ホーム > 市政情報 > 市長室 > 市長会見 > 定例会見 2022年(令和4年)5月26日

定例会見 2022年(令和4年)5月26日

最終更新日:2022年5月31日

ここから本文です。

市長会見の模様をお届けします。



・新型コロナウイルス感染症対策
追加(4回目)接種を受けられるようになります~4回目接種により高い重症化予防効果が得られます~
・ひとり親家庭・生活困窮者等に向けたさらなる就労・雇用対策
地下タワー式駐輪場の整備
・ニホンジカ対策

会見資料(PDF:2,825KB)
新型コロナウイルス感染症対策
ひとり親家庭・生活困窮者等に向けたさらなる就労・雇用対策
地下タワー式駐輪場の整備
ニホンジカ対策
質疑応答(発表項目)
質疑応答(発表項目以外)

 新型コロナウイルス感染症対策

司会:

それでは、5月2回目の市長定例会見を始めさせていただきます。

市長、よろしくお願いいたします。

 

久元市長:

よろしくお願いいたします。今日お話を申し上げたい案件は4件です。コロナの関係、それからひとり親世帯、生活困窮をされている方に対する就労・雇用対策、それから、新たに地下タワー式の駐輪場の整備に着手をしたいと考えています。それからニホンジカ対策の4点です。

 

コロナですけれども、今日の感染件数が319件ということで、少し減少傾向にありまして、1週間の累計でも若干減っている。しかし、水準としてはまだ高い状況にあります。

前からもお話ししておりますように、重症者はベッド使用数でいうと3床ということで、かなり低い水準にあるわけですが、第4波の状況を見ますと、半数近くの方が後遺症を経験されたということで、決してコロナは、重症が極めて低い水準にあるからといって、侮れない病気だというふうに思います。引き続き、感染しないような行動をお願いしたいというふうに思います。

行政の役割は、やはり感染の状況を正確に市民の皆さんにお知らせをする、そういう意味で、コロナウイルスはどんどん変異をしていきますから、変異の状況ということをしっかりとサーベイランスをして、その状況を正確にお知らせする、これが神戸市政の大きな役割だというふうに従来から考えていきました。

 

ここのところはオミクロン株が登場いたしまして、BA.1系統のもの、これが急速にBA.2系統に、今は変わってきているということで、BA.1の特徴であるT547K変異があるかないか、これをPCR検査しまして、そしてさらにゲノム解析をすると、こういうことをやってきたわけです。これを2月21日からずっとやってきたわけですが、これまでのところ市内では、ほぼ100%近くがBA.2系統に置き換わっているということが明らかになっています。

 

その一方で、ここのところ、また新たな変異株が出現をしてきています。海外ですけれども、南アフリカで検出されているBA.4系統、それからBA.5系統、これが南アフリカで検出をされまして、南アフリカにおきましてはBA.2から、ほぼこの2つの系統に置き換わっているというふうに言われています。

 

BA.4、BA.5、この系統の特徴というのは、まだ完全に明らかになっているわけではありませんが、実効再生産数の倍率、感染のしやすさということから見れば、これはBA.1と比べた場合に、BA.2は1.21倍、それからBA.4が1.49倍、BA.5が1.40倍、これは先月の20日に感染対策アドバイザリーボードで提出された資料ですけれども、若干といいますか、実効再生産の度合いが高いということで、やはり警戒を要するというふうに考えられます。

 

そこで、現在はもう市内はBA.2系統のものがほとんどですから、これからはBA.4、BA.5、この系統が出現するのかどうか、ここを注視していかなければいけないと考えています。BA.4、BA.5は、これは今、BA.2が大部分ですから、これを発見しようということです。この特徴はL452R変異、これがあるのかどうかということで、これが分かるということですから、今までやってきたBA.2かどうか、BA.1かどうかということから、この2つの系統が持っているL452R変異があるのかどうかというPCR検査に5月16日から変更いたしました。これによりまして、この変異があれば、BA.4かBA.5系統であるという疑いがあります。そして、ウイルス量が多いものについてはゲノム解析ができるわけですから、ゲノム解析をして、これを調べる、こういうことをいたします。

 

国内では、東京でこれが発見されています。5月18日時点で、国内空港検疫でBA.4系統が2名、BA.5系統が3名検出をされましたし、東京でBA.5系統が1名検出されて、これは市中感染の可能性も否定できないということです。そういうことなので、従来の経験で言うと、東京や大阪で発見されたものは、ほかの地域でも発見される可能性もあります。ですから、5月16日から、これに試薬を変更いたしまして、これをPCR検査、それから、ウイルス量が多いものについてはゲノム解析をしっかり行うと、こういう形でサーベイランスをしていきたいと考えております。

 

現時点では、この2つの系統のものは検出されておりません。実はL452R変異というものは、これはデルタ株の変異でもあるわけです。デルタ株の変異ではあるわけですけれども、現時点ではデルタ株はほぼ、神戸も含めて国内では、ほぼ存在しない可能性が高いというふうに考えられますから、これが検出されるということは、これはこの系統であるという可能性が高いと考えられます。

 

それから、PCR検査ではデルタ株なのか、オミクロン株なのかということは分からないわけですが、ゲノム解析をすれば、それはもちろん分かるわけですから、ウイルス量が多いものについてはゲノム解析をしっかり行って、その状況を把握し、速やかに公表をしていきたいというふうに考えております。

 

ちなみに、こういうL452R変異を検査する、サーベイランスをするようにという要請は特に国からは来ていないわけですから、これは神戸市の独自の判断で、健康科学研究所の能力でもって、こういう対応をしっかりと行っていきたいということです。

 

ワクチン接種については、簡単に御報告をいたしますと、3回目の接種、全人口の52.5%が接種を終えられています。ただ、これは従来からの傾向ですけれども、若年世代の接種率は低いということで、やはり若年世代を含めて接種環境をしっかりと整備していくということが重要です。夜間接種、それから大規模接種、集団接種会場での職域接種に代わる団体接種、それから大学の皆さんには、こちらからバスで出向いて、大学で接種をしていただくというような、こういう団体接種、訪問型の接種ですね、それから、ワクチンカーによる地域訪問接種、これはそんなに申込みが多いわけではありませんが、しっかりと周知を行いまして、こういう方法もありますから、積極的に御利用いただければというふうに思っています。

 

4回目接種については、神戸市もこれをスタートさせます。3回目のワクチン接種から5か月が経過した60歳以上の方、それから、18歳以上59歳以下の基礎疾患を有する方、その他、重症化リスクが高いと医師が認める方についてが対象になっているわけです。

 

