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更新日:2021年2月17日

定例会見 2021年(令和3年)2月17日

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市長定例会見の模様をお届けします。

 

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令和3年度予算案発表

質疑応答

その他の質疑応答

 

令和3年度予算案

久元市長:

 令和3年度当初予算のポイントにつきまして説明を申し上げます。

 令和3年度当初予算のタイトルは「海と山が育むグローバル貢献都市の実現」というタイトルとさせていただきました。そこに込めました狙いなどにつきましてご説明を申し上げます。

 今、私たちはコロナウイルスと全力で戦っています。コロナの感染の拡大を防ぎ、コロナに感染された方に対する治療を全力で行い、影響を受けた市民生活を守る。これを最優先に令和3年度も遂行していかなければなりません。同時に、コロナとの戦いは1年余りになりまして、この1年の間にどのように人々の価値観が変わってきたのか、社会がどのように変容してきたのか、この先に何があるのかということもおぼろげながらに見えてきたように思います。そういう動向を踏まえて、withコロナの時代を乗り切り、ポストコロナに備えた対応を神戸市はしていかなければならない、そういうふうに考えます。

 コロナで何が変わったのかということです。コロナは人と人とが、直接、接触することによって起きる病気です。それを防ぐためには人々のフィジカルディスタンス、身体的距離をできるだけ保たなければいけない。そのために活用が求められているのがデジタルトランスフォーメーションと呼ばれるデジタル技術です。そして、このデジタル技術を活用して、ともすればコロナウイルスがいるということで対立や分断が起きがちな社会の中で、優しい、そして互いに助け合う地域社会というものを実現していかなければならない、これが1つの重要な視点ではないかと思います。

 同時に、コロナは大都市の中で主として広がり、そして、これがほかの地域に拡散していくという、そういう特徴を持っています。大都市の病気と言ってもいいかもしれません。そういう中で、今までのように極めて狭いエリアに人々が集まって住む、極めて狭いエリアに人々が集まって働く、そういう暮らし方、働き方というものを見直そうという機運が急速に広がってきました。豊かな自然環境の中での働き方、暮らし方、こういうものに対する価値というものが増大している。これが今置かれている状況ではないかと思います。神戸はその両方を持っています。神戸も日本を代表する大都市の1つとして、非常に大きなメリットであった集積ということが、今、コロナの中で感染の拡大などにつながってきました。その一方で、神戸は海があり、山があり、豊かな自然環境に恵まれています。これを生かした働き方、暮らし方ということに注目して、神戸の持つ可能性を、このコロナの時代の中にあって大きく開花させるという、これは私たち、神戸ができることであろうと思います。

 今、私たちはコロナと全力で戦っていますが、同時に、コロナ以前に存在してきた問題は依然として横たわっています。従来からあった課題というものがコロナウイルスの出現によって、より拡大してきたという面もあります。人口の減少、そして東京一極集中、少子高齢化、これらの課題は依然として横たわっています。これが神戸が置かれている状況ではないかと思います。

 そういうことを考えれば、令和3年度において私たち神戸市政がなすべきことはコロナと全力で戦うということです。コロナとの戦いを最優先にし、行政活動を展開するということです。そして、その際、神戸の持つ特性ということもしっかりと踏まえ、生かしていかなければなりません。同時に、そういうwithコロナの時代を乗り切り、そして、ポストコロナの時代を見据えた地域づくり、まちづくりの歩みをしっかりと継続して行っていくということではないかと思います。コロナと戦いながら神戸のまちづくりを行い、神戸経済を成長させる。持続的な都市の成長を実現していく。このことが大変重要です。その際、大事なことは、この令和の時代に進化している、そして、間違いなくこれからも進化するであろうテクノロジーを最大限に取り入れ、活用し、人間味のある温かいまちづくりをしていくということではないかと思います。

 震災から26年。助け合って神戸を復興させてきた神戸市民であれば、このことは実現できるのではないか。行政はそれをしっかりと下支えをし、そういう動きが広がっていくということを我々は支援していく、そういうことが求められているのではないかと思います。そういう視点を持ちながら、神戸経済を維持・回復させ、そして、持続的成長につなげていくということが求められています。

 そういう観点から、令和3年度当初予算につきましては6つのポイントをもって編成いたしました。

 1つはコロナへの対応です。PCR検査、そして医療提供体制、迅速なワクチン接種、相談体制の拡充など、コロナの感染防止対策と医療提供体制を安定的に確保いたします。

 コロナウイルスによって改めて健康への関心というものが高まっています。そういう観点から、市民の健康づくり、高齢者・障害者施策の充実、そして、独り親、ヤングケアラーと呼ばれるこども・若者ケアラー、そういうコロナ禍に直面する市民の皆さんに対する健康づくりへの支援をしっかりと行う、あわせて、安全度の高い神戸の地域づくりを行っていくということが重要です。

 3番目に子育てへの支援です。切れ目のない子育て支援ということをこれまでも行ってきました。コロナへの対応ということも踏まえながら、引き続き、子供たちの未来を応援する施策を組み立てます。

 4番目はコロナの影響を受けている市内事業者に対する経営基盤の強化や雇用の確保、そして、未来の成長につながる起業・創業への支援、インフラ整備など、神戸経済の維持・回復と持続的成長の確保です。

 5番目は神戸の持つ特徴、公共交通網が発達しているという特徴も踏まえた駅前のリノベーション、そして、自然環境や進化するテクノロジーの融合という視点によるwithコロナ時代に対応した人間らしい温かみのある生活スタイル、それを実現するためのまちづくりを推進いたします。

 6番目はデジタルトランスフォーメーションを活用した働き方改革という視点も踏まえながら、市民サービスを徹底的に向上させる市政改革を引き続き推進いたします。

 予算の規模は、一般会計が8,704億円。前年度に比べ317億円の増、3.8%の増ということになります。特別会計、企業会計と合わせました合計は1兆8,531億円。ほぼ前年と同じ額ということになります。

 コロナ対策につきましては、これは2月補正も含めまして総額で221億、感染防止対策・医療提供体制の確保、市民生活への支援・新しい生活様式への対応、市内事業者への支援という3本柱で編成をしております。

 それでは、それぞれの6本の柱に沿って順次ご説明を申し上げます。

 まず、コロナ感染症対策・感染拡大防止対策です。

 ワクチン接種がいよいよ今日から始まりました。神戸市におきましても、先般ご説明申し上げましたけれども、医師会、民間病院協会、薬剤師協会と連携本部を発足させまして、万全の体制でワクチン接種に臨んでいきます。

 スケジュールなどにつきましては、先般ご説明させていただきましたので省略をさせていただきますが、コロナウイルスワクチンに必要な経費の総額は92億円、うち2月補正で16億を予定しております。

 感染拡大防止対策としては、PCR検査体制の強化、引き続き1日682検体の検査体制を確保いたします。

 環境保健研究所につきましては、健康科学研究所と名称を変更いたしまして、健康科学研究職の増員など、体制の充実を図ります。

 保健所の体制につきましては、保健師を大幅に約40名増員いたしまして、市役所内の職員の増援による体制をしっかりと充実いたします。そして、相談体制の充実などです。

 医療提供体制の安定的確保といたしましては、11月にスタートをさせました中央市民病院での重症者臨時病棟36床を引き続き運営するための経費を計上しております。集中治療に当たる看護師さんを50名採用いたしまして、育成確保する。重症・中等症患者の受入れ支援をいたします。これは中央市民病院をはじめとする市民病院機構での対応です。あわせて、市内の病院、医療機関に対するサポートをしっかりと行います。これは既に令和2年度に行ったものを引き続き継続して行います。

 医療提供体制を安定的に確保するために、神戸初の神戸医療産業都市のスタートアップ企業が開発した遠隔ICUシステムの導入をさらに拡大いたします。現在、市内で6病院が導入しておりますが、これを10病院まで拡大するために、神戸市が独自に導入に対する初期費用とランニングコストの支援を行います。

 民間宿泊療養施設につきましては、引き続き298床を確保いたしまして、ニチイ学館につきましては9月末まで、東横インの2施設につきましては6月末まで契約をいたします。感染状況によりまして、この延長もあり得るというふうに考えております。

 市民、市内事業者への支援といたしましては、特に子どもたちが安心してコロナ禍の中でも学ぶことができるようなスタッフの配置、そしてGIGAスクール構想の推進を行います。

 市民の健康を守るために、新たな取り組みも行います。

 神戸市看護大学の先生方による地域貢献策といたしまして、オンライン相談窓口を大学ホームページに開設するとともに、オンライン看護のモデルの構築、そして、訪問看護ステーションとの連携による個別相談窓口も開設をいたします。

 事業者に対する支援といたしましては、これも先般発表させていただきました家賃サポート緊急一時金、予算ではこういうシンプルな名前にさせていただきました。これを必要な経費として計上いたしました。

 この次の項目が、県市協調の協力金、時短要請に応じた事業者に対する協力金ですが、この協力金は、時短の時間の幅、あるいは事業者の規模などがかなり違うにも関わらず、一律の協力金で対応するという問題点があります。この問題点を少しでも神戸市の単独施策として是正するために、できるだけ幅広い業種において、そして経営が厳しい事業者に対して、そして事業者の規模に応じた支援をする、こういう観点からの家賃サポート緊急一時金でありまして、家賃負担を支援するために、1か月分の家賃相当額の2分の1、最大50万円を支給いたします。

 雇用対策といたしましては、就職説明会の集中開催、在籍型出向等支援事業などを行います。

 withコロナ、ポストコロナを見据え、キャッシュレスポイント還元事業、最大20%の還元率の単独のポイント還元事業を2月補正において計上いたします。

 さらに、このポストコロナにおける消費動向ということを考えるとともに、食都神戸の推進や、あるいは食の分野における起業の支援ということを考えれば、やはり駅ナカ、そして街角で、例えばキッチンカーで支援をするとか、あるいは店舗の中での職人の起業を支援する、こういう取組が必要で、御覧いただいているような事業を新たに展開いたします。

