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更新日:2019年11月1日

定例会見 2019年(平成31年)2月21日

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発表項目

神戸市役所改革方針(案)を策定しました

久元市長:
私から今日お話し申し上げたい案件は3件です。

1件目は、神戸市役所改革方針案を策定いたしましたので、概略をご説明申し上げたいと思います。

いわゆるヤミ専従問題に関する第三者委員会の最終報告が出されまして、この問題にかかわった組合役員、また関係職員の処分、私の給料の減額等の条例も制定されました。こういう対応とともに、やはりより重要なことは、このヤミ専従問題の温床となった市役所の体質ということ、これを改革していかなければいけないということだと思います。第三者委員会の報告でも、神戸市役所の組織風土につきまして指摘も行われてきました。こういうことが二度と起きないような、明るく開かれた組織にぜひしていきたい。そのための基本的な考え方、具体的な方策につきまして、神戸市役所改革方針案をつくったわけです。

これは私どものほうで、行財政局が中心になりましてつくりましたが、やはり大事なことは、職員の皆さんの意見を反映させるということだと思いますし、やはりこの問題につきましては市民の代表である議会、神戸市会でもさまざまなご意見をいただきましたので、神戸市会のご意見をお伺いし、その上で、4月にこの方針を確定させていきたいと考えております。

この内容ですけれども、趣旨としては今申し上げたようなことです。管理職による適切なガバナンスが機能すると。組織を支える職員一人一人が明るく前向きに仕事に取り組み、活き活きと働けるホワイト職場の実現に向けて、3つの視点から取り組んでいきたいと考えております。

1つはコンプライアンス推進体制の改革です。

具体的な方策からごらんいただきたいと思いますが、コンプライアンス推進体制を改革するために、法的な側面からの政策実現などのために全庁的なコンプライアンス推進体制の強化を図っていきたいと思っております。行財政局に法務支援課を新設いたしまして、外部人材として新たに現職県警職員、警視等を考えておりますが、加えて、現役弁護士を複数採用いたしまして、各部局に対しての積極的な支援を行っていきたいと考えております。

2番目に、内部通報制度が機能しなかったということも第三者委員会で指摘されました。内部通報制度の相談窓口につきましては、あまり機能していなかったと指摘されました庁内窓口を廃止いたしまして、庁外窓口に一本化をいたします。弁護士事務所に委託をしたいと考えております。

3番目が、神戸市のハラスメント対策基本方針をつくりたいということです。特に職員の心構え、所属長の責任等について明確にしていきたいと考えております。

神戸市役所改革方針案の2番目の柱が組織風土の改革です。

仮称でありますが、神戸市の職員行動指針、民間企業ではよくクレドと言われることがありますが、これを策定していきたいと思っております。職員の意思決定、行動のよりどころとなる規範です。このクレドの策定に当たりましては、広く職員の参加を呼びかけた上で策定をしていきたいと考えております。

2番目が、風通しがよく、スピード感のある組織づくりということで、市役所における重層的な意思決定システムを改善するために、フラットな意思決定手法を導入いたします。一部の部組織を廃止いたしまして、局長の指示のもとに横断的に動ける副局長を新設いたします。また、組織間の縦割りの弊害を是正していくために、企画調整局に「つなぐ課」をつくったり、あるいは全庁グループウェアを活用した、職員同士が自由に意見交換できる仕組みをつくっていきたいと考えております。

3番目は外部専門人材による職員総合相談窓口です。主任相談員(課長級)、相談員(係長級)として外部人材を登用いたしまして、業務に関する問題のほかにハラスメントや個人的な悩みも含めて、気軽に相談できる窓口をつくるということです。

それから、次が健康経営の推進ということで、職員の健康保持・増進に向けた方針を明文化し、定期健康診断の100%受診やストレスチェックの結果を積極的に活用した対応をしていきたいと考えております。

5番目、これは議論のあるところかもしれませんが、見た目も中身もクリーンな市役所の実現ということで、これまでの古い市役所のイメージを払拭し、明るく開かれたイメージで市民、事業者に信頼される市役所への変革を目指す。具体的には、空調、照明、掲示、清掃、あるいは市民対応にふさわしい身だしなみ、服装とか履物など、こういうものの改善徹底に取り組んでいくということです。

神戸市役所改革方針案の3番目の柱が、人事・給与制度の改革です。

公平公正な人事評価制度を確立するために、上司からの人事評価に加えて、部下、同僚からの評価を導入いたします。管理職360度フィードバック制度を新たに導入していきたいと考えております。

