最終更新日:2022年7月28日
ここから本文です。
市長会見の模様をお届けします。
・新型コロナウイルス感染症対策
①新型コロナウイルス感染症対策 ~第7波対策~(重症化予防重点化対策)
②まちなか接種ステーションの設置(若年層への接種促進)
~三宮・花時計前駅で「予約なし」「接種券なし」接種を行います~
会見資料はこちら(PDF:604KB)
司会:
それでは、7月2回目の市長定例会見を始めさせていただきます。
市長、よろしくお願いいたします。
久元市長:
よろしくお願いをいたします。
18日にコロナの感染が確認をされまして、昨日まで自宅で療養しておりました。御心配をおかけいたしましたけれども、症状が回復しましたので、今日から平常どおり勤務をしたいというふうに考えております。
今日お話を申し上げたいのは、感染が急拡大しているコロナへの対応です。今日の数字が先ほど明らかになりまして、3,414件ということで、1週間前よりも大幅に増えております。1週間単位の数字を見ましても、倍近くにまで増えている。第7波の感染が拡大をしているということです。
病床の使用率は71%、大分上がってきました。重症者の病床の使用率は、53床のうち21床を使っており、うち重症者は7名ということになっております。兵庫県からの判断では、今フェーズⅤ感染拡大特別期に入ってきているというふうに考えられます。
オミクロン株の変異株の状況ですが、これは従来からお話をしておりますBA.4、BA.5の系統、これがずっと割合が上がってきているというお話をしてきましたけれども、その傾向が続き、かなりの部分がこのBA.4あるいはBA.5に置き換わってきているというふうに考えられます。以前、新しい系統の変異株、BA.2.75の系統が7月8日に発見されましたというお話をいたしましたが、その後は、この変異株の発見は神戸市内ではありません。
こういう状況の中で、感染者が急激に拡大をしている中での神戸市としての対応ですが、やはり重症化リスクのある方、かなりの方が、感染されたかなりの方が自宅で療養していただいているわけですが、その中には重症化リスクのある方がいらっしゃいます。そういうような方への対応に重点化していくということ、これが必要だというふうに考えております。
重症化リスクのある方は、65歳以上、あるいは妊婦さん、肥満傾向のある方、それから発生届が出された時点で酸素飽和度が93%以下の方、あるいは悪性腫瘍などの持病をお持ちの方、こういう方が重症化リスクがあると考えられるわけですが、この方に対しては保健センターが電話、あるいは訪問によりまして健康状況を把握し、そしてしっかり聞き取った上で、入院あるいは通院などの治療につなげていくという対応をいたします。自宅に療養している間は、保健センターのほうから定期的に電話などで健康状態を確認いたしまして、必要に応じて外来治療、あるいは往診につなげていくということをいたします。療養が終了するまで電話などでの助言、指導を行うということにいたします。
一方で重症化リスクがなく、無症状あるいは軽症の方につきましては、これは医療機関のほうで必要な情報提供を行っていただいて、保健センターからの電話連絡は行わない。そして、自らの体調あるいは不安、異変を感じたときには、自宅療養フォローアップセンターに電話をしていただいて状況を伝えていただき、それに基づいて必要な対応をすると、こういう方針に切り替えたいというふうに考えております。
この対応につきましては、医療機関でチラシを配る、そしてこの重症化リスクがあるかどうかということについては、発生届などで判断をするというふうにいたします。
このような対応をするわけですが、あわせまして、自宅療養されている方についてはしっかりとフォローしていかなければなりません。そこで、神戸市の自宅療養フォローアップセンター、14階に設けておりますが、このフォローアップセンターが健康状態の状況を把握するために、健康観察入力フォーム、これを作りまして、8月1日から運用を開始したいというふうに考えております。
自宅療養をされている方につきましては、この観察入力フォームで入力をしていただいて、これを保健所のほうで、このシステムを使って、リスクの高い方を探知いたしまして、仮に自宅療養されている、感染されている方からの連絡がなくても、この方はリスクが高いというふうに判断をすれば、保健センターのほうから電話連絡を行って、早期の対応を図っていきたいというふうに考えております。