60歳以上の方については、これは5か月が経過したかどうかということは、神戸市のほうで分かりますから、手続きなしで順次発送いたします。5月31日からスタートいたします。それから、②のカテゴリーの方は、これは神戸市のほうでは、自治体はどこもそうですけれども、これは分かりません。したがいまして、神戸市では独自のやり方といたしまして、スマホなどでサイトを設けまして、E-mail接種券、これを申請し、Eメールですぐにお届けをすると、こういうやり方を6月1日からスタートさせます。

 

これはスマホで申請がされるわけですから、すぐにスマホで接種券が格納されることになりますから、これをスマホで、接種会場で見せていただいて、3回目接種の記録などと一緒にお持ちをいただいて、接種をしていただくということになります。

 

予約の方法は従来と変わりません。接種券が届き次第、60歳以上の方については接種券が順次届いていきますから、かかりつけの診療所、病院、あるいはインターネット、それから、なかなかインターネットがしにくいという方については、以前お助け隊が大活躍をして、かなりの予約ができました。今はこれは行っていないわけですが、6月23日から再配置をいたします。60歳以上の方についてはおまかせ予約、あるいは接種コールセンターでの予約をすることができるようになります。4回目の接種につきましても、こういう形でスムーズに進められるようにしていきたいと考えております。

 

接種体制ですが、個別接種医療機関についてはファイザーで対応してきました。ただ、モデルナについても供給を受けられますから、希望される方についてはモデルナを申請していただいても結構です。集団接種会場については、モデルナ社製で対応をいたします。市役所会場だけは、従来からファイザー社製で対応をしております。ノエビアスタジアムは、去年の5月の終わりから大規模接種会場として運用してきまして、これは非常にたくさんの方がスムーズにここの会場で接種をしていただきました。こういう形で、4回目の接種については対象者も絞られることになりますから、6月19日でこの役割を終え、運営を終了することにしたいというふうに考えております。

ワクチンについては以上です。

 

 ひとり親家庭・生活困窮者等に向けたさらなる就労・雇用対策】

2番目のテーマが、ひとり親、あるいは生活にお困りの方に対するさらなる就労・雇用対策についてです。

 

コロナが2年余りになりまして、この影響を受けている方々がおられます。さらに、去年の暮れからの原油価格、あるいは様々な資材の高騰によって物価の上昇が見られ、また、ウクライナ侵攻による影響も出てきています。これ、先が大変不透明です。そこで、やはり影響を受けておられる方々に対しては、これは国の対策が基本だとは思われますけれども、自治体としては、やはり特に影響を受けておられる方に対して独自の支援を行ってきたところです。令和4年度当初予算におきましては、失業中・休業中の求職者の方に対して特設求人サイトに掲載をする、あるいは企業合同説明会を開催する、あるいはひとり親家庭向けについては、オンラインで無料講座開催によって資格を取得していただくサポートをする。実際に資格を取得していただいた方については、支援金も交付をする。それから、LINEを活用したキャリアカウンセリングや職業紹介を行う。こういうことをやるということを、これは当初予算に、2月補正も含めてですけれども、盛り込んできました。あと、生活に様々な問題を抱えておられる方については、生活支援相談会、これを市内で、3つのエリアで開催をすると。そこでは、食料や衛生用品などを配布する、こういう食料配布ではレトルト商品などが多いんですけれども、農家、神戸市内には生産者、農家の方もいらっしゃいますから、農家の支援をいただいて、野菜や果物も提供したいというふうに考えています。あわせて様々な生活相談、あるいは就労に関して問題を抱えておられる方については、法律の専門家にも相談を乗っていただく、弁護士や司法書士の方についても相談に乗っていただく。こういうことをやるということを、これは既に当初予算などに盛り込んでいたわけです。ただ、これだけではまだ不十分ではないか、まだやれることがあるのではないかということで、幾つかの単独の施策をこれから考えたいと思います。

 

1つは、市が緊急的に雇用をするということです。大体100名ぐらいの方を神戸市が雇用する。雇用の形態は様々ですけれども、民間事業者に募集をいたしまして、100名ぐらいの雇用をしたいと考えております。それぞれの適性とか希望に応じて、例えば事務仕事をしたい、キーボードを打つ作業が得意だという方、あるいは体を動かしたいという方も、シニア世代を中心にいらっしゃいますから、歩道とか公園などの雑草の防除、あるいは入力、神出山田自転車道の維持管理とか、あるいは後でも有害鳥獣のお話をいたしますが、外来種の駆除など、こういうことの業務に携わっていただく、こういう緊急雇用を実施したいというふうに考えております。

 

もう1つは、ひとり親家庭のための求人開拓です。ここは、先ほどひとり親家庭に対して、LINEで様々な相談をしているということを申し上げましたけれども、実際に就職につながっているケースはそんなに多くはないわけです。そこで、この職業紹介事業者を通じて求人情報を開拓すると。正規雇用が中心ですけれども、目標150件ぐらいの求人を開拓いたしまして、その情報を先ほどの、このLINEに登録をされておられる方、約1,300人ぐらいいらっしゃるわけですが、このLINEの登録されている方にこれを提供いたしまして、そして雇用につなげるということです。そしてこの雇用を、こういうひとり親家庭や、あるいは生活にいろんな課題を抱えておられる方の雇用を促進していく上で、国の支援制度があります。これは、労働局が所管をしている特定求職者雇用開発助成金というものです。これはひとり親世帯、あるいは高齢者、障害をお持ちの方、特に重度の障害をお持ちの方については、この支給額がかなり多くなると、こういう制度で、これはそれぞれの区分に応じて対象期間も設定をされ、支給金が交付をされると。これは雇用主に対して、会社のほうに助成金が支給されるという制度です。残念ながらこれが、そんなには使われていないんです。知られていないということだと思うんです。これはコロナとか国がやる様々な施策について共通して言えることなんですけれども、国民が十分これを知らないということがあります。したがって、これが先ほど申し上げましたように、登録されている方に対して、今度新しく設けるこの求人開拓の情報、これを提供して、実際に雇用に結びつけば、これは雇っていただいた会社に対しては、この助成金が交付されるということになります。つまり、インセンティブになるわけです。ということで、これはこういう助成金の交付にも結びつけて、ひとり親家庭や、あるいは生活にお困りの方の就職につなげていきたいというふうに考えております。

2番目のテーマは以上です。

 