それから、人材育成強化、キャリア形成研修といたしまして、特に新規採用職員に対しまして、同じ職場ではない職場外の先輩職員をメンターとして選定し、そこの双方をマッチングいたしまして、特定の職務だけではなくて、仕事・生活全般に関する相談が行えるメンター制度を導入していきたいと考えております。

また、人事異動につきましては、庁内公募制度も実施しているわけですが、なかなか希望しても希望の職場に行けない状況の1つとして育児をしているということが挙げられます。育児をしている職員も、この庁内公募に応募をして希望する職場に行くことができるように、育児などのために時間の制約がある職員が配属されにくい職場への配属を可能にしていくためのさまざまな対応(庁内公募制度に「育児等応援枠」を新設)をしていきたいと考えております。

3番目は、主任という職があるわけですが、これは行政職の4級職員でありまして、係長よりも職務と責任において下位に属する職員ですけれども、この職員の対外の役割を明確化するということをしていきたいと考えております。

4番目は、残念ながら勤務不良職員がおります。この指導方法を見直しまして、今までは各課に配属をして、それぞれの所属に配属していたわけですが、この勤務不良職員につきましては、研修所に一括して人事異動発令を行いまして、三、四カ月の集中研修を行っていきたいと考えております。

次が、メリハリのついた給与制度の見直しということで、人事評価を処遇に的確に反映させるために、課長級以上の人事評価結果の勤勉手当への反映につきまして、この支給率の差をより明確にしていきたいと考えております。

次が、給与制度の見直しで、年功序列的な給与体系から、より職務、職責を反映した給与体系にしていくということで、具体的には、職員の昇任意欲を醸成するために、係長級職員の処遇改善を行いたいと考えております。一層職責を反映した給与体系となるように検討を進めていきたいというふうに考えております。

KOBEエコアクション応援アプリ「イイことぐるぐる」・「イイぐるポイント」の運用開始!

2番目のテーマが、エコなまちづくりを目指しまして、KOBEエコアクション応援アプリ「イイことぐるぐる」をスタートさせました。あわせまして、このアプリを使って、イイぐるポイントという新たなポイントの仕組みも構築をしていきたいというふうに考えております。省エネや再生可能エネルギーを推進いたしまして温室効果ガスを削減していく、このほか、循環型社会の実現のためにつながるような、そういう行動を促していきたい。環境に優しいさまざまな行動をエコアクションと呼ばれることがありますが、このエコアクションが市民の間からより一層生まれるような仕組みとして、このアプリを導入していきたいということです。いわば環境配慮型の経営に取り組む事業者と環境に関心を持つ市民をつなぐ新たなプラットフォームとしてアプリを活用することです。市民、事業者、行政の連携によって、環境負荷の少ないまちづくりを進めていきたいというふうに考えております。

昨今の異常気象は地球温暖化によるものと言われておりまして、これを防止し、持続可能な社会を築いていくためには、行政レベルと企業レベル、市民との力を結集していくということが重要です。そこで、エコに関心がある市民あるいは企業の努力を見える化するということが必要です。具体的には、住宅用太陽光による発電、これを設置している市民は、環境の負荷の削減に協力をしていただいているということになります。これを見える化できないかということです。

また、環境配慮型の商品やサービスを提供している企業も増えてきています。こういうようなサービスの利用、いわばエコアクションを選択した市民に、スマートフォンのアプリを使ってポイントを還元するということで、そういうエコアクションを増やしていこう、促していこうという取り組みです。

主な取り組みの特徴ですけれども、市民にとりまして、楽しみながらエコな暮らしをするきっかけになる、日々のエコアクションによってポイントを取得できるというふうにしたいと思っております。このアプリで取得したポイントにつきましては、「PiTaPa」などの電子ポイントに交換することができるようにしていきたいと思っております。また、住宅用太陽光発電やエネファームを導入している市民の皆さんは約1万人いらっしゃいまして、こうべCO2バンク会員として登録をしていただいております。今後、CO2削減量の売却益の一部もポイントで還元をしていきたいというふうに考えております。

このポイントの財源には、協力事業者から協賛金と広告料をいただき、これを充てていたいと考えております。民間事業者の方にとってのメリットは、アプリを通じて環境配慮型のサービス・商品の利用が促進されるということ、エコに関心の高い市民やアプリ利用者に対して環境への取り組みを発信できるというメリットがあります。

