最終更新日:2020年5月13日
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市長臨時会見の模様をお届けします。
新型コロナウイルス感染症対策について
久元市長:
よろしくお願いいたします。
今日お話を申し上げたい案件は2件です。
1件目は、神戸医療者応援ファンドにつきまして、1回目の配分が決まりましたので、その内容をご説明申し上げます。
2点目は、特別定額給付金の手続につきまして、想定していたよりも神戸市はかなり早く手続を進めることができる見込みがつきましたので、2点ご説明を申し上げたいと思います。
まず、こうべ医療者応援ファンドです。すてきなロゴも決まりました。5月8日の会見のときには、その時点で759件、1億9,739万5,528円のご寄附を頂いているというお話を申し上げました。現時点ですけれども、これは昨日の8時時点の数字ですが、964件の個人、企業から、合計で3億1,055万2,559円のご寄附を頂いております。ほんとうにたくさんの皆様方から大きなご賛同を頂いておりますことに深く感謝を申し上げたいと思います。
そして、前もご説明を申し上げましたけれども、この支援金の配分を決定するファンド配分委員会、市民福祉振興協会の中にこの配分委員会を設置したわけですが、この1回目の配分委員会の会合が昨日5月12日に開催をされました。
そこで、第1回目の配分といたしまして、3億円、これを市内の16医療機関に配分するということを決定がなされました。この決定内容につきましては、今日、対象医療機関に通知をいたしました。明後日15日から実際の配分を開始いたします。
ファンドの開設は4月24日でありました。3週間という極めて短期間に総額3億円という多額の支援を実際に医療機関にお渡しすることができるということになりました。ご寄附を頂いた皆様、そして大変お忙しい中適切な配分につきましてご論議をいただき、決定をいただきましたファンド配分委員会の皆様、関係の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。
配分は、これは配分委員会のほうで決定をされたわけですが、考え方といたしましては、コロナウイルス感染患者の入院を受け入れていただいている医療機関、あるいは外来患者のPCR検査を実施している市内医療機関を対象に、入院者数、そのうちの重症者の数、PCR検体採取数、これらの指標に基づきまして配分が決定されたというふうに承知をしております。
今日はファンドの設立者である市民福祉振興協会の三木会長にお越しいただいておりますので、昨日の配分委員会で出されましたご意見などにつきましてご紹介いただければと思います。よろしくお願いいたします。
三木会長:
お手元にも資料を配らせていただいていますけど、昨日でございますけども、6時半から委員6名全員がご出席の下、2時間にわたってウェブ会議で会議を開催させていただきました。
その結果、1つは、配分の対象金額でございますけども、先ほど市長が言われた額が集まっているわけですけども、そのうちの3億円をまず対象にしようということでございます。
対象となる医療機関は先ほど市長が申し上げられたとおりということで、市内の16医療機関をまず対象にするということでございます。
それと、議論があったのは、その使途でございますけども、委員の先生方は現場の実情をよく分かっていらっしゃいますので、やっぱり今回ご苦労されています医療従事者に直接届く形の手当の支給を最優先にお願いしたいというご意見が出ております。
かつ、やっぱり直接新型コロナの感染者の患者さんの対応に関わった医療従事者をまずは優先いただきたいと。ただ、各医療機関のご事情がございますので、他のご協力いただいた医療従事者にも配慮をお願いしたいというお話でございました。
さらに余裕ができた医療機関については、飲食等の提供、あるいは医療従事者の方の心と体のケア、あるいは宿泊施設の利用等に有効に活用いただきたいというお話とともに、ちょっと先の話になりますけど、次回以降、今回対象になりませんでした軽症者の宿泊施設の対応、あるいはPCR検査を拡充させていただきますけども、そういう方々に対する対応、それと、長期化を視野に置いた対応、これが宿題になったということでございます。
以上でございます。
久元市長:
ファンド配分委員会からメッセージを頂いております。
まず、寄附者の皆様に対して、多額のご寄附につながりましたことに感謝を申し上げます。きっと医療従事者の方々の心の励みになると思います。温かいメッセージとともに一日も早く医療現場に届けさせていただきます。こういう配分委員会のメッセージを頂いております。
それから、医療従事者の皆様方にもメッセージを頂いております。今、このときも患者の治療や予防に総力を挙げて奮闘されていることに心から敬意を表します。医療従事者の方々を最優先に、できるだけ直接お届けし、現場の皆様のお気持ちが少しでも和らぐように願っています。今、三木会長からもありましたけれども、できる限り直接お届けをしたいというのが配分委員会の考えというふうに承知をいたしました。
座長をお務めいただいております神戸市看護大学学長の南裕子先生をはじめ、配分委員会の皆様に感謝を申し上げたいと思います。
