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更新日:2019年11月1日

定例会見 2019年(令和元年)5月30日

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発表項目

災害援護資金返済免除について

久元市長:
よろしくお願いいたします。
今日お話を申し上げたい案件は4件です。順次ご説明を申し上げたいと思います。

最初に、資料はお配りをしておりませんが、災害弔慰金の支給に関する法律の改正案が明日の参議院本会議で可決、成立する見込みとなりました。これは、神戸市が震災以来、長年の懸案となっておりました災害援護資金に関して、終局的な解決をもたらす法律改正でありまして、大変喜んでおります。大変困難な法律改正でありまして、非常にいろいろな議論が行われたというふうに承知をしておりますが、そういう中で、この改正案を立案し、そして可決、成立する見込みのところまできたということに対しまして、本県選出の国会議員各位に対しまして心から感謝を申し上げたいと思います。

この災害援護資金貸し付けは、震災の後、生活資金として貸し付けた貸付金でありまして、生活資金ですから、10年で返済をしていただくということに当初なっておりました。しかし、その後、債務者の方々の資力あるいは高齢化ということによりまして、返済できない方が増えてまいりました。そして、神戸市といたしましては、客観的に見て返済ができない方々については、やはり、この返済を免除すべきではないかということを繰り返し繰り返し長年にわたりまして国、内閣府に対して要請を行ってきました。また、独自の判断で債権、返済の免除をする、また、保証債権の放棄議決を行っていただくという独自の対応を行ってきました。

今回の法律改正の内容は、被災者生活支援法制定以前、これは平成10年ですけれども、これ以前の災害につきましても一定の所得資産要件による免除が可能ということになるものです。無資力免除の具体的な認定方法は、自治体の判断に委ねてほしいということを申し上げてきて、これは客観的に見て返済できない方の自治体の判断による免除ということになりますが、このことがほぼ実現できるものであります。

また、2番目に、償還期限から10年経過後に保証債権の放棄が可能となるという改正が盛り込まれました。既に神戸市につきましては、神戸市会の議決により保証債権の放棄を行っております。このことにつきまして、法的根拠が果たしてあるのかどうかということにつきましては、必ずしもはっきりしなかったわけですけれども、今回、この法律改正によりまして、神戸市の債権放棄の議決が、法的根拠が得られることになりました。

このように、今回の法律改正は、神戸市が行ってきた対応に法的根拠を与えるものであり、また、神戸市が行ってきた制度改正要望の主要な部分がこれにより満たされるということになりまして、大変ありがたく感じております。

神戸市が独自の判断で行ったものもありますが、今回の法律改正によりまして、新たに免除をすることができる範囲が広がる面もありますので、法律の施行を受けまして、必要な手続を進めていきたいというふうに考えております。

発表項目

神戸市立六甲アイランド高等学校における学校事故にかかる調査について

2件目が、これは資料を配付しておりますが、神戸市立六甲アイランド高校における学校事故に関する調査です。

この点につきましては、ご家族の方から、教育委員会ではなくて市長部局で第三者委員会を立ち上げて調査をするという要望が提出されておりました。このことにつきましては、市長には学校事故に関する調査権限がないということは従来から申し上げてきたところです。やや繰り返しになるかもしれませんが、教育に関する権限の所在ということにつきましては、長い長い議論がありまして、教育に関する権限は教育委員会が大部分を所管しております。これは、選挙で選ばれた市長は、政治的中立性の観点から、教育行政を所管する上で問題がある、また、教育に関する専門性が必要だという理由で、教育委員会制度が設けられてきたわけです。

この制度に対しましては、多くの知事や市町村長は、現状の制度には不満でありまして、教育行政についても知事あるいは市町村長が所管をすべきである、また、自治体の判断により、教育委員会で所管をするのか、知事や市町村長が所管するのか、それは自治体の条例に委ねてほしいという提言も行っております。また、内閣総理大臣の諮問機関である地方制度調査会も、そのような考え方で答申がまとめられております。

この点につきましては、政治的中立性ということからいえば、どうしても理解ができないのは、政治的中立性を理由にするのであれば国の教育も同じでありまして、国は内閣の中に文部科学省が置かれ、文部科学大臣はそのほとんどが国会議員、つまり政治家から選出をされているわけです。政治的中立性が求められるのであれば、どうして地方についてのみ教育委員会制度がとられなければならないのか。これは多くの自治体の首長は納得できておりません。しかし、現行制度は、そういうふうな議論があるにいたしましても、教育委員会が行うということになっておりますので、この学校事故に関しては市長は調査権限がないということにならざるを得ないわけです。