具体的な環境に優しい商品、あるいはサービスを提供していただくエコアクション協力事業者としては、現在、6社に名乗りを上げていただいております。サイカパーキング株式会社さんはコベリンを運用していただいています。ヤマト運輸株式会社さんは、市内の宅配便ロッカーを利用すれば、この利用番号を入力するとアプリにポイントがつくという仕組みです。ユーシーシーフードサービスさんは、市内コーヒー店でマイボトルを使うと、それだけ紙コップなどの消費も減ることになりますので、このマイボトルを使って飲み物を購入した際のレシートをスマホで撮影していただくと、そこでポイントがつくと、こういう仕組みになります。ほかにもひょうご環境創造協会さん、イオンリテール株式会社さん、株式会社ダイエーさんとの間で協力をいただけるということが合意をしておりまして、今後、川崎重工さん、神戸トヨペットさん、バンドー化学さん、ヒラキ株式会社さんなど、協賛事業者もこれから増えていくということが予想されております。

このポイント制度というものは幾つかあるわけですけれども、神戸の特徴は、スマホにこのアプリを導入いたしますと先ほど申し上げましたように電子ポイントがつくと。それから、この電子ポイントをほかのICカードに付与する、PiTaPaなどにも付与するし、電子ポイント以外の特典も受けられるということで、スマホで一連のサービスが受けられるということです。こういうふうにスマホでこれらのサービスを一括して受けられるという仕組みは、私どもが調べている限りでは神戸市が一番進んでいるのではないかと思います。

このアプリですけれども、「イイことぐるぐる」という名前をつけるということにいたしました。今日から配信をいたしまして、どなたでもアプリが利用可能ということになります。

アプリの使用イメージです。これは一番最初のメーンの画面ですけれども、ここからポイントがどういうふうに取得されて、どういうふうにポイントを交換するのか。このアプリの内容につきましては、後ほど環境局のほうから実際にこのアプリを動かしながら説明させていただくことになりますので、そこでお聞き取りをいただきたいと思います。

このアプリを使いまして、環境負荷の少ない持続可能なまちづくりを進めていく一助にしていきたいと考えております。

「おくる電(神戸市病院送迎紹介コールセンター)」の開設

3番目は、これは民間病院送迎紹介コールセンター「おくる電」を開設するということです。この電話にをかければ実際に病院との送迎に使うタクシー会社を直接、予約することができると。利用者の方とタクシー会社などを直接電話でつなぐサービスとしては、これは全国で初めてということになります。

少し背景を説明させていただきますと、去年の救急出動件数は神戸市内で8万8,605件ということで、6.6%増ということになっています。特に増加した大きな要因は、冬にインフルエンザが流行いたしまして、インフルエンザは人によって症状がさまざまですけれども、インフルエンザが原因となって症状が重症化するということがあります。そういう要因から、1月、2月の救急出動件数が多くなりました。それから、7月、8月ですけれども、これは災害級とも言われる猛暑、異常高温によりまして、特に高齢者の方からの救急出動が増えるということになりました。

神戸市は全国の自治体の中でも先導的な取り組みといたしまして、救急安心センターこうべ「#7119」を運用しております。これによりまして救急出動件数の減少につながっている面もありますけれども、去年はこの2つの要因で相当出動件数が増えましたので、救急出動件数が目に見えて抑制されたという、現象は見えないという状況になっております。

この「#7119」に気軽に電話していただければいいわけですが、これまでの救急出動の状況を見ますと、救急車を呼ぶほどではないけれども病院に行くときの交通手段に困るということがかなりある、存在をしているということが明らかになってきています。そこで、このたび、簡単に最寄りのタクシー会社を予約できるコールセンター「おくる電」、これを3月1日に開設することにいたしました。歩ける方には一般のタクシーを、それから介護が必要な方には介護タクシーを、乗車場所に近い会社から選んで電話をつなぐということにいたします。

このプロジェクトはロボットが自動応答電話システムによって対応するというものですが、これは昨年度の「Urban Innovation KOBE(アーバンイノベーション神戸)2017」の事業として作成いたしましたアプリ「さぽのる」、これは民間救急車、介護タクシーを呼ぶサービスのアプリとして開発したわけですが、残念ながらこのアプリの利用ははかばかしくありませんでした。そこから見えてきたものは、アプリを使うよりやっぱり電話をするということがわかったわけです。そういう発見は非常に貴重だったと思います。ですから、アプリよりもやはり電話ではないかということで、この電話サービスを開発することにしたわけです。