このこうべ医療者応援ファンドは、これからも市民、事業者の皆様方から募金を続けます。今後、募金の状況を踏まえ、第2回のファンド配分委員会を開催いたしまして、速やかに配分の実施をしてきたいと考えております。
それから、第1回の配分につきましては、約2か月後をめどに、各医療機関から寄附金の具体的な使途につきましての報告が寄せられるわけですけれども、これを集約し、ここの医療機関名、配分金額、使途の公表を予定しているというふうに承知をしております。
1点目の医療者応援ファンドにつきましては、以上のとおりです。
2点目が、一律10万円をお届けする特別定額給付金の現状につきましてご説明をさせていただきます。
既にご説明をしているところですが、4月23日に特別定額給付金準備室を設置いたしまして、5月1日からオンライン申請をスタートさせました。5月1日にオンライン申請をスタートさせましたのは20の政令指定都市の中の6市でありまして、神戸もその1つとしてオンライン申請スタートをこの5月1日からさせたわけです。既に3万件を超える申請をいただいているという状況です。
そして、郵送による申請書の発送ということが次に求められるわけですけれども、この郵送申請に必要な申請書の発送につきましては、これは当初5月15日を予定しておりましたが、1日早めまして、明日5月14日から申請書の発送を開始するということにいたします。まずは、中学生以下のお子様がおられる子育て世帯に対しまして発送を開始いたしまして、その後、その以外の全世帯に発送をするということになります。
発送の完了ですね。明日発送をスタートさせまして、そして、これはかなり時間がかかるというふうに考えておりまして、6月の上旬を予定しておりましたけれども、これを大幅に前倒しいたしまして、5月20日までに発送を完了させるというめどがつきました。これでは見込みということになりますが、市民の皆さんには、5月25日頃までには基本的には市民の皆さん全員の手元にお届けすることができるというふうに考えております。申請書を送っていただきますと、返信用封筒に書いていただいた書類を入れて返送していただくことになります。必ずこの返信用封筒の中に入れて返信をしていただきたいというのがお願いです。くれぐれも間違いのないようにお願いをしたいというふうに思います。
それから給付ということになるわけですが、この特別定額給付金の給付につきましては、5月18日に最初の給付となる振込を行いまして、その後、5月末までに数百件の振込を行いたいというふうに考えております。以降、順次件数を拡大させまして、郵送申請分、そしてオンライン申請も併せまして、6月初旬から振込件数を拡大させ、本格的な給付を行いたいというふうに考えております。
一日でも早く市民の皆さんにお届けできるように、できるだけ前倒しに取り組んできた結果、このスケジュールは、全て調べているわけではありませんが、政令指定都市の中でも極めて早いスケジュールになるというふうに見込んでおります。ぜひ100万以上の大都市の中では、神戸市がトップで郵送申請、そして発送、そして給付を行うことができるように全力で取り組んでいきたいというふうに考えております。
オンライン申請が今行われているわけで、暗証番号がロックされたということで窓口に来られる方も多いわけですけれども、もう明日から郵送申請の書類を発送いたしますので、基本的には今後は郵送で対応していただきたいというふうに考えております。マイナンバーカードを、これから暗証番号の変更手続をしたり、あるいはマイナンバーを申し込んだりしていただく必要はもうありません。郵送で対応するようにしたいというふうに思いますので、このために区役所に来ていただくということは、混雑を避ける、感染のリスクを避けるという意味でも、できる限りお控えをいただきたいということがお願いです。
また、もう1つお願いは、定額給付金を装った詐欺にご注意をいただきたいということです。これは定額給付金そのものとは関係がないわけですけれども、かなり今、現状のコロナウイルスの感染症の拡大に伴って、いろいろといろんなことをたくらむ人たちが出てきています。神戸市のホームページとそっくりな偽サイト、これが昨日発見をされました。これは定額金の給付そのものに関係がないわけですけれども、こういうようなまさに詐欺まがいの行為も現れております。特別定額給付金の給付が始まるこの時期を狙って、偽の電話とか、あるいは書類、メール、ホームページによる、そういう詐欺がほかの地域でも発生をしてきているというふうに聞いております。特別定額給付金の支給事務のために、神戸市の職員がATMの操作をお願いしたり、手数料の振込を求めることは絶対にありませんので、くれぐれもご注意をいただきたいというふうに思っております。怪しい話しかけなどが、あるいは怪しい電話などがありましたら、警察相談専用電話あるいは消費者ホットラインにご相談をいただきますようにお願いをしたいというふうに思います。
私からは2点、説明は以上です。よろしくお願いをいたします。
記者:
このファンドのほうなんですけども、この間発表があってから1億円さらに増えていると思うんですけど、どなたか特定の方からの寄附があったんでしょうか。
