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更新日:2019年11月1日

定例会見 2019年(平成31年)2月8日

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平成31年度当初予算案の概要(資料)

発表項目

ヤミ専従問題について

平成31年度の神戸市の予算案が取りまとめられましたので、概要をご報告申し上げたいと思います。

その前に、いわゆるヤミ専従の問題につきましては、9月の初めに第三者委員会を設置して調査が進められてきました。この調査の中で、いわゆる市長部局に関して、神戸市職員労働組合、それから神戸市従業員労働組合につきましての最終報告が1月31日に取りまとめられました。これを受けまして、関係する職員の処分を2月6日に発表いたしました。

改めて、このようなヤミ専従という、ほかの自治体ではとっくに根絶されていた問題が長年放置されてきたことに対しまして、そして、このことにより市政に対する信頼を大きく損なうことになったことに対しまして、市民の皆様方におわびを申し上げたいと思います。

そして、私に対する責任といたしましては、財政再建で給料の2割を削減しておりますが、これに3割を上乗せし、給料の5割削減を3カ月実施するということにいたしました。そして、岡口副市長とともに給料の減額に関する条例をこの2月議会に提案していきたいと思います。

私の責任は給料の減額にとどまるものではありません。このようなヤミ専従という問題が長年放置されてきた背景としては、長年にわたって神戸市の組織風土に大きな問題を抱えてきたという、組織に起因する問題があります。

このような組織風土に関する問題は、個々の職員に対する監督責任ということを超えて、組織全体に関する責任として、これはやはりトップにあると考えますので、先ほど申し上げましたような処分をしたわけです。そして、調査委員会の最終報告では労使共同決定方式という表現も使われておりますが、このような長年積み重ねられてきた、世間の常識から大きく離れた非常識な神戸市の組織風土を抜本的に改革していかなければいけないと。これが私に課せられた責任であると考えております。

良識ある職員の皆さんの理解と協力を得ながら、この神戸市の組織風土を抜本的に改革し、明るく開かれたものにしていきたいと考えております。

今日、これからご説明をする神戸市の平成31年度予算案は、震災から復興した神戸をさらに新しいステージに押し上げていく新しい取り組みが随所に盛り込まれております。このような前向きの仕事をしていくためには、神戸市役所の組織が前向きのものでなければいけないと考えておりまして、そのためにも、この組織風土の改革に全力で取り組んでいきたいということを最初に申し上げたいと思います。

平成31年度当初予算案の概要

それでは、予算の基本的な考え方につきましてご説明をいたします。

神戸市も既に人口減少時代を迎えております。かつての株式会社神戸市、これは宮崎辰雄市長が主導されたわけですけども、この宮崎市政のもとで展開をされた、いたずらに人口規模、そして都市の規模を拡大するというような考え方からは、脱却をしていかなければいけない。人口偏重からの脱却をいたしまして、一人一人の住民の質を高めていく。規模ではなくて質を高めていく。そして、そこに住む人たちの暮らしの質を重視する街のたたずまいや、あるいは景観デザイン性も重視をした、奥行きと深みのある上質な街にしていく、これをこれからの施政方針の基本的な考え方に据えたいと思っております。

こういう基本的な考え方に基づきまして、諸々の施策を用意いたしました。

予算全体の額ですけれども、一般会計が8,116億円、伸び率としては4.3%。これは低成長時代における伸び率としては比較的高い伸び率を確保できたのではないかと思います。特別会計が6,802億円、企業会計が3,081億円。合計が1兆7,999億円、約1兆8,000億円が神戸市全体の予算規模ということになります。

それでは、それぞれの項目に沿って説明をさせていただきます。

(1)輝く子どもたちの未来を創る

1つは、輝く子どもたちの未来を創るということであります。

まず、子ども施策としてよく取り上げられるのが待機児童数です。待機児童数は平成27年4月1日に13人まで減少したわけですが、その後、潜在需要が掘り起こされたということもありまして、去年の4月時点では332人ということになっております。これを来年の4月には解消させるということを目的として、保育定員の拡大を31年度予算も図っていきます。

同時に、ただ単に定員を拡大するということだけではなくて、現実を踏まえた新たな対策も盛り込むことにいたしました。例えばパーク・アンド・ライド型の保育所の整備。保護者の皆さんがマイカーで子どもを預けて、駐車したまま最寄りの駅から電車で通勤できるというようなものです。そのほか、保育送迎ステーションなども整備をいたします。

保育士の負担軽減をするという観点から、業務の効率化をする。例えば登降園の記録をICTを使って行う、あるいは午睡のチェックをICTを使って確認をする。そういうふうにICTを使って保育士の負担の軽減をするということをぜひ行っていきたいと思っております。

そして、従来から、人材を確保するために経済的支援ということを平成29年度補正予算から行ってきました。平成30年度予算に引き続いて、一時金の支給、宿舎の借り上げなどを継続して行いますが、平成31年度はこれに加えて新たに保育士の方々が奨学金を返還する支援として、月額5,000円を7年間、最大で42万円まで補助をすると。5つのいいねに加えて、奨学金返還を新たなメニューとして加えることにいたします。

子育て環境の充実といたしましては、これはネットモニターの皆さんとの対話フォーラムでも、若いお母さんから、気軽に集まれる場所が欲しい、ほかのお母さんと意見を交換できるようなスペースが欲しいというようなご要望もよく聞きます。今年の夏に新長田に合同庁舎ができまして、市税事務所が集約化されます。そこで、区役所の市税事務所あとにできるスペースに子育て支援拠点をつくりたい。さらには、公園に大規模遊具や屋根つき広場も整備をしたいと考えております。

それから、子育てしやすい住環境を整備していくということが大変大事で、子育てしやすい民間賃貸住宅に住み替えをする場合の家賃補助を新たに創設いたします。最大3年間、200件の補助を用意をいたしますし、また、中古住宅を取得して、リノベーションを補助する場合にも50件の補助を用意することにいたしました。

いずれにいたしましても、子育て世帯への支援というのは、特定の施策を行うということだけではなくて、妊娠、出産、乳幼児期、そして小学校、中学校、高校を卒業するまで、それぞれの成長・発育段階に応じた切れ目のない支援をしていくということが重要で、総合的なメニューとして市民の皆さんに提示をしたいと考えています。

その中の幾つかの説明をさせていただきますと、やはり教育施策の充実、学力を向上させるということは非常に重要で、ICTの環境整備などを行います。また、教員の多忙化対策、これは教育大綱でも重点課題として挙げてきておりまして、いろいろなことを行っておりますが、31年度は部活動指導員の配置拡充などを行いたいと考えております。

毎日、児童虐待死の問題が報道されておりますけれども、神戸市も、こども家庭センターにとどまらず、あらゆる部局がこの虐待死をなくすという、そういう強い決意を持って取り組んでいかなければなりません。私も担当する職員の皆さんから直接いろいろと意見を聞くことがあります。極めて高い士気と使命感に基づいて仕事に取り組んでいただいております。

そういう取り組みをさらにしっかりと支えていくためには、やはり、残念ながら今回の野田市の事例にもありましたように、問題のある保護者に対して毅然と対応するということが非常に重要です。そこで、こども家庭センターに常勤の弁護士を配置したいと考えておりますし、体制も強化をいたします。

(2)健康・安全を守る

次のテーマが健康・安全を守るということですね。

1つは、認知症の神戸モデルです。1月28日に診断助成制度がスタートいたしまして、もう既に大変たくさんの市民の皆さんから問い合わせ、申し込みをいただいております。これをしっかりとスタートさせるということですね。この神戸モデルに加えて、政令指定都市では一番多い7カ所の認知症疾患医療センターによる専門医療相談を開始いたしますし、認知症に関する総合的な電話相談窓口オレンジダイヤルを開設いたします。

そして、介護人材の確保も非常に大事です。

それから、健康創造都市KOBEに従来から取り組んできましたが、市民PHRシステムと連携したアプリを活用した健康づくり事業を推進。さまざまなデータをご本人の承諾を得て集約し、それぞれの方々が自分で健康状態をスマホなどで確認する取り組み、また、健康ポイントなどの制度も始めたいと思っております。

また、災害に強い都市づくりということでは、去年もさまざまな台風豪雨による被害がありました。これを踏まえて、市役所の初動対策員の体制強化。それから、防災行政無線の新たな整備、外国人観光客の方々に対する多言語翻訳機器なども導入をいたしまして、迅速な避難行動を促していきたいと考えています。

それから、避難場所の確保は大変重要です。そして、これまでの検討では、これまで避難所となったのは学校が多いわけですが、学校の体育館も季節によってはものすごく暑い、あるいはものすごく寒いということで、既に避難所となったことがある体育館についての空調の整備をしていきたいと思っております。充電バッテリーの整備も行います。

また、ハード面の対策では、去年、高潮被害を受けた東川崎地区、これはポンプ場の排水能力が不足をしておりましたので、少し整備期間がかかりますが、新規ポンプ場を整備するための取り組みを始めていきます。

今年の1月17日にご覧をいただきましたが、鉄扉の遠隔操作を本格的に整備いたしますし、防潮堤の補強かさ上げなどを行います。

それから、危ない崖の応急対策については、従来は民地については所有者でやっていただくということを基本にしていたわけですけれども、しかし、やはり放置をしていると周辺に被害が及ぶようなもの、緊急に対応を要するものについては、新たに私有地、民有地であっても対応していくということで、危険がけ応急対策助成をスタートすることにいたしました。人口が増加している西神南地区に消防出張所を整備するなどの対応を行います。

阪神大震災25年関連事業といたしましては、さまざまな意識調査、また、市民参加型のSNS災害情報共有モデル事業などを行います。1.17のつどい、神戸ルミナリエは継続して実施をいたします。

とにかく去年はものすごく暑かったですが、この異常高温はこれからも続くと思われます。緊急対応として、打ち水大作戦や、あるいはミストの設置などを行いましたが、それらをさらに拡充した形で、日よけなども都心の中に整備をしていきたいと思いますし、それから、大学の先生方からさまざまな知見もいただいております。これらの先生方とのシンポジウムなども開催をいたしまして、より長期的に腰を入れて、この異常高温対策に神戸市として取り組んでいきたいと考えております。

(3)街と地域を創る

次はまちづくりの関係です。

やはり冒頭申し上げましたように、グレードの高い上質なまちづくりをしていく際には、まちの顔である駅前をどう魅力のある快適な公共空間としてつくり上げていくのかということが大変重要です。主要な駅前を思い切って変えていきたいと考えております。