 地下タワー式駐輪場の整備

3番目は、地下タワー式駐輪場、これは全く新しい取組です。駐輪場のニーズは、大変高いものがあります。駅前に自転車を置いて、そして通勤・通学をするというニーズは大変高いわけです。特にコロナになってから、自転車で通勤・通学をしたいというニーズは従来よりも高まっています。これに対応するために、神戸市は駅前を中心に市営の駐輪場を設けておりまして、現在約1日3万人が利用をしていただいています。もちろんこれ、神戸市は駐輪場を整備して管理しているわけですけれども、正直十分ではありません。私もしょっちゅう市内を移動するときに、この駅前の駐輪場を見るんですけれども、やっぱりまだまだ放置されている駐輪場が、駅前がかなりあります。もともと神戸は山が海に迫り、面積が総体的に狭い町です。それだけ土地がないということです。市域全体を見ればもちろんあるわけですけど、特にこの戦前から発達をしてきた、従来からの市街地についていうと、神戸は土地が貴重なものだということは言えようかと思います。土地がないわけです。そういうこともありまして、この駅前の駐輪場は不足をしている。場所によってはかなり放置をされている風景が見られるわけです。もちろん、かなり改善はしてきておりますけれども、そういう状況を、これを抜本的に解決する新しいツールが、この地下タワー式駐輪場です。これはごく限られた自治体で導入されておりまして、こういう形で、もう地下に自転車を入れる入り口がありまして、そして地下にはこういう形で、整然とこれが格納をされるということになります。

 

これは非常にメリットがあります。つまり、地下に格納されるわけですから、相当地上のスペースを有効に活用することができますし、それから最近、地下のタワー式駐輪場は前後チャイルドシートを装着している自転車やマウンテンバイクやロードレースバイクなど、いろんな自転車を収容することができる。地上に収容すると、この幅に応じた駐輪場をつくっていかないといけません。機械式ですからもう簡単に、中に入れれば自動的に、吸い込まれるように地下に入っていくわけです。この空間は誰も立ち入ることができませんから、盗難の心配もありません。この地下タワー式の駐輪場というのは、神戸にとっては、これは非常にメリットがある話で、ぜひこれを整備していきたいということです。

 

具体的には神戸駅、これはもう既に設計作業に入っておりまして、令和7年度頃に完成をする。兵庫駅、それから三宮駅ですね。これは今再整備を進めていますから、この再整備の工事、事業と関連づけながら、支障にならないように進めていく必要があります。この神戸駅、兵庫駅、三宮駅、これを先行的に整備いたしまして、そのほかの摂津本山、岡本、六甲道、新神戸、新長田についても今年度中に基本計画をつくって、これを続けて整備をしていきたいというふうに考えております。これにつきましては、現在6月補正の編成作業をしておりまして、この補正予算で必要な経費を計上していきたいと考えております。

 

 ニホンジカ対策

最後ですけれども、ニホンジカの対策です。5月12日に灘区の市街地にニホンジカが出没をいたしました。神戸にニホンジカを入れないようにする、特に六甲山にニホンジカを入れないようにするということは、非常にこれは大事なテーマだということで、後でも申し上げますが、対策を取ってきたわけですけれども、いよいよ我々が想定していた防衛ラインが、ひょっとしたら突破されたかもしれないという危機感を抱いています。つまり、これは日本中で鹿が急速に拡大をしているということです。

 

ニホンジカの生息数というのはどれぐらいなのかというと、鹿は、私も北海道にいたことがありますが、北海道のエゾシカと、それから本州以南にいる鹿は種類が違いまして、エゾシカを除く本州以南にいるニホンジカは、過去30年間に25万頭から218万頭、約9倍に急速に数を増やしています。そして、分布エリアも広がっているということですね。これは兵庫県の資料ですけれども、赤い濃いメッシュ、これが生息している、出没件数ですけれども、2004年度と2019年度、15年の間に生息エリアが物すごく広がっている、生息数も物すごく大きくなっていると。2019年は、神戸はデータがないということでした。しかし、データがない灘区に鹿が現れたということです。

 

鹿については非常に大きな問題があります。鹿は、冬になりますと木の皮を食べます。樹皮を剥いで食べる。神戸市内で、これは鹿が食べた跡だろうということで、こういう樹木にも被害が出るということですね。神戸ではまだ目立った被害は出ていないわけですけれども、ほかのエリア、三重県での写真ですけれども、こういうふうに草をどんどん、どんどん食べて裸地化する、土がむき出しになるわけですね。こういうことになると、山が崩れていきます。もう実際にダム湖の周りも、鹿が草を食べ尽くして、そしてダム湖の中に土砂がどんどん、どんどん入っていくというようなことも相当前から起きています。分からないかもしれませんが、これ、みんな鹿なんですよ。全部鹿です、これは。みんな鹿です。鹿は群れをつくって行動しまして、こういう形で大量に草を食べて裸地化するということで、これは土壌保全という観点からも非常に大きな問題です。

 

それから、ニホンジカはマダニ、あるいはヤマビル、これを媒介するということが広く知られています。このマダニにかまれると様々な感染症を引き起こす可能性があります。マダニ媒介SFTSという感染症は毎年患者が確認されていまして、重症者、あるいはまれに死亡者も出ております。それから、ヤマビルは人間の足首などから血を吸います。これが増えると登山者、ハイカーにも被害をもたらすということになります。

 

こういうことを考えれば、特に地形が急峻な六甲山には鹿は入れないということが非常に大事だというふうに従来から考えてきました。もしも六甲山で鹿が繁殖すれば、あの地形が急峻な六甲山では鹿の駆除は極めて難しい課題ということになるわけです。かつては鹿は非常に貴重な生き物だというふうに考えられたことがありますが、ここ15年、20年ぐらいの間に様相が一変してきているということです。

 

そこで、こういうことが従来から神戸市としては分かっておりましたので、この六甲山の北側を中心に赤外線カメラ、これを導入してきました。109台、現在設置をしております。ところが、経費の関係もあるわけですけれども、通信機能がないということで、ずっとカメラを回しているわけですけれども、しばらくして、実際に現地に行ってこれを確認するということにしておりました。つまり、発見が相当遅れます、鹿が現実にいて、実際にこのカメラがキャッチしたとしても。そこで、今度新たに、見かけはそんなに変わらないわけですけれども、通信機能つきセンサーカメラ、これを50台、新規に導入をいたしまして六甲山の表、六甲山の裏側、この辺に設置をして、リアルタイムで撮影データを送信できるようにしたいというふうに考えております。その状況をしっかり把握して侵入防止対策、あるいは捕獲といったような対策を速やかに実施していきたいと考えております。

 

やはり市民の皆さんの協力が必要です。鹿に会ったときは近づかず、静かにその場を離れるということですけれども、そういう目撃情報があれば、既に神戸市が設置している鳥獣相談ダイヤルに連絡をしていただきたいと考えております。

 

