イベントのごみ、どうしていますか?

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過ごしやすく、屋外スポーツイベントが多く開催される秋の季節がやってきました。読者の皆様も自社商品のPRなどで、展示会に出展される機会が多いのではないでしょうか。また、町内会など地域のお祭りに協力して屋台で飲食物を提供されることもあるかと思います。
こうしたイベント運営で悩ましいのが、パンフレットなどの紙ごみや飲食容器のごみを増やしてしまうこと。最近では大小さまざまなイベントで、ごみをなるべく出さないための取り組みが進んでいます。

持続可能なイベント運営は「世界的潮流」

近年、エコへの関心が高まるなかで身近な存在となってきたマイカップ・マイボトル。イベントでも、こうしたマイカップ持参を呼びかける声が増えてきました。また、最近ではリユース食器の導入に自治体が補助金を出す例が増え、町内会など小さい単位のお祭りを中心に、その活用が進んでいます。

こうした取り組みは、実はオリンピックなどの大きなイベントでも進んでいます。
2012年に開催されたロンドンオリンピックでは、持続可能なイベント運営の国際規格「ISO20121」に準拠した、環境に配慮した運営が話題を呼びました。
東京オリンピック・パラリンピックも「環境を優先する2020年東京大会」を理念として掲げ、設備の省エネ化などによるCO2排出量削減、食品ロスや容器包装の削減・循環利用などを運営計画に盛り込んでいます。

持続可能な社会構築のため、イベント運営の際に環境へ配慮した運営を行うことは世界的な流れなのです。

お祭り系のイベントごみで多いのは飲食用の使い捨て容器

イベントごみで最も体積的な割合が大きいのは飲食用の使い捨て容器、割りばしなどです。このうち、使い捨ての皿とカップをリユース食器に切り替え、使ったあとの食器を専用ブースで回収することで、ごみを大きく減らすことができます。

近年ではスタジアムでもリユース食器を導入するといった、継続的な取り組みが登場しています。
そして実は近畿地域で、全国に先駆けた先進的な取り組みが行われています。

京都市内では祇園祭で発生するごみを減らすことを目的に、2014年からリユース食器を導入し、ごみを減らす「祇園祭ごみゼロ大作戦」をスタートさせています。
様々な企業の協力を得て、企業・学生など市民ボランティアがスタッフとなって現場を運営。デポジット付きの使用済み食器を専用ブースで受け付ける「エコステーション」では、こうしたボランティアスタッフが資源ごみの分別なども呼びかけました。
イベントのため、予期せぬ要因もありますが、1人あたりの燃やすごみの量や再資源化率をはじめ、いずれも取り組み前と比べて成果が現れているのが分かります。2017年の実績では、202店舗の露店で19万9200個のリユース食器が導入されています。

祇園祭ごみゼロ大作戦のこれまでの実績

また、こうした取り組みの運営には、企業からも多くの協賛やボランティア協力が行われているといいます。実際に、どんな協力が行われているのでしょうか。
天神祭ごみゼロ大作戦の実行委員長であり、大阪産業大学人間環境学部生活環境学科講師の花嶋温子先生は、次のように語ります。

「天神祭におけるごみゼロ大作戦はまだ始まって2~3年ということもあり、まず活動を成り立たせるため、ボランティアの着る揃いのシャツの制作費やテントの賃借料、ごみ箱や無線機器などベースロードを安定的に支えていくことが必要です。企業の皆様からは協賛金の提供という形でご支援いただき、ボランティアのTシャツや当日のエコステーションの旗、幕に協賛企業名を入れさせて頂くことが多いですね。単にごみの分別を啓発するだけでなく、『ごみや資源のことにもっと関心と責任をもってね』と訴える場でもあり、その趣旨をご理解いただいて、今回も神戸市に本社のある廃棄物処理企業様にも協賛いただきました」

天神祭ごみゼロ大作戦 実行委員会HPより

このほか今年は家電メーカーからネックライト240本、製薬メーカーから経口補水液の粉と容器などが提供され、会場を運営するボランティアを支えました。さらに、運営ボランティアの参加もありました。

「廃棄物処理企業様、プラントメーカー様や計測器メーカー様などから、まとまった人数の企業ボランティアが来て下さいました。現場で一緒に作業していただく方が増えることで、市民・企業など様々な主体が一緒にごみゼロに取り組めることは素晴らしいと思います。エコなイベントへの市民の意識が高まるなかで、持続可能な社会をともに目指す一員として、企業の皆様にもぜひこうした取り組みへのご協力をお願いしたいです」(花嶋温子先生)

手軽に出来る容器包装を減らす取り組み

リユース食器の導入は、ほかにも、全国各地の地域単位でのイベントやスタジアムなどで導入が進んでいます。こうした活動の運営ボランティアに携わったり、イベントでリユース食器を実際に使うことで、環境に配慮したイベント運営の重要性は徐々に浸透しつつあるといっていいでしょう。

このほか、環境省では外出先に自分専用のボトルなどを持参する「マイボトル・マイカップキャンペーン」も進めており、箸なども含めて「マイ食器」を持参する人が増えつつあります。

環境省「マイボトル・マイカップキャンペーン」パンフレットより

幼稚園や保育園のお祭りでも、来場者に「マイ食器」の持参を呼びかけ、ごみ減量につなげている事例もあります。「マイ食器」といっても何か特別な物ではなく、普段使っている「割れにくい食器」でも十分です。また、大きめのプラスチック製保存容器なら、使用後にフタをすれば、他のものを汚さずにすみ便利です。

保育園バザーでの呼びかけの例(左)とマイ食器(右)

こうした取り組みを活かし、「マイ食器を持参された方に割引などの特典をつける」といった方法もあります。最近ではおしゃれな箸箱やマイカップも増えており、楽しんでマイ食器を使える機会の提供という形で企業側も容器包装ごみ削減に貢献することができます。

展示会や商談会でもこんな工夫ができます

イベントでのごみ減量は、このほか様々な面でも進んでいます。例えばイベント出展用の展示パネルについても、その一部を差し替え可能にすることで使うたびに廃棄するのを防ぐことができます。
実績などの数字は、最初から差し替えることを前提にしたデザインにすれば、繰り返し使用してもデータを常に最新のものに置き換えることが可能。こうした工夫で、「ごみをなるべく出さないイベント運営」にシフトできます。

イベントといえば、会場で配布するチラシやパンフレットの残りなども廃棄処分になりやすいですね。パンフレットは作成時、変更が多い情報を別刷りで提供するよう編集を工夫したり、製品やサービス毎にわけて作成し、変更があった部分だけを差し替えるという方法もあります。
さらに近年では、パンフレットが掲載されているURLをQRコードなどで配布するという手法も使われるようになりました。2014年のエコプロダクツ展での大手自動車メーカーブースでは、各展示パネルの詳細や関連情報の閲覧・ダウンロードができるウェブサイトのQRコードを紹介。パンフレットなどの配布物を減らし、ブース内の紙使用量を大きく削減しました。

出典:エコプロダクツ2014エコ&デザインブース大賞(外部リンク)

パンフレットを紙ではなくQRコードから配布する仕組み(イメージ)

つい多くのごみを出してしまうことの多いイベント。できるところから、運営の工夫でごみの削減をぜひ考えてみてください。

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