そして、この第三者委員会を立ち上げるためには、これは附属機関ということになりますので条例で附属機関をつくることになりますが、附属機関は、その事務配分に応じてその附属機関が設置されることになりますから、市長の権限に属するものは市長部局に附属機関がつくられ、教育委員会の権限に属する事項については教育委員会に附属機関がつくられるということしか結論はありません。制度の解釈としてはそうならざるを得ないわけですけれども、ご家族のご要望に最大限寄り添う形での解決方法がないのかということを、専門家も交えて検討させていただいてきました。

そこで、以下のような観点から対応することといたしました。

まず、第三者委員会を設置いたします。平成29年12月22日に発生した神戸市立高等学校における学校事故に係る調査委員会、これを教育委員会に設置いたします。同時に、地方自治法第180条の7の規定によりまして、教育委員会から一定の権限を市長部局の補助機関に委任することができるという規定がありますので、この規定を使いまして、調査委員会の委員の選任、また、上記の事故に関する調査委員会との連絡調整、それから、この事故について調査要望書を申し立てられた申立人との連絡調整、また、これらに付随する事務につきましては、教育委員会から行財政局長に委任をするということにいたします。

そして、庶務事務と書いておりますけれども、例えば、この調査委員会の委員の謝金の支払いですとか、あるいは会議の日程とかといったような、調査の内容にわたらない事務のみを教育委員会が行い、実質的にこの調査に関する事務は市長部局が行う、行財政局長が行うということにいたしました。

このような考え方につきましては、ご家族の弁護士の方と行財政局の幹部が面会をいたしまして、了解をいただいております。申立人の弁護士の方からは、市の方針を聞いて安心したというふうに言っていただいたと、面会をした幹部からは報告を受けております。

このような方針のもとに、行財政局が主体となりまして、第三者委員会のまず委員を選任いたしまして、委員会の開催準備を進め、できるだけ早期に第三者委員会を開催できるよう進めていきたいと考えております。

2点目は以上です。

新長田駅南地区再開発エリアへの兵庫県・神戸市関係機関の共同移転「新長田合同庁舎」完成式典の開催

3点目は、これは資料をお配りしておりますが、スクリーンもごらんをいただきながらお聞き取りいただきたいと思います。

新長田地区の活性化を目的といたしまして整備を進めてきました兵庫県、神戸市の共同事業、新長田合同庁舎がいよいよ完成をいたします。

そして、次の資料ですけれども、完成式典は令和元年7月6日土曜日に、午後1時から開催することにいたしました。場所は、新長田合同庁舎の1階の神戸生活創造センター多目的フリースペースということになります。第1部が完成式典、第2部が、これは兵庫県にご調整をいただきまして、兵庫県立芸術文化センター芸術監督、佐渡裕さんの指揮による記念演奏会を行います。スーパーキッズオーケストラと神戸市混声合唱団による演奏、合唱を行っていただくことにしております。

この合同庁舎の完成を契機といたしまして、今後も新長田のさらなる活性化に向け、地域の方々と一緒に取り組んでいきたいと考えております。

今後の各行政機関の移転スケジュールですけれども、7月に関連工事を各機関で行いまして、8月から、順次、移転を開始することになります。

スクリーンの青色の文字が兵庫県の機関ということで、神戸県民センターなどが入ります。そして、緑色の文字が神戸市の関連の機関でありまして、2階から5階までは税務部門が入ります。8月に移転いたしまして、8階には神戸すまいまちづくり公社が9月に三宮から移転するということになります。庁舎全体では8月上旬から9月下旬にかけまして、各機関が、順次、移転を開始するということになります。

合同庁舎の完成によりまして、県・市合わせ約1,050人の職員が新長田に移転することになりますし、大体、年間約30万人の来庁者を見込んでおります。

震災の前から比べまして、居住者の人口は大幅に増えましたけれども、就業者の人口がかなり下回っておりました。これによりまして、これがかなり回復することになります。来街者、そして、職員も含めてかなりの方々が新長田に来られるということになりますので、周辺地域の活性化、具体的にはアスタくにづかなどの商業・業務活動に好ましい影響を与えるのではないかと期待しております。

