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更新日:2021年5月19日

伊能図上呈200年記念特別展「伊能忠敬」の開催

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大日本沿海図稿東海五畿壱

記者資料提供(令和3年5月19日)

伊能図上呈200年記念特別展「伊能忠敬」

寛政12年(1800)閏4月19日にはじまり、あしかけ17年を要した伊能忠敬らによる測量事業。その成果は、文政4年(1821)7月10日に孫の忠誨(ただのり)によって、「大日本沿海輿地(よち)全図」として幕府に上呈されました。これらは1/36000の大図30軸、1/216000の中図2軸、1/432000の小図1軸からなり、各地の測量を記録した『輿地実測録』が付されていました。
「大日本沿海輿地全図」は明治6年(1873)の皇居火災によって灰燼(かいじん)に帰します。また、東京帝国大学に保管されていた同図の控えも、大正12年(1923)の関東大震災で焼失したとされています。しかし、忠敬らによって作製された地図のいくつかは、大名家の手許に少なからず遺されています。
本展覧会では、最新の科学研究調査の成果を踏まえながら、忠敬らによって作製された地図やその写しを展示することで、忠敬の足跡を振り返ります。

展覧会会期

前期:710日(土曜)~81日(日曜)/後期:84日(水曜)~829日(日曜)

会期中展示替えをいたします。

記者内覧会(一般の方の観覧は7月10日(土曜)からになります)

7月9日(金曜)14時~(受付:13時30分~)

展覧会の構成と主な出品作品(出品件数:73件)

Ⅰ.はじめに上呈200

伊能忠敬の孫忠誨が書き遺した『日記0[伊能忠誨日記]』(伊能忠敬記念館蔵)によれば、文政4年(1821)年7月10日、伊能忠敬の孫忠誨は、忠敬があしかけ17年をかけて全国を測量した成果に基づいた日本図を、江戸城大広間で老中、若年寄に披露しました。

Ⅱ.測量と絵図作製

寛政12年(1800)閏4月19日、伊能忠敬は蝦夷地へ向けて出立します。あしかけ17年にわたる全国測量の日々はどのようなものだったのでしょうか。忠敬は歩いた距離を算出するともに、天体観測などで位置の補正を行っており、これらは彼の遺した膨大な日記にも綴られています。日記には、日々の天候、作業内容、訪れた名所旧跡、宿泊地、出会った諸藩の役人等が記されており、これによって忠敬らの足跡を追うことができます。
全国測量は、全10回にわけて行われました。一回の測量を終えるごとに地図が作製され、寛政12年には江戸から蝦夷地ニシベツまでを描いた「寛政十二年測量自江戸至蝦夷西別小図」(伊能忠敬記念館蔵)、文化元年(1804)には東国を描いた「沿海地図」が、幕府へ経過報告のために提出されています。こうした地図の作製にあたっては、測量を行った近傍の景観を描いた「麁絵図(あらえず)」、測量記録を図面に表現した「下図」などの多くの資料が編まれました。また、地図合印(あいじるし)(地図記号)を付すための「印」(伊能忠敬記念館蔵)や、様々な製図用具が使用されました。

Ⅲ.伊能図の精華

忠誨が上呈した「大日本沿海輿地全図」は江戸城内に収蔵され、明治政府に引き継がれました。しかし、翌年に発生した皇居火災により、太政官庁舎にあった「大日本沿海輿地全図」も公文書や図書などとともに灰燼に帰すことになりました。さらに、伊能家から政府に献納され、後に東京帝国大学図書館に保管された「大日本沿海輿地全図」の控も、大正12年(1923)9月1日の関東大震災による火災で焼失したといいます。
二度の火災によって失われた「大日本沿海輿地全図」は不幸な日本図といえるでしょう。しかし、これらの失われた図以外に、忠敬らによって作製された地図や絵図などの「伊能図」が各地に遺されています。なかでも、忠敬らが大名家に献上した伊能図は、華麗に仕立てられた優品といえます。ここでは、平戸藩主松浦家旧蔵「実測地図」「西国海路図」(松浦史料博物館蔵)、萩藩主毛利家旧蔵「御両国測量絵図」(山口県文書館蔵)、弘前藩主津軽家旧蔵「沿海地図 中図」(国文学研究資料館蔵)、徳島藩主蜂須賀家旧蔵「沿海地図」(徳島大学附属図書館蔵)など、大名家旧蔵伊能図の数々を紹介します。その精華をお楽しみください。