自宅療養のフォローアップ体制も強化をしております。既に14階に約70名の派遣職員がおりましたが、これに職員を急遽100名増強いたしまして、170名体制で現在運用をしております。また、夜間電話の受付体制も強化をするということにいたしました。外来受付、外来受入れの医療機関につきましても確保をしております。
医療提供体制の確保ということからは、病床は現在405床受入可能というふうにしております。重症病床は53床です。要介護者の入院枠につきましても、3医療機関から27医療機関に拡大をしておりまして、配慮の必要な方の入院受入れ体制も強化をしております。妊婦さんなど、あるいは透析を受けている方などの方々への対応です。
医療提供体制につきましては、こういう形で強化をしておりますが、併せて宿泊療養施設につきましては、現在512室確保しております。おおむね現在の部屋の使用率は大体50%程度というふうに聞いておりますが、今後さらに感染が拡大するおそれもありますから、ニチイ神戸ポートアイランドセンターの宿泊等の入所定員、これを7月20日から、20名程度から30名程度に拡大を既にしております。このほかに2か所程度、新たにホテルの確保に向けて、交渉を開始しております。
今、これは全国的にも報道されておりますが、発熱外来がかなり受診しにくくなっているということが報道されております。神戸については、そういう状況はこれまではほとんどなかったんですけれども、今日になりまして、なかなか受診しにくいというような電話も増えてきております。これへの対応は非常に難しい面もありますが、やはり1つは検査キットを入手していただくと。医療機関のほうで検査キットを入手していただくことが必要ですから、これにつきましては国も方針を示していますので、兵庫県と調整をして、確保に向けて、最大限の努力をしたいというふうに考えております。
また、医療機関でなかなか陽性の確認ができないというような状況に対しましては、自ら検査キットで陽性を確認していただいて、保健所のほうに相談していただき、感染が確認されれば、保健所のほうで発生届を出すと、こういう取組も強化をしたいというふうに考えております。
高齢者施設、障害児・者施設の感染予防も非常に重要です。抗原検査、週2回も実施をしておりますが、きちんとこういう対応を続けていきたいと考えております。
ワクチンの接種実績は、これまでと大きく傾向が変わるところはありません。3回目のワクチン接種実績、これは7月25日時点で57.5%ということになっております。若年世代の接種が相対的に低くなっているという状況も変わってはおりません。ぜひ、3回目ワクチン接種がお済みでない方々に対しましては、ワクチン接種をしていただくようにお願いを申し上げたいと思います。
若年層の接種の促進が重要です。新たな取組といたしまして、まちなか接種ステーションを新たに設置いたします。地下鉄海岸線の三宮・花時計前駅の改札口をすぐ出たところに特設会場を設けまして、予約なし、接種券なしで3回目の接種を受けられるようにいたします。実施時期は土日祝日、7月20日から8月28日、期間限定で設置をいたします。午後の時間帯、ここに1日大体50名程度の接種枠を設けることとしております。予約なしで接種ができる、特にこのあたりに来られる方が、若年層の方もたくさんいらっしゃると思いますので、進んで受けていただきたいというふうに思います。
4回目のワクチン接種も進められております。接種を希望される方につきましては、できるだけ早く接種をしていただくようにお願いをしたいというふうに思います。
私からは以上です。
記者:
今の全体状況についてお伺いしたいんですけれども、先週金曜日に各方面に取材させていただいたときに、保健所や市民病院、あと消防のほうも伺ったところ、6波までの経験もあるので、混乱はしていないと、今までの経験を生かして対応しているということだったんですけれど、今時点で逼迫が特に大きいところとか、そういうところがあれば伺ってもよろしいでしょうか。
久元市長:
状況は刻々と変化をしておりますが、私も自宅療養中に、もちろん健康局、保健所から報告を受けておりますが、全体としては、今おっしゃいますように、この2年数か月の間に、医療機関や行政関係者の間でもいろいろな経験が蓄積をされてきましたので、現時点では、これは市民の皆さん、関係者の皆さんの御努力のおかげだと思いますが、全体としては、冷静に落ち着いて対応していただいているのではないかというふうに思います。
ただ、これもこれまでの経験で言えることですが、状況は急激に変化するおそれもあります。引き続き緊張感を持って対応するということと、やはり、感染がこれまでにない規模で拡大をしていますから、やはりできるだけ早く受診をしていただいて、感染の有無を迅速に判断するという体制をつくっていくということが重要だと思います。
記者:
そうしますと、今、先ほどおっしゃったように、発熱外来が少し受診しにくくなっているということだったんですが、そこ以外で、ここはちょっと混乱を来し始めているとか、そういうことはないという理解でよろしいでしょうか。
久元市長:
救急搬送件数も、熱中症ということもあって増加傾向にありますけれども、もちろん個別にいろんな事象が発生しているとは思いますけれども、一部の自治体に見られるような、物すごく困難事案が多発して、極めて搬送、あるいは入院に支障を来しているというところまではいっていないのではないかというふうに感じております。
記者:
ありがとうございます。今のところ、県のほうでも、国のほうでも行動制限はしないということで、なかなか打つ手があまりないというか、ワクチンと基本的な感染対策を呼びかけるというところになっているかと思うんですけれども、その対応の最前線である自治体の長としては、今の状況をどういうふうに受け止めていらっしゃいますか。
久元市長:
今申し上げましたように、これまで行ってきている、今日御説明いたしましたような新たな対応も含めて、最前線の基礎自治体、保健所設置市として、やれることは全てやっていかなければいけないというふうに思います。幸い、今、高齢者施設などでもクラスターがどんどん発生している、あれは第4波のときでしたね、一番大きかったのは。そういう状況にはないわけですが、しかし、そういうような事態がいつ発生するとも限らないので、それに備えた体制はしっかり取っているところです。
記者:
先ほどお話ありました、発熱外来が受診しにくくなっているというところで、受診しにくいという、その電話も増えてきているとおっしゃっていたんですが、もう少しここのところをちょっと詳しく、どういった電話であったりとか、どういった理由から受診しにくくなっているというのか、教えていただけますか。
久元市長:
少し状況が変わってきているということです。私が今日、久しぶりに出勤をして報告を受けた時点では、これは大変気にしていたところですので、テレビなどの報道でも、発熱外来がなかなか受診しにくいということがありましたので、神戸ではそういう状況が起きていないということでしたけれども、今日になりまして、そういうような電話が少し増えてきているというふうに承知をしております。
記者:
御担当の方になってしまうかもしれないんですけど、もう少し電話の内容などを教えていただけたら。
職員:
発熱等で、コロナの感染等がちょっと御自身で疑われるので、受診をしたいけれどもということで、自分のかかりつけのドクターのほうに電話をしても、予約がたくさんで、ちょっと今日中には診れないというふうなことで相談が入ってきて、ほかに診てもらえるところがないかということで、幾つかの電話を、医療機関の紹介をしているというのが、ちょっと増えてきております。
記者:
大体いつ頃から、こういった電話が出始めたんでしょうか。
職員:
全くないということではなかったと思いますけれども、本日市長のほうに、朝に私が報告したときにはそこまでなかったんですけど、先ほど、お昼前ぐらいにもう一度今の状況を確認したところ、朝から結構そういう電話が入ってきているというふうには聞いています。
記者:
ちょうど今日あたりからということですか。
職員:
目に見えてというか、少し職員が気にし出したというぐらいの電話が入ってきているのが今日からということになります。
記者:
分かりました。ありがとうございます。
記者:
重症化の重点化のところなんですけども、フォローアップセンター、人員体制を強化した上で重症化の方たちに特化といいますか、絞って対応していくということなんですけど、これ、現状で、例えばフォローアップセンターのほうで何か支障が起きているとか、体制を強化したけど何かに対応ができていないとか、そういう状況はあるんでしょうか。
職員:
現時点での支障はございません。ただ、これからますます感染者が増えるに当たり、支障が出てくる可能性もあると思いますので、そうならないように重症者のほうに重点を置くということで、そちらのほうで情報提供する時間は、数が増えてきている感染者の方が、何かあったときにすぐ相談ができるように受けるほうの体制を強化しようと思いまして、軽症の方には情報提供をして、一人一人に電話をするのを今から先を見越してやめようかというふうにしています。
記者:
実際、もう今の段階で、例えば重症化の方からの連絡ができない状況になっているとか、そういうことはまだは起きてないということですね。
職員:
はい、まだありません。
記者:
発表項目といいますか、市長、今日から公務に復帰されるということで、実際、感染を経験されて、例えば改めて気づいたことですとか、市の体制でここを改善すべきではないか、何かそういったところ、感じたところがあれば教えていただけますでしょうか。
久元市長:
実際に初めて感染をしまして、1つは熱が39度6分ぐらいまで上がりまして、なかなか、解熱剤を飲んだら下がるけれども、切れたらまた上がるというようなことが何日か続きましたのと、あとは喉がもう強烈に痛かったですね。水を飲むのも飛び上がるぐらいの痛みで、薬を飲むのも相当苦労をしたと。あとは、下痢がずっとこの間続いたので、そういうこともあって、1週間ぐらいでしたけれども、体重が3キロぐらい減りましたから。これは決して一般化することはできないと思いますから、1人ずつ症状がみんな違うと思うので。自分の経験から言うと、これはなかなか普通の風邪とは言えない経験だったなというふうに率直に感じます。
あと、保健所の対応とかは、これは灘保健センターから一番最初に連絡をいただきました。これは全く連絡がなかったというわけじゃなくて、連絡をいただいて、それで症状などを報告し、あとは医療機関で処方された薬を自宅で服用しながら、必要な作業などを行うということでしたので。市民というか、感染者の立場から見て、保健所、行政の対応は、これは聞いていたとおりの対応でしたし、それは納得できるものでした。
記者:
分かりました。ありがとうございます。
在宅での勤務ということだったと思うんですけど、10日間ぐらい市長が現場を離れられた状態で、その間の、例えば仕事上の何か支障があったりとか、そのあたり、改めてこういう体制にしようとか、そういった考えがもしありましたら教えてください。
久元市長:
かなり熱が高い時期はありましたけれども、昼間、ベッドに入ることは全くなかったので、大体パソコンの前にいて、役所から入ってくるメールをチェックし、特にコロナへの対応とか、あと、指定都市市長会に出ることができなかったので、その状況を聞いたり、その後のフォローとかそういうことをやっておりましたから。登庁はしなかったわけですけれども、必要な情報は全て入りましたし、今日、夜、これから上京いたしまして、早朝から国家議員の各位への予算要望なども行いますが、その資料の準備などもメールでやり取りをしながら調整しましたし、自宅ではありましたけれども、特に執務上問題はなかったと思います。市長が登庁できなかったときの体制を、今回の場合について鑑みて、新たに何か変える必要は特段感じておりません。
記者:
コロナの感染拡大の影響で、今、結構全国で公共交通機関の減便ですとか郵便局の窓口業務の縮小みたいな、職員側が感染することでも影響が出ているというところがありますけども、神戸市に関しては、現時点あるいは今後、感染者が増えたりすることで、例えば窓口業務ですとか、そういったところに影響が出る可能性というのは今のところあるんでしょうか。
久元市長:
可能性は、これは何とも言えないです。現実に自宅療養フォローアップセンターには70名から170名にして、これは派遣に順次切り替えていきますが、職員を100名程度、庁内から応援しているわけです。それは既にそれぞれの局なり組織で影響も出ているはずです。
