現在位置

ホーム > 市政情報 > 市長室 > 市長会見 > 2019年(平成31年) > 臨時会見 2019年(令和元年)9月13日

更新日:2019年11月1日

臨時会見 2019年(令和元年)9月13日

ここから本文です。

関連リンク

発表項目

~「こどものための図書館」を神戸に~建築家 安藤忠雄氏からご提案をいただきます

職員:
まず初めに、今回の提案の趣旨を安藤忠雄様からご説明いただきます。よろしくお願いいたします。

安藤氏:
こんにちは。安藤忠雄です。

こども図書館がいいなというふうに思いましたのは、私は実はちょうど95年の1月17日の震災のときにロンドンにおりまして、関空を設計したレンゾ・ピアノという人とコンクールだったんですね。2人が大慌てで次の日に帰ってきてから、笹山市長と貝原知事と、そして今の井戸知事さんらと一緒に、何かできないかと。民間人ですから、民間人として何ができるかということを考えまして、復興支援委員会なるものをつくろうかというので、当時、いろんな人たちに呼びかけて、遺児の育英資金をつくろうとか、美しい神戸をより美しく、創造的復興と言うておられましたので、創造的復興のために何ができるかということをやってきまして、私としては、この復興支援委員会、10年ですので、10年、自分が気持ちを切らずにやっていけるかどうかということを考えて、3日に1日は被災地を回ろうというので、あちこち3日に1回、回っておりました。

その中でも、やっぱり山と海に囲まれた美しい神戸は、私は当時、その前から日本一美しい、住みやすい町だというふうに思っておりましたので、震災の後はより美しいものにならないかん。この神戸居留地あたりの風景を見ると、歩くたびに、日本でも一番美しい、一番きれいな町であり、かつ、ここで座って、礼儀正しいこどもたちができ上がるのはいいなということを考えて今まで、当時から、95年から10年間、それからやってきましたのは、ちょうど1988年に兵庫県の貝原知事になられたときに、これからの高齢化社会とこどもの施設と、文化的な施設を安藤さん、興味あるかという話になりまして、当時、関経連の会長をしておりました宇野収さんという人と3人でじっくりと話をさせていただいて、姫路にこどもの館というのを設計させていただきました。

それから私はずっと、この神戸だけじゃなしに、上野に国際子ども図書館なるものを設計いたしました。これは上野にあります100年前の国会図書館を大改築して子ども図書館にしたものなんですけれども、それ以後、幼稚園とかそれから小学校とか中学校とか、そういうこどもの施設をつくってきましたので、やっぱり元気のいいこどもは次の時代を背負っていくだろう。そのこどもたちが今、皆さん方も私も一緒ですが、こういうのを持って動き回っていますが、これをやっぱり2分の1にしろと。まず新聞を読めと、本を読めと。私の事務所の所員、30人ぐらいいるんですが、新聞は絶対に購入しろと、購入してもらってますが、ほんで、同時に本を読めということを、学生がアルバイトに来てもそれを言い続けている手前、やっぱり神戸にこども図書館があれば、こどもの館をつくらせていただいたり教育館を1回見せてもらっている人間としては、いいのではないかと思いました。

市長さんと話をしている中で、市長さんが、この場所はどうや、この場所はどうやと言われたのが、このあたりの風景が一番いいなと言うておられたのが、1つには、あそこに震災慰霊のモニュメントがあります。それは95年を忘れないために、私にとっても忘れないためにというよりは兵庫県民が忘れないためにも、その横に、こどもたちがそれを見て、少しその気持ちになって座ってもらうといいなというようなことを考えて、市長さんに、どうでしょうかというお話をお聞きしたら、検討すると言っていただいて、ここに来ております。

ありがとうございました。

職員:
それでは次に、ただいまの提案を踏まえまして、久元神戸市長からコメントをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