 オンライン商談会の開催、それから、中小企業家同友会の皆さんとの意見交換では、個々の中小企業の中に、なかなかDXに対応するのが難しいということがありましたので、神戸市中小企業DXお助け隊と名づけた専門家の皆さんが相談に乗ったり、あるいは一緒に勉強会をする、そういう窓口も開設をいたします。

 アーティストの皆さんも大変大きな影響を受けております。ウェブの配信、あるいは会場費の補助、また、市内のプロのアーティストの皆さんがまちなかでイベント開催をする、そういうような取り組みを支援いたします。

 観光事業者の皆さんに対しては、平日限定の市内宿泊リピーター獲得キャンペーンということで、宿泊施設の利用5,000円ごとに1,500円の施設割引券をプレゼントいたします。1人1回4枚までということで利用できるようにいたします。また、教育旅行、企業インセンティブツアーの誘致も強化をいたします。

 観光事業者に対しましては、このほか、実際のリアルな催しと、それからオンラインでの催しと、これを同時に開催するハイブリッド型の会議の支援、これも上限300万円で行いますし、夜型観光コンテンツの開催、これも3か所程度を想定して支援するとともに、これも1回去年行いましたけれども、ビームを使ったような、ああいう光の演出による夜のにぎわい事業、これも上限1,000万で2事業を考えております。

 2番目の柱が、健康・安全を守るです。

 北神・三田地域の急性期医療の確保を行うための検討委員会を共同設置いたしまして、済生会兵庫県病院の地域周産期母子医療センターに対する支援を行います。がん患者へのアピアランスケア支援ということで、ウイッグの購入などに対する支援を行います。

 介護・障害福祉サービス事業者に対する支援といたしましては、より働きやすい環境をつくるための介護ロボット等の開発・導入の促進、さらには、外国人の高度な介護人材の受入れ促進、さらには、重症心身障害施設の整備なども行うこととしております。

 昨年大きな注目を浴びたのがヤングケアラーと呼ばれる方々の問題です。ヤングケアラーという言葉が昨年後半からよく使われるようになったわけですが、どちらかというと高校生を、10代を想定した言葉ですが、神戸市としては、この10代、高校生以下の中学生、高校生だけではなくて、20代の大学生や、あるいは就労している方についてもこういう問題が存在しているということを認識して、こども・若者ケアラーという言葉を使うことにいたしました。

 この点については、福祉局を中心に各局横断でつくった庁内のプロジェクトチームの皆さんが、かなり短期間のうちに様々な方から、あるいは当事者も含めてヒアリングを行い、かなり情報を集めてくれました。なかなかこれは難しい問題です。当事者自身がそういう状況にあるということを知られたくないという意識も中にはあるようですし、同時に、そういう方々の苦労ということを気づいた例えば学校の先生や、あるいは働いている上司や同僚などが気づいても、なかなか相談する窓口がない、こういうのも明らかになってきました。

 試行錯誤をこれからも行っていかなければなりませんが、まずは、やはりこの相談をする窓口、支援をする窓口をつくるということが急務ではないかということで、6月頃にそういう窓口をつくります。そして、やはりどうしてもそういう方々が一人きりになる、孤立をするという面がどうもあるようですので、やはり交流をしたり情報交換をする場所、そういう場ということをつくっていこう、そして、実際に気づきながらなかなか相談ができなかった方々がどこに相談をしたらいいのかということも含めた理解の促進、そして、これらを進めていく担当課長、こども・若者ケアラー支援担当課長も新設をするということになりました。なかなか難しい問題ですけれども、神戸市としてはこの問題に真正面から取り組んでいきたいと思います。

 暮らしの安心という面では、神戸の夜のまちが、夜の道路などが暗いという指摘、大分前からもらってきましたけれども、これ、私道については、これはそれぞれの地域で責任を持ってやってくださいということは従来の行政のスタンスだったんですけれど、これも担当部局と相当議論をいたしまして、実際に私の道であっても公道としての役割を果たしているところというのは、やはり行政が責任を持つべきではないだろうかということで、行政が基本的に責任を持って全額補助という仕組みをつくることにいたしました。防犯カメラの直営設置も引き続き進めます。

 斎場、墓園につきましては、最近のこの死生観の、あるいは家族観が変わってきたということを踏まえて合葬墓へのニーズが高まっている。これを拡張いたします。それから、火葬炉の更新なども行いますし、それから、災害対応といたしましては、災害対応時の業務管理システム、新しいシステムの導入なども行います。

 災害に強いまちづくりということでは、近年における高潮被害なども踏まえて、六甲アイランドのコンテナヤードのかさ上げ、ポートアイランドの排水施設の整備、神戸駅の新しいポンプ場・雨水幹線の整備を行いますし、従来から進めてきました防潮鉄扉の遠隔操作化、これにつきましては、令和3年度に70%を完了させ、令和6年度に整備を完了させます。河川災害、道路防災、土砂災害対策につきましては、引き続き進めます。

 避難所につきましては、これはコロナということを考えれば、避難所におけるこの感染防止対策を行っていくということが非常に重要です。間仕切りテントが有効であると認識されておりますので、約2,000張りを配備し、合計3,300張りになります。

 消防局といたしましては、西神南出張所を新たに整備いたします。

 輝く子どもたちの未来を創る子育て支援の関係ですが、こども医療費につきましては、高校生まで入院医療費を無料化にいたします。特定不妊治療費の助成につきましては、上限を30万円まで1回につき拡充とともに、助成回数も1子ごと6回に増やします。

 中学校給食の保護者負担につきましては、引き続き継続をいたします。

 子育て世帯の経済的支援といたしましては、住宅取得補助制度の拡充、親・子の近居住み替え助成の拡充、それから、結婚新生活を支援すると、こういう引越費用の助成なども行います。

 多胎児世帯への支援といたしましては、検査費用を拡充するとともに、多胎児のご家庭に対するホームヘルプのサービス事業、育児サポーターの派遣につきまして支援を行います。

 それから、保育定員につきましては、去年4月現在で神戸市の待機児童は52人ということで、関西圏の自治体としては、これは待機児童を急速に減らすことができました。今年の4月、待機児童がゼロになるのかどうかというのはまだこれは分かりませんけれども、もうその達成が見えてきつつあるというのが現在の状況です。

 そのために、保育定員枠の拡大、そして、この定員枠の拡大だけではなくて、保育需要に応えるためには人材を確保すると、これが非常に重要ですので、さらに、令和3年度におきましては一時金を採用1年目40万円に10万円増額するということで、合計170万円にいたします。宿舎の借り上げにつきましては、8万2,000円を10万円にまで拡大いたしまして、これは政令市でトップということになります。

 待機児童、保育定員におきましては、ご覧いただいているようなグラフに示すように、着実に改善をしておりますし、することができると考えております。

 子育て環境の充実といたしましては、例えば無償化の対象外となっている「森のようちえん」、自然の中で幼い子供たちが体を動かすということも大変大事ですので、こういう新たな支援、それから、こどもの遊び場については、おやこふらっとひろばの整備、これを令和4年度で全区配置が完了いたします。親子で気軽に遊べるもう1つのタイプのあそびひろばについては、新たに六甲アイランドに開設をいたします。

 病児保育につきましては、予約システムを新たに導入いたしますし、保育補助基本額も引き上げます。

 それから、「こども本の森 神戸」、隣の東遊園地で安藤忠雄先生のご厚意で整備を進めておりますが、来年の春に開館の予定を目指して工事を進めます。

 学びの環境整備ということでは、温かい中学校給食、これをぜひ実現したいということで、全員給食制に向けた検討、そして、保温食缶を活用した温かい給食の提供などを行います。

 全市立学校の普通教室に電子黒板を整備する。これは令和3年度中に完備を行います。

 図書館につきましては、これも名谷の図書館が来月に開館をする。さらに、新しい西区の図書館、垂水の図書館、三宮の図書館、順次整備をいたします。

 学童保育につきましては、新たに7か所を整備するとともに、それから、午前8時開設の実施校、これも土曜日、長期休業中につきまして全施設に開設をいたします。

 この学童保育では、ぜひ子供たちにしっかりと勉強していただくということで、宿題を見守るための人材を派遣する学習支援、これを大体半分強の100施設で実施をいたします。

 こどもたちの学習スペースということもニーズが高い分野でありまして、それも公共施設の中にスペースを設置いたします。

 なかなか難しい状況に置かれているこどもたちに対して、学生の皆さんがこれを教える。リモートで教えるタイプ、対面で教えるタイプ、これも新規の事業といたしまして、神戸市でこれを新たにスタートさせるということをいたします。

 こどもの居場所づくりにつきましては、令和3年度中に163ある小学校のうち100校区で実施をしたいというふうに考えておりますし、AIを活用したスクリーニング、また、こどもの生活状況の調査の実施をすることになります。

 これら、神戸では、女性が妊娠をし、そして出産をし、そして乳幼児を育て、そして、小学校、中学校、高校を卒業するまでの切れ目ない支援ということに力を入れてきましたけれども、これに新たなメニューが加わって、切れ目のない子育て支援をさらに充実していきたいと思います。

 4番目の柱が、神戸経済を伸ばすということです。

 市内産業を活性化するためには、外から企業を誘致してくるということ、そして、神戸の中の企業を内発的に振興させていく。大きく言って2つのアプローチがありますが、前者につきましては内陸の産業団地、おかげさまで相当売行きが好調で、大分なくなってきました。そこで、新たに西神戸ゴルフ場で産業団地を造ると。そのための調査を行いたいと考えています。

 それから、「食都神戸」の推進という観点から、西区の旧農業公園、これも施設が老朽化しておりますが、これを再整備するということで、令和3年度に事業者を選定して設計し、令和4年度以降、順次整備に着手をしていきたいと考えています。

 雇用環境につきましては、コワーキングスペース、これを郊外駅の近くのホテルなどを活用して広げていこうということで設置を支援します。首都圏からのU・I・Jターンの推進。さらに、高度な外国人材の獲得、定着。これは海外の大学や企業と連携して行いたいと考えておりますし、就職氷河期の世代支援につきましても、SNSやAIを使った支援を行っていきたいと考えております。

