糖尿病になる人が増え続けています。日本人の多くは体質的に糖尿病になりやすい遺伝子をもっていますが、この半世紀余りの間に食生活が急速に豊かになりすぎたことなどが皮肉にも、糖尿病患者数を20倍にも増やす事態をまねきました。
平成28年の国民健康・栄養調査によると、「糖尿病が強く疑われる人」と「糖尿病の可能性を否定できない人」は、全国に2,000万人いると推定されています。
糖尿病ははじめのうち、痛みなどの自覚症状がないので、検査で血糖値が高かったり、治療が必要といわれたことがあっても、そのまま治療を受けない人もいるため、糖尿病が疑われている人の約2割は治療を受けたことがないと言われています。
糖尿病を放置しておくと、合併症のリスクが高まります。糖尿病の合併症としては、目の病気(糖尿病性網膜症)や腎臓の病気(糖尿病性腎症)、手足のしびれなどの末梢神経の病気(糖尿病性神経障害)があげられます。それぞれの病気が悪化すると、失明や人工透析の導入、壊死による手足の切断にもつながります。健診結果をきちんと理解して予防すること、また、発症した場合の早期治療が大切ですね。 あなたの健診結果をチェック