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更新日:2020年10月30日

国内初のCAR-T細胞療法「キムリア」市販製品製造開始について

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神戸医療産業都市推進機構と神戸医療産業都市ロゴマーク

記者資料提供(令和2年10月30日)
公益財団法人神戸医療産業都市推進機構
細胞療法研究開発センター

1.概要

公益財団法人神戸医療産業都市推進機構 細胞療法研究開発センター(川真田伸センター長)は、今般厚生労働省からの承認を得て、本年11月からノバルティス社の販売名「キムリア®点滴静注」の市販用製品の製造を始めることになったことをお知らせします。

 

2.詳細

当センターでは、ノバルティス社から再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病、および再発又は難治性のCD19 陽性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する革新的な遺伝子細胞治療薬として開発された抗原受容体T細胞(CAR-T細胞)療法「キムリア®点滴静注」(一般名:チサゲンレクルユーセル、以下「キムリア」)の製造技術移転を2019年1月に完了し、治験製品製造を行ってきました。

「キムリア」は、患者さん自身の細胞を用いて、がんと闘う高度に個別化された画期的な免疫細胞療法です。

市販製品としての「キムリア」の製造は各国のGMP基準だけでなく、ノバルティス社独自の厳しいGMP基準を満たした施設でのみ認められており、今回アジアで初めて、日本の神戸で商用製造が開始されることとなりました。また、本製品のような複雑な工程を必要とする再生医療等製品の製造所は、日本としては当センターが初めてのものとなります。

世界最先端レベルの遺伝子細胞治療製品の製造技術が導入され、今後の国内の細胞製造技術の発展や人材育成に対しても大きなインパクトを与えます。さらに国内で「キムリア」の商用生産を行うことで国内外のサプライチェーンの構築にも寄与すると考えています。また神戸医療産業都市内に「キムリア」の商用生産施設ができることは、同エリアにおける輸送・検査・倉庫・人材派遣業などの関連企業の事業の活性化や新たな企業群の集積にもつながることを期待しています。

今後、当センターは「キムリア」の製造を通じて我が国の急性リンパ芽球性白血病及び、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者さんへの治療機会の拡大に大きく貢献できることを信じております。

(参考)ノバルティス社のプレスリリースは下記URLをご参照ください。

URL:https://www.novartis.co.jp/news/media-releases/prkk20201030-1(外部リンク)

 

3.橋本 尚子副センター長のコメント

これまで全世界での多くの治験において急性リンパ芽球性白血病及び、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対し高い治療効果を示した「キムリア」は、この病気に苦しむ多くの患者さんの希望の光となりました。「患者さんたちにタイムリーに画期的な製品を届けたい」という白血病治療医としての願いを少しでも実現したいと考え、ノバルティス社の強力な支援、指導の下、ようやく日本での製造所を設立することができました。当センターは、一人でも多くの患者さんに優れた品質の細胞治療製品を届けられるよう、これからも尽力していきたいと考えています。

 

補足情報

公益財団法人神戸医療産業都市推進機構 以下「FBRI」について

FBRIは2000年3月の発足以降、神戸医療産業都市の中核的支援機関として、産学官医の連携・融合を促進する総合調整機能を担うとともに、先端医療の実現に資する研究開発及び臨床応用の支援、次世代の医療システムの構築を通じて、革新的医療技術の創出と医療関連産業の集積形成に寄与することを基本的なミッションとしています。FBRIに関する詳細はホームページをご覧ください。

https://www.fbri-kobe.org(外部リンク)

細胞療法研究開発センターについて

細胞療法研究開発センターは、細胞治療・再生医療の研究や治療用細胞の製造等の細胞療法にかかる医療シーズの開発支援、及び細胞製剤製造業が事業として確立させることをミッションとしています。当センターでは、神戸医療産業都市に集約した近隣の研究・医療インフラを活用しながら、有望な基礎シーズを臨床研究として開発を手掛け、基礎研究から薬事開発まで、細胞製剤を用いた薬事開発支援を幅広く実施しています。細胞療法研究開発センターの詳細についてはホームページをご覧ください。

https://www.fbri-kobe.org/rdc/(外部リンク)

ノバルティスファーマ株式会社について

ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置く医薬品のグローバルリーディングカンパニー、ノバルティスの日本法人です。ノバルティスは、より充実したすこやかな毎日のために、これからの医薬品と医療の未来を描いています。ノバルティスは世界で約11万人の社員を擁しており、8億人以上の患者さんに製品が届けられています。ノバルティスに関する詳細はホームページをご覧ください。

https://www.novartis.co.jp(外部リンク)

「キムリア」について

CAR-T細胞療法である「キムリア」は、患者さん自身の細胞を用いて、がんと闘う高度に個別化された画期的な免疫細胞療法です。白血球アフェレーシスという特殊な血液ろ過プロセスを通して、患者さん一人ひとりから採取されたT細胞は、ノバルティスの製造施設で、がん細胞やその他の細胞の表面に発現するCD19抗原を特異的に認識し攻撃するよう、遺伝子導入により改変されます。その後、改変されたT細胞(CAR-T細胞)は、培養、厳格な品質検査といったステップを経て、最終製品として、患者さんが治療を受ける医療機関に輸送されます。CAR-T細胞が患者さんの血液に投与されると、CD19を認識し攻撃する際に伝わる刺激により、CAR-T細胞自身が患者さんの血液内で増殖することから、投与は一度のみで行われます。ノバルティスは、「キムリア」を含むCAR-T細胞療法の研究・開発・製品化を目的として、2012年にペンシルベニア大学とがん治療の研究に関する国際的な協力契約を結んでいます。

 

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電話 078-333-3330 Fax 078-333-3314

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