新長田駅前につきましては、合同庁舎が今年の夏にオープンをいたしますが、それにとどまらず、駅前広場の再整備を行います。これはまだ十分各方面のご意見を聞かないといけないですけれども、新長田の駅前にバスのロータリーをつくって、駅に直結する形でバス路線も整備をしていく、そして、その上に歩行者空間をつくっていくというようなことができないだろうかということですね。

あとは、地下道のリニューアル、案内サインなども整備をいたします。合同庁舎がいよいよオープンをいたしますと、1,050人の職員が働き、年間約30万人の皆さんの来庁が見込まれます。既にこの再開発地区への飲食系をはじめとしたテナントの入居も進んでいますし、子育て支援施設なども進出をしております。10月からこれがオープンをするわけですので、ぜひ活性化につながるような形で取り組んでいきたいと思っております。

新長田の南側の駅前を整備する。それから、国道2号線の地下道も相当長年放置をされておりましたのを、合同庁舎に合わせて思い切ってすっきりとリニューアルをいたします。新長田の合同庁舎完成にあわせて案内サインなども整備をいたしまして、回遊性を向上させ、にぎわいを創出させるという形で取り組んでいきたいと思います。これが新長田での取り組みです。

それから、西神中央駅です。西神・山手線の終点ということになるわけですが、西区の新庁舎が2021年に開設されます。そして、ここに文化・芸術ホール、西図書館も整備をいたします。駅からの主要動線を検討して、ただ単に施設が整備をされたということだけではなくて、この駅前全体を整備していくと。駅前のプレンティ広場のリニューアルなども行っていきますし、乳幼児の一時預かり施設なども整備をしていきます。西神中央駅の周辺に商業施設があるわけですけれども、その隣に西区の新庁舎が2021年に完成をいたします。

そして、この駅の反対側は、今、かなり広い更地になっていますが、これを民間開発をしていただいて、そこの中に文化・芸術ホールと新図書館を整備いたします。こういうような施設ができるのに合わせて歩行者動線を考えていくという形で、この西神中央の駅前全体のリニューアルをしていくということにしております。

それから、名谷です。名谷周辺はニュータウンがオールドタウン化しておりまして、高齢化が進んでいます。改めて一部駅前広場を手直ししたところもありますが、改めて駅前全体の再整備計画をつくって、駅周辺、あるいは駅舎のリニューアルの検討、駅前の舗装のリニューアルも検討していきたいと思っています。閉園をした幼稚園を活用いたしました子育て世帯の働く場、地域活性化の場づくりというようなことを行っていきまして、2027年、名谷駅が開業いたしまして50周年ということになりますから、この時期に焦点を当ててこれを完成させていきたいと考えています。

垂水の駅前について、まずは体育館を集約整備すると。その後、体育館の隣に垂水養護学校の跡が既にあるわけですけれども、一体的に考えまして中核的医療機関を整備していきたいと考えております。垂水小学校は、今後の人口の増加を見据えながら校舎の建て替えを現地で検討していこうと考えております。こういう形で垂水の駅前、民間の開発計画が既にスタートしております。体育館を集約して海側に新しい体育館を整備する、その跡には中核的医療機関を整備する、垂水小学校は建て替えるという形になります。さらに、これに加える形で駅前全体のリニューアル計画というものも考えていきたいと思っております。

新神戸駅も、平成28年度に新幹線の改札口から地下鉄の新神戸駅の改札口まで、リニューアルはいたしましたし、布引の滝に行くガラス導光板なども設置いたしました。今年はマッキンゼー・アンド・カンパニー社の世界で3番目、アジアで初めてとなるラーニングセンターも開設されました。同じ建物の中には兵庫県により神戸ビーフ館も整備されます。さらに、これに加えて駅前全体の再整備をし、この設計に着手をいたしまして、路線バスやいろいろなホテルからのバスも発着をしておりますから、そういうようなバス、あるいはタクシーがすっきりと発着できるような広場にしていきたい。歩行者動線も改善をして使いやすい駅前広場にしていきたい。2023年度の供用を目指して順次整備を進めていきます。

それ以外にも、神戸電鉄の西鈴蘭台駅の駅前再整備検討、それから谷上駅につきましては、今、北神急行の譲渡交渉を行っているところで、今後そういうこともにらみながら駅前の再整備、ポテンシャルを上げていく取り組みをこれから考えていきたいと思っております。

それから、このように上質な街をつくっていくためには、新たな公共空間を魅力のある形でつくっていくとともに、そういう上質なまちづくりを阻害している負の要因、マイナスの要因というものをどう除いていくのかということが重要です。そして、このことは安全確保ということでも非常に重要です。

そこで重要になってくるのが、老朽空き家対策でありまして、完全に新規施策ですが、一定の基準を満たす老朽空き家についての解体補助を、解体費用の3分の1以内、上限50万円ということで年間500件の解体を目指していきたいと。これは全国的に見ましてもかなりのボリューム感ということになります。従来からの施策も拡充をいたします。

今度は、空き家・空き地の有効活用ということで、リフォームの推進事業の拡充、それから、後片づけの家財整理についての補助ということも行いまして、従来からの取り組みを継続して行い、施策の拡充も行っていきたいと考えております。

それから、やはり国際都市ですから、在住外国人への支援も大変重要です。特にここのところ、ベトナム人が急激に増えております。現在、神戸市内には4万8,000人の外国人がいらっしゃいまして、去年の新たな在留資格の創設などに伴いまして増加が見込まれます。いろんな課題がありますので、これに対する対応も考える必要があります。

1つは、これは新規施策ですけれども、タブレットを活用した通訳支援ということで、特に区役所に来庁される外国人の方とタブレットを使って外国人スタッフ、神戸市の外郭団体である神戸国際協力交流センター(KIC)との間でやりとりをしてスムーズに手続が行えるようにしたい。

さらに、支援ポータルサイトの構築をいたしますし、外国人人材を積極的に登用したいと思っております。以前、記者会見でベトナム人の職員の紹介をさせていただきましたが、さらに多文化共生、あるいは多文化交流という形で外国人人材を市役所の中に登用していきたいと思っています。

あとは、外国人支援のための拠点施設をふたば学舎につくる。また、日本語学校との連携、これも従来ほとんどお付き合いがなかったわけですが、去年、意見交換をいたしましたら大変有益でした。今後、さまざまな連携協力を行って、外国人留学生の皆さんに対する生活支援ということも協力をいただきながら進めていきたいと思っています。

また、本庁での取り組みに加えて、中央区では外国人向けの情報提供拠点や相談窓口をつくりますし、長田区はベトナム人が非常に多いので、ベトナム人向けのさまざまな支援、特に日本語学習支援や、児童への生活習慣、あるいは、さまざまな日本で暮らす上での知識の指導をしていくということ、こういうことも考えていきたいと思っています。

大事なことは、神戸市は広いですから、それぞれの地域と、そこに住んでおられる外国人の方々の属性に応じたきめ細やかな支援をしていくということではないかというふうに思います。

スポーツ・芸術関係では、今年いよいよラグビーワールドカップが神戸で開催されます。ぜひ神戸市全体で、市民を挙げて歓迎をし、おもてなしをする。この時期に合わせて「アート・プロジェクトKOBE2019:TRANS-」をこの神戸市の市街地西部を中心に開催したいと考えております。外国人の皆さんにもぜひ楽しんでいただきたいと思っています。

あと、今年は神戸市制130周年に当たりますから、記念式典を行います。さまざまな街と地域をつくるための施策を検討していきたいと思っています。

(4)神戸経済を伸ばす

神戸経済を伸ばすという観点からは、従来からスタートアップなども取り組んできましたけれども、シリコンバレーとの交流ということは大変重要で、神戸市として独立した拠点を新たにシリコンバレーにつくりたいと考えております。そして、神戸にアメリカのITスタートアップ企業を誘致する取り組みを本腰を入れて行うと。既に500スタートアップスも展開しておりますので、こういうような中にできたネットワークを生かした誘致を行っていくということです。

また、国内のスタートアップの皆さんが米国に進出をする支援も自治体として行っていきたいと思っています。そういう、いわばさまざまなリサーチをする、橋渡しをする、そういうような機能を持った拠点をシリコンバレーに置くということです。

あと、ドローンを先行的に利活用する。これは兵庫県との協調事業ですけれども、神戸に拠点を置く最先端のドローンの会社などと協力して市民サービスの向上や行政に活用していく。例えば高潮・高波の被害があったときに、空からテトラポットがどういうふうに移動したかということを見る、鹿の生息調査、あるいは、許可外の土地の形状の変化、産廃の保管状況の調査などを行う、神戸マラソンのプロモーションムービーを撮影する、こういうことを県市でそれぞれ行っていきたいと考えています。

医療産業都市については、本庶佑先生のノーベル賞受賞を契機といたしました研究、1つは橋渡し研究機能を強化するということと、あとは、本庶先生に指導していただいた次世代医療開発センター(仮称)、これを整備いたしまして、本庶先生の指導のもとに研究開発を行う、こういうような取り組みをしたいと思っています。

あと、観光の面では、須磨の海浜水族園のリニューアルにとどまらず、海浜公園全体の再整備をするということで、民間事業者の提案を求めていくという作業に入っています。新たに農業公園の再整備や、台風で大きな被害を受けた須磨の海づり公園を復旧し、さらに民間事業者の意見も踏まえながら、魅力を向上するということを検討していきたいと思っています。東京でのプロモーションの展開も強力に行っていきたいと思います。

神戸経済を伸ばすためにはインバウンド対策が重要です。六甲山・摩耶山の活性化に向け、六甲山再生委員会が最終段階に入っていますので、六甲山・摩耶山の活性化をさまざまな形で行っていきたいと思っています。また、食ビジネスのスタート支援や、商店街・小売市場の活性化、客船誘致の強化などを行っていきます。

(5)陸・海・空の拠点を創る

陸海空の拠点をつくるという面は、相当ここ数年、さまざまなプロジェクトの進捗が見られました。都心三宮は新しい姿にこれから変貌していくということになります。こういうような姿をできるだけ早く描いていきたい。グレードの高い公共空間を三宮の駅前につくり出していきたい。できれば世界一美しい図書館をつくると、これはまだ構想段階ですけれども、民間事業者からどういう提案が出てくるのか、大変楽しみです。

いずれにいたしましても西日本最大級のバスターミナル、新宿のバスタのいわば西日本版のようなものをここにつくり上げていきたいと思っています。三宮が西日本の各地にバスが発着するターミナルになるわけです。