Ⅳ.伊能図を探求する

伊能忠敬や彼の作製した日本図に関する研究は数多くあります。しかし、伊能図がどのようにして作製されたのか、その全容はいまだ把握されていません。
近年、各地に遺された伊能図を対象とした研究が行われています。高精細画像や蛍光X線分析法等を用いて、伊能図の針穴、料紙、彩色などを調査し、作製・編集過程を明らかにするというものです。調査の結果、徳島藩主蜂須賀家旧蔵「大日本沿海図稿 東海五畿 壱」(徳島大学附属図書館蔵)は、料紙には竹紙、彩色には胡粉、水銀朱、藍などが使われていることがわかりました。ここでは、現在進行している調査研究成果の一部を紹介します。

Ⅴ.おわりに活用される伊能図

幕府に上呈された「大日本沿海輿地全図」は江戸城内に収蔵されたために、近世を通して広く活用されることはなかったとされます。さらに、日本国外に伊能図を持ち出したことで天文方高橋景保らが処罰された「シーボルト事件」が起こったことも、活用の妨げとなったのかもしれません。しかし、精密に描かれた伊能図は、江戸時代においては諸藩における幕末の海岸防備に、近代では国民国家の形成を目指す明治政府の地図・地誌作製等に用いられています。明治14年(1881)に内務省地理局から刊行された「大日本国全図」(神戸市立博物館蔵)からは、明治時代に伊能図の成果が活用されていたことがうかがえます。

展覧会の概要

会場:神戸市立博物館 〒650-0034 神戸市中央区京町24番地
Tel:078-391-0035 Fax:078-392-7054 https://www.kobecitymuseum.jp/
JR「三ノ宮」、阪急/阪神「神戸三宮」ポートライナー/地下鉄(西神・山手線)「三宮」から南西へ徒歩約10分
ポートライナー/地下鉄(西神・山手線)「三宮」から南西へ徒歩約10分
JR/阪神「元町」から南東へ徒歩約10分
地下鉄(海岸線)「旧居留地・大丸前」から南東へ徒歩約8分
新幹線「新神戸」から地下鉄(西神・山手線)に乗換え、「三宮」下車
神戸空港からポートライナーで「三宮」下車
会期:令和3年7月10日(土曜)~8月29日(日曜)【43日間】前期:7月10日(土曜)~8月1日(日曜)/後期:8月4日(水曜)~8月29日(日曜)
日:毎週月曜[ただし8月9日(月曜・祝日)は開館]、8月3日(火曜)、8月10日(火曜)
開館時間:9時30分~17時30分(金曜と土曜は19時30分まで)※入場は閉館の30分前まで
主催:神戸市立博物館、NHKエンタープライズ近畿、朝日新聞社
後援:NHK神戸放送局、国土地理院近畿地方測量部、一般財団法人日本地図センター、一般財団法人地図情報センター
協賛公益財団法人日本教育公務員弘済会兵庫支部、一般財団法人みなと銀行文化振興財団
特別協力:徳島大学附属図書館
場料:一般・当日1,400円(団体1,200円)、大学生・当日700円(団体500円)、高校生以下無料
※神戸市在住で満65歳以上の方は、当館券売窓口にて証明書類の提示により700円。
※障がいのある方は障がい者手帳などの提示で無料。

〇新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、展覧会の延期・中止、ならびに関連事業の中止をさせていただく場合があります。
〇新型コロナウイルス感染症対策のため、ご来館の際には、マスクの着用、検温、手指の消毒等にご協力をお願いします。館内ではできるだけ会話をお控えください。
〇館内の混雑状況によっては、入館、入室を制限する場合があります。

