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更新日:2020年10月9日

第3話 再度山(ふたたびさん)と大竜寺(だいりゅうじ)

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今からおよそ1200年も前に仏教を学ぶために唐の国に行こうとした弘法大師は、大輪田の泊(おおわだのとまり)(兵庫の港)から船出しようとしていました。

「そうだ、この港の北の摩尼山(まにさん)の山中に、観音さまがまつられているそうだ。その山で修行をし、観音さまに旅の安全と学問の成功をおいのりしよう」

こうして行をしたあと、大師は唐へと船出して行きました。航海のとちゅう、いろいろなまものが現れて大波を起こし、船をてんぷくさせようとしました。が、そのたびに大きな竜が現れて、まものを追いはらい、船を守ってくれました。

唐の国での学問を終えて大師が日本に帰ろうとした時も、やはりまものが大波を起こして、船をしずめようとしました。この時も、また大きな竜が現れて、大師の船を守ってくれました。船の近くを泳いでいたこの竜は、船が大輪田の泊の近くに来ると、急に海から飛び出して、北の方の摩尼山の方角に飛んで行ってしまいました。

「あれはきっと、摩尼山の観音さまのお守りにちがいない。もう一度、山に登って航海の無事を感謝するため、お礼まいりに行こう」

こうして大師は山中の観音さまに、もう一度おまいりしました。すると山中の谷間に、あの竜がねそべっていたということです。そこで大師はその谷にりっぱな寺を建て、大竜寺と名づけました。この時から摩尼山は弘法大師が再び登ったので、再度山とよばれるようになり、大師が登っていった山道は大師道と呼ばれ始めたということです。また大師が修行した場所に修法が原(しおがはら)の地名がついたとも伝えられています。

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