久元市長:
安藤忠雄先生、ほんとうにどうもありがとうございます。きょうは、こういう形で記者会見にご出席いただきまして、ほんとうにありがとうございます。

今、安藤忠雄先生から大変ありがたいお話をいただきました。あの震災のとき、ロンドンにおられたときからのお話も含めまして、ほんとうに神戸に対する深い愛情が込められたお話を聞かせていただきまして、大変感銘を覚えた次第です。この間、安藤忠雄先生には、ほんとうに神戸の復興をご支援いただいたり、また神戸市内にも安藤先生の設計の施設もあります。ほんとうに応援をし、支えていただいていることに感謝を申し上げたいと思います。

その上で、今回、「こどものための図書館」をつくりたいと、こういうご提案をいただきました。本を通じてこどもたちに豊かな想像力を育んでほしい、スマホにかかわる時間を半分にして本を読むほうがいいと、そういうご趣旨も込めて今回、こどもの図書館を提案していただいたわけです。心から感謝を申し上げたいと思います。

実は、安藤先生がそういう思いを持っておられる、構想を持っておられるということを私に教えていただきましたのは井戸知事でした。井戸知事から携帯に電話をいただきまして、そういう話を聞かせていただいたわけです。それがこういう形で、きょう、安藤先生が来られまして、記者会見をさせていただく日を迎えたということにつきましては、井戸知事に対しましても、このきっかけをつくっていただいたということも含めて、感謝を申し上げたいというふうに思います。

今回のこの安藤先生からのご提案は、幾つかの面で、神戸市、そして、神戸の市民、神戸のこどもたちにとりまして、非常に大きな意味があるのではないかというふうに思います。それはやはり、来年、震災から25年の日を迎えます。こういう機会に震災の記憶をこどもたちにも継承をしてもらうと。そういう趣旨で、この東遊園地の「慰霊と復興のモニュメント」の近くにこの「こどものための図書館」が建設されることになれば、こどもたちが震災の記憶を学ぶ、そういう意味もあるのではないかというふうに思います。

それから、やはりこどもたちが本に触れるということの意味です。やはりこどものときに読書の機会に触れるということは、とても意味があるということだというふうに思います。上皇后様が皇后陛下のときに、もう20年ぐらい前になろうかと思いますが、「子供時代の読書の思い出」という大変すばらしい講演を英語でされたことがあります。そのとき上皇后様は、こども時代に読まれた本を一冊一冊名前を挙げられまして、その内容と、それについてどういうふうに感じられたかということについてお話しになられたことを思い起こします。やはりこども時代の読書の経験というものがその後の人生に大きな影響を与えるということを上皇后さまはあのとき私たちに教えていただいたということを思い起こします。こどもたちに読書の機会を提供していただくという意味でも、今回の「こどものための図書館」というのは大きな意味があります。

さらに、今、神戸市は、三宮の再整備を含む都心の再生ということに取り組んでいますが、この東遊園地は、三宮などの駅前と、それからウオーターフロントをつなぐ大変重要な場所でありまして、今、再整備を進めております。そして、この東遊園地は、「慰霊と復興のモニュメント」があり、また、1.17のつどいが行われる非常に意味のある場所でもあります。今、再整備を進めておりますけれども、この再整備と整合性をとれた形で「こどものための図書館」の整備ということを安藤先生とともに検討をスタートさせていただきたいというふうに思います。

改めて、安藤忠雄先生に心から感謝を申し上げまして、私からのご挨拶というふうにさせていただきます。ありがとうございました。

質疑応答(発表項目)

質疑応答

記者:
安藤さんにお伺いしたいんですけど、構想をいつごろから持っておられたかということをまずお伺いします。

安藤氏:
私は、95年の1月17日の後、ともかく自分ができることは、建築をつくる。その建築が魅力的で好奇心があふれるようなものをつくりたいというので1つずつの建築をつくらせていただいているわけですが、何分にも神戸は自分にとっては、37件神戸市にその当時仕事がありまして、たまたまガラスが1枚割れただけであったというのも幸いしまして、私たちは、建築というのは安全で、心の安心を持つ、いわゆる機能的には安全であるものをつくってきてよかったなと思った。

