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神戸ゆかりの美術館「特別展  ながれ・いろどる  墨の世界」

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記者資料提供(2023年5月31日)
神戸ゆかりの美術館

特別展 ながれ・いろどる 墨の世界 安東聖空、深山龍洞、山下摩起  ―神戸市立博物館のコレクションから―  の開催

1.展覧会の概要
 神戸市立博物館のコレクションから、神戸のかな書を代表する安東聖空(1893-1983/生誕130年、没後40年)、深山龍洞(1903-1980/生誕120年)、画家・山下摩起(1890-1973/没後50年)の作品を紹介します。彼らは神戸を活動の場とし、2023年が生誕や没後の周年にあたります。これを期に、その制作をあらためて顕彰するとともに、古来より日本で親しまれてきた墨が、書と絵画においてそれぞれ幅広い豊かな世界を表現する材となっていることにまなざしを向けていただこうと考えます。あわせて、安東聖空が蒐集した古墨や硯をはじめとする文房具なども紹介し、書の背景にある精神世界にも親しんでいただく試みです。作品、資料あわせて約220件を展示します。

◆ 記者説明会
2023年6月30日(金)13時30分~(受付13時~)当館映写室にて
◆ 内覧会
2023年6月30日(金)14時~
※報道関係の方と、ご招待の方のみご参加いただけます。
◆ 会期・会場など
会  期:2023年7月1日(土)~2023年9月3日(日)
会  場:神戸ゆかりの美術館  〒658-0032 神戸市東灘区向洋町中2丁目9-1
電車:JR「住吉駅」、阪神「魚崎駅」乗り換え、六甲ライナー「アイランドセンター駅」下車南東すぐ
バス:阪急「御影駅」南側から、みなと観光バス131系統で「アジアワンセンター」下車南へ徒歩3分
※車でお越しの方は美術館隣接の神戸ファッションプラザ駐車場(有料)をご利用ください。
休 館 日:月曜日(ただし7月17日は開館)、7月18日
開館時間:10時から17時(入館受付は16時30分まで)
◆ 主催
神戸ゆかりの美術館、神戸新聞社
◆ 特別協力
神戸市立博物館
◆ 入館料
一般800(600)円、大学生400(300)円、高校生以下無料 
※(  )内は20名以上の団体料金 
・神戸市在住の65歳以上の方は、年齢と住所が証明できるもののご提示で400円
・障がい者手帳またはスマートフォンアプリ「ミライロID」などのご提示で無料
・小磯記念美術館、神戸ファッション美術館の入館券(半券)をお持ちの方は割引

2.展覧会の構成と出品作品
本資料に掲載している資料、作品は、全て神戸市立博物館の所蔵です。

Ⅰ 安東聖空の書および旧蔵の文房具と骨董
【安東聖空 略歴】
 兵庫県赤穂郡に生まれる。1914年姫路師範学校(現在の兵庫教育大学)卒、1922年兵庫県立神戸第一高等女学校(現在の兵庫県立神戸高等学校)教諭。20代後半より日下部鳴鶴の門人、近藤雪竹に師事して漢字を学ぶ。1925年桑田笹舟らと正筆会を結成、かな画壇の重鎮として活躍した。1948年日本書芸院副会長、1951年兵庫県文化賞受賞、1961年日本芸術院賞受賞、1980年文化功労者。
春光
《春光》(自詠)1966  紙本墨書

山吹 やうやくに 聖空
左から《山吹》(自詠か)1979 紙本墨書/《やうやくに》(自詠か)1980 紙本墨書/《聖空百人一首》より 1978 紙本墨書

【安東聖空旧蔵文房具】
明星 蒔絵 螺鈿硯屏 明万暦赤絵筆架 黄南京筆洗 堆朱筆筒
左から《明墨 福禄寿》/《蒔絵筆管》/《螺鈿硯屏》/《明万暦赤絵筆架》/《黄南京筆洗》/《堆朱筆筒》