具体的な整備計画ですけれども、バスターミナルについては、1期と2期と分けて整備をいたしますが、1期は31年度に設計をして、33年度前後から工事に着手し、平成37年度(2025年度)ぐらいに完成を目指して工事を進めます。この工事に入っていくためには今建っている建物をどけないといけないので、建っている中央区役所それから勤労会館を別のところに整備をするということが必要になります。それが前提になって工事に着手し、完成した後にこのバスターミナルの2期の工事に入っていくということになります。

駅前空間については、この31年度に社会実験をスタートさせまして、幅員の減少など、歩行者、公共交通を優先した取り組みをいよいよスタートさせることになります。サンキタ通り、鯉川筋などの設計・工事にも入っていきます。

ウォーターフロントでは、既に新港第1突堤の基部については、今、更地になって、工事に間もなく入ることになります。そして、平成32年ごろから順次操業が始まっていくと。東遊園地につきましては、平成31年度から設計工事に入る。それから、この国道2号線をまたぐ歩道橋につきましても、平成31年度から設計工事に入っていきまして、平成34年ごろに完成するということになります。

あわせまして、本庁舎については、新中央区総合庁舎を現在の3号館を取り壊してつくる。これが平成31年度から設計工事に入り、平成33年ごろに完成をする。こういう形で既にスケジュールを立てて、計画的に事業を進めるということになります。

三宮のみならず、フラワーロード、それからウォーターフロント、これは大きくこれから変わっていくということになります。

三宮・元町周辺エリアにつきましては、先ほど申し上げたような形で順次事業を進めていきます。また、ウォーターフロントエリアについて、市役所の周辺では新たな文化ホールの整備をここの中に行っていくということで、税関前の歩道橋のリニューアルも行います。

さらに、開発熟度が高まることに応じてBRT・LRTの導入可能性の検討も必要になってきます。

また、新神戸-神戸空港間のアクセスということを考えたときには、やはり道路でのアクセスということが非常に重要で、まず、現在の生田川右岸線、これを拡幅し、整備をするということで、31年度は(設計に)着手をしたいと思っています。

あと、陸海空の拠点ということになれば、当然のことながら国際コンテナ戦略港湾、それから去年の12月22日に着工式が行われました湾岸道路の西伸部の整備促進、さらに神戸空港の利活用の拡大。これは従来の方針に基づいて着実に進めていきます。

(6)市政改革を進める

最後に、市政改革を進めていかなければなりません。やはりスピーディーに仕事をしていくと。そして、開かれた市役所にしていく。そして、行政サービスを高度化していく。そういうことを考えたときには、やはり局の再編ということも必要になってきます。

住宅都市局、みなと総局を都市局、建築住宅局、港湾局の3局に再編をいたします。この組織再編の基本的な考え方は、1つは、今、みなと総局が新都市整備事業会計を所管しておりまして、かつて計画的ニュータウンを整備した、ポートランド、六甲アイランドを整備をしたというような名残で所管をしているわけですけれども、一体的なまちづくりを考えたときには、みなと総局ではなくて都市計画、都市整備部局と一体となってまちづくり、そして町のマネジメントを推進していく必要があります。

そこで、みなと総局の新都市整備部門を都市局(新設)に移管をする。そうすると、局はものすごい大きなものになりますので、まちづくりは都市局が一元的に行うということにいたします。また、現在の住宅都市局の住宅部門は市営住宅の整備、建設が中心であったわけですが、これはやはり民間住宅に関する民間住宅政策ということが必要になってきますし、空き家・空き地対策は強力に取り組んでいかなければなりません。そういう観点から局を独立させまして、建築住宅局を設置するということにいたしました。

それから、従来から非常に区域が広い北区の北神地域については、北神出張所があったわけですが、これを北神支所に格上げいたしまして、いよいよ今年の4月に北神区役所に格上げをいたします。1つの区に区役所が2つあるというのは全国に初めてのことであろうと思います。一々、北神地域の皆さんが鈴蘭台まで行かなくても手続が完了するようにしたいと考えております。

あと、スピード感のある市政運営、組織風土を進めるためには、やはり、今、局、部、課と3層制になっているものを計画的に2層制に移行したいと考えております。全庁的に部組織を一部廃止いたしまして、副局長を新設する。副局長は局長の指示のもとに機動的に動いて、他局との間のつなぎなども行っていくということを考えております。

そして、全庁横断的な政策課題を解決するために、企画調整局につなぐ課をつくるとともに、コンプライアンスの推進体制を強化したいと思っております。やはりヤミ専従が発覚をしたように、市役所の中のコンプライアンスをさらに強化していかなければなりません。

そして、対外的には、例えば非常に問題のある、虐待を繰り返しているおそれのある保護者への対応、あるいはさまざまなクレーマー的な対応、そういう現象が残念ながら見られます。そういう事象に対しては、もちろんそれぞれの市民の皆さんが置かれている状況に応じて、丁寧に対応しなければいけない場面と毅然と対応しなければいけない場面とあります。そして、毅然と対応しなければいけないという部分については、やはり警察官、それから法律の専門家の支援が必要だと考えまして、コンプライアンスの推進体制を強化するために現役の警察官を兵庫県警から招き、法務監察専門官を設置したい。それから、弁護士を法務支援専門官として政策法務の部門に配置したいということで対応したいと思っております。こども家庭センターへの弁護士の配置とあわせて、きちんとこの不法行為、不当な行為に対して対応できるような体制を全庁的にしっかりと整えたいということです。

次が、やはりICTを使った行政サービスですね。申請書作成の支援システムを試行導入をする。それから、総合コールセンターの機能を拡充し、AIなどの活用も考えながら応対力を強化する。ICTの導入で、市民の利便性、行政の事務効率を向上させていきたいと考えております。

また、マイナンバーカードは、神戸市は政令市1位のカード交付率の現状にありますけれども、さらにこれを普及させていくために、区役所での申請受付を開始する。それから、コンビニ交付手数料を大幅に下げまして、住民票の写しの場合は全国で一番安い150円にすると。区役所に証明書の発行ができるキオスク端末を設置いたしまして、このカードの交付率を高めていく。

そして、住民票や印鑑証明、また、納税証明書のような証明書は、わざわざ区役所に来ていただかなくても、カードを取得していただければコンビニでとれるわけですから、そのほうが便利ですし、また、そのために対応している職員は、きちんと住民の皆さんに丁寧に相談をしたり対応することができるような、そういう部門に配置をしていく。こういう形で区役所の対応というものをより改善、強化をしていくと考えております。

以上が平成31年度の予算案の内容です。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

質疑応答

ヤミ専従問題について(質疑応答)

記者:
ヤミ専従に関係して3点お伺いしたいんですけれども、まず、最終報告書を受けて、結果の受けとめを教えてください。5年間だけで調査の結果29人が不当に給与を受け取っていたと、そういった実感がありましたら、そういったことも含めて教えてください。
あと、自らの責任について先ほどおっしゃっていましたが、管理監督責任を果たしていなかったと捉えていらっしゃるのか、あと、職員の処分、自らの処分も含めて厳しい対応をしたと思っていらっしゃるかどうか教えてください。
あと、3点目が、今後の市役所の組織改革について、先ほどもおっしゃっていただいたんですけど、改めて思いをお聞かせください。

久元市長:
この報告書につきましては、私はこの9月の初めに第三者調査委員会を設置して調査をお願いしたときも、これは第三者委員会の責任と判断で報告をまとめていただきたいということをお願い申し上げました。ですから、これは完全に独立した立場で出された報告だと思いますから、これをしっかりと受けとめて、この報告書に沿った形で対応をしていくということが重要だと思っております。
それから、私の責任については、これは管理監督責任が免れないと指摘がありました。この私の受けとめ方は、管理監督責任というのは、個々の職員の不祥事件があって、そういう個々の職員に対する管理監督責任を指摘されたものではないと考えております。つまり、この報告書では、ヤミ専従が起きてきた背景として、長年、労使共同決定方式と言われるような対応が行われてきたということと、それから、長年にわたって職員が組合の幹部などになかなか物が言いにくい雰囲気というものが醸成をされてきた組織風土に問題があるという指摘がなされています。そのようなやはり組織風土というものが温存されてきた責任というものが自分にあるということが、私の責任に対する自分なりの受けとめ方です。
そして、この処分については、私としては、過去の市長の責任、一番厳しい責任に合わせるという考え方で自分に対する処分を行いました。このことについての判断は、市民の皆さんに委ねたいと思っております。
今後の改革は、これは冒頭申し上げたところですが、やはり世間の常識と神戸市役所の常識が相当ずれているということ、これは典型的にヤミ専従にあらわれていると思いますので、神戸市の常識を世間の常識、一般的な自治体の常識に最低限合わせるような取り組みをしていかなければいけないと思います。同時に、やはり職員の皆さんも今回の一連のヤミ専従に関する報道や、あるいは第三者委員会のヒアリングの状況ということはさまざまな形で市役所の皆さんには伝わっていったと思いますから、やはりぜひこの処分でこの問題にしっかりとけりをつけて、明るい市役所にしていく、前向きに仕事ができるような市役所にしていく、それが非常に大事だと思います。
そこで、できるだけ早く市役所改革方針というものをつくると。市役所改革方針というものは、そういう方向での改革方針を示すわけですが、そこからの取り組みに対して職員の皆さんの参画を求めていくということ、これをぜひ行って、ぜひ明るい市役所にしていきたいということ、これが今後の改革に関する大きな方針です。

記者:
今おっしゃられた市役所の常識が市民の常識とずれている、その感覚を正していくというのはすごく難しい問題だと思うんですけども、具体的にどうやって、そのずれた感覚、これだけ長い間ずれていたものを変えていくんでしょうか。