しかし、これは人間が応対するということではなくて、ロボットによる自動応答システムを入れるということにいたしました。電話をかけますとロボットの声で応答されるわけですけれども、そのやりとりの中で乗りたい場所に一番近い会社を選別いたしまして、3社まで紹介いたします。利用者が紹介された事業者を1つ選びますと、利用者とこのタクシー会社とは電話で直接やりとりすることができるようになるわけです。具体的な予約内容はそのタクシー会社とやりとりをするということになります。

利用対象者は病気などがあっても緊急性のない症状の方を想定しておりますが、救急車が必要と判断した場合には、もちろんこれは119番をしていただくということになります。歩ける方については一般タクシー事業者の方を紹介いたします。これは「#7119」からもこういうサービスがあるということを紹介したいと考えております。

システム利用料、登録料などは無料ですが、当然のことながら運賃はタクシー会社に支払っていただくということになります。こういうふうに利用者の方とタクシー会社の方を直接つなぐことができる電話サービスというのは全国で初めてです。

この「おくる電」はロボットが対応することになるわけですが、ロボットのほうが、歩けますか、歩けませんかと、そういうことを聞いてくる。それに対して、ロボットが歩ける方については一般タクシーを紹介するし、歩けない方については介護タクシーを紹介するということになります。乗る場所と降りる場所もロボットが聞きますので、地名などを言っていただければ、それに対応する。それから、何月何日何時に利用しますか、車椅子は必要ですかといったやりとりもロボットとの間でするということになります。

民間の搬送サービスは私どもの調査では認知度がまだ低い状況にありますので、これを積極的にPR、発信していきまして、この民間搬送サービスの利用につなげていきたいと考えております。このことが救急出動件数の抑制につながるという、そういう効果も狙っております。

3件、私からは以上です。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

≪質疑応答≫【24分56秒~】

記者:
改革方針案について幾つかお尋ねします。ホワイト職場の実現ということで、ヤミ専従のブラック職場からホワイト職場、非常にインパクトがあるコンセプトかなと思います。特に力を込められた点というのはどういったところになるんでしょうか、教えてください。

久元市長:
要するに、ホワイトですから、ブラックでないということですよね。答えになってないかもしれませんが。少なくとも神戸市役所をブラック職場だと決めつけるわけにはいかないと思うんですが、やはりヤミ専従というものがはびこってきた。そして、これに疑問を持つ職員がいても、これがなかなか声が上げられなかった。あるいは、声を上げても、逆に人事上不利益をこうむる可能性があったし、現実にこうむったという声も第三者委員会の報告では言われています。これはやはりブラック的要素があったと言わざるを得ません。
そうではない、とにかくコンプライアンスをしっかりと徹底をして、とにかく明るく前向きに仕事ができる、そして自由に物が言える、そういう職場をイメージいたしましまして、言葉が完全に適切かどうか自信はありませんが、ホワイト職場にしていきたい、そういう願いを込めています。

記者:
3本の柱を掲げていらっしゃいます。1番のコンプライアンス推進は法令遵守の徹底、2番目、組織風土は刷新するということでわかります。3番目の人事・給与制度改革、これは人事の透明性確保、風通しのよさみたいなところを考えておけばいいんでしょうか。

久元市長:
やはり適切に人事評価をするということですね。人事評価についてできるだけ不満がないようにしたいということ、そして、この不満がない適切な人事評価というのは、これは試行錯誤していかなければいけない点もありますし、民間企業やほかの自治体、国などの取り組みも参考にしていかなければなりませんが、やはり上司からの一方的な評価だけではなくて、同僚や部下からの評価ということも入れていく。360度と言っておりますが、そういう評価をしっかりやる。そして、その評価を処遇に反映するということですね。まずは勤勉手当に、今も少しこれを反映していますが、これをより明確な形、より拡大していくということです。こういう形で、頑張った職員はやはり報われるという給与体系にしていきたいということです。

記者:
今回のヤミ専従問題をめぐって、今、市会でいろいろ審査が行われていますが、処分量定をもう少し厳しくするべきだったんじゃないかという声もちらほら聞こえてきます。そういう厳罰化ということ一辺倒ですと、やはり職員が萎縮してしまうんじゃないかというおそれもある中で、今回の改革方針案、どういったところに気を配っていらっしゃるのか、そのあたりを教えていただけますでしょうか。