三木会長:
多額の寄附も頂きました。特定の方からの多額の寄附も頂きましたし、とにかく多数の、件数も増えていると思いますけども、1,000件弱の件数があるということで、市民からのご寄附を頂いていると、こういうことでございます。
記者:
それで、すいません。今回、具体的なその配分先をこのタイミングでは公表しない、今の段階では公表しないということについての考え方を教えてください。
三木会長:
今回は、先ほどご説明しまして、あるいは市長もご説明されましたように、特に新型コロナウイルスにきっちりと現場の治療で対応している、例えば入院、外来、あるいはPCR検査の検体採取を多数やっておられる医療機関ということでございますので、そういった個別の医療機関名が出ますとやはり医療の現場で混乱を招くということで、2か月後の公表とさせていただきたいと思っています。
記者:
すいません、配分の考え方なんですけど、つまり、患者の数が多い医療機関ほどたくさんの金額が行くと、そういう考え方なんでしょうか。
三木会長:
これについてはいろんな考え方が、いろんな議論が2時間ほどあったんですけども、やはり客観的な指標としては、今おっしゃった入院者の数であったり、かつ、このうちの重症者の数であったり、あるいは、PCR検査数であったりという形になってございます。
記者:
ちょっとすいません、特別定額給付金のほうなんですけれども、この大幅に前倒しになった、前倒しが可能、ここまで前倒しができた理由というのはどういうことなんでしょう。
久元市長:
1つは、大都市の場合にどうしても小規模な自治体よりもスケジュールが遅くなるのは、1つは印刷の枚数がすごく多いわけですね。神戸では約150万人に対して全世帯に送らないといけない。それを大量の印刷をしないといけないわけです。それから、もう1つは、印刷をして、これ、明日から発送を始めるわけですが、これを配達する1日当たりの件数も大体数万件に限られます。1日で、数十万件ですね。全世帯数、七十何万件ですか。
職員:
76万です。
久元市長:
76万件に短期間に、1日や2日で配達できるわけではないわけです。何日かかかるわけですね。結局十数日かかるわけですね。そういう制約があるわけですが、印刷業者の方、それから、郵便局の関係者をはじめ配送をしていただく方のご協力が得られたということで、これらの関係者の皆様方に心から感謝を申し上げたいと思います。
それから、やはり私どもの定額給付金室の職員が、私もゴールデンウイーク中にも2回室に行きましたけれども、ほんとうにずっと出勤をして、どうしたらとにかく一日でも早く届けることができるのかということを必死に考えて、そして、作業をしてくれているということも大きく関わっていると思います。
記者:
先ほど会長のほうからはご説明があったんですが、改めて市長のほうから、今回この配分されるファンドについて、どのように使ってほしいなとか、どういう方に届いたらいいなと思っていらっしゃるか教えてください。
久元市長:
これは配分委員会でお示しされた考え方と同じです。実際にこのコロナウイルス感染症の受入れ、入院も含めて対応していただいている、苦労されている医療従事者の方々に直接届くという考え方で、配分するのは医療機関ですけれども、医療機関においては直接医療従事者に届くという方針でこれをお使いいただきたいと考えています。そして、医療従事者の方々に対する例えば防護服とか必要な医療資機材は、これは神戸市もしっかり応援をさせていただいて、医療機関の責任で配分していただくわけですけれど、しかし、そうではないこの処遇の面とか、医療従事者の方々のご苦労、ご負担を和らげるような、そういう人に直接渡るように使っていただきたいというのが私も願っているところです。
記者:
あと1点、もしかしたら会長のほうが詳しいかもしれないんですが、具体的に例えば言える範囲で構わないんですが、1人当たりどれぐらいは目安として使うことができそうなのかとか、そういうことは言えるんでしょうか。
三木会長:
これ、16医療機関がございまして、実際に携わっておられる医療の内容もかなり多様でございますので、1人当たりという数字はちょっと申し上げることはできないと思いますけども。それと、やっぱり対象になる職員の方がどの範囲かというのも、これ、各医療機関でご判断いただきたいと思ってございます。これは現場で指揮されている方、あるいは現場で働いておられる方が一番よくご存じでございますので、その辺はもうお任せしようと思ってございます。
記者:
分かりました。ありがとうございます。
記者:
先日データ対策班のほうから発表がありましたけども、ゴールデンウイークに入る前の連休前の平日と連休明けてからの平日の人出、公開されているデータで計算すると、元町駅前なんかは3割以上増えているという計算の数字が出てきたんですけども、この辺りの市長の受け止めであるとか、今後の対応策等を伺えたらありがたいんですが。
久元市長:
とにかく黄金週間中の外出はできるだけ控えていただくようにということ、強くお願いをいたしまして、それはかなりご理解と、そういう行動変容に参加をしていただいたということだと思います。
