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更新日:2020年1月9日

結婚・離婚について (Q&A)

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婚約・結婚

 

婚約について知りたい。

(解説)

婚約は、将来において結婚をしようという約束(婚姻予約)であり、夫婦になろうという男女の合意があれば成立します。

書面によることも、その他何の形式も必要としませんが、口約束だけで婚約の成立を認証させるのは、難しい面があります。

また、結納や婚約指輪の交換、親に対する紹介等の儀式も婚約成立のために必要なものではありません。

同棲していても、将来夫婦になる確定的意思がなければ、婚約成立とはなりません。

なお、正当な理由なく一方的に婚約を破棄された場合は、損害賠償として、物質的損害と併せて慰謝料を請求することができます(民法第709条、第710条)。

慰謝料の額は、婚約期間や被害事情等によりケースバイケースです。

 

結婚は何歳からできるか。また、取り消しや無効となる場合があると聞くが、どのような場合か。

(解説)

男は満18歳、女は満16歳になれば結婚できます(民法第731条の定める婚姻適齢)。

ただし、婚姻適齢に達した男女であっても未成年者(20歳未満)の場合、父母の同意が必要です(民法第737条第1項)。

この場合の父母の同意は、原則として双方の親の同意が必要ですが、父母の一方が同意してくれない場合は、他の一方の同意だけでもよいことになっています(同条第2項)。

なお、民法の一部を改正する法律(平成30年法律第59号)が成立し、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられるとともに、婚姻適齢が男女ともに18歳に統一されたことにより、同法が施行される2022年4月1日からは、男女とも満18歳になれば婚姻が可能となります(なお、2022年4月1日の時点で既に16歳以上の女性については、引き続き、18歳未満であっても結婚することができます。ただし、この場合には父母の同意が必要です)。

結婚は、次のような場合は取り消しができます(民法第743条~747条)。

  1. 婚姻適齢(民法第731条)違反(ただし、婚姻適齢に達した後は、原則として取り消しできません)(民法第745条)。
  2. 重婚禁止(民法第732条)違反
  3. 再婚の制限(民法第733条)違反 女性が再婚するには前婚の取り消し、または解消した後、100日を経過した後でないとできません。(ただし、前婚の解消もしくは取り消しの日から起算して100日を経過し、または女性が再婚後に出産したときは、取り消しできません。)(民法第746条)
  4. 近親婚の制限(民法第734条~736条)違反 直系血族、または3親等内の傍系血族の間等では婚姻はできません。
  5. 詐欺や強迫によって婚姻届をした者は、取り消しを家庭裁判所に請求することができます(民法第747条)。

また、次のような場合は婚姻が無効になります(民法第742条)。

  1. 人違いなどで当事者間に婚姻する意思がないとき。
  2. 当事者が婚姻届出をしないとき。

 

離婚

 

離婚の手続きについて知りたい。

(解説)

夫婦は、その協議で離婚することができます(民法第763条)。
いわゆる協議離婚ですが、具体的には離婚届に夫婦それぞれ及び成人の証人2人が署名押印して、役所に提出し受理されれば、離婚が成立します(民法第765条、第764条、第739条第2項)。

なお、夫婦に未成年の子供がいる場合は、夫婦のいずれが親権者になるのかを届書に記載する必要があります(民法第765条、第819条)。

離婚について、夫婦の意見が対立し、合意できない場合には、まず家庭裁判所に離婚の調停を申立てます(調停前置主義)(家事事件手続法第257条)。

調停申立ては、調停申立書に所定の印紙を貼り、夫婦の戸籍謄本を添付して行います。

調停は、家事審判官(裁判官)及び家事調停委員から構成される調停委員会を中心として、非公開で進められます。

夫婦双方が離婚について合意できれば、離婚(調停離婚)が成立し、調停成立の日から10日以内に調停調書の謄本を添えて、離婚届を提出しなければなりません(戸籍法第77条)。