先ほど申し上げました緊急雇用対策などの予算、それからこのニホンジカ対策の予算については現在編成中の補正予算に盛り込み、6月に開会される神戸市会に上程をするということにしたいというふうに考えております。

私からは以上です。

 

 質疑応答(発表項目)

記者:

まず、ワクチン4回目接種のところで、18歳から59歳の方への接種券の送付のところなんですけど、自治体によっては18歳から59歳、全員に送るというようなところもあると思うんですが、神戸市としてこの方法を選んだ理由といいますか、そのあたりを教えていただけますでしょうか。

 

久元市長:

これは、ワクチン接種ですから、法定受託事務で、国の方針に沿って対応する必要がある。もちろん国の方針もころころ変わったり、国の方針に「あれ?」と思うことはあるわけですけれども、基本的には国の方針に沿って対応する必要があると。

国の方針によると、4回目のワクチン接種については、重症化予防であるということで、18歳から59歳までの方全員を対象にするものではないということが言われております。そういう方々に対して送付する場合には、接種対象者の範囲に誤解がないようにしっかりと説明をしてほしいということも言われているんですけれども、どういう文章を書いたとしても、実際に送られてきた方については、自分は接種する対象なんだなと思うと思うんです、普通は。しかし、今回の接種の目的はそうではないわけです。こういうリスクを抱えた方に接種をしていただくという趣旨なので、それはやはり一律に送付することは誤解を与えるのではないかと考えられます。ですから、原則として対象とする方に送る方法を取るべきだという国の考え方は理解できますし、そういう考え方が適当ではないかと考えました。誤解を与えないようにするということです。実際にこういう対象に自分がなるのかどうかは分かりません。神戸市としては把握していないし、神戸市としてこれをチェックすることはできませんから、御自身の判断で、できるだけ便利な方法で申し込んでいただく。それで独自に考えたのが、先ほど申し上げたこうべE-Mail接種券です。郵送で希望を出していただいたり、電話で連絡していただいてまた郵送すると非常に時間がかかりますから、こういう方法を取ったということです。

 

記者:

分かりました。時間的な短縮と経費的な節約とか、そういう面もあるんでしょうか。

 

久元市長:

経費的というよりも、こちらのほうが何といっても早いということです。御自身が自覚されて、そして希望される方について迅速に接種を受けていただく方法としては、神戸市はこれがベストではないかと考えたということです。

 

記者:

分かりました。これはちょっと細かくなるかもしれないんですが、受けようと思われる方が申し込んでから実際に接種するまでの流れをもう少し詳しく教えていただけないでしょうか。

 

職員:

60歳以上の方はこれまでと同様に、5か月経過をめどに神戸市から毎週お送りしますので、接種券がお手元に届きましたら予約を取っていただくということで、これまでと同様です。

②番の60歳未満の基礎疾患を有する方等という部分につきましては、先ほど市長もおっしゃいましたように、御自分で申請をまずいただくという形になりますので、紙の接種券を郵送で御希望の場合はそちらを申し込んでいただきますし、できるだけ早く接種券を手に入れたいという方はこのこうべE-Mail接種券のほうを申し込んでいただくと。いずれにしても接種券がお手元に来ましたら、こちらもそこから予約を取って、そして接種という形の流れになります。

お手元等の資料の中に、このこうべE-Mail接種券の説明したものをちょっと入れさせていただいています。カラーの、皆さん今、御覧いただいている59と4という数字が入ったペーパーがちょっと後ろのほうに入っております。これで御覧いただきますと、裏面のほうに流れを書いています。ステップ1からステップ4ということで申請のページがございますので、こちらに接種券番号、生年月日を入れていただきまして、その次にお名前と3回目の接種日、それから御自分のeメールアドレスを登録いただきます。登録が完了しますと、登録いただきましたeメールアドレス宛てにすぐに接種券が送られてくるということで、送られてくるE-Mail接種券のサンプルも資料につけさせていただいています。これを当日、スマホの画面でも結構ですし、紙にプリントアウトしていただいても結構ですけれども、このeメールの接種券と3回目の接種記録、そして本人の確認の書類をお持ちいただいて接種いただく、そういう形で手続きを踏んでいただくことになります。

 

記者:

分かりました。紙が実際になくてもスマホの画面とかで接種ができるということですね。

 

職員:

はい、それを御提示いただければ結構です。

 

記者:

なるほど、よく分かりました。

それともう1つ、駐輪場の件なんですけれども、ちょっと1点だけ、このタワー式の駐輪場、よく聞くのがラッシュ時、1台入れるのにどうしてもやっぱり二、三分はかかると聞いたことがあって、混雑時、やっぱり入れるまでに長い行列ができてしまうというデメリットもあると聞いたことがあったんですけれども、例えば平面と併用するとか、そういった対処方法などは何かお考えでしょうか。

 

久元市長:

それはそれぞれの駅、神戸駅と三宮駅と兵庫駅を考えているわけですけれども、それぞれ利用客の特性とか混雑時間、普通は朝と夕方が混むわけですけれども、若干違います。あと、ほかの駐輪場があるかどうかということもありますから、そういうことを考えて、タワー式で全部対応するわけではありません。しかし、これでかなりの地下に収容できますから、相当大幅な地上の駐輪対策になることは間違いありません。これはそういうことを考えたときに、神戸駅については5か所、神戸駅については私も時々行きますが、かなり混雑しているというか、放置自転車もかなりありますから、地上と5か所地下につくって、すぐに入れられるようにする。三宮はかなり駐輪場を独自に整備しておりますし、まだ三宮の再整備の中で地上で用意する部分がありますから、三宮は2か所でしたね。三宮は2か所、兵庫駅も2か所、そういう形で分担しながら、行列ができるようなことがないようにしていきたいと考えています。

 

記者:

分かりました。ありがとうございます。

 

記者:

同じく地下駐輪場のことなんですけれども、各場所でどれくらいの量の自転車をおおむね収容できるという見込みなんでしょうか。

 

職員:

今ここに表示しています8駅ございまして、神戸駅、先ほど申しましたとおり3基から5基、基本的に1基当たり200台収納できるものでございます。兵庫駅2基、三宮駅2基ということで、都心部でいきますと最大9基の1,800台を今、考えているところでございます。他の駅につきましては、今後地下空間がどのぐらいあるのかなというところ、場所の選定からになりますので、まだまだ基数までは決まっておりませんので、今後、今年度に基本計画の中で考えていきたいと思っております。

 

記者:

ありがとうございます。これは摂津本山駅、岡本駅、六甲道駅、新神戸駅、新長田駅が6月補正で計上したいということになりますか。

 

職員:

兵庫駅、三宮駅、摂津本山駅、岡本駅、六甲道駅、新神戸駅、新長田駅でございます。神戸駅は今年度予算もついておりますので、それ以外の7駅で今、補正を考えているところでございます。

記者:

ありがとうございます。

あと、ちょっとネットで見ると八王子とか東京のほうで導入事例があるようなんですけれども、ほかにもこの数年で結構進んでいるようなところなんでしょうか。

 

職員:

全国的に見ますと、今、我々がちょっといろいろ調べますと13都道府県で、トータルで120基ほどあります。ただ、ほとんどがやはり関東圏でございます。この辺りですと西宮市、それから最近では伊丹市に1基、4年ほど前に伊丹で導入はされています。先ほど待ち時間の話もあったんですけれども、伊丹市のほうで実際、利用者のアンケートも取られているということで、その資料も頂きましたけれども、利用者の皆さん、おおむね非常に満足しているというようなアンケートもいただいているところでございます。

 

記者:

分かりました。ありがとうございます。

 

記者:

お話の中で鹿の対策についてお伺いしたいんですけど、市長も神戸に住まわれて長いということで、灘区に実際、鹿が出られたと伺ったときはどういうふうに受け止められましたか。

 

久元市長:

1つは、ついに来るべきものが来たという感じです。もともと鹿は北のほうからずっと来ていたんですよね。ところが、これは10年近く前になるんでしょうかね。突如、あいな里山公園で見つかった。これはいまだによく分からないんですよ。そのあいな里山公園で今でも繁殖しているんですけれども、鹿は、六甲山について言うと北のほうからずっと南下してきていると。だから、六甲山の裏側でこれを食い止めていく、生息状況を確認するということで、道場など北区を中心に、この監視カメラを設置してきたわけです。ですから、六甲山上での目撃例というのは皆無ではありませんが、今までほとんどなかったわけです。

だから、灘区の市街地で鹿が発見されたというのは、1つは、相当警戒していたので、いずれ神戸市内でも目撃情報というのは、他のところにも、他のところというのは、今まで見つかっていなかったところでもいずれは出てくるであろうとは思っていましたけれども、六甲山上とか、あるいは表六甲のほうで目撃事例がほとんどなかったのに、突然、市街地で出てきたというのは、想定していたことではあるけれども、場所ということからいうと、やや驚きを持って受け止めました。

 

記者:

分かりました。

先ほどお話にあった監視カメラ、センサーカメラを50台新たに導入ということなんですけど、今まで設置していた109台ですかね、そのカメラと性能の違いというのを改めて説明いただいていいでしょうか。

 

職員:

カメラ自体、撮る画像とかいうのは、画素数とかはそんなに変わらないんですけれども、やはり今までのカメラというのは通信機能がないので、2か月ぐらい、例えば電池が切れるまでデータをため込んで、それで、ため込んだ後、もしくは電池が切れる前にそのデータを取りに行って、そこから何が写っていたかというのを解析するので、実際に鹿が写っていたかどうかというのを確認するのはかなり時間がかかってしまう。ただ、この通信機能がついているものは、写るたびにEメールで画像と一緒に送られてきますので、かなりリアルタイムに近い形で把握できるということで、こういった機能を生かして、今後、対策につなげていきたいというふうに考えておるところです。

 

記者:

ありがとうございます。

このカメラは、本当に鹿専用というか、鹿以外の何か目的というか活用の仕方ってあるんでしょうか。

 

職員:

いや、こちらのほうは赤外線センサーですので、ほかのいろんな動物、イノシシとか、当然、人間が通っても撮影をするものですので、鹿専用ではないです。

 

記者:

何か動いたら勝手に写真が撮れるみたいな感じですか。

 

職員:

そうです。

 

記者:

なるほど。動画ではなくて、写真の画像データということですかね。

 

職員:

静止画です。

 

記者:

分かりました。

リアルタイムで送信されてきて、実際、鹿が写ったらどう対応されるというか、実際、24時間見ている人というか、メールを受信する役割みたいな人がいるんでしょうか。

 

職員:

そこは、24時間といいますよりも、例えば1日の中で時間を区切って、整理をして、それで、なるべく早く駆けつけて現場の状況を確認したいというふうには考えております。

 

記者:

細かいんですが、現場の状況を確認するのは市になるんですか。

 

職員:

市の職員と、それと専門家等を考えて今進めているところでございます。

 

記者:

分かりました。ありがとうございます。以上です。

 

記者:

今の鹿の話の続きなんですけれども、市長は最初のほうで、防衛ラインを突破されたかもしれないというお話で、昨今、常々言われているように、猟友会の方の高齢化とかあって、なかなか有害鳥獣の駆除というのは難しいところもあるというのはよく聞く話ではあるんですけれども、今回、かなり南のほうまで進出してきたというときに、そもそもこれまでの市としての対策として、六甲山以北で食い止めるということについて、どういったことをされてきたのかというのを改めてお伺いできればと思います。

 

久元市長:

鹿の数は現時点では多くないんですよ。あいな里山公園で繁殖しているのは分かっているんですけれども、これも適切に駆除をしておりまして、そんなには増えていません。ただ、あいな里山公園から近辺に出没している目撃情報というのはありますが、物すごく繁殖しているという状況ではありません。大事なことは、できるだけ今そんなに鹿が生息していない状況の中で生息の状況をしっかり正確に把握をして、それに応じた対策を取るということですね。そのために、この通信機能がついたカメラを多数設置して、見かけたら、それに対して迅速に捕獲、駆除をするとか、あるいは、その状況に応じれば防護柵のようなものを作るかもしれないですから、とにかく今そんなに多くないうちに状況を把握して、できるだけ早く対応するということだと思います。

これは、それぞれの動物の種類によって取る対応は違います。ただ、鹿も、物すごく生息している兵庫県のほかのエリアについてはそういう状況の中で対応していますし、神戸ではイノシシの生息数、あるいは生息状況、それから、アライグマ、これも相当増えていますから、それに応じた対応をしていくということだと思います。

 

記者:

ありがとうございます。

今ちょっとお話にあった捕獲とか駆除ですとか、あるいは防護柵の設置、これは、そういったカメラとかを使用して情報収集していった上で、もし必要性が出てくれば予算的な措置も検討するという、そういう感じですか。

 

久元市長:

そうですね。

 

記者:

それから、私もこの前、灘区で出たときにちょっと取材させていただいたんですけれども、インターネット上とかを見ていると、鹿は見た目だけ見ると結構かわいいじゃないかみたいにおっしゃる方とかもいて、そもそも有害鳥獣であるということがあまり浸透していないのかなという印象も受けたんですけれども、先ほど写真も見せていただいたりして、どういう点が問題なのかというのをまた改めて教えていただければ。