久元市長:
やはり雰囲気を変えたいということです。どうしても閉鎖的な体質があったので、市役所の中の常識と世間の常識がずれてきたということがあります。やはり閉鎖的体質を改めていく、外に対して開かれた職場にしていく。外の空気を入れることによって、内部のさまざまなコミュニケーションというものも活性化していく必要があるのではないかと思います。やはり、繰り返しになりますが、明るく前向きに仕事ができる、そういう組織風土にしていきたいと、そういう願いを込めています。

記者:
とりあえず最後です。ホワイト職場の実現、いつごろまでにというのは難しい質問なのかもしれませんけれども、数十年ずっと続いてきたこのヤミ専従を黙認してきた風土を一新させるという決意を込めていらっしゃる以上、いつごろまでにこのホワイト職場を実現される目標なんでしょうか。

久元市長:
数十年続いてきたから、それを改めるのに数十年がかかっていては全く意味がありません。いつまでにホワイト職場という目標はなかなか立てにくいとは思うんですけれども、やはり職員の皆さんの意見を聞いて新年度早々にこれを策定し、これも多くのものは4月から実施をいたします。やはり平成31年度中には、かなり目に見える形で職場が変わっていくというふうにしていきたいと思います。

記者:
市役所改革方針案の中の「つなぐ課」ですけれども、先行実施の状況を検証しながら、あるべき組織像を模索するとありますが、何か決まっている業務があれば教えていただきたいと思います。

久元市長:
「つなぐ課」をつくる目的は、やはり組織が縦割りになっている、そして、タコつぼ化している。本来、一貫した、あるいは体系だった、そして、組織が連携して対応しなければいけない政策課題であるにもかかわらず、各局が相互に十分連絡をしないままに、あるいはコミュニケーションがとれないままにばらばらに対応してきているという、そういう状況というものがかなり見られるのではないかということです。
つなぐというのは、まずは市役所の中の組織をしっかりとつないで、市民の皆さんに対して責任のある対応ができる、そういう政策を立案し、実施をしていくことができるようにするということ。さらに、組織だけではなくて、市民と市民をつなぐ、あるいは市民と企業をつなぐ、行政と市民をつなぐということです。
市民も、例えば社会のために役に立ちたい、例えば子ども食堂に参加をしたいとか、子ども食堂の食材を提供したいとか、そういうふうに思っている市民もいるし、そして、子ども食堂を運営している方々は、子ども食堂に参画をしていただく皆さんを募集していく。そして、行政も子ども食堂という取り組みに対して支援を行っています。これがやはりばらばらでは困るわけですね。この貢献をしたいという方の情報が参加を求めているNPOや団体などに全然伝わっていかないということも困るわけで、そういうようなさまざまな人々あるいは声、これをつないでいく。庁内外でつないでいく。そして、より強力に、地域の中で生起している事象に対してより力強く効率的に、そしてたくさんの皆さんの参加を求めながら対応していく、そういう市役所にしていきたいということですね。
このことが市役所改革につながるのは、やはりこのことによって市役所の中の風通しをよくしていきたいということです。縦割りあるいは(組織の)タコつぼ化というもの、ここをいかに解消して、同じ神戸市の行政組織として、市民の皆さんに寄り添いながら、連携をして一緒に対応していこう、そういうような組織にしていきたいということですね。ですから、この「つなぐ課」というのは、政策をより有効に効果的に対応していきたいという市民の皆さんに対しての目的があるわけですが、同時にそのことが市役所の中の組織風土の改革にもつながっていくのではないかと。両方の目的を持った組織であるということです。

記者:
市役所改革案の1ページのところ、コンプライアンスの再構築ということで、現職の警察官であったり、弁護士を登用するということですけれども、ちょっと具体的にどんなイメージで捉えたらいいのかなと。さまざまな課題というのは、今、ほかに市役所にどんな課題があって、それに対してどのようにその方々が入られていくのか、イメージを教えてください。

久元市長:
まず、内部のコンプライアンスの改革のために、要するに、例えばヤミ専従のような違法あるいは著しく不適正な行為が起きないように、警察官という目でチェックをしてもらう、あるいは相談ができるようにするという、この内部のコンプライアンスという問題があります。