もう1つは、阪急六甲の山側に六甲の集合住宅というのがあるんですが、あそこに私の家がありまして、それも含めて、私としては神戸に何かできないかということを考えておりました。そこで、やっぱりそのうちにずっと一番このところ考えているのは、やっぱり本を読まないんですね。それで、新聞を読まないんですね。これで大丈夫かというのは、みんな字を書けないんですよ。書いたら、何か全然間違った字を書くのは、やっぱりこれが問題なのではないかと思ったら、やっぱり本を読む場所。あのあたりならば、本は持ち出して、それを外で緑の中で読むと。そして、公園とか、そういうものを読みながら、自分たちの神戸はこんなに美しくて、自分たちの神戸はこんなに我々をサポートしてくれるんだということを体感できるような場所があったらいいなと思っていて、いつごろ構想を持ったというわけじゃないんですけれども、相当、何かやりたいというのは20年ぐらい前から思っていましたから。小学校とか中学校をようけにつくらせていただいたりしておりますから、そういうこともあったのではないかと思っています。

そして、建築の仕事だけではないんですが、やっぱり自分たちが仕事をして、ある程度の余裕ができて、それを社会に還元できるといいなというのはいつも思っていましたから、遺児の育英資金をつくったり、実は東北の遺児の育英資金というのもつくったんですけども、そういうものをずっとしながら、仕事3分の1と、ボランティア3分の1と、自分の勉強3分の1という中で、本を読んでおりました。

もう1つは、私は大阪の下町で、下町というのは貧しいところですから、本はない、音楽はない、絵画、彫刻、芸術がないところで生まれ育ったものですから、実は小学校の後半に遠足で神戸へ来たときに、何と違う世界があるんだなと思いました。阪急電車に乗って来たときに、何と違う世界があるんだなと思っておりました。そして、ちょうど京都大学に行った我々の少し先輩の人たちが「西田幾多郎はおもしろいよ」と、「和辻哲郎おもしろいよ」と、「司馬遼太郎もいいよ」と言われても、20代の初めです。これもあまりわからなかった。読みましたが、ほとんどわかりませんでした。

もう1つ、神戸の三宮地下街の設計に少し参加をしておりましたこともありますので、神戸に強い思いがあるだろうと。そしてここから、成績のいい、もう1つは力強い、元気のいい、大声を張り上げるようなこどもで、かつ成績のいいこどもができるためには本なんだろうと思っています。

私が生きている限りサポートの会にも参加したいなと、サポートの会もつくりたいなと言っておられますし、私もそう思うので、私も建物じゃなしにサポートの会にも参加していきたいな思っています。もう1つは、私は大阪の梅田にいますので、梅田と神戸、28分、30分ぐらいですから、よく行ったり来たりしておりますので、そういうことも含めてこどもの図書館が育つことを楽しみにしています。

もう1つ、兵庫県立美術館を設計させていただいたんですけども、大体、三月に1回ボランティアで講義に来ているんです。実際には、県立美術館の職員の方々には、あいつが日曜日来よるから、働かないかんから邪魔くさいなと思うとる人もたくさんいると思いますけども、実はあさっても行くんですけどね。やっぱり、ものは建てるだけじゃなしに育てないかんと思ってますので、こども図書館が10年ぐらいで育つのかどうかわかりませんが、それぐらい、何とか頑張っていきたいと思ってます。