 こうべ女性活躍プロジェクトということで、神戸の働くをサポートするコワーキングスペースの設置、相談室、仕事と子育ての両立支援のカウンセリングなども行います。

 スタートアップ支援につきましては、引き続き500 Startupsと連携したプログラムを行い、グローバルメンター、海外の一流のメンターから支援を受けられるようなプログラムなどを実施いたします。

 内閣府の選定も受けておりますので、京都や大阪、また、兵庫県と連携をした事業も実施していきたいと思っております。

 イノベーション創出拠点といたしまして、神戸三宮阪急ビル、新たにオープンするこのビルの15階にビジネススクエア「ANCHOR KOBE」をオープンいたしまして、ここから新たなイノベーションが起きる、そういう取り組みを進めていきたいと思います。

 医療産業都市につきましては、デジタルヘルスの推進、あるいは内閣府から支援を受けている神戸未来医療構想を推進することにより、新たな医療機器の研究開発、専門人材の育成ということを進めます。

 ライフサイエンス分野でのスタートアップ支援ということで、引き続き神戸医療産業都市を舞台とした支援を行います。

 スーパーコンピューター「富岳」が前倒しで共用開始をされます。この革新的な研究に対する支援ということ、これも創薬シミュレーションなどをテーマに行っていきます。

 本庶佑先生に理事長をお願いしております神戸医療産業都市推進機構において、新たな研究を本庶先生のリーダーシップの下で行っていただくための次世代医療開発センターにおける研究支援も行います。

 六甲山上スマートシティ構想、いよいよ軌道に乗ってきました。引き続き最終支援などを行うとともに、物件に関する相談窓口、森のオフィスを運営するとともに、共創ラボも開設をいたします。Wi-Fiのアクセスポイントの設置も支援をしていきます。

 六甲山上の水道料金につきましては、この4月から大幅に値下げをし、市街地と同じ水準になります。

 山上へのアクセスのあり方につきまして、新たな手法がないのかというようなことなども検討を行います。

 5番目は、街と地域を創るまちづくりの分野です。

 都心・三宮の再整備、いよいよこの事業の姿が見えてきました。

 バスターミナルにつきましては、令和4年度に工事に着手することができるように、令和3年度も引き続き手続を進めます。

 三宮北交差点の改良、また、JRの南側駅前広場の再整備の検討も行いまして、このJRのビル自体も令和3年度中の都市計画決定を目指します。

 阪急三宮ビルの駅前の広場も令和3年度にオープンをいたしまして、サンキタ通りも一新されることになります。さんちかの再整備も進めます。

 新中央区総合庁舎につきましては令和4年度中に供用開始を目指し、今年度は約51億6,000万円余りの予算を計上しておりますし、今、解体工事をこの前スタートさせました2号館につきましては、令和3年度に事業者公募、選定を行い、令和4年度以降から設計工事に入っていきます。

 さらに磯上公園の再整備、東遊園地の再整備、税関前歩道橋のリニューアルについては、これもそれぞれ令和4年度の供用開始などを目指して工事を進めています。

 ウォーターフロントにつきましても、第1突堤、第2突堤間の水域の活用、ポートタワーのリニューアル、新しいウォーターフロントエリアにおける再開発マネジメントを担う会社の設立なども行います。

 駅前リノベーションにつきましては、従来から力を入れて進めてきました。令和3年度もこのリノベーション、強力に進めます。JRの灘駅、摩耶駅の駅前、三宮の周辺はもちろんのことですが、さらに垂水駅、名谷駅、西神中央駅、これがこれから大きく変わることになります。

 神鉄沿線につきましては、鈴蘭台、岡場、西鈴蘭台のほか、北神急行の市営化に伴いまして大幅に運賃が引き下げられた三宮-谷上間の谷上から以東の神戸電鉄の各駅についても、神戸電鉄と連携してリニューアルを進めることになります。

 さらに、この神戸駅、元町駅も、これも新たな整備ということについての検討も進めています。

 簡単に個々の駅の状況ですけれども、新神戸駅につきましては、駅前広場、生田川公園の再整備を行うとともに、地下鉄の駅のバリアフリー化なども行います。

 神戸駅につきましては、これは特に北側の駅前広場を思い切ってリニューアルするということで、令和3年度はそのために必要な設計を行います。

 名谷駅につきましては、これは既に説明をさせていただきました。

 西神中央駅についても、西区庁舎が令和3年度に開設される。玉津にある区役所は支所になって、必要な再整備を行う。駅前空間も思い切ってリニューアルをするとともに、文化芸術ホール、図書館の複合施設、民間事業者によるマンションの整備を一体的に行いますが、令和4年度のオープンを目指して工事を進めます。

 垂水駅につきましては、新しい図書館の整備や駅前の整備と、体育館の整備などです。

 谷上駅につきましても、駅前広場の整備について検討されることになります。

 岡場駅につきましても、駅前の広場の設計をするとともに、暫定的な改修なども行います。

 新長田駅につきましても、駅前のリニューアル、それから駅のリニューアル、それから地下空間のリノベーションなどで大きく雰囲気が、さらに変わることになります。

 灘駅、鷹取駅、高速長田駅につきましても、リニューアルを進めます。

 神戸電鉄の谷上に連結している花山駅、大池駅、唐櫃台駅についても、それぞれご覧いただいているような駅舎の思い切ったリニューアル、駅前広場の整備等を行います。

 海岸線が開業20年ということになります。全部の駅にストリートピアノを設置するとともに、こべっこランド、こども家庭センターの移転に併せた和田岬駅の改修なども行います。兵庫県が進める兵庫津ミュージアムの開館に併せた周辺の美装化なども行います。

 HAT神戸の活性化、それから、先般発表させていただきました王子公園の再整備も進めますし、全体的なまちづくりのマネジメントを行っていくための新たな法人、これは不動産情報を収集、調査研究するとともに、不動産の転活用を支援する、そういう会社も新たに設立いたします。

 ポートアイランドについては、まち全体のにぎわいと、それから魅力づくりということが重要です。そういうことを併せながら、ここの施設については青少年科学館をリニューアルすると。ポートアイランドのスポーツセンターについては、これを再整備すると、こういう対応を行います。

 六甲アイランドにつきましてはAOIAの跡地の活用、ファッションプラザの活性化、リバーモールの魅力向上ということで、六甲アイランドに再びにぎわいが戻ってくるような取り組みを進めます。

 空き家対策、従来から進めてきましたけれども、所有者がなかなか相談をしにくいという面もありますので、そういう方々に直接接触をして相談に乗る、空き家おこし協力隊を新たにつくります。地域で活動するような利用の方法、あるいは野菜や花を植える、そういう農的な利用の促進、それから、全国の中でも最も数が多いと思っておりますが、老朽家屋の解体補助、これも700戸整備をいたしまして、必要な拡充なども行いました。

 里山農村地域につきましては、集落営農組合をより強化するために法人化を推進するとともに、ため池の減災対策、あるいは移住体験施設の整備、新たな里山地域における賃貸住宅をモデル的に整備をするということで、里山農村地域活性化ビジョンの具体化を加速化させていきます。

 URから寄贈を受けました多井畑西地区につきましては、里山の保全、活用を促進するための取り組みをスタートさせます。茅葺の民家の保全につきましては助成率を引き上げることといたします。

 グリーン社会の実現をするために、燃料電池自動車FCVの導入を促進するために、購入の支援の対象を拡充いたします。プラスチックごみ問題に対する対応、これも回収のより拡充に向けた調査やモデル事業、スマートごみ箱の実証設置事業などを行います。

 地域における多文化共生などですけれども、在留外国人の支援を、ぜひこれを強化したいということで、今、貿易センタービルの中にある神戸国際協力交流センターの中枢機能を新長田に移転いたしまして、新長田、三宮、東灘の3拠点による支援体制ということで、大幅に拡充いたします。

 芸術文化の面では、フルートコンクール、これは感染状況を見てぎりぎりの判断が必要になってきますけれども、8月の下旬から9月にかけての開催を予定しております。六甲ミーツ・アートの支援などを行いますし、新開地にあるアートビレッジセンター、これは私も時々行きますけれども、残念ながらにぎわいが生まれていないということで、抜本的に内容を見直す検討を行います。五色塚古墳の再整備も進めていきます。

 世界パラ陸上選手権大会、2022年の開催に向けた準備を進めるとともに、必要な施設のリニューアルなども進めます。

 6番目の柱が、陸、海、空の拠点をつくるということで、国際コンテナ戦略港湾の整備を引き続き推進するということと、懸案となっておりますハーバーハイウェイのETCにつきましては、既に工事に着手しておりますが、令和4年度の供用に向けて進めます。

 湾岸道路の西伸部の工事もいよいよ本格化することになります。直轄事業に神戸市も、積極的にこれも協力をする形で、事業の早期推進を進めていきます。

 併せまして、神戸空港と新神戸駅とのアクセスの向上、あるいは三宮方面とのアクセスを向上するための生田川右岸線の機能強化、神戸空港の連絡橋の4車線化を行いますし、神戸西バイパス、それから国道428号、これは非常に狭隘な道路で、早期の改善が求められているところですが、小束山6丁目交差点などと併せて事業を強力に進めていきます。

 市政改革を進める、従来から力を入れてきた分野でした。財政の持続可能性をしっかりと確保していくためには、やっぱり行政改革を積極的に進めていくということが重要です。我が国の公務員の数が既に諸外国に比べて少ないことから、公務員の数を増やすべきだなどという議論がありますが、そんなことをしていては、自治体の財政持続可能性を確保することができません。引き続き職員の削減が必要です。

 神戸市は、コロナの財政危機を乗り越えていくためにも、断固たる決意を持って行財政改革を進めていくつもりです。行財政改革2025プランに基づいて、市長部局の、これは教員などは除きますけれども、約1万2,000人を対象に、6.2%の職員を5年以内に削減いたします。毎年1%強、必ず削減をいたします。そのことによりまして職員の負担が増えたり、あるいは業務効率が低下する、意識が低下するという、これは絶対にあってはなりませんから、とにかく徹底的に仕事を見直す。「やめる・へらす・かえる」、これを全庁一丸となって取り組みます。