もう1つは、外部に対するさまざまな不適正な事案に対する対応です。一例を挙げますと、これは神戸の話ではありませんが、千葉県の野田市の痛ましい事件ですね。小学校の女子児童が、父親の暴力によって、虐待の結果亡くなったということですね。暴力によって亡くなった。あの父親の教育委員会に対する対応、それから児童相談所に対する対応に対して、担当職員は結果的にはひるんでしまうことになった。相手の非常に強圧的かつ論理的であったみたいですけれども、そういう対応に屈することになったわけですね。そういうことはどこの自治体でも起こり得ます。そういう場合に、1つは弁護士の方々に法的な面での対応、判断を仰ぐということと、あとは、これが未然に防止されるためには、警察官としてのこれまでの経験に基づいて毅然と対応していただく。どうすれば毅然と対応するのかというようなアドバイスをいただく。これは1つの例です。広い意味での行政暴力に対してしっかりと対応するということですね。

もう1つは、違法行為のようなものが違法か適法かということがなかなか判断しにくい面もあります。そして、どうしても違法行為が、いろんな方法で改善を促してもそのとおりになかなかいかないということが行政の中では起こり得ます。現実に起きていることもあると思います。こういう問題に対して、やはり弁護士と警察官の知識・経験によって適切に対応していく、そういうことを目指しています。

記者:
こういった形で弁護士であったり警察官を採用するというのは初めてということなんですか。

久元市長:
弁護士の方々にはいろいろな形で相談をしていますし、嘱託としてお願いをしてきました。しかし、こういう形で法務支援課に警察官と弁護士に一緒に来ていただいて対応するというのは神戸市としては初めてのことです。

記者:
そうすると、常勤の方ということなんですかね。

久元市長:
警察官は常勤ということになります。弁護士の方については、おそらく週に何回か来ていただくということになろうかと思います。

記者:
警察官を置くというのは全国的にも珍しいことなんでしょうか。

久元市長:
そんなことはないと思います。現に神戸市も現職の警察官、それから警察官のOBの方々に多数来ていただいています。例えば、廃棄物処理のセクション、それから教育委員会、それから生活保護の現場ですね。生活保護は、これは9区全部に警察官(OB)を配属をしています。現職の警察官、それから警察官のOBの皆さんにかなりの職場に配属をしていただいています。

ただ、部長クラスで配属をするというのは初めてです。部長で警視という形で、市役所の組織としては部長、そして警察官の階級でいうと警視の方を、今、県警本部にお願いをし、協議・調整をしているところです。こういう形で、それぐらいのクラスの方をこの行財政局というマネジメントのいわば中心に位置するところに配属をするのは初めてで、おそらく全国の自治体でも、全くないとは言い切れませんが、おそらく私が知る限り極めて少ないのではないかと思います。

記者:
複数採用ということですが、それぞれ何人とかは決まっているんでしょうか。

久元市長:
警視の方1人ですが、警視の大変位の高い方が1人でいても、やはりサポートする体制も必要ですので、サポートする体制、サポートをする警察官を部長クラスの警視の方の下に配属をするということになります。その人数については、現在、兵庫県警察と調整中です。

記者:
同じく業務改革の件なんですけど、勤務不良職員に対する指導の見直しとあるんですけども、これはどういった職員の方を想定して、研修もどういった内容になるのか、わかる範囲で具体的に教えてください。

久元市長:
勤務不良職員ですね、対象はいろいろなタイプの職員がいると思いますけれども、いずれにしても著しく勤務成績がよくない職員だということです。
この職員については、今までは、それぞれの職場で上司が指導するということにしていたり、勤務不良職員はなかなか仕事の成果が上がらない、場合によっては周りの職員にも迷惑がかかっているという話を私も直接聞いてきました。ですから、これをサポートする職員をつけて、それぞれの職場の現場で改善を促してきたんですけれども、実はなかなか効果が、上がったケースもあるんですけれど、上がらないケースもかなりありました。そこで、これは随分庁内で議論をしたんですけれど、やはりこれは、それぞれの職場に配属して、また、そういう職員が窓口で市民に対応するということも全くないことはないようなので、これは市民に非常に大きな迷惑をかけます。
ですから、これはそれぞれの所属職場から職員研修所に集めまして、職員研修所で勤務不良職員というか、民間企業で勤務不良社員の指導に当たってきた民間の方を新たに任用いたしまして、集中的に改善・指導に当たるというイメージです。

