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定例会見 2022年(令和4年)5月11日

最終更新日:2022年5月11日

ここから本文です。

市長会見の模様をお届けします。



・新型コロナウイルス感染症対策
・外来生物対策
①自然環境保全活動に対する補助を行います
②スマホでできる生物調査をしてみませんか?
~アプリを使って外来カミキリを捜索せよ~

会見資料はこちら(PDF:2,677KB)
ウクライナへの支援について
新型コロナウイルス感染症対策
外来生物対策
質疑応答(発表項目)
質疑応答(発表項目以外)

ウクライナへの支援について

司会:

 それでは、5月1回目の市長定例会見を始めさせていただきます。

 市長、よろしくお願いいたします。

 

久元市長:

 よろしくお願いいたします。今日お話を申し上げたい案件は2件、コロナの関連と外来生物対策ですが、その前に、ウクライナから避難されてこられた方々への支援の現状につきまして、簡単に口頭で御説明を申し上げます。

 

 おととい現在、5月9日現在で神戸市内に避難をされている方、これは完全に神戸市が把握できているわけではありませんが、神戸市が把握をしている方々は19世帯33名です。市営住宅には2戸入居済みで、9戸については現在入居の調整中ということです。現在の見込みでは、28世帯43名ぐらいの方々を(市内に)受け入れることになるというふうに考えています。

 

 ウクライナから避難された方々への支援につきましては、神戸市、それから神戸国際コミュニティーセンターが分担して行っておりますが、具体的な一人一人の方々への支援につきましては、神戸国際コミュニティーセンター、KICCから神戸定住外国人支援センター、KFCのほうに委託をしております。このセンターは、長年外国人の方々に対して支援を行ってきておられる経験豊かな方々がおられます。そういう形で寄り添った支援をしていきたいと考えております。

 

 ウクライナから避難されてこられた方々が日本で生活していく上で必要な対応としては、在留資格が短期滞在のままでは、これは非常に不自由なんです。これを特定活動に切り替えることが必要で、前回のこの場で、それに2週間から4週間ぐらいかかっているので、これを短縮する必要があると、国のほうにこれを要請するというお話をいたしまして、神戸市サイドとしても入国管理局に対してこれを要望してきましたけれども、かなり改善が見られまして、現在では大体1週間、申請から1週間以内でこの審査が下りるというふうになっています。この特定活動の在留資格が得られますと、これは住民登録ができる、国民健康保険にも加入ができる、また特に携帯電話、スマホを契約する上ではこの資格が必要ですので、これもできると。それから、銀行口座も開設できるということで、これは非常に意味がありますから、こういう形で改善をされているということはありがたいことだというふうに考えております。

 

 それから、4月13日にオンラインで、ウクライナIT協会とのセミナーを開催いたしました。このウクライナIT協会を通じて、ウクライナで、この戦火の中でもビジネスを続けておられる企業の方々がおられるということを改めて認識をしたわけですけれども、このセミナーで登壇された方の会社、CHI Softwareという会社の方が登壇されたわけですけれども、神戸で拠点を開設するということを決めていただきまして、現在準備が進められております。また、こういう神戸の取組に着目をしていただいた神戸市内の企業からは、まだ数は多くはありませんが、ウクライナの人材をぜひ採用したいと、そういうことができないかと、これはまだ相談を受けている段階ですけれども、こういうような相談を踏まえまして、現地の大学とも情報収集に当たっているというところです。

 

 ウクライナから避難されてこられた方々が、お互いに情報交換をするという、そういう場を提供する、また、そういうような場に私たちも出席をして、そこから必要な、何が求められているのかということを情報収集するということが非常に大事で、これを4月22日に開催いたしましたけれども、これにつきましても継続的に開催をしていきたいと考えております。次回以降は、先ほど申し上げました神戸定住外国人支援センターのほうで主催をしてもらうというふうに考えております。

 ウクライナの支援の関係は以上です。

新型コロナウイルス感染症対策

 コロナの関係ですが、今日の感染者数が655件です。1週間前が374件で、これはゴールデンウイーク中でしたので、ちょっと単純に比較はできませんが、少し増えてきているところです。過去の最多件数が2月3日の2,351件ですから、それに比べればまだ低い水準ですけれども、しかし少し上昇傾向が見られる、高止まりをしているということかもしれませんけれども、やはり緊張感を持って対応していきたいと考えております。

 

