PROFILE

港湾局
客船誘致課
平成28年度入庁/外国語学部卒

植村 茉菜美

UEMURA MANAMI

QUESTION.1

なぜ特別枠を受けようと思いましたか?

両親が海外旅行好きだったので、小さい頃から毎年のように海外に連れて行ってもらっていました。「英語を使って働きたい」というのは、物心がついたときからの夢。就職活動では、航空会社を中心に、ホテルや旅行会社を受けました。意欲的に就職活動をしていたので、大学の就職支援センターにもよく相談へ。そこでたまたま目に留まった資料が、神戸市の特別枠でした。
それまで「公務員=市役所の窓口業務」くらいのイメージしかなかったのですが、実はたくさんの仕事があることを知りました。ふと神戸の街を見渡せば、たくさんの外国人の方が目に留まる。
旅行会社からも内定をいただいていましたが、日本人が海外を訪れるお手伝いをするよりも、神戸に訪れる外国人の皆さんのおもてなしをする方が、英語を活かせるのではと、思い切って公務員の道を選びました。

QUESTION.2

今どんなお仕事をされていますか?

神戸港には国内外から、毎年たくさんのクルーズ客船が入港します。これらのクルーズ客船を誘致して、観光振興をはかるのが私たち客船誘致課の仕事です。業務内容は大きく3つ。ひとつは各国の船社に神戸の魅力をPRして、寄港地に加えていただく「誘致活動」。ふたつ目が、クルーズ客船が入港した際の「受け入れ業務」。地域ボランティアの方々と一緒に、風船や演奏などのセレモニーを企画・運営し、乗船客およびクルーのみなさまをおもてなしします。そして、最後が「観光開発」。神戸の商店街や飲食店、観光施設の方々と調整して、クルーズ船ごとに観光ツアーを企画します。
例えば「観光開発」では、出港までの時間を考慮しながら、乗船客の国の文化や年齢層などにあわせて観光ツアーを考えるところに、難しさと面白さがあります。

QUESTION.3

これまでで一番成長を感じた仕事は?

令和元年、韓国の済州で開催された、クルーズ客船誘致のコンベンションに参加しました。私にとってはじめての海外出張。舞い上がる気持ちを抑えつつ、神戸のアピールポイントを整理。世界的にみると、神戸は「発着港」としてのイメージが強く、人が乗り降りする都市として捉えられています。そこで今回は、海外の方がまだ知らない観光地としての神戸にスポットをあてて資料を作成しました。英語も復習し、盤石の体制で商談に挑みました。緊張しながらも、まずまずの手応えだったと思います。クルーズ船の誘致は2~3年がかりなので結果はまだわかりませんが、海外の方を相手に、英語でしっかりと神戸をPRできたことは、大きな自信になりました。

QUESTION.4

入庁前と後でギャップはありましたか?

英語を使う機会が、思いのほかあることですね。入庁して最初に配属されたのは、水道局でした。日常業務は、検針票という水道使用量のお知らせをつくったり、サービスの品質を高めるために各センターの職員に指導したり。英語はしばらく使わないと思っていたのですが、神戸の水道技術は世界でもレベルが高く、新興国からよく技術者の方が見学に来られます。本来なら技術者の方が対応するのですが、私が英語が特技と知った上司から、通訳を任されるようになりました。英語を話せる人がまだそれほど多くないからこそ、英語を話せることが個性になるし、その個性を活かせるチャンスがある。あとは自分次第だと思います。

QUESTION.5

これから挑戦してみたいことは?

クルーズ船の受け入れの際に、外国の乗船客の方やクルーの方と話す機会がよくあります。「いい街だね」と言っていただくこともあれば、「標識に英語が少なくて迷ったよ」という声も多く耳にします。観光に来た方が思うのだから、きっと神戸に住んでいる外国人の方はもっといろいろな不便を抱えていると思います。誘致ばかりではなく、住んでいる方も含めてもっと外国人の方が過ごしやすい街にしていきたい。神戸市がもっと国際都市になるように、チャレンジしていきたいです。