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ノロウイルス感染症に注意しましょう

最終更新日:2024年2月29日

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ノロウイルスには特効薬やワクチンがないため、予防に努めることが重要です。
手洗いの徹底や便によるトイレの汚染・吐物などを適切に処理し、感染予防対策をしっかりとりましょう。

ノロウイルスによる感染性胃腸炎について

感染源

  1. ノロウイルスに汚染された食品を、生あるいは不十分な加熱で食べた場合
  2. 食品の取扱者がウイルスに感染しており、その人の手指などを介して汚染された食品を食べた場合
  3. 患者の便や嘔吐物などを介してウイルスが口に入った場合

ノロウイルス対策

  1. 二枚貝は、中心部まで十分加熱調理(85~90℃で90秒間以上)する。
  2. 手洗いを励行し、調理器具は十分に洗浄し、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)や熱湯で消毒する。
  3. 患者の便や嘔吐物等を処理する時は、使い捨ての手袋とマスクを着用し、汚物が飛び散らないようにビニール袋に密閉して捨てる。この際、汚物が十分浸る程度の0.1%次亜塩素酸ナトリウムを入れる。汚染された場所は次亜塩素酸ナトリウムで浸すようにふき取る。

ノロウイルスってどんなもの?

ノロウイルスはヒトに感染して下痢や嘔吐等の胃腸炎症状を引き起こす病原体の一つです。二枚貝に付着していることがあり、毎年冬場にはこのウイルスを原因とする食中毒が多発する傾向があります。
また、患者の嘔吐物や便からも感染することがあります。
近年、高齢者施設などの、集団生活の場で感染が拡がることが多く、抵抗力の弱い高齢者や小児などが感染すると重症化することがあります。


ノロウイルスの電子顕微鏡写真

感染したらどうなるの?

感染すると、1~2日後に発症し、主症状は、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛で、発熱は軽度です。
通常、これらの症状も1~2日で治まり、比較的軽症の病気ですが、高齢者や乳児では、脱水症状などにより重症化することがあります。
症状が軽快しても、1週間ぐらいは便にウイルスが排出されるといわれますので、その間も二次感染の防止に注意が必要です。

治療法は?

現在、このウイルスに効果のある治療薬はありません。
通常は、脱水症状がひどい場合に、点滴を行うなど、水分の補給等を行う対症療法が行われます。

感染予防、消毒や汚物の処理はどうしたらいいの?

1.二枚貝は、中心部まで十分加熱調理(85~90℃で90秒間以上)しましょう。

2.石けんを使用し、十分な手洗いを励行しましょう。

特にトイレの後、調理を行う際、食事前には念入りに。
高齢者施設などでは、介護の前後や便、嘔吐物の処理後も重要です。
手洗い後はタオルの共用は避け、使い捨てのペーパータオルを使用しましょう。

3.生鮮食品(野菜、果物など)を十分に洗浄しましょう。

4.調理器具の洗浄、消毒を行いましょう。

消毒用アルコールは効果が弱く、熱湯か次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤※)が効果的です。

(※)酸性の洗剤と絶対に混ぜないこと。十分換気して行なうこと。

5.飲食店や給食施設では、盛り付けや配膳などの作業時には、使い捨て手袋を着用しましょう。

また、下痢、嘔吐などの症状がある場合には、調理、盛り付け作業等には従事しないように。

6.嘔吐物や便を処理する時は、マスクと手袋を着用しましょう。

汚物中のウイルスが飛び散らないように注意しましょう。また、処理中は窓を開けて、十分に換気しましょう。

  • 汚物をペーパータオル等で静かにふき取る。おむつ等は、出来る限り、揺らさないように取り扱う。
  • 汚物が付着した床等は、0.1%次亜塩素酸ナトリウムで浸すように拭き取る。
  • おむつや拭き取りに使用したペーパータオル等は、ビニール袋に密閉して廃棄する。この際、廃棄物が十分に浸る量の0.1%次亜塩素酸ナトリウムを入れることが望ましい。
  • ノロウイルスは、乾燥すると容易に空中に漂い、これが口に入って感染することがあるので便、嘔吐物を乾燥させないうちに処理することが、感染防止に重要。
  • 【施設向け】ノロウイルス感染症の対応について(PDF:686KB)
  • 【家庭向け】ノロウイルス感染症の対応について(PDF:437KB)

次亜塩素酸ナトリウムの希釈液の作り方

ノロウイルス対策消毒薬の作り方
(消毒薬は保存状況等によって濃度が変化するので、その都度薄めて使うのが原則です)

冬季はノロウイルスなどによる感染性胃腸炎が流行する時期です(ご注意!)

例年秋頃から、ノロウイルスなどを原因とする感染性胃腸炎が流行します。
手洗い等感染予防策の徹底と、嘔吐物や便を処理する際のマスクや手袋、ガウンの着用、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒方法など、感染拡大予防にも注意してください。
尚、消毒の具体的な方法につきましては、下記のリーフレット等を参考にして下さい。

リーフレット・関連先リンク

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