産業廃棄物とは

最終更新日:2024年9月17日

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産業廃棄物とは

産業廃棄物とは、工業、建設業、製造業、サービス業など全ての事業活動に伴って生じた廃棄物のうち,下記に掲げる20種類のもの、並びに輸入された廃棄物のうち航行廃棄物及び携帯廃棄物を除いたものです。これら以外のものは一般廃棄物です。

  • 「航行廃棄物」とは、船舶及び航空機の航行に伴い生ずる廃棄物のうち、船舶内にある船員その他の者及び航空機内にある航空機乗組員その他の者の日常生活に伴って生じたごみ、し尿その他の廃棄物をいいます。
  • 「携帯廃棄物」とは、本邦に入国する者が携帯する廃棄物のうち、入国する者の外国における日常生活に伴って生じたごみその他の廃棄物であって、当該入国者が携帯するものをいいます。

産業廃棄物の種類

下記に掲げる20種類のもの。紙くず、木くず、繊維くず、動植物性残さ、動物系固形不要物、動物のふん尿、動物の死体は、具体的な例の欄の業種の事業所から排出されるものに限定されます。

燃え殻

石炭がら、コークス灰、重油灰、廃活性炭、焼却残灰・炉内掃出物(集じん装置に補足されたものは、ばいじんとして扱う。)

汚泥

工場廃水等処理汚泥、各種製造業の製造工程で生じる泥状物、ベントナイト汚泥等の建設汚泥、生コン残さ、下水道汚泥、浄水場汚泥

廃油

廃潤滑油、廃洗浄油、廃切削油、廃燃料油、廃食用油、廃溶剤(シンナー、アルコール類)、タールピッチ類

廃酸

廃硫酸、廃塩酸、廃硝酸、廃クロム酸、廃塩化鉄、廃有機酸、写真定着廃液、酸洗浄工程その他の酸性廃液

廃アルカリ

廃ソーダ液、写真現像廃液、アルカリ洗浄工程その他のアルカリ性廃液

廃プラスチック類

合成樹脂くず、合成繊維くず、合成ゴムくず、固形状及び液状のすべての合成高分子系化合物、廃タイヤ(合成ゴム)、廃イオン交換樹脂

紙くず(以下の業種に伴うもの)

  • 建設業に係るもの(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものに限る。)
  • パルプ又は紙加工品の製造業に係るもの
  • 新聞業に係るもの(新聞巻取紙を使用して印刷発行を行うものに限る。)
  • 出版業に係るもの(印刷出版を行うものに限る)
  • 製本業、印刷物加工業に係るもの
  • PCBが塗布され又は染み込んだもの(全業種)

木くず(以下の業種に伴うもの)

  • 建設業に係るもの(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものに限る。)
  • 木材又は木製品製造業(家具製造業を含む。)
  • パルプ製造業及び輸入木材卸売業に係るもの
  • 貨物の流通のために使用したパレット(パレットへの貨物の積付けのために使用したこん包用の木材を含む。)
  • PCBが染み込んだもの(全業種)

繊維くず(以下の業種に伴うもの)

建設業に係るもの(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものに限る。)、繊維工業(衣服その他の繊維製品製造業を除く。)、PCBが染み込んだもの(全業種)

動植物性残さ(以下の業種に伴うもの)

食料品製造業、医薬品製造業、香料製造業において原料として使用した動物又は植物に係る固形状の不要物、醸造かす、発酵かす、ぬか、ふすま、パンくず、おから、コーヒーかす、ハムくず、その他の製造くず、原料かす

なお、卸小売業、飲食店等から排出される動植物性の固形状不要物、厨芥類は、事業系一般廃棄物となる。

動物系固形不要物(以下の業種に伴うもの)

と畜場において屠殺し,又は解体した獣畜及び食鳥処理場において処理をした食鳥に係る固形状不要物

ゴムくず

天然ゴムくず(合成ゴムくずは廃プラスチック類)

金属くず

切削くず、研磨くず、空缶、スクラップ

ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず

ガラスくず、耐火レンガくず、陶磁器くず、セメント製造くず

鉱さい

高炉、転炉、電気炉等のスラグ、キューポラのノロ、鋳物廃砂、不良鉱石

がれき類(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたコンクリートの破片その他これに類する不要物)

コンクリート破片(セメント、アスファルト)、レンガの破片、かわら片などの不燃物

動物のふん尿(以下の業種に伴うもの)

畜産農業に係るもの

動物の死体(以下の業種に伴うもの)

畜産農業に係るもの

ばいじん(ダスト類)

大気汚染防止法に規定するばい煙発生施設、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類の焼却施設において発生するばいじんであって集じん施設(乾式、湿式)によって捕捉したもの

