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定例会見 2022年(令和4年)1月28日

最終更新日:2022年1月28日

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市長会見の模様をお届けします。



※会見発表時よりワクチン接種券発送のスケジュールが変更しています。
発送スケジュールはトップページこちら


・新型コロナウイルス感染症対策について
 -自宅療養フォローアップ夜間・休日体制の強化について
 -コロナ受入病床の更なる確保について
 -一般高齢者とその他の方の追加(3回目)接種をさらに加速します
 -「ノエビアスタジアム神戸」における新型コロナワクチン3回目接種のための産学官連携による大規模接種オペレーションの開始
新神戸駅前が生まれ変わります!
「こども本の森 神戸」いよいよオープン!

会見資料はこちら(PDF:13,828KB)

新型コロナウイルス感染症対策について
新神戸駅前が生まれ変わります!
「こども本の森 神戸」いよいよオープン!
質疑応答(発表項目)
その他の質疑応答

新型コロナウイルス感染症対策について

司会:

では、ただいまから1月2回目の定例会見を始めます。

市長、よろしくお願いします。

 

久元市長:

 よろしくお願いいたします。私から今日お話を申し上げたい案件は3件です。コロナウイルス対策の関係、それから新神戸駅前のリニューアル、それから、「こども本の森」のオープンの関係です。

 

 まず、陽性件数ですけれども、先ほど今日の数字が出ました。1,294件です。ここのところ、大変神戸市でも感染が拡大をしているという状況です。

 

 これも全国的傾向と同じですが、オミクロン株が圧倒的ということになっておりまして、1月17日から1月23日までの間のオミクロン株疑いの割合、これが99.3%ということになっています。

 

 それから、ウイルス量が多いものはゲノム解析ができるわけですが、ゲノム解析を行った件数、直近の1月10日から1月16日までのゲノム解析の確定件数のうち、オミクロン株が97.7%ということで、市内のコロナウイルスはほとんどがオミクロン株というふうに申し上げていいかと思います。

 

 オミクロン株については3つの系統があるというふうにされてきまして、これはBA.1、BA.2、BA.3という3つの系統があると。今まではBA.1、これが圧倒的であったわけです。ところが最近、BA.2と言われている系統が見つかり始めていまして、これが国内で、現在1月16日までで27例が確認をされているという発表が既に国立感染症研究所からありました。

 

 神戸市は従来から健康科学研究所で変異株のサーベイランスの体制を確立してきましたが、神戸市でもゲノム解析の結果、BA.2が2例発見をされました。このBA.2というもの、これは非常に専門的な内容になるので、また健康科学研究所から、必要があれば補足していただきたいと思いますが、このBA.2の変異の状況がBA.1と異なっていると。かなり異なっているというふうに言っていいかどうか分かりませんが、異なっているということで、オミクロン株の系統の1つではありますが、オミクロンBA.1の変異の状況とかなり異なっているので、オミクロン亜種と言われることもあります。

 

 BA.2の特徴は、厚生労働省のアドバイザリーボードの発表では、実効再生産数、これが18%高い。つまり、オミクロン株はデルタ株よりもかなり感染力が強いと言われていたわけですけど、それよりもさらに強いというのが特徴で、それから入院率、これは重症化のリスクと言ってもいいかもしれませんが、これが不明と、分からないということにされています。まだ未知の部分が多いBA.2が神戸市内でも2例発見された。これが広がっていく可能性が高いというふうに考えられます。

 

 これをどう受け取ったらいいのかということについては、国立感染症研究所など、国の判断を待ちたいと思いますが、やはり一般的にオミクロン株が、感染力は高いけれども重症化リスクは少ないと、こういうふうに初めから思い込まないで、やはり一般的にコロナウイルスというのは常に変異し続けると。変異し続けるということは、今までに知られていないリスクというのが発生するということを、やはり我々は認識すべきではないかというふうに感じております。

 

 ですから、市民の皆さんには、これで無用の不安に陥る必要はないとは思うんですけれども、しかし、初めからオミクロン株を侮ることなく、基本的な感染予防、どういう行動を取れば感染リスクが高いのかということが、我々のこの2年間の間に、いろんな経験が蓄積されているわけですから、基本的な感染予防の行動を取っていただきたいというのが市民の皆さんへのお願いです。

 

 国に対しては、やはりある意味でオミクロン株の1つの系統ではあるけれども、未知の部分があるわけですから、BA.2の特徴とリスクというものをしっかりと国民に明らかにしていただきたいというふうに考えております。

 

 神戸市としては、引き続き健康科学研究所において、変異株のサーベイランスということをしっかりやっていきたいと思っております。

 

 それから、感染拡大が続いておりますので、受入れ病床の拡充が求められております。これまでは受入れ可能病床、337床でしたけれども、兵庫県が感染拡大特別期に移行したということで、現在は373床の受入れが可能です。さらに拡大をすることができないか、医療機関と調整を続けました結果、さらにこれから感染が拡大をするということになれば、通常利用の制限ということを行った上で病床を拡大いたしまして、最大418床まで拡大をするというめどが立ちました。これが病床の関係です。

 

 もう1つは、自宅療養者の皆さんへの対応です。昨日時点で、これまでで最大の6,164人の方々が自宅療養をされていると。自宅療養されている方々へのフォローアップということが非常に大事です。

 

 現在の対応ですけれども、日中は、自宅療養中に症状の変化があった場合は、保健所がこれを聞き取りまして、病院に搬送いたしまして、外来診療をしていただいております。さらに、外来診療が困難な方につきましては、医師会にお願いをして往診で診察をする、あるいは電話で診療をすると、こういうふうに対応していただいているわけです。

 

 しかし、夜間・休日につきましては、これは病院、クリニックが休診と、時間外ということになりますので、現在は保健師が対応をしておりまして、それで保健師が聞き取って、必要がある場合には救急搬送をすると、こういう対応をしております。

 

 しかし、やはり自宅療養者が増えておりますので、夜間・休日での対応を強化するということで、夜間・休日であっても医師による診察を従来以上に簡単に受けられるように、体制の強化をいたします。

 

 どういう流れになるのかということですが、自宅療養をしている方に症状があった場合には、保健センターに相談をしていただいて、保健センターが必要があると判断したときには、新しくオンライン診療を行うドクターに連絡をし、そして、そのドクターの方からオンライン診療を行っていく。スマホでやり取りをするということになります。そして、それで例えば薬の処方が必要となるという場合には、療養者のお宅まで薬を配送するということにいたしますし、さらに、オンライン診療だけでは十分ではないということになれば、これは対面診察による往診を実施するというふうにいたします。オンライン診療をするまでもなく、これは直ちに救急搬送が必要だというような場合には、そのような対応をするということです。

 

 電話診療、オンライン診療は、これは夜間・休日ということで、それぞれ御覧いただいているような時間帯に対応する。このオンライン診療は、これまでも幾つかの自治体で経験のある民間事業者に委託するということを行います。これを2月1日から実施するということにいたします。

 

 このように、第6波への対応ですが、病床をさらに拡大いたしまして、418床にいたします。それから、宿泊療養施設につきましては、既に1月21日から6施設目の運用開始をしておりまして、全体で760室を確保しております。それからさらに、自宅療養をされる方については2月1日から電話、オンライン診療、ドクターによる診療を行うということにいたしました。それから、検査体制ですけれども、これは急激な感染拡大によりまして、従来と同じようなPCR検査、つまり濃厚接触者以外の方についても、積極的疫学調査と言われるPCR検査を実施してきたわけですけれど、これはもう現実的ではないということで、この積極的疫学調査につきましては、学校園、保育所などについては、これをやめることとして、重点化をするということにいたしました。濃厚接触者以外では高齢者施設、障害児者施設に重点化をするということにいたしました。さらに、検査体制につきましては、これは従来から健康科学研究所による、変異株ゲノムサーベイランス体制を構築しておりますから、これを引き続き継続していきたいと考えております。保健所につきましては、これは既にもう発表しているところですけれども、保健センターへの応援職員、看護職の増員、それから保健所にも応援職員の増員を実施する。自宅療養者の夜間コールセンターにつきましても、1月12日から行っております。

 