いくら調停しても話し合いが進展せず、合意できる見込がない場合には、調停は打ち切りとなります。
しかし、調停が成立しそうでない場合でも、家庭裁判所では一切の事情を考慮して、当事者の申立ての趣旨に反しない限度で、職権により離婚(審判離婚)の審判をすることができます(家事事件手続法第284条)。
この審判に対しては、2週間以内に異議申立てをすることができ、異議の申し立てがあれば、審判は失効します(家事事件手続法第286条、第279条)。

離婚の調停が成立せず、また離婚の審判もされない場合で、なお離婚したい場合は、家庭裁判所に離婚の訴え(訴訟)をおこすことができます。
この離婚の訴えでは、民法で定められた離婚原因が存在するか否かが争点になります(民法第770条)。
離婚の判決が確定すると、調停成立の場合と同様に、判決確定後10日以内に離婚の届け出をすることになります(戸籍法第77条)。

 

家庭裁判所での調停手続きはどのようなものか。

(解説)

いろいろな事情があって、夫婦間がうまくいかないので夫婦円満を目的に話し合いたいとか、あるいは離婚の話し合いをしたいなどといった場合には、夫婦関係(円満調整・離婚)事件として調停の申立てをし、家庭裁判所を介して、話し合いをすることができます(家事事件手続法第244条)。

申立ては、原則として相手方の住所地を管轄する家庭裁判所です。

申立書に必要事項を記入し、夫婦の戸籍謄本1通を添付して申立てを行えば、後日、期日を定めて呼出があります。

費用は、印紙代と若干の郵便切手代が必要です。

調停は、家事審判官1人と民間から選ばれた調停委員2人以上で構成された調停委員会が、当事者から事情を尋ねたり、意見を聴いたりして、双方が納得の上で問題が解決できるように助言や斡旋をするもので、非公開で行われ、自分の言いたいことは自由に述べることができ、調停委員会が行う助言や斡旋を受け入れるかどうかも当事者の自由です。

なお、調停委員会が当事者から事情を尋ねたり、意見を聴いたりする際には、当事者ごとに別々に行われますので、当事者同士が顔を合わせることはありません。
調停では、当事者の合意ができると、原則として合意事項を調書にして調停は終了します(家事事件手続法第268条)。

 

親権者はどんな役割を担うのか。また、監護者とはどのように違うのか。

(解説)

成年に達しない子は、父母の親権に服します(民法第818条第1項)。そして、父母が婚姻中は、親権は共同して行い、離婚の後は父母の一方が親権を行うことになっています(民法第818条第3項、第819条)。

親権者は、子を監護し、教育する権利を有し、義務を負います(民法第820条)。

親権の個別的な内容としては、

  1. 子の居所を指定する(民法第821条)。
  2. 子に対する懲戒権を持っており、必要な範囲内で、自らその子を懲戒することができます(民法第822条)。
  3. 子が就職するときも、子が自分で商売する場合も、親権者の許可が必要です(民法第823条)。
  4. 親権者は、子の財産を管理し、その財産に関する法律行為について子を代表します(民法第824条)。

なお、親権者と監護者とは、通常は同一ですが、親権者と分離して、子の利益のために監護者を指定する場合があります(民法第766条)。

 

親権者を決める手続きについて知りたい。

(解説)

父母が協議離婚をするときに、未成年の子がいる場合、双方協議の上、父または母のどちらか一方を親権者と定めて、離婚届に記載しなければなりません(民法第819条)。

話し合いが成立しなかったり、行方不明等で話し合いができない場合は、父または母の請求により家庭裁判所が定めることもできます。その場合、子の年齢などを勘案して、主としてその子のためにどちらが相応しいかが考慮されます。

 

養育費はどのようにして決めるのか。

(解説)

養育費は、社会人として自立するまで子供(未成熟の子)を育てていくために必要な経費です。

養育費の金額は、法律では定まっておらず、原則として離婚する親(夫婦)が協議をして定めます。

養育費の金額が協議で決められない場合は、家庭裁判所に養育費請求の調停、または審判を求める申立てができます(家事事件手続法第244条)。

 

養育費を確実に支払ってもらうには、どのような手続きが必要か。

(解説)