ただ、黄金週間が終わりまして、その後、やはり仕事に出勤をするためのそういう動きも当然再開されるわけで、それから、感染者が減っているということと、それから、国においても緊急事態宣言を解除していくという議論が始まって、そういう動きも出てきているということから、今おっしゃいましたような外出が少し増えるという状況が出てきているのかなというふうに思っています。
しかし、やっぱりここで気を緩めることは考えないといけないと思います。気を緩めないようにしないといけないというふうに思います。神戸は感染者が減っているとはいえ、まだ感染者も発生をしています。それから、医療機関につきましては院内感染が複数の病院で起きていて、医療提供体制についても非常に難しい状況が続いています。諸外国を見ても、あるいは国内を見ても、収まったと思ってもまた感染が広がるというような事態もありますから、これはやはり引き続き、非常にご苦労をおかけするわけですけれども、外出の抑制をするという行動はぜひ続けていただきたいというふうにお願いをしたいと思います。
記者:
引き続き、事業者に対しては在宅勤務だったりローテーション勤務というのを推進をお願いしたい。
久元市長:
はい、そういうことです。
記者:
分かりました。
記者:
緊急事態宣言の部分的な解除ですとか規制緩和について、近く国とか県が判断される方針ですけれども、その中で県は、例えば図書館とか美術館とか博物館などを優先的に再開することも視野に入れているようですけれども、その方針が示された場合、市の対応としてどうするのか、お考えをお聞かせください。
久元市長:
大前提といたしまして、休業要請をするのかというのは、これは特別措置法上の兵庫県の権限ですから、私どもはそれに沿った行動をするということが前提です。兵庫県の判断を待って対応したいということが前提です。
その上で、その前提に上に立って、博物館、美術館、図書館につきましては、もともと県の休業要請の中にこれが入らないということであれば、私どもは十分な3密対策を取った上で再開したいというふうに考えておりましたので、仮に県が休業要請の対象に今のような社会教育施設を含まないということであれば、私どもは十分そのような対応を万全の態勢で取った上で再開を検討したいというふうに考えています。
記者:
それから、学校についても、学校の再開に向けた準備として分散登校を進める動きというのが県内でもちょっと出てきていますけれども、それもまだ県の内容によってはということになると思いますが、市長として市教委に対して、例えば分散登校を始めるとか、分散登校日を設けるなどの要請をする考えはありますでしょうか。
久元市長:
今のところは県の判断も示されておりませんから、何か方向性を持っているわけではありません。ただ、他府県においても分散登校などの対応を既にしているところもありますから、何か方向性を持って対応するということではなくて、教育委員会においてはあらゆる可能性を想定に入れて、必要な検討と、あるいは研究といってもいいかもしれませんけれども、そういうような準備をしておくということは必要なことではないかということです。分散とか分散登校とかということを決め打ちにして考えるのではなくて、あらゆる可能性を念頭に置いて、そして、県の考え方が示された場合にも十分な対応が取れるように、子供たちの感染防止ということと、それから、学習指導、生活指導ということをどういうふうに行っていくのかということ、いろんなことを念頭に置きながら、あらゆる可能性を念頭に置いて準備をしておられるのではないかというふうに考えています。
記者:
県の方針が示された場合、神戸市としてどのタイミングでそれを受けて方針を示されるのかという、そのタイミングとしてはどうお考えですか。
久元市長:
まだ県の考え方が示されておりませんから、具体的な方向性とか、時期も含めて、今、具体的に何か頭の中にあるということではありません。いずれにいたしましても、県の考え方が示されましたらできるだけ早く神戸市としての考え方を決定し、教育委員会を含め、関係機関にお伝えをするということが必要ではないかというふうに思います。
記者:
中央市民病院の関係なんですけれども、先日、制限していた医療の一部再開ということで、少し状況的には見通しがついてきたんだろうかと受け止めているんですけれども、市長の今の考え方というか。
久元市長:
この点につきましては、市民病院機構の橋本理事長、それから、中央市民病院の木原院長とも連絡を取り合っています。そして、木原院長のお考えも承知をしております。
感染症指定医療機関として、患者への対応、特に重症患者への対応に大変ご苦労していただいて、ご苦労をされて当たっていただいているということを大変ありがたく感じておりますし、同時に、そういう中で地域医療についての対応もできる限りやっていこうと、そういうような中でぎりぎりの判断をされて、この前の院長の記者会見をされたものだというふうに思っております。
私どもといたしましては、中央市民病院がその両方の役割をしっかりと果たすことができるように支援をしていかなければいけないというふうに考えております。
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