久元市長:
やはり、フランクに議論ができるという雰囲気をつくっていくということが大事ではないかと思いますね。職員の皆さんからいろんな意見を聞く、局長は局内のさまざまな皆さんの意見を本音で聞ける、本音で議論ができるような対応をしていきたいというふうに思います。
それから、私も、そう思われないかもしれないんですけど、やはり外から来た人間なので、職員の皆さんに少し遠慮してきた部分もないわけではありません。例えば、どうしても理解できないのは、この市役所の中で、ほかの局にさんづけをするんです。これがどうしても理解できない。
普通は民間企業でも、ほかの組織に対して、さんづけなんかしないんですよね。外に対してはすごくバリアを張って、市役所一家ということなんですけど、市役所の中では、それぞれの局がタコつぼのようになって、タコつぼが違えば他人のような雰囲気で、「何とか局さんにはいつもお世話になってます」とか、電話をとったら「お世話になってます」というような会話が交わされるというのは、私が勤務した4つの自治体ではそんなことありませんでした。兵庫県庁にも聞いたら、ほかの部や局にさんをつけるなんていうようなことはないと。これはこの市役所の独特の風習なんですよね、。
非常に些細な話なんですけれども、私は非常に違和感があるんです。しかしこれは言葉狩りみたいになるので言えなかったんですけれども、そんなことも率直に申し上げるということも大事なのかなと。そこは、なかなか職員の皆さんとのコミュニケーションをどうするのかというのは試行錯誤のところもありますけれども、それは1つの例ですね。
あとは、やはり閉鎖的な雰囲気というのは、例えば民間の事業者の皆さんと懇親会とか立食パーティーとかすることがあるんですけれども、ほかの自治体であれば、民間事業者の皆さんと懇談をするので、民間事業者の皆さんと談笑するという風景が多いんですけど、神戸市役所の場合には、職員だけで固まって、それで談笑していると。民間の皆さんとしゃべりに行く職員はものすごく限られているというのも、非常に奇妙に感じてきました。
そんなことを私は私で率直に申し上げたほうがいいのかなと。ただ、こういうふうに申し上げたら、うつむいて黙ってしまうようなことにならないようにしないと、自戒をしながら、私自身も試行錯誤しながら、闊達なコミュニケーションが生まれるような市役所にしていきたいと思います。

記者:
最終報告書では、労使共同決定方式と歴代の市長が選挙に組合の推薦を受けていたようなことが、長年放置されてきた背景にあるのではないかと指摘されていますが、率直に、それは市長としてそういうことがあったなという感じはしますか。

久元市長:
組合の皆さんが私を応援してくれたことは事実です。特に市職労の皆さんは、例えば選挙が近づいてくると、昼休みとかに集会を設けてくれる。で、私にしゃべっていただくと。委員長が、ぜひ市長に頑張っていただきたいという挨拶をすると。これが区役所に行ったり、ほかの支部に行ったりするということはありました。ですから、応援をしていただいたということは事実だというふうに思います。
ただ、当然のことながら、応援をしてくれたからといって、それで何か違法な行為、あるいは不適正な行為を見過ごすということはあってはならないわけで、そんなことはするわけがありません。
例えば、応援してくれる方々というのはたくさんいますが、その組合の違法行為を見過ごすということは、応援をしていただいた企業を入札参加資格がないのに入れるとか、応援していただいた方の子弟を入庁させるような行為を見過ごすとか、それと同じことです。ですから、応援をしていただいたことは事実ですけれども、だからといって、このヤミ専従の問題について、何かそれによって影響されたということは全くありません。
むしろ私はヤミ専従問題の存在を認識したときに、相当悩みましたけれども、悩んだ理由は、応援してくれたからということではなくて、別にあるんですけれども、極めて迅速にこの問題の解明に着手をしたつもりです。

記者:
なぜ悩んだのか、教えていただけますか。

久元市長:
それは、ヤミ専従という問題が労使癒着があって初めて存在するからです。労使癒着をするということは、使用者、つまり人事労務当局がこれに深くかかわっているということが容易に推認をされます。そうすると、どう対応したらいいのかということです。もしも人事労務当局にこの特定の職員が、本来仕事をしないといけないのに、ほとんどの時間、仕事をせずに組合活動をしているという話を聞きましたけど、どうなんですかと言ったときに、どう対応するんだろうか。いや、調べていただいて、実はそうでしたというふうに言ってくる可能性もあったかもしれませんが、そうならない可能性もかなりあったように私は感じました。
ですから、これはどう対応したらいいのか、随分悩みました。もしも、そういうことを率直に言うと、多分、労使癒着をしている中では、これはその組合の役員に、何か市長が感づいたぞと、しばらく席におれとか、最悪の場合は、このヤミ専従をしているということを残す書類を消したかもしれない。ちょうどそのころ、いわゆる財務省による文書改ざんということが起きていましたので、そんなことになったらこれは大変な悪夢になってしまう、取り返しのつかないことになってしまう。そういうことを招来する可能性があるということになるので、どうしたいいのかと。
例えば、これはほんとうに真剣に、私のポケットマネーで私立探偵を雇って、この現場に写真を撮るということで証拠を突きつけると、人事労務当局に、ということができないかということも考えましたけれども、しかし、これは方法に相当な反倫理性をはらむので、これもできない。それで、結局のところ、これは職員に言わずに、とにかく早急にひそかに第三者委員会を立ち上げて、第三者委員会を立ち上げたことで、もはや人事労務当局がそういう行為に走らないようにするという状態を早期につくり上げることが必要なのではないかということで、8月のお盆明けに、ごくごく限られた幹部職員と相談をして、第三者委員会の立ち上げを9月の初めに行ったということです。
ですから、悩んだというのは、そういう対応は、結局、私を支えてくれている職員を信用しないということですから、これは自分自身、大変良心の呵責にも苦しんだというのが正直なところです。そういう意味で悩んだということです。

記者:
いわゆるヤミ専従をめぐって、退職金や給与などを含めて2億円近くが不当に渡っていますけれども、どのような覚悟で返還を求めていくかというのはありますか。

久元市長:
1つは、法的に返還義務があるというものについては既に返還がなされていますが、法的に返還義務があるのかどうかということについて、なかなか判断が迷うものが残っているんですね。これはまず、とにかく任意に返還を求めるということで、理解を求めるために返還請求を行いました。その上で、その先に返還に応じなかったときにどういうことになるのかということについては、少しこれは法的な問題の整理が要りますので、専門家の方々と相談した上で、その後の対応を決めたいと思っています。いずれにしても、全力で回収をする、最大限の努力をするということに尽きると思います。

記者:
第三者委の報告書で、先ほどからお話になっているような市職労の選挙応援の話があり、その後に職員たちが、市長は応援を受けているがゆえに市職労に対して強く言えないんじゃないかということから、改善意欲が失われていったというようなことまで、第三者委員の最終報告書では書かれていたと思うんですけれども、その上で、第三者委員の会見で、今後問われるものはトップの姿勢だというようなことを委員の皆さんが言っておりまして、そのことを踏まえてなんですが、今後どのようなつき合いを市職労としていくのか、市長としてお示しできるものがあれば教えてください。

久元市長:
第三者委員会の報告は、歴代の市長について同じように書いているのではなくて、それぞれ違った書き方をしているというふうに思います。その上で、しかし、先ほど申し上げましたように、市職労について選挙応援をしていただいたということは事実ですけれども、それによってこのヤミ専従の問題について何か影響を受けたということは全くなくて、先ほども繰り返しになりますように、私はこの問題の発覚を受けて、絶対にこれを闇に埋もらせないと、これはやはり解明しなければいけないという強い決意でこの問題に取り組んできました。ですから、選挙の応援を受けたということに伴って影響を受けたということは全くありません。
それから、今後の市職労とのつき合い方ですけれども、市職労は地方公務員法に基づく職員団体です。職員の勤務条件の向上を求めるのが目的の団体で、そういう趣旨で交渉の権限も与えられていますから、勤務条件の向上ということを目的とした団体として、地方公務員法の規定に基づいておつき合いをさせていただくということになると思います。
また、勤務条件に関する事柄につきましては、市職労は職員団体ですから、きちんと事前に定義をするなりして、交渉をするということが必要だというふうに思います。同時に、勤務条件に該当しないような事柄、ましてやこの行政が主体的に決めなければいけない事柄について介入をされると、こういうことが神戸市では古くから、いわゆる報告書では労使共同決定方式という形で行われてきたわけですが、そういうことがないようにしていかなければいけないというふうに思います。

記者:
ヤミ専従で、先ほど少し市役所の閉鎖性ということをおっしゃっていましたけれども、ブログの中に、外から来た市長に勝手に市役所を変えさせてはならないと義憤に駆られている幹部もいるようですがとあるんですけれども、具体的に何かどういうことを耳にされて、それをどう捉えておられるかということを教えてください。

久元市長:
これは私、例えばヤミ専従の問題にしても、組合との関係については私の耳に入るということは従来ほとんどありませんでした。ただ、この第三者委員会を立ち上げてからは、職員の皆さんでどんな会話がなされているのかとか、断片的に言われているようなことも耳に入るようになってきました。そこの中に、これは市職労の公鏡の中にも言われていた、はっきりと書かれていたことなんですけれども、これは決してヤミ専従で遊んでいたわけではなくて、市民の福祉の向上のために、つまり市民のために当局と一緒になって頑張ってきたと、こういうことが書かれておりまして、その同じような感覚がやはり幹部の中にあるということは事実のようだと思います。
そして、この感覚は、決して何かよこしまなことを考えているのではなくて、やはり我々は、我々というのは幹部の皆さん、職員の皆さんということになると思うんですけれども、組合と一緒に神戸のために、神戸の街の復興のために頑張ってきたと、それを何かものすごく悪いことをしたかのように言われるのは心外であって、そのような対応はやはり困ると。やはり従来のよいところはよいところとして守りながら、この市役所の運営をしていきたいという、そういう気持ちが、つまりそれは一種の正義感に駆られた対応をしたいという声があるということも事実なんです。
これはそれ自体、道義的に責められることではないと思うんです。やはりこれまでの職員の皆さんのよって立ってきた歴史というものがあって、そして、そのことによって神戸も街も復興してきた、突然の震災対応もやったということも事実ですから、やはりそういうような気持ちというものを持っている方に、そういう気持ちを持つなということは言えませんよね。そういう気持ちを持っている方と一緒にどうしたらこの市役所を改革するのかということを、特に副市長のお二人のサポートも得ながら、また局長の皆さんと率直に議論を交わしながら、しかし、そういう感覚のどこかに世間の常識とずれているような事柄がやっぱり潜んでいるということも事実なので、そう思っておられる方に対して、どう前向きに改革をしていかなければいけないのかということ、これがやはり私も含めて、みんなで考えていかなければいけないということではないかというふうに思います。

記者:
最終報告で、かつて市役所の職員さんを対象にしてアンケートをやられたということで、2回ほどやられたということなんですけども、ここで組合関係のことを書いていたんですが見過ごしてしまったような書き方をされたと思うんですけども、そのときの様子と今思うことを教えてください。

