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更新日:2019年12月18日

山と海のあいだ「第8回 鍋蓋山ハイキング、ときどき寄り道」

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週末、あたらしく購入したハイキングシューズを慣らしに、夫と山でも登ろうかという話に。山道は家から5分。

神戸に広がる六甲山系は、菊水山、摩耶山、六甲山など山々が連なり、その分いろいろな登山ルートがある。東京ではまず山の麓まで電車や車で移動することから始まるのだけれど、神戸にいると須磨浦公園駅や新神戸駅前など、街中から山に入ることができるのが気軽でいい。つい先日も、六甲全山縦走というイベントが行われていたようだ。

本格的な山登りはもちろん、体力に自信のない私のような人にとっても、山の近さのおかげでハイキングや散歩気分で山に入れるのが、この町の魅力の一つ。
その身近さというと、週末目覚めて「灯篭茶屋のおでんが食べたいなあ」と思いつき、5分で山道に入り再度山の山道を30分ほど山散歩。灯篭茶屋に到着して朝ごはん。それから下山して洗濯物を始めるようなフラットさ。友人が神戸にきてくれたときには、そのまま山に連れて灯篭茶屋に着いたらビールで乾杯、そのあと海に向かおうかくらいの気軽さなのだ。

私にとって神戸の山はそんな気軽さがメインだったけれど、今回はもう少し”登山”をしてみようと。とはいえ気張らず、おおよそのルートを想定してあとは行く先々で次のルートを決めることに。本エッセイで紹介した、ジャズじいのお店と湊山温泉はマストで。

冬空の穏やかな晴天。山に入ると、紅葉のピークは過ぎていたけれど、落葉広葉樹はまだ紅や黄色に色づいていて、彩られた落ち葉は地面に積もっている。

紅葉1

紅葉2

まずはお決まりの灯篭茶屋で朝ごはん。日曜日はお目当てのおでんがあり、今日は珍しくまだ種類も残っていてにやつく。ご主人に挨拶しながら大根と厚揚げとじゃがいもをオーダー。卵焼き定食もほおばる。杖をついたご老人から若者まで、お客さんで賑わっている。奥の席にはいつも見かけるインド人グループがおでんや和食を食べながら、会話を交わしている。

おでん

夫:「今日は山を歩いてみようと思っててん」
灯篭茶屋の皆さん:「えー!歩くの〜?摩耶まで!?すごいねえ」
帰り際、キッチンからお店の皆さんの驚きと笑い顔、ほっとするアットホーム感。

灯篭茶屋を後にして、さらに上へ。山をざくざく進む。ここから先は、背丈の高い木々が生い茂る。瀬戸内海国立公園に指定されている六甲山系のダイナミックさを感じる。おしゃべりが止まらない健脚のおばさま達に抜かされながら、私はというとすでに弱音をこぼしはじめている。

紅葉3

紅葉4

かれこれ1時間弱、ジャズじいのはなれ家さんに到着。すでにかなりの達成感。木造の店内はだるまストーブが焚かれていてじわーと暖かい。ジャズじいこと片岡さんと久しぶりにお話ししながらコーヒーを味わう。いい時間。窓から登山客を眺める。

ジャズ

下山しても良いけれど、もう少しがんばれそう。はなれ家を後にし、さらに山を登る。休憩したおかげでさっきよりも幾分か楽な足取りで階段を登っていく。腕をふり、よっこらせと歩き続けて再度山大龍寺へ。その先の再度公園から下山しようかと話していたのが、夫は反対のルートへ登りはじめる。登山グループの人混みに紛れ、私はなぜか負けまいぞと無駄に早歩きになり、持ち合わせていない体力を振り絞る。

この先に目指すのは、鍋蓋山。標高も高くなり、見晴らしのよいところからは紅葉の山々と、神戸の市街、海まで見渡せる。

山頂の景色1

「もうそこが山頂だよ」と夫に言われ、山頂と思ったところにたどり着くとさらに道が続くを繰り返す。しまいに「もうここが山頂でいいよー」と言い返す。その間、何組かの親子とすれ違う。小学生、中学生もお父さんと登っているではないか。逞しい・・。

そしてやっと、ようやく、鍋蓋山山頂に到着!
しんどかった分、山頂からの景色は絶景で美しく感じる。
いくつか並ぶ椅子に登山客が休憩し、私たちも休んで汗を乾かす。

山頂2

9:30に家を出発し、寄り道しながら鍋蓋山の山頂到着13:00。30分ほど休憩して、膝をガクガクさせながら下山15:00。帰りは湊山温泉に寄って、冷えた身体を温めた。天然温泉の染み渡ること。

休日の山の冒険。季節やルートを変えてまた登ってみよう。いつかは、年上の健脚のおばさまハイカーに近づきたい。

今回もう一つ山の楽しみ方をしていた。それは、和歌山の南方熊楠記念館を訪れてぐっと惹きつけられていた南方熊楠の世界。台風で倒されたままの木々に宿る新しい生命や、足元の落ち葉やどんぐり、大自然の織りなす宇宙にカメラを向けて。ぼーっと見とれて、踏み外しそうになりながら。山頂を目指す登山や、山を走るトレイルランニング、息づく自然を観察、いろんな山の楽しみ方。

木1

木2

木3

じっくりじっくり、山に息づくものを観察してみたい。
もっと神戸の山の植物を学び知ってみたいなと思う。
神戸の南方熊楠さんがいらしたら、お会いしてみたいなあ。

 

文と写真 岩崎雅美

2年前から神戸に暮らし、ときどき横浜・東京との二拠点生活を送る主婦。 編集したり書いたり、人やコトやモノをつなぐ仕事をしています。

プロジェクトディレクター/地域コーディネーター/編集者/ライター
東京では、CSR・SDGs関連のコンサルティング・レポート制作会社の株式会社クレアンにて企画編集を担当。その後、株式会社umariにて地域や分野を横断する0→1を作るさまざまなプロジェクトデザインに携わる。雑誌「TURNS」の企画・地域コーディネーター・編集を担当後、神戸に移住。移住後はフリーランスで活動中

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