記者:
まだ構想段階だと思うんですけども、どれぐらいの建物の規模感と考えてらっしゃるのかということをお聞かせください。

安藤氏:
今、市長さんが言われましたように、あの辺がいいなと言われているとおり、れんがの建物、ありますよね。あれの横に、大体300坪ぐらいのもんかなと、きっちり大きさはちょっと、まだ設計できているわけじゃありませんので、と思っています。できれば、兵庫県民はレベルが高いかなと思うんですが、キャンペーンで、こどもたちが育って、残っている本をいただければいいなというキャンペーンをすると、結構いただけるのではないかなと思ってますので。それで、もう1つは、日本にはたくさんの本屋さんがありますね。角川書店とか、いっぱいありますが、講談社とか、そういうところから本をもらったほうがいいんじゃないかと思っていまして、そういう方々にも本を提供していただくと。同時に、私の周りにはたくさんの、作家で本を書いている人がいっぱいいるんですね、意外と。そういう人たちにも前に声をかけたことがありますが、幾らでもどうぞと、くれるもんですから、ここは問題ないと。たまたま、いろいろな先生方、作家と知り合いがありますので、そういう人たちからは提供していただくということは、何よりも神戸市の図書館に全員参加だと。つくりっ放しではないと。神戸ならではの、やっぱり、つくりっ放しではない美しい神戸になるための図書館になればいいかなと。多分、ボランティアの人は山ほどいると思うんですが、ここは問題なのかもわかりませんが、みんなで一緒にやって、美しい神戸のこどもたちがここから巣立っていくことを願っております。

記者:蔵書数はどれくらいか。

安藤氏:
ちょっと今はまだ、数を勘定しているわけじゃないもんでわかりかねますが、やっぱり蔵書の量よりも質なんではないかと思ってます。多分、いただく本は同じような本がいっぱい来ると思うんですが、これを選択する、これが難しいですね。この、本に対する愛情のある人たちがいないといけないと。たまたま私、上野の国立子ども国会図書館で、改造した国立子ども図書館はかなり大きなものですから、蔵書は考えられんぐらい多いんですね。そこへ行ってきて、多過ぎるのもどうかなと。やっぱり、小さいけれども宝石のような図書館にならへんのかなと。大きなもんは圧倒的に大きいです、ああいうのは。ではなしに、神戸の図書館は宝石のようにいいと。いわゆる宝石は本ですから、我々がつくるのは宝石箱ですから、箱は大したことないけども、箱よりもやっぱり宝石がいいぞというのは、やっぱり本ですね。これはどういうふうに、これからチームをつくられるかというのがあると思うんですけども、相当レベルの高い本をいっぱい持っていって、どういうふうに読ませるかということを考えないかんのではないかと思ってます。

記者:
想定されているこどもの対象年齢としたら、大体何歳から何歳くらいを。

安藤氏:
やっぱり、言うても、幼稚園の上ぐらいから、普通でいうと大学生ぐらいまででしょうね。だけど、市長さんね、一番問題は、高齢者いっぱい来ると思うんですよ。何かおじさんばっかりおる図書館やなというふうにならんように、どういうふうにするのかなという心配しております。

もう1つは、神戸は快適ですから、100歳までみんな元気なんですよ。100歳まで元気なために、やっぱり、10代、20代で真剣に本を読んでおかないと、あと、困りますから、100歳まで好奇心あふれるために、若いときに徹底的に本を読むというのが私は大事なんじゃないかなと思ってます。私もね、今、寝る前に、いつも大体1時間ぐらい本を読んでいるんですよ。別に建築の本を読んでいるわけではないんですけれども、読んでおりまして、実は先週、ベニスとパリに行ってきたんですけれども、ベニスのサンマルコ広場の前に美術館をつくりました。今、ルーブルの前で美術館を、かなり大きなものをつくっておりますが、そういうぐらいのことが、神戸でつくるらしいなと。だからフランスの本は集めてやると、ああ、ありがとうございますと言うておるんですけども、少しぐらいは英語もフランス語も、どうでしょうね、市長、あったほうが、ここの人は読めると思うので、はい、わかりました言うて頼んでおきました。