 

久元市長:

この鹿のもたらす被害というものを、だからこそ今日こういう定例記者会見の場でかなり詳しく御説明をしているところで、ぜひそこは、見た目はかわいいわけですけれども、しかし、いろんな被害、人体、健康への影響も含めて問題があるということをぜひ市民の皆さんには理解をしていただきたいと思います。

 

記者:

分かりました。ありがとうございます。

 

記者:

まず、今の鹿からお話をお伺いできればと思うんですけれども、今回、センサーのついた50台を新規というのは、これは、先日の灘区を受けてということなのか、もともと予定されていたものだったのか。

 

久元市長:

もともと赤外線カメラはつけなければいけないということでずっと進めてきたわけですけれども、先ほど申し上げましたように、実際に予期しないエリアで、発見されたので、今回、通信機能をついたものを設置しなければいけないというのは、やはり灘で発見されたということです。

 

記者:

もともと検討していたけれども、今回の事例を受けて緊急的に措置をしたというような。

 

久元市長:

私の感じで言うと、この109台が正直それほど前近代的な運用されているのかというのはあまり承知していなかったんですよ。これではいかんということで、今回、この通信機能つきのものを入れることにして、これは1台10万円ぐらいなんですね。この通信機能つきのものは。だから、この費用対効果についてやはり理解してもらわないといけませんから、これをどんどんつければいいのかどうかということは議論の余地がありますし、市会でも予算を提案して議論していただければというふうに思いますが、やっぱり従来の109台が、さっき説明があったように、電池が切れる頃に見に行って、それで、2か月前に鹿が写っていましたというのでは、ちょっとこれは人間の対応が鹿に負けているかもしれませんよね。

 

記者:

分かりました。

兵庫県のデータで、神戸市がデータなしだったというのは、これはどうしてだったんですか。

 

久元市長:

これは兵庫県なのでよく分かりません。正直よく分かりません。

 

記者:

神戸市としてはデータを持っているものなんですかね。

 

久元市長:

よく分かりません。少なくとも2019年に神戸市内に鹿がいたことは間違いありません。私も見たことがあります。あいな里山公園の中でね。だから、これはちょっとよく分かりません。

 

記者:

分かりました。

次に、地下タワー式駐輪場をお伺いしたいんですけれども、これは、放置自転車の対策というところと、再整備で平地のスペースを確保するみたいな、そういう趣旨もあるということですか。

 

久元市長:

そうです。先ほど申し上げましたけれども、この駅前の駐輪対策というのは大変大事です。これは非常にニーズが高い分野なので、できるだけ想定をしていたところに放置されないようにしていくために、地上の駐輪場も有料と無料とありますけれども、計画的に整備を進めてきました。しかし、実態に合わないような附置義務駐輪場というのがあって、大きな商業施設を造ったら、そこに必ずつけなさいと。私も見に行ったんですけれども、とにかく市が条例で義務づけているから嫌々つくっていて、ビルの上のほうにあるんですけど、1台も止まってないですよ。

そういう形式的な対応をしててもやっぱり駄目ですよね。実効性のある対応をしなければ。そういうことを考えれば、地上の駐輪場も計画的に増やしていく、それからそれを、補完するのが、こちらがメインになるのか分からないですけれども、こういう地下の新たな駐輪場もきちんと整備をして、そして、とにかく自転車を使っておられる方にはできるだけ便利に通勤・通学をしていただく、そういう環境をつくっていく、それから駅前空間をできるだけ有効に活用していく、それから美観の問題もあります。駅はやはり、三宮駅にしても神戸駅にしても兵庫駅にしても、非常に重要な駅ですから、駅のたたずまいが、自転車があちこちに放置されているというのでは当市のイメージにも関わりますから、そういう幾つかのいろんな問題点を解消する。逆に言うと、地下駐輪場についてはそういうメリットもあるわけですから、ぜひこれを。少し時間がかかりますが、ぜひ、計画的にかつスピード感を持って整備を進めていきたいと思います。

 

記者:

ありがとうございます。これはちなみに1基当たり幾らとか、そういう予算的な部分はいかがでしょうか。

 

職員:

大体1基当たり、メーカーさんのカタログでは2.5億でございます。当然、施工条件によって多少増減あるかと思います。以上です。

 

記者:

なかなか高額ではありますけれども、メリット、デメリットを考えたらメリットが大きいだろうというような判断でしょうか。

 

久元市長:

そう思いますね。

 

記者:

ありがとうございます。あと、すみません、何点もあって恐縮ですが、ひとり親家庭と生活困窮者対策のところで、これ、スケジュール感をそれぞれお伺いできますでしょうか。

 

久元市長:

これはそんなに時間はかからないです。もう既に、この予算は当初予算に計上しておりますし、それから今回、当初、6月補正に議会のほうで議決をしていただければ、すぐに民間事業者を募集して、今年度のできるだけ早い時期にスタートできるというふうに思います。

 

記者:

議決後、なるべく早く募集をかけるというような。

 

久元市長:

そうです。

 

記者:

分かりました。あと最後、コロナの関係で、3回目接種の接種率が、なかなかほかの政令市に比べても進んでないというような、相対的に低いというようなことがあると思いますけれども、これは何かどういうふうに分析といいますか。

 

久元市長:

これはですね、とにかく接種を早くしたいという市民からのニーズが非常に高かった頃は、神戸市はどんどんいろんな対応をして、そしてそれが功を奏して、かなり接種率が上がっておりました。今は、神戸市がやれることを全部やっているんですけれども、しかし実際に、空きがかなりあるというのが現状です。ここはやはり、接種体制あるいは接種環境を整えるという問題よりは、やはりワクチンに対する、ワクチンを打ちたいという希望がやはり低下してきている、その背景にはどういうものがあるのかというのは、なかなか決定的なことは言えないかもしれませんが、1つはやっぱりオミクロン株が、感染力は強いけれども重症化リスクは少ないという、一種のコロナウイルスに対する恐れのようなものが大分小さくなってきているということも背景にあるのではないかというふうに思います。

だから、繰り返し申し上げておりますように、確かにそうかもしれないけれども、現実に、少なくとも第4波のときには後遺症の方もかなり出ているわけですから、決してこれを侮ることなく、我々の間に蓄積された、この間2年3か月余りの間に蓄積された、経験に基づく、その時々に応じた感染予防の行動を取っていただくということと、ワクチンの3回目の接種を受けていただきたいと、こういうお願いを繰り返ししているということです。

 

記者:

ありがとうございます。ただ、オミクロンに対する警戒感というのは、全国的に同じようなところがあって、なので神戸だけ特に警戒感が低いというところはないと思うんですけども、なので相対的に神戸が低い、神戸ならではの事情みたいなのがもし考えられるところがあったら。

