもらいたいと思いますが、いなければ、後ほど福祉局のほうにただしていただければと思います。

記者:

 複数組いる?

久元市長:

 そうです。

記者:

 なるほど。市長の受け止めとしては、この制度で結構、申請しづらいという意見も多分あるんだとは思うんですけれども、アウティングにつながったりだとか。この制度によって、いま一度どういう市を目指していきたいとかという思いはありますか。

久元市長:

 申請がしづらいとは思っておりませんで、スムーズにお越しいただいて、手続ができているというふうに思っています。やはり、この制度の導入によって、性的指向などに関わりなく行政サービスが適正に受けられるような、そういうような神戸になっていくことができればというふうに考えております。

記者:

 分かりました。

 すみません、あと1点、ルミナリエに関してなんですけれども、1.17のつどいの会場で、つどいの実行委員会が当日に点灯してほしいという要望を恐らく市長のほうに伝えていたのかと思うんですけれども、そのあたり、点灯しなかった理由というか、その要望をどういうふうに受け止めているのかというのをお伺いできますか。

久元市長:

 一言で言うと間に合わなかったということです。手続が間に合わなかったということで、これは、来年もそういうような御要望があるのであれば検討していきたいと思います。

記者:

 能登半島地震の支援の関係で、市営住宅のほうで被災者の方を受け入れるという制度を神戸市でもされていたかと思うんですけれども、こちらは今、利用状況とかはいかがでしょうか。

久元市長:

 市営住宅については申込みを受け付けておりまして、当面50戸程度の市営住宅を提供するということで、あと、照明器具、カーテン、コンロ、寝具セット、エアコンの5点を提供するという準備を整えております。昨日時点で10件の問合せがありまして、2世帯4名の方が入居しておられます。

記者:

 既に入居済みということですかね。

久元市長:

 そうです。

記者:

 これは、今の申込み状況ですとかを受けて、結構現地のほうでは、石川県内でもなかなか2次避難、数十キロ先でもためらうという方は結構多いかなと思うんですけれども、何かこういう神戸市みたいな遠方で受け入れるということ、何かこれから例えばもっとニーズが出てくるんじゃないかとか、そのあたり、現状ではどのように受け止めていらっしゃいますか。

久元市長:

 避難については、これまでも阪神・淡路の状況、それから東日本の状況、それ以外の被災地の状況で、中で実際に被災された方々の思い、それから地元の自治体の思いというのは様々です。非常に葛藤があると。被災自治体のほうも、安全なところで取りあえず時間を過ごしていただきたいと思う反面、その避難の期間が長期化をすれば、ふるさとを離れる方が増えるのではないかということを心配する向きというのは特に東日本大震災のときにはありましたし、東日本大震災から、特に原発の、福島第一原発の被災地から避難された方は相当長期間になるわけで、やはり帰還を望む自治体と、新しいところで生活を考えておられる方との間の思いというのは様々だと思うんですね。

 今、少なくとも現時点で言えることは、当然のことながら、被災された自治体はこれから仮設住宅の建設を始め、できるだけ地元で避難をしてほしいと。それから、石川県もできるだけ県内で提供したいという思いもありますが、しかし、それだけではなかなか対応できないという部分と、やはり現時点で石川県も非常に大きな被害を全体として受けていますから、やはりここは石川県以外のほかの地域がしっかり支えて用意をするということが大事だと思うんですね。あとは、そういうふうな多様な避難の受皿というものを地元も含めて、あるいはそれ以外のところも含めて、そこを被災者の方々が、家族構成だとか、あるいは、例えば子供さんの受験の準備だとか、いろんなことを考えて選択していただくということ、あるいは親戚がいらっしゃるか、いらっしゃらないかとか、非常に親しい友達がいらっしゃるかとか、そんなことを勘案して選んでいただける、そういう受皿を、できるだけ多種多様な受皿を用意するということが大事ではないかと思いますし、神戸市もそういう観点からこういう準備をしているというふうに思っています。

記者:

 マンション法が20年ぶりに改正されるんじゃないかというような、成立すればですけれども、話が出ていまして、老いるタワマンに備えるというような指摘だと思うんですが、あれが仮に成立した場合に、タワーマンションというところへの考え方、まちづくりへの影響であるとか、どのように変化するか、あれば教えてください。

久元市長:

 ほとんど役に立たないと思いますね。建替え決議の要件を多少緩和したところで、本当にコンセンサスが得られるのかどうかというのは疑問です。改正自体に水を差すつもりはありませんが、タワマンのような大きなマンションが、区分所有者の間で合意形成するというのは困難を伴うという状況は変わらないのではないかと思います。

記者:

 参加者からの過半数であるとか、そういったところが変わったとしても、基本的にタワーマンションの問題点というところは変わらないということでしょうか。

久元市長:

 変わらないと思います。

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