久元市長:
今おっしゃった、見過ごしたということを書かれていたというのは、少し一面的だと思いますね。あの報告書の中で、確かにアンケートを私が読んだけれども、しかし、そのアンケートはきわめて膨大なものであって、市長に就任したばかりの私がこれに気づかなかったということについての正確な表現は忘れましたけれども、言及もあったというふうに思います。
しかし、もしもそのことに気づいていたとしたら、これは解明の探求につながったことが残念でならないというような、そんな表現であったというふうに思います。これは私の感覚と同じです。市長になってすぐに、やっぱり職員の皆さんがどんな気持ちでおられるのだろうかということをぜひ知りたい。それも、私も長いこと職員をやってきまして、一人一人の職員が考えていたことが、特に大きな組織の場合にはなかなか上のほうに届いていかないということがありましたので、そして、職員の皆さんに直接アンケートをとったわけです。これは多分、15センチぐらいの厚さのもので、しかし、これは市長に就任して、多忙をきわめていましたけれども、時間をつくって全部目を通しました。そこの中に、もしもそれを読むときにヤミ専従というものがひょっとしてあるかもしれないと思って読んだら、それはそこの行間から何かヤミ専従の感知ができた可能性はあったかもしれないけれども、そういうようなつもりで全く、職員の皆さんが何を考えているのかということを知りたいと思って、まさに読み飛ばしましたので、これを見つけるということは、これは普通の人間では、そこからヤミ専従ということが行われているということをあそこから見出すことは多分不可能だったというふうに思います。これは自分の能力不足ということがあるかもしれませんが、私は普通はそれは無理だったというふうに思います。そして、そのことについては第三者委員会の報告も理解をしていただいているというふうに受けとめています。

記者:
第三者委員を設置する過程で、証拠隠滅をするのではないかなどとかなり悩まれたというお話を伺いました。職員を十分に信用できなかったということは、処分をされても、そのしこりが残るんじゃないかという思いがあるんですけども、その点、いかがでしょうか。

久元市長:
しこりというのはどちら、私に残るんですか、職員に残るんですか。

記者:
どちらに対してもですけども。

久元市長:
それは、残らないようにしなければいけないというふうに思います。やはり膿を出し切らなければいけないというふうにも思いましたので、今日、あえて申し上げたわけです。何に悩んだのですかというご質問もありましたので、それに対して率直に答えたわけです。ですから、これは、そういうことをもごもご言わないで、第三者委員会に至る経緯を私も率直にお話をして、そして、そのことは職員の皆さんも知っていただくほうがよいというふうに思ったので申し上げたわけです。
ですから、このことで、このヤミ専従という問題については、けりをつけたいと思っているわけです。ですから、起きたことをしっかりと、つまり、私が知り得ていることと職員の皆さんの知り得ていることが同じであったほうがよい。そのことを前提にして、この問題はけりをつけよう、そして、全く新しい感覚で前を見て進めていきたいというのが私の思いです。ですから、むしろ、何か一部がうやむやになったままでこの問題が終わってしまうのではなくて、私が感じていることを率直に申し上げる、そうした上で、そして、職員の皆さんも、もしもおっしゃりたいことがあったら、おっしゃっていただくような形でけりをつけて、そして心機一転、新しい課題にチャレンジできるような雰囲気を、ムードをつくっていきたいというふうに思っています。

平成31年度当初予算案の概要(質疑応答)

記者:
まず最初に、さまざまな政策がご紹介されましたけれども、一言で今回の予算テーマを示すのであれば、何々予算とか、一言で言えるのであれば、どういったものになりましょうか。その理由も教えてください。

久元市長:
毎年聞かれて、毎年同じ答えをしないといけないんですけど、神戸市のような大都市は総合行政をやっていますから、何か1つのことをやればいいというものではないんです。各分野のことをバランスよく講じることによって、そこから全ての人材を引っ張ってくる、人口減少にどうやったら少しでも歯どめをかけることができるのかということなので、何か1つのことを重点的にやればいいというものでもありませんから、何かこの予算に一言で名前をつけるということ、名前をつけることができる知事や市長がいらっしゃることは承知しておりますが、私自身は、なかなかそういう名前は思い浮かびません。
ただ、あえて言うなら、先ほど申し上げたように、やはりいたずらに人口の規模、都市の拡大を求めるのではなくて、市民の生活の質を上げていく。私はあまり横文字は好きではないので、クオリティーという言葉はあえて書いてないんですけど、やっぱり上質な街にしていく。そのことが市民の皆さんの神戸で住んでいることに対する満足度を上げる。魅力を上げることによって多くの人を、居住者としても来外者としても引きつける、そういう上質な街にしていくための予算だというふうに考えています。

記者:
規模ではなく質という話は何度となく今年に入って市長がされているお話で、お聞きはしておるんですけれども、上質と聞くと、豊かな方もいらっしゃれば豊かでない方もいらっしゃる、いろんな方が住んでいる街で、上質という言葉の指す意味が抽象的でわかりにくいんですけども、どんなイメージを持っていらっしゃるのか、できるだけ具体的に教えていただけませんでしょうか。

久元市長:
これは、1つは景観とか街のたたずまいということを申し上げました。それは例えば三宮をこうしていく、ウォーターフロントをこうしていく、新長田をこうしていく、垂水の駅前をこうしていく、名谷の駅をこうしていく、西神中央をこうしていく、谷上、西鈴蘭台、いずれは岡場にもかかっていきたい。駅前を上質な空間にしていきたいというふうに考えているわけです。見違えるような街に、駅前にできればいいというふうに考えているわけです。そこは、便利で、それから景観デザインにも配慮されて、そして、にぎわいが生まれる、そういうような駅前にできればいい。これが1つの、具体的にだったかどうかわかりません。それは1つの例です。上質ということを考えたときには、何も所得水準が高い人たちだけを対象にしているわけではありません。
子育てをしている若いお母さん、若いお父さんの日々の暮らしというものの質というものをどう上げていくのかということを考えたときに、例えば、保育定員の拡大ということをずっとやってきたわけですけれども、この質ということを考えたときには、保育士の方々が雑務から解放されて、ちゃんと子供たちと向き合うような時間と空間をつくっていくことが、これが上質な子育てにつながるはずですよね。これも1つの例です。
例えば、教育ということを考えたときにも、やはり教育水準、学力ということを上げていかなければいけない。学力を上げるというのは、神戸市の小中学校に子供を預けている保護者の皆さんのニーズに合致していると思うし、神戸で学力の高い教育が公立小学校で受けられるということは、神戸に住んでいただく誘因にもなります。ですから、それは上質な教育ということです。上質な教育というのは、高い授業料を払って私立の、授業料のものすごい高いところに行くということを意味するのではなくて、やはり公立小学校に学んで、そこで学力がしっかり身につく。いじめがない、規範意識がしっかりと身につくような教育を受けられるということがやはり教育水準、レベルの高い教育だというふうに思うんです。そういうことを目指す。
そういうことから言うと、学力テストというものは至上主義化してはいけないけれども、やはり小学校の学力テストの水準というのが、残念ながら20の政令指定都市の中でかなり低位に低迷している。そして、これは一時のことだけではなくて、ずっとそうなんです。ずっと神戸市の小学校の学力の順位は、下のほうから数えたほうが早い。どういうわけか、中学校は上から数えたほうが早い。どうしてなのか、私、いまだに理解できないんです、それはやっぱり小学校の校長先生に、もうちょっと問題意識を持っていただかないといけないんではないかなというふうにも思います。
しかし、これは教育委員会の所管の話ですから、市長の役割としては、そういうことがしっかりとできるような環境や条件を整備していくということが重要です。そういうことが1つの質ということの例として、幾らでも例は挙げられますけれども、具体的にはその程度ということです。

記者:
神戸は開発行政のお手本と言われた時期もあったり、あるいは、阪神・淡路大震災後、非常に厳しい財政を迎えたりしました。今年、市制130周年を迎えられるということですが、現時点で市長が考えられる神戸が抱える重要な課題、これは何だとお考えになって今回の予算を組まれたのか教えてください。

久元市長:
神戸が抱える重要な課題というのは、いろんな切り口であろうかと思いますけれども、1つはやはり人口減少です。この人口減少をどう捉えるのかということは、いろんな立場があると思いますが、私は、1つはやはり、我が国全体が人口減少ということに突入しているときに、やはり人口減少ということと向き合っていかなければいけない、これを1つの前提条件として考えていかなければいけないというふうに思います。これは市民の質を上げていくということにもつながります。
つまり、これは私の子どものときにも、よく覚えていますが、どんどん街を拡大していくということになると、そういう時代には、言わば、量をいかに増やしていくのか、量を確保していくのかということで、質ということがおろそかになっていました。かつて、現実にそういう時代でした。むしろ、人口減少ということになると、きめ細かに目が行き届く地域社会というものが生まれる可能性もあるわけです。そういうことにも着目して行政も対応するということになると、さまざまな面での質ということに重視をした対応ということが必要になってくると。同時に、人口減少は、とにかく減るのはやむを得ないと考えるのではなくて、都市の規模、人口というのは都市の活力のバロメーターですから、この人口減少をいかに食いとめるのかということも必要です。
しかし、人口減少を食いとめるために都市の面的拡大をするという規模拡大路線ではなくて、質の高い市民生活というものをそれぞれの立場で、行政は非常に重要な役割を持っていますが、これを質の高い市民の暮らしということ、行政の対応力ということ、このレベルを高めることによって、そこに着目をして神戸を選んでくる、神戸に住みたい、神戸で学びたい、神戸で働きたい、神戸を訪れたい、そういう方を増やしていくということにつながるというふうに考えているわけです。

記者:
再整備を三宮だけじゃなくて神戸や各駅で進められるということで、市税収入がそれほど伸びが顕著でない中なので、貯金を崩したり、あるいは借金をしたりして費用をつくっているかと思うんですね。なぜそこまでして今取り組むことをしなければならないのか、そのあたりを教えてください。

久元市長:
逆に言うと、なぜ放置をしていいのかというふうに私は思います。やはり震災から20年、神戸は、例えば神戸の玄関口である三宮ももとに戻すということが精いっぱいでした。しかし、ほかの都市を見れば、西宮北口にしても、梅田は毎日のようにどんどん変わっていっていますし、ほかの周辺の西のほうを見渡しても、駅前というものが大きく変わっています。そして、そこに新しいにぎわいというものも生まれています。これに取り組むことができなかったわけですね、神戸は。これはやはり取り組まないといけない。
そして、これはやはり取り組むのが遅れてきたわけですから、後発のメリットということがあるでしょう。そのときに、私は後発のメリットというものは、やはりデザイン都市としてのデザイン力というものを蓄えてきた。そういう意味で、このデザインという面でもたくさんのすぐれた人材が神戸にはいる。あるいは神戸に着目をしていただいている神戸以外の人材がいる。そういうような方々の支援を得て、三宮だけではなくて、拠点駅と言われるようなところをやはり見違えるような町にしていかないといけない。そこに住む人のためにも、そこを訪れてくれる人のためにも、これはやっていかなければいけない。放置をするということは、これはやはり許されないということだというふうに思います。そういうことをやらないと、神戸はやはり人口の減少にも歯どめがかからない。神戸を訪れてくれる人を増やすということにもならない。そこは相当な熱意を持ってやっていかなければいけないと思います。