 

久元市長:

神戸だけが低いわけではありませんが、どうですかね、全体的に関西圏が低いんですかね。

 

職員:

政令指定都市で見ますと、やはり関西圏が他の地域に比べると低いという傾向は出ています。今回のコロナワクチンの接種だけでなくて、通常の予防接種における接種の状況を見ましても、関西圏がやはり低い状況であるというのは私どもも確認をしているところです。

 

記者:

分かりました。

あと、すいません、最後、この発表項目とちょっと、コロナ関連というところなんですけども、政府がマスクの、どこで外してどこでつけるべきかというような方針を示されましたけれども、そのあたりの受け止めだったり見解をお伺いできますでしょうか。

 

久元市長:

これは専門的知見に基づいた政府の方針ですから、それに沿った呼びかけをしていくということだと思います。常識的な判断かなと思いますし、神戸市はもともと、これ決して政府の方針に違反しているとは思わないんですけど、特にマスクをずっとつけっ放しにする問題点というのは、神戸市は神戸市なりに、私も呼びかけてきたところです。特にこれは、去年もそうだったと思いますし、一昨年もそうだったと思うんですが、気温が上がってきたとき、ちょうど今頃の季節ですよね、これはやはり熱中症の危険というのが非常に大きくなるので、登下校のときには、やはり暑い日はマスクを外してくださいという呼びかけをむしろ行いました。ですから神戸市は、そういう意味でいうと、とにかくマスクをつけてください一辺倒ではなくて、人間の健康というのは、いろんな要因が関係しますから、それにのっとったふさわしい対応をするということを基本に、市民の皆さんに呼びかけてきましたので、そういうことからいうと、今回の国の方針に違和感はありません。

 

記者:

ありがとうございます。なので今、市の施設で、例えば博物館とか図書館とか、会話をする機会がかなり数少ない場面でも、いまだ、かなり対策を取られているところがあるかと思いますけども、そのあたりは何か変更といいますか、お考えがありますか。

 

久元市長:

そうですね、個々の施設についても、もう全く、図書館の中で静かに本を読むということなんであれば、国の方針によればマスクは要らないかもしれません。ただ図書館もですね、神戸市の図書館はそういうことはないんですけども、むしろ図書館は、わいわいがやがや、楽しく時間を過ごす場所にしたほうがいいという意見も出てきているので、そういう環境の中ではマスクをしたほうがいいかもしれません。ただ、神戸市の図書館はそういう雰囲気ではないので、国の方針にのっとった対応をしていくということだと思います。

 

記者:

以上です。ありがとうございます。

 

記者:

ワクチンのことなんですが、4回目のワクチン、対象者というのは大体どのぐらいというふうに予測されているんでしょうか。

 

職員:

対象者のほうは、60歳以上の方は約45万人、こちらのほうは3回目を終えられている方ですので数字として把握しているわけですが、60歳未満の基礎疾患の方は、先ほどもお話ありましたが、正確な数字とはそもそも把握できていないので、一定の条件をもとに試算をして、約8万人程度というふうに考えていますので、足しまして、約53万人が4回目の接種対象者というふうに捉えています。

 

記者:

ありがとうございます。

モデルナ製のワクチンが期限切れ等で、5月に神戸市さんは5万回分ぐらい廃棄される見通しということをお聞きしているんですけども、4回目のワクチンの確保とか、廃棄しない取組みたいなものって何かあるんでしょうか。

 

久元市長:

これは神戸だけの問題ではなくて、多くの自治体で発生している話ですけれども、神戸でそういうワクチンの廃棄が発生したのは、期限切れまでそんなに時間的猶予がないものが、かなり送られてきた。時間的猶予がそんなにないまま、使わざるを得なかった。短期間のうちに完全に使い切るということがなかなか難しかったということが要因になっています。今後は恐らく、これは国からの供給の見通しの話ですけれども、恐らくそういうことはないのではないかなと思いますから、今までのような、この大量の廃棄が起きるということは想定しづらいのではないかと思います。

 

記者:

ありがとうございます。

あと、地下のタワー式駐輪場なんですけども、1基が2.5億円ということですけど、この市民の利用料金については、周辺駐車場とか比較したりして、どういうふうに考えられているんでしょうか。

 

久元市長:

これはまだ実際に、これが稼働するのは一番早くても令和7年度ですから、もう少し時間はあると思いますが、いずれにしても、地上の駐輪場の料金とバランスが取れた形での料金設定を考えることになると思います。

 

記者:

あまり違いがないような料金にするという形。

 

久元市長:

そうですね、それが基本だと思います。

 

記者:

ありがとうございます。

 

記者:

緊急雇用のところについてお伺いしますけれども、御説明にもありましたが、今回この緊急雇用を打ち出したのは、昨今のウクライナ情勢や物価高を受けてのことなのか、実際、市長の認識としては、市民の生活にも相当程度、最近はそういった影響が出てきていると受け止めてらっしゃるのか、そのあたり、まずいかがでしょうか。

 

久元市長:

全体として、食料品なども高騰しているし、もちろん原油はかなり上がっているし、これが経済全体、国民全体に対して影響を与えているということは事実です。これへの対応は、やはり国として考えていただくということが基本です。自治体の役割というのは、影響の度合いというのは様々ですね。特に影響を受けている、厳しい立場に置かれている方に対して、できるだけ効果があるような対応をしていくということが重要なのではないかというような基本的な考え方の下に緊急雇用、あるいはひとり親家庭や生活に課題を抱えている方に対する対応を考えたということです。

 

記者:

狙いをお伺いしたいんですけれども、この雇用ですけれども、もともとこういう仕事があってのことなのか、今回のこういった情勢を受けての貧困層と呼ばれる人たちの対策として、新たな仕事を生み出したということなのか、そのあたりはどちらですか。

 

久元市長:

新たな仕事を生み出したというよりも、これらの仕事というのは必要な仕事なんです。しかし、優先順位からいうと、なかなか手が回ってこなかった。例えば、歩道とか公園とか雑草の防除というのは、本当はもうちょっとやらなければいけないんですけれども、建設事務所の皆さんも非常に一生懸命やってくれているんですけれど、なかなか手が回っていないところがあったので、今回は緊急雇用でこういうところにもやっていただけないかということですね。

 

記者:

雇用形態は様々ですけれども、これはいずれも非正規雇用になるんでしょうか。

 

久元市長:

基本的にはそう考えています。

 

記者:

有期ということになると思うんですけれども、雇用としての予算が可決されたらすぐさまということですが、いつまで雇用をされる予定とか、その辺は何か決まっているんでしょうか。