 従来から力を入れている、この変異株の特定です。これにつきましては、前からも御説明しておりますように、このオミクロン株の中の系統、これがBA.1からBA.2に置き換わっているという傾向が見られています。これはPCR検査を行いまして、これで分かるわけですけれども、詳しいゲノム解析をその後行うと。これはPCR検査の状況ですけれども、直近の1週間でいいますと、全体の92%がBA.2系統になっていると、ずっとこれが増えてきているという状況です。英国などで確認をされている別の系統、XEにつきましては、これは国内で空港検疫により2名、2件検出をされておりますが、これも神戸市でサーベイランスを行っていますが、神戸市内ではこれは発見されておりません。引き続き緊張感を持って、この変異株のサーベイランスを続けていきたいと考えております。

 

 現在の医療提供体制の状況ですが、病床の使用率25%、重症病床の使用率が17%ということで、全体として見ればフェーズ5、感染拡大の特別期にあるというふうに見られます。重症者は5床ということで、引き続き低い水準にあります。

 

 ワクチンの接種につきましては、3回目の接種がほぼ、全部の人口の中で半分近く、49.7%ということになっています。接種券を発行済みの方を分母にした場合には、これが68.7%ということになります。引き続き、ワクチンを希望される方に対して、ワクチンを打って接種していただく機会をしっかりと提供していきたいと考えております。

 これがコロナの関係です。

外来生物対策

 2番目に申し上げたいテーマが、外来生物対策です。この外来生物への対応というのは、地味な分野ではありますけれども、これはSDGsの対応の中でも、外来生物への対応というのは明記をされています。豊かな生物、多様性、これを守っていく上で、外来生物をしっかりと抑止していく、外来生物が広がっていくという傾向を抑えていくということが大変重要です。

 

 神戸市内でも外来生物、いろいろなものが確認されておりますが、植物ではオオキンケイギク、それからナガエツルノゲイトウというものが代表的なもので、このオオキンケイギクについては、たしか4年前に記者会見でもその危険性について御説明をいたしました。おかげさまで、これは自治会でも掲示板にポスターを貼ったり協力をしていただいているということもありますが、市民の間で、これは見た目は黄色い、一見きれいな花なんですけども、物すごく繁殖力が強い。これについての理解が市民の間でも進みつつあるのはありがたいことだと思っています。

 

 あとは、代表的な外来生物はアライグマですね。それからヌートリア、アカミミガメ、こういうものがかなり広がってきています。

 

 ヒアリにつきましては、これは猛毒で、非常に危険性が高いということで、平成29年に神戸港で初めて確認されました。このときは神戸市の中の危機管理室、環境局、港湾局が連携しまして、これを根絶するということをやりました。それ以来、神戸港では厳しい監視を行っておりまして、現在、神戸港では発見されておりません。ほかの都市ではこれが発見されていて、一部、よく分からないんですけれども定着・繁殖をしている可能性もあります。この上陸をぜひ阻止していかなければいけないというふうに考えております。神戸市は、環境局が中心になりまして、詳細なヒアリ対策マニュアルというのを作りました。私も、少し前になりますが、指定都市市長会でこのマニュアルを配って、ぜひ各都市でも参考にしていただきたいというお願いをしたこともあります。

 

 この外来生物の問題は、生態系に大きな影響を与えると、生物多様性が失われるということで、在来生物の生息環境が奪われて、もう急速に、外来生物は繁殖力が大変強いので、これが置き換わっていくということ。それから、人の健康、身体に直接に影響するおそれがあると。有毒なもの、あるいは病原菌を持っている、寄生生物を媒介する、こういうような可能性もあります。あとは農林水産業への影響で、アライグマがスイカを食い散らかしているというような状況で、神戸市内でも年間1,700万円以上の被害が出ている、こういうような状況です。

 

 これに対しては、やはり行政だけではなくて市民の皆さんに協力、参画をしていただく、こういう取組が求められるというふうに思います。神戸市では、従来からこういう環境保全を行う活動に対して助成を行っておりまして、この神戸版レッドデータ2020に記載されているブラックリストの掲載種、ミシシッピアカミミガメなどですけれども、こういうようなものの防除活動、あるいは、逆に在来種の希少種が生息をしているエリアの保全活動、こういうような活動を行っている団体などに対して、必要な活動助成も行っております。最大10万円、あるいは、アカミミガメについては最大5万円、それぞれの数に応じた助成を行っておりまして、生物多様性をしっかり守る、これを損なう外来生物の繁殖を防止していく、こういう活動をしてきているところです。これを継続していきたいと思っております。

 

 そういう中で、新たな脅威が今、問題になっています。これが、ツヤハダゴマダラカミキリというカミキリムシです。これは平成14年に確認されまして、一旦は防除されたと考えられていたわけですが、これが去年、市内でも見つかって、実際に生息状況が確認をされてきて被害が起きていると、こういう状況が起きています。

 