記者:
そのためには借金をしても仕方がないということでしょうか。

久元市長:
それは、財政の見通しということをきちっと立てていかなければなりません。神戸市の財政構造ということを考えたときに、財政構造は20ある政令指定都市の中でおおむね(29年度決算で)6番目ぐらいではないかなというふうに考えています。つまり将来負担比率と実質公債費比率、これが代表的な自治体の財政構造の持続可能性というものを示す指標であるというふうに考えられていますが、神戸よりもこの2つが両方ともいいというのは、5市です。
これは、震災の直後に財政再建団体転落寸前だったものを行財政改革を進めてここまで改善をしてきたわけです。ですから、財政的な対応力というものは回復をしてきているというのが今の状況です。これをできるだけ維持をしたいわけですけれども、これをさらに6位から5位、5位から4位というふうに、財政健全性ということを求めて事業を抑制するのか、あるいはこの指標が、これは一般的に健全な水準というふうに考えられるレベルよりはかなりいいんですね。ですから、これが多少将来的に上がるということがあったとしても、積極的なまちづくりを行って街の質というものを上げていくのとどちらを選ぶのかということ。これはどちらかが正しいということではないです。ただ、真ん中でなければいけないんですね。答えはその中間にあるんです。この将来負担比率と実質公債費比率というものの両方をできるだけ食いとめながら積極的なまちづくりをしていく。
そして、そのまちづくりをしていくことが、これは定量的にどう説明できるのかというのは、なお調査・検討が要りますが、やはり新たな税収の増として返ってくることは間違いがありません。大阪湾岸道路の整備をする。神戸西バイパスをつくる。それによって人と物の流れというものが大きく改善をしていくことになる。神戸空港の利活用ということを図っていく。国際コンテナ戦略港湾を整備したからこそ、きちんと整備をしたからこそ、コンテナ貨物取扱量は平成30年が294万TEU、その前の年が292万TEUということで、これは過去最高になったんです。そういう投資をしたからこそそういうことがあらわれて、そしてそれが税収の増加に寄与しているということは間違いがありません。
こういうふうに積極的に投資をすることによって、その果実を企業が受け取り、市民が受け取り、行政が受け取るというような考え方でまちづくりをやっていかなければ、ひたすら財政の健全化ということだけを追求して、事業を行わない、まちづくりがおくれていく。そして、神戸に住む人が、人口の流出に拍車がかかるというような、そういうようなマイナス影響を続けていくような都市づくりというのはすべきではないというのが答えです。

記者:
全体的な予算のイメージとして、刷新とか市の再起動というのをイメージするような感じのいろいろな施策が並んでいるというように思うんですけれども、財政の話等を含めて、震災ももちろんあったかと思うんですけれども、これまでの労使の関係の中で、市政の停滞というものが少なからずあったと思うんですけれども、その中で、市長は日ごろからスピーディーにものを進めていくという中でいうと、今回の予算に含まれているものというのはかなりスピード感を持って、なおかつ創造のしやすい街の変貌というのが見えるように感じるんですけれども、この5年、10年で市長はまちづくりというものをどういうふうにこの予算をもって進めたいのかなというのがまず1点お聞きしたいところです。

久元市長:
まず、ここ5年、10年の間にぜひ進めたいということは、この予算の柱の1つの中にも組み込んでいますが、陸・海・空の拠点としての神戸の強みをさらに抜本的に強化するということです。
神戸がどうして日本を代表する都市として発展してきたのかというと、これは釈迦に説法になりますが、150年余り前に神戸港が開港した。港町として出発をしたわけですね。そして、今年は市制130年ですけれども、130年前に何が起きたのかというと、新橋と神戸の間に鉄道が開通をしたと。東海道本線がというふうに言っていいのかどうか自信がありませんが、要するに、神戸が鉄道の面でも拠点となったということです。もともと、たしか神戸開港後6、7年に西日本で初めて鉄道が開通したのが大阪と神戸間だったと思いますが、さらにこの130年前、神戸市制が誕生したときにこれが実現をしたわけですね。
その後はどんどん鉄道も私鉄も含めて発達をし、戦後は高速道路ネットワークが次々に開通をし、地下鉄を運営し、ポートライナー、六甲ライナーということで、交通の拠点としての神戸の優位性というものは高まり、そして、それが神戸の発展の原動力になった。神戸の発展の原点というのは、陸・海・空の交通の拠点であるということだと思うんですね。ですから、この5年、10年の間にこれを飛躍的に向上させる、。10年後には、大阪湾岸道路西伸部が開通をぜひしてほしいということ。そして、神戸西バイパスもそのころにはぜひ開通してほしいということ。神戸空港の利活用は、これは各方面の理解を進めていかないといけないんですけれど、そのころには利活用も大きく進んでいると。陸・海・空の交通の拠点、要衝としてのものを、そうなってほしいと願望するのではなくて、それにつながるような予算というものを積極的に計上した、これが1つですね。
それと、この5年、10年にやりたいということは、神戸の街のたたずまいというものを、これを見違えるようなものにしていきたいと思っています。これは先ほどから繰り返しませんが、景観とかたたずまいということも含めて、魅力のある公共空間を含む街にしていくということ。その中には負の要素というものをどう取り除いていき、安全というものをしっかり確保するのかということも含まれますが、そういうような街に、この5年、10年の間にはしていきたいと思います。

記者:
先ほど人口減少が大きな課題である、重要な課題であるというのをおっしゃっていたと思うんですけども、1つ残念な体験をしたので言うと、先週週末に阪急で梅田から新開地行きの特急に乗ろうとしたら、週末の特急ががらがらだったんですよね、座れると。そういうのを見ているとやっぱり神戸はちょっとやばいのかなと感じたりしたんですけども、都市間競争の中で神戸というのがどういう魅力をもって、なおかつ人口減少をする中で、これも疲弊なのかなと思ったりもしたんですけども、そういうのをこの予算でどう変えたいのかという、ちょっとさっきのと別の部分でのマイナスの部分をどうするのかというのを1つお話いただけないかなと思うんです。

久元市長:
やはり居住という面と、それから来街者、これは観光ということが大きな面を占めると思うんですが、両方の面で神戸の魅力を上げていくということを考えていかないといけないですよね。その魅力をどう上げていくのかというのは、日常生活のレベルと、それから非日常性のレベル、つまり非日常性のレベルというのは一種のわくわく感のようなものですよ。
非常にささやかな話ですけれども、開港150年でメリケンパークを整備しまして、「BE KOBE」のモニュメントをつくった、「BE KOBE」のモニュメント自身はそんなささやかなモニュメントかもしれない。しかし、あそこに行くとわくわくする人が随分たくさんいらっしゃるわけです。登る人もいますし、登ってほしくはないんですけれども、やっぱり登りたくなるぐらいにわくわくするようなスポットになって、インスタ映えする名所としては全国でもトップクラスになっているわけですよね。
そういう非日常性というかわくわく感というものを、両方取り入れることによって、そして、神戸の居住都市としても、あるいは訪れたい都市としての魅力というものをどう上げていくのかということ、これがすごく大事な話だと思いますね。それが総論です。あとは具体的な各論というのはいっぱいあります。ここの予算の中に盛り込んでいるものはたくさんあります。
例えば、今日は詳しく説明しませんでしたけど、六甲山の活性化というのは、両方の面で重要だと思います。やはり、残念ながらかつての六甲山と比べて施設の遊休化というものが進んでいるし、実際に訪れる方も減っている。これに対して具体的に訪れる方が増えていくというような観点から、かなり意欲的な施策も盛り込んでいるつもりです。予算だけの問題ではなくて、例えば、規制緩和の問題もあります。乱開発につながらないような自然公園法の規制の緩和、神戸市が責任を持って行っている都市計画法の調整区域の開発許可制度の運用、こういうようなルールの問題があるのと、それから、通信環境が悪いので、今年度の予算に調査検討費を盛り込んでいますが、インターネットが十分使えていないという問題がありますから、こういうところも整備をしていこうと考えていますし、六甲山上の移動手段を確保するための取り組みとか、あるいはケーブル駅へのアクセスとかそういうものを盛り込んでいます。
そういうような具体的な取り組みを行うことによって、梅田から阪急電車に乗って、そして、阪急六甲からバスに乗ってケーブルに行っていただくことが増えるとか、そういうことをぜひ取り組んでいきたいと思います。

記者:
一般会計がここ十数年で1番高くなっているんですけれども、そういう積極投資をしていく中で市長がこれまで何度もおっしゃっている持続可能な都市というところで、拠点駅の整備と、それから空き家、空き地の整備ということを掲げているんですが、これが若い世代に神戸市に住んでもらうという、どういう形でインセンティブになるのかということについて、ちょっと教えてください。

久元市長:
記者の皆さんの世代は、例えば、女性あるいは男性と一緒にどこかに行くときに車がメーンだったかもしれないんですけど、最近の若いカップルは電車の中で結構見かけるし、私も時々路線バスに乗るんですけど、路線バスの2人がけのシートにものすごく仲良く話をしたり、2人ともスマホばかりいじっているような光景もありますけど、結構公共交通で移動するようになっているんですよね。特にバブルのころの若者というのは、我々よりもちょっと後の世代なんですけど、車を持っていなかったら相手にしてもらえなかったんですよ。ところが今はそういう時代はかなり、これはこれで車の販売台数が減っているという問題にもつながっていて、いいかどうかというのは議論が分かれるところかもしれませんが、若者という質問があったのでこのことを話しているわけです。若い世代の皆さんは、昔の世代よりも電車やバスで移動するようになっているんですね、。
そうすると、公共交通というのが非常に大事になってきている。公共交通を便利にしていく必要がある。そのためには、やはり駅の近くに居住していただくということが重要になってきて、駅前が便利でにぎわいのあるような場所であるということ、これが非常に必要になってきました。それから、神戸市都市空間向上計画(基本的な考え方 修正案)をつくりましたけれども、できるだけ駅の近くに住んでいただくような誘導の方法ということを考えていかないといけない。これはやはり非常に人口減少時代のまちづくりとしては、駅周辺の整備ということをしていく、魅力のある駅前空間にしていくというのは、若者を呼び込んでいく上で非常に大切な切り口だと思います。
そして、駅から離れている方もいらっしゃるでしょうから、駅にどうやって便利に着くか、ラストワンマイルという言い方もありますけれども、そこをどうしていくのかということ、これは非常に難しい課題ですけれど、そこは非常に大事な課題ですね。
また、空き家は住みかえをどうしていくのかということ。老朽空き家はできるだけ除去していくということで、いかに有効活用していくということ、これは不動産業界の皆さん方としっかり連携しないといけないんですけれども、できれば住みかえをしていただくということが重要です。
やはり、シニア世代は広い家よりも小じんまりしたマンションに住みたい、子どもも独立したからそういうところに住みたい。しかし、シニア世代の使用と子育て世代の使用とは違うので、リフォームをすることによって移り住んでもらう。戸数は非常にささやかですけど、そういうことをしていく、つまり利活用をしていく。これは若者世代に住みかえをしていただくといった1つのこれは新規施策としての実験ですね。これがうまくいくようであれば、助成以外の方法でシニア世代が持っている家が空き家になることを防ぐためにも、若者世代に移り住んでいただくような、住み替えをしていただくような取り組みということをしっかりとやっていかなければいけない、そういう願いを込めて、今回、例えば、ああいうものを盛り込んでいるということです。