さらに、県では、この合同庁舎の北側の神戸市が保有しております更地に新しく県立総合衛生学院を移転する調査を行っていただいております。学生、職員合わせて約300人が在籍しておりまして、さらに、これが実現できれば昼間人口の増加にもつながると期待をしているところであります。

春日野小学校校舎整備について

4点目が、神戸市立春日野小学校の校舎整備につきましてご説明申し上げます。

春日野小学校の校舎の整備につきましては、私はほとんど承知をしておりませんでした。週末に神戸新聞がこれを報じられまして、この記事を読みまして大変驚きました。記事によりますと、この小学校の校舎は現存する戦前の小学校の中でただ1つ小学校の校舎として残されているものでありまして、また、建築物としても大変価値のあるものであるという説明がありました。

そこで、改めまして、教育委員会と建築住宅局から、現在の春日野小学校の校舎の内容と改築計画につきまして説明を受けました。

現在の春日野小学校は、所在地は中央区宮本通ですが、竣工いたしましたのは1932年、昭和7年ということであります。そして、この校舎は、ごらんいただきますとおわかりいただけますように、東西のリズミカルに並ぶ柱というものが特徴的です。また、南面には3連の窓もありまして、大変ユニークなつくり、意匠になっております。さらに、玄関周りには、竜山石を使った照明や腰壁もあります。階段室には八角形の星の形をした窓というものもあるわけです。

これは、専門の幹部の言によれば、文化財として指定はなされていないわけですけれども、申請をすれば登録文化財としての登録ができる、そういう価値がある建物だということが判明いたしました。

戦前に建てられました神戸市の小学校の建物で残されているものとしては、代表的なものは、現在、北野工房として使われております旧北野小学校、これは1931年の建築です。そして、先ほどの新長田の駅前に近いところにあるふたば学舎、これは旧二葉小学校でありまして、1929年、昭和4年の建築です。

昭和の初めの建築、これは小学校も含めて、当時の神戸市はパイオニア的な建築物を次々に作っていきました。例えば今のKIITOですね、生糸検査所の設計者である清水栄二氏、彼は神戸市の営繕課長としてこれに携わり、また、清水栄二はいろんな事情がありまして神戸市の職員を退職するわけですが、その後も当時の御影町が民間の方々から支援を受けて建設いたしました御影公会堂の建設にも当たったわけです。日本を代表する昭和の初めの設計者であるこの清水栄二氏の後を継いで、後輩の皆さんが当時の神戸市の小学校の校舎など、すぐれた建築物の設計・建築に当たったわけです。

私は、やはりそのような歴史というものは大事にすべきなのではないだろうか、この春日野小学校が現存する校舎としては最後の校舎になるわけですから、これをやはり保存をして、保存・活用する形でこの春日野小学校の学校環境の整備ということができないだろうか、改めて教育委員会にその点の検討をお願いすることにしたわけです。

現在、春日野小学校は体育館とプールが不足をしておりまして、このことも含めて、特にバリアフリー、校舎についてはバリアフリー構造になっていない。エレベーターの設置が求められるわけですが、この貴重な校舎を保存する形で、体育館、プール、またエレベーターの設置というバリアフリーの構造にすることができないのか、改めてその検討を要請をするということにしたわけです。

これは教育委員会と建築住宅局が相談をしてその検討を行っていただけるということになっておりますので、そういう方向で、具体的な結論、方向性が出されることをぜひ期待をしたいというふうに考えております。

私からは以上です。

質疑応答1(発表項目)

災害援護資金返済免除について(質疑応答)

【質疑応答:災害援護資金返済免除について】

記者:
3点先にお伺いしたいんですけども、1つが災害援護資金なんですけども、この時期にようやくこぎつけることになったということを、改めてもう一度受けとめというのを教えていただきたいのと、それに付随して、新長田の庁舎の完成がようやくということなんですけども、おそらく25年たって、神戸市内でほぼ唯一残っている大きなプロジェクトというか課題だった地域、課題の残り続けた地域だったと思うんですけども、今後、新長田においてはこれプラス何かこういうことも考えていきたいという今後の展望として何か思い描いていることがあれば、ご教示いただけたらと思います。

