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更新日:2019年11月1日

臨時会見 2019年(平成31年)3月29日

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北神急行線と市営地下鉄の一体的運行について

発表項目

北神急行線と市営地下鉄の一体的運行について

久元市長:
よろしくお願いいたします。
北神急行線につきましては、去年の12月27日に阪急電鉄株式会社の杉山社長とともに記者会見を行いまして、神戸市営地下鉄、神戸市の交通局が北神急行線の譲渡を受ける、こういう方向で交渉を開始するということをお話しさせていただきました。それから交渉を行ってきたわけですけれども、このほど基本合意を行うことができましたので、その内容につきまして、お話をさせていただきたいと思います。

北神急行線というのは何なのか、また、市営地下鉄の状況につきまして、少しお話をさせていただきたいと思います。
北神急行線は、北神急行電鉄株式会社が運行している路線でありまして、谷上と新神戸駅の間を結んでおります。約7.5キロです。そして、新神戸駅から市営地下鉄西神・山手線が運行をしております。市営地下鉄は1977年に名谷と新長田間が開通いたしまして、その後、順次、路線を拡大してきました。そして、新神戸と西神中央が開業いたしましたのが1987年のことです。そしてその翌年、1988年に新神戸駅と谷上を結ぶ北神急行電鉄、ほとんどがトンネルですけれども、これが開業したわけです。そして、谷上と西神中央間の相互直通乗り入れ運転がこの年に実現いたしました。大変便利になったわけです。谷上駅で神戸電鉄とつながっておりますから、三田それから有馬につながっております。ですから、北神急行電鉄は、神戸電鉄を経由いたしまして神戸市の北区、そして三田などの北摂地域と三宮を結ぶ、三宮などの神戸の市街地、さらに、三宮を経由いたしまして大阪方面を結ぶ非常に重要な鉄道路線ということになっています。

しかしながら、運賃水準がかなり高い状況が続いてきました。市営地下鉄と北神急行、特に北神急行はトンネルでしたので、相当これは建設費に多額を要することになりましたのと、それから、北神急行と市営地下鉄が、これが両方が運行しておりますので、それぞれ初乗り料金がかかるということもありまして、谷上と三宮間、8.8キロ、時間数で言いますと10分くらいになるわけですが、540円という水準です。この540円前後では、例えば阪急では530円、540円よりは安いわけですけれども、67.9キロ、京都の桂までこれぐらいの値段で行けるということですから、これは運賃水準としては大変高いものがありました。そして、乗客数も低迷をしてきたわけです。やはり人口減少時代の中で乗客数を確保していく、維持していく、できれば増やしていく、そういうことのためには、この運賃水準は放置できないというふうに考えてきました。

そこで、去年の12月27日に、まず運賃を下げる方向の検討をしようと、そのための有力なといいますか、おそらくこれ以外の方法はないのではないかと思うんですが、市営地下鉄との一体的運用を行う、すなわち、阪急電鉄グループから神戸市交通局が資産の譲渡を受ける、こういう可能性につきまして、協議を開始いたしました。この協議の開始の目的は、運賃を下げる、そして、人口減少時代における乗客数を確保する。そして、人口減少時代においては、必要な新しいインフラはつくっていかなければなりませんが、やはり既存のインフラを有効活用していくということが非常に大事なのではないだろうか、そういう考え方でこの協議を開始したわけです。

そして、今日、基本的な合意、基本合意に達することができました。神戸市交通局が北神急行線に係る資産、そして、これは、資産とともに、北神急行が有するさまざまな関連する契約に関する事項、これの譲渡を受けるということにつきまして、阪急電鉄グループと基本合意を行うことができました。

そして、その内容です。鉄道事業固定資産の簿価は約400億円です。そして、この400億円は、これは北神急行への支援を行うという見地から、これはいろんな経緯があるわけですけれども、平成14年度ですね、2002年に、この北神急行の資産の上下分離を行いまして、トンネル、レール、信号などのいわゆる下物につきましては神戸高速鉄道株式会社が保有をすると、そして、車両、駅舎などの上物につきましては北神急行電鉄が保有をするということで、上下分離をいたしました。ですから、この両者、神戸高速鉄道株式会社と北神急行電鉄株式会社の両方が持っている資産が400億円ということになります。

そして、この資産を幾らで譲渡を受けるのかということにつきまして交渉してきたわけですけれども、これが合意をいたしました。この簿価400億円を神戸市交通局が198億円で譲渡を受けると、譲り受けるということで合意をいたしました。税別になります。そして、残った債務があります。これは両方の会社が負っている債務でありまして、この債務は、北神急行は阪急電鉄に対する債務、それから、神戸高速鉄道株式会社は阪急電鉄と、それから兵庫県と神戸市に対する債務があります。この債務は約650億円になります。