 このツヤハダゴマダラカミキリは、一見、日本の在来種のカミキリムシと似ているというのが問題点で、これをどういうふうにして根絶していくのかということが重要です。実際、神戸市内で発見されたのが六甲アイランドですね。六甲アイランドで発見をされておりまして、かなりひどい被害です。ちょっと見にくいかもしれませんが、もうこれ、穴だらけ。みんなこれ、穴です。カミキリムシがそこから出ていった穴が、これだけの穴をこのカミキリムシがつくるということで、こういうふうになってしまうと、これはもう樹木が枯れてしまいます。実際にこういう被害がある木が増えていて、今年の1月から2月にかけて、六甲アイランドだけで約400本の被害を受けた木を伐採しているということです。

 

 これはカミキリムシなので、やはり市民の皆さんにこれを見つけていただくということが重要です。そこで、既にあるこのスマホ生物判定アプリ、「Biome」という市民参加型のアプリ、これをインストールしていただきまして、そして、カミキリムシの写真を撮影してもらう。そして、それをAIによって種類を、これがツヤハダゴマダラカミキリなのかどうかということを分析すると。状況を把握したら、これは神戸市のほうで駆除を行うと、こういうことをスタートさせたいというふうに考えております。

 

 7月9日には六甲アイランドで採集イベントを実施いたしまして、そこで仮に採集をされた場合には、神戸市が回収・処分をいたします。また、地元の地域団体の協力もいただきまして、こういうカミキリポストを設置して、ここに入れていただく、こういうような対応をしていきたいと考えております。

 

 外来生物対策は、やはり外から入れない。それぞれの生き物自体には罪がないわけで、このカミキリムシも、それからミシシッピアカミミガメにしても、ヌートリアにしても、それぞれの原産地で、その生態系の中で生きてきたわけです。それが人為的に別の全く違うところに持ち込まれると、生態系に大きな攪乱要因が生じて、在来種を駆逐したり、あるいはこういう被害が生じるということになります。ですから、入れないということが大事ですね。そして、既に持ち込まれているようなものは、これは出さないということが重要です。捨てないということですね。そして、既に残念ながら外来種が広がっている場合には、その生息を広げていかないということが大事です。

 

 そういう取組を神戸市としては市民の皆さんの参画を得て積極的に行って、これは神戸市だけではありませんけれども、神戸市のこの近辺の地域、里山が主体となった自然環境だというふうに申し上げていいとは思いますが、長年、気が遠くなるほどの年月をかけて育まれてきた、本来の生物多様性に満ちた自然環境というものをしっかりと保全し、そして将来の世代に引き継いでいく、こういう取組をしっかりと行っていきたいと考えております。

私からは以上です。

質疑応答(発表項目)

記者:

 まず、ウクライナの件で1つお伺いしたいんですけども、先ほどあったITセミナーの開催があって、その後に市内企業からもウクライナ人材をぜひ採用したいというお話があったという理解でいいでしょうか。

 

久元市長:

 そうですね。数はまだそんなに多くありませんけれども、あのセミナーが報道されたり、何らかの形で知られたんだろうと思います。

 

記者:

 じゃ、数件ぐらいあったという理解でいいですか。

 

久元市長:

 まず、明確にぜひ採用したいとおっしゃっている会社は1件で、あとは複数のところから問合せをいただいているというところです。

 

記者:

 分かりました。

 あと、CHIソフトウエアの開設準備というのはどの程度、今、進んでいる状況なんでしょうか。

 

職員:

 詳しいところは企業誘致部門なんですけれども、開設のための登記の準備とか、そういったことを、実際本当に事務的な範囲で進んでいるというふうに理解いただいて結構です。

 

記者:

 いつ頃に拠点ができるとか、そこまでは、まだ。

 

職員:

 そうですね。すみません、そこまでは分からないです。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 あと、生物多様性のほうなんですけれども、六甲アイランドでカミキリが増えている事情というか背景というのは何か考えられるんでしょうか。

 

職員:

 外来生物なので、やはり新しい環境に入って、そういった今まで競合がなかった場所に入ると、どうしてもそういういいところを見つけて増えるというのが外来生物の怖さだと思っていまして、特に、いろんな木を食べるんですけれども、アキニレという樹木が六甲アイランドにたまたま多いというところで、しかも、これを好んでいるということがあって結構増えているんじゃないかというふうに推測はしております。

 

記者:

 あともう1点だけ、このアプリは既にあるというふうに先ほど御説明いただいたんですが、今まではどういう活用をされていたんでしょうか。

 

職員:

 こちらのほうは株式会社バイオームという会社が開発したアプリでございまして、今までいろんな会社がこのような生物判定アプリというのを作っていた。生物を撮影して、それで投稿するアプリがあったんですけれども、こちらのアプリのほうは撮った写真から生物をAIで判別して幾つか選択肢が出てくるような、そういう珍しいアプリでして、それで、撮った方もあえて自分で調べなくてもある程度、撮ったやつから選択肢が幾つか出てくるので、それを選んで、選んだらまた解説があるので、素人でも結構割と正確に種別が判別できるようなアプリということで、このたび初めて活用してみよう、使おうということで今、取組を進めているものでございます。