関連事業

伊能図完成200年記念シンポジウム「伊能図の魅力を科学する!」
日時:7月17日(土曜)13時30分~15時30分(受付、開場13時~)
講師:神戸会場:平井松午氏(徳島大学名誉教授)、塚本章宏氏(徳島大学)、小野田一幸(神戸市立博物館)/香取会場:島津美子氏(国立歴史民俗博物館)、村岡ゆかり氏(東京大学史料編纂所)、地主智彦氏(文化庁)、紺野浩幸氏(伊能忠敬記念館)
会場:神戸市立博物館地階講堂(香取会場とオンライン中継をします。)
共催:科学研究費基盤研究(A)伊能図の成立過程に関する学際的研究─忠敬没後200年目の地図学史的検証─(代表:平井松午)
定員:40名(事前予約制)
対象:一般
参加費:無料(ただし、当日ご使用いただける本展観覧券が必要です。)
申込締切:7月2日(金曜)。郵送の場合は消印有効
※香取会場への参加希望の方は、伊能忠敬記念館(0478-54-1118)へお問い合わせください。

スペシャル・トーク「伊能図トーク」
本展出品の伊能図について、所蔵館ごとにその伝来や特徴をお話しします。
日時:8月7日(土曜)14時~16時(受付、開場は13時30分~)
講師:平井松午氏(徳島大学名誉教授)、塚本章宏氏(徳島大学)、紺野浩幸氏(伊能忠敬記念館)、小野田一幸(神戸市立博物館)、永山未沙希(神戸市立博物館)
会場:神戸市立博物館地階講堂
定員:40名(事前申込制)
対象:一般
参加費:無料(ただし、当日ご使用いただける本展観覧券が必要です。)
申込締切:7月23日(金曜・祝日)。郵送の場合は消印有効

記念講演会「伊能図の伝播と地域社会大村藩天文方・峰源助について」
日時:8月21日(土曜)14時~15時30分(受付、開場は13時30分~)
講師:平岡隆二氏(京都大学人文科学研究所)
会場:神戸市立博物館地階講堂
定員:40名(事前申込制)
対象:一般
参加費:無料(ただし、当日ご使用いただける本展観覧券が必要です。)
申込締切:8月6日(金曜)。郵送の場合は消印有効

学芸員による展示解説会
日時:7月10日(土曜)、24日(土曜)、31日(土曜)、8月14日(土曜)11時~11時30分(受付、開場は10時30分~)
会場:神戸市立博物館地階講堂
定員:各日40名(当日先着順)
対象:一般
参加費:無料(ただし、当日ご使用いただける本展観覧券が必要です。)

子供向けイベント
【ジュニアミュージアム講座「コーヒー染めで作るアンティーク古地図」

日時:8月1日(日曜)①午前の部:10時30分~12時(受付:10時~)②午後の部:14時30分~16時(受付:14時~)※①、②とも同じ内容です。
会場:地階考古学習室
定員:各回8名(事前申込制)
対象:小学4年生から中学生
参加費:500円
申込締切:7月16日(金曜)。郵送の場合は消印有効

【申込方法】
①往復はがきの場合
往復はがきにイベント名、参加希望者の名前、年齢、電話番号、返信用の宛名、子供向けイベントの場合は保護者の名前と参加希望時間を記入し、下記の申込先まで郵送してください。
〒650-0034 神戸市中央区京町24番地 神戸市立博物館伊能展イベント係
②オンラインの場合
神戸市イベント予約システムにアクセスして、フォームに入力してください。
一般向け:https://kobecity-official-event.jp/form/1955
子供向け:https://kobecity-official-event.jp/form/1956
 
※事前申込制のイベントについて、応募者多数の場合は抽選になります。
※1枚のはがき、1回のオンライン申し込みで複数のイベントに申し込むことはできません。
※子供向けイベントは、1枚のはがき、1回のオンライン申し込みで3名まで申し込みできます。

広報用画像のお問い合わせ

株式会社NHKエンタープライズ 近畿総支社 企画事業部(文化事業) 担当:小原万由子、角尾晃子
〒540-0012 大阪市中央区谷町3-1-18 NS21ビル5F
TEL:06-6945-7101 FAX:06-6945-7133

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電話 078-333-3330 Fax 078-333-3314

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