職員の感染もかなり広がっているというふうに聞いております。しかし、これもこの2年数か月の間にそういうふうに、こういうコロナ最優先で仕事をするという、そういう体制なり、あるいは職員の意識やマインドやそういう空気というのが出てきていると思うので、そういうときには不要不急の仕事はやめて、コロナを最優先にして、本当に市民生活に支障がないような仕事に特化して当たると、こういうような取組が現時点ではできているというふうに思います。
しかし、今後の状況に応じて、感染が急拡大する、あるいは、市役所の中でもさらに職員の感染が増えるということになれば、これは全庁的に、行財政局が中心となって、新たな方針をつくる必要があるかもわかりません。
記者:
自宅療養者に入力フォームを毎日入力すると。これ、具体的には、もうちょっと詳しく、どういう項目を入力して、どういうシステムなのかというのを教えていただけますか。
職員:
スタート時に御自身で入力フォームに入れてもらうと、そこからこちらのほうでURLをお送りして、健康観察の入力フォームをお送りします。御本人の方はスマホとかで、今の発熱とかせきとか、いろいろな主要な症状がないかというのをチェックできるようにして送っていただくということにします。御本人には毎日送っていただいても、できるようには対応するというふうにしています。
記者:
入力は発熱とかせきとか体温とか、そういうのを入れる。
職員:
コロナの主な症状を全部列挙して、それで、あるかないかで全部確認をしていくということで、下痢とかでしたら回数とかで問題があったりしますし、熱も体温によって変わりますので、必要なところだけはきちんと書けるようにもしていきたいと思っています。
記者:
それと、リスクが高い人はどうやって探知をするということなんでしょう。
職員:
もともとシステムの中で一定リスクが高い基準を設けておきまして、それをまずたくさんの患者さんの中から把握して、そのチェックした中で、派遣の看護師さんにその内容を全部確認してもらって、本人に連絡をする、優先度をつけて対応を区のほうにしてもらいます。保健センターに情報提供してもらって、保健センターの保健師が対応するということにします。
記者:
ありがとうございます。あと、市長のコロナのことで教えていただきたいんですけども、公務復帰に当たっては、検査というのは改めて受けられたりしているんでしょうか。
久元市長:
それは、検査は受けないというのが、これはそういうルールなっています。
記者:
それと、お薬を飲まれたということなんですが、これはコロナの治療薬等を服用されたということなんでしょうか。
久元市長:
そうです。重症化予防の薬を医療機関で処方していただきました。
記者:
サル痘について伺います。サル痘が今週の初めに東京都のほうで国内初感染が確認されて、今日また東京都で2例目も確認されたようですけども、現時点でのサル痘への市長の御認識と、今後政府に求める対応策などございましたらお聞かせをください。
久元市長:
サル痘につきましては、神戸市は、健康局、保健所、それから健康科学研究所の中で、サル痘についての知識、あるいはこれへの対応ということについては必要な準備はできております。
もしもサル痘が発見をされれば、これは感染症指定医療機関である中央市民病院と、これは協議も済ませておりますので、そこに入って入院をしていただくということになります。それから、サル痘の患者が発生した場合には、周辺に感染をしている人がいないのかということ、積極的疫学調査が必要になりますので、そのときには、国立感染症研究所の実地疫学専門家養成プログラムというのがありまして、そこに対して専門家の派遣を要請するということにしております。
ちなみに、健康科学研究所では、サル痘にかかっているかどうかという検査も可能になっておりますから、サル痘に対する準備については、神戸市では整えられているというふうに理解をしております。
現時点で国に対して特段の要請はありませんが、感染が発生された場合には、当然のことですけれども、迅速に公表して、患者さんのプライバシーに影響しない形で、できるだけ正確な情報を自治体にも提供していただくようにお願いをしたいと思います。
記者:
今月の安倍元首相が銃撃された事件以降、旧統一教会と、あと、政治家との関わりというのが全国各地で注目されておりますが、まず、市長がそういった政治家と特定の宗教団体との関わりということについて、支援を受けていたりとか、そういったことに関してどう思われていらっしゃるか。