通常は、こういう資産等の譲渡を受ける場合には、資産と債務をどうするのかということが問題になるわけですが、阪急グループさんとの交渉の結果、神戸市と神戸市交通局は、この650億円の債務は引き継がないということになりました。これによりまして、この資産は198億円で譲渡を受け、債権債務関係は完全に整理がされることになります。

そして、このような合意の結果、一体的運行が実施をされることになるわけですけれども、その結果、交通局がこの北神急行部分を含む市営地下鉄を持続可能な形で運行できるようにしなければなりません。そのために、交通局においてもしっかりと経営努力を行っていきたいと思いますし、北神急行線に対する新たな支援ということも考えていく必要があります。このような努力を行って、一体的運行をしっかり持続可能な形で実施して、大幅な運賃低減を実現する。

そして、乗客数を確保する。今は大体横ばいですけれども、できれば、この運賃低減の結果、乗客数の増加に結びつける。そして、乗客数の増加に結びつけるということだけではなくて、沿線の魅力を向上させて、神戸市の北区は人口減少がずっと続いておりまして、神戸市内の中でも人口減少が目立っている地域です。この北区の人口減少に歯どめをかけて、沿線人口の張りつきを見込んでいく。そしてその沿線人口をしっかりと増加をさせることが乗客増につながり、北神急行線を含む神戸市営地下鉄の経営にも改善をもたらしていく、そういう好ましい循環をつくることができないかと、こういうふうに考えているわけです。

そこで、この一体的運行後の運賃を、どれぐらいを見通しているのかということですけども、谷上-三宮間、540円ですけれども、私どもといたしましては、これは280円に引き下げたいというふうに考えております。かなり、大体半額程度の大幅な引き下げということになります。これは消費税のアップ分も見込んでいる運賃、280円です。この280円は、これは確定したものではありません。この280円という運賃は鉄道事業法などの法律の手続が必要になってきますし、やはりこれを実現するためには、市営地下鉄に対する神戸市の支援ということも必要になりますし、また兵庫県に対しても協力をお願いしていきたいと思っておりますが、いずれにいたしましても、神戸市といたしましては、この280円を目指していきたいというふうに考えております。

実施時期ですけれども、できるだけスピーディーに、こういうもろもろの手続、それから改札口などのシステムの改修も必要になりまして、この点につきましては北神急行電鉄、それから神戸電鉄との協議も必要になります。もろもろのそういう準備が必要になるわけですが、2020年度中にはぜひ実現をさせたい。そして遅くとも2020年、来年の10月1日までには実施をさせていきたいと考えております。

この鉄道事業をめぐる状況は、全国的に非常に厳しいものがあります。地方の鉄道が人口減少または乗客数の減少で、非常に存続が危ぶまれるというような記事を、ここ最近もよく目にいたします。中には、地方の鉄道路線の運賃を引き上げて経営を何とか成り立たせたい、あるいはバスに振りかえるということも考えないといけない、そういうような状況にあるわけですが、神戸市といたしましては、こういうふうに運賃、神戸市交通局が譲り受けまして、そして鉄道ネットワークを維持すると、こういう取り組みをすることにいたしました。これはやはり全国的に見ましても先進的な取り組みではないかと思っておりまして、今後の公共交通政策を考えていく上でも、ほかの自治体に対しましても何らかの参考になる、あるいはご示唆を与えるということになるのではないかと考えております。
私からは以上です。

質疑応答

記者:
今回、譲渡の金額198億円ということで、これがなぜ妥当な額と判断したのかというのが1つと、また、債務を引き受けないことで妥結できたということですが、この経緯についてちょっと教えていただければと思います。

久元市長:
まず、どれぐらいの額が妥当なのかということにつきましては、交通局のほうで専門機関に依頼をいたしまして、デューディリジェンスを行いました。そのデューディリジェンスの金額の範囲内におさまっているということです。

私どもといたしましては、デューディリジェンスは資産の譲渡を受けて、将来にどれぐらい利益を生むのかということを評価する結果の額として出てくるわけですが、それを下回っている。また、実際先ほどご説明しましたように、簿価約400億円ですけれども、これも大幅に下回っておりますので、議会をはじめ関係者の方々には説明がつく数字なのではないかと思っております。

それから、交渉の経過につきましては、これはそれぞれ阪急電鉄さんは阪急電鉄さんのお立場で、今日、必要な発表をしていただいていると思いますし、私どもは今日こういう形でご説明を申し上げるということに尽きると思います。

