胴丸(どうまる)
時代 | 戦国時代 |
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出土場所 | 端谷城跡 |
使用用途 | 武具(よろい) |
素材 | 鉄・革・漆 |
寸法 | 全長70cm |
この資料についての説明
端谷城は、西区櫨谷町寺谷に所在する室町時代から戦国時代の山城です。衣笠範景(きぬがさのりかげ)の居城であったと伝えられています。天正8(1580)年の羽柴(豊臣)秀吉による播州三木攻めの際に、衣笠氏は、別所長治(べっしょながはる)方についたため、滅亡しました。
発掘調査の結果、本丸の物見台に接して見つかった塼列(せんれつ)建物(土蔵)の中から、胴丸(よろいの一種で、現在は腹巻(はらまき)と呼ばれています)が出土しました。
現在のところ、13領分確認されています。多くは幅2〜3.3センチ、長さ6〜7センチ前後の短冊状(たんざくじょう)の薄い札(さね:鉄板)で、胴部が作られていますが、革製の札も残っており、これは腰から大腿部(だいたいぶ)を守る草摺(くさずり)と考えられています。
ただし、これ以外の兜(かぶと)や袖(そで)、鏃(やじり)や刀、槍など、その他の武器類は出土していません。
戦国時代のよろいが、城などの合戦の場所から出土することは稀であり、大変貴重な発見です。