記者:
同じくこの改革案についてなんですけれども、見た目も中身もクリーンな市役所の実現ということで、市民応対にふさわしい身だしなみの徹底ということなんですけれども、これは具体的にどういうものになるんでしょうか。

久元市長:
ここは、職員の皆さんの意見をよく聞いてみたいと思います。やはり、市役所が変わったということを市民の皆さんにもわかってもらうようにするためには、職場の雰囲気ということも大事なのではないか。要するに私たちの意識も非常に大事だけれども、市役所の雰囲気というものがやっぱり明るく、そして爽やかなものであるということが必要なのではないだろうか。そうでないと、市役所の体質が変わるということは非常に大事ですけれども、やっぱり市民に対してメッセージとしてそれが伝わっていくためには、明るい雰囲気ということも必要なのではないだろうか。
ですから、これは職員の市民の皆さんに対する言葉遣いだとか、あるいは所作だとかいうこともありますが、同時に服装とか、あるいは履物。例えば、これは庁内で議論が必要ですけれども、スリッパは絶対に履かないようにするとか、そういうような対応ですね、ここは議論があるところかもわかりません。
ただ、今まではそういうことをあまり大っぴらに議論をするという雰囲気でもなかったので、そういうことを議論すると何かとんでもないことになるのではないかというおそれがどうもあったようですが、職員の皆さんの間でフランクに議論をしていこうということです。

記者:
全庁グループウェアを活用と、これはどういうようなイメージですかね。

久元市長:
グループウェアはイントラネットの中で、職員の皆さんがいろんな書き込みをしてコミュニケーションを図るということですね。今も既に例えば、不要になった物品などをほかの部局に譲りますとか、そういうようなやりとりをしているわけですが、これを改善いたしまして、今はどちらかというと担当職員のレベルで多いわけですけれども、これをもう少し上の幹部職員の間でもそういう意見交換をしていこうということですね。そして、上司、部下の間でも、同じ職場では顔が見えていますから議論ができるでしょうけれども、違う職場の間でもこのグループウェアを使って率直に議論をしていくと。「つなぐ課」だけが職員をつなぐということではなくて、こういうグループウェアの機能を使って違う職場の職員の皆さんがコミュニケーションを図っていくということ、これは縦割りとかタコつぼの組織というものの改善につながっていくのではないかということを期待しています。

記者:
改革案で予算、施策は並んでいるんですが、市長とされまして、コンプライアンス推進というのは結構厳しい側面を持っていると思うんですね。法令遵守をさせるという意味で、先ほど来おっしゃっている警察官や弁護士を入れて厳しい態度で臨む。一方で、組織風土改革とか人事とか、そういった点では風通しのよさとか、もっとフランクに話し合える環境をつくっていくというところ、どっちも必要かとは思うんですけれども、今回のヤミ専従問題、特に処分のときには極めて厳しい対応を迫られたと思うんですけども、今回の改革方針というのはどちらのほうに重心を置いたものなんでしょうか。

久元市長:
両方必要だと思うんですが、やはり明るく開かれた組織、雰囲気にしていくということを徹底すれば、ヤミ専従みたいなことが起きませんから、その場合には警察官の警視さんに目を光らせていただく必要はないわけです。ですから、どちらが大事かというと、やはり後者のほうをしっかりやっていくということが、前者による対応をしなくても済むような組織風土にしていくという面で、後者の対応というのが非常に重要なのではないかと思います。

記者:
「つなぐ課」というのが市長は、従前、非常に重要な役割を果たすというお話をされております。タコつぼ化、それから縦割り化、こういったものを突き破っていく遊軍部隊として期待を持っていらっしゃる内容というのはもっともだなとは思うんですけれども、この「つなぐ課」というのは企画調整ではなくて、市長直轄、市長直属のほうがより強い力を発揮したのではないかという意見もありますが、いかがですか。

久元市長:
そこは議論がありました。しかし、企画調整局という局の役割として、まさに「調整」という言葉が入っているわけですね。つまり、もともと組織間の総合調整をやるという役割が企画調整局にありますので、企画調整局にあるほうが自然なのではないだろうかというふうに考えたわけです。
もう1つは、市長の直轄にするということの、やはりメリット、デメリットもあるのではないかというふうに思うんですね。何となくほかの組織の中から、通常は危機管理や秘書業務などを除いて、国際もありますけど、やはり局長の責任でしっかりと仕事を企画・立案し、マネジメントするということでなければ、教員も入れれば2万人にも及ぶ組織の仕事の遂行ということはなかなかできにくいわけですね。そういうふうに責任を分担していかないと組織は回りません。
そういうことからいうと、大事だからという理由で市長直轄の組織を増やしていく、肥大化させていくということは、やはり円滑かつ責任を持った対応ということに対してマイナスの効果もあるかもしれないということで企画調整局に置くことにしたわけです。