記者:
先ほど本が宝石で、建物は箱だとおっしゃいましたけれども、こどもたちが利用する図書館を安藤さんはどんな箱をつくられるのかというのと、その形態、もちろん、設計も建設も安藤さんが手がけられるということでいいのでしょうか、そのあたりご説明いただけますでしょうか。

安藤氏:
建築は場所が場所ですから、一番、私は日本の建築の特徴は縁側だと思うんです。だから広々とした縁側、何メーターになるかわからない、6メートルぐらいあって、縁側で読めると。それで、普通は家の中で読むものですけど、ひさしを深くしたら縁側で読めますので、縁側の木陰の中で本を読むというのはいいんじゃないかと思っていまして、ああ、やっぱり神戸やなという感じがする。同時にクスノキ、あの辺はいっぱい木がありますので、その木陰で、縁側の下で読むというのが日本の建築の特徴なんではないかと思っています。

建築設計の今打ち合わせをしております。大体アウトラインは決まってきております。我々は設計費と建築費を寄贈したいと思っています。あとの責任にも、運営にもスポンサーとして参加したいと。神戸市の方々と名前を考えております。私の名前は絶対入りませんとお願いしております。

記者:
ありがとうございます。

追加でもう1つ、「こどものための図書館」が神戸の町でこどもたちのために果たしてほしい役割というのを安藤さんはどのようにお考えでしょうか。
安藤氏:神戸のお母さん方はなかなかレベルが高いですよ。お母さんがついてきても、こどもが本を読んでいる間にお母さんは散歩するとかいうのができる場所でしょう。これだけの立派な公園があるとこで、あんまりないんですね、町中で。その間に海のにおいもする、山のにおいもする、それで、誇りある神戸というものに育ったんだということをだんだん自分の体に肉体化してくると、東京に行った人がまた市長みたいに帰ってくるかもわからへん、市長は帰ってこられたわけですから、帰ってくるかもわからないから、帰ってくる人というのはやっぱりいいところ。今、都市間競争といいますが、残念ながら経済競争したらそれは東京ですよ。じゃなしに、やっぱり魅力のある、誇りのある町の競争になるための少しの力になればいいなと。私ももうちょっと生きたいなと思っとるんですけどね。

記者:
すいません、最後でごめんなさい、震災から25年ということで、安藤さんの震災とこの図書館にかける思いというのもお願いしていいですか。

安藤氏:
先ほど話ししましたように、例えば、元町の商店街入り口にモクレンが咲きますよね。私は震災復興のときにグリーンネットワークというのを考えました。それは、モクレン、コブシ、ハナミズキの木が神戸のあちこち咲いているのがいいなと思って、いわゆる前の元町の商店街の入り口に咲いているようなものがあちこちに咲くといいなと思って、12万5,000戸に対して25万本の木を植えようというのでやらせていただきまして、30万本植えたんですけども、やっぱり難しいなと思いましたのは、全部育てるのはほとんど難しいですね。6割ぐらいは我々がチェックしている分には咲いています。兵庫県立美術館の隣に神戸市の広場があるでしょう、あれは政令指定都市の公園としてあちこちの政令指定都市に30本ずつ神戸市のいわゆるモニュメントの木でありますクスノキを30本ずついただこうというので、今、公園ができておりますが、あれも神戸市の努力によって土を入れかえたりして、今、立派な公園になっております。

そういうふうに物は育てないかんということを町を通して、本を通して、人を通して、いいなと思うんです。そして、できれば90歳の人も100歳の人も町へ時々は出てきて、孫と一緒に対話のできるような、小さいからこそいいという、大きいのは間違いなしに東京が大きいです。だけど美しい神戸でゆっくりしてよかったなという人生を送れる町になればいいなと思っています。