【安東聖空旧蔵骨董】
唐三彩人物像 シリアングラス 漢銅らん 明赤絵秋草兎図皿 法隆寺几帳鈴
明赤絵函 漢帯こう 漢人物像 伊万里赤絵菊皿
左上から《唐三彩人物像》/《シリアングラス》/《漢銅鑾》/《明赤絵秋草兎図皿》/《法隆寺几帳鈴》/《明赤絵凾》/《漢帯鈎》/《漢人物像》/《伊万里赤絵菊皿》

Ⅱ 深山龍洞の書作品
【深山龍洞 略歴】
 淡路市に生まれる。神戸を活動拠点として活動、一東書道会を設立してかな書道の普及に努めた。平安朝の優美な書風から創作活動をはじめ「かなにも楷行草がある」との理念を抱き、藤原佐理や小野道風の漢字書を遍歴、ついに正倉院文書の万葉がなに「かなの原点」を発見した。漢字の力強さを取り入れた奔放な書風は、かな書道界の革命児であった。
山家集
《山家集・羈旅歌》(西行)1936 紙本墨書

清正集 歌一首
左から《清正集》(藤原清正)1951 紙本墨書/《歌一首》1962 紙本墨書

猫の子 燈台 料紙箱
左から《猫の子》(小林一茶  八番日記)1978 紙本墨書/《燈台》(自詠)1970  萩焼宗家十四代 坂倉新兵衛造/《料紙箱》(大伴家持  万葉集  巻十九   4291/額田王  万葉集  巻一)1978

Ⅲ 山下摩起の絵画作品
【山下摩起 略歴】
 兵庫県有馬町の旅館「下大坊」の長男として生まれる。京都市立美術工芸学校絵画科を卒業、次いで京都市立絵画専門学校に学んだ。在学中第4回文展に「溪風」が初入選し、以後文、帝展に出品する。1928年に渡欧しフランス、ベルギー、イタリア、イギリス、オランダ等を巡り1930年に帰国した。1935年以降は中央への公的な展覧会出品を止め、個展を制作発表の場とした。1960年に大阪四天王寺五重塔壁画を揮亳し朝日賞を受賞。号は最初馬山、その後摩耶とし、1950年に摩起と改めた。
金剛力士1  金剛力士2 金剛力士3  菩薩坐像 
左から《金剛力士(Ⅰ)》、《金剛力士(Ⅱ)》、《金剛力士(Ⅲ)》1959  紙本墨画
《菩薩坐像》1961  紙本墨画

渓流
《渓流》1961  紙本墨画

鷲 夜の梅 瑞鳥
《鷺》1961  紙本墨画/《夜の梅》制作年不詳 紙本墨画/《瑞鳥》制作年不詳 紙本墨画淡彩


3.会期中のイベント

■解説会 学芸員が展覧会について解説します。 会場:映像室
7月1日、15日、29日、8月12日、26日の土曜日
午後2時~(約30分間) 定員40名  当日先着順
※参加費は無料ですが、一般および大学生の方は当日使用できる観覧券が必要です。

■子供のためのワークショップ
「ちょっと早いけど、来年の年賀状をつくってみよう!」
①7月22日、②8月5日、③8月19日 いずれも土曜日 午後2時~4時
  対象:小学生~高校生/定員:16名
★事前申し込みが必要です。応募者多数の場合は抽選となります。
★参加費:無料(※付き添いの保護者の方は団体割引を適用した入館料が必要です。)
★美術館HPからお申し込みください。
https://www.city.kobe.lg.jp/a45010/kanko/bunka/bunkashisetsu/yukarimuseum/event.html

※展覧会の会期や開館時間、イベントは、今後の状況により変更することがあります。詳しくは美術館HPで最新の情報をご確認ください。
■一般的なお問い合わせは、「神戸市総合コールセンター」でも受け付けています。
 電話番号:0570-083330または078-333-3330(年中無休・午前8時~午後9時)

4.その他
チラシ(PDF:1,814KB)