養育費の支払は、月払いが多く、期間も長期間になることが考えられます。

養育費の支払いが協議で決まった場合は、支払が滞ったときに備えて、公証センター(公証人役場)で、強制執行認諾約款付の公正証書を作成してもらうことです。強制執行認諾条項が盛り込まれておれば、裁判をしなくても強制執行を申立てることができます。

また、このようにすれば、相手に「絶対に支払わなくてはならない」という心理的な強制力を付与することにもなります。

なお、協議が整わない場合は、家庭裁判所へ調停を申し立てることになり、調停が成立した場合は、家庭裁判所が調停調書を作成してくれますので、これをもとに家庭裁判所に履行勧告、履行命令の手続きを申し立て、相手に支払いの履行を促すことができます。また、強制執行を申立てることもできます。

 

慰謝料はどのようにして決めるのか。

(解説)

慰謝料は、不法行為(1:配偶者に性的な不貞行為があったとき、2:配偶者に悪意で棄てられたとき、3:虐待、ひどい侮辱、扶養の怠り、理由のない同居拒否など)による精神的な苦痛に対する損害賠償であるため、離婚原因を作った者(有責の配偶者)が支払う義務があります(民法第709条、第710条)。

慰謝料は、話し合いで決めますが、話し合いができないとき、または話し合っても決まらないときは、家庭裁判所に調停を申立てるなど法的手続をとり、最終的に裁判で決着を図ることになります。

 

財産分与の手続きについて知りたい。

(解説)

離婚時の財産分与は、夫婦財産の清算、離婚後の扶養料、離婚による慰謝料等からなります。

従って、婚姻生活中に夫婦が共同でつくりあげた財産は、たとえその名義が夫婦どちらのものであっても実質上夫婦のものであれば、これを原則として平等に分けることになります。

協議上の離婚をした夫婦の一方は、他方に向かって財産分与を請求することができます(民法第768条第1項)。

財産分与について、二人の間で話し合って決められないとき、または話し合いをすることができないときは、家庭裁判所に処分を請求することができます(民法第768条第2項)ので、調停または審判を申立てるとよいでしょう。ただし、離婚のときから2年を経過した場合は、財産分与自体を求めることができません(民法第768条第2項但し書き)。

 

夫または妻名義で借入れた住宅ローンやサラ金等の借金は、どのように取り扱えばよいか。

(解説)

夫婦各自の債務は、それぞれの債務であって、原則として離婚時の財産分与の清算対象になりません。

しかし、夫婦共同生活を営む上で生じた借入金等は、夫婦共同生活の中で生じたものである以上、清算対象となります。ただし、夫婦間の取り決めを債権者に主張することはできません。

不動産の時価がローン残高を上回る場合の返済中の住宅ローンの処理方法としては、1:当該住宅を売却して、住宅ローンの残額を返済した残余部分を清算割合に応じて分与する方法と、2:離婚時の住宅の評価額からローンの残額を引いた残余部分を清算対象とする方法があります。

他方で、不動産の時価がローン残高を下回る場合には、金融機関の協力を得ることができなければ、適切な処理が困難となることが多いため、当事者だけでなく、事前に金融機関とも十分に相談の上、財産分与の協議を進めることが重要です。

 

退職金は財産分与の対象になるのか。

(解説)

財産分与の対象となる財産は、婚姻前の各自の財産、婚姻後に相続または贈与により各自が取得したものを除き、夫婦間の協力により蓄積されたもので、通常は婚姻後離婚までの間に増加した財産です。

従って、退職金についても、分与者が既に受け取っているときは当然ですが、将来、受領することが予想されるものの未だ受給していないときも、一般的に清算の対象になると考えられております。

 

面会交流権とは、どのような権利か。

(解説)

子供と離れて暮らしている親(非監護親)が、別れた子供と面会したり、電話・手紙など、それ以外の方法で親子の交流をする権利を面会交流権といいます(民法第766条)。

子供への面会交流は、子供の利益、福祉に反しないことが前提です。

面会交流の協議をする相手は、その子供を監督保護する者(監護親)で、その監護親へ直接希望を申し入れます。

相手(監護親)との面会交流の協議が困難な場合は、相手の住所地を管轄する家庭裁判所または父母が合意で定める家庭裁判所に対し、子の監護に対する処分(面会交流)の調停を申し立てることができます。
父母の間で合意できなかった場合には、調停は不成立となり、自動的に審判手続に移行します。