記者:
質問事項が2点あるんですけども、まず1点目は安藤さんにお伺いしたいんですが、震災の教訓を引き継ぐという意味として、図書館に例えばそういうコーナーを設置されたりとか、どういう工夫をされるご予定なのか。本を集めたりとか、コーナーを設けたりという何か工夫点を考えていることを教えていただきたいのと。

2点目は、久元市長にお伺いしたいんですけども、いつごろ具体的にご提案を受けて、気が早いと思うんですけど、決定のめどというか、いつごろまでにじゃ、建設しますというふうにお決めになられるのかというめどがあれば教えていただきたいです。

安藤氏:
私の場合は今言われたように、やっぱり震災をきっちり記憶するようなものがたくさんあるんです。当時たくさん出ましたから。それをやっぱり選んでコーナーをつくらないといけないだろうと。同時に、震災というのは前にもありましたから、神戸には、全国にあるんですけども、そういうのもきっちりと残せるコーナーがあったほうが。これは私が決めることじゃなしに、神戸市の担当の方々が何が必要かということになるんだろうと思っています。

やっぱりそこへ行くとそれもわかると。同時に亡くなった人たちの無念をというので隣にありますから、ちょっと立ち寄ってみると、そして、神戸のことをしっかりと思い出す場所になればいいなと思っています。

久元市長:
きょう、安藤先生からのこういうご提案を受けて、これはとにかく前に進めるということです。可能性を検討するということではなくて、建設に向けた検討を進めるということです。ただ、市としての意思決定をする上では、やはり関係方面と相談をしなければいけない部分もあります。特にやはり必要な議案、あるいは予算的な裏づけなどは議会と相談をしないといけないと思いますので、その辺の調整をした上で、できるだけ早く必要な手続に入っていきたいと思っております。

記者:
ありがとうございます。

記者:
今、安藤さんは中之島にも図書館を建築中でいらっしゃいますけれども、中之島と同様に運営費について市民から寄附を募るというようなアイデアはありますでしょうか。

安藤氏:
きょうは神戸のことにしたいなと思います。大阪市のほうはもう建築できますからね。来月ぐらいには終わるんです。神戸市の場合はこれからどうされるかというのも我々もちょっとお話を聞いて、建築以外の運営する話でしょ。聞いて、お聞きして、自分たちも参加できるところは参加したいと思っています。

記者:
市として、今のところ、そういうアイデアはあるんでしょうか。

久元市長:
安藤先生からは、きょうは大阪の話ではなくて神戸の話ということですが、大阪で今、進められていることも、やり方も参考にしながら、安藤先生とよく相談をさせていただいて進めたいと思いますが、やっぱり1つは、児童向けの図書を、広く寄贈を求めるということを、ぜひこれは我々もさせていただきたいというふうに思います。

これは児童書の専門家のご意見も伺いたいと思いますが、やっぱり、先ほど安藤先生からのお話もありましたように、フランス語とか英語の本、それから、上野の国立の子ども図書館に私も先日行きましたけれども、ほんとうにさまざまな国々の、これはアメリカとかドイツとかフランスとかという、そういう国ばかりではなくて、例えばアフリカの諸国とかアジアの諸国とか、そういうさまざまな国の本が翻訳されて陳列されておりましたし、やはりそれは大変すばらしいことだなというふうに思いました。ですから、そういうことも含めて、さまざまな方々のご意見を聞きながら、図書を寄贈いただき、そして、やはりこれを選択していくということですね。この選択をしていく上では、やはりさまざまな専門家のご意見をしっかりとお伺いしていくということだというふうに思います。

また、運営につきましても、できるだけ経済界や市民の皆さんの参加、協力を求めていきたいというふうに思います。

安藤氏:
ちょうど私は今、外国で仕事をしていますから、フランス、ドイツ、イタリア、アメリカ、ずっとやっていますので、そのあたりのクライアントに話をしましたら、「全然問題ない。すぐに集めるよ」という人たちがたくさんいます。やっぱり、今、市長さんが言われたように、いろいろな国の本があったほうがいいと思うんですよ。読めなくても、「ああ、こういうものかな」と。