 次が、ワクチンの接種です。この3回目のワクチン接種を加速する必要があります。これは従来から、本当に国が何回にもわたって短期間に方針を変更しておりまして、正直振り回されているというのが実情ですけれども、しかし、神戸市の独自の判断も加えて、3回目のワクチン接種をスピーディーに行うという対応を行ってきました。今回、これまでの前倒しの措置に加えて、さらに前倒しをするということにいたします。基本は6か月後、2回目接種から6か月後に接種券を発送する、この対応を基本とするということです。65歳以上については、2月中の発送予定を順次繰り上げまして、2月中旬までに6か月を経過していることについては、これは発送を終えるというふうにいたします。それから、18歳から64歳までについては、基本は8か月ということに従来から言ってきまして、その後、国は7月でもいいというふうにしたわけで、一定の場合には6か月ということもいいというふうに判断を変えてきておりますので、神戸市は原則6か月、18歳から64歳の方々についても基本は6か月で発送するというふうにいたしまして、これも約1か月、この発送を前倒しするというふうにいたします。

 

 具体的には、これはホームページにアップをいたしますが、2回目の接種が6月の22日までの方は、1月24日に発送が終わっています。1月の31日に、7月1日までに2回目を終えられた方、2月7日には、7月の15日までに終えられた方ということで、順次繰り上げまして、この2月の中旬には、6か月経過している方に発送をできるようにする。以後は6か月経過した方に対して発送するというふうにいたします。それから、64歳以下の方、18歳以上から64歳までの方につきましても、さらに発送を前倒しいたしまして、2月7日からスタートする、これは従来からの方針でしたけれども、以降、7か月後発送から6か月後発送に繰り上げまして、2回目が7月15日までに終えられた方は2月15日、7月29日までに終えられた方は2月の22日、8月26日までに終えられた方は3月1日というふうに、発送を繰り上げる。64歳以下の方についても、速やかに3回目のワクチン接種を受けられるようにいたします。

 

 その受皿となるのが、ノエビアスタジアムです。明日から接種をスタートするというふうにいたします。これはノエビアスタジアム神戸、5月の下旬、5月の31日だったかと思いますが、1回目をスタートさせました。これは極めて大規模であると同時に、これは楽天の三木谷会長からの提案でスタートしたものですが、楽天グループの皆さん方の発想によるオペレーションを基に、産学官の連携、神戸市、それから市民病院機構、神戸大学、神戸大学附属病院、神戸市の薬剤師会という、そういう関係機関がコラボをして、オール神戸でワクチン接種を行う、こういう体制を組んで、2回目接種を行ってきたわけです。これを1月の29日に再開するということになります。1日の接種は3,500人、最大で4,000人まで可能ということで、これは、全国で最大規模の接種会場ということになります。このノエビアスタジアムでは規模が大きいだけではなくて、できるだけスムーズに、そして快適に接種をしていただきたいと考えておりまして、キッズスペースも設けます。1月29日からは65歳以上の方ですから、そんなに利用は多くないかもしれません。お孫さんを連れて来られる方が多いかもしれませんが、キッズスペースもしっかり設ける。

 

 それから、2回目、1回目のときと同じように、JR兵庫駅、JR新長田駅との間で、20分間隔でシャトルバスを運行いたします。これによりまして3,500人、集団接種会場と合わせて、1月29日からは4,000人体制、それから、2月5日からはハーバーランドの大規模接種会場も1日5,000人ということで、集団接種会場、18か所オープンをいたします。これによりまして、1日7,500人の接種体制が、神戸市においては確立されるということになります。スピーディーにワクチン接種を進めていきたい。市民の皆さんには感染予防をしっかりと行っていただいた上で、そして神戸市としては重点化をしながら、その感染の状況を把握する。変異株のサーベイランスもしっかりとやる。このオミクロン株は、大部分が無症状、軽症ですから、自宅療養を中心にしながら、自宅療養の方へのケアをしっかりと行う。軽症の方については民間宿泊療養所を用意して、まだこれは余裕がありますが、そういう形で対応する。感染の拡大に備えて、医療提供体制もしっかり用意をするということで、引き続き緊張感を持って、この第6波への対応を行っていきたいと考えています。

新神戸駅前が生まれ変わります!

久元市長:
 

 2番目は全く違うテーマで、新神戸駅です。この新神戸駅は、神戸にとりましては非常に大事な場所です。神戸は都心、ウオーターフロントの再整備を行っていこうということで、計画的に進めてきました。この新神戸駅は、言うまでもなく都心エリアの北端に位置するわけですが、当然のことながら新神戸駅、神戸の玄関口ということになります。ここの場所は新幹線の駅があるというだけではなくて、この新幹線から降り立ったら神戸の街が一望できます。それから、もうすぐ裏は山になっておりまして、布引の滝から清流が流れ出ている。夏になると家族連れで泳いだり、楽しんだりしている風景があります。こんな場所は、こんな新幹線の駅はないでしょうね、恐らく。すごくいい場所なんです。非常に魅力的な場所なんです。

 

 しかし、この新神戸駅ができたのは1972年で、山陽新幹線が新大阪と岡山の間を開通した。この時期は、ちょうど50年前ですね、この3月に開業50年を迎えるわけですが、モータリゼーションの最盛期であったわけです。マイカーを利用とした機能配置になっておりまして、このレイアウトは、これまでも、今も変わっていないわけです。いろんな問題が出てきています。

 

 1つは、後でまたフロアごとの説明をしますが、このバスです。路線バスと、それからタクシー、それから一般車両が混在をしている。バス乗り場も1階と2階に分かれていて、大変分かりづらいということです。周りはさっき申し上げたように、すぐ布引の滝に行ける、あるいは生田川もあり、魅力的な場所なんですけれども、非常にアクセスが分かりづらいと。ここに降りて、神戸を感じていただけるような雰囲気になっていないと、こういうような問題があります。そして、このすぐ南側には、生田川公園がありまして、桜の名所で湧水がどんどん湧いているわけですけれども、また、天津市から贈呈された連翼亭という施設もある、広場としての役割もあるわけですが、施設も老朽化している。水路によって広場が分断されていて、有効に活用できていないという問題がありました。

 

 やはりこういう課題を抜本的に解決していこうということで、リニューアルの計画をつくりました。去年9月に新神戸駅の再整備の基本方針を発表いたしまして、3つの方向性を示したわけです。それに基づいて、今回具体的な整備の方向性をまとめましたので、説明をさせていただきたいと思います。

 

 もう一度さっきのスライドを見せてくれますか。1つは、公共交通の利便性の向上です。バス、タクシーの乗降場所を集約する。周辺エリアの歩行者動線を確保していく。それから、玄関口にふさわしい空間にしていくということで、デッキの整備。それをこのパースで御覧いただきますと、2階にはバスの乗降場を集約いたします。ここは連節バスのスペースも設けるようにしておりまして、ちょうど今、ウオーターフロントを走っているPort Loopのようなイメージ、あるいはBRTも将来的には考えられるかもしれませんが、そういうものも発着できるようにする。タクシーの乗降場も集約する。それから、駐輪場は今、分かれているんですけれども、西のほうにまとめる、こういうふうにいたします。

 

 それから、再整備のコンセプトといたしまして、「山と街をつなぐ『新神戸ハーブガーデン』というようなコンセプトです。ここで四季を感じていただけるようなイメージでこの広場、シンボル空間を整備いたします。特徴的なシンボル空間は、1つは改札口を出たところに、イメージとしてはこういうような空間がぱっと目の中に入ってくるということで、屋根とか壁などを整備いたしまして、ハーブの花々をここに植栽するというようなイメージのデザインにしたいと考えております。デジタル花時計とかデジタルアートでの美装化ということも考えております。

 

 ここを出るとデッキが現れる。デッキを整備いたしまして、このデッキはここから神戸が感じられる、ここから神戸のまちが見渡せるようなデッキにしたい。BE KOBEのモニュメントを置いたり、地元主催のマルシェなどのイベントもできるようにしたいと考えております。夜間は当然のことながらイルミネーションを整備いたしまして、夜間の空間も光のスポット空間として楽しんでいただけるようにいたします。生田川公園も駅前広場と一体となった形で整備いたします。フラワーロードの起終点にふさわしい場所として、これは桜の名所として今も親しまれているわけですが、湧水を活用いたしました親水広場もリニューアルしていきたい。水と一体となった親水空間を駅前広場として整備する。キッチンカーをここで展開していただけるということも考えられるかもしれません。回遊性の向上を行うと。ぜひ関係地域、民間事業者の皆さんと連携したにぎわいづくり、それから、周辺エリアにも、ここに行ったらどこにどういうものがあるのか、どういうルートがあるのかということも一目瞭然で分かるような形での案内板の整備などもしたいと思っております。特に、神戸の魅力は登山なんです。この新神戸駅からも山に登っていきます。たくさんの方々が、新幹線の駅は使わないけれども、布引のほうに、摩耶山、再度山に登っていく方がたくさんおられます。登山の準備スペースもここに整備するということも考えたいと思っています。

 

 スケジュールですが、こういう形でデザインコンセプトと再整備計画のイメージをつくりましたので、令和4年度に設計を行い、令和5年度から工事に着手し、令和6年度末に供用開始を目指します。大阪・関西万博に間に合うようにこれを進めていきたいと考えております。

「こども本の森 神戸」いよいよオープン!