 

記者:

 先ほどのウクライナ支援の関連で御質問します。改めて、神戸市の企業でもウクライナ人を採用したいという企業が出てきていることや、セミナーでもおっしゃっていた拠点を設けたいという現地の企業が出てきているということについて、市長自身はどのようにこういった動きを受け止めていらっしゃいますでしょうか。

 

久元市長:

 初めての試みでしたが、4月13日のITセミナーをやっぱりやってよかったと思います。その成果が徐々に現れてきているということです。もともと、ウクライナへのロシアの侵略が起きる前から、あるいはその兆候が見られる前から、神戸市はウクライナやポーランドなどのIT人材が豊富な国々に着目しておりましたので、こういう戦火の中という非常に厳しい状況ではありますが、そういうような目的を持って進めてきたので、その成果がこれから目に見える形で生まれていくということを期待したいと思いますし、実際にこういう戦争状態の中でもビジネスを継続しているウクライナの企業がたくさんあるということも分かりましたので、そういうような企業活動に対する神戸市なりの支援という意味も併せて持つというふうに考えておりまして、これはぜひ積極的に進めたいと思います。

 

記者:

 外来生物のことについてもお伺いさせてください。スライドでいきますと、去年の7月から生息状況を確認されているということですけれども、現時点で、外来のカミキリムシですけれども、何体ぐらい確認されているというか、どういった被害が出ているかとか、そういったところの把握というのはあるんでしょうか。

 

職員:

 去年の4月に事前に調査に行ったときは、とにかく数え切れないほどで、網を持たずに行って手で捕まえて、数人で行って30匹すぐ捕れるぐらいの量がいました。具体的な数については、正直言って把握できていないんですけれども、当初申し上げたように、とにかく被害木だけで、明らかに物すごい被害が出ているアキニレの木だけで400本ありました。そこに1本当たり幼虫が何匹入っているかということもあるんですが、それを伐採しておりますので、かなりの数を減らしたのではないかと思っておるところですけれども、まだやはり、当然こんなので簡単に撲滅はできないというふうに考えておりますので、その後、どれだけ減ってまたどれだけ増えるのかというのは正直分からないというところでございます。

 

記者:

 それでいくと、どれだけ伐採されているものなんですか、被害木として。

 

職員:

 約400本をこの冬の間にさせていただいたところでございます。

 

記者:

 ありがとうございます。

 あと、外来生物でいきますと冒頭、市内で確認されている動物という外来生物の図がありましたけれども、距離はありますけども、先日、伊丹でもアルゼンチンアリであるとか、福岡でも外来のスズメバチが確認されたりしてきているんですけれども、そういったものを神戸市で、カミキリムシ以外にも新たに確認されている外来生物であるとか、そういった動きというのは実際あるんでしょうか。

 

久元市長:

 神戸市だけで見つかっているものがあるということは、確認はできておりません。日本中に、もちろん気候とか自然条件にもよりますが、代表的な外来生物、典型的にはアライグマとかヌートリアとかミシシッピアカミミガメとか、あるいは魚で言えば、いっぱいおりますね。大分マシになったかなと思うんですけども、多摩川なんかも、アマゾンになぞらえてタマゾンとか、もう大分前から言われて、ピラニアまでいると。ピラルクとか、アリゲーターガーとか、そういうものがいると。アリゲーターガーも、たしか神戸市内の池にも、1メートル80ぐらいの、化け物みたいな魚ですよね、これも目撃をされて、1匹つり上げられたこともあるというふうに承知をしておりますから、かなりの外来生物がいると。それによって、日本の在来種がかなり駆逐されていると。琵琶湖での取組がよく話題になりますが、神戸でもそういうことが起きていて、一定の取組を神戸市も力を入れてやっておりますので、これが成果を上げつつあると思います。まだまだ市民の皆さんの協力が必要です。

 

記者:

 外来生物の話で、アライグマによる食害、年間約1,700万以上というお話もあったんですけど、これは増加傾向にあるんでしょうかというのはお分かりになりますでしょうか。

 

職員:

 すみません、ちょっと確認させていただきます。

 

記者:

 あと、このツヤハダゴマダラカミキリの件は、まだこれから、生態調査されて駆除されるというスケジュールということだったので、現段階で言うと、恐らくまだ六甲アイランドにはそれなりの数がいて、木も侵食されているというのが現在進行形で続いているというふうに考えていいんでしょうか。

 