また同時に、こちらにも有名な新宮晋という作家がいますよね、彫刻の、彼は絵本も描いていますように、多くの人たちが絵本を描いているんですね。例えば、猫ばかり写真を撮っています岩合っていますが、そういうのは私、友人なものですから、その人たちは、「あり過ぎて困る。幾らでもあるよ」と言われておるんですが、それを選択してからいただこうと思っています。

記者:
先ほど久元市長から予算の話が少し出ましたが、図書館の建設費用は神戸市が持つということでよろしいでしょうか。

久元市長:
これは安藤先生のほうで設計し、そして建設をしていただくというふうに理解をしております。

あと、図書の寄贈、それから運営ということにつきましては、これはさまざまな方法で、いろんな方面の、寄贈のあった本は広く求めると。それから、運営につきましても、経済界や各方面の理解を求めるということですね。

ただ、予算というふうに申し上げましたのは、やっぱり議会に対して幾つかの、これは手続はもう少し検討しないといけませんが、議案を提出しなければいけないということに、おそらく手続を進めていけばなると思いますから、議会とよく相談をさせていただく必要が出てくるということです。

記者:
重ねて運営の話になるんですけれども、これはちょっと安藤先生に。先ほどボランティアの方も入っていただいたり、専門家の方や神戸市の方やというお話がありましたけれども、これは民間の組織でさまざまな立場の方に入ってもらって運営をするというような全体像なのか、今、まだこれから詰める部分もあると思うんですが、お話しいただければと思うんですけれども。

安藤氏:
これは今から神戸市のほうでどうするかということを考えられるのではないかと思っています。一番の問題は、ボランティアの人が結構いるんですが、あんまり来てもらっても困るところもありますから、よくよくお互いに話し合わないといけないのではないかと思っています。

久元市長:
私のほうから少し補足させていただきますと、さまざまな方の応援を求めるということですね。本を寄贈される方々、それから、運営について協力をしていただける、あるいは運営に関して寄附をしていただけるような、そういう方々を広く求めるということになるんですが、運営の主体というのは、基本的には、幅広く市民の皆さん、あるいはさまざまな方に利用していただける施設ですから、位置づけとしては公の施設にするというのが常識的ではないかなと。公の施設の運営は神戸市がみずからやるか、指定管理者にお願いしてやるという方法が理屈の上では想定されるというふうに思います。

記者:
ちょっと話題は変わるんですけれども、安藤先生に、これまで、今でもご本を寝る前に1時間読まれるというお話がありましたけれども、たくさんの本を読んでこられたと思うんですけれども、ご自身で本について、自分が特に影響を受けたとか、そういうことで何かちょっといただければと思うんですが。

安藤氏:
図書館の件については、カーネギーホールのカーネギーというのがいますが、彼はカーネギーホールで有名ですけれども、実は、彼は63ぐらいで会社を手放して、鉄鋼王ですから、たくさんのお金をゲットしたんだと思うんですが、それでアメリカ中に図書館をつくっています。

1836年ぐらい生まれでマーク・トウェインというのがいますが、マーク・トウェインとカーネギーとは交流がありまして、最後まで交流があったみたいですけども、マーク・トウェインの本を深くサポートしています。『ハックルベリー・フィンの冒険』とか『トム・ソーヤーの冒険』とかもやっています。

そういうのを見ていると、やっぱりこどものときに本を読む。例えば大江健三郎さんの本を読んでいると、母親にマーク・トウェインの本を読み聞かせてもらったけれども、やっぱり賢い人ですから、小学校が終わるころには原書で読んだほうがいいと思ったそうです。やっぱりそのマーク・トウェインが自分に大きな影響を与えていると書いています。これは本で読みました。