久元市長:
 

 3番目が「こども本の森 神戸」、これは世界的建築家の安藤忠雄先生から神戸市民、特に神戸の子供たちへのプレゼントですが、令和元年9月にこのありがたい寄附の申出をいただきました。そして、令和2年9月には「こども本の森 神戸」という名称も決まりました。そして、この年の11月から本体工事を進めてきたわけですが、去年の暮れ、12月に工事が完了いたしまして、12月28日に建物の引渡しも行われました。現在、開館の準備を進めておりまして、3月25日から供用開始するということにいたします。

 

 この「こども本の森」に子供たちの児童書や本などを収納するわけですけれども、たくさんの皆さんから本の寄贈を御協力いただいたり、あるいは御寄附も頂きました。寄附金の総額は、大変ありがたいことに1億5,154万円余り、そして頂いた本は2万992冊に上っております。こういう形で寄附を頂きまして、そして、開館した後は2万5,000冊の図書を擁する図書館となります。開館当初は1万8,000冊です。蔵書のテーマも、しぜんの森、いきものの森、かんがえる森、いのちの森という名称をつけて分類いたします。親子連れの皆さん、未就学児の子供たちにも多数来館していただきたいと思っております。2階建てになります。1階のスペース、2階のスペースにそれぞれ、先ほどの分類に基づいた図書を配置いたします。

 

 ここから、この図書館の特徴は、目の前が東遊園地の芝生広場ですから、そこに図書を自由に持ち出していただいて、芝生に寝っ転がったり、思い思いのスタイルで読書を楽しんでいただく、当然無料です。主に未就学児から小学生までの児童を対象にしたいと考えております。

 

 この「こども本の森」を既に安藤忠雄先生は中之島に寄贈されているわけですけれども、かなり予約が取りにくいということも聞いております。そこで、コロナ禍の中でもありますから、混雑を避ける上で、2月16日から予約でここに来場いただく。1日400人をマックスにいたしまして、100人を4回、90分制でこの図書館を楽しんでいただきたいと考えております。この「こども本の森 神戸」は、神戸でもこういう試みは初めてですし、象徴的な施設になります。名誉館長には女優の竹下景子さんに就任いただくことになりました。

 

 竹下景子さんはよく御存じのとおり、震災の後、震災復興支援コンサート実行委員会の中で、詩の朗読と音楽、こういう試みが行われているわけですが、ボランティアとして参加をしていただいてきました。大変神戸に御縁のある方で、神戸大使でもいらっしゃいます。竹下景子さんからは、「震災を経験した神戸。私の大好きなこの街で、命の大切さを学び、ふるさとの歴史や文化にふれて、ここがこどもたちの居場所になったら、彼らの未来はどんなに明るいものになるでしょう。そのお手伝いができたら、と名誉館長を拝命いたしました」というメッセージを頂いております。心から感謝を申し上げたいと思います。

 

 私からは以上です。

質疑応答(発表項目)

記者:

 オンライン診療のところについて、まずお伺いしたいと思いますけれども、今回委託されるファストドクターですね。これについては、体制としてはどれぐらいになるのか。もともと首都圏を中心に見ている医師グループだと思いますけれども、神戸市に限った体制があるのか。全国的に見ていただいていると思うので、全体的な、神戸市に限らず見る医療体制になっているのか、どういった体制でオンライン診療がなされるのかお聞きしたいんですが。

 

職員:

 電話診療につきましては、全国的な規模で、オンライン診療も含めて対応していただくので、先生自体は1,000人規模で登録している先生がいらっしゃいますので、その中でやっていただきます。往診に関しましては、神戸市のほうで対応できる先生が10名ほどはいらっしゃるとお聞きしておりますので、その中でまた日々対応していただけると思います。

 

記者:

 実際に、やっぱりオンライン診療といいますと、特に、症状が悪化するのかわかりませんけど、高齢者となった場合には、やっぱり比較的デジタル機器の使用が弱いとかいうときには、オンライン診療を待たずに実際の対面の往診なのか、そのあたりはどういった仕組みの流れを今想定されているんでしょうか。

 

久元市長:

 まず、保健師の職員が電話に出まして、それで状況を把握します。電話ですから限られている面もあるかもしれませんが、その状況で知って、これは非常に危険な状態にあると判断したときには、その場で救急搬送するようにいたしますし、電話でやり取りができる、あるいは、高齢者の方もスマホを使える方はたくさんいらっしゃいますから、スマホで対応ができるというふうに判断したときには、保健師が民間事業者のドクターの方に連絡をして、そしてやり取りがスタートするということになります。

 

記者:

 市長にお伺いするのがいいのか山﨑局長にお伺いするのがいいのか分かりませんけれども、それぞれの自治体の救急搬送の困難事案もまた増えてきているのかなというふうに思いますけれども、今の現在の神戸市の状況というのは、今どんなような認識でいらっしゃいますでしょうか。

 

久元市長:

 この前、本部会議を開いたときに消防局長から報告がありましたが、コロナ禍の中で、もちろん影響を受けているんですけれども、救急件数が増えている大きな要因は、むしろ、コロナよりもそれ以外の病気なり、あるいは事故やけがなどでの通報が増えているというふうに承知しております。全くないとは言い切れないとは思うんですけれども、深刻な救急困難事案は、神戸では現時点で起きていないというふうに考えております。

 

記者:

 オンライン診療でもう1問だけお願いしたいと思うんですが、明日から定期的な健康観察の対象を制限されると思うんですけれども、そういった方、症状がない人は、おっしゃっていただいたように区の保健センターに電話されると思うんです。そこから、実際、オンライン診療に結びつくというのがどれぐらいのケース想定されるのかというところは、体制として整えるのは十分いいと思うんですけど、ちなみに、どれぐらいの対応を見込んでいるのかとか、その辺はどう今認識されているとかあればお聞きしたいんですけど。

 

久元市長:

 オンライン診療は夜間と休日ですから、これまでに夜間と休日にかかってきた件数などから判断されると思いますけれども、先ほど申し上げましたように、夜間・休日にこれまで保健センターや保健所が相談を受けたものが全てオンライン診療ということではないわけです。そこは保健所が振り分けるわけです。ですから、あくまでもこれは想定ですけれども、物すごく多くの件数がオンライン診療に回るということはないのではないだろうか。数件ですかね。

 

記者:

 ポイントとして、こういった体制を整えるというのはどういった思いからというか、そのあたりはどうでしょうか。

 

久元市長:

 これはやはり、もう今までのような対応では、全部この保健センターの保健師が聞き取って、こちらから電話を入れて、毎日、観察をするということができないということです。これはどこの自治体もそうだと思うんですよね。そうなったときに、それに代わる方策として、いろんなことを我々も考えてきました。もちろん保健センターへの職員の増員、今まで保健所がやっていた仕事を事務職員がするとか、あるいは夜間への対応も保健所に集約するとか、いろんなことをやってきましたが、やはりしっかりとケアをしていくということを考えれば、ドクター、ナースの診察ということを考える必要がある。その場合に、やはり夜間・休日は時間外ということになりますから、これに対応できる病院やクリニックも極めて限られるわけです。おかげさまで、医師会の先生方の協力によりまして、往診なども対応で来ていただいている部分もありますが、さらに加えてオンライン診療ということを導入して、自宅療養者の方々へのケアということをしっかりやっていきたい、そういう思いからです。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 

記者:

 今のオンライン診療に1点だけ追加で質問なんですが、これ、スマホでということなんですけど、ズームとかを使うということなんでしょうか。

 

職員:

 そうです。スマホでできますし、LINEの分でできる方はそれでしますし、いろんな方法で対応していきたいと思っております。

 

記者:

 なので、電話かオンラインかということで。

 

職員:

 はい。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 あと、オミクロンの亜種の関係でお尋ねしたいんですけども、これ、デルタのときにはなかったものという理解でいいんでしょうか。

 

職員:

 すいません、デルタのときになかったというのは。

 

記者:

 その亜種というか3種類みたいな。

 

職員:

 これは、実はウイルスは常に変化しておりますので、デルタのときにも本家から分家が発生するということは起こりました。デルタのときも非常に多くのそういう派生株、派生系統が発生しました。今回、オミクロンに関しましても今、BA.1、2、3と3つの系統が発生している、そういう状況であります。

 

記者:

 ありがとうございました。あと、感染力が高いということなんですけども、この実効再生産数が18%高いというのは、イコールかかりやすさ、感染力が18%高いというふうに言っていいんでしょうか。

 

職員:

 そのような理解で、大まかなところは正しいと思います。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。先ほど市長からもお話があったように、神戸では健康科学研究所独自に調べて2例見つかったということなんですか。

 

職員:

 独自でというか、ゲノムサーベイランスの中で検出されてきております。BA1、BA2の区別をするためには、ゲノムを解読しないとできませんので、そのサーベイランスの一環の中で検知されたということになります。

 

記者:

 つまり、国立感染研究所の発表27例には入っていないということなんですか。

 

職員:

 私どもはゲノム解析したデータというのは常に国に上げております。国立感染症研究所に上げております。国内の状況の把握のためのデータとして使っていただいています。ただ、先日、16日までに27件という発表がありましたが、その中にこの2件が含まれているかどうか、その集計の仕方によるのかなと思います。私どものほうでは、私どものデータがその中に含まれているかどうかを把握することはできないという状況です。

 

記者:

 分かりました。これは今後、広がっていく可能性があるというふうに見ていらっしゃるということ。

 

職員:

 その可能性に関してはちょっと分からないですが、私どもは、やはり引き続きどのような挙動をするのか、実際に、デンマークが特徴的なんですけれども、BA.2が増えてきている。ほかのヨーロッパの国、あるいはインド、そういったところでもそういう傾向が見えているということであるならば、やはり注意すべきだろうというふうなことは思っております。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 あと、コロナでもう1点なんですけれど、ワクチンのところで、先ほど多分市長がちょっとおっしゃっていたかと思うんですけども、さらに前倒しということで、これは市の独自の判断だと思うんですけれども、これは、ここ数日の感染状況から見て、やっぱり今までも前倒ししてきたけども、さらに前倒しが必要だという判断ということなんでしょうか。

 

久元市長:

 前倒しの検討って毎日やっているんですよ。岡田局長とかんかんがくがくの喧嘩みたいにしてやっていますよ。このコロナの感染が急激に拡大してから、とにかく第6波の対応はいろんなことをやらないといけない。いろんな対応の中で、ワクチンの接種を早くやらないといけない。これは決して強制するものではないという前提です。あくまでも選択ですけれども、打ちたいと思っている方がたくさんいらっしゃるということは事実ですから、そういう方に一刻でも早くワクチンを届けたいと。

 

 国の通知が、これはもう4回通知が出ているんですね。4回通知が出ている中で、非常に分かりにくい。一体ブレーキを踏んでいるのかアクセルを踏んでいるのか分からないような通知を厚生労働者は出しているんですけれども、我々は、これは誰でもそうだと思うんですけれども、どこの自治体にしても、今の状況の中でできるだけ早く希望する方にワクチンを届けないといけないというつもりで日々検討をしてきて、そして、そのためにやらなければいけないということはたくさんあるんですよね。接種体制を整える、場所を用意する、それから、そこに執務するスタッフ、これもいろんな種類の方々がいるわけで、先ほど申し上げましたけれども、そういう方々をきちんと用意しないといけない。そのためには時間がかかるわけです。一定の時間が。このワクチン等接種体制は時間との闘いなんですね。そこで日々検討してきたわけですけれども、とにかくやれることを、昨日も、ついさっきまでも議論していたんですけれども、とにかく早く前倒しをしようということで、こういうふうにしたという、こういう対応を取るということにしたわけです。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 あと、「こども本の森」のところで1つお伺いしたいんですけども、時間が90分ということで、本の内容によっては、あるいはお子さんの年齢とかによっては、読み切れなくて持って帰りたいみたいなこともあるかなと思うんですけれども、貸出しについては検討はされているのでしょうか。

 

久元市長:

 この「こども本の森」の特徴なんですけれども、神戸市の図書館はもちろん貸出ししているわけです。ここは、貸出しをしないで、ここの中で楽しんでいただくということをコンセプトにしておりますので、貸出しを行わないという、あえてそういう選択をしているということです。

 

記者:

 分かりました。あと、この90分というのはコロナのときの限定の対応ということになるんでしょうか。

 

久元市長:

 そうですね。取りあえずは90分でいきたいと。今後、利用の状況を見て、どうするのかというのは考えたいと思います。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 

記者:

 まず、ちょっと初歩的なことで恐縮なんですけど、ノエビアスタジアムのワクチン接種が基本3,500で最大4,000ということなんですが、この違いはどこから生じるのかというのを改めて。

 

職員: 

 1日3,500人の規模がどういう考えでできたのかという御質問でよろしゅうございますでしょうか。

 

記者:

 基本的には3,500人ということでスタートされるというお話だったかと思うんですが、最大4,000人というのは、例えば、よりたくさん人が来れば、打ち手も増やして、4,000人まで受けるようにするとか、そういうお話なのでしょうか。

 

職員:

 ありがとうございます。1日3,500人につきましては、初回接種で十分ノウハウは積ませていただいております。追加接種と初回接種の違いは、追加接種は接種回数が1回でございますので、初回接種の実績から、大体このぐらいの規模で来ていただけるんじゃないかというシミュレーションをしてございます。会場のレイアウトをいろいろ工夫・検討する中で、3,500人でまずはスタートさせていただいて、さらに、その後の状況によって、プラス500人、4,000人ぐらいはいけるんじゃないかという読みをしておるというところを今日表現させていただいたということでございます。

 

記者:

 そうすると、3,500人でスタートして、運営がこなれてくれば4,000人も可能であろうという、そういう見通しみたいな感じですか。

 

職員:

 それで結構でございます。

 ただ、いわゆるリードタイムといいますか、どういった形でより円滑に、安全・安心を最優先に、あとは、いかに効果的といいますか、効率的といいますか、そういったところも念頭にしながらオペレーションしておりますので、そういったシミュレーションの中で、プラス500名はいけるんじゃないかということで楽天側と共有しておるところでございます。

 

記者:

 ありがとうございます。

 それから、新神戸駅前の再整備なんですけども、去年、この話が出たときから、駅舎本体の改築・改修等についてもJRさんと連携してというお話もあったかと思うんですが、今回、かなり具体的な計画が上がってきた中で、改めて例えば申入れしたりですとかという形でJRさんのほうに働きかけていく御予定とかはあるんでしょうか。

 

久元市長:

 今のところは特に。JR西日本のほうの改修計画は何か示されていますか。

 

職員:

 そうですね。JRのほうも、例えば施設の老朽化であるとか、あるいはエスカレーターとかが上りと下りで違う場所にあって分かりにくいとかいう課題は認識されておりまして、駅舎の改修というのは想定はされておりますけども、やはり今、コロナの状況の中ではなかなか着手が難しいというような状況で聞いています。

 

 ただ、もちろん情報共有はJRのほうともさせていただいていまして、駅前広場と、将来的に駅舎がリニューアルされるときに齟齬がないような形での調整というのはJRのほうにしております。

 

 以上でございます。

 

記者:

 ありがとうございます。

 あと、最後に、「こども本の森」で、ちょっと表現上の質問で恐縮なんですけど、建物の引渡し自体は既に終わっているということなんですが、これをもって安藤さんからの寄贈ということも、寄贈されたというふうな認識になるんでしょうか。

 

久元市長:

 そうです。これは議会の議決もいただいておりまして、既に神戸市に寄贈は終わっております。

 

記者:

 ありがとうございます。

 あともう1点、寄附金についてはたしか運営の経費等に充当するというお話だったかと思うんですが、今後、継続的に寄附で運営していかれる方針なのか、寄附で賄えない場合というのは、適宜、市のほうから予算を割いてという形になっていくんでしょうか。

 

久元市長:

 そうですね。基本は、安藤先生にこんなすばらしい施設を造っていただきましたので、やはりこれをしっかり運営していくということ。今後はできるだけ幅広く寄附を求めていきたいと思いますが、大事なことは、これをしっかりと御趣旨に沿って運営していくということですから、そこは神戸市の責任はしっかり果たしていきたいと思います。

 

記者:

 ありがとうございます。

 

記者:

 オミクロンの亜種の関係からお伺いしたいんですけれども、まず確認なんですけど、いわゆるこれはステルスオミクロンとか言われているものという理解でいいんでしょうか。

 

久元市長:

 そうです。

 

記者:

 ありがとうございます。

 今、2例確認されているということですけれども、この方の、何歳代とか、男性、女性とか、感染経路がどうなっているかとか、もし分かればお伺いできますでしょうか。

 

職員:

 成人の方でして、軽症で終わられている方たちです。

 

記者:

 男性、女性とかは分かりますか。

 

職員:

 男性ですね。お2人とも男性。

 

記者:

 何歳代とかまで分かりますか。

 

職員:

 そこまでは、ごめんなさい、ちょっとまだしっかり本人たちにも伝えていませんので。

 

記者:

 分かりました。

 別件で、新神戸駅のほうでお伺いしたいんですけれども、1ページ目にもあるように、神戸空港までも含めたアクセスが課題というふうな中で、この計画で言うと、連節バスとかがそのあたりの対応策になってくるという理解でしょうか。

 

久元市長:

 連節バスは、これをどういうルートで動かすのかというのは、今、連節バスは三宮とウオーターフロントを走っているわけですけれども、これをどう走らせるのかというのはこれからです。新神戸駅も可能性としてはないわけではありませんが、しかし、神戸空港へのアクセスは、これは新神戸トンネルの南伸ということで、かなり大きなプロジェクトになります。それを走らせる可能性はもちろん排除しないんですけれども、それよりも前に、都心との運行ということもあるいは考えられるかもしれません。

 

記者:

 分かりました。

 あと、図書館のほうなんですけれども、改めて、竹下さんを名誉館長に選ばれた経緯とかをお伺いできますでしょうか。

 

久元市長:

 安藤忠雄先生と相談をさせていただきまして、お願いをするということにいたしました。

 

記者:

 安藤さん側の意向が強かったということでしょうか。

 

久元市長:

 そこは、神戸市側と安藤先生のほうと、両方の意向がぴったり合ったということです。

 

記者:

 分かりました。あと、開館日が3月25日ということですけれども、何かそのタイミングに合わせて竹下さんに何かしてもらうような、何かイベントとかというのは考えてらっしゃるんでしょうか。

 

久元市長:

 委嘱式を行いたいと思っております。2月10日に安藤先生にも御出席をいただきまして、竹下景子さんと一緒にそういう式をしたいと思っています。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 

記者:

 まず、1点まず確認なんですが、大規模接種会場のワクチン接種体制のところで、2月5日からハーバーランド会場を開始したら約5,000人ということなんですけど、これはハーバーランド会場が1日当たり1,500人という理解でよろしいんでしょうか。

 

久元市長:

 そうです。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 あと、このオミクロンのBA.2の件なんですけど、これって兵庫県内で初めて公表されたとかいうふうには言えるんでしょうか。

 

久元市長:

 恐らく国のほうの、国立感染研究所が、これ、自身で見つけたのか、地方の衛生研究所からの報告なのかというのは分からないんですよね。ただ、地方衛生研究所は都道府県、指定都市にあるんですけれども、ここが独自に管内でこれを発見したという発表はおそらく神戸市が初めてですか。

 

職員:

 私のほうもそのように認識しております。

 

記者:

 それは全国でもということですかね。

 

職員:

 そうですね。基本的には都道府県レベルでの公表をしているかと思いますが、このBA.2に関しましては、私の知る限りでは、先日の厚生労働省のアドバイザリーボード、その後の会見での報告が初めてじゃないかなと思っております。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 次に、「こども本の森」の件なんですけど、ちょっと重複する部分もあるかとは思うんですが、改めてこういった施設ができることでの期待するところであったり、これからこの施設、寄贈を受けて運営していくところに向けての展望だったり目指すべきところというのを、改めて市長のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

 

久元市長:

 これは安藤先生ともお話をしたことがあるんですけれどもね、やっぱり今、子供たちは物心ついたらスマホを見て育つということが多いんですが、やっぱりこれは、もちろんスマホに親しんでいくということは重要ですが、やはり紙の本を開いて、そして小さい頃から読書に親しんでいただくということは非常に子供の成長にとって大事ではないかということを安藤先生は強く感じておられていました。それは私をはじめ、神戸市の思いもそうです。

 それを、あの建物の中だけではなくて、あの建物の中も非常にすばらしい雰囲気が、安藤先生の思いも込められたデザインでできているんですけれども、せっかく東遊園地という、緑豊かな場所で、芝生の上で寝っ転がったりベンチに腰かけたりして本に親しんでもらうという経験を、神戸でできるようになるということは、すごく神戸の子供たちにとっては、これはすばらしいことではないかというふうに当初から感じておりまして、それがいよいよ現実のものになる、実現ができるということを大変ありがたく感じています。

 

記者:

 ありがとうございます。

 すいません、もう1点だけ。新神戸駅の件なんですけれども、今市長、万博の開催までに目指すというところで御発言あったと思うんですけれども、そのあたり、万博に向けての集客も含めて目指されるということでした。そのあたりの展望であったりも教えていただけますでしょうか。

 

久元市長:

 そうですね、やはり万博を見据えて、神戸にたくさんの方々が来ていただくためにはいろんなことをやっていかなければなりません。しかし、どちらにしても神戸に来られる方は新神戸駅で来られる、あるいは三宮の、JRや阪急、阪神で来られる、山陽電車で来られる方もいらっしゃると思うんです。神戸空港で来られる方も。新神戸駅というのは非常に大事な場所なんですよね、神戸に来られた方が、今の新神戸駅のままでは、やっぱりちょっと寂しい思いをされるんではないかなと。やはり見違えるような新神戸駅になって、ここに降り立ったら、やはり、さすが神戸の玄関口だよねと、そこから神戸の街が気持ちよく見渡せて、神戸が感じられるような、そんな空間になるということが、やはり気持ちよく来街者の皆さんをお迎えするということで、とても大事なことではないか、それをぜひ、大阪・関西万博の前に実現できるようにしたいというふうに思います。

 

記者:

 分かりました。すいません、ありがとうございました。

 

記者:

 先ほどもあった新神戸駅についてもう少し確認したいのですけども、まず、その空港との南北アクセスに対して、まず、都心と連節バスでできるかどうかやってみて、そこの様子を見た上で、それをさらに空港に延ばすという、そういうふうな考え方でよろしいんでしょうか。

 

久元市長:

 今、別に何か構想とか計画があるわけではないんです。今日お話をしたことは、この連節バスもきちんとつけられるような設計にするということです。それ以上のものはありません。ただ可能性としては、先ほどの御質問は、これは新しく、空港との間のアクセスを用意して、そことの間を結ぶんですかという御質問でしたので、それは必ずしもその可能性だけではなくて、連節バスを導入するとするならば、これは地上で都心との間を結ぶという方法も可能性としてはあるのではないかというふうに申し上げたわけです。今、何か具体的な計画があるわけではありません。

 

記者:

 神戸商工会議所としては、あわよくば鉄道でみたいな話もあるようですけども、まだそこも、案としては検討の中に入っていたりするんでしょうか。

 

久元市長:

 商工会議所、特に家次会頭からもお話をいただいておりまして、商工会議所と神戸市との間で、そういう新たな交通システムを考えるべきではないかということで勉強してきましたけれども、ぜひこれは新年度に、さらに可能性を深掘りすることができないか、今ちょっと庁内で検討中です。

 

記者:

 ありがとうございます。

 

記者:

 コロナのところで、先ほども少しお話しありましたけど、国の対応について、非常に急な方針転換が非常に多いということと、市長はツイッターなどでも、厚労省の担当室に電話がつながらないとか、いろんなことが起きていると思うんですけど、こういった、今、国の対応についてどのようにお考えでしょうか。

 

久元市長:

 なかなか苦労されているんだろうと思うんですよね。ワクチン接種対策室が電話してもなかなかつながらないということは事実のようです。相当苦労されているというのは理解できます。ただ、原則8か月というふうに言ってて、これを高齢者は7か月とし、さらに一般高齢者は、しかもそれを2月だと言い、その次の通知では2月を待たずにやってもいいと、それから一般の高齢者は、原則8か月だったのが7か月になり、それを3月以降に、6か月でもいいと、その後さらに、3月を待たずにやってもいいと、頻繁に方針が変わっているわけですね。これは困ります、正直。