久元市長:

 先ほど岡田課長から説明がありましたように、実際に手で捕っただけで30匹ぐらいあっという間に捕れるぐらいいて、それで400本伐採しましたから、かなり減ってはいるんですけど、恐らくそれで根絶されたとはとても言えないということだと思います。ですから改めてこういうポストを設けたり、アプリを使ったりして通報していただこうということです。

 

記者:

 ありがとうございます。六甲アイランド以外のエリアで確認されている場所はあるんでしょうか。

 

職員:

 実は六甲アイランドを渡った幾つかの公園で、アキニレという木が生えているところを調べると、実はあります。2か所ほどその公園で出ているのはありますけれども、ちょっとそれ以外を、農林水産省の植物防疫所が調べたところ、今のところはそこでとどまっているという結果が出ているんですが、それを、本当に広がっていないかというのを確認するという意味でも、この「Biome」を使った調査を全市でやりたいというふうに考えているところでございます。

 

記者:

 分かりました。ちなみになんですけど、何か、こういう木に集まりやすいとかそういう性質とかってあったりするんでしょうか。

 

職員:

 やはりアキニレとか、トチノキとかというふうにはよく言われるんですけど、なぜか神戸の場合はアキニレという木に集中して被害が起こっていると。ほかの木ではほとんど見つからないという、なぜかそういうことになっております。

 

記者:

 外来のカミキリの関係の質問なんですけれども、スライドの13ページにある、令和4年2月、国から全国への注意喚起というのは、これはどういったものなのか具体的にお答えできますか。

 

職員:

 こちらのほうの出元は農林水産省でございまして、やはりこの発出があった時点で全国で8件ですね。宮城、福島、茨城、埼玉、富山、愛知、兵庫、山口県で情報を把握しているということで、非常にこれは樹木に甚大な被害を及ぼす、侵略的な外来種で、非常にすごいものだということで、この2月に発出はされているんですけれども、4月末頃までに確実に駆除処理が行われるよう伐採等の適切な管理をしてくださいという、そういう通知が2月の時点で行われたというものでございます。こちらのほうが農林水産省から環境省に行って、環境省から各省庁に伝わって、そういう情報が回っているというところでございます。

 

記者:

 ありがとうございます。なので、神戸市に限らず、かなりもう全国的に広がっている外来カミキリということになるんですかね。

 

職員:

 はい、そうです。

 

記者:

 ありがとうございます。もし分かればお伺いしたいんですけれども、神戸にいるこのカミキリはどこから来たのか、要は海から来たのか、陸をたどってきてここに根づいたのかという、何かそういう分析がもしあればお伺いできますか。

 

職員:

 こちらのほうも推定なんですけれども、港湾都市ということで、恐らく海外からの、中国原産なので中国、そういったところからの輸入コンテナの中の木材等に幼虫等が潜んで、運ばれてきたのが広まってしまったのではないかというふうには推測されます。

 

記者:

 まず、ウクライナの支援についてで、現在、19世帯33名が神戸にいらっしゃるということで、先ほどのお話だと28世帯が市営住宅に入居されるのではないかというお話でしたかね。例えば、最終的に、神戸市のほうにウクライナから、何世帯何名ぐらいが来ると見込まれているとか、全体像がもし分かりましたら教えていただけますでしょうか。

 

久元市長:

 いや、今のところは、それは分かりません。恐らく、これは見込みですから分からないんですけれども、現時点では、最大限28世帯、43名くらいの方が市内に来られるのではないかというふうに見込んでいるわけです。正直なところまだ分かりません。

 

記者:

 分かりました。ここは改めてになると思うんですけど、今、まだちょっと戦火も長引いている状況で、神戸市として避難者に対してどういった支援を、これから力を入れていくとか、改めて市長のお考えを聞かせてください。

 

久元市長:

 そうですね、やはり生活面全体の支援です。1つは、まず住居の確保、それから必要な資金の支援は、これは国や民間団体、あるいは兵庫県も行っていますから、現時点では神戸市が現金の支給とかということは現時点では考えておりません。そういう既成の、既存の支援策を利用いただければと思います。あとはやはり生活に密着した面ですよね、日本語の学習。これ、日本語学習はKICCが相当長い経験の蓄積もありますし、いろいろな団体が日本語指導しておりますから、そういう面。それから、あとは国民健康保険に入っていただいて、適切な医療を受けられるようにするということ。あるいは子どもさんの就学ですね、この就学につきましては、一定の私立の学校からも申出があるところです。

 