 併せて、デジタルトランスフォーメーションを徹底的に活用して、仕事の手間を削減する。それ以上に大事なことは、市民に対する行政サービスを徹底的に向上させるということです。西区の庁舎の移転開設なども行いますけれども、より分かりやすい情報発信ということで、デジタルサイネージの活用、それから行政サービスの向上ということでは、大型ごみの持ち出し支援を強化する。

 それからホームページについても、これも今、副業人材で徹底的に改善のための支援とアドバイスをいただいておりますが、市民が知りたい情報が簡単に探せ、理解できる、そういうホームページにしていくということで、ログインすることによって情報提供を行うことができるオプトインの要素も取り入れられないか、そういうようなホームページの刷新のための民間人材を起用いたしまして、ホームページ監理官、これを登用いたしまして、思い切った見直しを行っていきたいと考えております。

 行政手続のスマート化については規定の方針に基づいて進めます。職員が簡単にシステム開発できるローコードツールも引き続き活用するとともに、リモートアクセスによるテレワーク環境も改善をいたします。BPRによる業務改革も徹底的に進めますし、区役所の市民課、保険年金医療課、市税の窓口、この定型的業務を全面的に外部委託化するという取り組みも進めます。

 スマートシティを推進するため、今申し上げましたデジタルトランスフォーメーションを進めるために、DX担当局長、CDO(チーフ・デジタル・オフィサー)を4月1日に配置いたします。

 マイナンバーカードの普及・利用促進。この交付率は指定都市の中で神戸市がトップですけれども、引き続きその利用促進に向けて進めます。

 こういうような方向を実現していくために、令和3年度の組織改正といたしましては、感染症対策の強化ということで、保健師さんを大幅に増員、約40名増やします。そしてこどもたちの未来を応援する、様々な困難を抱えるこどもたちに寄り添いながら支援をするということのために、こども未来担当局長を新たに配置し、こども未来課を新設いたします。先ほど申し上げましたDX担当局長、CDO、そしてリノベーション・神戸を進めるための駅まち推進課も設置をするということにしたいと思います。

 このように、令和3年度予算は目の前のコロナという危機に全力で立ち向かうとともに、このwithコロナ時代において生じた社会的な変化ということを、神戸市としてこれを敏感に捉え、キャッチしながら、海と山に育まれた神戸の豊かな環境ということ、この特性が最大限活かされるような取り組みを進めていきたいと考えています。

 コロナのような、今まで経験したことがない、そういう状況に直面したときに、私たちがやらなければいけない課題というのは、1つは徹底的に考える、とにかく考えに考え抜くということ、そして想像力をどれだけたくましく巡らせて、新たな発想を編み出していくのかということではないかと思います。

 もう1つは歴史に学ぶということです。歴史に学ぶということは大変重要です。100年余り前に、当時スペインかぜと呼ばれた流行性感冒、インフルエンザが世界中を襲ったとき、既に国際港湾都市でありました神戸は大きな被害を受けた都市でもありました。約7,000人の市民の命が失われました。

 当時の神戸市政は、この危機的状況の中に、とにかく市民を守る、命を救うために全力を尽くした、そういう記録が残っています。同時に、当時の神戸市政はそういう対応を行いながらも、市電の延伸や道路の拡幅、市街地の整備というまちづくりも積極的に行っていったということも記録に残っています。当時と状況が違いますけれども、私たちはやはりそういう先人の苦労、努力に学ばなければいけないと思います。そのような努力がもしなかったとするならば、神戸はその後、発展を続け、100万都市に成長することはなかったのかもしれません。

 神戸市は、このコロナと全力で戦いながら、今日、ご説明いたしましたような様々なまちづくりの事業、神戸経済を成長・発展させるための事業を市民の皆さんとともに全力で進めていきたいと思います。市民の代表である議会、神戸市会からも様々な提言や意見をいただいてきました。これらも積極的に盛り込みながら令和3年度の当初予算を編成させていただきました。

 私からは以上です。

質疑応答

記者:

 まず全体的なことをお伺いしたいんですけれども、新型コロナの影響で市税収入が落ち込む中で三宮郊外の駅前再整備を中心に、まちづくりへの投資的経費が前年度を上回る規模となりましたが、その積極的な予算編成をした考え方についてまずお伺いしたいのと、今回は予算編成する上で、国の交付税措置とか交付金があったことが大きいと思うんですけれども、今後の財政面での懸念についてどう考えているか聞かせてください。

 

久元市長:

 まず、財政面の話は、この当面の、今、目の前の財政危機をどう捉えて、令和3年度予算編成をしたかという問題と、中長期的に神戸市財政をどう運営していくのかという両方があろうかと思います。

 まず、前者について言うならば、令和3年度におけるコロナの影響、これは、市税収入は約141億減収になると見込んでおります。通常はこれ、交付税で補塡されることになるわけですが、これは国の財政対策、地方財政対策にもよりまして、神戸市に交付される額は125億ということで、これはかなりの部分は交付税で補塡をされると考えております。そういうような措置とともに、地方創生交付金につきましても、大体私どもが見込んだ額が、これが交付をされることになっているということが1つの要因と、それともう1つ、神戸市としては独自の事務事業の見直し、例えば電話交換手の全面的な委託とか、電話交換業務の委託とか、あるいは個々の事務事業の廃止などによりまして、約19億の財源を捻出することができたということ。

 それから、特に大都市の財政構造の大きな問題は、人件費と扶助費と呼ばれている社会保障関係の経費ですね、医療とか介護とか生活保護とか、こういうものがずっと伸び続けてきたわけですけれども、この伸びが、令和2年度よりも下回る見込みになっている、令和2年度の扶助費の伸びは、令和2年度が3.3%だったわけですが、これが1.1%ということで、扶助費の伸びが鈍化する見込みになる。この背景要因についてはちょっと分析する必要がありますが、積み上げていくとそういうことになる、こういうことで、この令和3年度予算については、財政調整基金を取り崩すことなく予算編成をすることができました。財政調整基金の額は、令和3年度は取り崩さないんですけれども、これを前提にすると、令和3年度末には51億円ということになりまして、これは神戸市の財政規模から言えば決して多い額ではありません。ですからこれはこれ以上取り崩したくないというふうに考えて、いろいろと苦労して予算編成をしたわけですけれども、そういうことで、この令和3年度予算は何とか編成ができたと思います。

 もう1つは、投資的経費について、三宮の事業とかウォーターフロントとか駅前の再整備、これはかなりの投資的経費を計上したわけですけれども、これは、かなりの部分は国からの国庫補助というか、社会資本整備交付金などの国からの補助金、交付金と、あとは地方債です。地方債を有効に活用する。さらにその中でも、元利償還金に交付税措置があるような地方債を積極的に活用することによって、一般財源をできるだけ抑えるということを意識しました。

 そうすると、この財源、地方債の償還についての危惧はないのかということですけれども、この点については、ずっとこれまでの行財政改革の努力によりまして、神戸市の財政構造、実質公債費負担率と将来負担率というのが代表的な指標ですけれども、結局、どれだけ将来の借金、将来の財源償還に耐えられるのかを示す指標ですが、これは政令指定都市の中でも上位に現在はあります。財政構造ということから見れば、まだ投資的経費を活用する余地が現時点においてはある。将来的な財政への影響を注意しながら今後の投資的経費をどう計上するのかということを考えないといけないんですけれども、少なくとも将来的な、先ほど申し上げたような行財政改革をしっかり行っていくことを前提にすれば、将来負担には耐えられる規模ではないかというふうに考えております。

 

記者:

 予算編成の考え方のところなんですけど、税収が落ち込んでも、駅前再整備とかまちづくりにこれだけ積極的に投資するというのは、先ほど、歴史を振り返ってというお話もありましたけど、そこは投資の手を緩めないというか、そういう姿勢でいく、その考え方について聞かせてください。

 

久元市長:

 やはり、まちを成長させていかなければなりません。コロナへの対応を全力でやっていかなければいけませんが、そのことを前提にして、震災以来、神戸のインフラ整備やまちづくりはかなり遅れてきた結果、これは、ほかの大都市に比べていろいろな面で魅力が乏しくなっている、来街者が少なくなっている、経済活動の面でも影響が出ていることは事実ですから、ようやく震災から、行財政改革を積極的にやって、事業を抑えて財政構造が回復してきた、この機を捉えて、ここ数年、三宮の再整備などをスタートさせてきたわけですけれども、これを緩めることなく進めていくことが神戸経済の成長にとっても必要ではないか。そしてそれは、民間活動を誘発させ、神戸の都市型創造産業をさらに活性化させ、また、産業団地も造成を新たにいたしますけれども、企業を新たに誘致することによる設備投資や企業活動の活発化による税収増への寄与ということも期待することができるのではないか、そういう積極的な投資をすることによって期待するべきなのではないかというような、好ましい好循環をつくり上げていかなければならないのではないか。そういう観点から、必要なまちづくり、経済活性化のための予算を計上しているということです。

 

記者:

 コロナに最優先で対応するために、予算編成に向けて、思い切った庁内の事業見直しとかを進めていかなければいけないというお話でしたけれども、実際に事業見直しをした結果、先ほど19億という、数字ではそういうことですが、その事業見直しの結果については十分だったのか、市長として今どう評価されているか、聞かせてください。

 

久元市長:

 これは、財政当局、行財政局を中心に、各局と十分に議論して、全力でこういうものを取り上げてくれたというふうに思います。

 ただ、19億という額は、もうかなりの見直しが行われたと思いますけれども、長い目で見た財政の健全性を確保するということからいえば、やはり人件費ですよね。この人件費の膨張というのを抑えなければいけません。そういう意味からいうと、やっぱり大事なことは職員数を削減することです。職員数の削減を2025ビジョンによって確実に行っていくこと、これが必要です。

 神戸市は危機的な財政状況に、震災後、陥りました。そのたびに徹底的に職員数を削減したんですね。平成7年から平成27年までの間に全国の地方公務員数が16%削減した。神戸市は33%削減しました。これは非常に大きな痛みを伴ったと思います。そういうこともあって、それとあと、投資的経費を抑制し、事務事業を徹底的に見直すことによって危機的な財政状況を改善した。先ほど申し上げましたような財政構造を見直すことを示す指標も、大きく改善したのはそういう要因です。徹底的な行財政改革が行われた。