≪その他の質疑応答≫【49分06秒~】

記者:
今回はハラスメント対策の基本方針も盛り込まれた改革方針案になっておりますが、それに絡みまして、明石市長の泉さんがこの間、暴言で辞職されるなど社会問題化しております。まずそれについて市長としてどうごらんになっていらっしゃるのか、ご意見を伺えますでしょうか。

久元市長:
広く報道されておりますが、私は神戸市民から選ばれている市長であり、明石市長は明石市民から選ばれる市長でありまして、ほかの自治体の話でありますので、やはりコメントは差し控えさせていただければというふうに思っております。既に辞職をされている、近々、統一地方選挙としては必ず選挙があるわけですから、今回の一連の事柄に対して明石市民が適切に判断をされるということになるのではないかというふうに思います。

記者:
少し角度を変えまして、それに対しましては、いろんなシーンで幹部の方々と政策についてお話し合いになることがあると思います。厳しい議論もあろうかと思うんですけれども、市長ご自身が日ごろ、こういったパワハラとか、セクハラはないと思いますが、そういったことで気をつけていらっしゃること、心がけていらっしゃることを教えてください。

久元市長:
私は、どなることはまずありません。この公務員に、国家公務員としてなって36年、今まで入れればもっとになりますが、どなったことは2回だけです。
それは、東日本大震災が起きて総務省におりましたときに、行政局長室を出ましたら、若い女性職員とか係長がロッカーをこうやって押さえているんです。そのときはどなりました、すぐに机の下に隠れるようにと。それが1回です。
もう1回は、市役所の中で1回だけどなったことがあります。それは人事課に対してです。それは、職員証の写真を撮るために真夏に背広とネクタイを持って出勤しろと、こういうことをやっていたんです。私にもそういうふうにしろと言いましたので、一応そうしたわけですけれども、さすがに、一番職員のことを考えなければいけない、そして職員の負担軽減を考えなければいけない人事課が、何で職員証を撮るのに真夏にわざわざ冬の格好をして、全部の職員にそんなことをやらせる人事当局というのは、これはどういう発想、感性をしている人たちなんだろうと。そのときにはどなりました。それが1回だけです。私はそのときに、ほんとうに神戸市の人事当局の体質、職員のことを考えない、自分の都合で仕事をしている神戸市の人事当局に対する怒りというものがふつふつと沸いてきたんです。40年近い役人生活の中で2回目にどならざるを得なかったということであります。
ただ、私は、どなることはしませんが、やっぱり私に対していろいろと話しにくいとか、意見がしにくいとかと言われているのではないかという自覚もあります。ですから、明石市長がどうこうということではなくて、ほかの自治体の長などに起きた問題ということは、これは、やはりそのことも頭に置きながら、職員の皆さんといかに率直な議論をすることができるようにするのか。しかし、最終的には役所、職員の論理だけで物事が進んでもいけない。そのことだけでは市民のためにならないこともありますから、やはり、市民から負託を受けている私としての意見を率直に申し上げて、最終的には私の意見に従っていただかなければいけない場面もやっぱりあるわけです。そのときに、これは市長の指示だからということではなくて、やはり十分納得をしてもらった上でないと仕事はうまくいきません。そういう共通理解というものをどうしていくのかということは非常に大事だというふうに思っています。
先々週だったと思いますが、若手の職員の皆さんと、夜、率直にいろいろと議論をしましたけれども、その中で大変驚いたのは、市長の指示がどういう意味なのか、どういう意図なのかということを幹部の皆さんが延々と議論していると。それに対して「そうだ、そうだ」というような声になって、非常にこれは困ったものですから、もし私の意図とか指示の意味がわからないのであれば直接聞いてください。このことを山村市長室長にお話ししまして、山村室長が庁内に徹底してくれているのではないかというふうに思います。
市長になって5年余りが過ぎたわけですが、職員の皆さんとの間のコミュニケーションというものはやはりまだまだ試行錯誤があります。よく自分なりに反すうしながら、この辺のコミュニケーションの改善ということについては不断に進めていきたいというふうに思います。

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