骨髄バンク

最終更新日:2023年9月28日

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白血病や再生不良性貧血などの病気は、骨髄移植や末梢血管細胞移植という治療法で治すことができるようになりました。この治療法には提供者(ドナー)がどうしても必要ですが、まだまだ不足しているため、移植を受けられない患者さんがいます。

日本では毎年新たに約1万人の方が、白血病などの血液疾患を発症しています。そのうちの骨髄バンクを介する移植を必要とする患者さんは、毎年2,000人以上です。

日本の骨髄提供者の登録者数は、約54万人(令和4年8月末現在)であり、骨髄バンクに登録している患者さん(国内)のうち、実際移植を受けることができる方は約6割です。

骨髄・末梢血幹細胞移植とは

骨髄は血液を作る工場で、なかには骨髄液がつまっています。骨髄に異常がおきると、白血病や再生不良性貧血などの血液の病気になります。骨髄・末梢血幹細胞移植は、こうした病気を治す治療法です。

骨髄・末梢血幹細胞提供者になれる方

  • 骨髄・末梢血幹細胞の提供の内容を十分に理解し、家族の同意を得ている方
  • 年齢が20歳以上、55歳以下(登録は18歳以上、54歳以下)の健康な方
  • 体重が男性45kg以上、女性40kg以上の方

骨髄・末梢血幹細胞提供の方法

登録

まず提供希望者の腕から採血してHLA型(白血球の型)を調べ、そのデータを登録します。

確認

患者さんとHLA型が適合した場合、コーディネーターが骨髄及び末梢血幹細胞提供について説明を行い、医師から医学的な説明と問診を受けます。また、骨髄・末梢血幹細胞の提供のうち、承諾しない方法があるか確認します。

検査

提供の意思がある場合は、健康状態を確認するための採血をします。

同意

提供に同意してサイン。こうして採取、移植の日程が決まります。

健康診断

骨髄・末梢血幹細胞提供の約1か月前に、採取病院(日本骨髄バンクが認定した病院)で医師による詳しい健康診断が行われ、安全な採取に備えます。事前にドナー手帳が配られます。

提供

〈骨髄提供の場合〉
提供後の貧血を軽減するため、血液を骨髄提供日の1~3週間前に採血します。
提供には通常は3泊4日入院することになります。手術室で提供者の腰から、注射器で骨髄液を吸引します。骨髄採取は全身麻酔下で行われます。

〈末梢血幹細胞提供の場合〉
白血球を増やす薬(G-CSF)を3~4日間注射し、通常1~2日の入院をします。
末梢血中の造血幹細胞が増えたところで、専用の機器を使い、提供者の腕または足から、血液中の造血幹細胞だけ取り出し、残りの血液を元に戻します。

移植

採取された造血幹細胞は直ちに患者さんの待つ病院に運ばれ移植されます。

  • 骨髄移植は脊髄の移植ではありません
  • 骨髄・末梢血幹細胞の提供の安全性に差はありません
  • 骨髄移植は死後の臓器移植ではありません
  • 骨髄提供で健康を害することは通常ありません

登録申し込み、問い合わせ先

骨髄等を提供しやすい職場環境づくりのお願い

ドナー登録者は全国で53万人、移植を待つ患者さんの約96%に適合するドナーが見つかる状況です。

しかし、骨髄等を提供するには計10日程度、病院に通院・入院する必要があり、
健康状態や仕事を休むことへの気兼ねなどから、骨髄提供に至らないケースも多く見られます。
そのため、移植を受けられるのは登録患者の6割程度にとどまっています。

骨髄移植を必要とする患者さんをひとりでも多く救うために、
ドナー登録の促進や骨髄提供しやすい職場環境づくりにご理解とご協力をお願いします。

兵庫県による「勤労者の骨髄ドナー確保等活動支援金」について

兵庫県では、骨髄ドナー登録のPRやドナーが骨髄提供しやすい職場環境づくりに取り組む企業・団体に支援金を交付する制度を実施しています。
制度の詳細は、兵庫県ホームページ(外部リンク)をご確認ください。

財政援助をして下さる方に

骨髄バンクの運営には多額の資金が必要です。公的な補助金も受けていますが,まだ十分ではありません。運営資金の多くは,患者さんの負担金と善意の方々の寄付金によって支えられています。

移植を待っている患者さんのために、ご協力をお願いします。

毎年継続的にご支援いただく賛助会員制度もありますので、こちらもよろしくお願いいたします。

お問い合わせ先

健康局保健所保健課