 

 というのは、ワクチンはさっきも申し上げましたけれども、やらないといけないことがいっぱいあるわけです。市民の皆さんにも伝えないといけない、ホームページにどういう表現をしたら誤解なく伝えられるかということは、私も入って、毎日これ議論しています。接種券も送らないといけないですね。接種券も、国のやつをダウンロードして梱包したらいいというものではなくて、自治体が自分で作るわけですね、この接種券を同封して。誤りがないような接種券を用意して、これを作らないといけないし、その接種券を確実に持ってきていただいたもので、これをVRSに入力をして、そして必要な費用を請求するという一連の流れが出てくるわけです。たくさんのことをやらなければいけない。

 

 これを頻繁に、方針を変えられると、例えば8か月を想定して一連のものを用意しているのを7か月でやると、7か月を想定していたのが6か月でもいいですよというような方針になったら、それに、我々はとにかく一刻も早く市民の皆さんにワクチンを届けたいとしたら、その作業を全部やり直さないといけないわけです。これは、やっぱり非常に困ると。時間的余裕を持って、自治体が、決してちんたら仕事してないんですよ、我々は。必死にやっているんですよ。昨日私も、夜のかなり遅い時間に岡田局長とけんかですよ、それぐらいやっているんですよ。苦労しているのは分かるんですが、自治体の現場のことをやっぱり理解していただいて、早め早めに方針を伝えていただきたいということ。

 

 それから、分科会で専門家の皆さんが議論していますよね。これも我々は注視していますから、そのとおりになるのかどうかということも分からないわけです。そういうことも念頭に入れて準備もしないといけない。そしたらそれが否定されることもあるし、そのとおりにいくかもしれない。ちゃんとした方針を時間的余裕を持ってしっかり示していただきたいということです。それに尽きますよね。

 

記者:

 何か基礎自治体の長として、国のほうに直接要望をされたりとか、働きかけをされたりとかということはあったんでしょうか。

 

久元市長:

 もうそのことに尽きますね。やはり明確な方針を自治体がどんな仕事をやるのかということをしっかり理解していただいている。それを理解していただいた上で方針を示していかないといけないんです。これは法定受託事務ですからね。国の役割に関することを我々はやっているわけです。基本的には国の方針に基づいてやらないといけない仕事なんですね。

 ただ、置かれている状況が違うし、自治体の独自の判断や、あるいは自治体が独自に知恵を凝らしてやらなければいけないことをたくさん我々はやってきました。しかし、大きな方針は国が示してもらわないといけないわけですけれども、それが頻繁に変わる、唐突に変わる。これでは、本当に自治体の現場は泣きながら仕事をしている。泣きながらというか、怒りながらというか、けんかしながらというか。この状況を本当に変えてほしいと思いますよね。

 

記者:

 直接市長から国の官僚とか大臣とかに申入れをされたんでしょうか。

 

久元市長:

 これは、1回目、2回目の接種のときにはかなりやりましたけれども、3回目の接種のときは、1つは実務的にいろんな通知が流れてきているので、恐らくもっと上にいってもそれと同じ方針が伝わってくるでしょうから、私自身が直接何かするということはありません。

 ただ、当然、相当上層部はそのことをよく理解していただいていると思うんですよね。あとは体制をしっかりつくっていただいているということも大事ではないか。なかなか国の組織の内部のことを申し上げるのもあれですけれども、本当に最近は、例えば、国土交通省の統計の問題とか、総務省の予算資料が何か所でしたっけ、13か所か、総務省だけではなくてほかの役所もぞろぞろ出てくると。相当霞が関が疲弊しているということを大変心配いたします。

 これはぜひ、政治家も入った形で官僚の皆さん、特に次官などですね。上層部の皆さんとの間でしっかりと問題意識を共有して、これはひたすらバッシングするだけではなくて、叱り飛ばすだけではなくて、やっぱりどうしたら今の状況を、こんなことがどうしていろんな局面で起きているのかということを考えて、構造的に改善・改革していただかなければ本当に心配なところはあります。

 

記者:

 ありがとうございます。

 

記者:

 先ほどのちょっとお話と関連いたしますけれども、ワクチンの3回目接種を64歳以下も神戸市は原則6か月で実施するということで、1日約7,500人に持っていくというのは、3回目接種だけであることを考えると一、二回目接種のときの1日1万5,000人とかいうことを考えると、かなり上のほうに持っていかれる予定だと思うんですけども、これは先ほどの国がアクセルを踏んでいるのか、ブレーキを踏んでいるのかというお話がありましたが、あのときはワクチンの供給、神戸市はほかよりも早く体制を整えているんですが、ワクチンの供給が不足するというような問題がありまして、今後は国の今の状況が抑えるような、少しいろんな意味で準備が追いついてきていないような感じですが、その辺、ワクチンについて市長としては神戸市の計画に対して、今後、問題が起きるとはお考えになっていないのでしょうか。

 

久元市長:

 先ほどの御質問で、私が直接、大臣とか上層部に働きかけないのかと、ちょっとさっき答え漏れになったかもしれないんですけど、1回目、2回目の接種のときはワクチン供給に相当不安があったんですよ。結果的には6月の終わりにワクチン供給が物すごく絞られることになったので、予約キャンセルセンターまで職員の皆さんが徹夜で立ち上げていただいて、どんどんやれやれでアクセルを吹かして、そのとおり真面目にやってきた、本当に自治体の中でも相当なペースで進んできたら、急にもう供給できませんということで、それで2階からはしごを外される形でキャンセルに追われたわけですね。職員の皆さんはつらい仕事だったと思います。それを必死にやってくれました。そういうこともあったので、供給に不安があったので、しょっちゅう電話していました。直接の担当大臣だけではなくて、いろんなところに電話をしていました。

 

 今回は、我々が収集している情報では、ワクチン供給量については絶対大丈夫とは言えないけれども、そこはそんなに心配をする必要はないのではないかということを前提に、こういう前倒し計画をつくったので、ですから、今、そういう上層部への働きかけというのはする必要はないと考えているわけです。今の御質問から言うと、ワクチン供給について大きな不安は今のところは持っておりません。

 

記者:

 ありがとうございます。

 あと、ワクチンに関してなんですけども、11歳以下の子供のワクチンを今後どうするかという話が出てきていて、神戸市は恐らくこれからなのかなと思うんですけども、今のところのお考えであるとか、準備状況などがあれば教えていただきたいと思います。

 

久元市長:

 まず、子供のワクチンにしても、これは努力義務にするのか、しないのかということも議論が行われていますよね。それは難しい問題なので、議論をしていただくのがいいんですけれども、しかし、国からはこれ3月からスタートするように言われているんですよね。ですから、我々も準備をしないといけないんですよ。準備をしないといけないとしたら、市民の皆さんに子供のワクチンを打ってくださいという言い方、どういう言い方をするのかということが変わってくるわけです。そのためにはいろんな資料も印刷しなければいけないという作業も出てくるわけですから、そういう準備もしないといけませんよね。そういう大きな方針は国として責任を持ってしっかり示していただきたいと思います。

 

 これも国の方針に従いたいと思いますが、子供のワクチン接種を円滑に進めるためには医師会の先生方の協力が不可欠でして、今、医師会の先生方といろんなディスカッションをしております。アンケートなども取っておりますので、その結果を見ながら判断をしたいと思いますが、その結果を見て判断するということが前提ですけれども、子供さんのワクチン接種については小児科医の先生など、クリニックを中心に打っていただくようにするのがいいのではないかと考えています。

 

 いずれにいたしましても、アンケートをしっかり見て、医師会の先生方とよく議論をさせていただいて、方針を出したいと思っています。

 

記者:

 ありがとうございます。

 

記者:

 新神戸についてお伺いしたいんですが、今回、デザインコンセプトを示されたということなんですが、前回の進め方というところから見ますと、その課題を解決しましたということが基本になっているのかと思いますが、割と総花的な内容であったような印象でして、デザインするに当たり「ここにこだわりました」みたいなところが恐らくあるんじゃないかと。例えば、「中の温かみが感じられる」とか「光が差すには」とかよく言ったりするわけですが、そういったデザイン上のこだわりみたいなところがもしあれば御説明いただきたいんですが、よろしいでしょうか。