記者:
先ほど神戸市の運賃を引き下げるに当たって、神戸市や県の支援も必要となってくるとおっしゃったと思うんですが、前回の会見でも、一般会計からの支出というのも必要になってくるのではないかとご説明されたと思うんですが、この金額にするには大体どれぐらいの規模の支援というのが必要だと考えていらっしゃるでしょうか。

久元市長:
まず、やはり神戸市営地下鉄、さまざまな経営健全化のための努力を行っておりますが、安全対策を最優先にする、将来の車両更新や設備投資も行っていかなければなりませんが、なお一層の経営健全化のための努力をしていかなければいけないと思っております。

しかし、それを幾ら行ってもそれだけでは不十分です。特に北神急行線の部分は、これまでも数次にわたってさまざまな支援を兵庫県、神戸市が行ってきました。現在、この運賃を引き下げるために兵庫県と神戸市が1億3,500万円ずつ、毎年2億7,000万円の支援を行っています。これとほぼ同程度の支援を行うと、30年間こういう支援を行うということが実現できれば、何とか健全な市営地下鉄の運行ができるのではないかと考えております。

ただ、この点につきましては、兵庫県と神戸市の支援は平成30年度までという約束で、そしてこれは、平成31年度にこれを延長するということについては合意をしておりますが、兵庫県はこの問題につきましては、まだこれをどうするのかということにつきましての態度ははっきりとされていません。私どもとしては、兵庫県に対しましても何らかの形で支援をしていただくようにお願いしたいと思っておりますけれども、それは、今後の課題ということになります。

記者:
これで北部地域と三宮との行き来というのが利用客にとってはすごい便利になると思います。これまで市長は神戸を、三宮を大阪のベッドタウンにはしないということで、三宮周辺ではタワーマンションの規制なんかも今考えられていると思うんですが、全体を見た上で三宮と北区、その色分けというのをどうしていくのかという全体像をお示しいただけたらと思います。

久元市長:
これは、12月27日にも阪急の杉山社長が、今回、こういう交渉を開始する狙いとして、三宮の活性化ということを挙げておられました。ぜひ、三宮の活性化ということを進めていきたいと思いますが、やはり、今回のこういう措置も講じた上で、三宮は神戸の玄関と言えると思うんですけれども、三宮だけではなくて神戸の都心にたくさんの皆さんが訪れていただくことができるように、三宮でショッピングを楽しみ、三宮でグルメを楽しみ、そして、三宮だけではなくて、三宮・元町、さらにはハーバーランドやウォーターフロント、北野、新神戸も含めて、町の散策を楽しんでいただいたりして、アートシーンも楽しんでいただく。そういう形で来街者をいかに増やしていくのかということが非常に大事なことだろうと思います。

あわせまして、谷上以北の神戸電鉄沿線につきましては、やはり駅前中心の再整備ということを進める必要があるのではないか。谷上、あるいは岡場、さらには神戸電鉄の三田線と粟生線の結節点である鈴蘭台、さらには西鈴蘭台、こういうところの再整備も進めて、ここの沿線の人口の定着ということを図っていきたいと思います。

同時に、居住機能ということだけではなくて、やはり商業機能や、あるいは就労機会を増やしていくための取り組みということ。谷上では、いわゆるITベンチャーの皆さんもここで活動を始めて、定着をしてきています。そういう就労機会を増やしていく。さらには、職住近接の機会を一方でつくっていくということも非常に大事だろうと思いますし、そのためには、子育てのためのさまざまな施設整備ということを民間の皆さんの協力をいただきながら進めていくということも行う。要するに、人口の定着ということを駅前を中心に考えていくということを神戸市の北部地域においては進めていきたいというふうに思います。

記者:
今回は負債に関して、かなり多額の負債があるわけですけど、これを引き継がないということで合意されたというのは、どういった背景、どういう交渉があったんでしょうか。

久元市長:
これは阪急さんとの間の交渉ですので、結果的に引き継がないということで両者で合意ができたということです。むしろ、この点につきましては、阪急電鉄さんから説明をしていただくほうがいいのではないかというふうに考えております。私どもとしては、これはありがたいことだというふうに思っています。

記者:
改めてなんですけれども、今回この時期にこういう形で決着できたことについて、改めて市長のコメントをいただけますでしょうか。

久元市長:
人口減少が本格的に始まっている。これは神戸だけではありませんが、人口減少は我が国全体の現象でありまして、こういう人口減少社会にどう我々は向き合っていくのかということを考えたときに、少なくとも、人口が減っていくから、例えばいろいろな意味で、鉄道であれば乗客が減る。乗客が減るからダイヤが間引かれる、あるいは最悪の場合には路線が廃止をされる。そこで、さらに、非常に不便になるので人口の流出が進む。そして、東京一極集中が進んでいくという、この負のスパイラルを断ち切っていかなければいけない。そのためには、自治体関係者は相当な決意で臨んでいかなければいけないというふうに従来から考えてきました。