処分するために処理したもの

上記までに掲げる産業廃棄物又は輸入された廃棄物のうち航行廃棄物及び携帯廃棄物を除いたものを処分するために処理したものであって、これらの産業廃棄物に該当しないもの
  • コンクリート固型化物など

特別管理産業廃棄物とは

産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性など人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして政令で定めるもの。

特別管理産業廃棄物の種類

廃油

揮発油類、灯油類、軽油類(引火点70゜C未満の燃焼しやすいもの)

廃酸

著しい腐食性を有するもの(pH2.0以下のもの)

廃アルカリ

著しい腐食性を有するもの(pH12.5以上のもの)

感染性産業廃棄物

医療機関、試験研究機関等から医療行為、研究活動等に伴い発生した産業廃棄物のうち、排出後に人に感染性を生じさせるおそれのある病原微生物が含まれ、若しくは付着し、又はそのおそれのあるもの

特定有害産業廃棄物

廃PCB等、PCB汚染物、PCB処理物、指定下水汚泥及びその処理物、鉱さい及びその処理物、石綿等、表に掲げる産業廃棄物及びそれらの処理物は特定有害産業廃棄物にあたります。

廃PCB等

廃PCB(原液)及びPCBを含む廃油

PCB汚染物
  • PCBが塗布された紙くず
  • PCBが染み込んだ紙くず,木くず及び繊維くず
  • PCBが付着し又は封入された廃プラスチック類、金属くず
PCB処理物

廃PCB等又はPCB汚染物を処分するために処理したもの(厚生省令で定める基準に適合しないものに限る。)

指定下水汚泥及びその処理物

「金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める総理府令」に定める基準に適合しないレベルの有害物質を含むもの

金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準

鉱さい及びその処理物

「金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める総理府令」に定める基準に適合しないレベルの有害物質を含むもの

金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準

廃石綿等
  • 建築物から除去した、飛散性の吹き付け石綿、石綿含有保温材及びその除去工事に用いられ、廃棄されたプラスチックシートなど
  • 大気汚染防止法の特定粉じん発生施設において生じたものであって、集じん装置で集められた飛散性の石綿など
金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準等に掲げる産業廃棄物及びそれらの処理物

産業廃棄物の種類ごとに政令別表第3に掲げる施設又はその施設を設置する事業場から生じる産業廃棄物で、「金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める総理府令」に定める基準に適合しないレベルの有害物質を含むもの

表3に掲げる産業廃棄物及びそれらの処理物

金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準等

表:金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準等
種類
有害物質
燃え殻、汚泥、鉱さい、ばいじん、これらの処理物
(廃酸・廃アルカリ以外)
(値を超えるもの)
(溶出:mg/L)
廃酸・廃アルカリ
(値を超えるもの)
(含有:mg/L)
アルキル水銀化合物 検出されないこと 検出されないこと
水銀又はその化合物 0.005 0.05
カドミウム又はその化合物 0.3 1
鉛又はその化合物 0.3 1
有機燐化合物 1 1
六価クロム化合物 1.5 5
砒素又はその化合物 0.3 1
シアン化合物 1 1
PCB 0.003 0.03
トリクロロエチレン 0.3 3
テトラクロロエチレン 0.1 1
ジクロロメタン 0.2 2
四塩化炭素 0.02 0.2
1,2-ジクロロエタン 0.04 0.4
1,1-ジクロロエチレン 1 10
シス-1,2-ジクロロエチレン 0.4 4
1,1,1-トリクロロエタン 3 30
1,1,2-トリクロロエタン 0.06 0.6
1,3-ジクロロプロペン(D-D) 0.02 0.2
チウラム 0.06 0.6
シマジン(CAT) 0.03 0.3
チオベンカルブ(ベチオカーブ) 0.2 2
ベンゼン 0.1 1
セレン又はその化合物 0.3 1
1,4-ジオキサン 0.5 5
ダイオキシン類 燃え殻、汚泥、ばいじん:3ng/g
廃酸、廃アルカリ:0.1ng/L
金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準等の廃油の表
廃油

廃溶剤であって、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、1,3-ジクロロプロペン(D-D)、又はベンゼン、1,4-ジオキサンに限る

PCB処理物等(値を超えるもの)
1.廃油 0.5mg/kg
2.廃酸、廃アルカリ 0.03mg/L
3.廃プラスチック類、金属くず 付着又は封入していないこと※
4.陶磁器くず 付着していないこと※
5.その他(検液として) 0.003mg/L
(※注)
洗浄液:0.5mg/kg
抜き取り物:0.1μg/100cm2
切り取り物:0.01mg/kg
(値以下であるものは、付着、封入していないと判定される)

お問い合わせ先

環境局事業系廃棄物対策課