あと、2点目が、市長御自身、過去の選挙であったりとか、旧統一教会と、支援を受けたりとか、そういったつながりはあったかどうかという点についてお願いします。
久元市長:
神戸市には叡智の会というのがありまして、これは、仏教の関係の宗教団体、それからキリスト教、これはカトリックですとかプロテスタントですとか、キリスト教の各派、あとは、天理教とか立正佼成会などの様々な宗教団体が一堂に会した会がありまして、頻繁ではありませんが、ここには私も時々出席させていただいております。
この叡智の会は、もともと神戸が戦前から異なる宗教、異なる文化的背景の方々が、外国人も含めて一緒に暮らしてきたというような伝統に基づくものということもあるのではないかというふうに考えておりまして、これは特定の宗派の主張をそれぞれするというよりも、宗派を超えて、社会のために、特に孤立をしている傾向が見られる中で、宗教者としてどう行動したらいいのかということを議論している会だと。これは私に限らず、ほかの首長や国会議員、市会、県会の先生方も来賓として多数出席をしておられます。
あと、個別の宗教団体につきましては、私も例会のような会に呼ばれて挨拶をするという機会は、時々あります。先ほど申し上げましたような、この叡智の会に入っている団体がほとんどですけれども、そういうところから呼ばれて挨拶をするということはあります。
その中で、この世界平和統一家庭連合は入っておりませんで、叡智の会に入っているか否かに関わらず、この団体と私との関わりは、まず、私個人とはありません。誘われたこともありませんし、出席したこともありません。それから、私が知らないところで、そういう関わりがあったのかどうかということについて、後援会に確認しましたけれども、後援会のほうから、何か寄附を受けたとか、あるいは政治資金パーティーのパーティー券を購入していただいたとか、そういう事実は一切ないというふうに聞いております。
記者:
逆に、市長の公務として祝電を送られたりとか、そういったこともなかったということか。
久元市長:
私自身が承知をしているところではありません。ただ、この団体との関わりが、行政との関わりも最近話題になっておりますので、これは関係課のほうで確認をしたところ、5月14日の土曜日に、神戸文化ホール、大ホールで、平和祝祭兵庫という集いがあって、これは、実質的には世界平和統一家庭連合が関わったイベントのようでした。ここに案内をされて、課長クラスが1人出席をしたということが分かっています。
それから、これはどなたかからの伝手だろうと思いますけれども、世界平和統一家庭連合から、5月30日に10万円の寄附を神戸市に頂いております。これは、この団体と神戸市とのお付き合いというのは、事務方から聞きますと全くなかったんですけれども、この時期は近接しているわけですけれども、先方からの申出があって、課長クラスが出た、それから寄附を10万円頂いたということが分かっています。
記者:
分かりました。課長クラスが1人出席って、何のための出席という扱いなんですか。
久元市長:
よく分からないですね。頼まれたから出たということだと思います。
記者:
神戸市からどなたが出席してほしいという、そういう依頼だったと。
久元市長:
それは頼まれた人からの依頼で、そういうことではなかったかというふうに承知をしております。
記者:
この2件に、寄附と出席したという2件については、その後判明、あの事件以降判明されたとか、そういうことですか。
久元市長:
そうです。その事件の後、改めて調べたところ、こういう2件のお付き合いが判明したということです。
記者:
すみません、ちょっと改めてなんですけど、市長個人のお考えとして、そういった政治家が、こういった、旧統一教会員であったりとか、そういった特定の宗教団体との関係を持つことについて、是非といいますか、どう思われるか、お考えを。
久元市長:
宗教活動の自由は保障されていて、憲法の政教分離の原則に違反しない範囲においてですね、これは、政治との関わりというのは出てくるわけで、全て宗教団体との関わりを持つべきでないというふうに考えるのは、これは、憲法下において予定されている政治と宗教との関係においても、そうではないというふうに思いますし、現実に行われている慣行から見ても、全く宗教団体と一切関わりを持ってはいけないというのは、これは常識的ではないだろうというふうに思います。