久元市長:
そうですね。どちらもようやくというお言葉があったわけですけれども、私はこの災害弔慰金法の改正はよくやっていただいた、よく実現ができたというふうに考えております。これはやはり実務的には大変難しい課題であったと思います。やはりこれは実際に国、地方公共団体が貸し付けた債権を免除するわけですから、とにかく貸したお金は返していただかないといけないというのが、これが原則ですね。関係府省も、特に当然それを主張された。ですから、これを法律で免除することができるというのはよほどのことでなければなりません。また、ほかへの影響ということも当然考えられたわけですね。東日本大震災への影響などもいろいろと議論をされた、非常に困難な課題であったと。そういう中で今回議員立法という形で実現したということは、これは相当ハードルが高い法律改正を実現がされることになったわけで、私はこれは大変感謝をしております。

新長田駅南地区再開発エリアへの兵庫県・神戸市関係機関の共同移転「新長田合同庁舎」完成式典の開催(質疑応答)

【質疑応答:新長田駅南地区再開発エリアへの兵庫県・神戸市関係機関の共同移転「新長田合同庁舎」完成式典の開催】

久元市長:
もう1つ、新長田の合同庁舎ですけれども、この新長田の再開発につきましては、これは震災直後からかなり批判が行われてきました。やはり施設の規模が過大であったのではないだろうかとか、ハード偏重でコミュニティーの形成がされにくくなったのではないかとか、にぎわいが失われたのではないだろうかということで、残念ながら、かなりたくさんの批判をいただいてきたプロジェクトだったと思います。

私は、それは今から考えれば確かに規模の問題というのはあったかもしれないけれども、しかし、当時、新長田の駅前は神戸市内の中でも特筆されるくらいに大きな被害を受けて、とにかくここに住まわれてきた方々、ここで商売をされてきた方々を一刻も早くお住まいを提供し、お仕事が再開できるようにするということに当時の神戸市政は全力を尽くしたと。その結果が新長田再開発事業であったのではないかと思います。

ただ、居住人口はかなり上回りましたけれども、就業者人口が少なかったということは事実ですから、この新長田の合同庁舎は、先ほども申し上げましたように、にぎわいという面でも就業者の増という面でも非常に効果がある事業だと思います。

この事業は、井戸知事との間で直接お話をいたしまして、関係部局、県・市両方の部局が水面下で相当なやりとりをして、できるという見通しが立ってこれまで進めてきたプロジェクトでありまして、来月完成式典を迎えることになったことについては、大変これも喜んでおります。

同時に、先ほど申し上げましたように、総合衛生学院の移転も、これもぜひ兵庫県で実現をしていただきたいと思いますし、神戸市といたしましては、これとあわせて、新長田のこの駅前というものがかなり今までとは違った姿になる、ぜひなってほしいということで、地下通路についてのリニューアルも間もなく完成することにしております。あわせまして、この合同庁舎のオープンによりまして、アスタくにづかで現在空き店舗になっているところの入居というものも見込まれますし、既にかなり多数の引き合いも来ております。

それからさらに、これは今構想段階ですけれども、新長田の駅前は主として歩行者空間あるいは憩いの場所のような形で使われていますが、利便性の向上ということから見れば、ここをバスのターミナルにするということも考えられまして、これにつきましては、今、庁内で検討を進めている一方、地域の皆さんの意見も聞いております。

こういうことが最終的に完成をすれば、新長田の姿が非常に大きく変わってくることになる。また、新長田のにぎわいも格段に増すことになるのではないか。また、これに対して新長田の周辺の商業者や地域住民の皆様方からはいろいろな提案や、また、参画もいただいておりますので、地域の皆さんと一体となってこの新長田のにぎわいづくりということに全力で取り組んでいきたいと思います。同時に、このような新長田の今というもの、そしてこれからというものを全国に対してもしっかりと発信していくことが私たちがやらなければいけないことだと思っています。

六甲アイランド高校学校事故に係る調査(質疑応答)

