
株式会社メディカロイド 開発部係長 T.K さん(34歳・写真左) 広島県出身。「最先端の分野でロボット開発をしたい」と、この仕事に惹かれて、神戸市へ。2018年に入社。本社にて勤務しています。休日は、兵庫県内の海で釣りをすることも。
開発部係長 U.T さん(36歳・写真右) 鳥取県出身。ロボット設計の技術者として、国産第1号の製品開発に高い可能性を感じて2018年に入社。明石にて勤務しています。平日は仕事に打ち込むことが多い分、休日は家族との時間を大切にしています。
どんな会社ですか?
国産第1号の手術支援ロボット「hinotori™ 」を開発した株式会社メディカロイド。「みんなが安心して暮らせる高齢化社会をサポートする」というミッションを掲げています。ロボット技術を有する川崎重工業株式会社と医療のネットワーク豊富なシスメックス株式会社(本社神戸市)が共同出資して、2013年に誕生しました。
2015年から開発を行ってきたhinotori™ 。命と向き合う医療従事者をサポートしたいという思いから、医師免許を持つ漫画家・手塚治虫さんの「火の鳥」にちなんで命名されました。

hinotori™ は、患者に手術を行う「オペレーションユニット」(右)、執刀医がロボットの動きを制御する「サージョンコックピット」(左)からなる。©手塚プロダクション
手術支援ロボットは、2000年代に入り、主にガン治療の現場で使用されるようになりました。病巣を摘出する際、メスによる開腹手術が不要なため、患者への負担が少なく、早期退院を可能としました。また病床を有効活用できるため、病院経営の面からも注目されています。日本でもすでに350台以上が導入されていますが、1999年にアメリカで誕生した「ダヴィンチ」が市場を独占しています。
hinotori™ は5年の年月をかけて、2020年9月に製品化を果たしました。今後は、量産化に向けた製品開発と国内外の医療現場への導入に取り組んでいくところ。2030年の目標は、売上1,000億円!
国産第1号の製品で、これまでにない世界をつくる。そのポテンシャルに惹かれて、日本各地から技術者、営業職、マーケター、人事担当者といった各分野のスペシャリスト180名が神戸へと集いました。あなたも一緒に、これまでにない世界をつくっていきませんか?
どんな仕事ですか?

T.Kさん:私が手に持っているのが、hinotori™ の鉗子(かんし)です。このパーツが患者さんの体内へ直接入り、ガンの病巣を摘出していきます。製品化にあたり、入社した2018年7月時点のモデルからフルチェンジを行いました。
課題となったのは、「耐久性」です。製品としては、10回の手術に耐えられる必要がありました。10名ほどのチームで、「仮説を立てる→図面を設計する→工場にて試作機を製造してもらう→耐久試験の実施」を繰り返しました。2020年の製品化というタイムリミットがある中での製品化でした。
(マニアックな話になりますが、もっとも苦労したのは「ワイヤー駆動」という点です。私が前職で手がけてきたロボット開発とは、そもそもの設計が異なる未知の領域でした)

U.Tさん:私は、執刀医がロボットを操作する「サージョンコックピット」を開発しました。手術は、数時間にも及びます。手術中の疲労を最小限にし、ストレスなく繊細な指先の動きを目指しました。試作機を用いて、医師の方々にテストを行っていただきました。すると、「操作用のペダルの大きさ・配置」から「内視鏡の映像を映し出す3Dビューアの切替方法」まで、様々なフィードバックがありました。感覚によるところも大きく、10名の医師に聞けば10通りの答えが返ってきます。そうした中で、いかに最適解を見つけていくのか。試作を重ねて、製品化が実現しました。
会社の雰囲気は、どんな感じ?

T.Kさん:hinotori™ の開発は2015年から始まりました。そのため、現在働く社員の多くはそれ以降の入社という「新しい組織」です。メディカロイドが描く未来にワクワクして入社する人が多いのか、部署を問わず明るい雰囲気の人が多いですね。慣習的な上下関係がなく、社員間の関係はフラット。そのおかげで、お互いに仕事の相談もしやすいです。ちなみに、社員の多くが医療分野は未経験。私も、入社してから知識を身につけましたよ。
どんな時にやりがいを感じましたか?