今回も、これは非常に思い切った措置でありまして、やはり関係の皆様方の理解をこれから求めていく必要があるわけですけれども、これは人口減少時代に自治体が立ち向かっていく上でやはり必要な措置であったし、今回、阪急電鉄さんと合意ができたということについては、これは双方にとって非常にメリットがある話でありまして、大変よい結果であったというふうに考えております。

記者:
今までの鉄道の流れというと、どちらかというと民営化が進んできた流れの中で、その中で人口減少、行政として新たな決意とおっしゃられていると思うんですけれども、でも、逆の見方をすると、民間が手に負えないというか、手放して、それだけ債務を、引き継がなくていいよというものを受け取ったとか、要は、民間では手に負えないような事業を結果的に引き受けるというか、という形になったというわけではないということですよね。

久元市長:
先ほども申し上げましたように、これは阪急電鉄さんにとっても、神戸市にとっても、双方にとってよい結果だというふうに思います。すなわち、運賃を下げることによって乗客数の増加も見込みますし、このことは、阪急電鉄さんは、北神急行だけではなくて、当然、阪急神戸線も運行しておられますし、三宮近辺でもビジネスを展開しておられます。

そういう意味で、今回は、結果が、今おっしゃいましたような後ろ向きの姿勢ではなくて、むしろ前向きにこれを捉えていただいて私たちとの交渉に臨んでいただいた。私どものほうは、このことによって、乗客数の増加、あるいは沿線人口の拡大にもつなげていくことができるという前向きの方向性を見出すことができた。

同時に、このことは財政負担も伴うことになりますから、議会をはじめ、今後の収支見通しや、そのための方策について説明責任をしっかりと果たしていくことが重要だと考えています。

記者:
今後のこの200億円の予算をつくるのかというと、そのスケジュールはどのような形になるんでしょうか。

久元市長:
これは、譲渡を受けた年に必要な財源手当てを、交通局のほうで、高速鉄道事業会計のほうで措置することになります。

この財源につきましては、財源のルールは決まっておりますので、また後ほど詳しい説明をしてもらえればと思いますけれども、20%は出資債というスキームです。これは、一般会計から貸し付けるという形、出資するということになります。それから、80%は交通局のほうで企業債を起こすことになります。

記者:
ということは、今回、一般会計からの措置というのは、事業費に対しては、これまで北神急行に対して神戸市が行ってきた支援とほぼ同等の額を続けるということで、今回、市営化することによって、一般会計からの支出支援、新たに生じる部分というのは基本はないというか、これまでどおりという感じになるんでしょうか。

久元市長:
新しく支援措置は考えなければいけません。つまり、このことによって運賃を280円に下げる、そのために、将来的に収支が相償うという計画を国のほうにも提出しなければなりませんし、そういう見通しがしっかりと実現するための方策としての、交通事業、地下鉄事業の経営健全化、それから、一般会計からの支援ということを考えないといけませんが、現在の県市の支援というのは30年度で終わるはずだったわけです。そして、これを1年延長することにいたしました。しかし、これは終了いたします。

ですから、新たなスキームにつきましては、まだ白紙です。神戸市の一般会計から支援を何らかの形でしなければいけないことははっきりとしておりますが、兵庫県にも協力をお願いして、支援スキームを新年度のできるだけ早い時期につくり上げていきたいと考えています。

記者:
規模は今までと同じ、同等の規模なのかどうかも、まだ白紙でわからない?

久元市長:
そうです。これは、今までの支援スキームというのはもう終了しますから、今回の譲渡を受けて、そして、持続可能なものにするための支援スキームということは、新年度はもう間もなく始まりますが、新年度のできるだけ早い時期に関係者で合意してつくり上げていくということです。その内容については現在は白紙だということです。

記者:
非常に細かいんですけども、谷上―三宮駅間が280円を目指すとあるんですけども、新神戸―谷上間は今360円だと思うんですけど、どういう値段を目指されるおつもりですか。

久元市長:
これは、各駅の駅間の運賃をどうするのかということにつきましては、これから検討することになります。このことにつきましては、鉄道事業法に基づいて、国土交通省との間の手続が必要になってきます。

ですから、これは、今の段階でどこの駅がどうなるのかということは、いずれ最終的に決めないといけないんですけれども、まだ現時点では明確にすることはできません。少なくとも私どもの希望としては、谷上と三宮間は540円を280円にしたい、ぜひそういうことを実現したいということでありまして、運賃の細部につきましてはこれからの作業ということになります。

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