【質疑応答:六甲アイランド高校学校事故に係る調査】

記者:
もう1点なんですけども、六甲アイランド高校のほうなんですが、去年のメモの話にしてもですが、とかく全国的にも、教育委員会が自ら調べたときの結果を後に改めて再調査であったり、市長部局にというケースがままあるように見受けられるんですけども、結局、教育委員会の中での問題の矮小化であったり、保護者なりご遺族なりというものに対する対し方というのがやっぱり不足しているところがあるからそうなると思うんですけども、今回も結局同じような経路をたどっているように見えるんですが、市長ご自身は、言える部分、言えない部分はあるかもしれないですけども、どうお考えでしょう。

久元市長:
教育委員会の委員の先生方は一生懸命仕事をしておられると思いますけれども、やはり教育行政というものが非常に複雑になって、やはりほかの分野とも関連が出てきている。また、市民意識、市民感情にも敏感になりながら教育行政というものを進めていかなければならないということを考えたときに、やはり教育委員会制度は制度疲労を起こしているのではないだろうかと。先ほども申し上げましたように、多くの全国の知事や市町村長は、教育行政は知事部局、市長部局で所管するようにしてほしいということを長年これは主張を続けてきましたので、やはりそういう方向での制度改正というものが行われるべきではないかと思います。

つまり、普段この仕事を担当していないわけですね。仕事を担当していないにもかかわらず、最終的ににっちもさっちもいかなくなって、問題が生じた挙句に事後の調査なりをしてほしいという今の制度のあり方というのは、これはやはりお互いにとって大変不幸なことです。やはり真正面から教育行政というものを知事部局、市長部局に移す、そして、少なくとも教育委員会に対して信頼が揺らいでいるという自治体については、議会の判断によって条例で、これを教育委員会か、市長部局あるいは知事部局に移管するということが選択できるようにすべきだというふうに思います。

災害援護資金返済免除について(質疑応答)

【質疑応答:災害援護資金返済免除について】

記者:
災害援護資金のことなんですけれども、今の神戸市、残っている残りの31億の解消なんですけど、この改正法案の成立で進む面もあると思うんですが、その完全な解消に向けて、神戸市としての今後の方針というか、解消していく考え方について聞かせてください。

久元市長:
まず、数字の話ですので正確に申し上げますと、もともとこの災害援護資金、貸し付けた額は777億でした。これが去年の3月31日現在で640億の償還がありまして、そして、この時点で免除をしたもの、これが106億あったわけです。この106億については、従来からの法律の根拠に基づいて免除したものが43億で、新しい考え方に基づいて免除したものが63億あります。この63億のうち30億は、これは国の通知によりまして免除したものでありまして、33億につきましては、これは神戸市の独自の判断で免除しました。ただ、これは、私どもはきちんと内閣府と協議をした上で免除したというふうに考えておりましたけれども、国とそこは完全に見解がすり合っていたわけではありません。この33億につきましては、今回の法律的な手当によりまして、これは適法に免除されたという取り扱いになると理解をしております。

未償還額が31億ということに結果的になるわけで、このうち、私どもの見込みでは21億程度が今回の法律改正によりまして免除することができることになるというふうに思っています。したがいまして、残りは10億ということになります。

記者:
その10億に関しては、神戸市としてどのように解消していくかという今後の方針はありますか。

久元市長:
10億につきましては、これは所得が多い方、それから行方不明になっておられる方、この行方不明になっておられる方について、私どもはやはり免除の対象にしていただきたいというふうにお願いしてきましたけれども、今回は対象にはなっておりません。その他、調査中の方とかが約4億いらっしゃいます。国の方針がはっきり出たわけですから、国の方針に従って対応していくということになろうかと思います。

六甲アイランド高校学校事故に係る調査(質疑応答)

【質疑応答:六甲アイランド高校学校事故に係る調査】

記者:
六甲アイランド高校に関して2点、質問させてください。

まず1点目が、生徒側は教育委員会とは独立した形での公正な調査を求めていらっしゃいます。行財政部局に業務を委任することでこうした生徒側の思いにどれだけ応えられるのか、第三者委員会に対する期待と抱負をまずお聞かせ願いたいと思います。

久元市長:
公正かつ独立した調査がこの調査委員会に基づいて行われることを期待したいというふうに思います。そのためには、やはり人選が非常に大事です。この点については、具体的な人選はこれからということになりますけれども、この問題についての知見のある方、また専門的知識のある方、あるいは、こういうような問題の解決に経験のあるような方を大体4、5名程度、考えていきたいと思います。この4、5名程度の委員の方々から構成される第三者委員会で納得がいく調査が行われるということ、これを期待したいと思います。