ただ、世界平和統一家庭連合については、これは安倍元総理の事件が起きる前から様々な問題が提起されていたということは、私自身は承知をしておりましたので、仮に私に対してアプローチがあったとしても、少なくとも政治家、正確に言うと公職の候補者と言ってもいいかもしれませんが、お付き合いをするという選択肢は取らなかったと思います。
記者:
今のでちょっと1個だけ確認なんですが、5月14日と5月30日の2件以外は、それ以前にも今まで全く関わりはなかったということなんでしょうか。
久元市長:
役所、正確に言うと市長室からは、それ以前は全くお付き合いがなかったと聞いております。
記者:
突然このタイミングで向こうから申出があったということですか。
久元市長:
恐らく関係課のお付き合いをしている方の中に、この団体から頼まれたか、あるいは近しい方がいて紹介を受けたのではないかと思います。
記者:
そうすると個人的に付き合いのあった、日々関わりが業務上あった方から頼まれたということですか。
久元市長:
その方からの伝手というか、頼まれたので出席をしたと、直接ではなかったと聞いております。
記者:
分かりました。あと、課長クラスの出席された方というのは何課の方か伺ってもよろしいですか。
久元市長:
国際課長です。
記者:
そうしますとこのイベントは国際交流とか、例えばですが、そういう関係のイベントだったということでしょうか。
久元市長:
世界平和とコロナの終息を願うイベントだったと聞いております。
記者:
先ほどの質問で確認なんですけども、課長クラスの方が出席されたイベントというのは、個人の方にどなたかが招待したわけではなくて、神戸市役所の課長として招待をされたという認識でよろしいでしょうか。
久元市長:
神戸市からどなたか出てほしいという依頼だったと聞いております。
記者:
それで国際課長が出られたということですかね、分かりました。
あと、市長のお話の中にありました神戸にあるエイチの会、すみません、ちょっと名前が分からず、何という漢字を書くんでしょうか。
久元市長:
叡智の「叡」に「智」です。
記者:
分かりました。すみません、大丈夫です。ありがとうございます。
記者:
今の、ごめんなさい、追加でお聞きしたいんですけど、国際課長が出席されたというのは来賓として出られて、御挨拶とか何かされたという意味なんでしょうか。
久元市長:
それは確認できておりませんが、常識的には単に出ただけではないかと思います。これは後ほど市長室に確認してください。
記者:
分かりました。あと、寄附については、寄附の項目とか目的とか指定したものがあるんでしょうか。
久元市長:
いや、特段なかったと聞いております。
記者:
今の旧統一教会の件で、5月14日の出席と5月30日の寄附というのは、市側の認識としてはそれぞれ独立した出来事であって、失礼ながらうがった見方をすると出ていただいたからその御礼として寄附をしたみたいに見えないこともないんですけど、そういう認識ではないということでよろしいでしょうか。
久元市長:
それは違うと思いますね。
記者:
寄附した際に「この前ありがとうございました」みたいな、そういう趣旨の話があったわけでもないということですか。
久元市長:
それは分かりません。そういう話があったかもしれません、よく分からないです。
記者:
分かりました。あともう1つが、市長おっしゃるように、宗教団体の活動の自由というのもあって、行政機関としても一律にそういうお付き合いをしないという判断もなかなか難しいと思うんですけども、一方で市長も御認識として旧統一教会に様々な問題があるということは従前から承知をされていたという中で、今後、旧統一教会あるいは旧統一教会系の団体と市との関係といいますか、付き合い方について、何か変更というか修正というか、例えば一切付き合いはやめてしまうとか、そういうお考えというか、そういうのはあるのでしょうか。
久元市長:
旧世界統一教会は、私が、もうはるか昔ですけれども、学生の頃から存在を知っておりまして、その頃から様々な問題点が指摘された団体でした。私は、それは承知をしておりました。ただ、団体も全く同一性を持って存在しているのかどうかとか、変遷もありますから、そこはどういう扱いをするのかというのは、やはり信教の自由との関係で慎重に考える必要があります。
ただ、この団体について言うならば、私の昔の古い知識もありますけれども、その後も献金などを巡って報道も散発的に行われたということもありますから、仮に私がこの2件について相談を受ければ、これは否定的な対応をすることになったというふうに思います。
記者:
先ほどの5月の2件で、これはもちろん今年ということでよろしいでしょうか。
久元市長:
そうです。
記者:
今年の5月ですね。
久元市長:
今年の5月14日と5月30日です。
記者:
30日の寄附というのは、すみません、ちょっと詳しくなくて恐縮なんですが、市に対しての寄附っていろんなルートがあるかと思うんですけども、今回の場合はどのように寄附があったんでしょうか。
久元市長:
いろんなルートというか、これはありがたいことですけれども、市にはたくさん、いろんな方から寄附のお申出がありまして、基本的には、よほどのことがなければ、寄附というのは非常にありがたいお話ですから、特段の制約というか、市政、行政に対する制約要因がなければ、これはやはりありがたく頂くというのが基本ではないかというふうに思います。このときも、特段使途も、これに使ってくださいということもなかったというふうに承知をしております。
記者:
ただ、教会の名前で10万円というのが寄附、履歴として残っているということですか。
久元市長:
そうです。
記者:
市長としては、この5月14日と30日の2件というのはちょっと不適切だったというふうに考えていらっしゃるんでしょうか。
久元市長:
先ほども申し上げましたように、私に相談があればお断りをしただろうというふうに思います。ただ、それぞれの課でいろんなお付き合いもあるでしょうし、お付き合いをされている方から「ぜひ、とにかく顔だけ出してほしい」というふうに言われれば、なかなか断りにくい局面があるということも、これも行政が日々経験をしているところです。
また、寄附というのは基本的にありがたいお話で、これは非常にありがたいことなんですけれども、様々な方から様々な寄附がある中で、これも紹介をしていただいた方から、こういうような寄附というお話があったときに、普通は断るという判断はなかなかできなかっただろうというふうに思います。ですから、これは、担当者がこれを、出席したとか寄附を受けたからといって、とがめ立てをするような性格のものでもないだろうというふうに思います。
記者:
分かりました。じゃ、今後、このような先方からの申出とかがあった場合には、個別に対応するというようなことになるんでしょうか。
久元市長:
個別に判断いたしますが、この団体からの寄附とか、あるいは出席依頼については、これはお断りをするという方向になろうかと思います。
記者:
関連してなんですけど、市長にお話があったら断ったと思うということなんですけど、これは、そもそも課内でのみ上がっていた話、何か決裁権者というか、どういった手続を経て出席が決まったんでしょうか。
久元市長:
恐らく課かその上の幹部の間で相談して決まったのではないかと思います。
記者:
こういった依頼があったイベントに市を代表して出席するというのは、そもそもどういった決裁が必要なものなんですか。
久元市長:
すみません、ちょっとよく承知をしておりません。
記者:
特に全てやっぱり市長まで上がってくるものではないということですか。
久元市長:
寄附につきましては、金額によってそれぞれ決裁権者が決められているというふうに思いますし、あと、こんないろんな会への出席依頼というのは、それこそ星の数ほどあるのが神戸市のような大きな組織では実態で、私が相談にあずかるのは、私自身が出席をするものに限られるのが実態です。
記者:
あと、すみません、もう1点、細かくて、確認で恐縮なんですけど、課長クラスというのは国際課の担当課長とかもいらっしゃいますけども、課長という認識でよろしいですか。
久元市長:
私が報告を受けているのは国際課長です。
記者:
課長ですね。ありがとうございます。
このページは接続環境によって、映像・音声などがみだれたり、スムーズな視聴ができない場合があります。あらかじめご了承ください。