 ただ、これはやはり、一律に様々な部署の職員を見直すという手法で行われたというふうに私は思います。そうではなくて、今後はやはり、仕事をやめる、仕事をやめることによって組織をやめる、予算を減らす、そこに張り付いている職員を減らすというふうにしていかなければいけないし、そのための方法が、やはりテクノロジーの活用ですね。そういうことによって職員の士気あるいは意欲が下がらないようにしなければいけない。庁内的な議論も必要ですし、職員団体の皆さんと、しっかりとこの辺も協議をして進めていくことも重要だと思います。

 

記者:

 市の試算で、来年度以降の収支が、コロナの追加事業があると見込んで赤字になるというふうな試算がありますが、その辺りはどういうふうな受け止めなんでしょうか。

 

久元市長:

 やはり、何もしなければ、こういう収支不足が令和4年度、令和5年度というふうに発生していくことは避けられないわけですね。ですから、やはりこの不足を解消するためには、今年度行ったような事務事業の見直しも引き続き行っていかなければなりません。これは各局にとっては大変つらいことだと思います。だんだんネタ切れになってくると言ったら怒られるかもしれないですけれども、非常に難しくなっていくという面もありますけれども、そこが知恵の出しどころです。やはり漫然と仕事を続けるのではなくて、やめるものはやめていくという断固たる決意で行っていかなければなりません。これは実際の金額につながるものではありませんが、なかなか各局から出てこないので、私は、もう令和3年度は表彰は一切やめるというふうにお願いしました。表彰はやめると。

 徹底的に令和3年度は、これはお金という面ではなくて、保健所など、あるいは本当に人手不足の、こども家庭センター(児童相談所)などにすごい応援をしなければいけない。それを、やはり漫然と仕事をしてもらっては困るわけです。ですからこれは、表彰しなくても人間の命と健康に関係ありませんから。ところが、局によっては「いや、これは国から求められている」とか言うから、「そんなことを言うんなら私が電話しますよ、国の役人に」というようなやり取りもしました、かなりシビアな。まだまだやめられるものはあるはずです、まだまだ。これは徹底的に仕事を減らさないといけない、この財政危機を突破するためには。

 

記者:

先ほどの投資的経費のところで、ちょっともう少し詳しくお伺いできればと思うんですけれども、現状、コロナのリスクが目の前にある中で長期の投資をするというところなんですけれども、なので、例えばこの投資を1年2年遅らせたらこの先どうなってしまうから、今、続けないといけないんだみたいな、そういうところをもう少し詳しくお伺いできますでしょうか。

 

久元市長:

 要するに、この事業を1年遅らせても大丈夫ではないかというものはなかったかということですか。

 それは逆に言うと、やはり、もしも、どうしても今年度の一般財源が用意できないということであれば、あるいは逆に、先ほど申し上げたように、この事業を進めていけば、神戸市の将来、次世代への負担転換というものが非常に大きくなって、これは将来の財政健全性を大きく損なうということであれば、事業の先送りということを考えなければいけないわけですけれども、何とかそこはいろいろな工夫によって、今年度は財政調整基金を取り崩すことなく予算編成ができたということと、それから財政構造という点です。政令指定都市の中で上位のグループになりますから、そういう相対的な評価からいえば、逆に言うと遅らせることなく予定どおり進めるということが神戸のまちづくり、経済の持続的成長ということにとって必要なのではないだろうかという発想です。

 

記者:

 あともう1点、市長は今年11月で任期満了を迎えられますが、その辺りを含めて何か考えというのは、今回の編成の中であったんでしょうか。

 

久元市長:

 私の任期は11月ですけれども、令和3年度の予算編成の責任というのは私自身が今現在担っていますから、この令和3年度のコロナ対策、そして令和3年度の必要な行政サービスの遂行ということに必要な通年の、この1年間の予算を編成する責任は私にあります。同時に、任期は11月までですけれども、やはりその時々の市長が、これは議会の議員の皆様方も同じだと思いますけれども、やはり任期は限られていても、そこから先の見通しということを立てる責任というものがその任期中にある、公職にある者が負っているのではないかというふうに思います。

 

記者:

 財政調整基金のことを伺いたいんですけれども、今年は取り崩しなしで、残りの残高は51億円ということで、2020年までの計画では200億というのを目標にされていたと思うんですが、また目標から遠のいてしまったという、この51億円という額が、全国的に災害などが増える中で十分な金額と言えるんでしょうかというのと、また今後積み戻しというのが必要になってくるかと思うんですが、その辺のお考えをお聞かせください。

 

久元市長:

 平時であれば、51億という額は少ないので、むしろ逆に積まないといけないと思います。しかし、今は平時ではありません。やはりコロナという危機の前にあらゆることをやっていかなければいけないということになれば、これは神戸市の財政規模からいっても、また財政調整基金の他都市との比較からいっても、この少ない額を、本来は、平時であれば積み増さないといけないです。それをやれるような状態ではないし、また積み増しをするぐらいの財源があるならば、今目の前の危機に苦しんでおられる市民や民間事業者の皆さんに対して、必要な手だてを打てるための財源に使うべきではないかと。そういうことがやはり、今求められている我々のお金の使い方だと思うんです。

 同時に、そうだといってもこれ以上財政調整基金を減らすということは、これはもうその先に、もしもさらに急激な経済状況の悪化や市税の減収ということが見込まれれば、全体としての財政構造は良好であっても、その年度のお金をどう捻出するのか、ひょっとしたらこれは実質収支が赤字になるかもしれない。一旦実質収支が赤字になると、これはなかなかこれを回復するということは非常に困難を伴いますから、やはりそこのぎりぎりの判断をした結果が、財政調整基金は、本来平時であれば積み増さないといけないけれども、今回は積み増さずに、これを同時に取り崩しもしないという、そういう判断が一番適切ではないだろうかというふうに考えたところです。

 

記者:

 企業会計のところで、コロナの影響で水道や市バス、あと市営地下鉄の事業で大幅な赤字が出ているかと思うんですが、市民サービスへの影響というのを免れない状況で、市として働きかけというのはどのように考えていますか。

 

久元市長:

 まず水道事業については、これは去年、多くの自治体で水道料金の引き下げという動きがありましたが、これはやらないという判断をいたしました。確かにそれは引き下げられれば、水は誰でも使いますから、広く恩恵は波及することに、及ぶことになるわけですけれども、しかし一律に引き下げるということが本当にいいんだろうか、やはり影響を受けている市民、あるいはそうじゃない市民もいます。ですから本当に、神戸市はコロナ対策の基本的な考え方を、一律に影響の有無にかかわらず、これを市民に還元するという考え方ではなくて、本当に影響を受けている方に最も有効な施策は何だろうかというのを、これはそれぞれの分野において考えに考え抜いて、これまでも様々な対策を練り上げてきたところです。そういう意味から言うと、この水道事業について、恐らく水道事業を一律に引き下げたところは、将来に禍根を残すということになる可能性もあります。

 神戸市は震災のときにほとんどの世帯で断水をして、避難所も水が流れないというような、そういう経験をした都市です。だからこそ大容量送水管を整備して、必要な投資を行ってきたと。併せて、神戸は全国の中でも最も古く水道事業を始めたところですから、老朽化対策ということも行っていかなければいけない。そういうことからいうと、やはり水道事業の健全性ということを保たなければいけないというふうに思います。

 下水道事業については、これも大変つらいことでしたけれども、去年の4月に料金を引き上げさせていただきました。そういうことから言うと、しばらくは下水道事業についても何とか安定的経営ができたのではないかというふうに思います。

 企業会計で問題なのは、お話がありましたようなバス事業と地下鉄です。高速鉄道事業会計です。バス事業については、もともと全国の公営バス事業の中でも非常に厳しい状況に置かれていたので、何とか健全化を図らなければいけないということで、いろんな努力をしてきましたけれども、来年度も交通局においてバスの車両更新を、延長をするとか、あるいは、これはよく議会のご意見もお伺いをしながら進めないといけないと思うんですけど、やはり個々のバス路線の乗客の乗降状況ということ、個々のバス路線の収支の状況ということを見ながら、ダイヤや路線改廃ということも考えていかなければいけない。それから、給与についても引き続き、いわゆる見直しが行われてきましたけれども、そういうような面の今後の在り方、こういうことをやっぱりしっかり考えていかなければいけないと思います。

 それにコロナが追い打ちをかけているという面もありますから、こういうバス事業の持続可能性と健全化ということでは、これは交通局、交通局は全責任を持っていますから、交通局の責任と判断で行っていくということは基本ですけれども、やはりこれは行財政局、そして私もしっかりとこれに関わって、必要な対応をしてまいりたいと思います。

 地下鉄事業については、これも従来から海岸線が極めて、これは事業としての存続自体が危ぶまれるような状況がずっと続いてきたわけですけれども、これも西神山手線の黒字でもってこれを補ってきたという状況がずっと続いております。ですから、やはり海岸線沿線の活性化ということが、20年になったわけですが、これも相当力を入れてきましたので、これをやっていくということが重要だというふうに思っています。

 あわせて、西神・山手線も駅周辺の活性化ということ、これは乗客数の増ということも狙いにしているわけなので、こういうような需要喚起策ということも西神・山手線、海岸線の両線においてしっかりと行っていかなければいけないというふうに考えています。

 

記者:

 主な新規拡充施策のご説明があった中で、こども、若者、あるいは子育て世帯に対する支援が非常にきめ細かく表記されているなと思ったんですが、一方で高齢者施策に関する言及はあんまり目立たなかったのかなという点が気になっておりまして、そこのメリハリのつけ方に関するお考えと、金額、予算額そのものは社会保障費とかで結構使われていると思うんですけれども、そちらのメッセージの発し方としてどんなふうにお考えなのかというところをお聞かせいただけますでしょうか。

 

久元市長:

 高齢者施策は、これは介護保険制度をはじめ、制度的に確立しているという面が1つあります。それに加えて、神戸市の独自施策をこれに上乗せしてやってきたということがありまして、これは、今日は時間の関係で、非常に多岐にわたる予算で、新規施策を非常に盛り込んだものですから、時間の関係もありまして、令和2年度から引き続いた施策ということについては、ちょっと省略をさせていただきました。決して高齢者施策を軽視しているということではありません。

 例えば、認知症対策については、これは認知症「神戸モデル」ということも、呼ばれるような対応もしてきましたし、地域包括支援システムを2025年にしっかりと、これがいろんな関係事業者の連携の下に動き出すことができるように準備を進めてきましたし、もうこれは実施段階でもあります。こういうような施策は非常に地道な分野ですが、非常に金額がかかるものでありますけれども、同時に今までやってきたものをやっていこうということで、特に今回は、私の説明の中では省略をさせていただきました。かなり充実したものになっているというふうに思います。

 ここの分野でやはり非常に大事なのは、特に介護事業者におけるコロナ感染防止対策ということをしっかりやらないといけないということです。この第3波におきましても、介護事業者など、高齢者福祉施設でかなりクラスターが発生をいたしました。これに対しては、神戸市は他の、これは厚生労働省が方針を出す前に、神戸市の単独の施策として、この職員の皆さんに対してPCR検査を行うということをいち早く表明し、これも実施をしております。これをやはり定期的にやっていくということが非常に重要です。

 そのほか、こういう感染防止対策に対しての一層の支援ということ、これも必要な予算は計上しておりますけれども、そういうこともやっていかなければなりません。そういう面で、目の前の高齢者施設への対応ということと、もう1つは認知症「神戸モデル」については、さらに認知症に陥らないための、あるいは認知症になった方が、これ以上症状が進行しないための施策ということ、これは新たに考えていく必要があるというふうに思っております。これは予算の中には入っておりませんが、新年度にこれは必要なテーマとして検討を進めていかなければいけない分野だというふうに思います。

 

記者:

 2つお伺いしたいことがあるんですが、1つ目は、まず全体について、先ほどからおっしゃっているように、今コロナと全力で闘う必要があると。一方で、神戸の将来のための経済に向けた投資については手を緩めることはできないということであったかと思うんですが、リソースは限られているので、どこかでバランスを考えないといけないと思うんですが、それについてはどのような考え方で臨まれたのでしょうか。あるいは、それについて何か、どこか端的に表れているような項目があればぜひご紹介いただきたいと思います。

 

久元市長:

 まず、このパワポの一番最初のカテゴリーが感染症対策でありまして、3つの柱があるわけですね。感染症防止対策と、それから市民と事業者、健康、3つの柱から成るわけですね。

 これは、それぞれの施策について、市民、市内事業者への支援ということと医療提供体制の安定的確保。これは神戸市としてできること、これはもうぎりぎりのところで最大限の施策を盛り込んだつもりです。もちろん関係方面のご意見もしっかりとお伺いをいたしました。医療提供体制ということについては民間病院協会、それから医師会の先生方とも、健康局の皆さんは日常的によく意見交換をしておりますし、そういうことを含めて神戸市としての単独の施策も、これまでも令和2年度の補正予算に盛り込んだものも相当あります。今回、新たに補正と当初に振り分けたということです。そういうことをしっかりやった上で、それで同時に神戸のまちの成長というふうに促す事業というものを積極的に導入をすると。

 これ、2つを考えるときに、先ほどもちょっと申し上げたんですけれども、前者のほうの施策というのは、国からの地方創生臨時交付金と、それから医療関係の県を通して来る緊急包括交付金が非常に重要な役割で、ここがどれくらい確保されるかということと、それに加えて、これは財政調整基金の取崩し、これも令和2年度に補正予算を組むときに取り崩しましたけれども、一般財源をどう投入するかということ、これが財源確保ということからメインになるわけです。

 一方で、このまちづくり関係のものは国庫補助金、社会資本整備交付金と地方債をどう有効に活用するのかということですから、後者をやることによって前者の一般財源の額に影響されるということは、それは全くないということはないんですけど、これはそんなにうまく財源を、この事業にとって最適な財源は何なのかというのをよくよく考えれば、もう徹底的に、国の支援メニューというのは複雑怪奇ですから、これは本当に虫眼鏡を凝らして見ないと、ああ、これはこれに使えるみたいなことを、これは財政当局の皆さんはやっているわけでしょう、これを必死に。それがプロの腕の見せどころですよ。

 そういうふうにして財源を確保してやること、予算編成はそういう財源を見つけながら編成しますから、この投資事業をやることによって感染症防止対策が影響を受けるということがないように工夫をした財源確保と、それに基づく経費の計上をしたつもりです。

 

記者:

 できるだけ両方に、多くの皆さんが獲得できるような方策を、その道の専門科の方が探ったという意味合い。

 

久元市長:

 ですから、両立できるような予算編成を、財源の確保も含めて、全体の財源の確保とともに、個々の事業に充当できる財源は何なのかということを徹底的に考えて予算編成をしたということです。

 

記者:

 あともう1つは各論的なことになるんですが、行財政改革のところで、テクノロジーには大変期待をされているということなんですが、それは今年度というか来年度、3年度に関してはどのぐらいテクノロジーが寄与して削減できたのかというものは、例えば定量化できるものなんでしょうか。

 

久元市長:

 できないと思いますね、現時点では。現時点ではできないと思いますが、これはチャレンジする価値がある話かもしれません。実際にいろいろな、例えば、私は直接使うことはありませんが、kintoneを庁内で導入して、それぞれの部局でkintoneを使って、今まで手作業でやっていたり、今電卓を叩くことはそんなにないかもしれませんが、叩いている部署もあるでしょう。あるいは、エクセルで計算をしていたものが、このkintoneを使えばはるかに効率的にできるということ。これが今どんどん庁内に広がっているんです。それによる効果というものをどう定量化するのかということは、私としては興味深いですけど、そのためにものすごく労力をかけるのならば、別のことに労力を使うほうがいいかもわかりません。1つの検討課題にさせていただきます。

 

記者:

 だとすると、のみ込みであるとか手応えは感じているものであるということは言えるということですか。

 

久元市長:

 正直、私自身はぜひ進めてほしいと思うんですけれども、私自身が実際にそういう作業をしているわけではないので、自分の実感としてこれを感じているかどうかというと、ちょっとそれはなかなかそこまで自信を持って申し上げにくいです。ただ、庁内で申し上げているのは、そういう話は大体、企画調整局と行財政局の、両局長とも大変熱心ですけど、課長や係長の皆さんが私のところへ来て説明されるわけです。しかし、行財政局と企画調整局だけが盛り上がっていては進みません。区役所も最近は区長もその点に非常に熱心になっていく区長も出てきていますからやってきますけれども、それだけではなくて、区役所以外の出先の機関も含めて、全ての職員の皆さんがこれを使うことが、自分の仕事が楽になる、より市民の皆さんの笑顔につながるという意識を持って、どう持ってもらうかということ、これが非常に大事ではないかなと思います。

 

記者:

 個別の政策についてお聞きしたいんですが、ヤングケアラーへの支援に関連して、全国でも非常に珍しい相談支援窓口を今度設置されるということですが、改めてここで推進していきたいことと期待されている効果について教えていただけますでしょうか。

 

久元市長:

 やはりこの問題が、毎日新聞も非常に大きく報道されましたけれども、神戸で起きた事件によって、今まで一部の専門家は知っていたかもしれないこのヤングケアラーという人々の存在というものが知られるようになって、しかし、同時に私自身はこの問題を放置できないのではないかというふうに考えて、そしてプロジェクトチームが、福祉局の上田副局長をヘッドとするチームの皆さんが本当に精力的に調べてくれる。実際に、神戸市内のヤングケアラーと考えられるような人々の状況ということも、私も報告を受けました。これはやはり放置できないということを改めて感じました。一人一人が置かれている状況がかなり厳しい状況です。

 ところが、難しいのは、当事者である方々が誰かに相談をする、行政に相談するというふうに、なかなかそうは思わない傾向というのもやはり中にはあるようなので、どうすれば寄り添いながら、そしてお話を聞いて、お話を聞けば、その方には既にある行政の支援メニューに結びつけられる可能性もあるので、そこにつなげることができるような、庁内のネットワークということでもありません。例えば、相談窓口で電話を受ければ、本当に心を開いて相談できるような打ち解けた雰囲気をつくり、そしてしっかりとお話を聞き、そして相談を受けるほうも、この問題は区役所のくらし支援窓口に行ったらこういうものが用意されているということをある程度知り、もしも知らなければ、そういうことを本庁の、あるいは福祉局の課長や部長が相談をして、こういう状況に置かれているのならこういうような支援の方法もあるとか、そんなことを一定期間につなげていただけるようなやり方が1つです。

 もう1つは、当人はなかなか、どこに相談していいか、声を上げていいか分からないけれども、それに気づいた周りの人たち、例えば高校生であれば担任の先生とか、部活の先生とか、そういうような人たち、先生方が、これまではそれも聞いた上でどこに相談していいか分からない、そこが、例えば教育委員会に相談をして福祉局につながるようなルートをつくるとか、それから、アルバイトをしている上司の、あるいは雇い主の人が気づいてここに相談をするとか、そういうようなルートというものをつくることができないかとかです。

 ただ、これはまだまだ試行錯誤でやっていかなければいけないと思います。我々がやろうとしていることが本当に今置かれている現実にふさわしいものなのかどうなのか、これもやっぱり専門家の皆さんの意見を聴いて、併せてこれは有識者会議もつくることにしていますから、そういうような議論をして、とにかく1歩でも2歩でも状況が改善できるように取り組んでいきたいというふうに思います。

 

記者:

 併せて、埼玉県では条例を制定していますけれども、神戸市でも条例をつくっていくというようなお考えはありますでしょうか。

 

久元市長:

 何のために条例をつくるんですか。

 

記者:

 仕組みをもっと、体制をしっかりしていくというために。

 

久元市長:

 条例というのは何のためにつくるのかというと、いろいろな種類の問題がありますが、少なくとも市長から提案する条例というのは、やはり新たな権利、義務の創設であったり、あるいは規制の強化であったり、それから必要な体制の整備のために条例で規定しなければいけないような事項が盛り込まれているものが必要な条例なのであって、単なる作文を連ねるだけの条例というのであれば意味がないと思います。大事なことは何をするかということなので、決して作文ではありません。

 

記者:

 改めて、組織体制の改革のところで、先日市長がツイートしておられましたが、孤独の担当局長を配置していきたいと。これについても、もし今の時点でお考えがあれば教えていただけますでしょうか。

 

久元市長:

 これはずっと問題意識を持ってきたことなんですが、1つはここ20年、あるいは30年、地域社会や家族像というのが大きく変容してきて、昔であれば親子3代同居していて、おじいちゃんやおばあちゃんが教えてくれたようなこと、相談したようなこと、日常的に教えてくれたようなことがなかなか、核家族化になり、あるいは独り親世帯になり、あるいは独居のシニアの方というのが増えることによって孤独という問題が浮き彫りになってきたという問題意識を持っておりました。

 それからもう1つは、これは大都市というのは戦前からそうなんですが、匿名性の社会ですよね。匿名性の社会であれば、やはりこの孤独という問題が、大都市にもともと内在している、大都市に必然的に存在する問題なんです。さらに加えて、地域社会や家族観が変容することによって孤独ということが問題になる。孤独に起因をして、例えばヤングケアラーもそうかもしれませんよね。やはり孤立をしているということ、お母さんやおばあさんと同居しているわけですから孤独ではないかもしれないけれども、孤立している。ひょっとしたら孤独かもしれないですよね。そういうような孤独に起因する問題というのがやっぱりいろいろなところで出てくる。そういうことを考えれば、やはり孤独という切り口で、地域社会が当面している課題を行政のそれぞれの分野において、生活支援なら生活支援、それから、教育なら教育、子育てなら子育て、介護なら介護、あるいは就労支援なら就労支援というようなことを考える際に、この孤独という切り口でそれを考えていくというアプローチというのはやっぱり必要なのではないだろうか。政府が、これは孤独担当大臣を置かれるということですから、今の段階で何か国、内閣府と連絡を取っているわけではありませんが、やっぱり神戸市はそういう気持ちで孤独という問題と向き合うということが必要なのではないだろうかということで、4月にそういう孤独の問題を担当する局長を置きたい。これは専任ではありませんけれども、置きたいというふうに思っております。

 

記者:

 個別の施策のことなんですけれども、子育て支援の中の保育人材の確保の充実というところで、一時金の支給額をさらに10万円積み増して170万円、7年で再度170万円で、政令市トップというところなんですけれども、このタイミングでさらに一段引き上げた意味とか狙いというのを改めて伺えますでしょうか。

 

久元市長:

 待機児童の問題というのが、これはずっとここ大分前から大きな問題になってきて、神戸市はいろんなアプローチで保育定員の拡大や、あるいは保育人材の確保や保育現場における負担軽減とか、いろんなことを行って、改善をしてきて、待機児童ゼロという目標が見えてきたのが今の状況だと思いますね。これを、やはり一時的なものでははなくて、これが定着できるようにしたい。

 さらに、数の面でも、ゼロだけではなくて、保育の質というもの。これは、保育の質の確保ということは、神戸市の子育て支援行政では非常に重要なことと考えてきましたが、質ということを確保するときには人材の確保ということが大変大事です。ですから、待機児童ゼロが見えてきたこの時点において、この流れを確実なものにすると。そのために人材の確保ということが必要で、これをより一段と充実したものにしたいと、そういう思いです。

 

記者:

 あえて伺うんですけども、今日、明石市のほうでも当初予算を発表されていまして、今、金額で、神戸市と160万円で並んでいる明石市ですけれども、今回は積み増さない、据置きという予算になっているようです。結果的に神戸市が一歩踏み出した形で、これまで、明石市のほうに転出する世帯が多い、特に子育て世代なんかが多いとされていて、神戸市は人口減少がなかなか止まらないという中で、去年の6月の補正予算で明石市が160万円で追いついてきたという経緯もありますけども、明石市に一歩勝ちたい、何かそういった意識というのはあるんでしょうか。

 

久元市長:

 全くありませんね。そもそも子育て世代が明石市に目に見えて流入しているということは、我々が調査した限りでは、そういう大きな傾向は見られないというふうに考えています。明石の人口が増えて神戸の人口が減っているということは事実ですけれども、また、子育て世代が増えているというのは事実ですけれども、この大きな原因が、神戸市の子育て世代が退去して明石に流入しているというようなデータは全くありません。

 恐らく明石のほうが人口が増えているのは、神戸市は開発適地というものがなくなっていますけれども、明石の場合には、まだ駅前に高層タワーマンションをむしろ市が主導して建てたり、これからも、それ以外のところでも開発適地に開発が行われているというのが大きな誘因ではないかというふうに思っていますから、今のご質問についてはちょっと前提が違うので、何か明石市を意識して子育て対策を充実させたというようなことはありません。

 

記者:

 個別に近いところで2点伺いたいと思います。

 まず1点が、主にコロナ対応のところで、保健師さんを今回増員するというところとか、あと、これは中央市民病院の絵のシーンの一部ですが、今回、看護師さんを増員させるというところにも支援をされると。

 現状のところでは必要な人材確保はできたというお考えかと思うんですが、今後のコロナの状況にもよりますが、医療従事者の負担の問題等で、医療ですとか福祉の専門人材の将来的な確保に向けた支援であるとか育成ということが今後もしかして必要になるのではないかなというふうに考えている次第ですが、神戸市としてそこはどのように。

 

久元市長:

 恐らくご質問は2つあって、1つは、市役所の中のそういう医療や介護や、あるいは健康を担う、そういう職員をどう養成するかということですが、これは、特にコロナへの対応ということから見れば、保健師の果たす役割は大変大きいので、これも令和2年度に前倒しをして保健師を採用し、さらに増援、増員をするということですね。

 それから、あと、専門的な人材でやっぱり大事なのは医師です。やはり神戸市の保健所長をはじめ、医師の皆さんが本当に今回は寝食を忘れていろいろな調整やいろんなアドバイスや指導に当たっていただいています。医師の確保も非常に重要ですね。

 それから、もう1つは、環境保健研究所の所長以下の専門家です。PCR検査に当たったり、あるいはいろんなコロナウイルスを含む様々なウイルスなどの解析に当たっていただいて、これも極めて高い成果を上げていただいています。今回、「健康科学研究所」という名前に変更するとともに、所長以下の職種は「化学試験員」という名前だったんですけれども、これを「健康科学研究職」という名前にこれも変更をして、さらに、これも増員をするということになりました。研究所の存在は非常に大事で、ここに継続して優れた人材が育っていくようにやっていきたいと思います。

 あと、民間の医療機関や、それから介護事業所における人材の確保、これはそれぞれの責任でやっていただくということが基本なんですけれども、やはりコロナの時期にそういうような人材の確保という面でも、やはりコロナ患者を受け入れていただくための支援ということと、それからこれを乗り切っていただくための支援ということ、これも数次にわたる補正予算で感染防止のためのいろんな支援なども行いましたから、こういうことをしっかりやっていくとことが大事だというふうに思います。医療者応援ファンドの、これも相当多額の支援を頂きましたから、これも引き続きそういう支援を内外にお願いするということだと思います。

 それから、介護事業所などについては、これも先ほど申し上げましたけれども、クラスターが発生していますから、感染防止のためのPCR検査の引き続きの継続実施ほか、それから、やはりそれぞれの事業所において感染拡大を防止するために必要な措置に対する支援というのも、これも令和2年度も行い、令和3年度も予算として計上していますから、そういう努力をしていくということですね。

 さらに介護の分野においては、これも新規施策として盛り込んでいますが、外国からの高度な介護人材を受け入れていくということ、これも新たな施策として、ベトナムなどが想定されますが、これも取り組んでいきたいと思います。

 

記者:

 あともう1点、個別に関することなんですが、コロナではありますが、神戸市は芸術文化活動に対する支援、アーティストへの支援であるとか、そういったところに、全国ほかとそう比べたわけではないですが、熱心に取り組んでおられると思うんです。今後、またハードの面では三宮の再整備等が進んでいく中で、文化ホールの大きな計画も幾つかありますが、コロナ禍においての芸術文化活動に対しての恐らく思いがおありなのかなと思うんですけれども、お考えをお聞かせいただいてよろしいでしょうか。

 

久元市長:

 芸術文化に対するアプローチはそれぞれの分野、音楽もクラシックもあればジャズもあればメタルもあるし、アートの分野も伝統的な分野から現在アートの分野まであるし、本当に芸術文化というのは非常に多様なので、これは一概に全体的な話と、それから個別分野にわたる話と両方あろうかと思いますが、全体的な話で言えば、やはりそこで市民が優れた芸術作品に触れることができる。芸術作品というのはコンサートも含みますが、そういうものに触れる機会をつくっていく、それは場所の提供、これは文化ホールが非常に大きな役割を果たしますが、同時に場所の提供ということから見れば民間のホールもありますし、それから、劇場やダンスホール、そういうところでもいろんな活動が行われている。そういう活動がコロナによって途切れることがないように支援をしていくということも非常に大事だと思います。

 あわせて、芸術文化に携わっているアーティストの皆さんが、今コロナによって非常に大きな影響を受けていますから、当面の危機を乗り切るための予算というもの、先ほどもその一端だけ説明させていただきましたけれども、これも有効に活用していただいて、当面の危機を乗り切っていただきたいと思います。

 長い目でこの芸術文化に携わる人材ということから見れば、裾野がずっと広がっていくことがすごく大事です。そういうことから言うと、アマチュアの方々が活動できる環境というのも重要です。大変ささやかな試みですけれども、コロナということもあるわけですが、アマチュアのミュージシャンが練習する場所がないということも複数のルートから聞きましたので、当面の対策として水の科学博物館を廃止することにしましたので、暫定的に練習場所として使っていただくということにしています。