記者:
それともう1点が、第三者委員の職種でありますとか第1回の開催時期、あるいは調査の進め方について、現時点でわかっていること、想定していることを可能な範囲でご説明いただきたいのと、特に調査は、関係教員への聞き取りであるとか、最終的には報告書をいつごろ取りまとめるとか、こちらも可能な範囲で教えていただければと思います。

久元市長:
まだ確定をしたわけではありませんが、例えば臨床心理士、それから心理カウンセラー、精神科医というような方々、これは心理面での専門家の方というのが、やはり入っていただくのがいいのではないだろうか。もう1つは、法的な判断ということから弁護士の先生ですね、そういう方を予定しております。それから聞き取りにつきましては、基本的には第三者委員会で行っていただくということになろうかと思いますが、行財政局の職員が全く介在をしてはいけないのかどうかについてはこれから検討したいと思います。

例えばヤミ専従の調査委員会は、基本的には職員は全くタッチすることはしませんでした。というのは、これは市役所の中で起きたことで、職員がこの労使癒着に手を染めていたので、職員が介在することは避けるべきだというふうに私が考えたからです。ですから、私に対するヒアリングも全てこの調査委員会のメンバーの方々によって行われました。今回はそこまでそういう方針を貫くべきなのかどうか、ここは調査委員会の方々のご意見を聞いて考えていきたいと思います。ただ、いずれにしても教育委員会の事務局職員や教員はタッチをしないということにしたいと思います。

記者:
同じく六アイの関係なんですけども、確認というか、ちょっと当たり前のことになってしまうかもしれないんですけども、被害生徒の保護者の方が調査要望をされて、今回、実際に第三者委員会を設置することになったわけですけども、そもそもこの被害生徒の保護者の方は、教諭の、先生の指導で精神的にダメージを受けて自殺を図ったというふうに、そういうことがあったんだというふうに訴えていらっしゃるわけですけども、第三者委員会をつくるということは、やはり先生の行き過ぎた指導というか、そういった可能性があると判断して、それを詳しく調べていく必要があると考えたので、第三者委員会を設置するということに至ったということでよろしいでしょうか。

久元市長:
具体的にそれがあったのかどうかということを私は知り得る立場にはありません。そこは教育委員会から聞いた話をここでオウム返しにすることも適当ではないと思いますし、独自に調査する権限もないわけですから、それも含めて調査委員会でしっかりと、客観的、公正、正確に調査をしていただくということに尽きると思います。

その他の質疑応答

認知症の神戸モデルについて(質疑応答)

【その他の質疑応答:認知症の神戸モデルについて】

記者:
認知症の制度の運用が始まって1カ月、2カ月たって、先日、相談窓口ができるというリリースは出てて、その中で事前申し込みの数が8,000人を超えているというふうに聞きまして、かなり驚くべき数字かなというふうに思ってるんですが、市長ご自身、どういうふうに。一般の健診なんかがものすごく受診率が低いということがどこでも問題になっているとおりなんですけども、その中でこの数字は、何か別のことにも使えるんじゃないかって思うぐらいの申し込み率かなと思うんですが、いかがですか。

久元市長:
別の用途に使えるというのが、よく意味がわからないんですけれども。

記者:
モデルとして、ほかの健診の健診率を上げることにも、何かノウハウというものが出てくるんじゃないのかなと思ったりもするんですがという。

久元市長:
それはやはり認知症に対する関心が非常に高いということだと思いますね。やはり神戸市が用意をしたモデルというものを理解していただいて、とにかく診断を受けてみようと、まず第一次診断を近くの、この分野に知見のある方々に受けていただいて、そしてそこで疑いがある場合には認知症のエキスパートのドクターの診断を受けると、こういう二段階の診断方法というものが、やはり理解をしていただいたということだと思います。

もう1つは、大分状況は変わってきたかもしれませんが、かつてはやはり、認知症というものが理解されないままに、例えば家の中でそういう症状になった、年老いた親を隔離しているとか、やっぱり恥ずかしいというような、そういう風潮がかつてはあって、それが全くなくなったというわけでもなかったと思うんですね。しかしこの認知症に関する議論というのは非常にオープンな形で神戸市は行ってきました。保健大臣会合以降、こういう方針で神戸市は臨むんですよということ、それから専門家の方々に参画をしていただいた有識者会議もつくって、その検討状況も全て公開をしてきました。そして、この認知症に関する条例の制定、そしてこれに対する負担のお願いということも広く市民に説明をし、理解を求める努力をしてきました。