記者:
駅前空間のリノベーションのところなんですけど、再整備の対象になる駅が市内の西部、三宮より西のほうに多い印象なんですけども、そのあたりの狙いについて、改めて、市長、お願いします。

久元市長:
やはり、バランスのある人口配置ということをしていかないといけないという観点も含まれています。やはり中央区に非常に人口が集中している。これは神戸だけではありませんが、しかし、特定の地域に、特に都心に極めて短期間に人口が集中するということは、それによって人口増につながる部分はありますが、さまざまなひずみを生みます。例えば学校の過密化とか、あるいは学童保育などの場所が不足をするとか、保育所が満杯になるとか。やはり、できるだけバランスよく人口の配置を図っていくということ。特に神戸の場合は鉄道網がすごく発達をして、便利な町なんですよね。これは日本の大都市の中でも結構誇っていい部分ではないかなというふうに思います。非常に便利な街なんですね。
西も便利、東も便利なんですよ。それにもかかわらず、特に西神・山手線も含めて神戸の西部、それから神戸の北部、特に北区の人口減少が目立っています。こういうような地域に対しては、やはり放っておいたら空き家が増えたり、地域が疲弊をするということにもなる。そこに住んでおられる方にも不便が生じるということになる。できるだけ駅前に人口を誘導するというような政策をとっていきたいということで、市街地の西部、それから神戸の北部、この辺の駅前整備ということを重視しているということです。
ただ、これは東のほうを放っておくということではありません。神戸の東部では、特に力を入れているのは阪神電車の連続立体交差です。これは、ほとんど報道されることはないんですけれども、非常に重要なプロジェクトで、この連続立体交差の予算が、これは国土交通省の予算の中でも非常に不足をしているということで、私も強くこれを国土交通省にお願いをしてきました。石井啓一国土交通大臣も、少し前になりますが、この阪神の連続立体交差の駅も見ていただいて、「ぜひこれを早期に完成させてほしい」と。今、下り線が既に上に上がっていますが、上り線も、できるだけこれを早く完成をして、南北がスムーズに移動できるようにしたい。これが東における公共交通の重要な視点です。
既に阪急、阪神、JRの駅前ということについては整備がなされてきました。全く今のままでいいというわけではありませんけれども、例えば、JRも摩耶駅ができて、駅前にマンションが建設されています。そういう形で、神戸の東部については駅前を中心としたまちづくりというものが進みつつあります。さらに今後の動向を見ながら、神戸市としても必要なところは整備をしていくということは検討していきたいと思いますが、当面は先ほど申し上げたようなところに限られた財源を注力したいというふうに思っています。

記者:
先ほど、陸・海・空を今後5年、10年というスパンで強くしたいということを力を入れておっしゃったんですけれども、特に今回の予算で神戸空港、このパワポ資料では「神戸空港の運営など」という言葉にはとどまっているんですけれども、その強化に向けて何か打たれている点などがあれば教えてください。

久元市長:
陸・海・空の拠点を整備するというときに、予算が必要なものと予算が必要でないものがありますね。陸・海・空の拠点を整備するときに、例えば大阪湾岸道路の西伸部であれば、これは国(と阪神高速道路株式会社)が事業主体です。私どもは、いわば後方支援というか、地元調整などをやるという、そういう役割ですから、そう大きくは書かなかったわけです。
神戸空港については、去年の4月にコンセッションが実現をいたしまして、この運営権の譲渡の対象となったエリアについては、関西エアポート神戸株式会社が責任を持って施設整備とマネジメントをしていただくということになっていますから、予算としてはこれには触れていないわけです。

記者:
各紙のインタビューで、関西エアの山谷さんがビジネスジェットの強化を神戸空港でしたいとおっしゃられているんですけれども、この受けとめを教えてください。

久元市長:
記者会見を正確に読みますと、例えば、報道されているように、駐機場をつくりたいというところまでおっしゃったのかどうかはちょっと自信がありません。ただ、ビジネスジェット、これについて着目をしていただいているということは非常にありがたいことだというふうに思います。

記者:
陸・海・空の陸の部分で、先ほど、街の顔として駅前のリノベーション、改装に力を入れていらっしゃるんですけれども、JRの三ノ宮駅ビルが閉まって、新しい計画というのがなかなか出されていないこともあって、感じ方としては、ひょっとしたら、遅れというふうに捉えている方もいるのかな、どうなのかなとは思うんですけれども、それをどういうふうに受けとめたらいいのかなと思っておりまして、質問させてください。

久元市長:
三宮の再整備、これは三宮だけではなくて、街はつながっていますから、三宮と元町、三宮からフラワーロードを通ってウォーターフロントへというふうにつながっています。そして、バスターミナルの整備というのは非常に大きなプロジェクトになるわけですが、これは関連する施設整備というもの、建て替えも出てきて、玉突きで動かしていかなければいけないので、そういうものについての整備スケジュールも今回の予算で明確にお示しをしたつもりです。ですから、これを確実に、動いていくということですね。もちろん、これはそれぞれ調整をする方々もいらっしゃいますから、担当の部局には相当ご苦労をおかけすることになりますが、しかし、これは神戸市の責任でもって動いていくことになります。
JRの三宮ターミナルビルについては、これはJR西日本さんと真摯に協議をしているところで、できるだけ早く調整を終えるように精力的に協議を進めたいというふうに思っています。

記者:
今おっしゃったバスターミナル、西日本の拠点、バスタの西日本版とおっしゃったんですけれども、関西で取材していたら、大阪が中心となる機能を持つ場合も多いんですけれども、なかなか野心的な試みというか、設定なのかなというふうに思うんですけれども、神戸がそういう西日本のバスターミナルの拠点を持つ意義、なぜそういうふうにしたいかと、そうなければいけない理由、そこを改めて教えてください。

久元市長:
この神戸が、関西、西日本全体のバスの発着の拠点になるということを申し上げているわけではないんです。これは西日本で最大級の規模として、最大級のバスターミナルにしたいと。そのモデルが新宿のバスタです。規模としてはあそこまでにはいきませんが、あれに匹敵するようなものにしたいと。それは、神戸、三宮という駅は、これは西日本の中でも6つの駅が存在をしている非常に大きなターミナルですよね。そこに着目をしてバス路線が三宮から出ているわけです。しかし、三宮の駅前が、非常にスペースが少ないために、今まで停留所が非常にばらばらになっている。ミントのバスターミナルがありますが、神姫バスのバスターミナルは高架下に別にあって、大阪国際空港に行くリムジンバスだとか、それ以外のバスの停留所がものすごく分かれている。
これを集約していくことは、神戸の三宮に6つの駅があって多くの方々が利用している。そして、その多くの方々は、バスに乗りかえるという方もいらっしゃるわけですよね。電車からバスに乗りかえる、バスからバスに乗りかえる方もいらっしゃる。非常に不便になっているわけですね。不便を解消するということと、それから、不便を解消するだけではなくて、非常にグレードの高いバスターミナルにして、バスターミナルというもの自身が集客力を持つ拠点施設になる。そして、バスターミナルの中には文化ホールも入るし、行く行くは世界一美しい図書館も入るし、ここに着目して多くの方々が来ていただけるような魅力のあるものにしていきたい。
そういう意味で、やはり、バスターミナルそのものがいわば西日本のバス交通のハブになるということではなくて、現在ある不便を解消し、ここに多くの人が集まってきていただけるような狙いを持って複合的な施設としてのバスターミナルをつくりたい、そして、それは規模として西日本最大級のものにしたいということです。

記者:
今回、予算の投資の側面が強い、投資してそのリターンを得たいんだということなんですけれども、特にウォーターフロント、海、臨海部と山への投資に力を入れてらっしゃるのかなと感じ取ったんですけれども、神戸で海と山の活性化に力を入れる意義を、改めてですけど教えてください。

久元市長:
神戸は港町として発展してきたわけで、かつては港がすぐそばにありました、街のすぐそばに。ポートタワーのずっと東側に、すぐ近くに埠頭があったわけですね。すぐ目の前に船が出入りしていました。しかし、コンテナ化、そして、船の大型化に伴いまして、神戸の港は、ポートアイランドへ、そして六甲アイランドへと移っていったわけです。ですから、そういうような時代の変化と、海運あるいは港のあり方が変わることに伴って、ウォーターフロントが果たす役割は時代とともに変わってきたわけです。これからも変わっていく。
そういう観点からいうと、ウォーターフロントは、やはりにぎわいを生み出すようなエリアにしていくことがやはり求められるのではないか。それが、海に求められる機能というものは非常に多面的であるとは思うんですけれども、国際コンテナ戦略港湾としての整備は六甲アイランド、ポートアイランドを中心に行い、そして、従来のウォーターフロントについてはにぎわいをもたらすようなエリアとして再整備することが港湾都市神戸としての将来な方法としては適当ではないか。少し時間がかかりますが、開発熟度を上げていき、民間事業者の皆さんとよく相談して、このウォーターフロントのエリアを整備していくことになると思います。
それから、山は神戸もいろいろ山があるわけですけれども、やはり、人が訪れる山としては、六甲山、摩耶山がありますから、この六甲山、摩耶山の活性化については、先ほど申し上げたとおりで、いかに来訪者を増やすかということがあります。
もう1つは、これは乱開発につながらないように十分注意して進めますが、通信環境を抜本的に改善すると、六甲山上でITのビジネスが展開できるようになる。観光事業者の皆さんだけではなくて、そこでIT環境が大きく改善されることになると、ITベンチャーの皆さん、あるいはスタートアップの皆さん、IT企業の皆さんにとって魅力のあるエリアに変身する可能性があります。
そういうことに着目してこの遊休施設をリニューアルして、そういうIT関係の企業の拠点やオフィスにしていく可能性も生まれてくる。そうすると、六甲山上というものは、観光地としてだけではなくて、ビジネスの場所としても新たな可能性が生み出されてくるのではないか。これは、もう完全にそういう方向でいくというところまで議論の熟度が高まっているわけではありませんが、今回の予算にはそういうような可能性も盛り込んでいるということです。

