KOBEくらしのレポート2023年5月号【デジタル版】

最終更新日:2023年5月8日

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地域の皆さんが見聞きした悪質商法などの消費者トラブル情報をまとめています。
友人・知人・ご家族への注意の呼びかけなどにも、ぜひ活用してください。

メールで相談にのるだけでホントに稼げる?副業・アルバイトのトラブルに注意!

スマホの普及や新型コロナウイルス感染症の拡大で、インターネットを利用する人が増えています。その影響からか、インターネットでの副業やアルバイトに関するトラブルの相談が数多く寄せられています。
 

【事例】

インターネットで副業を検索し、他人の相談にのると収入が得られるというサイトを見つけたので登録した。登録料、システム料、安全保証サービス料など次々と費用を請求され、カード決済で2万円、銀行振り込みで8万円を支払った。何度も色々な名目で請求が続くので不審に思いネットで調べたが詐欺サイトかもしれない。登録の際に免許証の写真やカード番号、携帯電話番号を送ったがどうしたらよいだろうか。

00 インターネットで「副業」や「在宅ワーク」と検索して表示されるサイトの中には「相談にのるだけで報酬がもらえる」などとうたって手続き費用等として高額なお金を請求する悪質なサイトが紛れています。登録時は無料であっても、登録後にメッセージの送受信のためのポイント購入が必要であったり、報酬を受け取るための手続き費用が必要であったりと様々な名目で高額な費用を請求され、支払いを続けても一向に報酬を受け取ることができずトラブルになっています。一度料金を支払ってしまうと取り戻すことは非常に困難です。

アドバイス

  • 「メールで相談にのるだけ」「だれでも簡単に稼げる」などの言葉をうのみにしない。
  • 安易に副業サイトに登録しない。個人情報を送らない。
  • 「お金を受け取るために必要」など支払を促すようなメッセージが届いたら詐欺。絶対に支払わない。
  • トラブルになったときは、やり取りの内容を保存し契約に至った経緯を書面にして消費生活センターに相談する。

デジタル遺品リストを作りましょう

【事例】

亡くなった父が契約していた「オンライン動画サービス」の利用料が引き落とされ続けていることがわかった。解約したいがIDやパスワードがわからない。他にも何か契約していないか不安だ。


アドバイス

デジタル遺品(デジタル環境を通してしか実態がつかめない遺品)について、遺族からIDやパスワードがわからず定期購入や月額制のサービスをスムーズに解約できない、ロックが解除できず端末内の電子マネーやネット取引の状況が把握できないなどの相談が寄せられています。遺族が契約のことを知らずにスマホを解約してしまい、一切の手続きができなくなったという例もあります。

自分のためにも、家族のためにも、スマホのロック解除方法や、退会が必要なサイトの契約内容、IDやパスワードなどについてノート(紙)に記し、家族に伝える方法も考えておきましょう。あまり利用していないサービスは徐々に整理(解約)していくこともお勧めします。

 サポート詐欺に注意!~遠隔操作で高額送金被害に~

サポート詐欺とは?
パソコンでインターネットを使用中に突然「ウイルスに感染している」などの偽の警告画面や警告音が出て不安をあおられます。驚いて画面に表示されている連絡先に電話をかけると、セキュリティソフトを装って遠隔操作ソフトなどのインストールへ誘導されたり、有料のサポート契約を迫られたりして、サポートの名目で金銭を騙し取られる詐欺の手口です。

アドバイス

  • 突然警告音が鳴ったり警告画面が表示されたりしたら、「偽物ではないか!」と疑う。
  • セキュリティ警告が表示されたら、ブラウザを終了させる。
  • ブラウザを終了できない場合は、ブラウザを強制的に閉じるかパソコンを再起動させる。
  • 警告画面に表示されている連絡先には絶対に電話をしない。
  • 警告画面で指示されるセキュリティソフトは絶対にインストールしない。インストールしてしまった場合はすぐにアンインストールする。

「警告画面が消えない」「セキュリティソフトをインストールしてしまった」などの対処方法については、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「情報セキュリティ安心相談窓口」に相談しましょう。

(独)情報処理推進機構 情報セキュリティ安心相談窓口

電 話:03-5978-7509 (土日祝・年末年始を除く)

受付時間:10時00分~12時00分、13時30分~17時00分

訪問販売・電話勧誘販売~契約書をしっかり確認しましょう~

【事例】

  1. 事業者が訪問してきて「近所で工事をしているので、ついでに無料で排水管を点検します」というので点検を快諾した。点検の結果、排水桝にヒビが入っており、このまま放っておくと大変なことになると言われたので気が動転して、その場で排水桝の補修工事の契約をしてしまった。
  2. 電話がかかってきて、「海産物を買わないか」と言われ、断りきれず商品が送られてきた。

アドバイス

訪問販売や電話勧誘では、特に消費者と事業者間の情報量や交渉力の格差によるトラブルが発生することが多いです。事業者の突然の訪問でよく考えずに慌てて契約してしまったり、電話で勧誘され、断り切れずに契約してしまったりした場合、契約書面を受け取った日から8日間は「クーリング・オフ」をすることができます。契約書面が交付されていない場合は、取引先の事業者に交付を求めましょう。

契約書面が交付されたら、内容をよく確認し、契約内容に疑問を感じたときや納得できないときはクーリング・オフ期間内に消費生活センターに相談してください。

神戸市消費生活センターに相談する時は?

01
Q.誰でも相談できるの?

神戸市に在住の市民が対象です。事業者や個人事業主からの相談は受け付けしていません。

Q.相談は契約者本人でないとダメなの?
できるだけご本人が相談してください。本人が相談できない場合は本人が同席して、家族等が相談してください。

Q.どんなことでも相談できるの?
消費者と事業者の契約に関するトラブルの相談が対象です。
 ※以下の相談には対応できません。
 ・価格の妥当性や事業者の信頼性
 ・相隣問題や個人間のトラブル
 ・事業者に対する損害賠償や慰謝料

Q.費用はかかるの?
相談は無料です。
 通信費用は負担してください。

Q.相談する時に必要なものは?
契約書や申込画面のコピーなど契約の日時やいきさつがわかるものを用意してください。

「当選しました」メールに注意!

【あんしんすこやかセンターからの情報】

携帯電話に3億円当たったという通知が届いた。警察に相談したら、詐欺なので返事しないようにと言われたが、再度同じような通知が届き電話番号を登録してしまった。その後、プリペイド型電子マネーの購入を指示する内容のメールが届いたため指示された通りにコンビニで購入し、裏面に記載された管理番号の写真を撮って送ってしまった。

3億円当選したはずがお金をだまし取られることに・・・
「おめでとうございます!○○が当選しました」「景品が当たりました」「あなただけが選ばれました」などといってメールやショートメッセージで当選通知を送り、当選金やプレゼントを受け取るための手続き費用といって送金させたり、個人情報を盗んだりする詐欺の手口です。

アドバイス

  • 「当選しました」など心当たりのないメールやショートメッセージ(SMS)は無視。開かずすぐに削除する。
  • メールやSMSに記載されているURLにはアクセスしない。
  • プリペイド型電子マネーの購入を求められたり、銀行口座情報やクレジットカード情報を聞かれたりしたら詐欺。絶対に購入しない・連絡しない。
  • ゲームに挑戦させてあたかも当選したかのように見せかける手口には乗らない。
5月は消費者月間です!
デジタルで快適、消費生活術
~デジタル社会の進展と消費者のくらし~
 

原稿作成:消費生活マスター
情報提供:くらしのパートナー、あんしんすこやかセンター

お問い合わせ先

地域協働局消費生活センター