そういう中で、やっぱり認知症であるということは、これは普通に誰もがなることなんだと。誰もがなることなんだから、自分もそうなっているかもしれないということを診断で明らかにするということについての心理的なハードルというものがかなり下がってきたのではないか。これは認知症に対して地域社会あるいは自治体が向き合っていく上でよいことなのではないかなというふうに思います。

札幌市との連携協定について(質疑応答)

【その他の質疑応答:札幌市との連携協定について】

記者:
2点お伺いしたいんですけども、1点目、札幌市と業務改善の事業提携を結んだというリリースが先週流れたと思うんですけども、こちらで市長はどのような効果を期待しているのかということと、最終的に市民の目に見える改善が、見える時期はいつごろだと想定しておられるのかまずお聞きしたいです。

久元市長:
札幌市とは連携協定を締結してから、これは具体的な実務の段階で相当頻繁に意見交換をしておりまして、民間企業からもサポートを受けています。そして、行っていることは、同じタイプの仕事を、例えば生活保護の支給事務であれば、これはどういうような方法で行っているのかということを突き合わせているわけです。そして、うちの方はこういうふうにやっているけれども、札幌市さんのほうはこういうやり方でやっているから、これは札幌市さんの方がいいねということと比べてみたり、それから民間企業のサポートから見て、どちらもこういう観点から見直したら改善できるのではないかというような意見も早速いただいています。

非常に特徴的だったのは、これは建築確認に関する分野で、法令に基づく事務なんですけれども、神戸市は法令に基づく事務に加えて、独自の判断でこの仕事を行ってきたわけですが、これは札幌市は全くやっていないということでした。ですから、改めてそういうような事務を行う必要があるのかどうかという、こういう気づきみたいなものは、札幌市と連携をすることによって初めてこれがわかったわけですね。そういうような形で具体的にすり合わせをするということをスタートさせました。

ですから、これはまだ始めたばかりですから、これがどういう形で目に見える形になっていくのかということは、今の段階でいつごろということはちょっと申し上げられないわけですけれども、この成果というのは逐次公表していきたいというふうに思います。

新交通給与不正支給について(質疑応答)

【その他の質疑応答:新交通給与不正支給について】

記者:
もう1点、新交通の不正受給に関する件なんですけども、こちらは神戸市の外郭団体とはいえ、市が77%出資していて、市の職員から出向で常務になられている方もいると伺ったので、市も、神戸市としても無関係ではないのかなというふうに思うんですけども、こちらに関して、今回の件を受けての市長のご見解をご教示ください。

久元市長:
率直に言いまして、いわゆる宮崎市政時代の負の遺産というものがまだ残っているというふうに思います。ヤミ専従の問題も、ヤミ専従の調査委員会が明確に指摘されていたように、宮崎市政のときに労使共同決定方式というものがやはり行われるようになったということが言われておりましたし、宮崎市長のご著書も読みましたけれども、外郭団体を活用するということを積極的に行うということが必要なんだと。そのことが神戸市のプロジェクトを効率的に進めるとともに、優秀な職員を育成するのにもつながる。外郭団体でいい成績を上げれば局長に登用するということを宮崎市長はご著書の中で明言しておられました。

そういう宮崎市政の方針というものは、いわゆる株式会社神戸市の土地経営ということで、一時期は、特に1970年代、80年代の初頭にかけては効果を発揮したというふうに思いますが、しかし、そのやり方がその後も、時代が変わったにもかかわらず、漫然と続けられてきたことによって、かつてはこれは財産であったものが負の遺産になったのではないだろうか。この際、外郭団体のあり方ということについても、やはり神戸市として全体的な視点を持って見直して、宮崎市政の負の遺産というものを一掃しなければいけないというふうに思います。

ただ、これを具体的にどうするのかということはなかなか難しい問題です。この外郭団体は、今お話にありましたように、それぞれ神戸市と独立した団体でありまして、その人事管理や労務管理、あるいは具体的な財務について神戸市がチェックできているわけではありません。ですから、これは外郭団体の責任で明らかにしてもらう必要があります。