 いずれにしても、そういうニーズをしっかりと把握するということが重要で、そういう意味でも、この外国人支援センターは、これはインドシナ難民、ベトナム人が大半でしたけれども、支援も非常に、それ以来の長い経験もお持ちですから、寄り添った支援をしていただくことを期待しています。あとはやはり、滞在が長期ということになれば就労面での支援ということも必要です。そういう点については、これについては、まだ経済界と意見交換をしたことはありませんが、そういう経済界との意見交換というものも、これから必要になってくるだろうというふうに思います。

 

記者:

 もう1つ、カミキリの話なんですけど、これはちょっと細かい話になるかもしれないんですけど、先ほど、どこから来たかというお話もあったと思うんですけど、基本的に木への影響というのはあると思うんですけど、人体への影響みたいな、そういったのは特にないんでしょうか。

 

職員:

 今のところ毒性はなくて、直接人体への影響はないものというふうには報告がされているところでございます。

 

記者:

 分かりました。あと、非常に繁殖力が強いというか、そういった種の一種になるんでしょうか。

 

職員:

 カミキリ全般を比較してどうかというのはあるんですけど、やはり虫ですので、やっぱりこういういい環境ですかね、彼らにとって恐らくアキニレの木が多いところになると、それはもうどんどん増えていくような感じになるのかなと思っております。

 

記者:

 これは既にもう伐採は始まっているんですか。

 

職員:

 この冬に、1月、2月にかけて約400本の被害を受けた木を伐採して、焼却処分して駆除をしたところでございます。

質疑応答(発表項目以外)

記者:

 職員の育児休暇について伺います。今月の2日に金子総務大臣が男性職員の育休取得を促進する大臣書簡を各知事と市区町村長に出されたと思いますけども、そのことに関する市長のお考えと、今後、神戸市としてどのように進めていきたいかをお聞かせください。

 

久元市長:

 金子総務大臣の書簡は私も読みました。これは大臣が記されているとおり、男性の育児休業を促進するということは大変大事でして、神戸市も従来から力を入れてきたところですが、改めて新たな対応も含めて取り組んでいきたいと思います。

 

 従来から、神戸市の男性職員の育児休業の取得率を令和6年度末までに30%以上にするという計画を立てておりました。着実に上がってきておりまして、平成30年度が5%、令和元年度が10%、令和2年度が22.3%とかなり上がってきています。改めて国の意向も踏まえて取組をしたいと思いますが、既に必要な条例を改正しておりまして、出産の届けがあった場合には上司が「育児休業を取得する意向がありますか」ということを個別に確認をするということ、これが条例にも規定をされておりまして、そういう取組などをして育児休業の取得率、特に男性の取得率を引上げていきたいというふうに考えています。

 

記者:

 先月末に市長がツイッターをやめるという投稿をされまして、その後、実際にアカウントが削除されているように見えるんですけど、これは市長がツイッターをやめられたということでよろしいんでしょうか。

 

久元市長:

 やめました。

 

記者:

 ツイッターというのは市民に直接、いろいろこれまでも投稿されてきましたし、直接いろんなことを届けられるというメリットもきっとおありだったかと、だからこそ続けてこられてきたんだと思うんですけど、やはりそれを上回るデメリットを感じられたということが、やめるというところに至った背景を改めて教えていただけますでしょうか。

 

久元市長:

 実はツイッターのアカウントをつくったのはたしか9年以上前で、しばらくはあんまり使ってなかったんですよ。というのはツイッターをやって、フェィスブックもやっていましたし、最近はインスタグラムもやれと言われたというか、「やったほうがいいですよ」ということで、インスタグラムは大したことないんですけど、風景を撮ったり、食べたものを撮ったりで大したことはないんですけど。そういう中でツイッターを始めて、正直かなり負担ではあったんです。負担ではあったけれども、直接自分の思いなり、あるいは神戸市が力を入れていることを伝えるということと、ツイッターは反応がありますから、ここがツイッターの大きな特徴ですよね。誰でも書き込みができる。これはかなり参考になった面がありました。

 

 特にこれはもう二、三年前かな、私は組体操はかなり問題があるのではないかと思っていまして、骨折もいっぱい出るわけで、学校の先生方が非常にこれに神経を使うと。組体操について発信をすると賛否両論があるんですけど、かなりの保護者の方がネガティブな反応だったんですね。そういうこともあったので、教育委員会には再三これは見直したらどうですかと。これは教育委員会の権限に属する話なので、デリケートな部分はあるんですけれども、それも非常に参考になりました。

 

 あと、コロナになってからはやはりコロナに対して、例えば学校を一斉休業にする、これを継続するのかどうなのかということが議論になったときに、私も町の中を歩いて子ども連れで公園で遊んでいる人に直接聞いたりしたこともあったんですけど、直接聞くのは数件ぐらいしか聞けませんよね。ツイッターの場合にはそれがかなりいろんな意見が寄せられる、これは賛否両論ありましたけども、やはりかなりの方がまだそのときの時点では、「学校には行かせたくない」と思っている方が相当いる。例えば、そういうことがよく分かったわけです。ですから、これはメリットがあったわけです。