 

久元市長:

これは、仕事の種類によって違うと思いますけれども、最大今年度いっぱいということだと考えています。

 

記者:

これから予算の規模も決まるとは思うんですけれども、実際のところ1人当たりの賃金といいますか、およそ100人を雇われるということで幾らぐらいの予算措置を見込んでいらっしゃるのかという点ではいかがでしょうか。

 

久元市長:

今日は6月補正予算の内容を発表するということではなくて、6月補正予算の中で、特に今の客観情勢の中で必要性が高いと考えているものに絞ってお話をさせていただきました。金額については今精査中です。

 

記者:

全体の規模もそうだし、お一人の賃金といいますか、お給料の面というのもまだ検討中ということでしょうか。

 

久元市長:

そうです。

 

記者:

分かりました。ありがとうございます。

 

 質疑応答(発表項目以外)

記者:

ヤングケアラーの窓口が設置されて間もなく1年というところの、改めての今の受け止めと、県でも同様の窓口が6月にできるというところで、そのあたりの連携をどんなように考えているか教えてください。

 

久元市長:

ヤングケアラーの対応は、ぜひやらなければいけないという対策がスタートしたわけですけれども、これはやはりやらなければいけない課題だったと。神戸市がひょっとしたら一番最初にこれをスタートさせたのかもしれませんが、これがほかの自治体でも広がってきて、これも少し前になりますが、国としても対応しなければいけないということで、こういう形でいろんなアプローチが取り組まれるようになったということについては、神戸市として、問題提起をした立場から申し上げるならば、これはありがたいことだと思っています。

しかし、同時に神戸市自身の経験から見ても、この問題の難しさというものがやはり浮き彫りになってきていると。神戸市はいろいろな組織が、今まで「もうそんなこと言われても困りますよ」ということだったのが、むしろ情報共有をして対応していくと。新たな予算も令和4年度予算の中で組みましたけれども、試行錯誤していかなければやっていけない、試行錯誤しながら進めていかなければいけないということを改めて感じています。

同時に、いろいろな自治体でも取組が行われていますから、ほかの自治体の取組も参考にしながらこれを進化させていきたいと。何よりも当事者に寄り添う、当事者の気持ちを考えて、当事者に受入れていただくような対応ということはどうすればいいのかということを追い求めていかなければいけないと感じています。

 

記者:

県でも同様の窓口ができるようですけれども、何か連携だったり、つながりというのはどんなふうに考えていますか。

 

久元市長:

まだ特に相談を受けていません。担当部局はひょっとしたら相談があるかもわかりませんが、またそこはよく聞き取っていきたいと思います。

 

記者:

分かりました。ありがとうございます。
 

記者:

昨日、指定都市市長会議が開かれまして、会長に就任されてから最初の会議だったということになるかと思いますが、こちら特に意義深いとお感じになった点、あるいは特にこれに力を入れていかなくてはいけないとお感じになった点など、御所見をお伺いできればと思います。どうぞよろしくお願いします。

 

久元市長:

かなり活発な議論が行われたということを大変ありがたく感じています。私の思いは、これは昨日の御挨拶でも申し上げたんですけど、指定都市市長会の役割というのは個々の指定都市単独では解決できない問題というものを一緒に行動することによって、解決に近づいていく。一挙に解決できれば一番いいんですけれども、できなくても改善に近づけていく。その中でも中心的な眼目は、国の法令などの制度、それから国の方針、これに対して現場力と総合力を持った指定都市の立場から、説得力のある提案をしていくことだと思いますから、そういう意味でも、昨日はそういう観点からコロナの対応とか、あるいは骨太の方針への対応などについて問題提起をして、議論をしていただきました。

もう1つは、そういうような提案をしていく上で、できるだけ効果が上がるような方法をすべきではないかということです。これも昨日提案をしたのは、青本、白本、なかなか分かりにくいかもしれませんが、こんな分厚い国への提言を概算要求の時期と年末の予算編成の時期、夏と冬と2回やっているんですよ。昭和30年代からこれをやっているんですよ。これはずっと、もう十年一日のごとくやっているのを思い切って見直ししましょうと、2回を1回にしましょう。内容も大都市固有のものに絞って、タイムリーに要請しましょうということを提案しましたが、これも了承をいただきました。

できるだけ各都市の市長の皆様方と一緒に、大都市に共通する課題が前に進むように、微力ながら全力を尽くしていきたいと思っています。

 

記者:

ありがとうございます。

それと、これはもしかしたら前もお伺いしたかもわからないんですけど、政令指定都市は東京には1つもないわけですが、なぜかほぼ毎回東京で開かれることについて何か、やっぱりちょっとそれって東京一極集中に指定都市市長会も加担していませんかという疑問もあったりもするんですが、その辺についてはお考えはありませんでしょうか。

 

久元市長:

加担しているとは思わないですよね、集まるのに非常に便利だということと、あとは先ほど申し上げましたように、国に対していろんな提言をしていく上で、東京で集まるのが一番便利だからです。

 

記者:

それは分かるんですが、だから東京で集まりましょうというのはいかにも理由が昭和だなという感じもありまして、やっぱり東京以外の場所で存在感を出していくというのは現状では難しいということなんでしょうか。

 

久元市長:

地方でもやります。持ち回りでやっています。ですから、それと組合せてやるということですね。ただ、東京でやってはいけないということはないと思うし、東京でやるほうが先ほど申し上げましたように効果的な成果を生むことができますから、これは続けていきたいと思います。同時に、これからオンラインでやるということももちろん取り入れてやっていきたいと思います。

 

記者:

オンラインを使う、機動的にできるということですかね。

 

久元市長:

はい。

 

記者:

分かりました。ありがとうございました。
 

記者:

ツイッターをやめられて、しばらくたつと思うんですけれども、やめて、また再開したいなとか、あるいはストレスからすごい解放されたとか、そういう御感想があったらお伺いしてもいいですか。

 

久元市長:

実は昨日、指定都市市長会でほかの市長から「いや、やめたのはもったいないいですよね」と。「ブロックをしないというのは分からないでもないけれども、やはり合理的な、自分はこういうようなルールでツイッターを運用しますよということをきちんと明らかにして、明らかにそのガイドラインに沿わないようなコメントやリツイートなどがあったときは、それはブロックするということもあり得るのではないでしょうかね」というようなアドバイスもいただきましたが、正直、ツイッターをやめたことに伴う解放感というのが正直あって、今のところは再開するつもりはありません。

 

記者:

分かりました。そのアドバイスをいただいたのは、ほかの首長さんにということですか。

 

久元市長:

そうです。

お問い合わせ先

市長室広報戦略部