U.Tさん:メディカロイドへ入社した理由は「技術者として、もう一歩難しい領域でチャレンジしたい」と思ったからです。僕は大学で電子工学を学んで以来、ロボット設計の技術者として仕事をしてきました。しかし、今までの経験を総動員しても、開発にはどうしても「わからない」ところが出てきます。開発部や工場の皆さんと協力しながら製品化を実現した時は、本当にうれしいです。
T.Kさん:必要に応じて残業もあります。未知の領域における開発を行う上では、どうしても予測しきれない事態も発生します。タイムリミットが近づく中、「今日はホテルを予約して、チームでプロジェクトをやりとげよう」という日もまれにあります。今後は定時退社に向けた取組みも必要となっていきますが、私自身に「やらされている」感覚はないんです。「やりたいことに惜しみなく取組めている」という感覚ですね。
どんな人が合っていますか?
U.Tさん:メカトロニクス(機械工学、電気・電子工学、情報工学)の基本的な知識があり、明るい人です。2021年4月には、新卒の社員が入社します。研修については、川崎重工業の新入社員と合同で行う予定です。
また、実務は勉強や研修通りに進まないことの連続です。どんどん聞いてくれたら、どんどん教えていきます。「壁にぶつかってなんぼ」という気持ちを持ちつつ、くじけることなく、何度でも挑戦してください。
T.Kさん:これまで話してきたように、僕たち先輩社員にとっても、未知の領域の連続です。「今何をするべきだろう」「誰に聞いたら良いだろう」。想像を働かせながら、行動しつづけてください。これまでにないものを、一緒につくっていきましょう!
うちの会社のここがいい!
- 国産第1号の医療支援ロボット開発に携わることができる
- 人間関係がフラットなチームで、お互いを尊敬し高め合える職場
- 職場が明るく相談しやすい!
- 医師から手術現場の課題を肌で感じることができる
とある1日
8:30 | ポートライナーに乗って出社します。 |
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10:00 | 新開発する鉗子の仕様を部内で打ち合わせ。 |
12:00 | 昼休憩です。 |
13:00 | 量産化に向けた鉗子のコストダウンを実現する図面作成。 |
15:00 | 鉗子の実験を行います。 |
19:00 | 実験結果をまとめます。 |
20:30 | 退社します。 |
8:45 | 明石へ出社します。 |
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10:00 | サージョンコックピットの機能アップデートについて、部内で打ち合わせ。 |
12:00 | 昼休憩です。 |
13:00 | 午前の打ち合わせ内容の実装方法を検討。 |
18:00 | 機能実装のための図面作成を部内で依頼。 |
19:00 | 退社します。 |
※毎週水曜日はノー残業デー。18時には退社します。(早く帰れる日は家族サービスしています。)
※インタビュー内容は、2021年取材当時のものです。
- 株式会社メディカロイド
- http://www.medicaroid.com/top.html
- 業種
- 医療機器メーカー
- 事業内容
- 医療用ロボットのマーケティング、開発、設計、製造、販売、アフターサービス
- 本社住所
- 〒650-0047 神戸市中央区港島南町1-6-5
- 従業員数
- 149名(2022年4月現在)※出向社員含む
- 年間休日日数
- 125日
- 平均有給休暇取得日数
- 13.6日
- 社内各種制度
(教育、休暇等制度) -
就業:フレックス制度、テレワーク制度、勤務間インターバルの導入
休暇:失効済み年次有給休暇積立制度、ドナー休暇等福利
厚生:人間ドックの受診制度、インフルエンザワクチン接種補助制度 - 採用選考の流れ
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会社説明会→エントリー→適性試験→一次面接→最終面接→内定 / 内々定
※選考プロセスは変更となる可能性があります。