 

職員:

 今回、デザインのコンセプトのキーとしては、ハーブを使わせていただいています。これはフラワーロードの起終点ということで、なじみがいいんじゃないかとか、あるいは布引にはハーブ園があったりとか、あるいは北野エリアももともとの西洋文化とかで、いろんな伝統の文化が詰まった街ですので、ハーブとの親和性が高いのではないかということで、駅前の空間というだけではなくて、やっぱり山とか街と駅をつなぐ、そういう空間にしていきたいと、そういう思いを込めてハーブをコンセプトにしたと。

 

 ここで神戸らしさを感じていただくというのが1つと、あとは市長からもありましたように、ここへ出てきたら、周辺のいろんなエリアに分かりやすく行けると、そういうような場所にしていきたいというのが我々としてのコンセプトでございます。

 

記者:

 ということで、要するに、ハーブにいろんなものを象徴させているというのが1つの大きな特徴であるという理解でよろしいですか。

 

職員:

 はい。

その他の質疑応答

王子公園再整備について

 

記者:

 

 市長に伺いたいんですけども、王子公園の再整備計画についてなんですが、意見募集ではかなり市民からの反応があったということですけども、どう受け止められていますか。

 

久元市長:

 パブリックコメントを1月17日に締め切って、約1,500通いただいたと。これは、相当、今までのパブリックコメントから見れば多いので、大変市民の皆さんからは関心を持っていただいているというふうに受け止めています。

 この1,500通のほかに、パブリックコメントは市民を対象にしているんですが、それ以外にも市外の方からもかなりの意見が寄せられた。これはパブリックコメントの対象にならないんですよね。そういうことなので、やはり注目されているなという気がします。

 

記者:

 住民からは、12月に示して1月中旬にパブリックコメント締切りというペースとか、あと、説明会の開催不足という声も上がっていて、進め方が拙速なんじゃないかという意見もあったみたいなんですが、その点についてはいかがでしょうか。

 

久元市長:

 この王子公園については、去年の1月に基本的な考え方は公表しておりまして、このことはホームページにもしっかり示し、これは周知されていることですね。それについての反発というか、反対は、これは全くなかったわけではありませんけど、そんなになかったんですよ。

 

 今回出したのはレイアウトなんですよね。このレイアウトに対してかなり意見をいただいているわけですね。そこをどう考えたらいいのかというのは、やはりパブリックコメントの中身を見た上で我々としても把握をしたい。どう考えたらいいのかということを考えたいというふうに思います。

 

記者:

 現時点では進め方については妥当だったかなというような認識でしょうか。

 

久元市長:

 パブリックコメントにはパブリックコメントのルールがありますから、それにのっとってやってきたということですね。

 

 説明会についても、説明会の模様も聞きましたけれども、説明会の開催の仕方も、あるいは説明の仕方も、運営の仕方も、何かすごく一方的なものであったとは感じていません。ただ、説明会のやり方についてもいろんな御意見があったわけですから、そういうことをも踏まえながら、これをどう進めていくのかということは今後考えたいと思います。

 

記者:

 今後の計画について、現時点では来月の委員会で報告という形になっていると思うんですけれども、例えば議会で議論するだとか、そうしたスケジュールの見直しについては検討される考えはありますか。

 

久元市長:

 これは議会で議論していただくために報告しないといけないわけですから、報告はやっぱり予定どおりしないといけないと思います。その報告をするときには当然のことながらこのパブリックコメントの内容をしっかり説明して、議会での御審議の参考にしっかりとしていただければというふうにできればと思っています。

 

記者:

 すみません、もう2点ほどあるんですけども、再整備計画で大学の誘致も計画されていますけれども、同じ学ぶ学生である高校生たちは「貴重な部活動の練習場所がなくなるので困る」みたいな主張とかもされているんですけども、そういったことについてはどう思われますか。

 

久元市長:

 神戸大学や周辺の高校の皆さんからそういう要望をいただいているというふうに聞いていますから、それをまずしっかりと我々もそしゃくをして、どういうことができるのかということは、やっぱり誠実にそういう意見に向き合って、どういうことができるのかということをしっかり考えていきたいと思います。

 

記者:

 市長に、改めて、なぜ王子公園の再整備、大学誘致などが必要と考えていらっしゃるのか、いつ頃からそうした思いを持って取り組んでいらっしゃるのかという市長の思いをお聞かせください。

 

久元市長:

 これは、私が市長になりましたときから王子公園の再整備というのは必要だというふうに考えてきました。ちょうどあれは市長に就任した日だったかもしれません。市長に就任して、初めて市長になった日だったかもしれません。ちょっと記憶が混濁していますが。

 

 それは、やはり王子公園が、施設が老朽化しているということです。私は子供の頃から王子公園はよく知っています。私は新開地の近辺で生まれ育ちましたので。当時は市電が走っていたんですよ、今、地下鉄が走っている幹線道路をね。ずっと市電が走っていて、たしか石屋川の車庫まで行っていたと思うんですね。市電に乗ったことがある人はこの中では数少ないかもしれませんが、すごく楽しみでした、王子動物園に行くのも、王子公園で遊ぶのも。遠足にも行きました。すごくいい思い出がたくさんあります。ですから、個人的にはあの風景がそのまま残ってほしいという思いはあります。

 

 しかし、同時に、もう60年近く前からほとんど変わっていないんですね。施設もすごく老朽化しています。競技場もそうですし、それ以外の施設も。肝心の動物園の施設も老朽化しておりまして、議会でも「非常に園舎が狭い。本当にこれは動物たちにとっていいのか」という御指摘もいただいてきまして、やはり園舎のリニューアルということもやらないといけない。そうすると、王子公園全体をどう考えたらいいのかということをやっぱり考えないといけないと。今のままでいいのかということですね。

 

 今のままでいいのかということを考えたときに、やはりどういう再整備の方針がいいのか。やはりこれからの大都市というのは、若い世代の皆さんが、そのまちで暮らしたい、そのまちで働きたい、そのまちで学びたいというような都市、それが非常に大きな方向性で、これは、そういう考え方で私自身は市政の運営をしてきたつもりです。

 

 そういうことを考えたときには、あそこは文教地区ですから、やはり、若者たちの学びである大学ということを誘致するというのは、非常にこれは有力な選択肢ではないだろうか。実は、今、人口減少時代の中で、若い世代の皆さんにどう移り住んでもらうのか、どう勉強してもらうのかということは、ほとんどの自治体がこれを望んでいることです。しかし、大半の自治体は、それはかなり難しいことです。しかし、神戸にはそれができるわけですね。神戸はそういう可能性を持っている。その有力な場所があの王子公園です。

 

 ですから、これは唐突に出したのではなくて、去年の1月のときにもそういう考え方を申し上げました。それから、私の去年の10月の選挙の公約の中にもこれは入れています。そこの中には大学の誘致ということも書いています。ですから、そういうような考え方は、やはりしっかりと説明をさせていただかなければいけないだろうというふうに思っています。

 

記者:

 どうもありがとうございました。

新長田再開発事業について

記者:

 よろしくお願いします。

 新長田駅の南地区の再開発事業についてお伺いしたいです。先日、研究者の方々が独自の報告書を本にまとめられたんですけども、その際、「市長に直接お渡しする機会をつくってほしい」と担当局のほうに申し上げたらしいんですけれども、直接受け取られるような御予定というのはありますでしょうか。

 

久元市長:

 オミクロン株で、日々、さっき申し上げたような非常に厳しい対応をしておりますが、もし、そういうような流れの状況が許せば、お会いをして受け取らせていただきたいと思います。

 

記者:

 ありがとうございます。

 もう1点、最後に。この本を出版されたのは研究者の方々なんですが、昨年出された市の報告書と当然見解は異なるような報告書になっています。これについては市長とぜひこの内容を議論したいというふうにおっしゃられているんですけども、そういった議論の機会を設けるようなお考えというのはありますでしょうか。

 

久元市長:

 今、こういう状況ですから、ゆっくり議論できる機会というのが持てるかどうかというのはちょっと自信がありません。ただ、お会いすることができれば、ぜひ、あなた、この前もお話を聞いたんですけれども、お話を聞いた報告書を基に今回出版されたわけですから、その御本の内容のお話も聞かせていただいて、時間が許せば、これについての私の考えも申し上げたいというふうに思います。

 

記者:

 最後、確認です。この状況、大変コロナの厳しい状況であったり、お忙しいお時間が許せば、意見の違う方々といわゆる議論を交わすというのはやぶさかでないということですか。

 

久元市長:

 事情が許せばお会いをしたいと思っています。お会いをする以上は、ただ受け取るだけではなくて、お話も聞かせていただきたいと思いますし、そのお話に対して感じるところがあれば、私の意見も申し上げたいと思います。

 

記者:

 ありがとうございました。

まん延防止等重点措置について

記者:

 すいません、コロナ関連なので項目内でもよかったかもしれないんですけど、昨日から兵庫県もまん延防止等重点措置になりまして、市長として改めて、このタイミングでまん防ということになった、このタイミングというところも含めて、どういう考えだったかお聞かせいただけますでしょうか。

 

久元市長:

 従来から、これは県の権限ですから、基本的には県のほうの御判断で要請をされ、そして国の決定が行われたわけですから、これを前提として、神戸市としていかにオミクロン株の感染拡大に対応するかを考えるということが我々の任務だと思います。

 

記者:

 市長個人としても、適切なタイミングだったというふうなお考えでしょうか。

 

久元市長:

 相当、やはり悩まれたのではないかと思いますね。やはり難しい判断だったと思います。やはりオミクロン株がこれだけ広がっている。ですから、やらなければいけないことはあるわけですね。たくさんある。その中で、このまん延防止措置というものが感染拡大防止に効果的なのかどうかというのは議論があるところですね。現実に、奈良県の荒井知事、私も直接お話を聞いたことがありますが、まん延防止措置は役に立たない、エビデンスがないとおっしゃっておられるわけですね。そういう考え方もある中で、難しい判断だったと思います。

 それは、やはり感染拡大を防止することと、これは知事自身もおっしゃっておられますけれども、生活機能をどう維持するのか、このバランスをどう取るのか、トレードオフの関係にもあるわけですから、それをどう考えるのかということと、感染拡大を防止する上で、まん延防止措置、それに伴う飲食店などを対象とした時短要請や、あるいは、全部ではないにしても酒類の停止というものが効果があるのかということ、随分悩まれた結果だというふうに思いますが、私は、結果として3府県が足並みをそろえて、しかも基本的には同じような内容の対応をすることができたということは、やはりよいことではなかったかなと思います。

 

記者:

 ありがとうございます。

王子公園再整備について

記者:

 すいません、王子公園のことでちょっと追加でお聞きしたいんですけども、先ほど、来月に議会に報告されるというのは、これは基本方針の素案というのを出されていたと思うんですが、最終的なものを御報告されるという意味なんでしょうか。

 

久元市長:

 それはまだ未定です。つまり、1,500通ものパブリックコメントが寄せられているわけですから、まずそれを見て、どういう内容の意見が寄せられているのか、そういうことを見た上でどういう内容の報告をするのかを考えたいと思いますから、今現時点で、報告することは我々の責務だと思っていますが、どういう内容の報告をするのかというのは未定です。

 

記者:

 ということは、来年度に大学を公募されるというスケジュールについても、まだはっきり決まってはいないということなんでしょうか。

 

久元市長:

 現時点で確定的なスケジュールを立てることありきではなくて、これだけの意見も寄せられているわけですから、この意見の内容を見て、今後どうするのかということをしっかりと考えていきたいと思います。

 

 ただ、先ほども申し上げましたけれども、王子公園の再整備は必要です。どういう形での再整備がいいのかということについては、我々なりの意見というか、考え方を去年の1月から既にお示ししていますから、これが基本的に間違っているのかどうかということも含めてやっぱり考えないといけませんね。ただ、同時に、現にここを利用されている方もいらっしゃるわけですから、そういうような方々の御意見というものも恐らくあると思いますから、そういうような御意見を踏まえて、どう対応するのかということも考えないといけないだろうと思います。

 

記者:

 市長は去年の1月にこの構想を明らかにされたということをおっしゃっているんですけども、具体的に廃止施設等が明らかになったのは去年の12月で、それをもって、住民の方たちは、あまりにも手続が性急ではないかということをおっしゃっているんだと思うんですけども、そこら辺の心情についてはどう考えられているんでしょうか。

 

久元市長:

 そういう御意見が現実にあるわけですから、そういう御意見も踏まえて今後対応しないといけないと思います。

 

記者:

 ありがとうございます。

 

記者:

 同じく王子公園の再整備について、地元でいろんな署名活動とかも進んでいる中で、配られているチラシとかを見ると、例えば動物園が縮小されるのではないかとか、あと、民営化になって、入場料というんですか、入園料が非常に高額になるのではないか、そういった点を住民の方たちが非常に懸念されているようなんですが、このあたりについて市長としてどのようにお考えでしょうか。

 

久元市長:

 そのことは、何もこれまでは言っていないわけです。現実にそういう意見が出されたということは、そういう意見も踏まえてこの再整備計画をつくる。再整備計画の中で王子公園も当然リニューアルするわけですから、このリニューアルをどういう形で行って、その後の運営をどうするのかということも考えないといけない。そういうような御意見を踏まえた上で、王子動物園の在り方を考えないといけないと思います。

 

記者:

 素案が出た当初は、園の飼育スペースは維持するというような表現だったかと思うんですが、ここは変更はあったんでしょうか。

 

久元市長:

 これは変更はありません。パブリックコメントなり、あるいは説明会でお示しをしたのでも、その考え方は変えていない、少なくとも神戸市としては変えていませんし、そういう説明を担当部局はしたのではないかというふうに思います。

 

記者:

 あと、入場料のところで言いますと、須磨水のように民設民営になると金額が倍ぐらいになってしまうというような、そういう不安の声が上がっていると思うんですけど、そのあたりの運営の仕方といいますか、公設のままでいくのか市立のままでいくのか、そのあたりは今どのようにお考えでしょうか。

 

久元市長:

 まず前提として、水族園については、神戸市の施設としてはもう運営しないという判断をしたわけです。もともと須磨の水族園、造ったときは須磨水族館、これも私も子供の頃からよく知っていて、同じ話で申し訳ありませんが、西の方向に市電に乗って水族館に行ったわけですよ、昔の話ですけど。あれは、交通局がもうけまくって、お金をため込んで、使い道がなかったからと言ったらちょっと語弊があるかもしれませんが、それで造ったんですよ、あの水族館は。しかもその水族館が、それも水族園になり、そして施設も老朽化してきて、さあどうするのか。全国を見渡したら、水族園あるいは水族館はほとんど民間がやっているんですよ。民設民営は大体そういう傾向であるわけです。そういうことを議会でもしっかり議論していただいて、我々としては、これは公の施設として存在する必要がないというふうに判断して、民設民営に、そして事業者を募集して、今、既にこの前も起工式が行われて工事が始まっているということです。

 

 王子動物園は、我々はそうは考えていないんです。王子動物園は引き続き公の施設として運営していくことを前提に、神戸市としてこれを設置し、運営していくことを前提にして再整備をするということにしています。そのことを前提にしたパブリックコメントを行ったつもりです。

 

記者:

 そうしますと、急に入場料が物すごく高額になるというような心配をしている市民が大変多いんですけど、そのあたりは今お考えではないということでしょうか。

 

久元市長:

 その点は、とにかくパブリックコメントでこれだけの意見が寄せられているわけですから、まずはその意見もしっかりと読ませていただいて。私はまだ何も読んでいません。読ませていただいて、今、御指摘の王子動物園の運営の在り方、あるいは料金ということも、そういうパブリックコメントの御意見や、あるいは説明会で出された御意見も踏まえて、市としての考え方をしっかり出していかなければいけないというふうに思います。

 

記者:

 いずれにしても、公の施設として運営を引き続きしていく方針ということですかね。

 

久元市長:

 公の施設として神戸市が設置をし、運営していくということは、これは変えるつもりはありません。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

PCR検査体制について

記者:

 コロナで1つお伺いしたいんですけども、PCR検査について、おととい、学校とかの検査を縮小されたと思うんですけれども、縮小というか、一時中止ですね。今、1日当たりの検査数はどのくらいあるんでしょうか。

 

職員:

 後ほど…

 

 後で構わないんですけれども、シスメックスさんと川重さんとで自動PCR検査をされていると思うんですけども、あれは何か、検査数が増えたとき、さらに何か追加して検査が可能というお話だったかと思うんですが、そちらも今かなり増やして対応されているのかというのを併せて伺えればなと思います。すいません、後で大丈夫です。



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