この新交通の問題につきましては、私は、これは違法、少なくとも極めて不適切ですから、これは多分、神戸市政では初めてだったかと思いますが、市長による監査要求を行いまして、さらにその後、給与の不正支給ということが明らかになりましたので、追加してこれの監査要求を行いました。これは、監査委員の第三者的な判断と責任で明らかにしてほしいと思っています。

しかし、このような新交通の問題を見て、新交通の社長をはじめ、幹部も神戸市のOBですね。神戸市の派遣職員もいます。ほかの外郭団体も同じようなことがあるかもしれないという疑惑が市民の間に起こってくるのは当然のことです。

しかし、外郭団体に対して、法律上、行使できる権限というものにも制約があるわけですから、やはり、そういうような疑惑の目が向けられている外郭団体において責任を持って調査をし、そういう疑惑に答えていただく、そして、その結果を神戸市も聞き取りをするというような方向が現実的ではないだろうか。そのためには具体的な方策をどのようにするのかということについて、現在、専門家のご意見を聞いて検討を進めているところです。

地方創生について(質疑応答)

【その他の質疑応答:地方創生について】

記者:
国の地方創生の現状の効果について市長が思われるところをお伺いしたいんですけれども、東京への一極集中を是正するという取り組みですが、先月、神戸市も川崎市に人口を抜かれたということもありますし、なかなか目に見える効果が上がっていないと思うんですが、その辺はどうお考えでしょうか。

久元市長:
国の地方創生は、内閣の非常に重要課題として、国において非常に熱意を持って取り組んでおられると思います。また、先般も片山さつき担当大臣にも神戸にお越しいただきまして、これは078というイベントの中でしたけれども、私も、意見交換をしたり、フォーラムで意見を交換いたしました。

この地方創生を、例えばテクノロジーの進化というものを取り入れながら進めていくということ、特にその際、全国一律ということではなくて、社会実装を実際に具体的に進めることができるような都市を対象として支援していくという考え方は、時宜を得たものではないかと思います。

しかし、現実には東京一極集中の流れはとまっていません。川崎と神戸が人口逆転したということは、これは前も申し上げましたように、神戸市の人口減少対策の取り組みというものが十分ではなかったという面もありますが、しかし、川崎の人口の増加を川崎の中で見てみますと、著しく人口が増えているのは中原区でありまして、特に武蔵小杉の周辺のタワーマンションの林立が大きな要因です。この武蔵小杉は、多摩川を挟んで、目の前が東京都の区部であるわけですね。

ですから、川崎市はもちろん独立した自治体ではあるわけですが、しかし、これは東京の23区がにじみ出してきていると。そして、実質的にはこれは23区への人口一極集中のあらわれではないかなと思いますから、やはり本質は、東京一極集中、東京への人口一極集中の流れがとまっていないということが、こういう現象の背景にもなっているとも思います。

ただ、これはいろいろな要因もありますし、特にマスメディアの東京への集中ということ、東京発の情報がどんどん増え続けているということ、地方がどうもマスメディアからないがしろにされているのではないかという思いもいたしますし、なかなかこれは、政府だけに問題を、責任を帰属させることも難しい問題で、経済界、特に東京のマスメディアの皆さんにこの点はぜひ考えていただきたいなと思っています。

質疑応答2(発表項目)

六甲アイランド高校学校事故に係る調査(質疑応答)

【質疑応答:六甲アイランド高校学校事故に係る調査】

記者:
ちょっと話が戻ってしまうんですけれども、六甲アイランド高校の件で、こうした要望書が出て、全てその要望書どおり第三者委員会を設置するとは限らないと思うんですけれども、今回、要望どおり、市長部局が絡む形でこうした第三者委員会を設置することを決められた大きな要因、事の重大性というのをどう捉えているかを教えてください。

久元市長:
やはり、教師からの事情聴取中に窓から飛びおりるという事態が起き、そして、これに対して、真相を究明したいという要望には応えていかなければいけないという思いからです。

同時に、これは何回もご説明しておりますけれども、教育委員会と市長との間の権限配分がはっきりしていますから、私としては、現行の法制度の範囲内で、ご家族のご要望には最大限応えることができる対応をしたつもりです。

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