 そういうように日常的に芸術活動に関わる、練習をする、こういうような環境をどうつくっていくのか、これは絵画とか彫刻とか、あるいはダンスとか、そういう面においても当てはまるわけですから、そういうような機会を、まちの中でそういうような環境がずっと広がっていって、コロナによって阻害されている面をどうやって少なくするのかということと、withコロナ、そしてポストコロナを睨んだときにそういうまちの中での芸術文化を親しむ機会が広がっていく環境をどうつくっていくのかということは非常に大事ですね。

 ストリートピアノも恐らく神戸市が全国の中で1番ピアノの台数が多いと思うし、海岸線も全駅にストリートピアノを置く。そうすると、これはもう既に中学生以下の子供が無料(利用前に定期券発売所での手続きが必要)になっていますから、全国の子供たちが海岸線に乗って順番にピアノを弾いて回るとか、誰かが弾いていたら、そこは我慢をしてもらってしばらく耳を傾けるとか、そんな風景が出てきて、そして、大人がこどもが弾いているところを後ろから優しく見守って、これは現実にストリートピアノにそういう風景が日常的にあるわけですけど、「お嬢ちゃん、ピアノすごく上手やったよ」と肩に手を置いて、今はコロナなので肩に手を置かないほうがいいかもしれませんが、そんな風景があちこちでコロナが一段落して見られるようになれば、やっぱり優しい町ということにもつながっていくのではないかと思います。

 

その他の質疑応答

大都市制度プロジェクトについて

記者:

 当初予算のことでお疲れのところ申し訳ないんですけれども、多様な大都市制度プロジェクトについて4点質問があります。

 まず、根本的になんですけど、神戸市が特別自治市を本格的に目指す可能性についてということで、プロジェクトリーダーという印象からすると神戸市も積極的に特別自治市を目指すのではないかという印象を受ける市民もいるかもしれませんけれど、過去のいろいろなご発言とかを記事で見ると、「制度論で言えば特別自治市も制度化すべきだと思うのが私の考えだが、神戸市は特別自治市になるべきと考えているわけではない」というような発言も見ました。この考えに変わりはないですか、最新の考えをお聞かせください。

 

久元市長:

 私が林会長から命を受けているのは、指定都市の市長会として特別自治市を含む多様な大都市制度の在り方について具体策をまとめたいので、その取りまとめを行ってほしいということですから、制度の具体策をつくり上げるというのが私の役割だと思っています。

 神戸市がそれを目指すのかどうかというのは制度の内容によると思うんですけれども、仮にこれまで議論されてきたように神戸市が完全に兵庫県から独立する特別自治市ということであれば、それは現時点においては現実的ではないし、現時点においてはそういう方向は目指さないほうがいいと思います。

 

記者:

 今のまさに最後の部分が2問目の質問にかなり重なる部分なんですけども、初会合の最後のところで市長は、基本的なところで論点があると指摘されていました。まさに完全に独立するのか、あるいはほかの何人かの市長からは、基礎自治体としてのパワーアップという意味で特別自治市を定義している、この点議論があるとおっしゃいましたが、市長のお考えをお聞かせください。

 

久元市長:

 そこがまさにあのときの議論の続きをプロジェクトチームでやらないといけないという気がしましたね。何人かの市長が基礎自治体としてのパワーアップを図る、これが特別自治市の目指すべき方向なんだとおっしゃったわけですね。ただ、基礎自治体としての役割というものは、主として、まさに基礎自治体としての地域の仕事を行うということが念頭にあって、より広域的な役割というものは既に指定都市も持っているんですけれども、これをさらにパワーアップするという考え方があるはずで、指定都市から完全に独立した特別自治市というのは、この広域的機能というものを積極的に担うということが含意されているのではないかと私は思います。ですから、ここはより議論が必要なところです。

 例えば、港湾行政というのはどう見ても広域行政ですよね。湾岸道路の西神部の延伸も神戸市は全力でやってきましたけど、これも広域行政です。例えば公共交通にしましても、市内の中で完結するバス路線もあれば、バスターミナルを整備するというのは、そこのバスターミナルから四国にも行き、山陰にも行き、関空にも伊丹にも行くわけですから、これは広域行政ですよね。広域交通を担っているわけです。広域交通を担うバスターミナルを整備するというのは、これは広域行政で、広域的な役割ですね。ですから、既定の市は既に広域的役割というのを担っていて、特別自治市になるということは、より広く、あるいは深く広域的機能を担うということですから、基礎自治体としてのパワーアップということを図るという眼目と、より広域行政を担うという眼目については、これは指定都市の中で、プロジェクトの中で議論する必要がありますし、その議論は、この制度、例えば完全に独立したイメージをするのか、あるいは、今の指定都市の事務範囲よりも相当幅広いものになりつつも、しかし、現実には完全に独立せずに道府県の中に存在をしつつ、基礎自治体としてのパワーアップを図るというようなことになるのかという、この制度の設計の議論と結びつく非常に大事な観点があって、そこはより議論を進める必要があるというふうに思います。

 

記者:

 ちょっとこのプロジェクトの中の、初会合の中の少し細かい話ですけども、中核市も規模的に実現可能ではないかとか、中核市を含めたほうが実現可能性が高まるのではないかといった趣旨の発言も市長からありましたが、この辺の市長の考えはいかがでしょうか。

 

久元市長:

 そこは、多様というふうに言ったときに、中核市も視野に入れた議論をするかどうかというのは、これは、議論は緒に就いたばかりですから、そこはまだこれからです。

 

記者:

 あとは、プロジェクト初会合の中でよく出た話としては、国民・市民へのPRの部分で、機運、ちょっと制度ができないことにはPRもという部分もあるかもしれませんが、市長さんの中には「市民は全然関心がない」というふうにおっしゃった方もいました。実際、大阪都構想とか、発想は逆ですけれども、少なくとも関心は集まりましたが、相当PRなりパワーの要ることだったと思うんですね、市民の関心を喚起するという意味では。この辺、いざ制度ができても、なかなか、例えば予想されるものとしては、県の反対とか、市外の県民の反対とか、そういったものも予想されますけど、PRの難しさ、機運の醸成の難しさ、この辺の市長の考えをお願いします。

 

久元市長:

 1つは、市民から見たときに大事なことは、制度ではないと思うんですよ。制度が変わることによって行政サービスが向上するのかどうか、それから、二重に行っている手間というものがあるとするならば、それが解消されるのかどうかということと、大都市に住んでいる市民にとってみれば、自分が住んでいる大都市の地位というものが、より我が国の中でも、あるいはグローバル社会の中でもより高まることになるのかどうか。ブランド力という言葉がいいかどうか分かりませんが、それにつながるのかどうかとか、日々の暮らしというものがどうなるのか。知名度は高くなくても、例えば、ごみの処理とか学童保育とか病児保育とか、そういう身近なサービスがなおざりにされるようなことがないのかとか、それから、指定都市としてのパワーアップが図られても、大都市というのはもともと、例えば神戸は非常に面積も広いわけですが、かえって行政との距離が遠くなるのではないかということとか、そういうような懸念にどう応えていくのかということが大事だというふうに思います。

 私自身は、何かものすごく華やかにアピールするということではなくて、今申し上げたようなことを具体的によくどう理解してもらうのかという地道なアプローチを私自身は選択したいと思います。

新型コロナの感染状況について

記者:

 新型コロナの関係でお伺いしたいんですけれども、現在、3府県で緊急事態宣言の解除を要請するかどうかというような議論が今されていると思うんですけれども、神戸市の現状の認識というか、どのようにお考えでしょうか。

 

久元市長:

 神戸市としては、新規感染者は相当減少してきましたね。一時は最大139人だったんですけれども、ここのところは10人台とか20人前後という数字になっていますね。

 しかし、病床の使用率ということから見れば、今、211床あるんですけれども、148床使われていて、70%です。ですから、ここは、神戸市としては、これはなかなか難しい判断かなというふうに思います。

 いずれにしても、これは県知事に権限がありますから、こういうような、この病床の状況というのは神戸市以外の地域においても厳しいところもあると思いますから、いろんなことを勘案して、県知事に適切に判断をしていただきたいと思います。

記号式投票について

記者:

 昨日発表があった記号式投票の関係ですけれども、市長も先日ツイッターで発信されるなど、もちろん関心のある事案だと思うんですが、受け止めはいかがでしょうか。

 

久元市長:

 もともと問題意識として、自書式というのが本当にいいのかということ。これ、日本では当然のことなんですけれども、国際的に見たら、自書式を取っている国というのはほとんどありません。私が知っている限りでは、主要国、小さい国は知りませんが、知りません。

 やはり、この自書式の問題というのは、疑問票が増えるとか、開票時間に時間がかかるとか、疑問票が発生しないためにいろんな工夫が要るとか、いろんな課題があるんですけれども、これを解決する方法として、電子投票と記号式投票、それ以外にもアメリカにはバタフライ方式とかいろいろあるんですけれども、これは考えてもいいのではないかということ。ちょうどあれはアメリカの大統領選挙のときに投票方式がよく議論になりましたので、ああいうツイートをさせていただいたわけです。

 今回、選挙管理委員会のほうで、区の選挙管理委員会も含めた議論として、やはり、今申し上げましたような観点を含めて、記号式投票が適切だということで判断をしていただいたことについては、私としてはこれは歓迎したいというふうに思います。

 

記者:

 今の記名式の関係でもうちょっと伺いたいんですが、選挙管理委員会としては、低投票率に対する、どのように今後上げていくかという取組の1つという観点で取り入れたという側面が大きいようですが、この点については市長はどのようにお考えでしょうか。

 

久元市長:

 投票率を上げていくということは、これはものすごく重要なことなので、そのためにはいろんなアプローチが必要ですね。投票環境を向上させる、投票方式をより改善をするということも大事ですが、そもそも地方自治体の経営、あるいは地方行政、行政サービスということについての理解と関心を持ってもらう。さらに言うなら、参画をしていただくということが大変大事だというふうに思います。いろんな地域課題の解決のために参画をしていただくことを通じて、身近な地域課題や地域課題に向かう地方自治体の役割ということにも関心を持っていただいて、それが投票行動につながっていくという、これが望ましいことではないかなというふうに思います。

 

 

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