 

離婚した時、妻や子供の戸籍や姓はどうなるのか。

(解説)

離婚によって婚姻は解消するため、婚姻の際に氏を改めた夫または妻は、原則として婚姻前の氏に復氏します(民法第767条第1項)。

しかし、離婚の際に称していた氏を称したいときは、離婚の日から3箇月以内に市町村長に届け出ることによって可能です(民法第767条第2項)。

一方、子は、原則として戸籍は変わりませんが、子の親権者に指定された父または母が復氏することによって、子と父または母の氏(戸籍)が異になる場合に、子が父または母の氏を称したいときは、家庭裁判所の許可を得て、氏を変更することができます(民法第791条第1項、家事事件手続法第39条・別表第1の60、戸籍法第98条第1項)。

 

「年金分割」は、どのような制度になっているのか。

(解説)

これまで、サラリーマンの夫と専業主婦の妻が離婚した場合、妻が受け取る老齢の年金は、妻自身の老齢基礎年金のみでしたが、平成19年4月から、報酬比例年金の受給権を夫婦間で分割する制度が始まっています。

平成19年4月1日以降の離婚に適用される制度(A)と、平成20年5月1日以降の離婚に適用される制度(B)の2つがあります。
いずれも、婚姻期間中に夫婦が支払った保険料に対応する受給権の全てを最大で、夫婦それぞれ半分まで分割するもので、婚姻前や離婚後の期間は、分割の対象になりません。

年金分割を受けた場合でも、年金を受給するには、分割を受ける者が年金受給資格期間を満たし、支給開始年齢に達する必要があります。

(A)制度の分割割合は、夫婦の協議(合意できない場合は、裁判所で決定)で決まりますが、(B)制度の分割は、平成20年4月1日以降の第3号被保険者(専業主婦やパートで働く一定収入以下の妻)期間だけに適用されるもので、自動的(協議不要)に半分が分割されます。

原則として、離婚後2年以内に標準報酬改定(年金分割)の請求を行うことが必要です。
分割された年金は、妻の年金受給権が発生した折に、日本年金機構から直接、妻の口座に振り込まれます。

なお、詳しいことは、最寄りの年金事務所、または市民相談室(年金相談)でご相談ください。

 

扶養関係

 

親族間の扶養義務はどうなっているのか。義務者、内容等を知りたい。

(解説)

近親者は、法律で、お互いに扶養する義務が定められています。

配偶者のほか、父母、祖父母、子、孫などの直系血族及び兄弟姉妹で法律上当然の義務者とされています(民法第877条第1項)。

また、家庭裁判所は、特別の事情があるときは、三親等の血族(伯父、伯母、甥、姪など)及び、三親等内の姻族についても扶養の義務を負わせることができることになっています(民法第877条第2項)。

扶養義務者が数人いる場合、扶養の順位や程度、方法については、まず話し合いで決め、話し合いが成立しないとき、話し合いをすることができないときは、家庭裁判所が一切の事情を考慮して決めることになっています(民法第878条、879条)。

なお、扶養の程度については、夫婦間(民法第752条)や未成年の子(民法第820条)に対する場合は、自分と同じ程度の生活を保障する必要(生活保持の義務)がありますが、成人した子や兄弟姉妹間等の場合は、最低限の生活を保障(生活扶助の義務)することになっています。

 

どのような場合に、姻族関係は終了するのか。

(解説)

姻族関係は、離婚することによって終了します。

また、配偶者を亡くした生存配偶者は、姻族関係を終了させる自由が認められています(民法第728条第2項)。

手続は、配偶者の死亡後ならば、いつでも一方的にできます。

手続としては、姻族関係終了届(市区町村役場に備え付け)を届け出ます(戸籍法96条)。

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