そういうことを考えると、やっぱり彼にとってはそれが一番大きな力になっておられるのではないかというふうにも思います。そういう面では、カーネギーが自分の失敗は何かというと、生涯、自分が獲得したお金を社会に返せなかったことが残念だと言って亡くなっていますので、そうならないようにしたいと思っております。
記者:ありがとうございます。

記者:
どういう施設を想定なさっているのかということをお伺いする上で、1つは、大人向けの図書館といいますか、普通の図書館と最も違うところはどうしたいとお考えかというのをお伺いしたいです。

安藤氏:
こどもの図書館ですから、基本的にやっぱりこども中心の、こどもが想像力をかき立てられるような本を中心に、できればお母さんがついてくるでしょうけれども、そのあたりのことでいうと、こどもが中心の図書館にならないと。

記者:
蔵書を工夫するということ?

安藤氏:
形は別にそんな、図書館ですから。こどもの図書館の形、大人の図書館という形はないものですから、そういうふうに考えています。

そして、同時に、大きな階段があったりしますので、その階段でどこで座って読んでもいいと、自由に読める場所をつくろうと。先ほど話をしましたように、縁側に出ていって、行儀は悪いかわかりませんが、寝っ転がりながら読んでもいいんじゃないか、木の下で読んでもいいんじゃないかと、こういう図書館は今ないんですね。ものすごく決まってますからね、かちっと。ここから出たらいかんとか、そうなっておりますから、そこのところは自由な。

そして、自分たちが借りた本は傷めないようにという礼儀を持つようなところから始めなければならないだろうと思っています。どこで読んでもいいよというようなことになれば、こういう図書館は、今、全国にないんですね。少し近ごろ、全国で、こどもが本を読んだほうがいいんじゃないかという話も出ております。その中の見本になるようになればいいんじゃないかと思います。

記者:
市長にお伺いいたします。

構想段階では、まだ場所の特定まではこのリリースそのものにはないんですけども、安藤さんも市長も、おそらく東遊園地のどこかと構想されているんだと思うんですけれども、その場所というのは、現時点で大体どのあたりかというふうに、結果的に違ったとしても、今はこのぐらいのところで考えているという思いがある部分があるかという点と、先ほどから言っている、港と三宮を結ぶラインにあるという、今まさに市が進めている施策と一致する部分もあると思うんですけれども、そういう部分に、こういうファミリーというか、こども中心に集う場所ができることの意味というのは、どうお感じなのかというのを。

久元市長:
場所は、先ほど安藤先生も東遊園地の建物のお話をされていましたから、あの近辺だというふうにお考えいただければ。まだ正式にこれを決めたわけではありませんが、可能性としては。例えば、その建物との関係とか、実際にどういうふうに配置するのかについては検討は要りますけれども、大体あのモニュメントの近く、あの建物の周りということが想定されるのではないかなと思います。

いずれにいたしましても、後段のご質問ですが、これはやはり、人の流れが、今、残念ながら国際会館あたりでとまっている。これを回遊性をつくっていきたい。三宮方向からウオーターフロントに、ウオーターフロントからも三宮方面に、この南北の人の流れをどうつくっていくのかということが、神戸のにぎわい、回遊性をつくっていく上で非常に大事なことですね。

そこで、デザイン性の高い歩道橋も既に設計を始めていますし、そういう中で、安藤先生の「こどものための図書館」ができるということは、間違いなく新たなにぎわいが生まれる。そして、にぎわいも、親子連れで、しかも、本に親しむという非常に意味のある時間を過ごしていただける場所ができるので、非常に意味のあるにぎわいがここに生まれてくるのではないだろうかと思います。

職員:
それでは、本日の会見を終了させていただきます。本日はお集まりいただきまして、まことにありがとうございました。

久元市長:
どうもありがとうございました。

安藤氏:
ありがとうございました。

お問い合わせ先

市政、くらし、各種申請手続でわからないことは神戸市総合コールセンターにお電話ください

電話 078-333-3330 Fax 078-333-3314