記者:
先ほどのお話の中で、震災から20年は復興ということで、もとに戻すことが精一杯だったけれども、今まで取り組むことができなかったことに今取り組んでいる、取り組まなければいけないということでしたけれども、そういう意味では、この新年度の予算、受け身の予算ではなくて攻めの予算というようなことは言えるんでしょうか。

久元市長:
そう受け取っていただければうれしいですね。ただ、ちょっとやや単純化して言い過ぎたかもしれません。震災から20年、何もしなかった、震災20年の間がひたすら財政再建の期間で何も停滞したというふうには思いません。
例えば、まちづくりはかなり進みましたし、典型的には、医療産業都市は神戸の産業を復興させるとともに新しい産業を生み出していくという見地から、震災の後、取り組まれて、これが20年たって大きく花開いているという面もあります。
ただ、全体として見ると、本来ほかの都市が取り組むことができた課題になかなか取り組むことができなかった。これをいよいよ攻めの姿勢で、平成31年度予算はさまざまなプロジェクト、事業に取り組んでいきたいということは、おっしゃるとおりです。

記者:
須磨海浜水族園の周辺の再整備の関係で、新年度、民間の事業者を決定することになっていますけれども、改めてになって恐縮なんですが、再整備の狙いであるとか、その周辺をどういうエリアにしていきたいか、また、ほかにもPPPに積極的に取り組んでいると思うんですけれども、その意義についてお願いします。

久元市長:
須磨海岸エリアというのは、都心市街地に近い魅力のある海岸エリア、海水浴場、水族園などですね。また、すぐ山にも登れるということで、非常に魅力のあるスポットだと思います。ただ、やはり、あのロケーション、そしてあの景観というものを考えれば、もっともっとたくさんの方々に来ていただけるのではないかというのがこの再整備の狙いです。そして、もっともっとたくさんの方々に来ていただくようなエリアにしていきたいということです。
そこの中の集客施設として非常に大きな役割を果たしてきたのが須磨海浜水族園で、この施設が相当老朽化してきている。これをリニューアルすると。しかし、これは、単体の施設をリニューアルするだけではなくて、この水族園を含む形で須磨海浜公園全体をリニューアルする。そして、その際は、白砂青松の須磨の景観というものをできるだけ損なわず、これをうまく上手に生かすような形での発想と知恵を民間事業者の皆さんに求めて、そして、多くの方々が訪れていただけるようなエリアにしていきたいと思っています。

記者:
官民連携というか、PPPの意義についても、改めて教えてください。

久元市長:
今までの民間事業者の能力の活用ということは、それぞれの個々の施設について、例えば指定管理者制度などで行われてきたわけですが、これを、エリア全体の整備とマネジメントについて民間事業者の皆さんの知恵を大いに発揮していただく、すばらしいアイデアを出していただくことを期待したいと思います。つまり、面的なところですばらしいリニューアル整備ができるような知恵を民間事業者の皆さんに期待し、提案をしていただきたいということを願っているということです。

記者:
先ほど、投資をしなければ果実を受け取れないということもおっしゃっていましたけれども、一方で、昔のような箱物を整えるような投資ではなかなか立ち行かなくなると思うんですが、どのような投資を今後していかれるのでしょうか。

久元市長:
そうですね、まず、投資といいましても、いわゆるインフラ関係の投資と、それから、個々の施設整備というものと、それから、それぞれのインフラあるいは施設整備の分野とか目的によってさまざまに違うと思いますので、一律に何か答えを、今のご質問について一言で言いあらわすというのはなかなか難しいという気がしますね。例えば、インフラ整備という事柄でいうと、震災の翌年から大容量送水管というのを整備してきましたけど、こういうような投資と、それから、先ほどご質問があったような須磨の海浜水族園の再整備とか、三宮のバスターミナルとか、ウォーターフロントの整備とか、全然性格が違いますから、一概にはなかなか言えないと思うんですが、大事なことは、それぞれの目的に応じて、しっかりと効果が発現をするということだというふうに思います。
大容量送水管であれば、これは何がなんでも神戸市民の水を確保するんだというミッションが果たされるような整備をしていかないといけないし、三宮のバスターミナルであれば、これは便利で魅力のある、そして集客力のある施設にしていくということが必要だと思いますし、それがどれだけの集客力を呼ぶのかということが、投資に見合う広い意味でのリターンだというふうに思いますから、そういうリターンが発揮できるような施設整備をしていかなければいけない。それら一つ一つについて、エリア的に、あるいは個々の施設整備について、おのずから答えが出るのではないかなと。そこに行政としての知恵の出しようがあるし、いかにいろんな皆さんの意見を聞いて、それをすばらしいものにして、費用対効果を上げていくのか、そこが我々に問われているというふうに思います。

記者:
人口減少に立ち向かっていかなければならないということと、あと、駅前に人口を誘導していきたいというようなこともおっしゃっていたと思います。神戸・三宮の将来像というのはある程度今日のお話の中で見えてきたんですけども、郊外の町というのが10年後、20年後、どのようになっていくのか。今年度の予算で複数の郊外の駅の再整備というのも動き出すと思うんですけども、将来的な郊外の町のあり方をどのように考えてらっしゃるのか、教えてください。

久元市長:
やはり、神戸の郊外というのは、大きく言うと、西神・山手線沿線と神戸電鉄沿線、そして、神戸電鉄から離れた道路網沿いに発達するニュータウン、例えば長田箕谷線はちょっと神戸電鉄の沿線から離れていますが、その沿線に開発をしたエリアというものが、今おっしゃったような郊外というものになってくるのではないかなというふうに思います。
できるだけここのエリアについては、繰り返しになりますが、駅前に人口を誘導していくということ、これを想定して、そのことによって今後の費用対効果が上がるような投資ということにもつながっていくし、便利な街につながっていくと思いますから、駅前というものは大変便利だというふうに思います。
あと、駅前から離れたところのエリアについては、いかに効率的に移動ができるような交通手段というものを考えていくのか。残念ながら、路線バスが確保できればいいんですけれど、路線バスに頼るだけではなくて、コミュニティー交通、これもいろいろと取り組んできました。マイクロバス型のもの、それから、塩屋でやっているような乗り合いタクシーのようなもの、いろんな形で取り組んできましたから、これをできるだけ充実させて、住民の皆さんの利便を図っていく、そして、便利なところに移動していくような居住選択の流れというものをつくっていくということ、これがやはり人口減少にふさわしいまちづくり、それが郊外における今後の方向性ではないかなというふうに思います。

記者:
バックパネルに「若者に選ばれるまち」と書いてありますよね。今回の予算、いずれにしましても、それにつながっていくのかなと思います。子育て支援、それから、まちづくり、いずれも若い子育て世代を呼び込み、定住させるというのを狙っていると思うんですけれども、一方で、周辺の自治体も一斉に子育て支援というのを行っていまして、新聞の予算の案を見ても、どれもが「子育てに注力」と書いてあるわけですよね。神戸市が今回の予算を通じて総体として差別化できているのかどうか、その点、市長はどのように思われますでしょうか。

久元市長:
それは、やはり大都市としての強みということを発揮していかなければいけない。つまり、大都市としての神戸の魅力ということです。ここがやはり周辺都市とは違うところだというふうに思うんですね。やっぱり特定の施策というか、そこだけをピンポイントでアピールして人を呼び込むのではなくて、さまざまな分野の、つまり、神戸という街がそれ自体非常に大きな魅力を持っている、さまざまな顔がある、さまざまな魅力の要素というものが、少なくとも規模の小さな自治体よりは神戸という大都市のほうが、魅力の内容というものが多岐にわたっていて、そして、重層的であり、多様であるということですね。我々はそれを生かしていかなければいけないということだと思うんですよ、神戸の街の多様な魅力というものを。非常に奥行きの深い神戸の魅力というものを生かし切れているのか、そこは、我々は胸に手を当てて考えていかなければいけない。そういうことを念頭に置きながら、展開する施策というのは多岐にわたるものだと。
先ほど申し上げましたけれども、若者がある町に住みたい、ある町を訪れたいというときに、日常性と非日常性の要素があるんですね。非日常性というのは、わくわく感です、そこの町に行って。言葉には出せないようなわくわく感ですよ。そこの町を訪れたときに、「何か寂しいな」とか「ちょっと元気がないな」とかというふうに思うか、「ああ、この町に来たら何かすごい元気になるね」というふうな町、違うんですね。これは言葉で言えない雰囲気というものがある。
神戸は、そういうような要素はあるんですけど、足りないものもあるんですね。足りないものというのは、我々は、これは行政だけで考えるのではなくて、市民の皆さんが知恵を出して考えていくというものもあります。ものすごくささやかなことでも、わくわくするようなことが出てくる。例えば、デュオこうべにストリートピアノというのを置きました。ささやかな試みです。お金なんかほとんどかかっていません。しかし、あれを1台置くことによって、ものすごく何か、少なくともいろんな動画を見る限り、そこに少なくとも何かわくわく感が生まれたことは間違いありません。
ささやかなことでも何かわくわく感が生まれて、そこに非日常性みたいなものが生まれる。こういうことは、大都市である神戸というのは、そういうような可能性というのは至るところに転がってるはずなんです。至るところにあるはずなんです。そして、それを考える市民の皆さんや民間事業者の皆さんなど、たくさんおられると思うんです。そういう方々のアイデアというものが結集をされて、つなぎ合わさって、そして、日常性と非日常性の2つの両方にまたがるような魅力というものが生まれていくということになれば、神戸が持っているもともとのポテンシャルというものがもっともっと発揮されるのではないか。行政はそういうことのきっかけをつくっていくということ、つなぎ合わせていくということ、こういう役割もやはり担っていくということが大事。それが若者に選ばれるまちということにつながっていくのではないかなと思っています。

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