 

 ところがこの1年ぐらいの間、そういうような反応が徐々に減って、特定のアカウントの方が何を投稿してもひたすら同じテーマを1日に、場合によっては数回、全く同じテーマで、それぞれの方が同じテーマで同じ主張をずっと延々と投稿するということが増えてきて、それがかなりのウエートを占めるようになったということです。

 

 私が先ほど申し上げたようなことで、市民の皆さんの空気とか反応とか、知りたいことがだんだん相対的に少なくなってきた。中には事実無根の私が神戸大学に行ってこんな挨拶をしたとか、行ってもいないのにこんな非常に侮辱的な挨拶をしたとか、それから「私のアカウントがブロックされました。拡散希望」とか、私は一切ブロックしていないのに、そういうような事実無根のものもかなり見られるようになって、メリットを上回るデメリット。それから、正直これ、私が自分で文章書いていますから、相当な負担です。そういうことを考えたらこれは続ける意味が果たしてあるのだろうかと。メリットもあるわけですから、迷ってはいたんですけれど。

 

 それともう1つは、ツイッターの買収に伴って、よく分からないんですけれども、今日も昼のニュースで報道されていましたけど、言論の自由ということはもちろん大事です。しかし、それに対してツイッターの書き込みをより自由にする、動く可能性が非常に強いのではないかということを考えれば、今起きている傾向というのがさらに強まる可能性があるのではないか。そんなことを判断しまして、迷ったんですが、相当迷いはしましたけれども、思い切ってやめることにしたということです。

 

記者:

 ちなみに兵庫県の齋藤知事なんかは、去年、批判の多い県民の方をブロックしているというのが分かったみたいなこともあったんですけど、市長はブロックしたりとか、ミュートしたりというのはやっぱりちょっと違うというご判断だったんでしょうか。

 

久元市長:

 これはそれぞれ御判断があろうと思いますし、ブロックされている方もいらっしゃいますね。私が「やめます」ということを申し上げたら、その後、3日か4日ぐらいの期間でしたけれども、書き込みの中には「ブロックしてでも続けるべきだ」という書き込みも見られました。ただ、特定の方をブロックするというのはやっぱりどういうんですかね、プライベートにやっているとはいえ、市長ということを明示してやっていますから、やはりブロックする以上は気分だけで特定の人をブロックするということについては躊躇を感じたので、それで、私はブロックは一切しないという対応を取ってきたわけです。

 

記者:

 厚生労働省が明らかにしていないので、どこまでお話しできるかというところはあると思うんですけれども、最近、幼い子どもを中心とした原因不明の肝炎が確認されてきていまして、全国の自治体にそういう例があれば報告するよう求めていらっしゃるかと思うんですけれども、実際、神戸市ではそういった確認の状況といいますか、そういったものがもしあれば教えていただけませんでしょうか。

 

久元市長:

 これは、現時点では報告は受けておりません。私も、これは、今これが急速に海外で広がってきているということは注視しておりまして、ここは医療機関との間での情報交換、情報提供と言ってもいいかもしれませんが、よりこれはアンテナを高くして、そういう可能性がある、あるいは疑いがあるような症例については、しっかりとこれを把握して、そして国にも報告をして、これは全国的な対応が必要ですし、治療法というものがあるのかどうなのかと含めた検討をしなければいけないと思っています。

 

記者:

 先ほどのツイッターの件でちょっと補足でお伺いしたいんですけども、特定の人が同じテーマで何度も同じ主張をしたりであるとか、事実無根の投稿をされたりとか、こういうのが増えたという背景、これは分からないとは思うんですけども、それはツイッターをやる期間が長くなってフォロワーが増えてそうなったと想像されるのか、あるいは何か別の原因というか、背景を想像されていることはありますでしょうか。

 

久元市長:

 分からないですが、これははっきり分からないんですけれども、去年の10月の選挙の後に特に増えたように感じます。

 

記者:

 あともう1つ、今までツイッターのメリットとして直接意見を聞けるというところがあったと思うんですけれど、今後はその意見を聞くというのは、ツイッターではなくてフェイスブック、インスタはちょっと違うのかもしれないんですが、どこでそういうのを代替というか、されていくということなんでしょうか。

 

久元市長:

 これは、このツイッターが持っている二面性というものの難しさですね。ツイッターは、これは完全にプライベートなものです。プライベートなものですけれども、私は神戸市長ということを明示して行っていますから、私が発信するものはプライベートなものであるけれども、神戸市長としての発言だというふうに受け止められていると思います。それに対する書き込みも、神戸市長に対して行っているというふうに思います。ですから、これに代わる機能というのは、これは神戸市として市民の意見の動向というものをどう把握したらいいのかということとも関連をいたしますから、私が個人でフェイスブックだとかインスタグラムということとは別に、広聴機能と言ってもいいかもしれませんが、神戸市として市民の皆さんの意見をどう酌み上げていくのかということとも関わるので、ここは、改めてそういう面での方策ということを、これも今、市長室を中心に検討してもらっているところで、何かいい方法があればできるだけ早く方策を講じたいというふうに思います。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。


記者:

 今のツイッターの件で、もう一度。プライベートでやっているということですけども、市民に向けてはこういう記者会見の場というのもあると思うんですけども、市長の中でツイッターというのは、こういう記者会見で発言というのもあるんですけども、どういう思いでプライベートというツイッターをやっていたんでしょうか。

 

久元市長:

 以前に比べて、これは好むと好まざるとに関わらず、県であれば知事、市であれば市長、会社であれば社長というものの発言や発信ということがより重視されるようになってきたのではないかと思いますね。ここ数年前、あるいは10年ぐらい前から。

 

 そういうふうになってきたときに、やはり、私が、そこが得意であるかどうかは別にして、どうしてもトップとして直接発信をすることの重要性ということが高まってきているということが、このツイッターを本格的に活用するようになった1つの背景です。

 

 ただ、これは、さっきも申し上げましたけれども、二面性があるわけなので、プライベートなものですから、今日は、これは公式に市長としてこの記者会見の場で立っているわけですけれども、プライベートなものですから、私のプライベートな思いだとか、私生活で差し支えがない範囲で感じたこととか、そんなことも発信をしてきたわけです。

 

記者:

 この前の前の記者会見か何かで、ちょっと酔っ払って投稿して削除されたというようなこともあったんですけども、今回やめられた件に関してはそのことが動機としてあるんでしょうか。

 

久元市長:

 特段はありません。特段はありませんが、直近にああいうことがあったということ、これは事実ですから、時期が近接をしている出来事だというふうに捉えていただければと思います。

 

記者:

 ちょっと全然別件で、昨日、神戸市のほうで発表があったんですけど、アニメ制作会社のシンエイ動画さんが神戸に拠点を置くという発表があったと思うんですけど、アニメの制作会社という中ではかなりメジャー企業の1つということで、そこが本社以外で神戸に拠点を設けると。1つ大きな動きなのかなと思うんですけど、以前、取材した感じでは、神戸市内にITですとかコンテンツ企業、誘致が今かなり進んでいると思うんですけど、このあたり、今後のオフィス誘致の方針とか市長としてどのようにお考えなのでしょうか。

 

久元市長:

 今の話は、直接私は報告を受けていないんですけれども、報道などで承知をしておりましたので、これは大変ありがたいことだと思っています。アニメーションなどの、広い意味でのこれは非常にクリエーティブな産業、もっと幅広い点で言えば都市型創造産業と言ってもいいかもしれませんが、この辺は神戸が相対的に、ほかの、特に、東京23区は群を抜いて集積しているわけですけど、それ以外の都市でいえば、大阪、福岡、川崎などに比べて比較的集積が薄い分野です。同時にこれは大都市としてのダイナミズムや活力を生んでいくということで非常に重要な分野なので、力を入れてきたところです。

 

 この集積をどうしたら増やしていくのかというのは、やはりまちの魅力、特に非日常性を含めたまちの魅力ということをいかに高めるのかということ、これは迂遠なようですけれども、三宮や都心の再整備とかウォーターフロントもそういう視点をそれなりに入れているつもりです。やっぱりそこのまちに行ったらわくわくするというような非日常性ですね。非日常的祝祭空間と言っていいかもしれませんけれども、そういう、ただ単に「便利ですよ」「快適ですよ」「緑が多いですよ」ということを超える面白さというものがまちの中にないと、クリエーティブな人材というのはなかなか来ないということですね。

 

 それから、もう1つは、やっぱりこういう分野は常にスタートアップが次々に生まれてくる分野ですから、スタートアップ施策ということに力を入れて。これは力を入れてきた分野で、直接は結びつかないかもしれませんけれども、そういうような施策も神戸市が展開しているということも、少しずつ、そのことだけの面を超える波及効果というのが徐々に生まれてきているのではないかというふうに思います。

 

 同時に、こういうクリエーティブな分野の人たちというのは、ピッカピカのオフィスも必要ですけれども、そうではない、比較的家賃が安い、割合に年数がたっているようなところからビジネスを始めるという面もありますから、そういうような創業環境というか、そういうようなところもやっぱり大事にしていかなければいけないのではないかなというふうに思います。

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