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最終更新日:2023年4月3日
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猛暑の夏が過ぎ、気候の良い季節となり、行楽シーズンに入っています。
今回はそんな行楽シーズンを迎え、10月下旬に六甲山中で実施した秋山山岳訓練について紹介します。
訓練は2項目実施しました。スマートフォンのGPS機能や位置情報アプリなどを使用せず、等高線の記してある地図だけを頼りにして、登山道は歩かずに設定された目的地を目指す訓練。山岳救助資機材を使用しての基本訓練及び実際の山岳救助現場を想定した訓練の2項目です。
目的地を目指す訓練では、地図を正確に読み解き、急斜面等を登っていくという、冷静な読図力と体力が必要な訓練でした。実際の山岳救助現場を想定した訓練では、災害現場でも起こりうる注意点や課題を隊員同士で再度確認することができ有意義な訓練が実施できました。今回の訓練で得た経験や知識を災害現場において活かしていくとともに、今後も継続して日々の訓練に励んでいきます。
最後に、気候の良い季節もあとわずかになり、冬がやってきます。みなさまご存じのとおり、日没時間が早くなってきています。無理な登山計画は立てず登山を楽しんでください!!
今回は航空救助隊員について紹介します。
兵庫県消防防災航空隊・神戸市消防局航空機動隊には11名の航空救助隊員が勤務しています。神戸市消防局の救助隊員から4名、兵庫県下消防本部の救助隊員から7名(うち4名が救命士)が派遣されています。
救助隊員の任期は神戸市の職員は不定期ですが、県下派遣の職員は3年となっています。現在派遣されている救助隊員は、今年3月に帰任する淡路広域消防事務組合消防本部、高砂市消防本部、西はりま消防組合から派遣の3人と、宝塚市消防本部、赤穂市消防本部、姫路市消防局、尼崎市消防局の各本部から1名ずつ派遣されています。
今年4月からは、丹波篠山市消防本部、小野市消防本部、北はりま消防本部から合計3名が派遣されます。(県下派遣隊員合計7名のうち救急救命士は合計5名)
消防防災ヘリコプターの任務は専門的な技術を必要とし、危険を伴うため航空隊に派遣されてすぐに現場に出動することはできません。そのため、4月から派遣予定の3名の隊員に対し、3月初旬から2週間、事前の教育訓練を実施しています。
2月12日、13日の二日間、氷ノ山において、毎年恒例の冬山救助研修会を実施しました。
今年も専門家2名を招き指導を仰ぎました。
この研修は、雪山での活動に必要な知識・技術を習得することを目的としており、内容は、つぼ足歩行(器具を着けない歩行)やわかん歩行など雪上の歩行方法、雪上での要救助者救出訓練、ビバーク(緊急的野営)訓練、雪崩回避のための雪質チェックの方法、雪崩等による埋没者捜索訓練など、基本から応用まで充実したものとなっています。
我々航空隊の山岳救助活動において、ヘリコプターによる隊員投入後、機体トラブルや急な天候悪化、日没等により現場に隊員が残置される(取り残される)ことがあり、最悪の場合、隊員及び要救助者が一晩山で過ごすことになります。冬季においては、天候の変化が激しいため、そのおそれが最も高くなります。
この研修を受けることにより、自分自身はもとより、要救助者の命を守る事に繋がるため、講師と活発な意見交換をしながら、全員が真摯に取り組み、大変有意義なものとなりました。今後もこの研修で得た知識・技術にさらに磨きを掛け、安全・確実・迅速な現場活動ができるよう万全を期して参ります。
最後に、この研修により冬山の魅力にも気づかされました。登山やバックカントリースキーなど、冬山を楽しまれる方はたくさんいらっしゃるかと思います。その際は、ビバークの可能性も考慮し、ビバークテントや行動食、暖を取るための器具など、万全の体制で冬山を楽しんでください。
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
「震災から25年、市民とともにめざす、安全で安心なまちこうべ」をテーマに令和2年1月5日、新春恒例であります神戸市消防局の出初式が、メリケンパークにて開催されました。
会場には多くの市民の方が来場されており、我々航空隊もヘリコプターによる救出救助訓練及び編隊飛行訓練を披露するため参加しました。
地上では、会場に展示ブースを設営し、航空隊の活動を紹介する映像やパネル展示、使用資機材の展示などを行い、航空隊の活動を多くの方に知っていただきました。
昨年も様々な災害がありましたが、令和2年も安全運航・安全活動を第一にあらゆる災害に立ち向かい、兵庫県消防防災航空隊・神戸市消防局航空機動隊、共にONE TEAMで活動を行っていきたいと思います。